ワンパンマン&暗殺教室 一撃男VS超生物   作:ラルク・シェル

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久しぶりの本編です。


怪人連合基地に突入

カエデからの電話を聞いた渚は、急いで西公園に走っていき到着した。

そこで目にしたのは遊具が破壊されて滅茶苦茶な状態の公園だった。しかもカエデの携帯が落ちていた。

 

「やっぱり…カエデの身になにか…よし!」

 

渚はすぐ再び走り出した。行く場所はサイタマの住むマンションに。

その頃、サイタマと殺せんせーが出かけて数分がたった。

 

「サイタマ先生、どこまで行ったのか?」

「まっ、すぐに戻って来るじゃろう?」

 

心配するジェノスにバングが落ち着かせようとする。

それからしばらくすると、先程の鍋争奪戦に負けたイリーナが目を覚ました。

 

「うう…あれ?私は…」

「おお!起きたか?」

「まぁね…てか、2人は?」

「サイタマ先生と奴は出掛けた」

「あら、そう」

 

イリーナは起き上がって洗面台で顔を洗いに向かったりすると、突然扉から叩く音が聞こえた。

 

「なんだ?もう帰ってきたのか?」

 

ジェノスが扉を開けてみると、かなり息切れをして汗もかいている渚の姿。

 

「渚くん、どうしたんだ?」

「ジェノスさん…じつは!!」

 

すぐに渚はカエデの事を話した。

 

「なに!茅野さんがさらわれた!?」

「電話にかかってきた途端に途切れて、公園も酷い有り様だったので…」

「ああああああああ!!!」

 

すると突然起き上がったキングが大声を出し始めた。

 

「キングさん、なにを慌てて?!」

「じつは、協会から配給された携帯のメールを見たら…大至急S級A級の呼び出しが!!」

「なにっ!?」

「どうやら、カエデとも関係がありそうだね?」

 

どこかで声がしたので振り向くと赤羽が立ってた。

 

「カルマくん!いつから?!」

「なんか渚くんが慌ててたから後を追ってみたんだけど、まさかこんな事になっていたとはね」

「そ、そうなんだ…」

 

いつのまにか着けられていた事に、思わず言葉を失ってしまう。

でもそんな事より、カエデの方が優先だった。

 

「それで、殺せんせーとサイタマさんは?」

「2人なら不審な音に気付いて、行ってしまったんだ」

「もしかして、この近くに茅野をさらった奴らのアジトが?」

「その考えはアリかもな。ここは所謂ゴーストタウンだから…」

 

たしかにこの地区は怪人が多く居るので有名なので、他の住人が殆んど逃げたのでもぬけの殻。ただしガスや水道がまだ動いているので、サイタマはここに住んでいた。

 

「とにかく、茅野さんを救出しなくてはな」

「たしかにな。あっちはあっちに任せて、わしらはわしらで行こうか」

「僕達も手伝うよ!」

「何言ってるのよ…これは遊びじゃないんだから」

 

フブキは渚と赤羽も着いて行こうとする事に反対する。しかしそれでも渚は怯まなかった。

 

「分かってます…だけど僕達のクラスメイトは僕達で助けないと!!」

「でもせっかくだし、内のクラス全員呼んでみるかい?」

「ぜ、全員!!」

「だって明日は土曜日で、月曜もちょうど祝日だから♪」

 

赤羽は少し小悪魔的な笑みを見せ始める。

 

「たしかに……人数を増やした方がいいかも知れないね…」

「でしょ?じゃあさっそく、E組のみんなに連絡してみるよ!」

「本当に……大丈夫かしら」

「まぁ、信じることだな」

 

E組メンバーに連絡を始める渚とカルマに、フブキは未だに不安だった。

その頃、怪人達に捕まったカエデは薬を嗅がされたのか意識を失っていた。

 

「起きろ!」

「うぷっ!きゃっ!!」

 

