キル姫日記   作:やす、

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3ページ目、デュランダル

今日は図鑑通りならデュランダルというキル姫に会いに行く日だ。朝起きてから図鑑を読みデュランダルの事を調べていた。

 

 

なになに?英雄ローランが持っていたとされる不滅の聖剣。ローランが敵に襲われた時そのデュランダルが相手の手に渡る事を恐れ岩にぶつけて折ろうとしたらあまりの切れ味で岩が切断され折ることができなかった、らしい。

 

 

かっけぇ、、、こういうエピソードを読むと胸が熱くなる。歴史に名を残す伝説の宝具。もうその言葉だけでご飯が食べれそうだ。その不滅の聖剣の名を冠したデュランダル、どんなキル姫なのだろう?今から楽しみだ。

 

 

おはようございます♪コウ君起きてますか?

 

はーい、起きてますよ

 

 

いつも通り受付嬢のマリアさんが起こしに来てくれた。扉を開けて挨拶と会話をしてデュランダルがいる所を教えてもらう事ができた。

 

 

デュランダルなら教会の近くのカフェに居ると思いますよ

 

ありがとうございます、そのデュランダルってどんなキル姫なのですか?

 

青い髪をしてて淑女の様な姿をしていますよ、見たらすぐ分かると思います♪

 

了解です!じゃあ行ってきますね

 

はーい♪お気をつけてー

 

 

マリアさんに見送られながら部屋を出て教えてもらった通りに歩いて行くと一軒の喫茶店を見つける事ができた。

 

 

ここかな?でもカフェって言ってたしどう見てもここは喫茶店だ。まぁ喫茶店とカフェなんて読み方が違うだけで意味は一緒だと思うんだけど。

 

 

ドアを開けて店内へ。まだ時間は早いのだがモーニングを楽しむ人達がたくさん居る、そんな店内を見渡していた。

 

 

青髪、青髪、、、あれかな?

 

 

その人達の中で一際優雅に飲み物を飲む女の子がいた。ゆっくりとティーカップを口に運びそれから音もなくカップを戻しそしてお菓子を口に運んでいた。

 

 

おはようございます、デュランダルさんですか?

 

はい、不滅の聖剣デュランダルとはわたくしの事ですわ、貴方の事は聞いていますわ

 

僕コウって言います、今日一日よろしくお願いします

 

それはそれはご丁寧に、コウ君もお座りになられて

 

あざっす

 

 

デュランダルに誘われて僕もモーニングを頼む事に。店員さんに注文を頼みそれが届くのを待っているその間お菓子を食べるデュランダルを見ていた。

 

 

幼さが残る顔立ちに青髪を水色の大きなリボンでまとめていた。それに可愛らしい服を着ている。こういう姿を見るとキル姫だとは全く思えない。

 

 

コウ君はマスターの見習いをしているようですね

 

はい、奏官になるために故郷を出てここに来ました

 

凄いですわね

 

それ程でも無いですよ

 

 

そう会話をしている間にテーブルにあるお菓子を食べてるデュランダル。美味しそうに食べているのだが一体何を食べているのだろうか?

 

 

デュランダルさんは何を食べているの?

 

これはマカロンと言いますわ、淑女のおやつと言えばマカロンと昔から決まっていますわ

 

へぇ、美味しそうだね、ひとつ貰って良いかな?

 

構いませんわ

 

 

そんな訳でマカロンとやらを一口。うん、美味しい。

 

 

美味しいねこれ

 

マカロンと紅茶はすっごく合うのですよ、コウ君もお試しあれ

 

でも僕が頼んだのはコーヒーなんだよね、コーヒとも合うかな?

 

それは分かりません、わたくしコーヒは飲めませんことよ

 

ふむ

 

 

しばらくして僕の頼んだセットが届いた。ホットコーヒーとサンドイッチである。手を合わせそれを頂くことに。

 

 

サンドイッチにパクリとかぶりつきコーヒーを飲もうとした時に目の前のデュランダルと目が合った。

 

 

どうしたのですか?

 

いや、デュランダルさんこそどうしたの?

 

いえ、別に、なんでもありませんわ

 

ふむ

 

 

気を取り直しサンドイッチをパクリ。そして目が合った。

 

 

どうしたの?

