今回は食事回となります。
アレなシーンがございますので、何か食べながらも読書はご注意下さい。
食事が始まった途端、ウララは左右から発せられる圧力に恐れにも似た感情を覚えた。
山盛りの料理が目に止まらぬ速さで消えていく。
「美味い……んっ」
「美味しい〜」
ウララが1皿、食べ終わる頃にはオグリもスペシャルウィークも2〜3皿は食べ終えている。
同じウマ娘とは到底思えない食べっぷりである。
置かれた料理がまるで瞬間移動したかのように消えていく。 料理→置く→消える→置く→消えるの無限ループ。
元々、そんなに食が太い方ではないウララは真似できない芸当ではあるが、リスティーの期待に応えるべく奮起して食べ続けている。
十数キロはありそうなコロッケの山盛りに、人参の突き刺さっているハンバーグの山、人参の姿煮、人参のステーキ、ホカホカの肉まんの山、その他いろいろ。
食べても食べても減らない、それどころか増えていく。
ウララは懸命に食べ続ける。 しかし、6皿ほど食べた後、唐突に限界は訪れた。
息を吸うのも苦しいほど食べたのは生まれて初めての事だった。
ふと今まで食べる事に夢中で、左右の2人を見る余裕がなかった。 2人どれくらい食べたのだろうと意識を向けたと同時にウララは絶句してしまった。
すでにオグリもスペシャルウィークも30皿をゆうに超えており、まだ食べていた。 2人の食べるスピードはまるで食べ始めかの如き速さであった。
その後、ウララの分もオグリキャップとスペシャルウィークの2人で食べてしまった。
「う、ぷっ……」
食べ過ぎによる強烈な吐き気を懸命に我慢しながら、リスティーへ視線を向けた。 するとウララの視線に気づいたリスティーはフッと微笑んだ後に。
「もちろんデザートもあるぞ!ほら、ウララお食べ」
と言った後、人参が7〜8本突き刺された特大のキャロットケーキがウララの目の前に置かれた。 もちろん、オグリキャップとスペシャルウィークの前にも置かれる。
案の定、オグリキャップとスペシャルウィークは目を輝かせ、すぐに切り分け食べ始めた。
そんな2人をよそに、ウララの手は完全に止まっている。 既に限界まで食べているウララには、もはやケーキまで食べるだけの気力も、胃の隙間もないならである。
しかし、ウララは手を動かし始めた。 既に限界を超えており、食べ物を見るのも嫌なはずなのにウララはグッと堪えてケーキを切り分け、震える手で口に運んだ。
ブルブルと身体が震える、もうどんな味なのかもわからない。 だが、ウララは一口、また一口と食べていく。
これはトレーニング、これはトレーニングと必死に自分に言い聞かせてながら食べ続ける。
一方その頃、オグリキャップ、スペシャルウィークと一緒に食事をしているウララを遠巻きにたくさんの生徒達が興味ありげと言わんばかりに見ていた。
学園きっての大食いモンスターであるオグリキャップやスペシャルウィークは見慣れていたが、普段は他の生徒同様に普通の量しか食べないウララが、オグリキャップやスペシャルウィークに負けじと食べ続けているのが珍しかったためだった。
皿が空になり積み上がっていく度にギャラリーは増え続け、ウララがケーキに手をつけ出した頃には、まるでレース前のようにザワザワとざわめきは大きくなっていた。
そして遂に、ウララのケーキは最後の一口へと差し掛かった。 プルプルと震える手でその最後のケーキを口に放り込んだと同時に小さな歓声が上がった。
「う、ぷぅ……」
ウララは顔を伏せ苦しそうな声を漏らす、お腹はまるで妊婦さんの様に膨れ上がり、如何にウララが頑張ったかの証であった。
ウララは吐きそうなのを堪え、リスティーに頑張ったよ! っと伝えようと顔を上げ振り返ろうとした瞬間、あり得ない光景に固まってしまった。
「美味い、美味い。あ、おかわり」
「ハァ、美味しいです!あ、おかわり下さい」
二匹の食欲モンスターはまだ、食べ続けていた。 すでに皿の数はウララの3倍以上は積み上がっている。
そして次の瞬間、ウララのお口から、それはそれはたくさんの虹色物体が吹き出してしまった。
「危ない!ふぅ、間に合ったな」
リスティーは予知していたかの如く、素早くウララの元にバケツを置いた。
ハルウララ、食堂にて食欲モンスターオグリ、スペシャルウィークに敗北。
ウララの勝利はまだ遠い。
食欲モンスターオグリキャップ、大食い胃袋総大将スペシャルウィーク初登場回でした。
次回予告
苛烈なトレーニングに毎日、虹色物体をオロロするウララであったが、遂にデビュー戦の日程が決まる。
しかし、ウララはまだまだ勝つには厳しい実力と判断したリスティーはとあるウマ娘をトレーニング相手として呼ぶのだった。
果たしてやってくるウマ娘は誰なのか?
次回!
ウララと宇宙とG!(仮)
(タイトルが少し変わる場合があります)