下心バキバキトレーナーがトウカイテイオーに改心させられる話   作:散髪どっこいしょ野郎

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なんか物足りないと思ったので書きました。

ったく、こんなんが最後に出す話ってどうなんだよ。
えーーーーーっ














2人がドロドロに湿っていく話

とうとう、とうとう始まった俺のうまぴょい生活。

 

 

こうしてはいられん。先ずはトウカイテイオーの実力に合わせたトレーニングを考えねば!

 

 

重要なレースで負けるということは、即ち彼女との3年間を反故にしてしまうということ。

 

というわけで様々な練習方法を組み立ててはそれを実践し、彼女の様子を見て逐次変更していくという比較的普通だがそれ故に手間のかかる道を選んだ。

 

これの何がいいって合法的に彼女を延々と見ていられるということだ。

 

美少女が走る姿や己の体を鍛える姿は言葉にできない程の眼福だった…。

 

そんなふうにガン見しまくったおかげで彼女のクセや体の様子なども分かるようになっていった。

 

まさにハッピーハッピーハルウララというわけだ。

 

 

才能に恵まれた彼女と努力しまくった俺のコンビが負ける筈も無く、レースでは快勝を重ねていった。

 

 

やっぱテイオーの喜んでいる姿は最高だ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

打倒カイチョーを目標にして始まったボクとトレーナーの学園生活。

 

最初の頃はそこまで練習もちゃんとしたモノじゃなかったけど、だんだんボクに合わせたトレーニングが出来るようになっていった。

 

やっぱりボクのトレーナーなんだからこうでなくっちゃね!

 

全力で練習出来るようになって、ボクの実力がどんどん発揮されていくようになって、レースではほとんど負けることはなかった。

 

1着を取ることは嬉しかったし、トレーナーが頑張ってくれていることも分かったけど…

 

 

なんとなく視線を感じる。

 

ボクが練習してる時は当たり前なのかもしれないけど、それ以外の時でもトレーナーはじっとボクのことを見つめている。

 

トレーナーってそういうものなのかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やはり多感な時期ということもあり、調子を崩すことがテイオーにはそこそこあった。

 

しかし俺は全くそんなことを苦に思わなかった。

 

何故ならば彼女と遊びに行けるからだ。

 

更には不調時の曇った表情と改善した後の笑顔両方を楽しめるというダブルパンチで、俺はトレーナー生活を余すことなく楽しんでいた。

 

 

だが憎らしいことに俺の体には負担が大きかったようで、徹夜とテイオーのサポートを繰り返す内に自分の体が上手く動かせなくなっていったのだ。

 

自分の体の脆さが恨めしい。テイオーは結構聡い子で優しい。

 

だから誤魔化す為に薬などを服用するようになっていったが、何も問題はない。

 

俺は全力でうまぴょいを遂行する!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ボクはボクが思っていたよりも弱かった。

 

トレセン学園で色んなことがあって落ち込んじゃったりしてトレーナーに八つ当たりしちゃったり練習を頑張れなくなっちゃったりと、たくさんトレーナーに迷惑をかけてしまった。

 

でもトレーナーはボクのことを見捨てなかった。ボクが何を言ってもボクの為に一生懸命頑張ってくれた。

 

ボク1人では勝てなかっただろうレースも、トレーナーの支えで勝つことが出来た。

 

 

このヒトがトレーナーで良かった。

 

そう思っていたけどありがとうって伝えることは出来なくて。

日に日に目のクマが増えてきたトレーナーがボクは心配だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マズい。とてもマズい。

 

 

トウカイテイオーが怪我をした。

 

彼女が走れなくなってしまうことを恐れて、俺はそこら中を駆けずり回った。

 

彼女が走れなくなる。彼女のトレーナーでいられなくなる。それが怖くて仕方なくて俺は彼女の怪我を治す為に何でもした。

 

 

結論から言えばテイオーは無事復帰することができた。

 

それより気がかりだったことがある。

 

 

テイオーの泣いている顔を見ることが出来ていつもなら心の中で狂喜乱舞していた筈なのに、俺の胸は絶え間なく傷み続けていた。

 

 

復活して泣きながら喜んでいる姿を見た時も、転びそうになった彼女を抱き抱えてその柔らかな体の感触を味わった時も喜びの臨界点を突破しそうな程に良かったと思ったのに───何故?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トレーナー。

 

 

ボクがまた走れるようになったのはトレーナーのおかげだ。

 

泣いているボクを励まして走れないボクの足を癒してくれた。

 

ボクが今走れているのは全部トレーナーのおかげなんだ。

 

 

だけど─だけどトレーナー。ボクはキミが心配してくれたことを、無茶をしてくれたことを、嬉しいって思っちゃったんだ。

 

 

1着を取ったボクにかけられた声援も、カイチョーに褒めて貰うことも好き。でもそれはその場限りのモノなんだ。

 

 

