キル姫日記   作:やす、

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13ページ目、パラシュ

理想の姿に向けて頑張る努力家。キラーズはヴィシュヌ神の化身と呼ばれるラーマの斧「パラシュ」その記憶から異常なまでの執念深さと標的を殲滅させるまで戦い続ける非道さを持つ。

 

 

前回も話したけどウィ●ペディアからのコピペをやめて久々に書いてみる事にしてみた。それだけどコピペには変わりないんだけど。

 

 

ヴィシュヌ神の名前があるって事はインド神話に出てきた武器だったのかな?………インド神話って言うとあんまり良いイメージが無いんだよな、話のスケールが大きすぎるって言うのか、結構残酷だったり。それは何処の神話も同じなのだけど。

 

 

話を戻そう。最高神ヴィシュヌの振るいしパラシュの斧。それをキラーズに冠したパラシュ。今から会うのが楽しみである。そんな事を考えていたらドアがノックされ急いで玄関に行き扉を開けた。

 

 

おはよーござまーす、、、

 

おはようございます、、、

 

 

前回ラブリュスの話で居酒屋に一人置いてかれたマリアさんが朝起こしに来てくれた。その顔はどう見てもしんどそうだ。

 

 

だ、大丈夫ですか?

 

飲み過ぎちゃって、、、頭が、、。

 

 

そう言った後に「ヴッ」っと声を出し口を手で押さえトイレへと駆け込んで行った。大丈夫かこの人。

 

 

何とも言えない気持ちで待っているとマリアさんが戻ってきた。そして「教会の前にパラシュに待ってもらってます」そう言って再びトイレへと走って行った。

 

 

…………

 

 

何となく重い足取りで教会の前に向かう事に。「お酒は飲んでも飲まれるな」そう偉人が残した言葉を噛み締めながら。

 

 

さて、そんな事よりパラシュである。また何もヒントをもらう事ができずにパラシュを探すのだが、今回は何となくヒントがある。

 

 

インドと言えばカリーだ、教会の前の広場でカリーが好きそうな人を探す事に。

 

 

すいませーん、カリーは好きですか?

 

僕かい?そうだね、カリーはあまり好きじゃないよ

 

あざした

 

 

クリーム色の髪の毛をツインテールにした女の人に話しかけたのだが良い返事は得られなかった。気を取り直してパラシュを探す事に。

 

 

もしかして君は人を探しているのかい?

 

そうです!あなたも人探しですか?

 

うん、僕も人を探しているんだ、良かったら手伝ってくれないかな?

 

良いですよ!

 

 

そんな訳でその人と一緒に人を探す事に。

 

 

君はどんな人を探しているのかな?

 

僕はパラシュってキル姫を探しているんです、僕奏官の見習いをしていて、、、

 

それなら僕の事だね

 

えっ?

 

僕はパラシュ、君が探している人さ

 

………僕コウって言います!今日一日よろしくお願いします!!

 

 

インド=カリーみたいな固定概念で「カリーは好きですか?」っと聞いた事を後悔する程に柔かな笑顔で自己紹介をされてしまった。もしターバンは好きですか?とか聞いていたら適当に千文字埋めてパラシュの話は終わる所だっただろう。

 

 

早速だけど僕について来て欲しい

 

はい!何処へでもついて行きます!

 

 

僕に背を向けて歩くパラシュの後ろをついて行く事に。街を離れ山を登り少し開けた所まで歩いて来た。

 

 

ここなら大丈夫だね、君も楽にすると良いよ

 

はい!

 

 

ここなら言葉が引っかかったけどまぁ良いだろう。広場を見渡すと所々に花が生えておりとても平和そうな場所だ。

 

 

ここで何をするのですか?

 

理想へ辿り着くためのトレーニングさ、もちろん君もだよ

 

 

そう言って小さな手斧を渡された。それに困惑しているとパラシュが一本の大樹の元へ歩いて行った。

 

 

それについて行きその根本を見ると無数に傷が付けられていた。

 

 

この傷は?

