side:三井寿
決勝リーグ第2試合は陵南との試合だ。序盤、俺とマッチアップした仙道はスタミナ温存のためか力を抑えていた。
「いいのか?」
「魚住さんを信じますよ」
仙道の言葉通りに魚住を中心に得点を重ね陵南は俺達に食らい付いてきた。福田も得点を重ねようとするが、そちらは倉石が抑えているからか大人しい。……いや、あいつもスタミナを温存してやがるな?
そして10点リードで始まった後半、鬱憤を晴らす様に仙道と福田はギアを上げてきた。だが、そう易々と向こうの思惑通りにはいかせねぇよ。
安田が陵南の勢いを削ぐ様にターンオーバーまで目一杯時間を使って組み立て、俺や木暮が3Pシュートを決める。
すると中々点差が詰まらないからか陵南の攻めに焦りが見え始めたんだが、ここで田岡監督はタイムアウトを取って陵南の選手達をクールダウンさせた。
「しぶといな」
「あぁ、それよりも赤木、大丈夫か?」
「悔しくないと言えば嘘になるが、先ずはチームが勝つこと。そう考えれば堪えられる」
前半は魚住にいいように点を取られたから少し心配してたんだが、どうやら問題無さそうだ。
「そうか、じゃあこのままゴール下を頼むぜ」
「おう、任せとけ」
試合が再開すると陵南の選手達は落ち着いていたが、流れに乗れず点差はジワジワと広がっていく。
点差が広まる原因は3Pだ。湘北には俺と木暮がいるが、陵南には仙道ぐらいしか3Pシュートをまともに決められるやつがいない。
だが3Pシュートも百発百中じゃない。だからこそリバウンドが重要になる。赤木と魚住の勝負だな。
けどこの2人が真っ向勝負をしたら魚住が優位だ。そこで湘北は俺や木暮が3Pシュートを撃つ時は、倉石がゴール下のヘルプに走る。
「くっ!?」
別にリバウンドを取る必要はない。身体を寄せて魚住の邪魔が出来ればいい。そうすれば赤木がリバウンドを取る。
もちろん陵南の選手もゴール下のヘルプに入ってくる事があるが、チームの連携としてこの動きを練習している俺達と比べたら熟練度が違う。
リバウンドを取ったらまたターンオーバーになるギリギリまで目一杯時間を使う。そして相手が焦りディフェンスが乱れたら一点速攻に切り替える。この切り替えのタイミングの判断が安田は抜群に上手い。
こうして主導権を握り続けて試合終了。俺達の勝利だ。
海南と翔陽の試合は海南が勝った。つまり残るうちと海南、試合で勝った方が全国に行ける。わかりやすくていいぜ。
「さぁ、残り1試合だ。勝って全国に行くぞ!」
「「「おぉ!」」」
これで本日の投稿は終わりです。
また来週お会いしましょう。