僕と怪物   作:無名の餅

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今日はいつもより文字数多めです。


たづなさんと、どきどきオグリ

ここは理事長室の前。

たづなさんと廊下で会ったので世間話(ウマ娘の話)をしていると少々盛り上がってしまい熱が上がってきたところで仕事に戻らなければいけない時間になった。そこで

「明日、もっとお話できませんか!?」

と言われたので二つ返事で了承した。

 

その日のオグリのトレーニング終了後。オグリに声をかける

「明日はミーティングがあるから自主トレを頼むな。この紙に書いてるからしっかりやるんだぞ。」

「急なミーティングだな。」

「ああ、少したづなさんと話してくるから」

「ん?」

「ん?」

さっきまで凛々しい顔をしていたが一瞬できょとんした顔に変わった。しまったな…つい口が滑ってしまった。

「私もついて行く。」

「あほか。」

「何がアホなんだ。」

「たづなさんとはそういうのじゃねぇから」

「関係ない。私が行くと言ったら行くんだ。」

「あのなぁ…」

こうしてなんやかんやあって最終的にはオグリの為だからといった理由でしぶしぶ納得してもらった。

 

――――――――――――――――――――

 

 

「はぁ。明日はトレーナーがいないのか……」

寮に戻ってすぐに私は口を開いてしまった。この言葉は同室の親友に聞こえてしまう

「なんや?あのトレーナー明日はおらんのか?」

「あぁ…秘書の人とお出かけに行くらしい。」

こう言うと彼女は予想外だったらしく声が大きくなった。

「え!?あんたのトレーナーがたづなさんと!?」

「声がでかいぞ…」

「あー堪忍堪忍。でもそないことがあったんや。…あ、オグリ明日のトレーニングはどうするん」

私はトレーニングメニューが書かれた紙をタマに見せる。

「こりゃ丁寧なやっちゃな」

「あぁ。自慢のトレーナーだ」

「洒落になっとらんわ。……やからか!今日あんたいつもより3割くらいご飯の量少なかったで!!」

なん…だと!?

確かに今日はご飯を食べながらぼーっとしていた気がする…あんまり量を気にしてなかったな……っていうかタマはよく見てくれているな…。

「確かにそうかもしれない。タマどうしよう。」

「どしたんや」

「お腹がすいた。」

「……流石に我慢せぇや」

その日はそのまま寝ようと思ったのだがなかなか寝付けなかったのはきっと空腹のせいだろう。うん。

 

――――――――――――――――――――

 

俺はたづなさんとラーメン屋に来ていた。

当初の予定はもっと落ち着いた所にしようかなぁと思っていたのだがたづなさんに急な仕事が入った。俺の腹の虫も鳴いてしまい、これを聴きとったたづなさんは気を利かしてラーメン屋に行くことにしてくれた。

「あの時のダービーは凄かったですねぇ…三つ巴の戦いが目を離せませんでした…。」

「わかります…!自分のオグリにもあんな走りをさせたいもんです…!」

「まぁ!ふふふっ」

こんな感じで共通の趣味で話せる相手はありがたい。しかも向こうはかなりのベテランだからすごく頼れる存在だ。分からないところを質問したりあの時のレースは凄かったと感動を共有したりたづなさんが話すウマ娘の裏話もなかなかタメになった。お酒が進んだたづなさんは理事長の暴走癖を少しだけ愚痴っていた。たづなさんの可愛い一面が見れたところで……

 

「……朝ですね。」

「…えぇ。」

朝の7時。オグリに今日は先に行ってくれって連絡しておかねば…。

「連絡ですか?」

「え、えぇ…そうです。毎朝いつも一緒に学園まで行ってるので今日は無理そうだと伝えておかねばと。」

「ふふっ、なかなか見ませんでしたねぇ朝から一緒にいるトレーナーとウマ娘は」

「そうですか?」

「ええ。やっぱりお互いプライベートの時間を大事にしてる人が多かった気がします。仲良しと言いますか…かなり愛されてますねぇ。」

思わずその時飲んでいた牛乳をむせてしまった。

「大丈夫ですか!?」

「げほっ!げほっ!え、えぇげほっダイジョブデス。それじゃ今日はここまでにしときましょう!」

「え、えぇ。…そうですね!それではまた後で♪」

これ以上はまた口を滑らして何かやってしまうかもしれなかったので切り上げることにした。あくびを噛み殺して頑張ろうとしていたたづなさんを見ると俺も頑張ろうって思えた。

 

――――――――――――――――――――

 

