ワールドトリガー・TheREDmanHERO   作:怪物怪人怪獣さん

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予定ないプロット。①ブラックワンとウルティメイトフォースゼロ達の戦い、②2代目ウルトラーVは暴走するが、戦闘シーンやレッドマンと戦う予定は無かった。③林藤陽太郎もマキシボーン山に参加させる予定で、バラムキングが登場する展開は無く染井は二大怪獣の時に、剣持の変身を見てしまい、バトルダイナスは自爆して、レッドマンが染井と陽太郎を庇って変身解除して正体がバレる筈だった。弐式とロボー47がメタルダイナス達を倒す予定だった。

今回の話の中でもっとも大事なシーンを15万文字以内に入れられなかった………よって終盤のシーンは、剣持にとってはショックが強いが、染井は別に剣持を驚かせるつもりは無かった………


予定では最初の方のブラックワンとゼロ達の戦闘シーンは無しでブラックワンがゼロ達とニュージェネレーションウルトラマン達を山にして勝って所から始める予定でした。

肝心の大事なシーンは次の話に入れます。絶対に物語の根幹に必要だから、
〔推奨曲ワールドトリガーOP2アシタノヒカリ〕


ファイル12 約束の夕陽 強敵ウルトラロボットウルトラーV,超機獣メタルダイナス、バトルダイナス、光線怪獣キュベリアス、キュベリナス登場

【ヴォン…】

作動する音と共に真っ暗闇の視界……機械の目である赤外線の暗視カメラアイから白い氷の大地が映る……地球 の南極大陸……ある機械で捉えたカメラアイが限りない夜の氷の大陸を見据える……その氷の大陸の上に深紅の巨人が両手を伸ばして機械の下を通り過ぎて高速飛行する。

「……」

カメラアイを持つ"存在"は、氷の大陸を飛ぶ深紅の巨人の前に先回りして巨人の顔を見据えるも、巨人は"存在"の先回りを異をかさず飛び超えて飛行する。

カメラアイが巨人から離されて行き、ターゲットロックをして深紅の巨人の後を飛行して追跡する!!

ナレーション(突然の展開に置いてかれる皆様……この日……ロボット工学研究所に一機の巨大ロボットが暴走し、深紅の巨人……レッドマンと夜の南極の空の上でドックファイトを展開する事になった……では何故そうなったのか……物語は2日前に月面に降り立った黒き星の勇者が別の宇宙から来た巨人達との戦闘描写まで……巻き戻す必要がある……)

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別の次元の宇宙……アナザースペース、レッドマンが来てしまった地球がある次元帝国ヘルガイアを中心に誕生した星間連合と正義の円谷ヒーローとアジトシリーズの巨大ヒーロー達が所属する銀河連邦が熾烈な戦いを繰り広げる……だがそれはこの宇宙での出来事でこの宇宙とは違う別の宇宙を『アナザースペース』と呼ぶ。

 

現代の物理学の分野の一つ量子力学には、『現在、自分が存在している宇宙とは別の宇宙が複数存在する』と多次元宇宙(マルチバース)理論がある。

多次元宇宙にも幾つ……それこそ無限の数のIFの宇宙……その宇宙の銀河系、星雲、星の生態系、文明系統が異なる……「この世界に存在するあらゆる因子が、別の事象で歩んできたら……」の場合と世界観が根本的に違う場合だ……

 

具体例にするなら……ボーダーは勿論トリオン器官もトリガーも近界民の世界も存在しない普通に平和や三門市の世界。三輪のお姉さんも存在し、染井華の両親も生きており、雨取兄妹も仲が良いし、二宮隊で除隊された鳩原も姉弟で元気に学校に通っている……見る人の見ようによっては楽園や天国にも見える世界。

 

またはその例が全て存在する物の……生きている人間と亡くなっている人間が違う場合の世界……第一大規模侵攻で旧ボーダーの人間は全員無事でも被害は剣持がいる世界の三門市より甚大で現在ボーダーにいる人間達の何人かが死んでいる場合の世界……

前者のパターンはレベル2マルチバース。後者のパターンはレベル3マルチバース。

 

さて……別次元の宇宙の存在するという話は一旦しまい……この宇宙に存在する黒い巨人は、地球に向かう途中、別次元の宇宙から自分を追いかけて存在達と激しく

戦闘を繰り広げながら、遂に月まで到着した。

 

M78ワールドから来たウルティメイトフォースゼロ…宇宙警備隊と言う宇宙の平和を守る集団の別動隊

とかつて光の国を連続で襲撃した凶悪宇宙人……ブラックスターの勇者。

 

炎の戦士「ファイヤアアアァァァァァァァァァアアア!!!?どうも全国のグレンファイヤーのファンの皆さん!?皆さんの愛するヒーロー!?グレンファイヤーが遂にこの小説デビューしました!?いやぁ長かった~~1クール終盤で漸く登場なんて焦らし過ぎだよ!?」両の手から炎を燃やし闘志と共に黒き勇者に勢い任せで殴り掛かる。

黒き勇者「……剣を使うレベルじゃないな……コイツら……弱過ぎる……」

黒き勇者の赤い鋭角な両目は殴り掛かってきた奴の姿を見据えて銀河連邦の連中と比べて炎の戦士に向かってカウンターの掌打を放つ……

 

ナレーション【無限に広がる大宇宙……じゃなくて…太陽系第3惑星地球……日本……三門市……スカルビーとの戦いが終わり……高校から離れ三門市の市街地を縦横無尽にウェブ・スイングで移動していたコセイダーは、突然空高くから感じた強大な禍々しくも邪悪ではない光の気配に反応するのだ……】

「!?」

(この光の気配は!?)

