それいけ!ベラミー海賊団!!+α   作:北の海出身のモブ

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プロローグ

 

 「おれの財宝か?欲しけりゃくれてやるぜ・・・探してみろ!この世のすべてをそこに置いてきた!!」

 

 ゴール•D•ロジャーがこの世に残した言葉に世界が震え、ロジャーの財宝を求めて海賊達が海原へと漕ぎ出す。

 

 世はまさに大海賊時代!!

 

 

 そこから数年後

 

 北の海にある【裕福な街、ノーティス】

 

 綺麗なレンガ作りの街並みと、そこに住む人々は綺麗な服を着て、寒さに困らない温かい家と日々の食事に困らない食料があった

 

 そんな街にある、大きめの家の中で新しく生まれた赤ん坊が泣いていた。

 

 その赤ん坊は父母、兄に愛されていた。

 白に近い銀髪の産毛と青く綺麗な瞳、人よりも可愛く整った顔立ちは、将来は可愛い美少女になるだろうと予測できる。

 

 そんな、可愛らしい赤ん坊が声を上げて泣いてる理由は大変可愛らしい・・・

 

 (ギァァァァア!!ウンコ漏れたぁ!気持ち悪イ!!誰か早く変えてくレェ!!)

 

 モノではなく、可愛くない男の泣き言だった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 (ヤァ、日々の赤ちゃんプレイに心が死んで逝く転生者デス)

 

 前世では、彼女がいないごく一般的なオタクな俺はごく普通に生きてきたが、最後はWeb小説のように【突然目の前にトラックが!!】で死んだ。

 

 そして、小説よろしく転生した。

 

 前世の事が短い?

 (気にするな、もうどうでもイイ事ナンダヨ)

 

 それよりも今の事を話す

 

 この世界が何処かは知っている、何せ今世の兄にあたる、5歳くらいのサーキース兄貴から(自分の名前を連呼して、ワタシに喋らせようとしている)【海の戦士ソラ】の本を読み聞かせて貰ったので

 

 話の内容は普通の善悪モノ、海が歩ける戦士ソラと相棒のカモメと合体ロボが脅威の科学力を持つ悪の軍団ジェルマ66と戦う、ワンピース 世界では有名な英雄物語。・・・そして、実話を元にした話でもある。

 

 

 まぁその話は、今のワタシとは関係がない。

 とりあえずこの話があると言うことは、この世界はワンピースの世界で、おそらく北の海になるという事

 

 「あうあー」

 

 (北の海かぁー、この家はワンピース 世界では珍しく凄く裕福そうなんだケド、北の海で裕福となるト・・・ローと同じ島じゃない事を祈りたいんだナ。アイツと同じ所に生まれたら珀鉛病で死ぬ事が決まるんだヨナァ。嫌だナァー。)

 

 窓から見える光景は空しか見えず、自分がどんな場所にいるか戦々恐々しながら、今日も兄から本を読み聞かせてもらう。

 

 「こうして嘘つきノーランドは処刑されましたとさ!おしまい!」

 

 「あーあーうー!(子供になんて話を聞かせてんだ、この世界の大人達ハ!)」

 

 幼い兄から残酷なお話を聞かしてもらい、この世界の倫理観を疑う。この話も嘘はいけないよという戒めのお話なのだろうが、もう少しマイルドにできないのか!

 

 そんな事を考えているワタシを、兄は満足気で頭を撫でる

 

 (・・・一応、お礼は言っておいても損はないカ?)

 

 「あーいーうーいー、あいあおー」(サーキース兄、ありがとうなんだナ!)

 

 「!!」

 

  まともに言えなかったお礼だが、サーキースの兄貴は自分の名前を喜んでいるようだった。

 ・・・ところで、この本を読ませてくれて、妹好きのシスコンで(中身が男であるワタシだから罪悪感を感じる)、赤ん坊の拙い言葉でオーイーウーと呼んでみたら、めちゃくちゃ喜んでいるサーキースと呼ばれる兄貴。

 

 ワタシは兄の事を前世では覚えていないが、兄の友人として度々顔を出すベラミーと呼ばれる人には覚えがあった。

 

 ワンピース切ってのかませ犬。

 ハイエナのベラミーじゃないよナ?

