ダンガンロンパ・リバイバル ~みんなのコロシアイ宿泊研修~   作:水鳥ばんちょ

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ダンガンロンパ・リバイバル ~みんなのコロシアイ宿泊研修~

 

その巨大な学園は、都会のど真ん中の一等地にそびえ立っていた。

 

まるで……そこが世界の中心であるかのように……

 

 

 

 

 

『私立 希望ヶ峰学園』

 

 

 

 

 

 あらゆる分野の超一流高校生を集め、育て上げることを目的とした、政府公認の超特権的な学園……。この学園を卒業すれば、人生において勝者となることが約束される……とまで言われている。

 何百年という歴史と伝統を持ち、各界へと有望な人材、すなわち国の将来を担う“希望”を育て上げる事を目的とした学園。

 

 まさに、“希望の学園”と呼ぶにふさわしい場所である。

 

 

 

 そんな学園への入学資格は2つ……

 

1.現役の高校生であること

 

2.各分野において超一流であること

 

 

 

 新入生の募集は行っておらず、学園側にスカウトされた超一流の生徒のみが入学を許可されている。まさに一握り者のみに許された狭き門である。

 

 

 

 …そして、そんな超がいくつも並ぶ超一流の学園の前に……俺は立っていた。

 

 

 

 

 

 まずは無難に自己紹介から始めてみようと思う。

 俺の名前は“折木 公平(おれき こうへい)”。名は体を表すように、折れた木の如く生気無い毎日を送り、公平さを律するかのように厳格そうなへの字口が特徴の一般的な高校生だ。

 

 性格にも特技にも、成績にも尖った物は無く、趣味といっても読書以外は何もない。服装も、以前に通っていた高校の地味なデザインの学ラン。容姿も、クラスの女子曰く『ウチの学級で7、8番目くらいにはカッコいいんじゃない?』と、微妙かつ曖昧なお墨付きを貰っている。

 

 実は宇宙からやってき異星人!ということも無ければ、ウチが先祖代々から続く勇者の家系であった……ということもない。つまるところ、俺こと折木公平は“超が何個もつくような超一流の学園”などとは、縁もゆかりも無いということである。

 

 

 

 ……ただ1つ、普通の人よりも優れていると言って良いのか、むしろ劣っていると言ってよいのかわからない体質として、“人よ少し運が悪い”という部分がある。運が悪いと言っても、野良犬に良く吠えられたり、テストのヤマを張っても当たった例しがなかったり、電話をしようとすると何故か電波障害が発生したりするなど、多少はツいてないかな?程度の認識の運の悪さである。家族からすると「昔はもっと酷かった」らしいのだが、毛ほども記憶に残っていない……。

 

 

 

 

 

 そんな普通、または普通よりも少し劣っているくらいな俺がどうして此所に来てしまっているのか……。その理由を説明するとなると、ちょうど1ヶ月前に起きた“ある出来事”について話す必要がある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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『折木 公平様 おめでとうございます。

 

 あなたを「特別待遇生徒」として希望ヶ峰学園にご招待いたします』

 

 

 

 

 

 ある日、そんな通知が俺の手元に届いた。

 最初は夢ではないかと、自分で頬をつねってみたり、念のために姉さんにはたいてもらったりしてもらった。鏡に写る赤く腫れ上がった頬、希望ヶ峰学園入学式当日になっても未だ続く痛み……これらのことから、やっと、夢ではなく現実であるという実感を持つことができた。

 

 

 

 

 

それと同時に、疑問を持つことにもなった。……もちろん頬の腫れ上がりについてじゃない。

 

 

 

 

 

 なぜ……『特別待遇生徒(ここからは特待生と略す)』なのか……

 

 

 

 

 

 世間一般の常識として、希望ヶ峰学園に入学する条件はある程度知っていた。だからこそ、希望ヶ峰学園に特待生制度があるなんて見たことも聞いたこともないし、百歩譲ってその制度が存在したとしても、なぜ一般家庭出身の俺が選ばれるのか、その理由がわからなかった。

 

 

 

