ワンパンマン&暗殺教室 一撃男VS超生物 作:ラルク・シェル
もしもグリップと超合金クロビカリが戦ったら?
夏休み、殺せんせー暗殺のためにとE組は普久間島に向かった。
ついでに同行としてS級を3名連れて行くのだった。連れて来たのは、キングと童帝と超合金クロビカリ。
こうしてE組の暗殺作戦が開始されたが、殺せんせーが絶対防御形態になって失敗してしまう。しかし、突然E組の一部が苦しみだした。烏間のスマホから生徒達にウイルスを盛られたので、解毒剤を欲しければ渚とカエデの2人で、殺せんせーを持って普久間殿上ホテルに来いとの要求だだった。
しかしこれは罠だと確信して、竹林と奥田と童帝に、ウイルスに感染した生徒の応急処置を頼んで、残りは烏間とイリーナとキングとクロビカリと一緒に、普久間殿上ホテルの五階にいる黒幕から解毒剤を手に入れようと考える。
さっそくホテルに潜入し、イリーナが時間を稼いでくれて先に進んだが、途中で生徒にウイルスを感染させた毒系専門の殺し屋スモッグが待ち伏せていた。なんとか烏間が倒したが、麻酔ガスによって動きを封じられてしまう。しかも次の殺し屋は素手専門のグリップで、クロビカリが彼の相手になろうとした。
「さて、貴様の握力。俺の筋肉を潰せるのかな?」
「じつは俺、前からS級ヒーローと戦ってみたかったぬ」
2人が構えるとさきに動き出したのは
「うおおおおおお!!」
超合金クロビカリだった。
グリップが掴みかかろうとしたが、クロビカリは素早く避けたり振り払ったりして、パンチをしたりする。
そんな様子を見たE組は息を呑んだ。
「凄い…あんな巨体でかわすなんて」
「いえ、そもそもこの戦いはヒーローが上ですね」
「え?」
殺せんせーの言葉に、烏間も確かにそうだと感じていた。
[本来…殺し屋は防御や、正面戦闘は不要な技術。しかし、あそこで戦ってるのは…常に正面で怪人や犯罪者と戦ってきたS級…明らかにこちら側が有利だ]
そんな中、ヒーローと殺し屋の戦闘は今だに続いていた。
[なるほど、初めは俺の腕を狙ってから、次に喉か頭を攻撃にするんだな?]
[まさか、ここまで避けるとはな。そんな体格で面白いぬ]
2人はとても楽しんでいた。
だが、しばらくすると2人は一度戦うのを中断した。
「面白い!まさかそんな体格で避け続けるとはぬ。だが、避けたらいつまでも攻撃できないぞぬ?」
「別に、ただお前の握力の実力はどれ程か、ちょっと確かめてみたくてな。だが、もう終わりだ…次で決めるぞ!」
「そうか、だったらこちらも次で終わらせる!!」
2人がまた構える。
「行くぞ!!」
また最初に動き出したのはクロビカリで、タックルで倒そうとした。だが、グリップは懐から何かを取り出した。
[ん?あれは?]
グリップが取り出したのはスモッグが使っていた麻酔ガススプレーだった。
「あれって!?」
「アイツ、あれを持っていやがったのか!?」
「クロビカリさん!早く避け「いえ!罠です!」え?」
殺せんせーの言うとおり、グリップはスプレーを上に投げる。
そして一度後ろに下がったけど、投げたスプレーをつい見上げるクロビカリの喉を掴んだ。
「うっ!」
「ヤバイ!」
「ふふふ、終わりだ!!」
そして自慢の握力で首をへし折ろうとした瞬間。
「ふんぬぅぅぅぅぅぅ!!」
「なっ!?」
クロビカリの強烈なパンチが、見事にグリップの顔面にクリーンヒットした。
そしてクロビカリの喉を離しながら、ぶっ飛ばされるグリップは悟った。
[掴んだ瞬間に、へし折ったつもりだが…折れてないぬ!]
