ワンパンマン&暗殺教室 一撃男VS超生物 作:ラルク・シェル
ヒーローチームが怪人と戦っていたころ、E組チームも進んでいた。
赤羽達A班は周りを警戒して、前に赤羽と磯貝で後ろにジェノスと片岡。さらに左右にはそれぞれ杉野と吉田で中心は、原寿と神崎と中村という形になってた。これによって前後と左右の守りを固めて、万が一の為に中心での援護も可能である。
「随分と長い道だな…それに何か所も通路があったみたいだし」
「恐らく、侵入者を迷わす為だろう…」
「律…今私達は、どのあたりまで来ているの?」
片岡はスマホを出して律に聞いてみた。するとなにやら困っている様子の律の姿。
『あの…その事で相談が……』
「どうしたの、律?」
『じつは、このアジト。どうやら妨害電波が発生していて、しかも進めば進むほどに強くなるので…もしかしたら私はここからは役立たずになるかも』
顔色が暗くなりながら全員に謝罪する律。すると磯貝達は悲しむ彼女を励ます。
「そう悲しむなよ。とりあえず、分かるところまで頼む」
「だから、そんなに落ち込まないでね」
『はい、みなさんありがとうございます!』
涙を拭きながらも律はなんとか立ち直った。
「立ち直ったみたいだけど、そうはならないみたいだね?」
「え?」
「あれ」
赤羽が指を刺した先に人が立っていた。セーラー服に黒いロングヘアーの女子高生風だが、顔も含めた全身が影のように真っ黒で一つ目の怪人。災害レベル・竜のシャドーJK。
「うふふふふ、侵入者はS級のジェノス改め鬼サイボーグ。それからターゲットの生徒か…」
シャドーJKはA班を見て不気味に笑い出した。
[なんだ…この怪人!]
[不気味すぎる……]
[しかも、高エネルギー反応が出ている。恐らく、災害レベルは竜の可能性が!]
全員がシャドーJKに警戒したり怯えたりしていると赤羽が口を開いてきた。
「アンタ、俺達9人相手に1人って随分余裕だね?」
「あ?」
「「「「いっ!?」」」」
まるで挑発するかのような発言にジェノス以外の全員がヤバいと感じた。
「アンタ…随分な言い方ね?」
「だって本当の事だし」
「じゃあ、これでもそんな態度でいられる?」
微笑んだシャドーJKの両手を刃にすると同時に自分の影から腕を何本か出した。
「か、影が!?」
「影を操る…それが貴様の能力か?」
「私…今までクラスから影が薄いとか言われてバカにされていじめられたの…だから、影が濃ければいいなって思い続けてこの能力が生まれたの…」
[影が濃いって…そういう意味じゃない気が?]
心の中で思わずツッコミする杉野。
「とにかく、奴を倒さなきゃ先に進めないってことだな?」
「この状況じゃあ、そうなるよな?」
ジェノスは両手の焼却砲を展開と同時に、赤羽もまたレーザーナイフを装備する。それに続いて磯貝もレーザーナイフを構えて、他のメンバーもスタンガンやエアガンで戦闘態勢に入った。
「うふふふふ、そうよ…私はこんな風に注目されたかった!」
「これが最初で最後であってほしいけど」
A班とシャドーJKの戦いが始まった。
その頃、B班はというと。
「ちょっと、ちょっと…なんだよこれえぇぇぇぇぇぇぇ!!?」
陽斗が叫んだ先には、先程サイタマが倒したデカポチが見事に回復して持ちをふさいでいた。
「どうやら、通路を守る怪物のようじゃの?」
「なに解説してるんですか!こんな怪物どうすんの!?」
冷静に分析をするバングの隣で混乱し続ける陽斗。
「こういう時こそ、何事もあきらめない事!」
「そうそう、俺達は烏間先生から戦闘技術を叩きつけられたし」
「バングさんがいるしね」
他のメンバーは戦う気のあるのが居れば、バングに任せようと考えているのもいる。
[このチーム…失敗かも]
陽斗は半分諦めかけていたけども、いち早くバングが先陣切って飛び出してきた。
「では、これが実戦じゃ!」
そのままバングの流水岩砕拳が決まったのか、デカポチは少しだけグラついてきた。
「あの怪獣、バングさんのダメージが効いたみたい!」
「だったらその瞬間に!」
先に動いたのが速水でレーザーガンをデカポチに撃ちまくった。しかし、すぐにデカポチは自己回復して再び襲い掛かろうとしていた。
「なんちゅう、頑丈な奴じゃ」
「もう絶体絶命だろ!?」
「てか、犬なんだからしばらく“おすわり”してろよ!」
すると岡田の放った一言によってデカポチは、いきなり本当にお座りした。
「あれ?お座りしたぞ?」
「なんでなの?」
「犬だから…かな?」
このような展開に驚くB班だったが、その理由はサイタマがドロップキックと一緒に言った言葉だった。故にそれが効いたのかデカポチはおすわりの言葉に従ったのだ。
