絶次元ゲイムネプテューヌ 激爪のビッキィ   作:ノイズシーザー(旧ノイズスピリッツ)

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――どうして…?

どうしてそんなに怒ってるの?プルねぇさん

どうしてそんなに泣いているの?プルねぇさん

そうか、わかった。 
 
 わ た し が 間 違 っ て た ん だ    

          




追憶の章
忍の回想その一


【ステマックス視点】

 

 うーむ……ビッキィと一旦別行動をとり情報収集を始めてたはいいが……あまりいい情報が手に入らないな……今の時点で集まった情報のほとんどは既にイストワール殿から聞いて把握しているものだ。……ハァ……困ったな。

 ……それにしてもイストワール殿から聞いてはいたが、実際に見てみるとモラルの低下が目に余る。

 違法改造ツールマジェコン……こんなゲイムギョウ界の在り方を全否定するようなものが当然のように出回っているとは……この次元のネプテューヌ殿達が負けて捕まった影響もあるな……どちらにせよ早急に何とかしなければ……その前に少し休憩に入るか。……丁度近くに公園がある。そこのベンチで一休みするとしよう。

 

 ……ふう。それにしても、今日は日差しが強いな……。……確か、こんな日差しだったな。……あの子を、ビッキィを拾ったのは……

 

 

【ステマックスの回想】

 

 ある日の事だ。プルルート様にイストワール様がキレた。

 理由は当然、仕事しろという事だ。

 ……今でも思うが何故女神がこれなのに、プラネテューヌは潰れずにいるんだ? ……イストワール様のおかげだ、間違いない。

 イストワール様にこってり絞られたプルルート様は半べそになりながらオオトリィにクエストに向かうことにした。

 勿論、見張り役としてオレも同行する形だ。

 

「おっでかけ♪ おっでかけ♪ ステちゃんと久しぶりのお出かけ〜!」

 

 叱られて半べそをかいていたプルルート様だったが、すっかりいつもの調子を取り戻したようだ。

 ……そんなに久しぶりだったか? あとこれお出かけではなくクエストなんだよなぁ……

 

「久しぶりだよ〜? ……ステちゃんってば最近お仕事かレイさん達の事ばっかりだもん」

 

 そんなこと──ごめんなさい。その通りでした。だから怒らないで下さい、プルルート様。……だが仕方ない。何かと多忙なレイ殿に負担を掛けさせるわけにはいかない。だから基本的にはミライとピーシェの面倒はオレか、プルルート様が見ている。

 それにオレも教会職員としての仕事がある。……うん、確かにプルルート様と一緒どころか、一人でも全然クエストに行ってないな。

 

「でしょ〜?」

 

 ……はい、おっしゃる通りです。誠に申し訳ございませんでした……

 

「いいよ、いいよ〜。……今回のお出かけでチャラにしてあげるね〜」

 

 いや、だからお出かけではなく……いや了解した。プルルート様。

 

「れっつごー!」

 

 ……やれやれ。困った女神様だ。初めてあった時からなにも変わっていない。……15年前に七賢人のスパイやってたオレに、アイエフ達の世話係を任せたあの日から、変わっていない。

 ……ありがとう。オレを仲間として受け入れてくれて。

 

「──どういたしまして」

 

 聞 こ え て た ん か い 

 

 ヤバい、恥ずかしすぎる……

 

【オオトリィ大森林】

 

 引き続きオレ、ステマックスの視点でお送りします……

 

「ぷるるん殿……クエストの内容は覚えているで御座るか?」

 

 ちゃんと聞かなきゃね。報連相は大事。これ、社会の常識です。

 

「うーんと……あ、最近いかにも博士っ! て感じの変な人がオオトリィを出入りしてるっていう目撃情報があったみたいで〜それの調査だって〜」

 

 ……不審者(多分研究職の人)だと? ……なるほど、住民への危険性を考慮すれば女神が率先してやる仕事だな。……まず間違いなくカタギではないしな、そいつ。

 

「……承知したで御座る。向かいましょう、ぷるるん殿」

 

「うん。よ〜し、いっくよ〜!」

 

 

【女神様移動中】

 

 ……ちっっとも、見つからん。本当に不審者なんているのか? 

 

「ぷるぅ……全然見つからな〜い!」

 

 ──まずい、プルルート様のストレスが溜まって来ている。

 そうなれば行き着く先は……ひぃ! 考えただけで恐ろしい!! 

 

「ぷ、ぷるるん殿、落ち着くで御座る……焦らずゆっくり──……ん?」

 

 あれは……人か? こっちに向かって走って来ている!? 

 

「ぷるぅ、わかって──どうしたの、ステちゃん?」

 

「ぷるるん殿! 後ろ、後ろ!」

 

「ぷるぅ? 「助けてっ、助けてくれっ!?」……あなた誰〜?」

 

 白衣を着た、怪しい男がプルルート様にしがみつきながら助けを懇願している。……なるほど確かに不審者だ。

 

「……お主か? ここ最近オオトリィを出入りしているという不審者は?」

 

「そんなことよりっ、早く助けてくれっ!? このままじゃ、化物にっ、あのガキに殺されるっ?!」

 

 ……駄目だな。この男、大分混乱している。……色々気になる事を口にしているが今は保護をして詳しい話を聞くべきか? 

