キル姫日記   作:やす、

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5ページ目、リットゥ

目を覚まして身体を大きく伸ばし起き上がった。そして机に座りいつもの図鑑を開き今日会うキル姫、リットゥの事を調べていた。なになに?

 

 

マルドゥックの武器は炎の剣であり、炎の先が周りについた回る円盤に類似するという。

これはリットゥと呼ばれ、名前の意味は「炎」である。

ヘブライ語の炎「ラハット(ハット)」と同じであるという。

 

 

そしてこの炎の剣リットゥは、智天使ケルビムとともに エデンを守るために置かれた剣の炎(ラハット・ハヘレヴ・ハミトゥハペヘット)の原型のようである。

 

 

 

 

……コピペで申し訳ないがそういう事らしい。つまりリットゥはエデンを護る守護者なのだろう。エデンって何処にあるんだ?

 

 

そんな疑問を持ちながら図鑑を見ていた。今回はガチで書く事に困っている。ヤバい、どうしたら良いんだ、、、

 

 

 

机に頭をつけて悩んでいた。これを書く時は大体キャラクエやキル姫の個性を参考にしているのだが今回はそれが通用しなさそうだ。風呂を焚くキャラクエってなんだよ。

 

 

おはようございますー♪起きてますかー?

 

 

そんな僕の気も知らないでマリアさんが呼びに来てくれた、、、マリアさんは悪くないのだけど。

 

 

おはようございます、起きてますよ

 

今日はリットゥと会って来てもらいますね♪

 

分かりました!それで何処に行けば良いのですか?

 

そうですね、、、教会の入り口で待っていて下さい

 

分かりました!

 

 

そんな訳で着替えを済ませて身支度を整えて待ち合わせ場所の教会の入り口へと向かい歩いて行く。部屋を出て教会内を進んで行けば当然だが入り口へ辿り着いた。

 

 

リットゥ、どんなキル姫なのだろうか?守護者っていうぐらいだから筋骨隆々でデカイ剣とか持っているのだろうか?

 

 

謎の期待を持ちながら待っていると赤髪の女の人が歩いて来た。そして誰かを探すように辺りをキョロキョロと見回している。

 

 

もしかしてと思い勇気を出して声をかけてみる事に。

 

 

あの、違ってたらすいません、リットゥさんですか?

 

そうだが、お前がコウか

 

はい!おはようございます!僕コウって言います!

 

我が名はリットゥ、宜しく頼もう

 

はい!お願いします!

 

 

筋骨隆々では無かったけど両胸にとんでもない物を持っていた。しかもそれを際立てる様な薄紫色のタンクトップ?を着ている。顔を見て話しているつもりなのだがどーしても視線が泳いでしまう。

 

 

挨拶もそこそこにとりあえず朝ご飯を食べに行こうという話となった。リットゥに教会にある喫茶店に案内してもらう事ができた。

 

 

話はある程度は聞いている、奏官の見習いをしている様だな

 

はい!立派な奏官になる為に勉強してます!

 

そう言う割には随分とヒョロい身体をしているな、鍛えてはいるのか?

 

あんまり時間が無くて…いつも帰るとそのまま寝ちゃうんですよね

 

なら私が鍛えてやろう、お前の心の炎、私に見せてみろ!

 

はいっす

 

 

ハムハムとサンドイッチを食べていたらそう言われた。少し嫌な予感がするけれどせっかくお誘いしてくれたのだから頑張ろう。

 

 

よし、そうと決まれば急ぐぞ

 

えっ、まだ食べているのですが…

 

まだ食べているのか、早くしろ

 

はいぃ、、、

 

 

リットゥさんに急かされてサンドイッチを口に押し込みそれをコーヒーで流し込んだ。それを見てからリットゥがレジへと向かって行った。

 

 

会計を頼もう

 

リットゥさん、奢りますよ

 

ダメだ、目上の者が奢る、当然だ

 

 

そう言われてしまった。ここは素直に奢られていよう。

 

 

リットゥさんあざっす!