 詳しい話を聞くために、俺は希望ヶ峰学園の事務員に電話をかけてみたのだが……説明されたのは、入学式についての概要や集合時間、持ち物についてだけ。特待生制度については『その件に関しての詳細は説明をしかねる』の一言で、情報を得ることはできなかった。

 

 

 

 悩んだ俺は、世間で話題沸騰中の希望ヶ峰学園に入学する生徒達。いわゆる『超高校級』の高校生達に関する情報が行き交う、まとめサイトなる場所で情報を仕入れることにした。

 ……余談であるが、パソコンを扱う際に家族が災害にでも遭ったかのように大騒ぎされた、確かに精密機械は苦手だが、そこまで叫喚しなくても良いと思う……ううむ、解せぬ。

 話を戻す。

 家族による厳重な監修の下、サイトの閲覧を行った結果……やはり今年の超高校級の生徒達の話で持ちきりで、専用のスレがいくつも立てられていた。……大げさに言うと、希望ヶ峰学園非公認の情報サイトのようなものができあがっていたのである。

 

 

 

 そこに書かれていたのは、テレビや新聞を見れば、必ず一度は目にする程のビッグネーム。そして彼らが今まで成し遂げてきた偉業の数々。はたまた、どこで知ったのかわからないような幼少期の武勇伝など、予想以上の情報量とこれから同級生になるであろうクラスメイトの功績が記されていた。

 例えば……色々な学校を転々としながら、無名のラグビー部を全国優勝させたり、廃部寸前の野球部を救うなどの数々の偉業を成し遂げた“超高校級のマネージャー”。構成員3万以上と言われる国内最大の指定暴力団の跡取り息子である”超高校級の極道”。ヨーロッパの小国、ノヴォセリック王国から留学してきた“超高校級の王女”。どんな動物でも手懐け、絶滅危惧種の繁殖にも成功したことがあるという“超高校級の飼育委員”。……もはや壮観である。本当に俺はこの学園でうまくやっていけるのかどうか怪しく思えてきた。側にいた家族も苦笑いをしていた。

 

 

 

 しかし、これだけでの情報量であればもしかしたら……、そんな淡い期待を持って、自分についての書き込みがあるかどうかを探してみたのだが……結局のところ、一切無かった。本当に、1ミリも。まあ、大方予想通りである。逆に俺の名前が載っていたらどこからたれ込まれたのか問い詰めたいまである。

 加えて、『特待生制度』自体についても明記されていなかったのだが、これもある程度調査してもみれば、『学園側が意図的に秘匿しているのではないか』と察しがついてしまった。

 情報網がしかれている事柄について調べようとするのは至難の業であり、ましてや超一流の学園の情報網となれば、相当なおしゃべりが学園側にいない限りほぼ調査は不可能とみていいだろう。だから俺は、ここでいったん切り上げて入学式の準備をしようと思ってパソコンを閉じようと思ったのだが――

 

 

 

 

 

『希望ヶ峰学園には全国の高校生を抽選し、当選した高校生を特別入学させる制度がある』

 

 

 

『その方法で入学する生徒は『超高校級の幸運』と呼ばれる』

 

 

 

 

 

 このような書き込みを見てしまった。それと同時に『もしかしてそれって俺のことなのではないか?』と考えてしまった。詳細を見てみると、この制度はどうやら俺と同じ一般家庭出身の人間が入学できるほぼ唯一といって言い手段であり、実際もう抽選は終了し、当選者に入学通知はすでに届けられているらしい……。

 

 一般家庭……入学通知……特別入学……諸々のキーワードが当てはまる簡単な解答を得たと俺は思った。……簡単な、ということは、明確ではないということで……疑問点として、俺がもらった入学通知には『幸運』やそれに類する単語が記されていないこと。そして最も重要なのは、……俺自身『幸運』などとは、はっきり言って無縁であるということ。

 

 

 

 心配性名俺は、また自問自答を繰り返す……

 『俺はどうして希望ヶ峰学園に行けるのか?』

 『俺は実は“超高校級の幸運”なのではないのか?』

 『俺は本当にあの学園に行きたいのか?』

 

 ・・・・・・疲れている脳みそに鞭を打ってまた考え込む。

 

