三井寿は諦めの悪い男   作:ネコガミ

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第149話『決勝リーグ1戦目、湘北対津久武』

side:三井寿

 

 

 インターハイ神奈川県予選の決勝リーグ第1戦。組み合わせは湘北と津久武だ。

 

 ジャンプボールを赤木が制してうちのボールから試合開始。先ずは挨拶代わりに安田にボールを要求して3Pシュートを打つ。……よし、幸先のいいスタートだぜ。

 

 返しの津久武の攻撃。伍代がお返しとばかりに3Pを打つが外れる。リバウンドを桜木が取り再びうちの攻撃だ。安田は今度は桜木を使うようだ。パスを受けた桜木と南郷のマッチアップ。

 

 桜木が首を振ってフェイクを掛けるが南郷はそれに引っ掛からず、桜木は無理をせずにボールを戻した。うん、いいな。冷静だ。しっかり試合経験を積んで成長してるぜ。

 

 ボールを受け取った安田は木暮にボールを出す。それと同時に走るとワンツーでボールを貰い流れる様に今度は赤木へ。赤木がベビーフックの体勢からパス。ボールは桜木に。そして桜木がゴールに直接ボールを叩き込む。流石に南郷も止められずこれで5点リード。

 

 次の津久武の攻撃では伍代がまた3Pシュートを外す。……今日はいまいちの日か?いや、どうも決勝リーグってことで緊張してるみてぇだな。

 

 リバウンドを桜木が取ったのを見てまだノーゴールの津久武を崩すのに一気に仕掛けるかと考えた俺だが、そこで南郷のプレーが光った。桜木の着地際でボールを奪った南郷がボールを押し込み津久武の今日初ゴール。まだ1年ながら南郷はエースを張るだけはあるってことか。

 

 その南郷のプレーで会場が沸くがやはり決勝リーグという舞台のせいか津久武はどこか動き全体にぎこちなさを感じる。まるで2年前のうちみたいだな。

 

 そんなチームの中で南郷が一人プレーでチームを引っ張るが点差は徐々に開き前半は湘北の大きなリードで終わる。

 

 そして後半が始まるとどうにか立て直したのか動けるようになってきた津久武。だが前半に稼いだうちのリードを覆すことが出来ず試合終了。俺達湘北は決勝リーグを幸先良く勝利でスタートしたのだった。

 

 

 

 

side:伍代

 

 

(はぁ……まだまだこんなもんか……)

 

 予選ブロック決勝で翔陽に勝てたもののチームはまだまだ成長途上ってこと。それはわかっていたつもりだったが、それでもここまで動けないもんかと苦笑いが出る。

 

(南郷のプレーで奮起出来た部分はあるが……それでも完全には決勝リーグの重圧を跳ね返せたわけじゃない)

 

 次の試合相手は陵南。正直に言ってゴール下はどうにもならない相手だ。いっそ開き直って色々と試したいもんだが……。

 

(でもこれが最後の大会……いや、南郷達の代のためには……)

 

 キャプテンとしてあくまでチームの勝利を目指すか、あるいは次代の為に残りの試合を使うか。俺は中々出ない答えに頭を悩ませ続けるのだった。




これで本日の投稿は終わりです。

来週の投稿はお休みします。

5月19日にまたお会いしましょう。
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