スイングでの移動を止めてゲンブ百貨店の屋上にてスパイダーマン座りをしたコセイダー事、剣持夢想は、ベムは感知してしまう。

脳裏に過る影を纏う黒き勇者の姿が浮かび上がり……

ベムはその気配に無表情の顔が無意識にひきつり警戒心を上げて屋上から夕陽が沈み暗くなる空を見上げる。

 

三門市僻地の森にて、野生の動物は、空に無意識に吠える野良犬達……

間「!!?ウルトラセブンの息子と別次元の連中も来ているのか?」

(……来たか!?ブラックワン……))

地球のヒーローとヒロイン「!!?」

執事セバスが運転する黒いリムジン内でも

黒野「……どうやら、凄く強い奴が地球の近くまで来ているようだ……」

真琴「義兄さんどうしたの?」

黒野「イヤ、別に……それより目的地はバイト先で良いのか?」

真琴「うん。お願い。」

普通の人達……そして月面で起きている異常事態を、ボーダーと『お化け屋敷』の優れたレーダー装置には何も反応していなかった……黒き勇者の強大な魔力による魔法で月にある人間達の月面基地レーダーは勿論、地球の機械には認識を阻害させる魔法を掛けられていた。

ほんの数分間……1分にも満たない僅かな時間……地球のあちこちにいる気配を……感知に長けた者達は、感じとる……影を纏った黒き勇者の強大な気配を……

黒き勇者(……これでこの月にいる原生生物(人間)には我々の姿も、我々の能力や技による被害も影響はない。少々長い地震が続くのみ……)

黒き勇者は月面に着地する前に原生生物が建設した月面基地の位置を全て把握してから影響のない区域を着地場所にした……

 

月……無数の岩のクレーターがあるこの惑星にて、現在容赦ないバトルが展開されていた。

炎の戦士「ぐげっ!?」

黒き勇者は自身が纏った高周波マントを硬質化させ攻撃を防ぎ、掌打の一撃をカウンターにお返しして、黒き勇者は最初に自身に飛び蹴りを放った銀の巨人の方を見る

銀の巨人「ぐおおおおおおおおぉぉぉぉ!?」

黒き勇者のブラックフィストを胸に直撃して月面を凄まじい速さに滑る銀の巨人は、両足で岩を壊し踏ん張ろうもがくもその余りに強力な攻撃の前に月の岩に叩き付けられて岩場は粉々に砕かれて巨人が大地に倒れ伏す。

炎の戦士「ゼロ!?この真っ黒野郎!?ファイヤァァァァァァアアアーーー!!!」

炎の戦士が全身に力を込めて燃え上がらせて突進の構えを取る。

ブラックワン「……アバン大陸のマグマエネルギーで変身する子孫の連中と系統が近いようだな……」

黒き勇者はこちら宇宙の強敵と目の前筋肉質な炎の戦士を比べる。

炎の戦士「ごちゃごちゃうるせぇ!?グレンスパーク!!!?」

炎の戦士をブラックワンに向かって体当たりするが、物凄いスピードで直撃直前で、ブラックワンは片手を差し出して炎の戦士の身体の動きが止められる。

炎の戦士「のわっ!?」

ブラックワン「……そんな当たったら爆発するような突進技を誰が食らう奴がいる……」

ブラックワンの持つ念動力(サイコキネシス)で炎の戦士の熱を勝手に放熱させられて、

ブラックワン「ふん!?」

その念動力で月の大地に無理やり弾き飛ばされる!?

銀の巨人「グレンファイヤー!?」

炎の戦士「目が回る~~」

ブラックワン「超能力対策くらいしとけ……」

月の岩盤に削られながらそのまま突っ込み大の字で気絶する炎の戦士。

ブラックワン「あのベリアルを一度は倒したと聞いて少しは楽しみにしていたのだが、やはり虫ケラは虫ケラのようだな。」

両腕を組みその身を宙に浮遊させながら、倒れたゼロ達に対して失望の声を出す。

銀の巨人「見下しているんじゃねぇ!?」

赤と青のツートンカラーで身体に銀のライン銀の巨人は、立ち上がり黒き勇者に向かって勢い良く殴り掛かるも、あっさりと片手で掴まれて銀の巨人は押し込もうとするも、逆に拳のカウンターの一撃を顎に食らう始末。

ブラックワン「どうした虫ケラ?もうお前の技はネタ切れか?」

銀の巨人「ムカつく野郎だせ!?俺の技はまだまだあるぜ!?」

ブラックワンから距離を離して額のビームランプから高熱を帯びた緑色の光線のエメリウムスラッシュを発射して更に頭部に置かれている追撃の宇宙ブーメランのゼロスラッガーを飛ばして、黒き勇者を狙うも黒き勇者は必要最低限に高周波マントを硬質化させて蝙蝠の翼のように変形させてその光線も防ぎゼロスラッガーを弾き返す。

銀の巨人「おりゃあああ~~」

額の光線にエネルギーを込めて叫ぶ銀の巨人。

ブラックワン「ふん!?」

ブラックワンは自分の高周波マントを元に戻して片手で放つ念動力で銀の巨人の光線を触れずに止めて足元に凪ぎ払う。

銀の巨人(この男!?俺のルナミラクル以上の超能力を持っているのか!?)

触れずに仲間の炎の戦士の熱を放熱させて吹き飛ばし簡単に念動力で自分のエメリウムスラッシュを今尚防ぎ続ける。

銀の巨人(俺だって親父譲りのウルトラ念力を使えるが、コイツは親父のそれ以上に念動力を使いこなしていやがる!?)

銀の巨人「てぇいやっ!?」

光線を放つのを止めて銀の巨人はウルトラ念力をブラックワンに向かって放つ!?

ブラックワン「……虫ケラよ。」

見えない力と力がぶつかり合い周囲の月の石の山を浮遊させがつぶての状態にして、ブラックワン目掛けて放つ。

ブラックワン「……」

黒き勇者は空いた左手に力を入れて、銀の巨人同様につぶての山を浮遊させて、

銀の巨人「おもしれぇ!?撃ち合いをするか!?」

ブラックワン「……」

黒き勇者は念動力で、銀の巨人がいる足場の大地の一部を持ち上げ、浮遊させた石のつぶての形を全て鋭く尖らせて、弾丸の形状に形を変えて、銀の巨人のいる場所目掛けて指を振る。

ブラックワン「……サイコキネシスとはこうやる物だ……」

銀の巨人「マジかよ!?」

自分が念力で操作した石つぶてとブラックワンの弾丸となった石の雨はブラックワンに軍配が上がり、石つぶてを粉々にして、銀の巨人がいる大地に降り注ぐ。

銀の巨人「ちっ!?」

銀の巨人は敵の念動力で浮遊している大地から飛び降りて仲間がいる地面に着地する。

ブラックワン「虫ケラよ。この次元の宇宙に来るのは、早すぎたな……」

ブラックワンは両手の念動力で月にある80㍍の巨大な岩を複数持ち上げて自身の周囲に高速回転させて、黒いエネルギーを岩に纏わせる。黒い光に包まれた巨大な岩は尚も高速回転し

銀の巨人「うんなのアリかよ!?」驚愕な声を上げる。

ブラックワン「これはほんの挨拶代わりだ。受け取って貰おう!」

銀の巨人目掛けてエネルギーを纏った巨岩を撃ち込む

銀の巨人「!?」

宇宙拳法の構えをする銀の巨人…

迫る巨岩に向かって基本の拳の一撃を打ち込み。岩に小さなヒビを入れるて受け止めも押されている。

銀の巨人(ぐっ、硬い!?普通のこのサイズなら破壊出来るのに、奴のエネルギーを込められているせいなのか……これが別次元の宇宙の実力者の力……だが!?)

