絶次元ゲイムネプテューヌ 激爪のビッキィ   作:ノイズシーザー(旧ノイズスピリッツ)

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【ある少女の記憶】

……やっと見つけた。これを食べれば、強くなれる。強くなればプルねぇさんも認めてわたしの同行を認めてくれる。……いただきます。


05 邂逅、激爪と炎弾

【リピートリゾート】

 

「シャット、そろそろ残りのヤツら倒しに行こうな?」

 

「えー!ヤダヤダ!もっとナデナデしてよっ」

 

「ナデナデの続きは仕事終わったらなっ!」

 

「……むぅ。…わかった。ーー約束だよっ」

 

「おう」

 

シャットの銃から出た煙を吸って眠っているアイエフとコンパを余所に、シャットはナデナデを中止したリンダにもっとしてとねだるも、仕事を持ち出されので頬をぷくっと膨らませながらも従う。…それにしてもこの下っ端それなりに付き合いが長いからか、シャットの扱いに手慣れている。

 

「ンじゃ、いっくぜぇッ!…とその前に、念の為にインストールしとくか。」

 

「あ~、それならボクもやらなきゃッ!」

 

いざネプギア達を襲撃しに向かわんとするリンダだが、その前にやること済まそうという考えに至り、懐にしまっていたマジェコントローラーを取り出す。

シャットの方も父親であるウィズダムから渡された、サブマシンガン型アイテム、ショットデバイサーを構えながらリンダに便乗する。

 

「よっしゃ行くぞ、シャットッ!ゲイムモデル、強制…」

 

「うんっ、せーのっ!」

 

「「インストールッ!」」

 

『Game Model Domination.』

 

リンダは既にメモリが装填されているマジェコントローラーのスタートボタンを押すと、エンシェントドラゴンゲイムモデルが現れ、実体化。そのままリンダの体を取り込みバーチャフォレストの時にもネプギア達に見せた機械古竜、メタルエンシェントとなる。

 

「おっし、改めて…いっくぜぇっ!」

 

リンダは気合い十分と言わんばかりにメタルエンシェントの中でマジェコントローラーを握る。

 

『Steam Rise.』

 

『800 Million Magathuhinokami. 』

 

シャットもリンダと同じくメモリが既に装填されている、ショットデバイサーのトリガーを引く。すると銃口からエンシェントドラゴンに酷似したモンスター、八億禍津日神のゲイムモデルが現れる。

そのまま八億禍津日神はシャットの小さな体をその巨大な翼で覆い隠す。すると八億禍津日神徐々にその身体が粒子化していき…最終的にはシャットを覆っていた巨大な翼のみになる。

そしてその翼がゆっくりと開いていくとーー

 

『Mons Gear Complete.』

 

「んん~~!行こ、リンダっ」

 

その中には既に変身が完了したシャットの姿。それと同時に電子音声が響く。

…変身したシャットの姿は赤いボディスーツに竜の頭部を模したヘッドギアに、左腕にはビッキィのと比べて小さめな篭手を右腕にも同じものが付いているが、その手にはショットデバイサーが握られている。そして足には膝下からつま先まで覆ったメカニカルなブーツ。

そしてその背中には八億禍津日神の巨大な翼がそのままくっついている。ーーメモリに使われているモンスターが八億禍津日神とは思えない程スッキリした姿だ。

そして変身を終えた、シャットは可愛らしく背伸びをして、リンダに催促する。

 

「行くぞ!シャットォ!」

 

「は〜いっ!」

 

今だに眠り続けているアイエフとコンパには見抜きもせず2人は翼を広げ、残る3人を倒しに飛び立っていった…

 

一方その頃、ビッキィ達はというと…

 

「…?」

 

仲良く談笑しつつ、アイエフ達を待っていたが流石に来るのが遅いと思ったビッキィは首を傾げる。

 

「どうしたの、ビッキィちゃん?」

 

「いや、アイエフさん達遅いなーって思いまして…」

 

そんなビッキィを見て、ネプギアがどうしたのかと聞いてくる。それに対してビッキィは、アイエフとコンパはどうしたんだろうとしっかり答え、再び首を傾げた。

 

「言われてみれば確かに遅いわね…?」

 

「…2人共、どうしたんだろう…。…アイエフさん、コンパさんッ!?」

 

その言葉を聞いて確かにと口にしたユニはビッキィと同じように首を傾げ始める。

ネプギアはアイエフさん達どうしたのかな…?と思いながら、アイエフ達のいる方へと顔を向け、驚愕する。

 