だが、怪人の1人が水をかけて無理やり起こした。

顔がずぶ濡れになりながらも、目を覚ましたカエデは周りを見回す。まず自分は両手を縛られて拘束されていた。そして黒いローブを着込んだ怪人が10体か20体程居て、目の前には首領らしき怪人が玉座に座って、さらにとなりには怪堂が立っていた。

 

「よう、気分は?」

「アナタは…もしかしてここが」

「ああ、怪人連合の基地らしいぜ」

 

怪堂は好奇心満々な笑みになる。

すると玉座に座る怪人が立ち上がる。

 

「ようこそ、怪堂阿含くん。我が怪人連合へ」

「アンタが首領か?」

「そうだよ。首領のサイコスだ」

 

首領はサイコスと名乗った。

 

「アナタにはここで完全な怪人になってもらいたい」

「完全な…怪人?」

「そう、怪人は人を超え人が進化した存在。その使命は愚かな人間を滅ぼして世界を怪人のものにすること」

「ほぅ~~~中々面白そうじゃねぇか。だが、俺がまだ怪人しゃねぇ言い方だな?」

「当然。怪人になる為には色々と条件が必要ですからね」

 

怪堂に説明をするサイコスは、次にカエデに向ける。

 

「さて、貴様をさらったのは他でもない…お前らの担任の」

「殺せんせー?」

「そうだ!殺せんせーを我らが配下、いや…我が怪人連合の中心にする!!」

「えっ!?」

 

サイコスの企みに驚くカエデ。

 

「殺せんせーこそが災害レベル・神の怪人。言わば、我らにとっては神に等しい存在!故に怪人連合の生き神にするのだ!」

 

とんでもない企みにカエデは呆然となる。しかしすぐに言い返した。

 

「なに考えてるの!そんな事、殺せんせーがなる筈ないでしょ!」

「だから、貴様を人質にするのだ。生徒の為ならなんでもやるって噂だからね」

「でも、来年の3月には地球を破壊するって…」

「ならばその理由を聞くまでだ。シザーガール、連れて行け」

「はっ!」

 

カエデはそのままシザーガールと呼ばれる女の怪人に、連れてかれるのだった。

そして1人残った怪堂はサイコスに質問する。

 

「アイツはどうなるんだ?」

「もちろん、殺せんせーの交渉材料にする」

「そうか。じゃあもう1つ、俺が怪人として認められる条件は?」

「簡単さ!人間を殺すことさ」

「なに?」

 

その理由に怪堂は呆気に取られてしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、怪人連合基地近く。

カエデ救出の為に集まったヒーロー協会のメンバーは、S級から戦慄のタツマキ、アトミック侍、童帝、豚神、超合金クロビカリ、金属バット、ゾンビマン、閃光のフラッシュ、ぷりぷりプリズナー。A級からイケメン仮面アマイマスク、イアイアン、オカマイタチ、ブシドリルと、当然ワイルドクロウ改め烏間であった。

 

「てかワイルドクロウ、アンタ新米の筈でしょ!?なんで来てるのよ!?」

 

タツマキは烏間が新米である事に気に入らなかった。

 

「悪いが、誘拐されたのは俺の教え子だ!教え子を助けるのが教師の仕事だからな」

「たしかにな。教え子を大切にする気持ちは俺にも分かるしよ」

「それに今はA級最下位だけど、実力は上位かS級らしいからな。きっと戦力にはなるな」

「でも俺にとっては、クロウちゃんと仲良くしたいな♪」

 

アトミック侍と童帝とぷりぷりプリズナーは烏間の同行を賛成していた。

 

「だがな、早めに終わらせて欲しいぜ…なんたって明日は妹と約束があるからよ」

「まぁ、俺は俺でがんばるからどっちでもいいけどな!」

 

しかし金属バットと超合金クロビカリは、烏間の同行には興味はない模様。他のヒーローもそんな感じだった。

 

[S級やA級上位は個人主義が多いと聞いたが、これ程とはな]

 