ブラックワン(ほぅ……ウルトラ念力で岩の中心点……脆い所を探しているのか……)ブラックワンは冷静に相手の能力と動きの癖を観察していた……

銀の巨人「見つけたぜ!?おりゃあ!?」

巨岩を内部からウルトラ念力で粉々に破壊する事に成功させて、砕けた隙間から黄色い鋭角な両目でブラックワンを見上げる銀の巨人。

赤い鋭角の両目の黒い勇者は銀の巨人より高い場所で見下ろし立ち塞がる。まるで今の両者の力の差を表すかのように。

銀の巨人「噂以上に手強いようだな……ブラックワン。さっきは、本当にヤバかったぜ。」

ブラックワン「私達と違いお前は別次元を移動出来る光の国の連中の中では珍しい虫ケラらしい……興味深いが……虫ケラは所詮虫ケラだ。」

銀の巨人(この男……威圧感があったベリアルの奴と違って隙が全くねぇ……)

既に発見から此処までの戦闘、向こうは一切自分から攻撃して来る事無く全部カウンターで反撃している。ニュージェネレーションのウルトラマン達が先に挑んだに、全て簡単に片付けてやがる……

銀の巨人(奴の虫ケラと言う安い挑発の言葉に乗るな!?ウルトラマンゼロ!?相手は俺達を見下してなんかいない。この数に囲まれながら、俺達の僅かな動きも視線で分析されていやがる。)

 

別の次元の宇宙の大戦争の大勢力に属する傭兵団のトップで、過去にM78星雲の光の国を何度も襲撃した凶悪宇宙人

炎の戦士「ファイヤースティック!?」

気絶から復活した炎の戦士が炎に燃え盛る如意棒をブラックワンの死角から放たれるも、振り向く事なくその炎の如意棒を受け流しその流れを利用して拳を抉り込むように打ち込み炎の戦士の中心を正確に捉えて……

ブラックワン「虫ケラに用はない!?」

時間差で炎の戦士の内部に衝撃と初撃のダメージが倍増して全身を通り過ぎ炎の戦士の身体を紙のように吹き飛ばす。再び月面に大の字に伏す炎の戦士……首を動かして何とか相手の方に睨むも、全身に全く力が入らず……色々と言いたい事はあるが……つまり……

炎の戦士「……強過ぎだろ……ガク……」

胸に輝く炎も小さくなる。

ブラックワン「……鍛え方が足りないぞ……炎の虫ケラよ。私を失望させるな。」

ブラックワン(とはいえこちらが手加減した一撃を食らい直ぐに意識を飛ばさない辺り、用心棒としては合格だ。)

気絶した炎の戦士……グレンファイヤーに対してブラックワンは、敬意を込めてトドメを刺さずにそのままにして真正面に立ちはだかる銀の巨人と自分の出方を待つ他の巨人達を見る。

ブラックワン(宇宙警備隊……M78星雲の光の国の奴なら自身の太陽エネルギーの消耗で、放っておいてもこちらより先に離脱しなければいけないのはわかっている筈だ……だが別次元の宇宙のこの月までしつこく後輩達や弟子を先に戦わせてまでついて来た……)

銀の巨人(少しでも奴の力を削れれば御の字とあの"台風超人"と"炎の超人"の二人は言っていたが、)

纏う禍々しい気配とこちらの狙いを探ろうとする視線……

銀の巨人(持久戦は此方が不利……)

銀の巨人は相手の能力や技を仲間の戦士や父親から聞いた想像以上に凄い事に覚悟を決める……

銀の巨人「出し惜しみは辞めるぜ!?行くぞ!?皆!?」

 

ブラックワン「…本気で挑むか…この私に……余り賢い選択と思えないが……」相手の本気の覚悟を汲んでブラックワンは己の黒い高周波マントを外して銀の巨人達を見据える。

ブラックワン「頼むから……私に殺されるなよ……」

ブラックワンの全身から禍々しく黒い光が輝く。

物心つく頃から使っている超攻撃に特化した格闘技を構える。

ブラックワン「今から私は貴様達を格下とは思わん……全力で掛かってこい!?」

銀の巨人「上等だっ!?ブラックホールが吹き荒れるぜ!?」

片腕を振り回しながら走り出す銀の巨人。

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銀の巨人は素早く走り出してブラックワンに殴り掛かるも、瞬間移動して回避と同時に両手から黒いエネルギーと魔力を混ぜ合わせた球体を銀の巨人の腹に至近距離から撃ち込み。

銀の巨人「ぐおぉっ!?」

激しく後退させられると踏ん張りブラックワンの顔面目掛け鋭い回し蹴りを放つ。

ブラックワン「甘い。」

ブラックワンはその鋭い蹴りを瞬時に片腕で防ぎ銀の巨人を迫る黒い光を纏った右の拳。

銀の巨人(さっきの奴との動きが滅茶苦茶変わりやがった……)

懐に入られて両腕で咄嗟にガードする銀の巨人。打撃が二の腕を正確に打ち込まれる。更に黒い魔力を込めた魔光弾を打ち込みから魔力を込めた追撃の裏拳を叩きつける。

銀の巨人「~~負けるかぁっ!?」

銀の巨人は飛来する黒い魔光弾をバク転して避けてから片足を踏み込んで裏拳をぶつけて、相殺させようとするが威力の差に押し負ける。

ブラックワン「せいっ!?」

黒い光を纏った正拳突きを放つも銀の巨人は両腕で防ぐ。

銀の巨人(そして滅茶苦茶狙いも正確だぁ~~~両腕が~~)

ブラックワン(ほぅ~~瞬時に軸足を地面に置き空いた片足だけを後退させ攻撃を下に流して両腕の複雑骨折を免れたか……ベムの奴なら直撃しても頭突きをカウンターが来るこの正拳突きの対応は悪くはない……)

二撃目が月面の大地を斬り裂く拳を銀の巨人は空を飛び回避。離れて遠距離から攻撃しよう考えるより先に距離を詰めるブラックワン。

ブラックワン「さて、」

銀の巨人「ゼロスラッガー!?」

今度の右の一撃は避ける銀の巨人。さっき立っていた月面が穿ち月の石が雨のように降り注ぐ。

銀の巨人(あんな格闘技……何発も両腕で防げないぞ!?ゼロバリアー出す暇を与えない超高速と超攻撃力の打撃を何発も食らう訳にはいかない!?)