 

「──ステちゃん」

 

 プルルート様が真剣な眼差しでこちらを見る。……何を求めているか言われずともわかる。

 

「承知したで御座る……お主、こちらへ「GUGAAAッ!!!」──、ッ!」

 

 背後から殺気!? すかさず振り向いて手裏剣で防御ッ! 

 ──ぐっ……! なんて力だ……! だが、なんとか……弾き返せた……

 

「ステちゃん! 大丈夫!?」

 

「ひ、ヒィ……! あ、あいつここまで追ってきた……! た、たすけて……っ」

 

 しがみついてきた男から離れ、プルルート様がオレの安否を確認する。

 

「も、問題ないで御座る……! それよりもアレは一体……?」

 

 モンスターか? だがあんな奴は見た事がない……! 

 まるでところどころ、ライオンを模したような出で立ちをした、白色の人型モンスター。……新種か? 

 

「……わからない。あんなモンスター見た事ないよ……!」

 

 わかっていたが、プルルート様も知らないか……

 

「あ、あいつだ! あいつが俺を殺そうとして来たんだ! 頼むっ、助けてくれぇ!」

 

 あれが? ……話を聞くのは後回しだな。今はあれの対処が先か……

 

「ぷるるん殿、その男を頼むで御座る」

 

「……わかった。……無理しちゃ駄目だよ、ステちゃん」

 

 オレの言葉を素直に聞き入れ、男の肩を掴み逃げないようにする。……どうやらプルルート様もこの、

 男を怪しんでいるようだ。

 

「承知したで御座る……プラネテューヌ教会所属、ステマックス……──参る!」

 

【ステマックスVS????】

 

「──GAAAAA!」

 

 唸り声をあげながら両手の指についた鋭利な爪を振り下ろし、オレに飛びかかってくる化物。

 なんつー馬鹿力だ……! あんなのをまともにくらったら無事じゃすまない……ならばっ! 

 

「風遁かまいたちの術!」

 

 オレは印を組み、忍術を発動。するとオレの周りに無数の風の刃が出て、モンスターを襲う。

 

「GAAaaaa……!?」

 

 全身を切り刻まれ、たまらずのたうち回る。よし、ちゃんと聞いている……! このまま畳み掛ける! 

 

「火遁大火炎の術!」

 

 再び印を組み、今度は両腕を前に突き出す。手のひらから炎を発射。そのままのたうち回っているモンスターを焼く。

 

「GA!? GRUAAA!!?」

 

 ……このまま火炎を打ち続けて──……なんだっ!? 様子がおかしい……! 

 

「GA……GAA……!」

 

 な、なんだと……? こいつ、炎を吸収しやがった……!? しかもかまいたちで負った傷まで治っている!? 

 なんなんだこいつは……! 

 

「GAAAA!!!」

 

 ──ッ!? 速いッ! こいつ、なんて足だっもう距離を詰めて……! また爪を振り下ろしてきたっ、ぐうぅぅぅ……!? なんてパワーだ……! さっきの非じゃない……! 

 

「GAOッ!」

 

 ぐあっ!? こいつ、オレの空いた横腹に蹴りをして来やがった……! 

 蹴り飛ばされたオレは木々に激突。ぐぅ……かなり効いたぞ……! 

 

「ステちゃんっ、大丈夫ッ!?」

 

「死にたくない、まだ死にたくない……!」

 

 プルルート様が怯える男を抱き寄せながら声を掛けてくる。

 

「だ、大丈夫で御座──「ステちゃん、上!」……ちぃっ!」

 

 立ち上がろうとしたオレに追い打ちをかけるように、モンスターが飛びかかって爪を振り下ろしてくる。……咄嗟に避ける。

 ……あっぶねぇ……! 

 

「GAA……!」

 

 今度はなんだ……! 何かエネルギーのようなものが両腕に集まって……? いやこれは魔力だ! 

 

「GARUAAAAA!!!」

 

 魔力が集まった両腕を地面に突き刺した? ……なっ地面が割れた!? しかもそこから火が……うわぁぁぁぁ!!? 

 

「ステちゃぁぁぁん! ……変身っ!」

 

【ステマックス視点】

 

 ハァ……ハァ……! あ、危なかった……! 咄嗟に女神化したプルルート様がオレと男を抱えて飛ばなければ、今頃火だるまだ……! 

 

「……ステちゃん、次はあたしがヤるわ……いいわよねぇ?」

 

 ……仕方ない。なるべくオレだけで終わらせたかったが……まぁ仕方ない……! 

 

「なら拙者はこの男を見ていよう。……任せたで御座る」

 

「いいわぁ……あのライオンちゃんをお仕置きして……あ・げ・る♪」

 

 ……絶対まともなやられ方しないな、あのモンスター……

 




今回はいつもより短めです。
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