ワンパンマン&暗殺教室 一撃男VS超生物 作:ラルク・シェル
暗殺2日目。
今日は一日中E組で過ごす事になった。
「では、みなさん。今日はヒーローと一緒に学習をしましょう♪」
殺せんせーはそのまま国語の授業を開始した。
ちなみにサイタマとジェノスは、一番奥に机とイスに座っていた。
[昨日もだけど、やっぱりつまんねぇな・・・・・・・・・・・・]
でもやっぱりサイタマは全然聞いてなかった。
『サイタマさん、ちゃんと聞いてくださいよ』
薄型テレビのような機械の自律思考固定砲台・律は、態度の悪いサイタマに注意する。
「つーーーーーか、なんでテレビみたいなのがあるんだ?」
『私は、先生暗殺用に作られた自律思考固定砲台です。そして律ってお呼びください♪』
「コラ!律さん!あんまりゲストさんを誘惑するのではありませんよ!!」
律は挨拶するけど殺せんせーに叱られてしまった。
二時間目は社会で、ジェノスは殺せんせーの授業を観察する。
[それぞれ苦手な科目がある生徒に合わせて、教えているようだな。本当に教師としてやってるのか?]
だけど観察しているジェノスの横で、サイタマは退屈そうにあくびをしていた。
でもしばらくすると対先生ナイフを持って、少し悪ふざけに殺せんせー目掛けて投げつけた。
が殺せんせーは教壇を持ち上げて身を守り、ナイフは教壇に突き刺さっていた。
「サイタマさん!授業中の暗殺は構いませんが、生徒に迷惑かけないように言った筈ですよ!!」
「でも、周り気づいていなかったから良いんじゃねぇの?」
サイタマと殺せんせーのコントみたいな会話に、周りが笑ったり呆れたりする。
「やっぱり、殺せんせーと互角にやれるのはサイタマさんだね」
苦笑いする渚に赤羽がある事に気づく。
「てか、あれって矛盾だね」
「え?」
「まずサイタマって奴は、どんな怪人をも拳1つで倒す最強の矛で、殺せんせーもどんな暗殺も無意味な最強の盾。まさしく2人は矛盾って奴だね」
赤羽は思わず本気に笑い出そうとするが堪える。
それから3時間目の英語は、イリーナの授業であった。
「じゃあ、今日は。せっかくヒーローが来てくれたから、口説き方について一緒に学びましょう♪」
知ってのとおりイリーナの英語の授業は、下ネタ多目のものであった。
「という訳で、ジェノスさんこっちへ♪」
「あっ!ビッチ先生、ジェノスさんと距離を近づけるつもりなんだ!?」
「本当に汚いよ!ビッチ先生!?」
「うるさいわね!!それからビッチ先生言うな!!」
生徒達がからかったり批判や非難するけど、イリーナは怖い顔で怒鳴りつける。
「言っとくけど!これは暗殺に使えるから、見ておけば損にならないからね!!」
「折角の機会だから、お前やってみたら?」
「なんか不本意だが、仕方ないな」
仕方なくジェノスはイリーナと一緒に黒板の前に立つ。
「まずは、相手とデートしている時に、発信機を付けるコツから」
さっそくイリーナはジェノスの腕に抱きつくので、仕方なくジェノスはそれに付き合う。
2人はそのまま教室でデートの真似をするが、周りから見たらまさしく美男美女のデートであった。
「そしてここで、自然に躓いたり目にごみが入った演技をする」
ここでイリーナは演技とは思えないように、足を捻った真似をする。
「ほら、アナタも乗っかってね」
「分かった。大丈夫ですか?」
すぐさまジェノスはイリーナを助け起こすが、その瞬間。
「あっ!」
渚はなにかに気づいた。
「なにか気づいたようね♪」
「それなら、俺もだ。これだろ?」
するとジェノスはズボンの後ろポケットから、ボタンを取り出した。
「お前を助け起こした時に、これを仕込んだらしいな。だが勘が鋭い者には通用しないな」
ボタンをイリーナに返した。
「さすがS級ヒーローだけあるわね。でも、もっと探してみたらどうかしら?」
「なに!」
その言葉にジェノスは思わず自分の身体を調べると
「これは?」
別のポケットから小さなシールが貼られていた。
「いつのまにこれを?」
「アナタと歩いていた時よ。まずアナタの態度と雰囲気を見ながら、さり気なく忍ばせるの。簡単でしょ♪」
まるで小悪魔のようにウィンクする。
「とりあえず、私の寸劇に付き合ってくれた、ごほうびあげる♪」
そしてイリーナはそのままジェノスとキスしようとした瞬間。
「もういいだろ?」
「んぐ!!」
ジェノスはイリーナの顔を押さえつけた。
「俺にそんな手には乗らんし、今は授業中。不謹慎な真似は止めるんだ」
かっこ悪く注意されてしまう。
「おいおい、怒られてるぜ?」
「てか、当然よね?」
「ビッチ先生ダサ~~~~~い!」
「だから、ビッチ先生言うな!クソガキ共が!」
完全にキレて大声で怒鳴ったりするけど、ますます生徒に笑われてしまう。
そして昼休み。
サイタマとジェノスは、渚達と昼食を食べながら話し合った。
「じゃあ、サイタマさんは趣味でヒーロー始めたんですか?」
「そうだ。だが知名度が低いから、改めてプロヒーローになったんだ」
「それでジェノスさんも、サイタマさんに進められてプロヒーロー?」
「もちろんだが、俺は元々そんなのに興味はないだが?」
それなりに会話が進んだ。ちなみに殺せんせーは、スペインでパエリアを食べに行った。
「それにしても、アイツが俺と同じ位だなんて驚いたぜ!久々にワクワクするな」
「え?それってどういう?」
「昨日も見ただろ?俺、強くなり過ぎたんだ」
するとサイタマが自分の拳を見ながら、寂しく悲観的になる。
「どんな怪人が現れても、ワンパンで片がつく。だから戦いの緊張感や恐怖やワクワクなんて、全然感じられねぇんだ」
「たしかに、一発でやっつけられたら・・・・・・・・・・・・つまらなくなるよな?」
「だろ。おかげで怪人退治は、蚊か蟻を潰すようなものだよ。でもアイツは違った!!」
何やらやる気の満ちた目をして大声をあげた。
「昨日アイツと戦っていた時、なんかもの凄く熱く!勝負の焦りや喜びが満ちた!全く世界って本当に広いって思ったぜ!!」
「ヌフフフフフフ♪それほど喜んでくれるとは嬉しいですね♪」
「うわっ!!?」
いつのまにか殺せんせーが現れた。
「お前いつのまに!?」
「たった今スペインから帰ってきました。はい、先ほどのナイフを拭いておきました」
殺せんせーはハンカチに包んだナイフを渡す。
「まっ、のんびりと先生を殺す秘策を、生徒と一緒に練ってくださいね♪もちろん本校舎の生徒とも触れ合いながら」
「ああ!そうさせてもらうぜ!」
「先生の弟子である俺も忘れずにな」
そして午後の授業は体育で担当は烏間である。
しかしそんな様子を監視する影がいた。
イリーナとジェノスが擬似デートをします。