頭部の宇宙ブーメランを再びブラックワンに向かって放つ。

ブラックワンはその場で片腕を振るい高速に飛来するブーメランを弾き返す。

巨人は帰ってきたゼロスラッガーをそのまま両手で掴み

ブラックワンに斬り掛かる。宇宙拳法の動きを取り入れたその動きにブラックワンは懐かしさを覚える言葉を口に出す。

ブラックワン「……血は争えないな……恒星観測員340号の血は……」

ブラックワンは銀の巨人のゼロスラッガーアタックの攻撃を何度も直撃するが、

銀の巨人「なっ!?」

ブラックワンの皮膚にスラッガーの刃がくい込まないのだ。

銀の巨人(うそ~ん。どんだけ硬いんだよ……)

ブラックワン「そのスラッガー……随分と色々な物を切ってきたようだが、私の皮膚の薄皮一枚も斬れぬとは、手入れが疎かになっている証拠じゃないのか?」

 

銀の巨人「そんな訳あるか!?単にお前の皮膚が硬すぎなんだよ!?ぐっ!?」相手の怒涛の連続攻撃を回避と防御をするもの身体の各所にダメージが蓄積させられる。

(こっちも色々と戦闘経験には自信があるが、向こうは俺よりも技量も経験も駆け引きも単純に上だ……そして何より……遠距離と近距離を同時並列でこなす技量……剣の使い手と聞いていたが、剣を使わなくても強えぇっ!?)

ブラックワンと空中を飛び連続蹴りをぶつけ合い押し合いをする物の……瞬間移動で姿を消して、

銀の巨人「後ろかっ!?」背後に向かってゼロスラッガーを振るも空振り

ブラックワン「外れだ。」

真正面から出現したブラックワンの裏拳から黒いエネルギーを込めた掌打の一撃を胸に喰らい吹き飛ぶ銀の巨人。

銀の巨人「ぐわああああぁぁぁぁぁぁ!?」

(ここまでの長期の戦闘で奴は一度も得物である三つの神機を使っていない……舐められてやがる!?)

ブラックワン「……」

別方向から高速発射された鏡のナイフ片手で全て触れずに明後日の方向に凪ぎ払い、放ったナイフの使い手の方向を見る。

ブラックワン「別次元の二次元人……」感慨深くその相手の姿を睨む。長く死闘を続けた"あの男"と同じ存在に敵意を明確に見せる。

銀の巨人「ミラーナイト!?」

鏡の勇者……筋肉質な炎の戦士と違い硬質で身軽な見た目をしたその姿その名に恥じぬ鏡を利用した戦い方に、ブラックワンは狙いを銀の巨人から鏡の勇者に変える。

鏡の勇者「お相手願いましょうか…ブラックワン」

ブラックワン「良いだろう……⋯消えよ!?」

黒い巨人は瞬時に両の手に合わせ黒い巨大な魔導波を放つ。大地を削り鏡の勇者は跳び上がりその攻撃を避けて

鏡の勇者「!!シルバークロス!?」

鏡の勇者は両手をクロスして黄色く光る巨大な十文字必殺手裏剣光線を飛ばすも、黒い巨人は魔法で姿を瞬間移動させて飛来したその攻撃を回避、鏡の勇者の背後に回り込み瞬時に黒いエネルギーを纏った拳を打ち込むも対象は鏡のように粉々に割れる。

ブラックワン「……」

再び別方向からミラーナイフが飛ばされるも、ブラックワンは片手を前に出し念動力でミラーナイフを直撃前に砕く。銀の巨人の連続攻撃に対応しながら言う。拳と蹴りを全て捌き相手の間合いから直ぐに離れるブラックワン。

ブラックワン「……その戦法で私を倒せはしないぞ。別次元の二次元人よ。」

鏡の勇者(私の戦い方はどうやらあの男にはお見通しのようだ……なら)

ディフェンスミラーをブラックワンの周囲に展開し

鏡の勇者「いつまでも寝ているんですか!?グレンファイヤー!?」

大の字で倒れている炎の戦士も仲間の声に気絶から復活する

炎の戦士「あ~~悪い悪い……どんくらい寝てた?えっ?3万年……あっ違うね……」きょとんとした表情で周囲を見る炎の戦士。直ぐに状況を知り直ぐに起き上がり黒い巨人に向かって跳躍して飛び掛かる炎の戦士。

炎の戦士「さっきは良くもやってくれたな……オリャ!?グレン様の本気を見せてやるぜ!?」

不意打ちが基本のアウトローの喧嘩の戦闘スタイルとステップを踏みボクシングの戦闘スタイルを交互に変えてブラックワンの格闘技に対応する炎の戦士。

ブラックワン「ほぅ……」

(さっきまでのゴロツキの戦い方だけではない。間合いと攻撃の流れをしっかりと読んだ戦士の戦い方を入れ替えて私の格闘技に対応しているな。)

炎の戦士の大振りの拳からの不意打ちの膝蹴りを一歩下がり躱すブラックワン。

ブラックワン「自分より強い相手に臆する事なく挑む勇気と度胸は認めてやる。グレンファイヤー。」

炎の戦士「へぇ……もう虫ケラ呼びはやめたのか?てめぇも、中々……ファイヤースティック!?」

嬉しそう声を出して炎の如意棒を出現させて振り回しブラックワンに連続突き攻撃を放つも炎の戦士の力と炎が籠った一撃を最小限の首をずらして避け続けるブラックワン。

炎の戦士「オリャ!?1、2、1、2、ダアッ!?」

口が五月蝿い炎の戦士は両手で炎の如意棒を振り下ろし、突き、凪ぎ払う。燃え盛る如意棒が月面の大地を叩く度に大地が瞬時に爆発し燃えるが直ぐに鎮火する。

ブラックワン(棒術……否、叩くより熱で焼き潰すのが正解か……そもそもこの空気の無い宇宙であの炎の戦士はどうやって発火し続けているんだ?あの炎の超人みたいに体内にある燃焼する"正義ガス"があるようには思えない。)幾つ物火柱がブラックワンと炎の戦士を間に現れて炎の戦士は、ブラックワンの注意を火柱に向けさせ