改めてヒーローの内部事情を知る。

するとアマイマスクが烏間に近づく。

 

「ワイルドクロウ…くん」

「なんだ?」

「まぁ、君は一応教師として生徒を救いたいのは分かるけど…あんまり無理はしないことだよ?今後の奴の暗殺には君の情報とかが必要だし」

「たしかに、言われてみればそうだな」

 

アマイマスクに続いて閃光のフラッシュも言う。

 

「そんな事は分かってる!」

「ちょっと!早く行きましょう!」

「そうだな…では、突入だ!」

 

こうしてヒーローチームが怪人連合基地に突入した。

それから渚と赤羽の招集によって、E組全員がカエデを助ける為に集まってくれた。

 

「まさか、本当に集まってくれるなんて」

「当然だよ!茅野が誘拐されたんだから」

「俺達の組から誘拐なんていい度胸じゃねぇかよ!!」

「一度みんなに助けられたから、今度は私が茅野さんを助ける番よ!」

 

メンバーはそれぞれカエデを助けたい気持ちでいっぱいだった。

 

「しかし、いくら訓練を受けてるからって、彼らを連れてって良いのかしら?」

「心配いらん。この子達は結構強いし、仲間を思いやる心は本物じゃ」

「もちろんですよバングさん!それにキングさんもいるから心強いよ!なぁ、渚!」

「えっ!?う…うん」

 

キングがいる事に強い確信を持つ杉野であったが、彼の正体を知る渚はなんとも言えなかった。

 

「そうだ!せっかくだからお前達にプレゼントがあるぞ」

 

ジェノスはカバンを開けると、レーザー銃とレーザーナイフが、4個ずつ入っていた

 

「これって?」

「じつは、クセーノ博士に頼んで作っておいたのだ。烏間にもこれのセットで渡している」

 

するとジェノスはその内の一組を持つと渚に近づき。

 

「では、これを渚くんに」

「えっ!?」

 

これには渚も周りの全員も驚く。

 

「僕が、これを?」

「もちろん、烏間から君には特別な才能があると聞いている。だからだ」

「で、でも……」

 

さすがに受け取り互い渚だったが、赤羽が口を開き始める。

 

「いいじゃないか。折角の武器だし♪」

「赤羽…くん」

「そうだよ!ジェノスさんが君を認めたっていうし!」

「たしかに、お前には散々驚かされたからな」

「磯貝くん…寺坂くん…」

「だから…」

「受け取ったら?」

 

他のE組メンバーからも言われたりして、渚は少し自信を持ち始めていき。

 

「じゅあ、使わせてもらいます!」

「おお!その行き!!」

 

ジェノスから銃とナイフを受け取った渚に、一部のE組メンバーからの拍手がなったりする。

残りのナイフは赤羽と磯貝と陽斗に、銃は千葉と速水と拓也に渡した。

 

「じゃあ、みんな!」

「カエデを助けに行こう!」

「「「「「「おーーーーー!!」」」」」」

 

こうしてE組チームと、イリーナ、ジェノス、バング、地獄のフブキ、キングも、早速ヒーロー協会から届いたメールの地図で、怪人連合の基地に向かった。

ちなみにサイタマと殺せんせーは

 

「へ~~~地下にこんな所があったなんて…」

「まさに隠れ家って所ですね」

 

すでに怪人連合の基地内部に入った。この2人は音を頼りに進んで行き、途中マンホールに入ったが、それが偶然にも怪人連合基地への出入り口の1つだった。

 

「なんだか、凄そうな所だな?快適そうだし」

「ですが、こういう空間は大抵罠がある物ですよ?」

「んなの俺には関係ねぇよ」

「たしかにそうですね」

 

2人はのん気にも先に進んだ。




今回登場した怪人連合首領は、原作のままサイコスにする事にしました。そしてヒーロー協会とE組チームとサイタマ&殺せんせーの、3組はカエデを救える事が出来るのかお楽しみに。

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