絶次元ゲイムネプテューヌ 激爪のビッキィ   作:ノイズシーザー(旧ノイズスピリッツ)

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――どうしてこうなちゃったんだろう…どうしてどうして気付いてあげられなかったんだろう……

あたしがもっと早くあの子の悩みに気付いてあげれば……そうすればあんな危ない事させなかった……

仲直りがしたい…またあの頃みたいに一緒にぬいぐるみを作りたいよ…キィちゃん……



忍の回想その二

【オオトリィ大森林】

 

前回から引き続きステマックス視点でお送りいたします。

 

……今現在どういう状況かと言いますとね――

 

「ほらっ!ほらぁっ!だめじゃなぁい♡もっとちゃあんと避けなきゃあ♡」

 

「GAU!?GAON!?GAAAA!!?」

 

一方的なワンサイドゲームが展開されております。これはひどい。

 

どうしてこうなったかと言いますとね、オレ達が空から地上に降りた瞬間にあのモンスターが勢い良く突っ込んできたんですよ。

 

――オレ達に爪を振りかぶろうとした瞬間にプルルート様の蛇腹剣が展開して、アイツを拘束して地面に叩きつけたんです。

 

それからは本当に酷い。アイツが抵抗しようとした瞬間に合わせて何度も地面に叩きつける簡単な作業で御座います。無駄に高い技術だ。

 

最初のプルルート様のセリフ通りしっかり避けていれば……もう可哀想過ぎて直視できないんだが…オレに抱えられてる例の男なんてもはや声が出せないレベルにまで恐怖で竦みきっている。…モンスターに?いいえ、勿論プルルート様にです。

 

「はははははは!!!」

 

「GA…A…」

 

うわぁ…アイツもう虫の息だ…見た目的にはライオンっぽいけど。……ん?なんだ、あのモンスターの様子がおかしい…?って光っている……!?いったい何が起こっている……!?

 

【オオトリィ大森林】

 

「……何よこれ」

 

眩しさに手で顔を隠しながら、アイリスハートは思わずそう言った。それもその筈だ。拘束していたモンスターの身体が光りだしたのだ。

 

「ひ、ひぃぃ…!噓だろ、まさか――」

 

「……お主、何か知っているで御座るな…」

 

心当たりがあるのか、そう口に出した研究者風の男は抜けた腰を引きずり芋虫のような姿勢で死にたくないと言わんばかりにその場から逃げようとする。

 

「どこへ行く。お主には後ほど聞きたいことが山ほどあるで御座る」

 

だがステマックスが男の目の前に立ちはだかり、逃がさないようにする

 

「どけ!どけよぉ!?」

 

死への恐怖にまみれた顔で男は叫ぶ

 

「断ると言った。大人しくするで御座る」

 

「嫌だいやだイヤダァ!」

 

ステマックスの制止もむなしく、男は逃げようとする

 

「仕方ない…ふんっ!」

 

「ぐえっ…――」

 

やれやれと言う感じでステマックスは男の腹に拳を軽く叩き込み、意識を奪いそのまま自身の背中に男を背負う。

 

「さてこれでひとまずは…「きゃああああ!?」なっ、プルルート様!?」

 

男を背中に背負い、目を離していた、アイリスハートの様子を見ようと視線をそちらに向けた瞬間。上空からアイリスハートが自身の近くまで落ちてきた。

どいうことだと、ステマックスは空を見上げるとそこにいたのは――

 

「なっ……あのモンスターじゃない!?別の人型モンスターだと!?」

 

そう、先程まで自分達と交戦していたモンスターtじゃない。まるで鳥人を思わせるようなフォルムをした別のモンスターだ。そいつはじっとステマックス達を見つめている。

まさかの新手の登場にステマックスは目を剝くが、ここで疑問ができる。……先程までいた筈の獣人型はどこにいったのだろうか

その答えは地面に叩き付けられたアイリスハートが答えた。

 

「違うわ、ステちゃん。別のモンスターじゃないわ」

 

「…それはどういう……まさか…!」

 

「ええ、そうよ。――あれはあのライオンちゃんよ…!」

 

「そんな…ばかな…まるっきり種類が違うじゃないか!?」

 

プルルートが告げた衝撃的な言葉に、ステマックスは毅然とする。

 

「ステちゃん、その男をお長いね?聞かなきゃいけないの沢山あるわ」

 

「……承知した。…お気を付けて」

 

「ええ、任せて頂戴」

 

そんなやり取りを交わしながら、アイリスハートは鳥人型に再び向かっていった。

 

【アイリスハートVS????】

 

オオトリィ大森林上空――アイリスハートと鳥人型は向かい合っていた。

 

「さっきは油断したけどぉ、次はこっちがイカセて上げるぅ!」

 