 

僕の斧の跡だよ、僕はこの木を一撃で薙ぎ倒す。それを目標にしているんだ。

 

 

大きな斧を木に立てかけストレッチをしながらそう言っていた。因みに木の大きさなのだが大人五人が手を広げて囲んでも届くかどうかで見上げても先端が見えない程だ。

 

 

その後僕達に会話は無く僕はただひたすらに木に向かって斧を振るっていた。ガツン、ガツンと斧を振うと木がミシミシと音を立てながら倒れていった。

 

 

ティンバーー!!

 

 

それを見ながらそう叫んでいたのだがパラシュは僕に目を向ける事も、気にする様子も無くただその木に向かって斧を振るっていた。

 

 

そんなパラシュの姿を見ていた。一心不乱に斧を打ち込み流れる汗も気にもしないその姿に。

 

 

…………

 

 

そんな姿をずっと見ていた。ふと思い立ち飲み物を買いに行く事に。

 

 

パラシュさん、飲み物を買いに行くけど何が良い?

 

……………………

 

 

僕の問いかけも気にも止めず斧を振るっていた。諦めて適当なジュースを買って来る事に。

 

 

 

………………………………………

 

 

パラシュさん

 

パラシュさん

 

パラシュさん?

 

なんだい、そんなに呼ばなくても聞こえているよ

 

はい、ジュース

 

 

そう言って買ってきたスポーツ飲料を渡そうとすると首を横に振った。

 

 

いらないよ、その気持ちだけ受け取っておくよ

 

そう言わずにさ、そうだな、少しおしゃべりをしようよ

 

やめておくよ、ただでさえ君を迎えに行って朝の鍛錬が手薄になっているんだ

 

 

そう言って再び斧を振ろうと構えた。その姿に少し悩んでペットボトルをパラシュの頬に当てた。

 

 

ひゃあっ!………何をするんだい

 

休憩しよ

 

 

驚き怒った顔にペットボトルを向けるとため息をつき斧を下ろし受け取ってくれた。

 

 

………

 

 

その時一瞬見えた手のひら、豆が潰れ皮が剥け血が滲んでいた。気が付かれない様に斧に目線を向けると斧の柄も赤黒く汚れていた。

 

 

僕の事をこうまでして止めたんだ、つまらない話をしたら許さないよ

 

うん、パラシュさんはどうしてここまで頑張るの?

 

目標、理想の為だよ、さっき少し話したね

 

目標はあの木を一撃で切り倒す事だよね、ならパラシュさんの理想を教えてよ

 

僕の理想……

 

 

そう言って言葉を詰まらせてしまっていた。だけど

 

 

僕の事は良いんだ、なら君の理想を聞かせておくれよ

 

 

怒った顔で僕に話を振ってくれた。それにジュースを一口飲んでから口を開いた。

 

 

僕の理想は僕みたいになる人を少しでも減らせたらって

 

君みたいに?女の子の頬にペットボトルを当てるデリカシーの無い人の事かい?

 

その事は謝ります、これは理想って言うより目標かな?

 

 

パラシュに妹の事を話し僕みたいに大事な人を異族に殺されない様にしたいって話をしていた。

 

 

うん、良い理想だね、だけど。その理想は一人では叶えられないね

 

分かっているよ、僕の理想にはキル姫の力が必要不可欠だよ

 

人の力にすがることしかできないのに何が理想だよ、とんだお笑い草だね

 

なんて言ってくれても良いよ、どれだけ笑ってもらっても構わないよ、これが僕の理想であり信念だからさ

 

 

ムッとしながらパラシュを見ると僕と目が合った、そしてしばらくそのまま目と目を合わせていた。

 

 

なんだよ

 

君は良い目をしているね、迷いの無い目だ、きっと良いマスターになるよ

 

なのかな?

 

もしかしたら将来君の元に僕が居るかも知れないね

 

どうだろ?パラシュさんは僕のバイブスを感じる?

 

全く感じないよ

 

おっと

 

 

その言葉に転けそうになってしまった。

 

 

君はまだ洗礼前だよね?

 

そうだよ

 

教会で洗礼を受け始めて君の中に眠るバイブスが目を覚ますんだ、たまに例外も居るけどね

 

ふむ。

 

なら仮に君が僕の未来のマスターだとしよう、君ならあの大樹に向かう僕になんて指示を出す?

 

 

そう言って大樹に指を刺した。それにつられ目線を向けた。

 

 

この木の樹齢は何年なのだろう?この大きさになるにはきっと何百年の歳月をかけたのだろう。

 

 

そうだね、、、僕ならやめてくれって言うかな?