 

そんな事は良いんだ、どれ、食後のランニングと行こうか

 

はひぃ

 

 

そんな訳でリットゥさんとのトレーニングが始まったのだが食後のランニングが非常に辛い。

 

 

そんなのでは立派な奏官にはなれんぞ

 

ゼーーーハーーーゼーーーハーーー

 

 

元々農作業をしていた事もありそれなりに体力はあるつもりだったのだが食べてすぐのランニングに体が震えていた。下っ腹は痛くなるしお腹の中の物が走るたびに揺れているのを感じる。

 

 

リッ、、トゥさん、、あと、どれぐらい、、、走る、、のでふか、、、

 

この教会を2周するまでだ、気合を入れろ

 

は、、はひぃ

 

 

その後何度もリットゥの檄を貰いながら何とか走り切ることができた。どうでも良い話なのだがこの「檄を飛ばす」という言葉は本来は応援するという意味では無い様だ。少しだけ賢くなった気になりながら荒い息を整え滝の様な汗を拭っていた。

 

 

ほら

 

あざっす!

 

 

リットゥさんが渡してくれたタオルで汗を拭いていた。そして女の人(親以外)からタオルを渡してくれた事でテンションが上がっていた。

 

 

このタオルむっちゃ良い匂いっすね!何処の柔軟剤使ってるんっか?

 

これはフレ●フレグランスのフラワーハーモニーだったな、私も好きで使っているんだ

 

へぇぇ、今度買ってきます!

 

そんな事より少し休んだらまた走るぞ、今日は私が仕切らせて貰う

 

はいっす!

 

 

先程渡されたタオルを頭に巻いて気合を入れる。これなら汗も垂れてこないし匂いも堪能できる一石二鳥だ。もうお腹も落ち着いてきたし本調子で走る事ができる。

 

 

よし、行くぞ

 

はいっ!

 

 

前を走るリットゥさんを追いかけてゆく。のは良いのだが長い赤髪が走るたびに靡きそれによってシャンプーなのかよく分からないけど良い匂いが撒き散らかされているのだ。それを嗅いで「はぇぇぇ〜」と夢心地となっていた。

 

 

何を間抜けた顔をしている

 

あっ、すいません!

 

 

走りながら振り返ったリットゥさんに怒られてしまった。それでも再び「はぇぇぇぇ〜」と、なっているのだが。

 

 

とりあえず教会を4周程したところでランニングは終わりとなった。お互いが呼吸を整えながらゆっくりと歩いていた。

 

 

私についてくるのは少しお前の事を甘く見ていたようだな、謝罪しよう

 

そんなそんな、体力はある方だとは思っているので

 

ほぉ、なら午後からはもう少し厳しくしても良さそうだな

 

 

ニヤリと笑ったリットゥさんに優しくお願いしますと伝えると「考えておく」と言われてしまった。因みにもう僕の体力は限界である。

 

 

そんな訳でお昼ご飯にしようという話になり立ち上がろうとした瞬間に足の力が抜けてリットゥさんの方へとよろけてしまった。

 

 

おっとととっ

 

それ以上近寄る事は許さん!

 

ギャフンッ!!

 

 

そのままリットゥさんの方へ倒れていった僕は何故か蹴飛ばされ反対の方へと倒れていた。何だかよく分からないが理不尽を感じる。

 

 

す、すまない、、、っ

 

いたたたたっ、、、急にどうしたのですか!?

 

実は私は、、、

 

 

申し訳なさそうにリットゥさんが説明をしてれた。

 

 

キル姫は伝説の武器からキラーズを抽出してマナと適合させる事によって生まれる。そのためその武器の時の記憶が性格に反映されてしまう様だ。リットゥさんはエデンを守護していた記憶から自分のテリトリーに入り込む者に対して警戒をしてしまう。つまり先程僕がよろけてリットゥさんの方へ倒れたのはリットゥさんのテリトリーを荒らす行為として認識され、それを排除する為の攻撃との事。

 

 

私も分かってはいるのだが、、、

 

しょうがない事だと思うよ?大した怪我もしてないから気にしないでよ

 

そう言ってもらえると嬉しいよ、ゴホン。ご飯でも行こうか

 

はいっ!