再びアイリスハートが蛇腹剣を展開。鞭のように振るって、鳥人型に叩き込もうとする。

 

「――」

 

しかし当たらない。縦横無尽に空を舞い、蛇腹剣の攻撃をことごとく避けているのだ。

 

(やりずらいわねぇ…魔法を使えれば楽だけど、ステちゃんの火遁の時みたいに吸収されかねないから、うかつに使えないしぃ…)

 

アイリスハートは思考する…どうしたらこのモンスターを倒せるかを。魔法は使うのは逆に危険かもしれない。ステマックスの火遁の時のように吸収されるかもしれないからだ。だから目の前にいる敵が獣人型だった時も魔法は使わずに物理攻撃で倒そうとしていた。

 

(ほんと、面倒ねぇ…)

 

「PYUAAA!!!」

 

アイリスハートがそうこう考えてる間に鳥人型が動いた。

その大きな翼を広げて、羽ばたくとそこから小さなつららが無数に飛んでくる。

 

「あらぁ、そんなことまで出来るの?――器用、ねぇ!」

 

そう告げると、アイリスハートは展開した蛇腹剣を振り回してつららを迎撃する。

 

「次はこっちの番よ!ドライブスタッブ!」

 

お返しと言わんばかりにアイリスハート自身のスキル『ドライブスタッブ』を発動

一気に加速し、接近。そのまま鳥人型を蛇腹剣で滅多切りにし、蹴り飛ばす。

 

「PYUAAA!!?」

 

蹴り飛ばされた鳥人型は翼を広げて何とか持ち直し、再びつららを飛ばして反撃。

 

「芸がないわねぇ…もっと他にないのかしら!?ファイティングヴァイパー!!!」

 

アイリスハートも先程のようにつららを迎撃。そこからスキル『ファイティングヴァイパー』を発動。

再び接近し、魔法によって電流を纏った蛇腹剣で鳥人型を縦に一閃。普段ならそれで終わりだが、アイリスハートはそこからさらに、一旦距離を離して蛇腹剣を展開。獣人型の時のように拘束し、締め上げる。

 

「PYUAA!?、PIGYAAA!!?」

 

締め上げられ、蛇腹剣の刃が食い込まれていき、鳥人型はあまりの痛みで奇声を上げる。

 

「いい声で鳴くわねぇ…♪もう一つおまけよぉ♡、そーれッ!」

 

「PIGUYAAAAAAAA……ッ!!?」

 

そしてアイリスハートはとどめと言わんばかりに…締め上げ、食い込ませた状態で蛇腹剣を引っ張る。そうすると鳥人型の体にに食い込んでいた蛇腹剣の刀身が回転をする。より体を抉り斬った。……本当に恐ろしい女神である。

 

「――――」

 

「ふふっ、だめよぉ♡、まだイカセ足りないんだからぁ♡」

 

全身余すことなく傷だらけにされ、大ダメージを負った鳥人型はそのまま頭から地面に向かって落下していく。

だがアイリスハートは止まらない。とどめと言わんばかりに三度蛇腹剣で落下していく、鳥人型を拘束する。そしてそのまま……

 

「そーれ♪」

 

――拘束したまま振り回して地面に叩き付けた。地面にクレーターができるほどの衝撃を受けた鳥人型はもう虫の息だ。

 

「……まだまだ足りないわぁ…!」

 

舌なめずりをしながらアイリスハートは鳥人型のすぐ傍に着地。蛇腹剣を振りかぶろうと……

 

「あら?……これはどういうことかしらぁ?」

 

アイリスハートは再び困惑する。満身創痍の鳥人型の体から二本のUSBメモリのような物が排出されたのだ。そして鳥人型の体がどんどん縮んでいき……

 

「……女の子?しかもまだ子供じゃない…!」

 

自分とお揃いの薄紫色の髪をした小さな女の子になったのだ。体がボロボロな上に満足に食事を取れていないのか、瘦せ細ってしまっている。極めつけは両腕だ。どう見ても人のそれではない。まるであの獣人型の腕をそのまま子供のサイズまで落とし込んだような形状だ。

 

「……プルルート様、これは一体…!」

 

「……わからないわ…!」

 

戦闘が終わりその様子を見守っていた、ステマックスも例の男を背中に背負ったままプルルートに近づき、質問する。その声色はプルルート同様困惑が隠しきれていない。

わからない。プルルートはステマックスの投げかけた質問にそう答える。…答えるしかなかった。

 

「…ステちゃん」

 

「……はい、この子も連れて帰りましょう。…当然この二本のメモリも…」

 

「ええ、この子も連れて行くわ。ーー帰るわよ、プラネテューヌに」

 

「…承知」

 

 

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