シャーマンキング BASARAを宿す者 (1時凍結解除)   作:タイキック新

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オリキャラ引き立てつつ、主人公も立たせないといけない、これって結構難しいんですよ


第十一話

木刀を持って現れた葉を見て安堵した光は、全身の力を抜いて倒れ込み、葉と一緒に戻ってきてくれたまん太が、倒れ込む光へと手を伸ばす。

 

「無事みたいでよかったよ、光くん」

 

「無事かって言われると怪しいけどな、まん太が木刀を葉に?」

 

まん太の手を借りて立ち上がった光は、葉を見据えながらまん太に尋ねた。

 

「うん、お陰でこの有様だけどね、へへっ」

 

ボロボロの姿のまん太を見て、深く尋ねることをやめた光は、ただ笑ってまん太に答えていた。

 

「そっか」

 

そして葉はというと、木刀を向けて白竜と対峙していた。

 

「準備はいいか?阿弥陀丸」

 

『まん太殿と光殿の熱意、この阿弥陀丸最大の奥義を持って答えて見せようぞ』

 

「白竜!お前のミサイルをもって、薄汚い木刀ごと打ち砕いてしまえ!」

 

潤の指示を受けた白竜は葉に向かって、蹴りを放った。

 

『光、よく見ときな、本当の強者ってのは、preparednessで戦況をひっくり返すことだってあるんだぜ』

「プレ……なんだって?」

 

政宗の真剣な眼差しに答えようとしたが、光は理解し難い英語に戸惑ってしまう。

 

「覚悟って意味だよ光くん」

 

 

「いざ参る!」

 

葉は木刀を振り上げ、白竜の蹴りをいなして懐に入り、白竜の胸を使って蹴り上がり、空中から剣撃を飛ばした。

 

「阿弥陀流!真空仏陀斬り!」

 

そして、葉が地面に着地すると、2人は硬直して動かなくなっていた。

 

「なぜ2人とも動かない……」

 

戸惑う潤に、ずっと黙っていたアンナが悠々と答える。

 

「勝負が着いたってことよ」

 

すると、李白竜の札が取れ今まで人形として戦っていた白竜が自我を取り戻す。

 

「お……オレは、一体」

 

白竜は、近くにあった自身のポスターを見て少しずつ記憶を取り戻して行く。

 

「白竜が」

 

「白竜……そうだ、オレは李白竜、映画俳優だ。だが今まで何を」

 

白竜は拳を握り、目の前のガラスを砕き割った。

 

「どういう事だ!!」

 

拳に突き刺さったガラスを見ながら、白竜は痛みを感じていない事にまたも困惑してしまう。

 

「なぜオレは、痛みを感じない、なぜ血が流れない!全身を包むこの悪寒……オレは一体どーなってしまったのだ」

 

「取り乱すとは見苦しい!お前はもう死んでいるのよ!」

 

道潤は新たな札を取り出し、白竜へと向けて構えを取っていた。

 

「あなたはこの道潤の屍人形!死体は死体らしく、この導師道潤に従っていればいいのよ!」

 

潤は札を投げ、もう一度李白竜を操ろうと試みる。

 

「導師道潤?道家の……道家、オレから全てを奪った者!!」

 

潤の投げた札は、白竜にあっさりと受け止められ札の取り付けに失敗した。

 

「くっ!大人しく」

 

白竜は即座に動き出し、潤に裏拳を放ち、潤はすんでの所でしゃがみこんで回避する。

 

「ぬぅぁぁぁ!!!」

 

その後も白竜は、潤を殴りつけようと拳を振るい、潤はそれを回避し続けていた。

 

「怒りのあまり、魂が暴走したか!」

 

「道家の人間!殺してやる!」

 

白竜は、背負っていた巨大なヌンチャクを手に取り、潤に向けて振り下ろした。

やられると思った潤は、強く目を瞑り歯を食いしばるが、いつまで経っても痛みがやってくることがなく、ゆっくりと目を開けると、白竜と潤の間に葉が割って入り込み、木刀でヌンチャクを防いでいた。

 

「貴様!なんの真似だ!」

 

「お前の怒りは分かる、でも復習してもなんも変わらん!なっちまったもんは覆らねぇんだ!ならせめて、どうしたら楽しくやれるか考えようぜ」

 

「なんて子なの」

 

「ぐあぁぁぁっ!」

 

悲鳴にも似た叫びと共に、白竜は、ヌンチャクで葉を殴りつける。

 

「葉!」

 

白竜に殴られる葉を見て、光は姿勢を前にして飛び出そうとする。

 

『やめときな光、今のお前が出ても2人まとめてやられるだけだぜ』

 

自身の腕を組んで、静かに光を引き止める政宗に対して、光は少しだけ落ち着きを取り戻す。

 

 

『今のあやつは怒りのあまり、何も耳に入らないでござるよ』

 

「けど、このままじゃ……何か方法は無いのか」

 

「無理よ、制御の失ったキョンシーは理性を失った剥き出しの魂、その怒りの暴走は、肉体を破壊するしか止める方法はない……誰にも、白竜は止められない」

 

「いいえ、できるわ」

 

「!」

 

「肉体を破壊するまでは行かなくとも、白竜が動けなくなって理性を取り戻すまで倒せばいいのよ」

 

アンナの言葉に、潤は強く否定する。

 

「無理よ!そんな事できる戦士がここには1人も」

 

バシン!と冷たい音が鳴り響き、潤の頬は赤く熱を感じていた。

アンナが潤に平手打ちをしたのだ。

 

「何諦めてんのよ、そりゃそんなやり方じゃ持ち霊に逆らわれても無理はないけどね」

 

「私の、持ち霊?」

 

「そうよ、だからアンタも協力しなさい」

 

アンナは、光を指差しで指示した。

 

「アンタがやりなさい、光」

 

「……オレ?アンナさんよ。オレ今巫力0なんっすけど」

 

「そんな事分かってるわよ。だから」

 

ジャラッと数珠を握ったアンナが、右拳を強く握って大きく振りかぶる。

 

「?」

 

ズゴッ!とアンナの拳が光の頬を殴りつける。

 

「うごぉぁ!!」

 

『うおっ!?』

 

「ふぅ」

 

光は右頬を抑えて、勢いよく起き上がりアンナに怒号を放つ。

 

「何すんの!?オレ何で殴られたの!?」

 

「うるさいわね、巫力を戻してあげたんじゃない」

 

「は?」

 

光が、自身の体内に巫力を感じとり、さっきまで感じ無かった力強さを自覚した。

 

「それから、これを渡しておくわ」

 

アンナは、ポケットからネックレスをとり出して光に投げ渡した。

 

「ん?これって」

 

「双葉から預かってたのよ。政宗の武器、応竜を改造したネックレスらしいけど、巫力を流してみなさい」

 

「巫力を?」

 

言われるがままに、渡されたネックレスに巫力を込めるとネックレスが反応し、応竜が本来の大きさの六本の刀に戻った。

 

「おぉ、すげっ」

 

「これで、戦える理由は揃ったでしょ、さっさと葉に助っ人しに行きなさい」

 

「因みに、殴る必要あった?」

 

「いいからさっさと行きなさい」

 

「ないんですね……はい」




次はオリジナルの展開にします
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