 

なんでもなくってよ

 

ふむ

 

 

良く見るとその目線は僕が食べているサンドイッチに向けられている事に気がついた。食べたいのかな?

 

 

食べる?

 

良いのですか?……いえ、結構ですわ

 

そう言うなら食べちゃうよ?

 

構わなくってよ

 

じゃあ遠慮なく

 

 

大きく口を開きパクリ。柔らかなパンの後に小気味良いきゅうりの歯応え、その後に咀嚼するとジューシーなハムの味、それを整えるマヨネーズに胡椒が良いスパイスになっている。「このサンドイッチを作ったシェフを呼びたまえ」思わずそう言いたくなる程の美味しさだ。

 

 

そしてコーヒーを飲む。飲む前に香りを楽しみゆっくりと口へ。ほんのりとした苦味がサンドイッチの後味をかき消し口の中をさっぱりとしてくれる。ってなんの解説をしてるんだよ

 

 

デュランダルさんはマカロンだけでお腹いっぱいになるの?

 

もちろんですわ!朝から食べたら太ってしまいます!

 

僕は朝はしっかり食べたいな、朝ごはん抜くと動けなくなるし

 

 

少し物足りなかったので他の料理を頼もうとメニューを手に取り読んでいた。

 

 

デュランダルさんはこの喫茶店には良く来るの?

 

もちろんですわ、このお店はわたくしの行きつけなのですよ

 

ならお勧めの料理を教えてよ、何が良いかな?

 

それでしたら…

 

 

テーブルに身を乗り出し一緒にメニューを覗くデュランダル、その時ふんわりと香る匂いに気がついた、

 

 

デュランダルさんって香水付けてる?

 

はい、淑女たる者如何なる時でも身嗜みを忘れるわけにはいかなくってよ

 

良い匂いだね、流石だよ

 

褒めても何も出ませんわ♪

 

 

嬉しそうなデュランダルに料理を決めてもらう事に。それを店員さんに伝えてまた待つ事に。

 

 

コウ君も香水をつけたりするのですか?

 

僕はそういうのはあんまりなんだよね、、、

 

ならわたくしが選んで差し上げますわ♪

 

じゃあご飯を食べたらお店に行こっか

 

はい♪

 

 

とても笑顔なデュランダルを見ながら先程頼んだ料理を食べようとしていた。因みにお勧めの料理はオムライスだ。

 

 

食べる前にケチャプで文字を書く事ができますわ

 

うーん、僕はそのまんまかけちゃうかな

 

ならわたくしが書いて差し上げますわ

 

じゃあお願いね

 

 

ケチャプを手に取り鼻歌を歌いながらオムライスに何かを書いていた。

 

 

できましたわ!わたくしの最高傑作が!

 

おぉー

 

 

綺麗なオムに描かれたのは可愛らしい星型だった。少し食べるのがもったいなく感じる。

 

 

さぁ、冷める前に食べて下さいな

 

そうだね、頂きます

 

 

なるべく星を崩さないように頑張ったけど無理だった。そのままスプーンで切り崩し口へ運んでゆく。

 

 

んっ!美味しい!すっごく美味しいよデュランダルさん!

 

わたくしのお気に入りですわ、当然ですの♪

 

 

ふわふわ卵とチキンライスの絶妙なコンビネーション。見事な美味しさだ。

 

 

デュランダルさんも食べる?思ったより多くて食べ切れないかも

 

仕方ありませんね、わたくしも頂きますわ

 

 

二人で美味しくオムライスを頂きお店を出る事に。満足なモーニングだった。

 

 

わたくしがいつも香水を買っているお店にご案内しますわ

 

お願いね

 

 

サフランの街をデュランダルと歩いていた。そこで問題が二つ出てきた。一つは僕はあまり香水が好きでは無いという事。もう一つはお金が無いのだ。それなりにお小遣いは持って来たつもりだったのだがレーヴァテインにご飯を奢ったり今回のモーニングでほぼ底をつきかけていた。つまり香水を買うような余裕は僕には無いのだ。この事を伝えなくては。

 

 

着きましたわ♪さぁ、わたくしがコウ君に合う香水を選んで差し上げますわ♪

 

うん、ありがとね

 

 

とても嬉しそうに告げるデュランダルに何も言えなくなってしまった。こんな可愛い女の子が笑顔を向けてくれたら断れる男なんて居ないだろう。手を引かれ店内へと導かれていた。