「な、何?2人共なんで倒れて…??」

 

「一体なにが…?…ッ!ネプギアさん、ユニさん、武器を構えて下さいっ、上から何か来ますッ!」

 

ようやく事態に気が付いた、ネプギアとユニは眠るように倒れているアイエフとコンパの姿に驚愕を隠せない。

同じくビッキィもどういうことだと驚いていたが、自分達の真上に何かの気配を察知。

ネプギアとユニに戦闘態勢に入るように言い放ち、自分も戦闘態勢に入る直前にーー

 

「当ったり〜!」

 

どこか間の抜けた声が響き、それと同時に大量の炎の球が三人に降り注いできた。

 

「「「きゃああああ!?」」」

 

炎の球は着弾と同時に爆発。三人は爆炎に飲み込まれていく。

 

「へへーん、すごいでしょ?パパの作った八億禍津日神のゲイムメモリの火力!」

 

「…確かにすげぇ。アタイの出番がなくなっちまった…」

 

子供らしく胸を張りながら、シャットはリンダに満面の笑みで言う。

――当のリンダはメタルエンシェントの中で顔を引きつらせながら博士やりすぎじゃね?と思いなつつ、出番がなくなった事に少しばかりショックを受けていた。

 

「それにしてもシャット、お前女神には容赦ネェな?」

 

「いやだって、ボク一応犯罪組織の一員だし…女神は倒した方がいいでしょ?」

 

「まあ確かにそうだな…。――シャットッ!」

 

「ふえ?どうしたのリンダ、ってわぁ!?」

 

空中で軽い会話をしていたリンダとシャットだったが突如爆炎の中から二つのビームが放たれ、それに気付いたリンダがシャットに声掛けをし、それに反応したシャットは慌ててそのビームを避ける。

 

「い、いまのなに…?――もしかして!」

 

「ああ、もしかしてだな!渋テェ奴らダゼ!」

 

謎の攻撃を間一髪避けた二人は攻撃の正体を察知し、爆炎の中をにらみつける。その中にいたのは女神化したネプギアと、白い髪を左右の縦ロールにまとめ、グレーのボディースーツを着た少女…女神化したユニ、そしてモンスギアを纏ったビッキィだった。

 

「ってあいつも女神かよっ!しかもあのガキ、よく見たらバーチャフォレストで会った奴じゃねーか!?」

 

「…………」

 

そう声を荒げ叫ぶリンダ。…シャットはビッキィをじっと見て黙っていた。…その表情は驚愕に染まっていた。

 

「クソッ、女神がもう一人いるなんて聞いてネェぞ…!…シャット?」

 

「…リンダ。…あの黒い髪の女の子の着てるの、モンスギアだよ」

 

黙り込んだシャットを見てどうしたことかとリンダは思い、シャットに声を掛ける。

リンダの呼び掛けにシャットは閉口していた口を開け、今見下ろしている少女が自分と同じモンスギアを纏っていることを伝える。

 

「ハァ!?どいうこと「「隙ありッ!」」――チィッ!」

 

「リンダッ!「お前の相手はわたしだッ!」って、うそぉ!?跳んできたぁぁぁ?!」

 

シャットの答えにリンダは驚き、どういう事だと聞こうとするがそれを遮るようにネプギアとユニが今度はリンダに向けてビームを放つ。

シャットはリンダの手助けをしようとネプギア達にショットデバイサーを向けるもビッキィがジャンプでシャットに飛びかかり、両腕の巨大なクローで切りかかりにきた。その驚異の跳躍力にシャットは驚きを隠せない。だがとっさにショットデバイサーをビッキィに向けてそのままトリガーを引く。

 

「ぐっ!?――ただでやられるかッ!」

 

「…ふえ?足に何か巻かれて――きゃああああ!?」

 

銃から放たれた火炎弾を食らい、落下していくビッキィ。だがお前も道連れだと言わんばかりに自分のモンスギアについた尻尾…テイルブレイドをシャットの足に巻き付ける。

当然背中の翼で飛ぼうとするも落下の勢いが強いのか、そのままビッキィに引っ張られるようにシャットも一緒に落下していった。

 

「シャットォォォォ!!?」

 

「そこぉッ!ミラ-ジュダンスッ!!」

 

「し、しまった翼が!?アタイも落ちるぅぅ…!?」

 

落ちていくシャットを見たリンダは思わず声を荒げ、助けに向かおうと隙を見せてしまう。

――当然その隙を見逃さず、ネプギアは空高く飛び上がり、ミラージュダンスでメタルエンシェントの翼を切り落とした。

そしてリンダもシャットと同じ様に落下していったのだった。

 