 

 

そう言ってリットゥさんの後ろをついてゆくと教会の中にある食堂へ連れてってもらえた。

 

 

さっき蹴飛ばしたお詫びだ、好きな物を頼んでくれ

 

うーん、、、じゃあ遠慮なく頂きます

 

 

そう言ってもらえたのでちょっぴり高めなカツ丼を頼む事に。因みにリットゥさんはキツネうどんの様だ。

 

 

頂きます

 

いただきます

 

 

それでコウはどうして奏官を目指しているのだ?不純な動機ではなかろうな?

 

えっと、うーん、、、

 

 

うどんをちゅるりとしながらそう言われた。その問いに言葉を濁しているとやはり不純な動機かと冷たい声で言われてしまった。

 

 

あんまり言いたい話じゃないんだけどさ、、。

 

 

レーヴァテインに話した事を伝えるとなんといえない顔をされてしまった。

 

 

す、すまん、そんな事情があるとも知らずに

 

良いよ良いよ、こんな事聞かないと分かんないしさ

 

だがコウのその志、私は感服したぞ、私の前のマスターは不純な男だっだから余計にそう思うだけなのかも知れないが

 

リットゥさんの前のマスターはどんな人だったの?

 

朝は自分で起きれないわまともに働こうともしない。それに戒律が全てと言う私の考えを真っ向から否定する様な奴だったな

 

戒律?

 

そうだ、ルールと言った方が分かりやすかったか?

 

いえ、分かりますけど、、、

 

 

この世の戒律とはな、と戒律について語っているリットゥさん。これもその武器だった時の記憶なのだろうか?

 

 

と、言う訳だ。コウにも伝わったか?

 

はい、そりゃもうバッチリですよ

 

なら午後からも気合を入れてトレーニングをしないといけないな

 

はい

 

 

ご飯を食べ終わりまったりとした時間って訳もなく再びリットゥさんと筋トレをする事となった。

 

 

午前中にランニングはしたから午後からは上半身を鍛えるとしようか

 

了解です!

 

まずは腕立て伏せから行くぞ

 

はいっす!

 

 

リットゥさんと頭を合わせながら腕立て伏せをしていた。

 

 

しっかりと負荷をかけながらするのだぞ、息をしっかり吐いて

 

はいっす!

 

顔もちゃんと上げろ

 

はい!

 

 

腕立て伏せをしながら顔を上げるとリットゥさんが腕立て伏せをしている姿が見てた。それだけなら良かったのだが重力に逆らうモノがどーしても見えてしまう。一応見ない様にはしているのだがやはり視界に入ってしまう。

 

 

そんなに弛んだ顔でどうしたのだ、もっとしっかりしろ!

 

頑張ります!

 

 

そう言われてしまった、確かに顔は弛んでいたかも知れないが別の場所は張り詰めていると伝えたい。そんな勇気無いけど。

 

 

後何回するんですか?

 

己の決めた数をすれば良い、それが規律というものだ

 

了解っす!

 

 

そんな訳で腕立て伏せをし続けて43回ほどで力尽きてしまった。

 

 

もーむりだよぉ…

 

そこでやめるという事はその数がコウの決めた回数だという事だな

 

そーでしゅ

 

それは分かったのだがその気の抜けた返事はなんだ

 

しゃーせん

 

 

まぁ良い、次は背筋を鍛えるとするか、背筋は剣を振るうのに重要な筋肉だからな

 

はいっす!

 

 

腕立て伏せの次は背筋をする事となったのだが。ここまで書いていれば想像がつくと思うけど目のやり場と足と腕の痛みに耐えながら背筋を鍛えてゆく。

 

 

しっかり背を逸らせ!もっと顔を上げろ!

 

はいっす!!

 

 

…多分この人には自覚が無いのだろう。背を逸らし顔を上げるたびにその爆弾の谷間が僕の視界に入る事に。しかもタンクトップが汗で爆弾に張り付いてね、堪んないっすよね。

 

 

色々なやる気が満ちてゆく中、今日の筋トレは終了となった。

 

 

お前の心の炎、しかと見せてもらったぞ

 

あー疲れた、、、リットゥさんあざした!