 

 

さっ、選びますわよ

 

うぇぇ………

 

 

目を輝かせながら店内を歩くデュランダルと違いその店内を漂う色々な香水の香りに頭痛がしてきていた。早く店内から出ないと吐いてしまいそうだ。

 

 

これなんてお似合いだと思いますわ♪

 

 

沢山ある香水の瓶から一つを選び出し僕に見せてくれた。それのサンプルをデュランダルが手首に吹きかけそれを僕へと近づけてくれた。

 

 

良い匂い、なのだがどうやら限界だったようだ。気持ち悪さと頭の痛さでふらりと意識が遠のいていった、、、、、。

 

 

 

…………………………………………………………

 

 

んっっ、、、ここは…?

 

やっと気付きましたね、もう体調は宜しいのですか?

 

うん、なんとかね、心配かけてごめんね

 

 

気がつくと僕は何処かに寝かされていた。目を開けると見渡す限りの緑。起き上がり辺りを見渡すとどうやら何処かの草原に居るようだ。

 

 

いいえ、わたくしこそコウ君の体調に気付かずに…淑女失格ですわ…

 

そんなに気にしないでよ、僕が言わなかったのが悪かったんだよ

 

いいえ!わたくしが!

 

僕だって!

 

わたくしが!!

 

 

………………………………………………クスッ

 

 

 

良く分からない言い合いをした後にお互いがクスりと笑いやがて声を上げて笑い合っていた。

 

 

デュランダルさんが運んでくれたの?

 

もちろんですわ、コウ君を運ぶぐらいわけありませんよ

 

僕より小さいのに凄いんだね

 

わたくし、とーっても強いのですわ、そ・れ・と!レディに向かって小さいなんて失礼ですわ!

 

ごめんね、つい可愛くてさ

 

ふんっ、そんな言葉じゃ誤魔化されませんわ!

 

 

怒っている?そう思ったけどそこまで怒った声色じゃ無さそうだ、デュランダルが淑女ならこっちも紳士に対応してみよう。

 

 

大変助かりましたレディ、お礼に今夜のディナーでもいかぎゃでしょう?

 

お気持ちは嬉しいのですが紳士はこういう時噛まなくってよ

 

さーせん、やっぱり言い慣れない言葉を話すもんじゃないね

 

でも、今夜は貴方の顔を立ててお付き合い致しますわ

 

うん、ありがとね

 

 

そう言って笑い二人で草原に寝転がり空を見上げていた。優しく照らしてくれる太陽に心地良い風が吹き抜けてゆく。時計が無いから時間は分からないけど太陽の位置からして14時ぐらいだろう。

 

 

デュランダルさん、今何時か分かる?

 

今は15時ですわ、もうお腹が空きまして?

 

ううん、気になっただけだよ、それと

 

それと?

 

あぁは言ったけど僕まだこの街に来たばかりだからあんまり知らないんだよ…

 

でしたらわたくしのお勧めのお店にご案内しますわ♪

 

うん、ごめんね

 

謝る事はありませんわ、正直に言える事はいい事ですわ

 

僕がこの街に慣れたらまた改めてデートに誘うよ

 

わたくしに相応しいデートを楽しみにしてますわ♪

 

うん、頑張るよ

 

楽しみにしていますわ

 

 

そう言って目線をデュランダルが僕から空へと変えた。身体の力を抜いて自然体のままで空を見上げている。

 

 

どうしたの?って聞くとこうやって空を見上げるのが好きみたい。それに見習い僕も力を抜いて空を見上げる事に。

 

 

さっきも言ったけど柔らかく照らしてくれる太陽、優しく吹き抜ける風、ふんわりと柔らかな草。それを楽しみながら空を見上げていた。

 

 

…………あまりの心地よさに眠たくなってきた。隣で寝転がるデュランダルを見ると目を閉じていた、ならば僕が起きていなくては。眠気を覚ますために素数を数える事に。2.3.5.7.11……スヤァ。はい、速攻で寝てしまいました。ってか素数ってなんだよ、訳わかんないよ。

 

 

しばらくして肌寒さで目を覚ました、もう日が落ちかけていて辺りは薄暗くなっている、どうりで肌寒い訳だ。

 

 

隣を見ると寝ていたはずのデュランダルが居ない?辺りを見渡すと居た、少し離れた所で両手に剣を握っていた。起き上がりそこに近づいてゆく。

 

 

もう起きてしまいましたのね、気付かれる前に終わらせたかったのに

 

どういう事?