 

【ビッキィ視点】

 

間の抜けた声と一緒に降ってきた、大量の炎の球に飲み込まれそうになった。――危なかった。変身が間に合ってなきゃ、全員火だるまになっていた。

――そして驚いたのはユニさんが女神だった事だ。そしてネプギアさんを見る目が怒りに満ちている。

…多分だけど、ユニさんはノワールさんの妹なんだろう。似てたのはわたしの気のせいじゃなかった。ネプギアさんに対して、怒ってる理由は…なんとなく察しはつく。

…考えるのは後にしよう。今はこいつから話を聞かないと

 

「お前、なんでモンスギアを着ている?メモリとデバイサーをどこで手に入れた?」

 

「あいたた…――それはこっちのセリフだよ?君こそどうしてモンスギアを着てるの?」

 

「質問を質問で返すな。聞いてるのはわたしだ」

 

「…これパパが作ったもの。君のは?」

 

こいつのメモリとデバイサーはこいつの父親が作った?…噓をついている様子はない、まさか本当か?

ここは正直に答えるべきか…少しだけ嘘も混ぜとこう

 

「わたしのこれは元から持ってたものだ。…噓じゃないぞ」

 

「へぇ~元々持ってたんだ?…もしかして君の名前ってビッキィ?」

 

わたしの名前を知っている…!?

 

「あ~!その反応、やっぱりだ!君がミライが言っていたビッキィなんだ!」

 

――え、コイツイマナンテイッタ?

 

「ボクね、シャット・ドゥーンって言うのっ…あれれ?でも確かミライの言っていたビッキィって…」

 

「ミライはお前たちといるのかっ!?」

 

「わわっ!?いきなり大きな声を出さないでよ…びっくりするじゃん…」

 

「そんなことよりも、わたしの質問に答えろっ!」

 

「わかったわかった。答えるから落ち着いて?ミライはパパの研究所にいるよ」

 

ミライがいる…?ずっと会いたくて探し続けたあの人がいる…?あ、ああ…!

 

「ふえ!?ええ、泣かないでよ!――ねぇ、よかったらボク達と一緒に来ない?」

 

こいつ…シャットは泣き出したわたしを見て慌てながらも一緒に来ないかと誘ってくる。でもそれはネプギアさん達を裏切ることになる。…それは出来ない。でもミライが…わたしは一体どうしたら…?

 

「――もういいや。もうこのまま君を連れていくことにするよ」

 

え…?な…に…じゅう…か、ら…けむり、が…ね、む、い…?

 

 

【シャット視点】

 

この睡眠ガス…ほんと便利だなぁ…二回しか使えない上に、範囲狭いけど。…ってメタルエンシェントが粉々になっちゃってる!?…ほっ。中にいたリンダは無事みたい…

 

「リンダ大丈夫?」

 

「いてて、ヒデェ目にあった…ってシャットこいつ連れてくつもりか?」

 

「待ちなさい!ビッキィちゃんをどうする気!」

 

うるさいなぁ…無視しちゃえ

 

「待てって言ってるでしょ!ビッキィを返しなさい!!」

 

だからうるさいよ、このままビッキィ連れて一旦帰ろう

 

「うん。詳しいの事は後。…一旦家に帰ろう?」

 

「りょーかい。イジェクトボタンッ!」

 

「なっ、待ちなさいッ!」

 

待たないよ~だ!ダンジョンから脱出~!

 

 

【ラステイションの隠し通路(ドゥーン地下研究所直通)】

 

「説明頼むぜ、なんでこいつ連れてくんだ?モンスギアが気になるならメモリ奪えばいいだろ?」

 

「いやぁ、この子がミライの言っていたビッキィみたい」

 

「…へぇこいつがビッキィ…ってハァ!?こいつが別の部屋に閉じ込めてるあのガキの知り合い!?…ってことはこいつ別の次元の奴か…」

 

「うん。だから連れていく」

 

まぁ驚くよねぇ…ボク等の使っているメモリのオリジナル…ミライが持っていたあのメモリ、モデルFの持ち主だもん。

 

 

「なるほどな、納得したぜ。…よしっこいつはアタイが運ぶぜ」

 

「お願~い!じゃおうちに向かってレッツゴー!」

 

それにしても気になる…なんで髪の毛黒いんだろ?確か前にミライから聞いた話だとビッキィって薄紫色の髪をしてるって言ってたのに…?なんでかなぁ??

 

 

 

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