ワンパンマン&暗殺教室 一撃男VS超生物   作:ラルク・シェル

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1位になるために

それからバトルの後に、フブキをとりあえずE組の教室に入れた。ソニックをガムテープで拘束し掃除用具入れに閉じ込めておいて、ついでにフブキ組メンバーも床で寝かせている。

 

「はい、粗茶ですけど」

「どうも…」

 

殺せんせーに渡されたお茶を、フブキはとりあえず受け取って飲んだ。

 

「しかし…本当に3月には地球を破壊するつもりかしら?」

「ええ、そのつもりですので、いつでも殺しにかかっても構いませんから♪」

 

縞模様の舐め顔になりながら挑発した。

 

「むしろ殺せんせーだけじゃなく、サイタマにもちょっかい出すなんて、命知らずだな?」

「無理もないでしょ?知らなかったから」

 

呆れる陽斗に対してメグが仕方のない事だと言う。

 

「でも、どうしてそんな脅迫みたいな真似を?」

「仕方ないのよ!姉のように一番になりたいから!」

「姉のように…」

「…戦慄のタツマキ。S級2位で私の実の姉よ」

 

フブキは姉の戦慄のタツマキの名を言った。

 

「姉?妹じゃないの?」

 

カエデが尋ねてきたので、フブキは返事を返した。

 

「いや、姉よ。あんな体系と体格で妹だと思われるけど…あれでも28歳なのよ」

「つまり、合法ロリってやつだな?」

「「なっ!?」」

[先に言われた!]

[僕が言おうと思ったのに!]

 

千葉に言われたせいで、岡田と竹林はショックを受けてしまう。

 

[てか、アイツ!]

[合法ロリって単語、知っていたのかよ!?]

 

そして他の人も、千葉がその言葉を使った事に驚く。

 

「んで、それとコイツとどう関係があるんだ?」

「さっきも言ったけど、私は一度も姉に…勉強でも運動でも、ましては超能力でも勝った事は一度もない!」

「でも良かったですよね?もしタツマキさんが妹だったら、完全にアナタの心に、大きな傷が出来ていたから!」

「そういう問題じゃないと思うけど?」

 

不破はフォローを入れたつもりだったが、菅谷がツッコミを入れた。

 

「…そして今は2位だけど、事実上は姉が1位。だから私は!」

「へ~~~~つまりアンタは、B級の1位を守りながら、単独主義のタツマキと互角になるために、他のB級を束ねていたって訳だね?」

 

赤羽の言った事にフブキは首を縦に振って返事する。

 

「でも、フブキさんの実力なら、A級になれそうだけど?」

「それは無理だよ」

「え?」

 

すると渚は少し知ったかぶりな感じに口を開く。

 

「たしかにフブキさんならA級にはなれるかもしれないけど、1位になるのは絶対に無理だよ?」

「その坊やの言うとおり。A級の2位から10位、とくにS級のアトミック侍の弟子で、2位のイアイアン、3位のオカマイタチ、4位のブシドリルの実力は、S級レベルとされているけど、彼らがS級になれない理由が」

「イケメン仮面アマイマスクですね?」

 

殺せんせーがアマイマスクの名と一緒に尋ねてみると、フブキはそのとおりだと答える。

 

「ええそうよ…A級1位イケメン仮面アマイマスク。彼を超えるA級が存在しないのよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、烏間は帰ろうとした。だけどヒーロー協会の頼みで、町で暴れる怪人を止めに向かう。

もちろん、ワイルドクロウの時用の防護ヘルメットを被っていた。

 

「全く、ヒーロー協会は本当に人使いが荒いが…俺はヒーローになった身だからな…」

 

諦めるかのように烏間は、暴れている怪人の所に到着した。

その怪人は、長い髪とヒゲが生えて毛皮を身体に巻いた2人の原始人であったが、爪と牙が以上に長くて筋肉も丈夫そうな肉体。

周りには2人に襲われて、重傷を負ったり殺された人間が10人ほどいた。さらに2人の口から氷の息を吐く。

 

「原始人兄弟…冷凍された状態から解凍蘇生されたが、そのまま現代の人々を悪だと思い人を襲い続けている訳で…さらに長い事冷凍されたせいで口から出す冷気で、物を凍らすか…」

 

ヒーロー協会からの情報を読みながら確認し続ける。

 

「出来れば生け捕り、無理なら処分となっているが…これは生け捕りは勿論、処分も難しそうだな」

 

そして原始人兄弟は烏間を威嚇しながら近づいて来た。

 