て燃え上がる火柱の死角からファイヤースティックを伸ばす。その一撃を片手で掴み、炎の戦士に蹴りを打ち込み、追撃の掌打を打ち込むも炎の戦士は如意棒で防ぎ、

ブラックワンは距離を離して……炎の戦士は距離を詰める。月面の大地が抉れるそのファイヤースティックの威力が火柱を起こして両者の姿を炎で照らす。

ファイヤースティックを肩に置き岩場に片足を置き。

空いた片手で髪をかき上げるような仕草をして炎が上がる。その炎の戦士の元に仲間が集まりブラックワンに向かって構える

銀の巨人「三人で挑むぞ!?」

鏡の勇者「えぇ。」

炎の戦士「了解!?」

三人はブラックワンに向かって一斉に走り出す。

ブラックワン「……来い!?」

両の手を合わせて黒い魔導波と黒いエレキキネシスを同時に発射。黒い稲妻が月面を蹴散らして、三人に迫る

三人「っ……!!」

三人がいた場所が大爆発を起こしてブラックワンは構えを解かずに見据える。

銀の巨人「オラァ!?」

爆炎の中から飛来するゼロスラッガーと三人の姿が現してブラックワンの周りに着地して別方向から攻撃を放つも瞬時に対応するブラックワン。走りながらゼロスラッガーを掴み振る銀の巨人の攻撃を外側に両手で払い掌打の連撃を打ち込み鏡の勇者には右手の平から放つ黒い電撃で感電させ、炎の戦士にはショートブロウで月面に倒す。

鏡の勇者「連携しますよ。皆さん!?」

炎の戦士「応よ!?ファイヤアアアアアアアアア!?」

ブラックワン「っ……」

炎の戦士は空いた手から火炎の壁を作り黒き勇者の視界を封じると同時に黒き勇者は両手から黒い魔導波を足元に打ち込み三人の視界を封じる。

三人は別々にブラックワンの周りに飛び上がり、

ブラックワンの視界から姿を消す。

ブラックワン「……」

黒き勇者は格闘技の構えで待ち、相手の出方を分析する

ブラックワン「っ!?」

高速飛行で真横から急襲してきた鏡の勇者の手刀を右腕で受け止めて、

鏡の勇者「くっ!?」

すかさず鏡の勇者は蹴りを放つも左腕で打ち払われて、

炎の戦士「足元ご注意を!?」

ファイヤースティックで黒き勇者の格闘技の軸足を引っ掛けて、黒き勇者を転倒させるのに成功させる。

銀の巨人「ウルトラゼロキック!?」

全エネルギーを右足に集中させた急降下から真下に倒れている黒き勇者目掛けて必殺技の蹴りを放つ。

ブラックワン「拙いな……」

ゼロキックがブラックワンの胸に直撃して爆発。

確かな手応えを感じると同時に離れて背中を相手に見せて着地する銀の巨人。

銀の巨人「見たか!?ウルティメイトフォースゼロの力を!?」

炎の戦士「よっしゃあ!?決まったぜっ!?」

ブラックワン「……もう終わりか?」

銀の巨人「なっ!?」

鏡の勇者「!?」

声のある方向に銀の巨人は振り向こうするが、黒い電撃ことエレキキネシスで鏡の勇者と銀の巨人は防御も間に合わずに直撃して月面の大地に倒れる二人。

ブラックワン「グレンファイヤー。」

炎の戦士はブラックワンと対峙していて気付いた事がある。

炎の戦士は炎の海賊の用心棒をしていた頃に船長の一人に酒の肴の噂話をふと思い出したのだ。

黒き星の光の国の力を持つ男の話を……その男は目の前にいる黒き勇者……ブラックワンなのでは……

炎の戦士「お前の噂、炎の海賊の船長から聞いた事あるんだが……」

ブラックワン「っ……余計な言葉は……」

炎の戦士「!!?」

ブラックワンからの殺気を感じ取った炎の戦士は本能的に防御の態勢する。

吸い込むように炎の戦士の防御を掻い潜り超能力で勢いを上げたブラックワンの掌打が炎の戦士の身体に直撃しその一撃でファイヤースティックは消える。相手の一撃の威力に耐えられなかった弊害だ。

炎の戦士「ぐへっ!?負けるか!?ラッシュ!?ラッシュ!?ラッシュ!?ラッシュ!?ラッシュ!?」

(地雷踏んだか?)

炎の戦士は炎を纏ったグレンファイヤーパンチをとにかく怒涛の連続ラッシュでブラックワンに打ち込み相手の攻撃させる隙を封じよう殴り続けるも、

ブラックワン「貴様の炎より私の怒りの炎の方が勝っているぞ。」黒い炎を全身から発して怒りを露にする黒き勇者。

炎の戦士「やだ。凄くこの人の皮膚が硬いぃぃ……」仲間の連携で銀の巨人が放った飛び蹴りも全く効いてないなんて嘘だと言ってよ~~

ブラックワン「失せろ!?暑苦しいのは、あの炎の超人で充分だ……」

黒いエネルギーを纏った両手から放つ黒いエレキキネシスで感電してそのままディフェンスミラーの外の岩山まで飛ばされる炎の戦士。

飛ばされながら早口で今回の戦いには参加せずに地球に向かったこの宇宙の炎の超人より自分が凄い事を口に出そうとするが……

炎の戦士「おい!?ソイツは聞き捨てならないな!?俺様の燃えるマグマの情熱の炎が、あの太陽の中心で誕生した炎の仮面超人野郎に遅れている筈がない大体アイツ戦い方が軍人なんだよ!?燃える漢の戦い方といったら喧嘩戦法だろぉぉおお~~アアアアアアァァァァァァァァァ!!!?」

……その前に余りの威力で月の岩山に身体を突っ込ませて岩山に尻丸出しで突っ込んだ情けない状態で今度こそノックアウト。

銀の巨人「グレンファイヤー(爆笑)!?行くぞ!?ブラックワン!?」エレキキネシスの攻撃から立ち上がり、怒りが鎮まった黒き勇者を他所に銀の巨人は倒れた仲間の名前を呼び、此方に急接近する黒き勇者に向かって迎撃のゼロスラッガーを投擲してスラッガーに目掛けてエメリウムスラッシュを放ちゼロスラッガーの刃の反射を利用して狙うも、

ブラックワン「反射は貴様らだけのお家芸で無い……」

魔法で鏡の勇者の能力ように無から無数の鏡を造りエメリウムスラッシュを拡散反射させて、全員に撃ち返す。

「「ぐわぁああああああ~~!!!?」」

瞬間移動の魔法を連続で距離を詰めて銀の巨人、鏡の勇者に連続攻撃を叩き付け……二人の前に立つブラックワン。ミラーナイフとエメリウムスラッシュを真正面から片手を前に出して触れずに打ち消す。