 

直ぐに終わらせますわ、わたくしの勇姿を目に焼き付けるといいですわ

 

 

そう言うとデュランダルは姿を消した。って言うよりも姿を見る事ができない程のスピードで動いていた。

 

 

バッサバサですのっ!!

 

 

そう聞こえた方を見ると落ちかけた夕日に剣が煌めいていた。そして何かが倒れる音が数回聞こえしばらくすると何も聞こえなくなった。どうでもいい話なのだが神器のデュランダルは二本剣があるのに実際に持っているのは一本なのはどうしてだろう?

 

 

お待たせいたしました、コウ君に謝らないといけませんね

 

 

その場に立ちすくんでいたらデュランダルが剣に付いた血を拭いながら歩いて来た。その姿はデュランダルもキル姫だと言うことを再確認させてくれた。

 

 

お疲れ様、どう言う事?

 

 

実は…

 

 

デュランダルの話はこうだ、この草原はサフランの近くにあるデュランダルのお気に入りの場所で人は滅多に来ない特等席のようだ、その代わり日が落ちると異族が出現するんだって。

 

 

日が暮れる前に帰ろうと思っていたけどつい寝入ってしまって異族に遭遇してしまったようだ。

 

 

これはわたくしの落ち度ですわ、お詫びにディナーにご招待しますわ

 

う、うん!お願いします!

 

 

危害も無かったし守ってもらったし断ろうと思ったけどそう言われたら淑女の顔に泥を塗る訳にはいかない。素直にお願いしよう。

 

 

着いてきて下さいな

 

はい

 

 

そう言われてサフランの方へ向かって歩いて行く。もう異族は居ない、そう思っても少し怖かったのでなるべくデュランダルの側を歩いていた。

 

 

しばらく歩き街中へ、それでもデュランダルは歩みを止めない、さらに歩き一軒の古ぼけた店の前で立ち止まった。

 

 

ここですわ

 

このお店、来たことあるよ!

 

本当ですの?あまり人の来るお店では無いのですが

 

うん、レーヴァテインに連れて来てもらったんだ

 

なるほど、そういう事ですね、さっ入りましょ

 

うん

 

 

再びそのお店へと入って行った。以前と変わらない店内、そして一番奥の席へと腰掛けた。

 

 

一度来た事があるならこのお店で頼む物は決まってますね?

 

そうだね、ナポリタンスパゲティでしょ?

 

違いますわ!ミートスパゲティですわ!

 

えぇ、そうなの?

 

そうですわ!このお店に来たらミートスパゲティって昔から決まってますわ!

 

じゃあ僕もそれを貰うよ

 

最初から素直に「はい」と言っておけばよろしいのですの

 

はーい

 

 

おじさんにメニューを伝えて待つ事に。その間もおしゃべりをしていた。

 

 

デュランダルさんは良くここに来るの?

 

もちろんですわ、ここのお店のお料理はとても美味しいのですわ♪

 

うん、確かに美味しいね

 

それにここのマスターの事を知らないキル姫はいなくってよ

 

そんなに有名なんだね

 

ここのマスターはキル姫を人として扱われる様に教会に掛け合ってくれたのですわ、以前私達、キル姫は恐れの対象でしたから

 

 

そう言って顔をハッとさせ口を手で押さえた、あまり言いたく無い話みたいなのでこれ以上聞くのをやめて別の話題を振る事に。

 

 

デュランダルさんはなんて香水を付けているの?

 

わたくしはオゥパラディのサボンという物をつけていますわ、でもコウ君は香水苦手でしたよね?

 

そうだけどその匂いは大丈夫なんだよね、そんなにキツくないっていうのかなんてゆうか、、、

 

付け方だと思いますわ、わたくしはハンカチにちょっぴり垂らしてそれで首筋、手首、足首を拭くだけですから

 

おぉー、お洒落な付け方だね

 

ほのかに香るのがポイントですわ、それに、香りはあくまで引き立て役、その香りにメインが埋もれてしまっていては意味がありませんわ

 

ふむふむ、勉強になったよ

 

次はお店に行くのではなくてわたくしがチョイスした物をプレゼント致しますわ♪

 

うん、楽しみにしているよ

 

 

楽しそうに話すデュランダルと話していたら頼んだ料理が運ばれてきた、会話をやめてご飯を食べる事に。美味しそうに湯気を立てるミートスパゲティに手を合わせ頂く事に。

 

 

んっ、美味しっ!

