ワンパンマン&暗殺教室 一撃男VS超生物   作:ラルク・シェル

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今回の番外編では、暗殺教室のキャラがそれぞれ主役になっています。


番外編4

狭間綺羅々の場合

 

夜中の町を走るヒーローがいた。

黒いウェーブヘアで般若の仮面を付けて、黒いマントと黒いスーツを着込んだ、C級ヒーローのウェーブ般若。

 

「ふ~~~ちょっと休もうかな?」

 

ウェーブ般若が公園のベンチに座って仮面を取る。

その素顔はなんと寺坂組の紅一点の狭間だった。

 

「寺坂もアイツらも知らないだろうね。私がヒーローをやっていたなんて」

 

じつは狭間はB組の友谷改めパーカーゴーグル同様に、C級のプロヒーローをやっていた。

そして彼女は夜限定に活動してるが、その格好でよく他の人から怖がられたりしていた。

 

「今日は5人も驚かせたな?元々私って素顔でも驚かせたけど…」

 

溜息を吐きながらも仮面を着けて立ち上がった時に、後ろから何かの気配を感じ振り向いた。

それは髪も顔もないまさに。

 

「のっ、のっぺらぼう!!?」

 

突然の事で狭間は大声で驚いて腰を抜かしてしまった。

 

「おい、誰がのっぺらぼうだって?」

「え?その声?」

 

その顔がないのっぺらぼうな頭部が剥がれると、それはサイタマだった。

 

「サイタマ!でも、さっきまで顔が?」

「これが風で飛んできて、顔に張り付いたんだよ」

 

白いビニール袋を見せた。

 

「てか、俺の名を知ってたみたいだけど?」

「……私よ、私!!」

 

なんだかで恥ずかしくなったのか、仮面を取って正体を明かした狭間であった。

 

「あっ、お前か!なにやってんの?」

「ヒーロー活動。私アイツらに内緒でヒーローやっているの!」

「そうなんだ」

「ところで、アンタはなんでここに?」

「借りてたDVDを返しに行く途中」

 

そのレンタルDVDを見せた。

 

「とにかく、今日あった事と私がヒーローだって事は秘密にしておいてよね!」

「別に、俺そんなの一々話したりしねぇから」

「とにかく内緒だからね!!」

「はいはい、じゃあな」

 

そして狭間はサイタマと別れる。

 

「まさかミス肝だめし日本代表と呼ばれた私が、他人に驚かせてしまうなんて」

 

情けなくなる狭間だったが、そのまま夜のヒーロー活動を続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

吉田大成の場合

 

それは吉田が実家のバイク屋・吉田モーターズで、1人で店番をしていると、自転車に乗った男がやって来た。

 

「やぁ、大成くん」

「なんだ、また手伝いに来たのか?無免ライダー」

 

じつは無免ライダーはたまに、ここのバイク屋に手伝いに来ていて、そして吉田自身も、彼とは顔なじみであった。

 

「君の所の怪人だけど、本当に今は無害なのかい?」

 

無免ライダーはバイクを運びながらも、バイクのメンテをしている吉田に尋ねてみる。

 

「ああ。最初はいけすかなかったけど、今じゃあそれなりに仲良くやってるぜ!」

「そうか。でも、君が無事でよかったよ」

「無事じゃなかったら、こうやって会ってないだろ?」

 

この2人はまるで兄弟のような関係になっていた。

それからしばらくすると

 

「イヤッホーーーーー!!やっぱ風を斬る感覚は最高だぜ!!」

 

サーキットでは吉田がバイクを乗り回していて、無免ライダーは呆れながら見ていた。

 

「いくら君ん家の所有だけど、無免許は絶対に良くない事だっていつも言ってるのに」

「良いの良いの!嫌な事とかは走ってスッキリするもんだろ!!」

 

笑いながら返事を返すと、そのまま無免ライダーの前に止まる。

 

「なぁ、いつか本当に免許取ったらどうだ?そして無免ライダーから免許ライダーに改名したらいいんじゃね?」

 

