ワンパンマン&暗殺教室 一撃男VS超生物   作:ラルク・シェル

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ホームレス帝以外オリジナルです。


怪人連合の逆転逆襲

イアイアン達3人は魔ロン毛の戦闘中。

 

「ふふふふふ。弁慶の泣き所…即ち、俺の毛…」

 

3人に髪を切られ過ぎで丸坊主になった魔ロン毛は倒れてしまった。

 

「勝ったのかしら?ただ髪の毛を切り続けた、だけなんだけど?」

「どうやら髪の毛がコイツの弱点なんだろう?」

「だが、それでも俺達がここまで苦戦したんだ。きっとこの先も」

「たしかに、でも師匠なら大丈夫だろう」

 

師匠のアトミック侍を信じながらも先を進む3人。

ちなみにアトミック侍が進んでいるルートで1体の怪人がいた。

 

「ほらさっさと来いよ、ヒーロー共。まとめてサクッと殺してやるからな」

 

全身が真っ黒で頭部に角みたいな触角の、まるで雑魚戦闘員のような災害レベル・竜の怪人、悪毒菌。

 

「へ~~~随分と威勢がいい怪人だな?」

「ん?」

「ハードボイルド&人情家。アトミック侍参上」

「けっ、なにカッコつけてやがんだ?」

 

いつの間にかアトミック侍が登場の決め台詞と一緒に現れたが、悪毒菌は呆れた感じに皮肉を言った。

 

「ヒーロー登場は必ずカッコつけるもんだろ?そしてこれからお前は俺に倒されるんだ」

「お前…俺の事を舐めてるだろ?」

 

悪毒菌は変形し始めて体その物を巨大な腕に変えた。そのまま大きく振り被ってアトミック侍に向かって、殴りかかったがスパッと斬られた。

 

「へっ!体を変形する程度で俺に勝とうなんざ…100年早ぇよ!!」

「やっぱりお前、舐めてるだろ?」

 

すると斬られた部分から足が生えると顔も出てきて2体目の悪毒菌が誕生した。

 

「分裂タイプか…一番面倒だな?」

「はぁ、まだ勝つ気でいるのかよ?言っとくが俺はな。無数の俺が集合した存在なんだよ…どんなに斬ろうとも殴られても、俺は俺で分裂する」

 

説明している所で再び、悪毒菌の頭部を切断した。

 

「だったら、その無数の俺って奴を斬りつけて倒してやるよ♪」

「ならやってみろよ?ほら、どうしたよ?」

 

先程の分裂態の悪毒菌が巨大化して襲い掛かったが、素早くアトミック侍の必殺・アトミック斬でバラバラにした。だが、バラバラにしたところ再生して複数に増えたので、もっと切り裂いたが増える一方。そして悪毒菌の1体がアトミック侍に強烈なパンチを放った。

 

[うぐっ!なんて強いパンチだ…こりゃ、想像以上だ!?]

 

改めて敵の本当の実力を知ってしまったアトミック侍。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、ゾンビマンもまた辺りを警戒しながら進んでいた。しかし怪人は勿論、ネズミの姿も出てこない様子。

 

「…何が出てきても可笑しくないのに、まだ出てきてないとは不気味だな?」

「じゃあ、出てきてやろうか?」

 

いきなり後ろから声がしたので振り向くと、長髪でヒゲの生えて何故か王冠を被ったジャージ姿の中年男。災害レベル・竜の怪人、ホームレス帝が掌からエネルギー弾を生成してゾンビマンに放った。

 

「普通ならば即死だが…まだ生きているだろ?」

 

ホームレス帝の言葉の通りに、頭部がぐちゃぐちゃ状態のゾンビマンが立ち上がって銃を構えた。だが、すぐにゾンビマンの周りに5つのエネルギー弾を設置して攻撃した。かなりの爆発となったが、ゾンビマンは皮がはがれて骨と筋肉が剥き出し状態のまま立っていた。そんな姿にホームレス帝は興味を持った。

 

「噂は本当のようだな?いくら攻撃しようとも再生回復し、まるでゾンビのように敵を倒すヒーロー…」

「てか、なんなんだお前のその手品みたいな能力は…」

 

ゾンビマンの質問にホームレス帝は素直に答え始めた。

 

「良いだろう、教えてやろう…この力を」

 

ホームレス帝は語り始めた。

かつてホームレス帝が人間だった頃、勤めていた会社の新入社員の歓迎会で上司から芸をやれと言われたので、受け狙いとして裸踊りをした。だが、それがきっかけで会社をクビになって、さらに住んでいたアパートも火事で燃えてしまった。家族も身内もいないので公園でホームレスとなってこんな疑問を持ち始めた。地球は広くて美しくて何も要るものなどないのに、住んでいる人間が勝手にルールを作って自己満足暮していることに。

その愚かしさと恐怖に怖くなって自殺しようとした時に、どこからか声がして自分に力を授けると囁いてきた。それによってホームレス帝が誕生した。

 

