三井寿は諦めの悪い男   作:ネコガミ

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第110話『福田吉兆全国デビュー』

side:三井寿

 

 

 選抜チームの合同練習で連携の確認を終えると、選抜大会に乗り込む。俺達神奈川代表は去年優勝してるから第1シードだ。

 

 2回戦の相手は宮城代表か茨城代表のどちらか。今両チームが戦う試合を見ているが、ロースコアで白熱した試合が続いている。

 

「手堅いチームだな、両方とも」

 

 両チーム共にディフェンスを重視し、3Pラインの内側から手堅くシュートを狙うバスケをしている。そのせいか両チーム共に中々勢いに乗れないが、玄人好みのバスケは見ていて勉強になるぜ。俺のスタイルとは合わないけどな。

 

 そんな両チームの内2回戦に駒を進めたのは茨城代表だ。さて、田岡監督はどうする?

 

「……茨城代表との試合のスタメンはBチームで行く。各自準備をしておいてくれ」

 

 田岡監督はスタメンを2パターンに分けた。AチームのスタメンがPGに牧、SGに俺、Gに須賀さん、Fに仙道、Cに魚住だ。

 

 そして茨城代表と戦うBチームのスタメンはPGに藤真、SGに宮益、Gに倉石、PFに福田、Cに赤木の構成になっている。

 

 木暮と花形が控えなのは2人が器用な選手だからだ。木暮はSGだけじゃなくGもこなせる様になっているし、花形もCだけじゃなくPFをこなせる選手だ。故に田岡監督は2人を神奈川代表のスーパーサブとして活用しようと考えたらしいな。

 

 さぁ、茨城代表との試合だ。赤木がジャンプボールを制して神奈川代表ボールで試合はスタート。さて、藤真はどう組み立てていく?おっと、いきなり3Pシュートか。

 

 藤真の3Pシュートはリングに嫌われたが、リバウンドを赤木が制してボールを取るとそのまま押し込み得点。攻守入れ替わって茨城代表の攻めだ。

 

 茨城代表はターンオーバーまで時間を目一杯使って攻めてきたが得点ならず。返す刀でうちが得点を重ねてスコアは4ー0に。その後も終始リードを保って前半を終えた。

 

「いい前半だった。だが福田、もっと攻めていいぞ。全国の連中に福田吉兆という選手を教えてやれ」

「はい!」

 

 田岡監督の檄が効いたのか後半は福田が爆発した。藤真に積極的にパスを要求すると果敢にアタックして次々と得点を重ねていく。この福田の姿には牧と仙道が感心の声を上げる。

 

「福田か……いいスコアラーになったもんだ」

「ディフェンスはまだまだですけどね。けど、あいつになら陵南のオフェンスを任せられます」

 

 そんな2人の会話を耳にしながら試合を見ていくが、試合は福田のアタックを止められない茨城代表が流れを失い一方的なものになった。

 

 そして終わってみればダブルスコアで2回戦に勝利し、俺達は3回戦に駒を進めた。

 

 チームが勝ったのは嬉しい。けど、次は出番があるといいな。




これで本日の投稿は終わりです。

また来週お会いしましょう。
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