ふざけ半分で聞いてみる。

 

「良いよ。俺はジャスティス号だけで十分だから!」

「それもそうだな」

 

2人は楽しく笑いあった。

そしてしばらくすると吉田と無免ライダーは昼を食べに出かけるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

倉橋陽菜乃の場合

 

倉橋は生き物が好きで生物学者を目指している。

そんな彼女が密かにやっている事とは。

 

「さて、今日も行くか!」

 

倉橋は汚れてもいいようなジャージと、プロテクターを着込んで、カメラと手帳などを入れたバックを持って出かけた。

 

「さぁって、今日もやるよ。怪人怪獣観察!!」

 

彼女はやっている事、それは怪人と怪獣の調査。

ネットでなどで怪人警報している場所に、近づいてきて観察し調べるという、かなり危険な行為であった。

倉橋が怪物が出たという所に着いたけど、誰も姿がいなかったのでとりあえずベンチに座った。

 

[さてと、今まで調べた怪人の種類を見直そう]

 

バックからこれまでの怪人のデータが書かれた、手帳を取り出して見始めた。

 

[怪人にも生まれ方がさまざまあって、たとえば人間がなにかのコンプレックスや特別な環境で変身・変化した怪人。科学の力で肉体を改造された怪人。元々宇宙から来たり特別な条件で進化した怪人や怪獣と、今私が分かるのはこれだけよね]

 

ちなみに殺せんせーは科学で生まれた怪人に入ると思われる。

すると誰かが近づいてくるのに気付き、素早く護身用のエアガンとスタンガンを持って、後ろを振り向いた。

 

「倉橋…?」

「磯貝くん!」

 

それは買い物袋を持った磯貝であった。

 

「倉橋、なんでこんな危険な場所に?」

「それは、磯貝くんも同じでしょ?!」

「俺はただ、スーパーの特売日なので買い物してたら、サイタマさんと出会ったんだ」

「サイタマさんと!?」

 

磯貝の話によれば、あるスーパーが今日特売日なので、さっそく買い物に向かったが、丁度サイタマも買い物していから、途中まで一緒に帰ったのだったけども。

その時に警報が響き渡り、サイタマがすぐに走っていったので、磯貝も思わず追いかけた。

 

「へ~~~サイタマさんって意外と家庭的だね」

「それにしても、よくこんなに調べたね?」

 

これまで倉橋が調べた怪人怪獣のデータに驚いていた。

その時、大きな音が鳴り響いた。

 

「この音って!?」

「あっちだ!」

 

すぐさま音のあった方向に向かった2人が見たものは、サイタマと胴体に大きな穴が出来て倒れたキノコ怪人であった。

 

「これって、サイタマさんが?」

「当たり前だろ?」

 

サイタマの底知れない力に言葉が出ない2人であった。

 

「じゃあ、俺帰るからな」

「はい、またね」

 

サイタマが買い物袋を持ってこの場から去ったが、磯貝はキノコ怪人を見つめてなにかを考えた。

 

「あの、磯貝くん。まさかそれ持って帰って、食べるつもりじゃあ?」

「えっ!そ、そんな訳ないだろ!」

[あっ、図星みたい]

 

少し呆れ果ててしまう。

そしてさすがにキノコの姿をしてるけど、怪人なので諦めて帰っていた。

それから家に帰った倉橋は今日の事を手帳と、パソコンの日記に書いたりする。

 

[今回のキノコ怪人は、恐らくキノコの食べすぎで突然変異か、キノコそのものが進化した可能性あり。だけどやっぱり凄いのは、ヒーローサイタマだと私は思う]

 

こうして彼女の怪人探索は終了した。




狭間綺羅々がじつはC級ヒーローやってたり、吉田大成が無免ライダーと知り合いだったり、倉橋陽菜乃が怪人怪獣を調べて調査したりと、そんな話を考えてみました。
他のキャラにもやろうと思います。

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