ブラックワン「確かに……私は光の国を連続襲撃はした……だが、それはお前達が生まれるより前の時代だ。

何より……今更、"あんな場所"に攻める理由もない。」

銀の巨人は光線を放つを止めて向き合う。

銀の巨人「宇宙警備隊はあんたをお尋ね者にしている事には否定しないんだな!?」

スラッガーも頭部に戻して格闘戦に移行する銀の巨人と鏡の勇者。交互に放つ攻撃を冷静にブラックワンは捌き

ブラックワン「傭兵は雇用主の命令で動く。」

二人の巨人の攻撃を全て余裕で捌き圧倒するブラックワン。

銀の巨人「大人しくお縄に付いて貰おうか!?」

月面を走り跳び上がり飛び蹴りの構えをしてウルトラゼロキックを再び放つも今度は両手で掴まれて、捻り上げ月面に勢い良く叩き付けられる。

銀の巨人「ヤバッ!?」

鏡の勇者「ゼロ!?私が相手になるぞ!?」

月面に倒れた状態から額からエメリウムスラッシュを放ちブラックワンを離れさせるも、鏡の勇者がフォローする。

銀の巨人は直ぐに起き上がり加勢しようするも走り出すも

ブラックワン「……」

迫る直前にブラックワンは巨人の顔の中心を的確に捉えたハイキックを放ち巨人は身体を回転させながら倒れそうになるが踏ん張り

銀の巨人「後ろにも目がついているのか?」

ブラックワン「単純な実戦経験の差だ。」

正面からクールな鏡の勇者の流れる動きで放つ連続蹴りを防ぎ回し蹴りを背中に直撃から正面の腹に掌打の一撃を放つ黒き勇者

鏡の勇者「ぬっ!?」

鏡の勇者は負けじと手刀をブラックワンに打ち込むも、片手で防ぐ。更に両者攻守変えて立ち回るも、ブラックワンの方が一撃の動作が速く威力が高い。

銀の巨人「ミラーナイト!?」

劣勢なる仲間の名前を叫ぶ銀の巨人。

鏡の勇者「まだ私達は負けてはいない!?」

勇猛果敢にブラックワンに鏡を使い撹乱戦法で翻弄しようとするも

ブラックワン「傲るな!?二次元人!!?」

黒き勇者に向かって連続蹴りを打ち込むも、両肘で防ぎ

左腕から魔光弾を至近距離で連続で放ち、鏡の勇者を月面の大地に吹き飛ばされて土砂を払い何とか立ち上がるも、ダメージを貰い過ぎたのか片膝を地面に着いて

ブラックワン「……」

黒き勇者は瞬間移動魔法で鏡の勇者の前に立ち塞がる。

「もう終わりか?ウルティメイトフォースゼロ……」

鏡の勇者(強い……ベリアルとはまた違う強さだ……)

銀の巨人「まだだ!?ブラックワン!?食らえ!?ワイドゼロショット!?」両腕でL字を組み黄色い必殺光線を放つ。

ブラックワン「!?」

鏡の勇者は直ぐにその場を転がり離れワイドゼロショットはブラックワンに直撃しその場で爆発する。

銀の巨人「どうだぁ~~!!?」

ブラックワン「はい30点くらいね……」

そして炎の中から無傷のブラックワンが姿を現す。

銀の巨人(えっ?俺のワイドゼロショットってコイツの中ではそんな点数なのか……)

鏡の勇者「シルバークロス!?」

鏡の勇者は自身が展開したディフェンスミラーに向かって十文字手裏剣を放ちその手裏剣光線は反射させて、ブラックワンの周りに飛び回る。

ブラックワン「二次元人では私には勝てないぞ…ふんっ!?」

黒い光を拳に込めてシルバークロスを破壊して瞬間移動の魔法で姿を消す。

鏡の勇者「奴は!?」

ブラックワン「終わりだ……」

破壊力のある拳を鏡の勇者の顎を打ち上げて

鏡の勇者「!!?」

空高く飛ばして黒い巨人は両手を組み合わせ背中に叩き落とし、頭から月面の大地に落ちる鏡の勇者。

ブラックワン「弱いな……」

銀の巨人「ゼロツインシュート!?」

カラータイマーの左右にゼロスラッガーを装着してゼロスラッガー光のエネルギーを集めて必殺光線に放つワイドゼロショット以上の必殺技だ。

ブラックワン「ふんっ!?」

ブラックワンはその光線を右手で防ぐ。

銀の巨人「オラアアアアアアアァァァァァァ!?」

両足を地面にめり込ませて光線の威力を上げる銀の巨人。

ブラックワン「……」

空いた利き手の左手から黒い電撃を練り上げていた最中に黒き勇者の探知にある気配が引っ掛かる。

(この気配は……)

??????「ダブルジャンナックル!?」

光線を防ぎ続けるブラックワンの真上から飛来する二つの機械の左腕がブラックワンに直撃してブラックワンの地面が陥没し砂煙が舞う。

銀の巨人「ジャンボット!?ジャンナイン!?」

鋼鉄の武人「ゼロ。大丈夫か!?」

機械の左腕を接続させた鋼鉄の武人とその弟が、銀の巨人の元に駆け寄る。

鋼鉄の武人の弟「兄さん!?」

鋼鉄の武人「センサーに反応。奴はまだ生きているのか!?」

陥没した地面を粉々に砕き空中に浮遊するブラックワンは敵の姿を冷静に分析する

ブラックワン「……別次元のエメラルド星人のジャンボーグ兄弟か………ゴツいな……」

鋼鉄の武人「?奴は何の話をしているんだ?ジャンナイン。」

鋼鉄の武人の弟「わからない……だが油断せずに行こう。兄さん。」

ブラックワン「……」

無言で挑発の動きをするブラックワン。

鋼鉄の武人「ジャンミサイル!?」

背部からミサイルを発射する

鋼鉄の武人の弟「ジャンキャノン!?ジャンレザー!?ジャンフラッシャー!?」

鋼鉄の武人兄弟の無数のビーム光弾が発射し撃ち込まれるも、ブラックワンは念動力のみでそれらの攻撃を跳ね返す。

そして……

ブラックワン「後は任せたぞ……」

??????「あぁ。団長。」

銀の巨人「何だ!?」

鋼鉄の武人「!?」

何かが鋼鉄の武人兄弟の背後に落下して月面を砕きその場で黒いローブを纏った銀色の金属の騎士の姿をしたロボットが姿を現す。

??????「ウルティメイトフォースゼロの諸君にはこのブラックミストの処刑人がお相手しよう……」

左側は赤く鋭い尖った二つの目が上下にそれぞれ持ち反対の右側は赤い正方形の目を持つ左右非対称の両目で相手の姿を捉える異形のロボット戦士が複数のメタルアームを出現させて両足のくの字の獣脚で月面の大地を踏む。