 

それは何故だい?一つの意見として聞かせてもらうよ

 

うん、だってあの木は何百年の歳月をかけてここまで成長したんだ、それを他人の意思で斬ってしまうのは可哀想だよ

 

なるほどね、だけど僕は諦めるつもりは無いよ

 

それは分かってるよ、僕も止めるつもりは無いよ。一度木を良く観察して見ようか

 

 

そう言って立ち上がりその大樹を眺めていた。もし頭の良い人にこの木を一撃で薙ぎ倒す方法を問えば色々な計算式を使い必要な力を弾き出すだろう。だけど残念ながら僕は頭の良い人では無い。根性でなんとかしようとしていた。

 

 

何か良い方法は思い付きそうかい?

 

 

答えを急かすパラシュに僕の代わりに僕のお腹がグゥーーっと答えていた。

 

 

お腹空かない?

 

はぁ、分かったよ

 

 

僕のお腹の提案により教会がある街にご飯を食べに行く事に。その前に

 

 

ちょっと待っててよ

 

うん、その代わり早く戻って来るんだよ

 

 

教会にある部屋に消毒液と包帯を取りに行く事に。

 

 

お待たせ、はい、手を出して

 

手?こうかい?

 

 

そう言って差し出された手のひらは傷は一つなく触るとフニフニと柔らかかった。さっきまであんなにボロボロだったのに……

 

 

あの、そんなに触られると恥ずかしいんだけど

 

あっ、ごめんね、さっき見た時ボロボロだったからさ

 

キル姫の回復力を甘く見てもらったら困るよ

 

ふむ

 

 

そんな訳で適当なご飯屋さんに入る事に。それぞれ好きなメニューを頼みぼんやりと考え事をしていた。

 

 

もちろんあの木を一撃で切り倒すって事だ。これはパラシュがくれた試練だと思っていた、僕が奏官としてキル姫に的確な指示を出せるのかと。勝手な思い込みなんだけど。

 

 

…………

 

 

その事を考えながらテーブルを見るとケースに入れられた割り箸を見つけた。そこから一本取り出して大樹に見立ててイメトレをする事に。

 

 

テーブルに先端を当てその上を指で固定し真っ直ぐに立てそれを指で押していた。

 

 

何をしているんだい?

 

イメトレだよ、どうやったらあの大樹を切れるかってさ

 

興味深いね、君の思った事を聞かせてくれよ

 

うん、今こうやって割り箸が立ってるよね、このテーブル側を指で押してくれないかな?

 

こうかい?

 

 

パラシュが指で押しても変化は無かった。

 

 

次は真ん中を押してみてよ

 

分かったよ

 

 

パラシュが指で押すと割り箸がミシミシとしなり出した。このままもっと力を込めれば折れてしまうだろう。

 

 

次はてっぺんをお願い

 

うん

 

 

てっぺんを押すと割り箸はびくともしない。

 

 

なるほどね、少しだけヒントになりそうだ

 

えっ?

 

 

何かが閃いたパラシュ、残念だけど僕には何も浮かばなかった。

 

 

どういう事なの?

 

まだ仮説の段階だから言わないでおくよ、もしこれで僕があの木を切る事ができたら君は立派な奏官だ

 

???

 

 

不思議そうな顔をする僕にそう言ってくれた。それから少しして頼んだ料理が届けられた。

 

 

いただきまーす

 

 

僕の目の前でパラシュが美味しそうに焼きそばを食べていた。本当に僕の勝手な考えなのだがナンにカリーを付けて食べて欲しかった。そんな僕も食べているのはお好み焼きなんだけど。

 

 

さぁ行こうか

 

はい

 

 

ご飯も食べ終わりさっきの広場に戻る事に。そして雄大にそびえ立つ大樹を眺めていた。

 

 

行くよ、僕の力を見ててほしい

 

うん!

 

 

そう言うとパラシュは遠くに離れていった。そして斧を構え走り出した。

 

 

たぁぁぁぁぁ!!舞い散る血は薔薇の如く!!!