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 オギァー、バブーと過ごして5年が過ぎた

 心配していたローの事もここでは起きないことが分かったのと、フレバンス王国が健在なのも確認している。

 

 (マダ、珀鉛病も話題にすら無いナ)

 

 フレバンス王国で取れる白い鉛は、表層で取れる分には問題無いものの一定の地層に近づくと中毒症状が起きてしまう。

 この中毒症状は世代間で蓄積していき、寿命を縮める、治療法は蓄積した鉛をとる以外に方法はない恐ろしい病気だ。 

 

 (五歳の少女がこの病気について言っても取り合ってもらえ無いし、運が悪いと世界政府から殺されるかもしれ無いんだよナ)

 

 この病気は世界政府でも確認されているが、黙っていた方が都合の良いために黙秘されている。

 

 

 下手をしたら世界政府に殺される現状、力の無いワタシは、フレバンス王国に関しては何もしない事を決めている。

 

 (マァ、仕方ないよナ・・・今のワタシは何の力もない少女なんだからヨ)

 

  

 

 

 うん、気持ちを切り替えよう

 

 

 ワタシは、現状把握として姿鏡を見る。

 

 ここ最近になって自分の姿が誰に似ているのかが分かってきた、この白に近い長い銀髪と青い瞳、顔立ちは可愛く北欧の美少女。

 

 まだ特徴的な獣耳は生えていないが、この顔には見覚えがある。

 

 パンツじゃないから平気だもん!

 

 で有名?なストライクウィッチーズというアニメで見たキャラ

 

 「ヤッパリ、この姿はエイラ・イルマ・・・何とかさんだよナ?」

 

 エイラ•イル何とかさんは、【未来予知】という先読み能力で敵からの被弾はほぼない、無敵のエース!カタクリさんと似てますね。

 ただ、そんな強キャラのエイラさんは、どちらかと言うとギャグ寄りの人として見られている。

 サーニャという少女が好きな百合女子だとか、彼女から発せられる片言などが印象強いためエイラといえば片言百合美少女という風に思われている

 

(現にワタシも無意識で語尾がおかしくなっているしナ)

 

 そして、精神的に男であるため、男との恋愛は・・・

 

 「ムリダナ(・×・)」

 

 鏡の前でバッテンを作り、エイラの有名な台詞を言ってみる。

 

 

 (ムフフ、なんかニヤて仕舞うナ)

 

 さて、ts転生者のことはひとまず置いてき、肝心の未来予知の能力確認をするために鏡の前で目を閉じて意識を集中する

 

ーーーーーーーーーー

 家の玄関先で、10歳とは思えない高身長のサーキースの兄貴が玄関先で声を上げる。

 

「エイラ!そろそろ時間だ、ベラミーの所に行くぞ!!」

 

 そう言って、時計を気にしながら扉の前で腕組みをする。

ーーーーーーーーーー

 そんな映像が頭の中で流れ、目を開ける。

 

 その五秒後、先程と同じ声が聞こえた。

 

 「エイラ!そろそろ行くz」

 

 「分かってるヨ、兄貴!ちょっと待って欲しいんだナ!」

 

  途中で割り込みをして、返事を返す。

 

 「・・・早くしろよ!」

 

 そう言って、いつもの様に先読みされた事を知った兄貴は、呆れながらも玄関先で腕組みをして待っている様子が分かる。

 

  ワタシの未来予知は、意識を軽く集中させると五秒後の世界と現実とのブレが見えて行き、目に見えない場所も見える様になる。さらに意識を集中すると、ブレが一つに整理され未来の姿形や音までもがハッキリと見えるようになっていき、見える範囲も広がっていく。

 

「・・・コレってエイラの未来予知の能力じゃなくて、見聞色の覇気になるのカナ?」

 (エイラの姿になったカラ、それに似た能力がついたのカ?)

 

 一定以上の実力者達が使う、意志の力を用いた戦闘技術、覇気。

 

 武器に気を纏わせて切れ味と強度を上げる武装色と相手の心を読む見聞色、使えるモノは百万に一人と数少ない王の素質を持つ覇王色がある

 

 ワタシの未来予知の能力はエイラの固有魔法(転生チート)なのか、それとも見聞色の覇気なのか分からないが、どちらかのいいとこ取りなのは確かだ。

 

 (マァ、こうやってタロット占いに応用できるのなら、どちらでも良いかナ?)

 

 身支度が終わり、最後に引き出しから使い込んだタロットカードをから出す。

 

 (去年の誕生日に、原作を意識して兄貴に頼んで買ってもらったタロットカード)

 

 ワタシのもう一つの能力として、タロット占いである程度の未来予測ができる。コレもエイラよりも遥かに精度が高い予測ができて、占いの的中率は高く、人物の未来や探し物にまで幅が利く。

 

 (さて、今日の運命はット?)