 

最後にご飯でも食って帰ろうか

 

そうっすね、あざっす!

 

 

またまたリットゥさんに連れられて教会の中へと入って行き中にあるレストランへと連れてきてもらえた。

 

 

好きなのを頼め

 

ういっす!

 

 

そう言われて手渡されたメニューを見ていた。よし、これにしよう

 

 

あざっす

 

うむ

 

 

メニューを受け取るとそのまま店員さんを呼んでくれた。その来てくれた店員さんにメニューを伝えておしゃべりをする事に。

 

 

リットゥさんって好きな物とかあるんですか?

 

私は、そうだな、強いて言うのならリンゴが好きだ

 

おぉー、なら、趣味はあるのですか?

 

趣味って言う程でも無いが焚き火を眺めるのは好きだな。火を見ていると自然と心が熱くなってくるんだ

 

ならその焚き火でリンゴを焼いたら完璧ですね

 

ん、それもそうだな、今度やってみる事にするよ

 

その焚き火はどこでやってるんです?僕も焼いたリンゴ食べたい

 

もちろん規律に沿った場所でやっているよ、今度いいリンゴが手に入ったら誘うよ

 

あざっす!

 

 

そんなおしゃべりをしていると頼んだ料理が運ばれてきた。それに手を合わせていただくことに。

 

 

私に色々と質問をしたがそう言うお前には趣味や好きな事はあるのか?

 

んー趣味は特にないし好きな事も、、、無いですね

 

何か一つ趣味を持て、それだけで人生という奴は変わるらしいからな

 

考えておきますね

 

 

そんな話をしながらもオムライスを食べていた。うん、美味しい。

 

 

これを食べたら帰るぞ、日が落ちる前に家に帰るのも規律だ

 

了解っす!

 

 

そんなに規律、規律って息苦しくならないのだろうか?そんな疑問を持ちながら夕ご飯を食べ終わる事ができた。

 

 

今日はなんだか、その、楽しかったぞ。礼を言おう

 

僕も久々に身体が動かせて楽しかったっす!

 

またコウに会えるのを楽しみにしているよ、それと

 

それと?

 

私は戒律や規律を破る事は大嫌いだがそれでも破る事がある。それがどういう時か分かるか?

 

うーん?分かんないっすね?

 

それはな、己の信念を貫く時だ。ん、なんだその顔は!

 

いえ、カッコいいなって

 

本当にそう思っているのか?

 

思ってますよ?勉強になります!

 

まぁ良い、またな、コウ

 

あざした!

 

 

レストランの前でリットゥさんとわかれる事に。その背中が見えなくなるまで見送って部屋に帰る事に。

 

 

ただいまーっいてててて、、、

 

 

どうやら調子に乗って筋トレをしすぎたようだ。忘れた頃に痛みがやって来てくれていた。

 

 

風呂入って寝よっか

 

 

さっとシャワーを浴びてパジャマに着替え痛む身体を引きずって机に向かった。

 

 

えっと、次はナーゲルリングってキル姫か、、、細かい事は明日調べるとするかな。そう決めてそのままベッドに潜り込み布団を被りティッシュを引き寄せた。

 

 

 

おやすみなさい

 

 

 

 

 

 

 

………………………………………………………

 

 

 

 

少し肌寒い風を感じながら縁側に座り込み今日の事を思い出しながら焼酎をコップへと注いでいた。

 

 

あら、晩酌なんて珍しいですね

 

ん、たまにはな、シェキナーお前もどうだ?

 

そうですね、付き合ってあげます

 

ならコップと後戸棚にあるお菓子を取ってきてくれないか?

 

この時間の間食は規律に反します

 

うっ、そうだったな、、、ならコップだけで良いぞ

 

はい、それに私にはリットゥの話が肴になりそうなので

 

 

そう言って微笑むシェキナーにそんな大した話など無いと返すリットゥ。そう言って笑い合った後に二つのコップを重ね合わせ口元へと運んで行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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