キミはずっとボクを、ボクを見てくれていた心配してくれた励ましてくれた喜んでくれた叱ってくれた悩んでくれた傍にいてくれた悲しんでくれた傷ついてくれた──

 

 

全部ボクの為にしてくれたんだ。

 

 

それが嬉しいって、思ったんだ。

 

 

それからキミを見る度にモヤモヤして、キミがたづなさんと出かけたときはそれがどうしようもないくらいに膨れあがってしまった。

 

でも、それすらもボクの為だった。

 

耐えられないくらい苦しくなってこっそりついて行ったボクを待っていたのは、ボクのことについてたづなさんと話し合っているキミの姿だった。

 

ずっとボクの為に話し合っていた。

 

 

キミはずっとずっとボクの為に生きてくれていたんだ。

 

 

それが堪らなく幸せで、レースで勝つボクに笑ってくれるキミの為に走るようになった。

 

 

好きだよトレーナー。大好き。

 

これが恋なのかなんて分からない。でもボクはトレーナーのことが大好きなんだ。

 

 

だからボクを抱きとめて顔を紅潮させるトレーナーを見た時は、本当に嬉しかった。

 

どんな目的だったとしても、キミもボクがスキなんだ。それだけでよかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最近テイオーのスキンシップが激しい。

 

 

いやもちろんめちゃくちゃ幸せなのだが、以前程興奮しなくなった。

 

 

というかうまぴょいしたいというよりも、優勝(うまぴょい)させてあげたいという思いが強くなっているのだ。

 

 

夏合宿の日、テイオーに連れられてそこらを練り歩いていたら突然俺は倒れてしまった。

 

泣きながら謝る彼女は非常に可愛かったのだが、それを楽しむことが出来ずに心は痛むばかりだった。

 

 

俺は自分の弱さを呪った。

 

それでも休ませようとしてくる彼女の制止を振り払って仕事に専念した。

 

 

俺は自分の劣情が消えようとも、トウカイテイオーが好きだったんだ。

 

 

その想いがどれだけ傲慢で最低なモノなのかも知らずに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

心臓の鼓動以外何も聞こえない部屋の中に、男とウマ娘がいた。

 

 

「…トレーナー?」

 

 

「なん…だ」

 

 

「ボクね、トレーナーが好き。キミが好きなんだ」

 

 

「──「キミはずっとボクの為に何でもしてくれた。ボクを見てくれていたんだ。こんなに体をボロボロにしても…」

 

 

男の頬を愛おしそうに撫でるトウカイテイオー。

 

 

「嬉しかったんだ。ボクのトレーナーでいてくれたことが本当に嬉しかったんだ。」

 

 

トウカイテイオーの顔は赤かった。

 

それはまるで恋焦がれる無垢な少女の様で。

 

 

「違うんだテイオー…俺は、俺は─「知ってるよ?」

──っ!?」

 

 

「トレーナー、ずっとボクのことを見てたよね。分かってたよ?ボクもキミのことを見てたから」

 

 

「別にボクはキミがどんな気持ちでトレーナーになったとしてもいいんだ。キミのおかげでボクは走れたんだから。キミはどんな形であれボクのことをスキでいてくれたんだよね?だから──いいよ」

 

 

すっかりカラカラに乾燥した唇を湿らせ、男は話し始める。

 

 

「俺は…お前の気持ちを裏切ってたんだ。俺は、最低のクソ野郎で!俺は!…でも…今更お前のことを──お前の為に生きようって思ってしまったんだ…」

 

 

「トレーナーはボクのこと好き?」

 

 

「…当たり…前だろ…でも…俺は…「あはは、嬉しいよトレーナー。本当に嬉しい…──いいんだよ。例えボクが裏切られていたとしても、キミはボクだけの最高のトレーナーなんだ。それは、誰にも、否定させない。だからこれからもずっと一緒だよ。キミは、ボクだけのトレーナーなんだから。ボクはキミの為に走るウマ娘なんだから」

 

 

その囁きは甘かった。今にも溶けてしまいそうな程に甘かった。

 

 

「ああ…俺は…お前の為ならなんだってしてみせる。だから──好きだ。テイオー。俺は、お前が好きだ。お前が俺をトレーナーでいさせてくれるなら、俺はお前の為に生き続ける。約束する」

 

 

男もまた溺れていた。どしゃ降りの雨のように彼女を想っていた。

 

 

少女は笑っていた。とても幸せそうに。

 

 

2人は見つめあっていた。

 

 

「トレーナーさん?どうしたんですか────ッ!?ふ、2人とも一体何を…!?」

 

 

トレセン学園理事長の秘書である駿川たづな。彼女は何時までも部屋から出てこない男を心配して見に来たのだが、目の前の異常な光景に驚愕していた。

 

 

「たづなさん」

 

 

帝王はゆっくりと彼女の方を向く。

 

 

驚いている彼女に何か思うことでもあったのだろうか。

 

 

「失礼だな。純愛だよ」

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  • 知るかバカ!そんなことよりうまだっちだ!
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