ワンパンマン&暗殺教室 一撃男VS超生物 作:ラルク・シェル
それでついにワンパンマンもアニメ化されました!
怪人少年怪堂のヒーロー狩りから翌日。
タンクトップマスターをはじめ、ヒーローが全滅した事が話題になっていた。
「ヒーローが全滅だって!?」
「ああ、そうらしいよ…」
「しかも噂じゃあ、人間の少年にやられたみたい」
「おいおい、タンクトップマスターはS級の筈だろ?」
「全く、本当はヒーローなんて大したことないよな?」
椚ヶ丘の生徒達は次々とヒーローに対して、幻滅したり笑ったりした。
ちなみに顔面を包帯で巻いたミイラ状態で、首にもギプスをつけた友谷は、周囲になんとか誤魔化しながら登校していた。
それからE組でも。
「狭間!どうしたんだそれ?!」
寺坂は狭間が額に包帯とガーゼをしている事に驚く。
「別に、ただ転んだだけ」
「そんな無理しなくても良いのに、ウェーブ般若?」
赤羽の口から出た言葉に、狭間は豪快にこけた。
「なんで…私の秘密を!」
「言っとくけど、俺だけじゃなくてクラス全員気付いてるから」
「いやぁ…だってあんな格好をする人、狭間さん位だもん」
渚は申し訳ないと思いながらも、少し苦笑いをしてしまう。
「ところで、無免ライダーの様子はどうだったんだ?」
すると吉田が話しに割り込んできて、狭間に聞きだした。
「そ…そりゃあ重傷みたいよ。とくに顔面が…」
「…そうかよ」
なにやら悔しそうな顔になり始める吉田に、寺坂は声をかけてみる。
「たしか無免ライダーは、たまにお前んとこに…」
「俺絶対、無免ライダーの仇を取りたいんだよ!!」
吉田は机を思いっきり叩きながら大声を出す。
「はいはい、みなさん。なに騒いでるのですか?」
ここに殺せんせーが登場した。
「ところで狭間さん、その怪我は?」
「別に、ちょっと転んで」
「嘘言わない!先生知ってますからね!アナタがこっそりとヒーローやっている事に」
「う…」
さらに1番気付かれたくない奴に知られていて、狭間は言い返しが出来なくなっていた。
「全く…最近ヒーロー協会からも狙われ続けているというのに、生徒がヒーローだなんて…」
「なによ…どの道誰とでも命狙われてる身でしょ?」
「たしかにそうですけど、あんまり危ない目には合わないように!」
「う…はいはい」
「さて、じゃあさっそく授業を始めますか!」
それから授業が始まって、この日も午後にはサイタマとジェノスがやってくるのであった。
その頃、S級ヒーローゾンビマンがたこ焼き屋にいた。
「とここまでだ…」
「んで、なんでたこ焼き屋を?」
「人体再生技術を利用して、タコ足を無間に作らせたんだ」
たこ焼き屋店長の名はジーナス。
かつて進化の家という組織を作って、自身の科学力で世界制服をしようとしたけども、サイタマの予想以上のスーパーパワーに負けて、バイオ研究を止めてたこ焼き屋をやっている元マッドサイエンティスト。
さらにゾンビマンも、元はジーナスの実験体であった。
「…じゃあ、少し尋ねるが」
すると懐から殺せんせーの写真を取り出して見せる。
「なんでもコイツは実験で生まれた生物らしいが、貴様が科学者として何か知っていることがあるか教えろ」
写真を付きたてながら問い詰めるゾンビマンに、ジーナスはしばらく黙りながらも口を開いた。
「じつを言うと、二年前私はある非公式の研究機関に入ってた」
「ん?」
「どうやら私の技術が必要だったみたいで、興味半分で協力したんだが…私でも分からなかったよ」
「分からなか…何?」
「反物質だよ」
ジーナスの口から出た反物質とは、簡単に言えば通常の素粒子とは、反転した物質のことであり。
うまくいけば通常のエンジンや核兵器より強力な威力を持つらしい。
「つまり、その研究責任者の理論が、アンタの予想を超えていたと?」
「私の頭脳でも理解するのが困難な程だ……はっきり言って、私以上の天才だった」
「ほぅ、それでお前はどうしたんだ?」
「よく分からんが、結局着いて行けずに研究機関を辞めて、数日後に研究所が破壊された後に月も爆発…恐らく奴のその研究の成れの果てがコイツだ」
ここまでがジーザスが知る限りの事であった。
「なるほど…じゃあお前が思うに、そのリミッターを外したヒーローと、反物質理論で誕生した超生物。どっちが上だと思う?」
「……分からん。さすがに私でも分からない」
さすがのジーザスも、サイタマと殺せんせーのどちらが上か分からなかった。
そして授業が終わって下校となり。
「んふふふふ♪買っちゃった!新作のプリン♪」
カエデはコンビニで発売された、新しいプリンを買った帰りであった。
「あと少しで、サイタマさんとジェノスさん達との日々が終わるのかな?でも、これからは普通に来てたりしてね」
すると公園でかなり疲労した少年がベンチに座っているのを見つけた。
[ん?なに、あの子?]
不思議がって近づくカエデであったが、その少年が怪堂だった。
[クソ!さすがS級…ダメージがまだ残ってるぜ]
昨日の戦いで傷がまで得てないらしい。
[だが、俺は最強の怪人になるんだ!こんなところで…]
怪堂は少し苦しそうにして立ち上がった瞬間。
「おい、大丈夫か?」
「ん!?」
「え!?」
いつのまにか買い物かごを持ったサイタマがいた。
「お前…ヒーローか?」
「え?そうだけどなにか?」
[ああ、普通に答えるんだ…]
質問にすんなり答えるサイタマに、近くで隠れるカエデは少し苦笑いをした。
[見た事ないが…新入りのヒーローでC級かB級か?だが、そんなの関係ない]
すると怪堂が昨日のヒーロー達と同じように不気味に笑みを見せる。
「悪いがアンタは、俺の怪人になる為に協力しろよな!」
「はぁ?お前なにを?」
「言葉の意味だ!」
そして怪堂はそのままサイタマに襲い掛かった。
「ふんっ!」
「がぼっ!」
だが、あっけなくサイタマのアッパーに空高くぶっ放されて、そのまま地面に叩きつけられた。
「全く、お遊びは程々にしろよ?」
サイタマは呆れてこの場から離れる。
それから隠れていたカエデは怪堂に近づいて声をかける。
「大丈夫ですか?」
「俺は…一体?」
「さっきサイタマさんに喧嘩売ってましたよね?」
「サイタマ?アイツか…てかっ、俺は!」
「負けましたよ。サイタマさんに喧嘩売るから」
「ま…負けた!俺がっ!?」
A級とS級に勝利し続けた怪堂にとって、B級で初めての敗北にショックを受ける。
しかし、突然黒いマントを羽織った2組が、カエデと怪堂の前に現れた。
「なんだ?お前らは?」
「我々は、怪人連合」
「怪人…連合?」
後半最後に出た怪人連合は、怪人協会ポジの組織です。