ワンパンマン&暗殺教室 一撃男VS超生物 作:ラルク・シェル
水曜日。
この日はサイタマとジェノスは午後に来る予定で、バングも今日は休みであった。
しかしなぜか烏間の姿が居なかった。
「殺せんせー!烏間先生は?」
「烏間先生は、今日ヒーロー協会に用事があるので」
「そうだ!一応烏間先生はA級ヒーローになったんだった」
生徒達はそれなりに納得して授業を始めた。
「そういえば、カエデ。最近サイタマさんの順位がB級7位になったみたいだよ」
「へ~~~~~もしかしてサイタマさんなら、B級1位になるかもしれないね!」
「たしかにそうなんだけど、それが問題なんだよな?」
「コラそこ!私語は慎みなさい!」
殺せんせーに注意されて、2人は授業に入った。
そして午後になって、サイタマとジェノスがいつもどおりに、旧校舎に向かっていたけども。
「ん?」
ジェノスはなにか気配を感じ出す。
「どうした?」
「・・・・・・・先生、先に行って下さい。後で追いつきますので」
「ん?別にいいけど、早くしろよ」
「もちろんです」
そのままサイタマが先に進む。
「そこに居るのは分かっている・・・・・出て来い」
そして目の前に現れたのは音速のソニックだった。
「貴様は、たしかあの時の変態忍者で・・・・・たしか音速のソニックだったな?」
「お前はあのサイタマと一緒に居る機械野郎か?」
じつはかつて深海王の出現で、2人は一度だけであっていた。
「どけ!俺はサイタマと決着をつけるからな!」
「なるほどなぁ・・・・・・・だが、サイタマ先生をやる前に、俺を倒してからにしろ!」
「上等だ!貴様みたいな金魚の糞を、最初に片付けてやる!!」
こうしてジェノスとソニックの戦いが始まった。
その頃、サイタマはE組に到着した。
「あれ?ジェノスさんは?」
「なんか、用事ができたら先に行ってくれって」
「そうですか、まぁ来るのを持ちながら授業を始めましょう」
さっそく授業をしようとしたが。
「ねぇ、外に誰か居るよ?」
カエデが窓の外を見ると、いつのまにか黒いドレスを着た美女と、黒いスーツ姿の集団がいた。
「あれって・・・・・・・まさか!?」
「あの人達、私知ってる!たしか地獄のフブキとフブキ組!?」
奥田愛美はB級ヒーローの地獄のフブキと、全てB級で構成されたヒーローグループ、通称フブキ組が居る事に驚く。
「なるほど、黒いドレスから分かるほど、俺好みの巨乳とスタイルだ!」
「岡島くん・・・・・・・」
フブキの巨乳とスタイルに、観察しながら興奮する岡島大河に渚は呆れる。
「でも、なんでフブキ組が!?」
「そんなの、決まってるじゃないのか?」
不思議がる速水凜香に、千葉龍之介は殺せんせーを見るので、思わずE組全員が目を向ける。
「あの・・・・・・・なんで皆さん私を?」
「おいおい、テメェも気づいてんだろ?」
「どうみても・・・・・・・殺せんせー目当てだよな?」
「でも・・・・・・・なんか殺せんせーが目当てでもないみたい?」
赤羽はフブキ組が殺せんせー目当てでない事に気づく。
「ここにサイタマというヒーローはいないのか!?」
B級2位のマツゲが、メガフォンでサイタマを呼んだ。
「サイタマさん、呼んでるけど?」
「え?俺を?」
言われたままにサイタマは校舎から出て、フブキ組の所に向かった。
「俺に何か用?」
いつもどおりの態度で尋ねてみると、最初にフブキが喋り始める。
「お前はこの間まで、B級に昇格したにも関わらず、すでに上位になってるようね?」
「まぁな。でも俺はそんなの興味ないけど?」
「アナタはなくても、私達はあるのよ!ライバルが増えるのは」
「ライバル?つまりなんだ?」
「つまり、彼女はこう言ってるのですよ」
すると殺せんせーが割り込んで入ってきた。
「恐らく、彼女は今B級のトップになっていますが、早くも上位に上がっているサイタマさんの存在が邪魔になってるって事ですよね?」
殺せんせーの推理にフブキが少し微笑み始める。