「ん?あれって…」
すると竹林はお座りし続けるデカポチの体に何か見つけたのか近づいた。当然、陽斗は止めようとした。
「おい、竹林。危ないぞ!」
「いやでも…コイツの体になんかトゲが?」
デカポチの体を探り当てて黒いトゲを見つけると抜いてみた。その瞬間、デカポチは体が縮んで黒い毛が茶色の柴犬になった。
「いいっ!?」
「これって…?」
「いや、僕はこれを抜いただけで…あっ!?」
全員が驚いてると竹林が抜き取った黒いトゲが消えてしまった。
「消えた…」
「恐らく、さっきのトゲがこの犬を怪獣にしたんじゃろうな」
「それは分かったけど、どうするこれ?」
元に戻った柴犬をこれからどうするかの考えた結果、一緒に行くことになった。
その頃、C班も。
「うわぁぁぁ!?」
「クソッ、なんなんだこれは!?」
寺坂達もデカポチに似た怪物猫のデカタマと戦っていた。フブキの得意な地獄吹雪でデカタマに攻撃したがダメージは低い模様。
「アンタっ!他の必殺技はないの!?」
「うるさいわね!アンタこそちゃんと戦えなさいよ!」
「しょうがないでしょ!私はお色気で相手が油断した隙に討つのが専門なんだから。こんな相手じゃ無理に決まってるのよ!」
「だったら威張んな!このビッチが!」
「なんだと!」
こんな状況にも関わらずフブキとイリーナはそのまま髪を引っ張ったり、顔を抓ったりの喧嘩を始めた。
「なに、こんな時に喧嘩してんだよ!!」
「こんな奴らは無視して俺達だけでやるぞ!」
リーダーシップをとる寺坂だったけど、こんなタフな怪物相手じゃあいくらなんでも無理だと確信していた。
「もっとこのレーザーガンが、強力だったら…」
「文句を言ってる余裕があったら、あの怪物の弱点を探すんだろ!」
全員はどうにかしてデカタマを倒すことが先決だと思っていた。その時、倉橋はデカタマの体に何かを見つけた。
「あれは…もしかして!」
「え?く、倉橋さん!?」
いきなり倉橋はデカタマに向かって走っていった。全員は止めようとしたけども、止まらずに近づいてきたのでデカタマは鋭い爪で攻撃してきた。だが、それを避けてお腹の辺りに近づき。
「待ってて、今楽にしてあげるから」
そしてデカタマのお腹に刺さっていた物を綺麗に抜いた。倉橋が抜いたのはデカポチに刺さっていたのと同じ黒いトゲだった。するとデカタマも縮んで毛も黒から白へと変わり、普通の白の子猫になった。黒いトゲはB班の時のように消えたが、そんな事よりも全員はデカタマの本当の姿に驚く。
「やっぱりこの子は、さっきのトゲで怪物にされて操られたみたい!」
倉橋は白猫を抱きかかえながらみんなに言う。
「なんで操られたと?」
「じつは怪人や怪物もちょっと調べた頃があったの!それで操られてる怪獣は、大抵目が死んでたり、体のどこかにアンテナのようなものが刺さってるみたいなの!」
生物に詳しい倉橋は、怪人怪獣も調べていたのだった。それからC班も白猫を連れていくのだった。
それから再びA班。
「はっ!」
「避けろ!」
シャドーJKが影の腕を伸ばして攻撃してきたので、磯貝の声と一緒に全員がなんとかかわし。
「喰らえ!」
すぐにジェノスもロケットパンチを飛ばしてシャドーJKに攻撃したが、敵は影を盾にして防いだ。
「ん?」
すると何かを察知し始めた。
しかしジェノスが今度は両腕から対殺せんせー用じゃない、通常のマシンガンで撃ち続けたが影の盾はビクともしない。
「くっ…!なんて固いんだ!?」
「その程度?こっちにはこんな技があるのよ」
さらにシャドーJKは影から黒い自分に似た分身を9体作り出した。
「げっ!分身の術かよ…」
「まさか、そんな能力まで…」
杉野と片岡は予想以上の能力に思わず冷や汗をかくが、シャドーJKはそれどころじゃない様子。
[さっきの感じ、まさかデカポチとデカタマか倒された…もしくは洗脳が解かれたの?]
じつはデカポチとデカタマを操っていたのがシャドーJK本人で、トゲ状の影で二匹を怪物にしていたのだ。
[だが、例えそうだとしても…もっと先にはさらなる強者がたくさんいるんだから!]
「アイツ、さっきからなに笑ってんだろう?」
「これからアンタ達が無残にやられるって事を想像してたのよ!」
そして敵の合図で9体の分身がジェノス達に襲い掛かって来た。しかし、赤羽はそれらをかわして
「悪いけど、先に頭を叩かせてもらう!」
「ふん、ガキが!」
レーザーナイフを構えた赤羽と、両腕を影の剣にしたシャドーJKの勝負となった。
オリジナル怪人のシャドーJKや、サイタマが一度倒したデカポチと同じタイプのデカタマはどうでしたか?そしてフブキとイリーナは相性最悪という設定にしました。