 

 ワタシは、日課の今日一日の運勢を占う。

 占いの結果は・・・

 

 「悪魔の正位置、悪い運命カ」

 

 (よりにもよって、入団初日これがでるのカヨ)

 

 心の中でうへぇ、と愚痴りながら、タロットをポケットにしまい、玄関先で待っている兄貴のところへと向かう。

 

 「エイラ、準備は終わったか?」

 

 「うん、大丈夫!準備万端だゾ!」

 

 

 兄貴に連れられて向かうのは海岸沿いにある古い船の空き倉庫。

 

 数ヶ月ほど前から街の悪ガキ達がそこを秘密基地として使用している。

 

 悪ガキ達の名前はベラミー海賊団

 将来、主人公ルフィにボコボコにされる海賊団の名前だ。

 

ーーーーーーーーーー

 

 「よう、サーキース遅かったじゃねぇか」

 

 「すまんベラミー、妹の準備を待っていたんだ」

 

 「ハハッハハハ!相変わらずのシスコン野郎だな、サーキース!」

 

 倉庫にはソファと絨毯、海賊の指名手配書がポスターのように飾ってある。そして、部屋の奥にある質のいいカウチソファの真ん中に、短い金髪と大きな絆創膏が顔の真ん中に貼ってある体格のいい10歳の少年が偉そうに足を伸ばして座っていた。

 

 彼の名前はベラミー、ワンピース 切っての噛ませ犬さんだ。

 

 「いいかエイラ!5歳のテメェを特別に俺の海賊団に入れのは、サーキースの身内だからだ!兄貴に感謝しておけよ!!」

 

 「分かってるんだナ、ベラミーに兄貴、ワタシを海賊団に入れてくれてありがとうなんだナ!」

 

 ベラミー海賊団は未だ船もなく、海賊ごっこの遊びだが、入団するにはリーダーの許可は必要になるし、親友の妹として関わりがないと5歳下のワタシを入団させてくれるはずがなかった。

 

 (マァ、ワタシは身内がいなかったら入る気もなかったけどナ)

 

 ベラミー海賊団の入団も無事に終わって、一息ついていると今世で知り合った少年少女達がワタシの所へ集まってくる。

 

 「エイラちゃん入団おめでとう!女子が私一人だけで寂しかったんだぁ!」

 

 将来、美人になりそうな赤いバンダナをつけ、毛先にウェーブをかけたブロンドヘアーの少女がワタシにハグをしてくれる。

 

 「リリー姉さんもこれからよろしくナ!」

 

 「うん、エイラちゃんヨロシクね!」

 

 

 素敵な笑顔の彼女に関しても、原作での活躍をあまり覚えていないが、確か兄貴の彼女的な存在だったと記憶している。

 だからなのか、兄貴の妹であるワタシにやたらと姉呼びを強要してくる。

 

 「エイラ、入団したからには、年下のお前でもしっかりと団に見合った働きをしてもらうからな?」

 

 「働きってもなぁ、まだ5歳だしよ・・・何をさせる?」

 

 「・・・買い物係(パシリ)にでもするか?」

 

 上から航海士見習いのメガネのエディ、特徴的なボンボンがついた帽子をかぶるメンバーで一番の巨漢リヴァーズ、無口と帽子のイメージしかないロスが意見して行く。

 

 (兄貴経由で見知った仲だけど、原作でいたかどうか全然分からないナ!)

 

 他にもサングラスの少年や、オールバックの少年など街の不良と呼ばれる少年たちがここに集まっていた。

 ただ、不良と言っても裕福の街ノーティスだからか、ワタシを含むメンバー全員が綺麗な服を着ているため、お金には困らなさそうな坊ちゃん嬢ちゃん達(前世で言うウェーイ系)の集まりだ。

 

 

 さて、ここでワタシの目標を言うべきだろう。

 

 ワタシは折角の二度目の人生だし海賊になるつもりではいた。

 

 ただ最初は、ベラミー海賊団に入るつもりは無かったし、できれば主人公の麦わら海賊に入りたかったが・・・今世で優しくしてくれたサーキースの兄貴の事を知って、運命を少しでも変えようとベラミー海賊団に入った。

 

 ワタシはサーキースの兄貴を助けたい

 

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