「たく、だからヒーローって奴は嫌なんだよ!!」

「ぐおっ!」

「がおっ!」

 

原始人兄弟が牙と爪を剥き出して襲い掛かって来たが、しかし烏間が軽く避けて兄の方にパンチを、弟の方には膝蹴りが決まった。しかし2人には効果がなかった。

すると兄弟が息を大きく吸うと、強力な冷気を吐いた。つかさず烏間はジャンプしてかわすけど、その冷気によって地面などが凍る。さらには寒さで木も草も枯れたりしていた。

 

「パワーもスピードもあるけど、やっぱり口からの冷気が厄介だな…」

 

烏間は改めてこの兄弟を取られるのは無理だと考えたので倒そうと思った。

 

[とりあえず、兄よりも弟を先に倒した方がいいな]

 

と上着を脱いで銃を持ってどうやって隙を作るか考える。

その時、兄弟は柵をもぎ取って武器にすると、烏間の周りを回り始めた。

 

「なるほど、多少知恵は働くようだな。だが!」

 

すると烏間が空中に銃を投げると、その行動に弟は驚いて動きが鈍くなった。

すぐにそのまま弟の足を引っ掛け転ばせると、投げた銃をキャッチして頭部を撃つ。

 

「良し、まずは1体!」

 

すると兄は涙を流しながら突進してきたので、すぐに離れた。そして弟の死体を抱き締めながら泣き出すが、それと同時に兄は烏間に対しての憎しみが強くなる。

 

「不味いな…さっきはなんとかなったが、あんだけ怒った相手だと、勝てるかどうか?」

「なるはど、あれか?」

 

その時、後ろにかなり美形な顔立ちの男が立っていた。

 

「お前は確か、イケメン仮面アマイマスク?」

「そういう君は、A級の新入りワイルドクロウだね?」

 

アマイマスクはワイルドクロウだを新入り扱いするかのように見下す。

 

「弟の方に随分手間取ってるみたいじゃないか?」

「仕方ないだろ?こういうのは久しぶりというか、初めてというか」

「たしか君には、超生物であるタコ怪人を始末することが役目であろう?ならば、こんな所で遊んでいる場合じゃないだろ?」

「しかし、さすがにあの兄の方は、俺達2人で!」

「その必要はない」

 

協力を求めたが、アマイマスクは無視してそのまま原始人兄に近づく。

 

「待て!そいつはパワーもスピードも、それなりに知能も高くて、そして口から冷気を!」

 

烏間の警告したがアマイマスクは兄の口から出した冷気を、モロに喰らって凍り付けになってしまった。

 

「くっ!だから言ったのに…」

「ぐばはははははは!!ぐおっ!」

 

と兄は氷の像となったアマイマスクを、バカにするかのように笑った。だが、すぐに弟を殺した烏間に迫ってくる。

 

「仕方ない。勝てるか分からないが、倒してみせる!!」

 

しかし烏間も負けずと銃とナイフを構えて、アマイマスクのように凍り付けになるかもしれないが、ここでやらなければと覚悟を決めた。

だが、突然ピキッと何かが割れる音がした。

 

「ん?この音は…まさか!」

 

烏間の予想通りに、氷像になったアマイマスクの表面にヒビが入り始める。そのまま一気に砕けて中から無傷のアマイマスクが出てきた。

 

「たかが凍り付けで、僕がやられると思ったのか?全く、その姿も言動も行動も何もかも、全然美しさがない!」

「がはは…あ…」

 

そんなアマイマスクの殺気に、兄は怯えて動けなくなってしまい。

 

「死ね!」

 

そしてアマイマスクの手刀が、兄の首をスパッと斬り落として倒した。

 

[相手が怯んでいる中、容赦なく抹殺…なんて男だ!これがA級1位の実力か!]

 

烏間は改めてアマイマスクの実力に、ド肝を抜くのであった。

 

「じゃあ、僕はドラマの収録があるから、後は頼んだぞ」

「え?ああ、分かった」

「それから!」

「ん?」

 

するとアマイマスクは、先程よりも強い殺意を持った目になり。

 

「君が担当しているタコ怪人に言ってくれ。いずれ貴様は僕の手で始末するからって」

 

と言ってこの場を去っていった。

 

[あの男…かなり危険だ!]

 

そしてヘルメットの中で彼の殺気に冷や汗をかいた烏間は、すぐにヒーロー協会に報告をするのであった。




烏間改めワイルドクロウの、始めての怪人倒しです。

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