朝起きて今日会うキル姫、ミトゥムの事を調べる為に図鑑を開いていた。なになに?
戦女神イナンナが生まれた時に持っていた戦棍の一つミトゥム。もう一つはシタと言う名前でありミトゥムの姉である。二人はイナンナシスターズと呼ばれており同じ神話のシャルウルと仲が良く良くミトゥムと一緒に訓練をしているらしい。
ふむふむ。ちなみにその戦女神イナンナは世界樹を助けたり冥界に行ったりとなかなかアクティブな女神でその性格がミトゥムにも移っているのだろう。そうなると何処かに遊びに行ったりした方が良いのかな?
そんな事を考えていたら玄関がノックされた。返事をしながらドアを開けるとマリアさんが居た。
おはようございます♪今日はミトゥムの所に行ってきて下さいね♪
おはようございます!分かりました!それと
それと?
トイレの掃除をお願いします
………はい。
嫌そうな顔をしながらもトイレに向かって行くマリアさんを見てから教会の前にある広場に行く事に。今回もまずはミトゥムを探す事から始まるのだ。
ミトゥム、ミトゥム。そう思いながら広場を見渡すとピンクの長髪に虹色の羽根の形の髪飾り、紫の上着?に大きな斧を担いだ女の人を見つけた。とりあえず話しかけてみる事に。
すいませーん、ミトゥムさんですか?
おめーがコウだな!?このミトゥム様について来いよ!
おぉぉ??
話しかけた人はミトゥムで合っていたのだが次の瞬間にはもう土煙をあげながら何処かに走って行ってしまった。それを追いかける事に。
街を抜けてもしばらく走りサフランを抜けた所で立ち止まった。
はぁっ、はぁっ、はぁっ、、、、そんなに急いでどこに行くの?
良く追いかけてこれたな!褒めてやるよ
うん、ありがと、それでどこに行くの?
ばあちゃんちだよ
ばあちゃん?
ほら!あそこにみえるだろ
そう言ってミトゥムが指刺すのは大きな木造のお家だった。そのままズカズカと家の中に入って行きその後を追い玄関から家の中を覗いていた。
おはよー!ばあちゃん!手伝いに来たぜ!
おはようミトゥムちゃん、今日もありがうね
良いんだって!ばあちゃんにはいつも世話になってるからな!
玄関土間に座っている年配の女性と親しげに話をしていた、その姿を微笑ましく見ていた。
それでその後ろの方は?ミトゥムちゃんのマスター?
あたしも良くしらねーんだよ、おい、コウはなんなんだ?
えっとね
突然話を振られた事に驚きながらも自己紹介をする事に。
おはようございます!僕、コウって言います!今奏官の見習いをしています!
って感じだ、お前野菜の収穫はした事あるのか?
うん、あるよ?
じゃあ行くぜ!ついてこいよ!
ミトゥムちゃん、これを持っていって
僕が持ってきます
ばあちゃんに籠をもらい家の裏にある畑へとやってきた。一応何をするかと聞くと野菜の収穫をするとの事。
へぇ、良い畑だね
ばあちゃん一人でやってんだぜ!すごいだろ!
これを一人では凄いね
結構大きな畑で夏野菜が所狭しと実を付けている。夏らしい良い光景だ。
何から収穫するの?
適当に収穫すれば良いだろ?
ちゃんと柔らかい物は上に乗せないとダメだよ?
畑を見渡してみるととうもろこし、かぼちゃ、トマトにピーマン、スイカときゅうりが。
二手に分かれよっか、僕がスイカとかぼちゃを収穫するからミトゥムは残りをお願いして良い?
ミトゥム様にかかれば楽勝だぜ!
そんな感じで野菜を収穫する事に。大きく実ったスイカを一つづつ指で叩き身の詰まった物を選びへたを切ってゆく。
よいしょっと
そのスイカを畑の外へ置いておく事に。何個か運んでミトゥムの方を見ると乱暴に野菜をちぎっていた。
無理矢理やったらダメだよ?
そうなのか?
こうやって野菜を持って引っ張らずにへたを切るんだよ
トマトを手に取りお手本を見せてあげると真剣な眼差しで見てくれていた。
できるかな?
子供扱いするんじゃねぇ!でも一つ勉強になったぜ!
そう言って優しく野菜を手に取り収穫してくれていた。見た目や言動は少し乱暴だけど良い子なのだろう。夏の日差しと畑の熱気で汗をかきながら野菜を収穫するその姿を微笑ましく見ていた。
二人共、休憩して下さい
そんな僕達の元にばあちゃんが来てくれた。手に持つお盆の上には汗をかき冷たさをアピールするコップが。
ミトゥム、休憩しよっか
あたしはまだまだ大丈夫だって!