あまり眠れなかった……朝も早くから目が覚めた。若干寝不足気味だな。

「先に出るよ。タマ。」

まだ寝ぼけているタマに声をかける

「んーまだ7時やで?」

「あぁ。朝が昨日から待ちきれなかったんだ。行ってくる」

ブーン

「ひゃっ!?!?」

な、なんだ?……あっスマホか…急に震え出すから苦手だ…。すまない。今日は君を見る気になれないんだ。

「それじゃ、いってきます」

「ん。いってらっさい。また後でな」

そうして、私はいつもの学園の近くの桜並木のあるところへ……おや。

「桜が…散ってしまったな。」

意外と早いんだな…もうお花見が出来ないのは悲しいな…。

 

そんな事を思いながら数十分。

いつもならそろそろ来るはずだが…

「オグリ!?」

「トレーナー!!……なんだタマか」

「…悪かったなぁトレーナーじゃなくて。…ってそんな事はええねん!もう遅刻ギリギリやぞ!?」

「でもトレーナーが…」

「きっとまだ寝とんねん!!急ぎや!」

「えぇ……」

「えぇ…ちゃうねん!走るで!!」

「トレーナー……」

やはり私もついていくべきだったか…。

 

――――――――――――――――――――

 

トレーニング時間までに仮眠を取ろうと思ったのだが小1時間寝すぎてしまった…。早く向かわないと…。

 

急いでトレーニング場に行くと他のウマ娘にタイムを取ってもらっていた。良かった。俺がいなくてもしっかりやれているな。さて…タイムはどうだったんだろうか…。

「2分40秒です。」

それを聞いたオグリはかなり落ち込んだ顔をした

どうやらダメだったらしい。きっと2000mのタイムだったのだろうがいつもはこんなタイムは出さないはずだ。

「悪いオグリ、遅れてしまった。」

「!!」

オグリはこちらを見た瞬間物凄いダッシュで近寄りそのまま……

どっかーん

倒れ込んでしまった。この流れ最近多いな。

「おーい。悪かったって。拗ねないでくれ。」

「トレーナー。」

彼女は俺の胸に顔をうずめたまま声を出した。

「どうした?」

「楽しかったか?」

「…ああ。」

耳がピクっと動く。

「私は楽しくなかったぞ。」

あれ……?めっちゃ怒ってる?

尻尾もバサバサ揺れてるし…まるで虫を払うみたいだ

「本当に悪かった。朝まで話してしまってたんだ。」

「それならそれで連絡をくれ。それが無理ならウマ娘としか話さないでくれ。」

そりゃまた酷い…ウマ娘としか話せないのは仕事に影響する。

 

…ん?

 

「オグリ、俺連絡入れたよな?」

「なんの事だ。見てないぞ。」

「朝7時くらいに。なんかしてたか?」

「嘘をつくな。その時は既に起きていた。………あっ」

うずめていた顔を上げて目が合った。

その後すぐに目を逸らして呟いた

「……スマホは苦手だ。」

「さてはお前見なかったな?」

「うるさいぞ…。大体トレーナーが私とお出かけに行かないのが悪いんだ。」

「ひでぇ八つ当たりだなぁおい!?」

 

―――――――――――――――――――

 

 

仕事の合間にトレーナーさんを見に行きました。朝まで付き合わせてしまって申し訳なかったなぁ…体調とか悪くしてないと良いんですが…?

あら?あらあらあら!…ふふふっ♪

私の目に映るのはトレーナーさんと、その背中にべったりくっついているウマ娘。

トレーナーさんも幸せ者ですねぇ。

 

今日のお仕事はもっと頑張れそうです。あの二人がこのまま一緒にどこまでも走れますように。そう思ったたづなさんでした。

 

 

―――――――――――――――――――

 

「オグリさん。」

「なんだ。」

「もう門限なので背中にくっつくのやめて帰ってください。」

「やだ。」

さっきからこの調子だ。既に寮の前まで来てるのに一向に離れようとしない。

俺の理性が消えないうちに早く行って欲しい。ずっと背中に柔らかい感触が感じられて困っているんだよなぁ…

「トレーナー」

「はい。」

「ウマ娘より人の方が好きか」

「…門限だぞ。」

「良いから答えてくれ。」

なんて答えるのが正解なんだ…?

俺の立場上ウマ娘の方が好きなんて言ったら事案だぞ…しかも寮の前だし…通報されちゃうよ…

「正直に答えてくれ。」

……しょうがない。

「あまり酷いことを言いたくないが…オグリの方が大事にしているよ」

「!!そうか!そうか~!……じゃあもっとくっついてて良いよな。」むぎゅー

「おい…。離れてくれ。」

「やぁだ。」

この後もくっつくオグリに仕方なくラーメンを奢ることで手を打った。

 

もちろんそのラーメン屋がたづなさんから教えてもらったってことは…当然黙っておいた。




いつもより長く書いて集中力が持たなかったので誤字とか変な表現もあるかもですが温かい目で誤字報告してくれると助かります。
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