「そう、私はこの地球から人間と文明を破壊する為に神から力を得たのだ!」

「じゃあ改めて聞くが…その神が本物だって証拠は?」

「そんなの今となってはどうでもいい。ここで倒されるのだからな」

 

ホームレス帝は再びエルネギー弾を作り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、ワイルドクロウ改め烏間もルートを進んでいた。

 

「…む?」

 

するとそこにドアがポツンとあっただけで、他には何もない様子。烏間は辺りを警戒しながらもドアノブに手を触れてみた。

 

「ん?これは…」

 

しかし長年の経験と野生の勘で烏間はすぐに罠があると感知した。だが、この先に進まなきゃいけないと分かっていたので。

 

[一か八かだ!]

 

ドアノブを回してドアを開けた瞬間に、仕掛けられた爆弾が爆発した。しかし大量の煙が蔓延する中、なんと烏間は無傷で立っていた。じつはドアを開けて素早く閉じてドアを盾代わりにして防いだのだ。

 

[随分と凝った仕掛けだな?]

 

誰かは知らないがブービートラップを仕掛けた相手に少し興味を持つが、左側に鉄骨がブランコのようにして烏間に突っ込んできた。

 

「おっと!」

 

でもすぐに受け止めるも後ろから撃ってきたボウガンの矢も、5本全て掴み取った。伊達に自衛隊でもっともハードとされた第一空挺団トップの実力者で、殺せんせーを除けばE組の中でトップクラスであった。

 

「それにしても、これだけのトラップを考えるとは…敵の中に軍人でもいるのか?」

 

考えながらも進んでいく烏間。するとすぐに気配を感じてジェノスから貰ったレーザー銃を構える。その時、床からナイフを持った手が出てきた。

 

「うわっ!?」

 

すぐさま避けたが烏間の左腕に少し傷を作った。そして床から現れたのは少しドイツ風のノースリーブな軍服を纏って、腰にはサーベルを装備。右手にサバイバルナイフを持って、左手の指全部が銃口。そしてガスマスクの上半分を着けて、狼のような牙を生やした怪人。災害レベル・竜の怪人、アーミー男爵。

 

「さすが、自衛隊きってのエリート。俺の仕掛けた罠を回避し続けるとはな?」

 

笑いながらアーミー男爵は嫌味な感じに烏間を褒めだす。

 

「そういうお前も、なかなかの罠を仕掛けるな?元軍人か?」

「ああ、俺は元ドイツ軍で、家は小さいけど代々軍人貴族でな。様々な戦闘教育を受けてたんだよ?」

「ではなぜ怪人なんぞに落ちてしまったんだ?」

 

するとアーミー男爵はこれを待っていたかのようにして語り出した。

 

「なぁに…簡単さ。俺もお前と同じってことだよ」

「なん…だと?」

「俺は親から人から期待されて、その期待に応じなきゃと努力して…戦果を上げて…出世して…そしてその後はなにも無いってな…お前もそう感じた事あったろ?」

 

その言葉に烏間も思わず頷ける。自分は第一空挺団として優秀さを持ち。さらに統合情報部や臨時特務部や、E組の戦闘訓練でも上司達から高い評価を受けていた。しかしあまりにも周りから期待され過ぎて、それが重りとなっている事もたまにあった。そしてアーミー男爵の言葉で心の中はかなり詰まっていた。

 

「ただ周囲に期待されて、自分の目標が見失ってしまった…だが、怪人となってからは解放された気分だ!まさしく本当の自由って感覚だ!」

 

自分が怪人となった事を喜ぶアーミー男爵。しかし大量の冷や汗をながして、荒れた息を吐きながら烏間はそれを否定。

 

「それは…お前の心が弱かっただけだ!怪人になったところで、貴様は自由にはならない…永遠に呪われ続けるだけだ!!」

「別に呪われてもいいさ。本人が納得なら…それで良し!」

 

アーミー男爵がナイフと左手の銃口を構えるので、すぐに烏間もレーザーナイフとレーザー銃を構えた。

 

「お前の歪んだ思考…叩き潰す!」

「さっさと来な!」

 

こうして元軍人同士のヒーローと怪人の戦いが始まった。

 

 

 

 

 

 

 

その頃、ぷりぷりプリズナーの進んでいるルート。

 

「そ…そんな…エンジェルスタイルの…俺を!」

 

全裸状態のエンジェルスタイルになったぷりぷりプリズナーは倒れてしまった。そしてやられたぷりぷりプリズナーの前に立っているのは、あの怪堂だがなぜか髪が少しだけ伸びていた。

 

「さてと…次は…」

 

怪堂はそのまま動けないぷりぷりプリズナーを置いて進んでいった。




悪毒菌のモデルは黒い精子ですが、アーミー男爵の誕生設定は「青の祓魔師」の藤堂三郎太にしてみました。少し烏間ルートもそういう風にしました。

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