そう言わずにさ
しゃーねーな
手に持ったハサミを地面に置いてこっちに歩いて来てくれた。
なんでミトゥムはばあちゃんのお手伝いをしているの?
ねぇちゃんが家庭菜園が好きなんだけど上手くいかない時にこのばあちゃんが教えてくれたんだぜ
ふむ。
ポリポリとお茶と一緒に出されたきゅうりのお漬物を食べながらそんな話をしていた。そんな事よりもこのままいくと野菜の収穫で話が終わってしまうだろう。もっとミトゥムの可愛さやミトゥムらしさを出さなけれは。
そうは言ってもこののんびりとした感じが悪く無いので多分このままなのだが。
っしゃあ!そろそろやろうぜ!
そうだね、ご馳走様でした!
そんな訳で野菜収穫再開である。僕もミトゥムと一緒にきゅうりなどを収穫する事に。
なぁコウ
どうしたの?
この黄色くなったきゅうりは食えるのか?
そう言ってミトゥムが手に取るのは大きくなり実を緑から黄色に変えたきゅうり。
えっとね、本来僕達が食べているきゅうりは緑色だよね?だけどそれはまだ熟していない状態のきゅうりなんだ、本来きゅうりが熟した状態なのがこの黄色なんだよね、熟した物、そうだな、果物で例えるとバナナ。バナナって青い時に食べると美味しく無いよね?だけどシュガースポット、つまり皮に茶色い斑点が出た時に食べると美味しいね、これは熟したバナナなの方が美味しいって事だ。この話から考えるときゅうりも熟した状態、つまりこの黄色い方が美味しいってなると思うけどそうじゃ無いんだよね、きゅうりは黄色く、つまり熟してしまうと苦味や渋みが出てしまうから食べれるは食べれるけど美味しく無いんだよね。
早口で説明さんきゅー、ならこのきゅうりは食べられないんだな
そうだね、だけど肥料にすると思うよ?
肥料に?このきゅうりが?
あそこに穴があるでしょ?中を見た事ある?
どれどれ?
ミトゥムと一緒に畑にある穴へ行くと野菜が腐った臭いが漂ってきた。
くせぇな、一体何が入ってんだ?
ダメになっちゃった野菜をここに捨てるんだよ
そうするとどうなるんだ?
そうするとミミズとかが分解して肥料にしてくれるんだよ、それを畑に撒くと美味しい野菜が採れるんだよ
へぇ、勉強になったぜ!コウは詳しいんだな!
一応農家出身だからね
そんな感じで楽しく畑仕事をする事ができばあちゃんが作ってくれたお昼ご飯を頂くことに。
頂きまーす!
白飯にお味噌汁、漬物に焼き魚と日本を感じさせてくれる良いお昼ごはんだ。
お昼からは何をします?
今日はもう良いよ、ありがとうね
じゃあコウ!遊びに行こうぜ!
うん、良いよ
そうと決まれば飯なんて一瞬で食え!すぐ食え!さぁ食え!
えぇ、、、
ガツガツとご飯をかき込みながらミトゥムに言われていた。この元気はどこから出てくるのだろうか?
ゔっ、、、
大変!!
ばあちゃんお茶下さい!!
喉にご飯を詰まらせたミトゥムの背中をバシバシと叩き少し落ち着いたところにばあちゃんがお茶を飲ませてくれた。
危なく死ぬところだったぜ…
慌てて食べるからですよ
だってミトゥム様は早く遊びに行きたいんだよ
あんまりおおちゃくするとお姉ちゃんに言い付けますよ?
それはやめてくれよ!分かったよ、ちゃんと食べるよ
「お姉ちゃん」というワードが出てから大人しくご飯を食べ始めたミトゥム、一体どんな姉なのだろうか?
ミトゥムのお姉ちゃんはどんな人なの?
普段は優しいんだけど怒るとすんげぇ怖いんだ
ふむふむ、ミトゥムでも勝てないの?
ねぇちゃんに勝てる奴なんてこの世界に居ないぜ
ふむ。
ミトゥムの姉のシタ。一体どんな姉なのだろうか?今回はミトゥムの話なのでこれ以上シタの事に触れる事は無いと思うのだが。
ごちそうさまばあちゃん、さっ、遊びに行こうぜ
うん、ごちそうさまでした
ご飯を食べ終わり家を出ようとしたらばあちゃんからお土産に野菜をもらう事ができた。最近野菜を食べてなかったからこれは嬉しい。
何度もお礼を言いながらばあちゃんの家を後にして一度部屋に野菜を置きに教会まで戻り僕達は教会の前の広場に居た。
それで何して遊ぶ?
そうだな、肩パンしようぜ!
あんたは中学生かね、腕ごと無くなりそうだからやめとくね?
じゃあ、、、鬼ごっこだ!
