ドングリ池で喉を潤しながら、歌上手のコマドリがお人好しのキツネとお話をしています。
「森のどこにも椅子がない。
森の中に食べ物がない。
森の中には他にヒントになるものがない……ですか……」
空を一っ飛びして手に入れたコマドリの情報を、キツネは改めて繰り返しました。
「いったいどういう~♪、ことだろうね~♪」
「『
……そんな……いや、まさか、そんなわけが……」
キツネは比較的早く、
生来のお人好しのせいで、その確信を得られずにいました。
そうして、神様の言葉を何度か反芻した後。
目を閉じて、顔を上げて、一言、『クソッ』と声を上げました。
「……なにか~♪ わかったの?~♪」
コマドリの言葉に、キツネは静かに話しだします。
「……まず最初に……コマドリさん、私と共闘しませんか?」
「もちろん最初から~♪ そのつもりだけど~♪」
コマドリの言葉に、キツネは少しだけ笑みを浮かべた後、彼が気付いたことを話し出しました。
「『
これ、別に、なんのことはありません。
「……え? え? え?」
思わず歌うのも忘れて、素で言葉を返すコマドリ。
「え? え? え?
そ、そんなワケ、ないでしょ?~♪
た、たまたま、神様が、椅子を置き忘れたとか~♪
いや~♪、例えそういう意味だとしても~♪、殺し合いとまでは言ってないんじゃないかな~♪」
「……逆さ森は、豊かな土地です。
動物は、減る数より増える数の方が多いでしょう」
コマドリの疑問に対して、キツネが、なぜか唐突に当たり前のことを確認してきました。
「う、うん、そうだね?~♪」
「
……そんなことを、神様は、言ってましたよね?」
「ま、まあ、そんなこと言っていたね~♪」
キツネは、静かに、呟きました。
「
……
……
キツネの言葉をしばらく反芻した後、コマドリは、言葉を失いました。
静かになったコマドリに、キツネは、畳みかけるように、言葉を吐き出します。
「理由はわかりませんが……。
……