 

 

そう叫びながら飛び上がり大樹の真ん中辺りまで飛んでいった。そして。

 

 

 

ガッコーーーーーン!!!!と物凄い音が響いた。自分の表現力の無さが際立つけどこの際そんな事は良いとしよう。

 

 

木を見上げている僕の横にパラシュが降りてきた。「どうだった?」って聞くと何も言わずに大樹を見上げていた。

 

 

 

しばらく見ているとミシミシミシミシと音が聞こえパラシュが斧を打ちつけた所が裂け始めた。

 

 

そして。

 

 

 

ティンバーーーーーーー!!!!!!

 

 

 

僕の叫び声と共にその大樹は大地にその身を横たわらせた。

 

 

…………………

 

…………………ありがとう、君がヒントをくれたおかげだよ

 

 

少し照れながらパラシュがお礼を言ってくれた。

 

 

ヒント?なんの事?

 

あはは、君は勘が良いのか悪いのか分からないよ

 

 

そう言って笑っていたけどなんの事か分からず困惑していた。

 

 

パラシュさんの目標は達成できたね

 

いや、まだだよ、ほら

 

 

そう言われて指を刺した方を見るとまだ大樹が半分残っていた。

 

 

木を切る事はできた、だけどそれは君の力を借りてだ、残りは僕の1人の力でやってみるよ

 

 

そう言ってはにかむパラシュがとても可愛く見えた。元から可愛いんだけどさ。

 

 

 

あの倒れた木はどうするの?

 

そうだね、、、長い年月をかけ大地の肥やしになるさ

 

今考えたでしょ?

 

ふふ、内緒だよ

 

 

そんな倒れた大樹を二人で見ていた、今はまだ緑の葉が付いているけどやがて枯れ果てその身を朽ちらせ再び大地の栄養となり新たなる植物を育むのだろう。この大樹が大地から栄養を吸い上げここまで成長したように。

 

 

そんな倒れた大樹の近くに赤い花があるのを見つけ思わずそこに駆け寄っていた。

 

 

ん、バラか

 

 

そこに生えていたのは野薔薇だった。

 

綺麗な薔薇だね、僕は薔薇が好きなんだよ

 

 

そう言って手を伸ばしそのトゲが指に刺さる事も気にせず花を指で撫でていた。

 

 

美しいだけじゃなくこうして自分の身を守る為のトゲを持っている、僕はこんな女性になりたいんだ

 

 

そう僕に語ってくれた。

 

 

ならパラシュはその理想にたどり着いていると思うよ?

 

どうしてそう思うんだい?僕はまだ道の途中だよ

 

あんな大樹を一撃で切り倒すその力、それにパラシュは可愛いと思う

 

褒め言葉として受け取っておくよ、君にそう言われたからと言って僕はまだ満足した訳じゃ無いからね

 

 

そう言われそっぽをむかれてしまった、だけど真っ赤に染まった耳が良い味を出している。

 

 

帰ろっか、そろそろお腹空いたし

 

君はそればかりだね、それに君は全然鍛錬をしていないじゃないか

 

 

………お先に!

 

あっ!逃がさないよ!

 

 

山の坂道を駆け降りる僕の後ろをパラシュが迫る。かなり怖いけど振り返らずに昼に行ったレストランへと駆けてゆく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……………………………………………………

 

 

 

ただいまー

 

 

誰も居ない部屋に挨拶をして電気をつけまずはお風呂に入る事に。それからパジャマに着替えてキル姫図鑑を開いた。

 

 

明日はミトゥムというキル姫の様だ、それだけ調べてベッドに寝転がり目を閉じようとした。

 

 

………その前にトイレ行こ

 

 

まだ冴えた意識でトイレに行くと絶望する様な光景が広がっていた。広がっているのは●●なのだが。

 

 

それを踏まないように用を足し明日マリアさんに掃除してもらおう、そう心に決めて眠りにつく事に。おやすピーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

………………………………………………………

 

 

 

少しだけ考え事をしていた、もちろんそれは今日会った男の事だ。僕は男性は苦手なのだけど彼の事はすんなりと受け入れる事ができた。

 

 

……………………

 

 

パラシュ!居るんだろー?

 

こんだけ月が綺麗なら飲まないと損だよー♪

 

やぁ、君達か

 

 

月を見て落ち着いていた心が二人の来客によりざわめきだした。これも悪くないだろう。

 

 

 

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