キル姫と鬼ごっこをして勝てるのか不安だけど肩パンよりはマシだろうと鬼ごっこをする事に。もちろん鬼は公平にジャンケンで決める。
じゃんけんぽん!
じゃあ僕が逃げるね
すぐ捕まえてミンチにしてやるぜ!
えぇ、、、。
物騒な事を言うミトゥムが壁に頭を付けて10数えていた。まともに相手をしては逃げきれないだろうと何処かに隠れてやり過ごそうと隠れれそうな場所を探していた。
おっ、ここに隠れよう
僕が選んだのは民家の裏に合った小屋の影だ。ここなら簡単に見つからないだろうとたかを括り座り込んだ。
っしゃゃゃぁ!ミトゥムいっくぜぇ!!
ミトゥムの雄叫びを小屋影で聞いて身を震わせた。でもここで小屋の一部になっていれば大丈夫だろう。
……………………………
呼吸をゆっくりして気配を消していた僕の足を野良猫が匂いを嗅いでいった。これ程までに気配を消していれれば大丈夫だろう。
タッチだぜ!
何故だ!?
小屋に擬態していた僕は呆気なくミトゥムにタッチされてしまった。彼女は白眼でも身に付けているのかね?
どうして気付いたの?
うーんと、難しくて言えないけど勘ってやつだ!
ふむ。じゃあ次は僕が鬼だね
おぅ!このミトゥム様に追いつけるなら追い付いてみろよ!
斧を担いだまま走り出したミトゥムを追いかける事に。普通に追いかければ追い付くことはできないだろう。だけど僕には秘策がある。
靴と靴下を脱ぎ捨てクラウチングスタートの体制をとった。
そして脳内の合図者がピストルを鳴らした瞬間に大地を蹴り上げ素晴らしいスタートを切りぐんぐんスピードをあげ目の前を走るミトゥムの背中に手を当てた。
捕まえた!
おまえっ!マジかよ!?
ふふふっ、レーヴァテインから逃げてリットゥとランニングをしてパラシュからも逃げる事により素晴らしい脚力を手に入れたのだよ
おまえ逃げてばっかりだな
まぁまぁ
じゃあ競争しようぜ!
いいよー?でもここだとあれだから公園に行こうよ
わかったぜ!
そんな訳で僕達は教会の近くにある公園にやって来ていた。都合の良い話だけど公園の端から端がちょうど100メートルらしい。
うっしゃぁぁ!準備は良いか!?
うん、いつでもいけるよ
お互いストレッチして身体を仕上げていた。合図はその辺を散歩していたおじさんに頼む事に。
位置に付いて、よーーーーい
子供らしく立ったままのミトゥムに対して僕は先ほどと同じクラウチングスタートだ。勝負事ならば手を抜く訳にはいかない。
どん!!
おじさんの合図と共に両者が走り出した。
勝つのはこのミトゥム様だぁぁぁぁ!!!
うぉぉぉぉぉ!!
同時に走り出しお互い抜いて抜かれてを繰り返しながらゴールのフェンスを目指していた。そして。
っしゃぁぁぁぁ!!ミトゥム様の勝ちだ!
流石だよミトゥム
先にフェンスに辿り着いたのはミトゥムだった。ガッツポーズをしながら雄叫びをあげていた。
惜しくも負けてしまったけど楽しいからヨシとしよう。
そろそろ夜ご飯でも食べに行こうよ?もう良い時間だし
マジでか!?あーっと、ごめん!ねぇちゃんが家で作ってくれてるんだ
ふむ。
少し残念だけど公園でミトゥムと分かれることに。夕日に向かって歩いて行くミトゥムが見えなくなるまで見送ってから僕も家に帰ろうと足を進めていた。
ただいまー
家に帰りまずはシャワーを浴びて服を着替えていた。それからきゅうりをかじりながら机に向かう事に。
明日はダグタってキル姫の様だ。それだけ見てから図鑑をしまって冷蔵庫にトマトをとりに行く。
あーーん
サラダにドレッシングも捨てがたいけどこうやってそのまま食べるのは結構好き。まぁどうでもいい情報なんだけどね。
野菜を食べ終わりトイレに行ってから寝る事に、トイレに行くと朝よりも汚くなっている便座が。
…………。マリアさんはきっと家事のできない人なのだろう。まぁいいや、おやすみなさい。
……………………………………………………………
ただいまねぇちゃん!
ミトゥムちゃんおかえりなさい、ご飯できてますよ
さんきゅー!
食べる前に手洗いとうがいをして下さいね?
分かってるよ
ミトゥムが手を洗いに行っている間にテーブルにご飯を並べていた。
はい、いただきます
いただきまーす!今日すんげぇ奴に会ったんだよ!
食べながら話してはいけませんよ、後で聞きますね?
はーい