 『俺は本当は行きたくないのかもしれない』

 『俺みたいな一般人は行くべき場所じゃないのかもしれない』

 

 

 ……考えがどんどん良くない方向へ転がっていくのが手に取るようにわかった。

 

 

 

 

 

 ……これ以上は不毛だな。

 

 

 

 

 

 そう結論づけた俺は、稼働した脳みそを冷水に浸すように枕に頭を沈め、モヤモヤとした心に蓋をするようにまぶたを閉じ、眠りについた……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 ……以上が1ヶ月前の出来事で、そして現在に至る。

 

 

 

 

 

「……はぁ」

 

 

 

 

 

 結局、来てしまった……。

 

 

 

 この1ヶ月、俺は非常に悩みながら過ごしてきた。希望ヶ峰学園に入学することにもう異議は無い。ただ、ごく普通の俺は、超一流のみんなの前でどういう風に振る舞えば良いのかがわからなかった。両親に相談をしてみても『お前はお前らしく振る舞えば良い』と、模範的な回答しか帰ってこなかった。姉さんからも『なるようになるさ!』と、某海賊王を彷彿とさせる前向きな一言のみであった。

 

 

 

 

 

 ……でも、ここまで来てしまったからには、もう足踏みしてはいられない。アドバイス通り、何も考えず俺は俺らしく突っ走っていけばなんとかなるかもしれない。

 

 そう考えてみると、不思議と心が軽くなったような気がした。

 

 

 

 

 

「……俺なら大丈夫」

 

 

 

 

 

 小さな声で、それでも力強く、心に響かせるようにつぶやき、学園と本当の意味で向き合った。

 

 

 

 

 

「……スー、ハァー」

 

 

 

 

 

 緊張した心をほぐすように、大きく深呼吸。冬の寒さ名残がまだあるためか、息は白くたゆたい、宙を舞う。

 

 

 

 

 

「よし……それじゃあ、そろそろ行くか」

 

 

 

 

 

 何かを決意をするように、俺は自分に言い聞かせた。そして、頭の中でこれからのスケジュールを確認する。

 

 

 

 

 

『新入生は8時に体育館に集合』

 

 

 

 

 

 たった1行の内容を忘れるわけでも無いのに、何回も反復させる。

 

 

 

 

 

----これから始まる青春は、きっと俺にとってかけがえのないものになる。

 

 

 

 

 

 俺は、確かに感じるドキドキとした高揚を胸に、学園に足を踏み入れた。

 

 

 

 

 

----自己紹介をし合って、最初はぎこちないけれど友達になって

 

 

 

 

 

 学園に……足を…踏み入れ…た

 

 

 

 

 

----学園祭や修学旅行で一緒に馬鹿をやって、一緒に笑い合って

 

 

 

 

 

 足を……踏み…入れ…た

 

 

 

 

 

----そして最後には卒業式で、一緒に泣き合う

 

 

 

 

 

踏み……入れ……た?

 

 

 

 

 

----全部、俺にとってかけがえのない大切な思い出になる。

 

 

 

 ………………

 

 

 

----だから……こんな学園生活が送れる俺は……きっと……

 

 

 

 

 

_____________________________

 

 

 

 

 

----最高に幸福な人間なのかもしれない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……世界は暗転した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は心の中で薄々気づいていたんだ

 

 

 

 

 

 

 

最高に幸福な人間になんて、俺はなれやしないんだと

 

 

 

  

 

 

 

不幸な人間は、どこまで行っても不幸なんだと

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最高に“絶望的な”学園生活が、俺にはお似合いなんだと・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『生き残りメンバー:残り16人』

 

【超高校級の特待生】折木 公平(おれき こうへい)

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初めまして、水鳥ばんちょと申します。

 かねてからダンガンロンパの二次創作を書きたいと思っていたので、投稿させていただきました。素人なので、いろいろと問題点や誤字脱字などの粗はあると思いますが、どうか温かい目で見守ってください。お願いします。

 この後書きでは、キャラクターたちのコラムのようなもの(出身校、好きなモノ、席順 etc...)を書いていきたいと思っています
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