鋼鉄の武人の弟「有機生命体の反応無し……貴様、我々と同じロボットか……」

右腕のジャンキャノンをすかさず発射して、

??????「壊しがいがある獲物だ……腕が鳴るぜ。」

複数のメタルアームから赤いレーザーキャノンを発射して、鋼鉄の武人の弟のジャンキャノン以上の赤いレーザーが雨の如く降り注ぎ

鋼鉄の武人兄弟を襲い始める。

鋼鉄の武人の弟(あの金属の複数の腕は、複数相手に文字通りの手数を補う機能を持っている。更にレーザーキャノン機能付き。)

くの字の二本脚で飛蝗の如く高く跳躍して複数のメタルアームで鋼鉄の武人の弟を全身を掴み捕まえて月面の岩場に叩き付けて鋼鉄の武人の弟の顔面を空いた両腕で殴りつける。

金属を激しく叩く際出る火花が舞う。

鋼鉄の武人の弟「ぐっ!?獣みたいな戦い方をするな!?」

腹部からジャンフラッシャーを発射して異形のロボット戦士の胴体を狙うも、瞬時に弟から離れて回避してブラックワンの前に着地する。

??????「ハハハ……」

鋼鉄の武人「バトルアックス!?」

??????「!?」

大振りの斧を両手に持った鋼鉄の武人が異形のロボット戦士の頭をカチ割ろうと振り下ろすも、

ロボット戦士は腕部収納した両刃熱の両手槍を取り出して柄を伸ばしてその一撃を防ぐ!?

鋼鉄の武人「何っ!?」

??????「惜しいな……てぇい!?」

鋼鉄の武人をバトルアックスを押し上げて身体全体で両手槍を振り回して鋼鉄の武人の装甲を熱の刃が焼き斬る。武人の胸の装甲には無数の熱刃の傷を作り緑色の光が血のように溢れる。

鋼鉄の武人「ぐおぉ!?」

斬られた胸を抑えて下がる鋼鉄の武人。

鋼鉄の武人の弟「兄さん!?」負傷した兄の元に駆け寄る弟。

ブラックワン「奴らは殺すな。適度に痛めつけて、コイツらの光の国に生きて返してやれ。グラビティス。」

グラビティス「了解。所で団長……アインヘリアル5勇士も地球に向かっていますけど……」

ブラックワンは軽くため息を吐き、

ブラックワン「全く……グラビティス。5勇士に連絡して合流場所はあのゾークロンの円盤にしろ。私は少し地球に向かう。」

銀の巨人「行かせるか!?ブラックワン!?」

ブラックワンは黒い光の玉に姿を変えて月面を後にして地球の方面に向かう。

グラビティス「中々、目付きの悪いウルトラ戦士だ。」

鋼鉄の武人「気を付けろ!?ゼロ!?」

グラビティスは両刃熱の両手槍を高速回転させてウルティメイトフォースゼロに襲い掛かる!?

銀の巨人「うおおおおお!?」

ゼロスラッガーを持って応戦するが、緑色の剣閃と赤い刃の光が飛び交うも、猛獣のような俊敏な動きと赤熱させた槍を持ち銀の巨大を圧倒するロボット戦士。

グラビティス「!?」

複数のメタルアームは銀の巨人の各部の動きを封じて防御も攻撃も回避もタイプチェンジすら封じ込められる。

銀の巨人「くっ!?離しやがれ!?」必死にもがくも

グラビティス「やはりこの程度か……」

無防備な銀の巨人の身体をグラビティスの熱刃の槍が斬り裂く。

 

銀の巨人「があっ!?……………………」黄色い光の両目から光が消えてカラータイマーは赤く光り月面に力尽きる銀の巨人。

グラビティス「ほれっ!?とっとと父親の元に帰りな!?坊や……」

鋼鉄の武人「ゼロ!?」

別次元の門が開き出現させた複数のメタルアームで炎の戦士、鏡の勇者、銀の巨人を掴み門の向こうの宇宙に投げ捨てる。

鋼鉄の武人「己っ!?」

怒りに燃えてバトルアックスを構えてグラビティスに挑もうとする兄弟……

グラビティス「良いのか?俺の相手をするより大事な仲間達が死んで良いなら、遊んでやるぞ……こっちはわざと手足の筋を外してやったんだから……にしても本当に弱いな~~ベリアルの奴は、性格さえ何とかマシだったなら全宇宙の制覇も可能だったが……あの性格は生まれ付きだから奴が全宇宙の支配は所詮は夢物語だったか……」

両手槍を左肩にかけて鋼鉄の武人に言うグラビティス。

鋼鉄の武人の弟「兄さん。ゼロ達が!?」

意識を完全に失った銀の巨人達は、ぐったりした状態でM78ワールドの宇宙に落ちる。

鋼鉄の武人「くっ!?行くぞジャンナイン!?ゼロ達を光の国に送り届けるんだ!?」

鋼鉄の武人の弟「うん。兄さん。」

二人はグラビティスを素通りして仲間達の命の方を優先する。

グラビティス「ウルトラマンゼロに伝えておけ、この宇宙はお前達ウルティメイトフォースゼロには早すぎたステージだったとな……俺達相手で弱すぎだ……」

鋼鉄の武人「……」

拳を握り締めながらも我慢して兄弟は急ぐ。

鋼鉄の武人の兄弟も別次元の門に入り込み姿を消す。

 

 

グラビティス「地球か……名前を聞いた時に感じた妙なこの懐かしさは一体何なんだろうな……」

 

月面から異形のロボット戦士は只一人青と緑に囲まれた美しい星を眺めるのだ。

 

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最近、私は昔の頃の思い出を思い出す。親友と始めて出会った思い出…一緒に遊んだ思い出……剣持君と出会った思い出……自分は普通と違って淡々とつまらない人生を送っていると感じた時、何時も二人は私のドライな灰色の世界に鮮やかな色を塗り替えて暖かい明かりで照らしてくれた。

でも何時からか仲の良い3人組ではなく、私と親友の二人と一人の関係に………剣持君は自分は二人の友達にふさわしくないという……私達から数歩距離を取るようになった……

 