「なるほど、さすが怪人でありながも教師をやってるって訳ね」
「ヌフフフフフ。どうも♪」
「とりあえず、単刀直入に言うけど。我がフブキ組に入って、一緒にターゲットのそいつを倒しましょう!!」
さっそくフブキはサイタマを勧誘し始める。
そしてその様子を、渚達が見守っていた。
「おいおい!やばそうじゃねぇか!?」
「あのフブキって女、本気でサイタマを勧誘してるぞ!?」
「もしかして、渚が心配てたのって」
「うん、フブキは自分の順位を守る為に、ああしてヒーローを勧誘しているんだ」
E組メンバーから心配されて、サイタマの出した返事は。
「ふざけんなよ。ヤダに決まってんだろ?」
「・・・・・・・それが答えか?」
「当たり前だろ?大体ヒーローに上下関係あってたまるかよ。それに、確かにこいつは怪人だけども、そんな急がなくても良いなと思ってな」
すんなりと断ったサイタマに対して、フブキは次の行動を開始する。
「あんた達」
「「「「「はっ!」」」」」
「コイツにヒーロー活動が出来ないように、痛め付けなさい!!」
「「「「「了解!!」」」」」
フブキ組全員が襲い掛かったが、一瞬のうちに殺せんせーが彼らを気絶させロープで縛った。
「えっ!?」
「なるほど、アナタも鷹岡先生と同様に、自分の思い通りにならない相手は、実力行使ですか?あんまり良くありませんね」
「だそうだ。どうするフブキ?」
サイタマと殺せんせーに、フブキは確実に危険と確信した。
その頃、烏間はヒーロー協会本部に設置してある、医務施設に来ていた。
そして病棟には昨日、協会に呼ばれて怪堂にやられた犯罪者達が手当てを受けていた。
「なるほど・・・・・・彼ら全てが?」
「はい、怪人を目指すとか訳のわらない事を言う、怪堂って少年に」
「信じられないな。現役の殺し屋も多数居るにも関わらず」
「全くですな。そしてこちらにアナタの知り合いが」
シッチに案内された烏間は、とある病室を扉の隙間から覗き込む。
そこにはベッドの上で、顔面包帯を巻かれて足にギプスと、さらに上半身に拘束器具を付けられた鷹岡の姿。
しかもその顔は、何かに恐怖し怯えずっと震えていた。
[鷹岡・・・・・・・お前が脱獄したと知った時は、また生徒達に危険が迫るのかと心配したが。まさかこんな形で再び会うとはな・・・・・・・]
「どうやら彼は、あの怪堂がトラウマになり、あのように怯えているようでして」
「そんなの、見れば分かる」
確認した烏間は鷹岡の病室から離れると。
「お~~~い。旦那!」
ベンチに座ってる包帯やギプスまみれのガストロ達が呼びかけた。
「お前らも来てたのか?」
「当然、だけど」
スモッグとグリップは包帯とギプスまみれの、自分の手と腕を見せる。
「おかげで、しばらくは休業だぬ」
「しかし、まさかアンタがヒーローになっていたとは驚いたぜ!」
「それは言うな!俺はあんまり乗り気じゃないが、仕方がなかったんだ!」
いまだに烏間はプロヒーローって呼び名に慣れていなかった。
「ところで鷹岡の元ボスは?」
「一応完治できたら、ぷりぷりプリズナーのいる監獄に収容する」
「ぷりぷりプリズナーって、あのゲイで有名なヒーローの?こりゃやりすぎじゃないのか?」
「たしかに。だがあんな状態でも、もしもの為だ。ちなみにプリズナー本人は、鷹岡の写真を見た途端、気に入ったらしいしな」
「本当、あのヒーローの守備範囲わかんねぇな?」
ガストロはぷりぷりプリズナーに寒気を感じていた。
「しかし、まさかアンタや、アンタとターゲットが育ててるガキ共はともかく。あのガキに負けるとはな」
「むしろ・・・・・・・あの少年の殺気は人間ではなく、怪人そのものだったぬ」
彼らは怪堂が人間じゃないって事に感じ始める。
「旦那。はっきり言うけど、怪堂ってガキは本当に気をつけろ」
ガストロは烏間に忠告した。
「・・・・・・分かった」
そして烏間は本部病棟を後にした。
フブキが原作どおりにサイタマを勧誘し始める話です。