 

美味しそうに食べるのは構いませんがお口にソースがついてましてよ

 

ほんと?気をつけるね

 

やっぱりコウ君はお子ちゃまですわ♪

 

さすが淑女だね

 

とーぜんですわ♪

 

 

そう言うデュランダルの口元にもソースが付いていたけど言わないでおこう。そしてスパゲティを食べ終わりお腹を休めていると食器を下げる時にコーヒーを持ってきてくれた。

 

 

ーーーー♪

 

 

鼻歌を歌いながらコーヒーにミルクとシュガーを入れ混ぜているデュランダル。

 

 

コーヒーはブラックで飲まないの?

 

そのままだと苦くて飲めませんわ

 

そう?ここのは美味しいからそのままでも飲めるよ?もしかしてお口はお子ちゃまだった?

 

そんな事ありませんわ!なら、一口いただきますわ!

 

 

そう言ってカップを渡すとそのまま一口。声には出さなかったけど苦そうに口をイィーっとしていた。

 

 

どうだった?

 

飲めない事はありませんがわたくしはお砂糖とミルクが必須ですわ

 

ふふっ、そうみたいだね

 

 

そのままカップを受け取り一口。そして気が付いた。間接キスやんけ!そう理解した瞬間に顔が熱くなるのを感じていた。

 

 

そんなに顔を赤めてどうしたのですか?

 

な、、なんでもないよ!うん!ブラックのコーヒーは美味しいな!

 

変なコウ君ですわ

 

 

コーヒーと少し甘酸っぱい何かを楽しむ事ができた良いディナータイムだった。

 

 

そろそろ帰りますわよ、もうすっかり日も落ちてしまいました

 

そうだね、楽しい一日だったよ

 

こちらこそ、楽しい一日でしたわ

 

 

お会計、って思ったらいつの間にかデュランダルが支払っていてくれた様だ、何度も頭を下げてお礼を言う事に。

 

 

ご馳走様でした!本当にありがとね

 

構わなくってよ、次はコウ君にご馳走様してもらいますわ♪

 

うん、そうなれるように頑張るよ!

 

次会う時はもっともーーっと良い男になっているのですわよ♪

 

 

そう言ってデュランダルは家へと帰って行った。それを姿が見えなくなるまで見送り僕も家に帰ることに。

 

 

ただいま

 

 

誰も居ない部屋に挨拶をして机に財布を置きお風呂へ。パジャマを着てベッドに寝転がらずに図鑑を開く事に。

 

 

次は草薙剣ってキル姫のようだ。名前からして和風だからマサムネと同じ所の出身なのかな?それよりも、、、

 

 

ため息と共に財布を開けるとお札は入っておらず小銭だけがジャラジャラとしていた、このままではキル姫と会うよりも生活する事すらできないだろう。お金を稼がなくては。

 

 

パタンと図鑑を閉じてため息を一つ、そのままベッドへと倒れ込んだ。

 

 

何とかなるだろう、おやすみ。

 

 

 

 

………………………………………………………

 

 

あれから部屋に戻り引き出しの中からある物を探していた。

 

 

ええっと、あ、ありましたわ

 

 

仕舞い込んだ物の中からお目当ての物を握りしめてその手を引き抜き手のひらを広げた。その中には木でできた四葉のクローバーの置物が。今度彼に会ったらこれをあげようとすぐ手の届く所にそれを置き窓から夜空を見上げていた。

 

 

あっ

 

 

思わず声をあげそのままベランダへ。再び夜空を見上げ星空を見ていた。

 

 

今日はいつもより星空が綺麗に見える、そんな気がした。

 

 

へくちっ、うぅ、湯冷めしてしまいましたわ

 

 

部屋に戻ろうと窓を開けようとした時に窓に煌めく星が一つ流れて消えるのが映っていた。思わず振り返ったけどもうその姿を見る事はできなかった。

 

 

えへっ

 

 

少しだけ笑ってそのままお布団へ潜り込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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