そのまま壁に叩きつけられた。
クロビカリは意識が朦朧となってるグリップに近づいてこんな宣言した。
「お前の握力は強いことが分かった。だが、この鋼鉄の筋肉を破壊することが出来ないのも分かっただろ!!即ち、この勝負は何もかも俺の勝ちだな!!」
そしてグリップはそんな自信満々なクロビカリを見て
「全く…このナルシスト」
呆れながら気絶する。
それからテープでグリップをグルグル巻きにして、クロビカリに見張りを頼んで先に進んだ。
もしも渚対鷹岡の場面で、キングが乱入したら?
射撃専門のガストロも倒してついに五階に到着した。
黒幕はなんと鷹岡だった。渚に負けたことでクビになって、防衛省の上層部や同僚からも立場を無くしたので、E組に逆恨みし始める。その為、防衛省の金を盗んで殺し屋を雇った。
そして渚に土下座をさせた上に、解毒剤を爆破した。
「絶対に許さない!!殺す殺す殺す!!」
「その顔だよ!さぁ、本気で殺すつもりでかかってきな♪」
完全に殺意に身を任せる渚に、鷹岡は歪んだ笑顔で挑発し続ける。
「ヤベェ。アイツ完全に頭に血が上ってるぞ!」
「たしかにマズイですね…」
寺坂や殺せんせー達もこの現状は不利だと感じていた。
「んぐぐぐ!ん?あっ!」
だが、突然渚の殺意が抜け始めた。
「ん?どうした?俺を殺すんじゃないのか?てか、なんだか後ろに変な気配が…」
鷹岡が振り向くと、そこにはアロハシャツ姿のキングが立ってた。
「げっ!お前はっ…キング!!」
鷹岡はキングの顔を見ると、いっきに冷や汗をかいた。
「あれってキングだっ!」
「キング!いつのまに!?」
「いつから隠れてたんだ?」
全員もキングの存在をいつの間にか忘れて、登場したことに驚いてた。
「ああ、あの…S級7位だけど、実力は人類最強の…」
鷹岡は怯えていると、キングはキングエンジンを鳴らしながら近づいて来た。
すぐに鷹岡は一歩ずつ後ろに下がるけど、自分ではしごを捨てたことに気付いて逃げられなかった。
「も、もも、申し訳ありませんでした!!!」
先程、渚に土下座を命令させたのとは裏腹に、そのまま鷹岡はキングの前で土下座をする。
渚を人質にする手もあったが、今の鷹岡にはそんな考えはなかった。
「俺はただ、ただ…どうしてもどうしても、ごめんなさいぃぃぃぃぃ!!」
鷹岡は大量の汗と涙と鼻水を出しながらも命乞い続けた。
そしてしばらくすると、鷹岡は顔を上げてみると、いつのまにかキングが顔を近づけていた。
「うぎゃあああぁぁぁぁあああぁぁぁぁぁあああ!!!」
そんな叫び声をあげながら口から泡を出して気絶した。
しかもそのまま失禁してしまう。
「あはははは、あんだアイツ?あんだけ強気だったのに、キングが出から土下座して、しかも漏らしてやがるぜ?」
「まっ、あんな奴って大抵気が弱いのが常識だけど、まさかアレほどとは?」
カルマ達は鷹岡の情けないやられ方に呆れたり笑ったりする。
それから渚もキングに近づけて
「ありがとうございます!これはこれで良い敵討ちだと思いますので」
お礼を言った。
そして当のキングは
[うおぉぉぉぉぉ!!危なかったぁぁぁぁぁぁ!怪人じゃなくても相手は自衛官だったからヤバイと思ったけど、なんだかよく分からず自滅してくれて助かった~~~]
内心、キングも相当びびっていた。ついでにキングはこのままE組に任せても大丈夫だと思い、1人でこっそりとヘリポートの隅にいた。
そしてしばらくすると童帝が万能ランドセルで現れて、感染した生徒達のウイルスが偽物だと教えてきてくれた。
こうしてE組とヒーロー達の普久間島での戦いが終わった。
どうでしょうか?クロビカリとグリップが戦ったり、鷹岡がキングに怯えたりするのは?