それが私は少し寂しく感じながらも、いつかきっとまた当たり前のように笑い会えると信じていた………彼がヒマラヤに行った時から、私の世界に得体の知れない変化が私の気持ちとは関係なく変わってしまった………

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【カランカラン。】

夜 三門市………喫茶店カフェブラックスター2号店……お店の出入り口のベルが綺麗な音を鳴らしてお客が入ってくる。

真琴「いらっしゃいませ~~1名様ですか?お好きなテーブルにお座り下さい。」

黒野真琴は厨房から顔を出して入店したお客様に応対する。

染井「……待ち合わせです。」

ポニー「あっ、染井さん。こっちこっち。」

テーブル席に座る知り合いが彼女に気付き手を振る。

染井「あっ、」

彼女はポニーが座る席の向かい側に座る。

野島万里子「お待たせしました。ご注文のコーヒーとカレーうどんです。」

ポニー「ありがとう。万里子ちゃん。」

天真爛漫な茶色のポニーテールが喜びを表すかのように揺れる。

万里子「ごゆっくりどうぞ~~」

ポニー「さて、食べますか。」箸を持ちカレーうどんを食べようとするポニー。

染井「あの……」

ポニー「美味しい!?」

うどんを美味しそうに啜る音が店内に聞こえる。

ポニー「さて、私に何か用かな?染井さん。」

今日の朝、スカルホーネットマンを捕まえる為に三門市の各地でパトロールをしている最中に個人用のスマートフォンからメールが届き。

染井『大事な相談事があります。時間が出来たら、ご連絡を下さい。』とメールの内容が届き。

あれやこれやで知らない内にスカルホーネットマンの事件は無事解決して時間が出来た為にカフェブラックスター2号店で待ち合わせをしていたのだ。

ポニー「それで相談事って?」

目の前で何かに悩んでいる様子の染井にポニーは軽い気持ちで聞く。

染井「はい。変な質問ですが……ポニーさんは超能力って存在すると思いますか?」

ポニー「おぉ~~中々私達関連の相談事だね……さぁさぁ、話して話して~」嬉しそうに答えるポニー。

染井「ボーダーでは、あるかもしれない。存在しないの2通りしか聞かないので、オカルト……怪奇案件に携わる『お化け屋敷』の皆さんなら何か違う視点から分かるかも知れないと……思って……」

本人も半信半疑なのだろう……しどろもどろで自分で説明してやはりおかしいと思っているのか。

万里子「ご注文はお決まりになりましたでしょうか?」

ウェイトレスの万里子が、ポニー達のテーブルの方に歩き聞いて来て

染井「あっ、コーヒーでお願いします。」

染井は咄嗟にコーヒーを注文する。

万里子「かしこまりました。」

ポニーはカレーうどんの麺を啜りながら染井の表情を見て……

染井「……」

ポニー「珍しいね。」

染井「えっ?」

ポニー「このご時世、科学が常に新しい進歩をして解明される問題が増えると同時に新しい問題が泡のように現れる現代で、君のような科学で説明出来ない質問を相談するような人。」

ポニーはほんの数回、染井さんと会って話をしているだけとはいえ、目の前の彼女は、得体の知れない話を興味を持つとは思えない……現実主義な方だと思う……

ポニー(きっと、両親のどっちかは教育に五月蝿い親だったんだろう……育ちは良いけど、年相応には見えない……まっ年相応に見えないのを時折り見せるのは、剣持君も一緒だけどさ……)

染井「あの……」

ポニー「染井さんは、あるか無いかの不可解なオカルトの超能力をどうして知りたいと思ったの?」

カレーのスープの味を堪能しながら、ポニーは訪ねる。

染井「それは……」

少し考えこみ彼女は、意を決して答え始める。どうして超能力について知りたいと思ったのか……

ポニー「……」

染井「……完璧なアリバイがある人がいるんです。Aの場所で沢山の人達とその人がいて、でもその人はBの場所にも同じ時間にいるかも知れないって言う可能性を……」

ポニー「中々興味深いね。どっちかそっくりさんとか?或いは別人?」

染井「私もそう思ったんですけど…………変な事を言うようですが、パッと見て全然姿が違う別人なのに、その後ろ姿が、一瞬、私の知っている人と重なったんです…………おかしいですよね……」

ポニー「いんや。おかしくないよ。そう見えたって事は、そう見える一面を君は良く見ていて知っている証拠だ……」

あの時、染井はレッドマンとゴリアテ・プライムの戦う映像をあの時、無言で見ていた……

何度打ちのめされて大地に叩きのめされても、諦めずに立ち上がり自分より強い敵に挑む後ろ姿が……小さい頃通っていた小学校の飼育小屋にいる飼育係の剣持君に会いに葉子と一緒に飼育小屋がある場所に行ったら7人も徒党を組んだいじめっ子達からウサギ達を全員守って、

一人耐え忍びながら体格も数も上の相手に挑む後ろ姿と………重なってしまったのだ……

染井「やっぱり、あり得ない出来事……ですよね……同じ顔した人が双子でもないのに、いるなんて」

ポニー「……まっ普通なら整形手術で顔を同じしたとか、別人が変装用のマスクを作ってその人になりすましたって答えるだろうね……」

染井「……はい。常識的に可能にするなら、それが正しいのは当たり前ですよね……」やっぱり自分の考えが間違っているのだろうか……と仮説を立てた物をその自信を無くす染井。

ポニー「話しは最後まで聞きなさい。染井華さん。」

染井「えっ?」

ポニー「貴方の目の前にいるのは、その最先端の科学を武器に常識を前提する場合と常識の外側を仮定してオカルティックな柔軟な発想もして怪奇案件に挑む『お化け屋敷』の人間よ。超能力?当然、怪奇案件の定番の一つで超能力は実在するわ。」

染井「そうなんですか?」

ポニー「信じていなかったの?」

染井「ボーダーには居ませんし……何か……私、怪しいインチキ霊能力者とかテレビの話題くらいしか知らないのが本音です。」

 

ポニー「まっ、仕事柄私も色々な人達と仕事するからね……私には身近な物で、私自身、実は私は超能力者だったんだ~~って訳じゃないし……明後日、『お化け屋敷』に働いている超能力者の人と会話するアポイントメントを作って上げる……」

染井「本当ですか…」

ポニー「明日は、とある研究所に剣持君や黒野さんとアイドルさん達で見学に行く予定があるから、明後日、『お化け屋敷』の黒野さんの館に来てちょうだい。」

カレーうどんを食べ終えて食後のコーヒーを飲むポニー。

万里子「お待たせしました。ご注文のコーヒーをどうぞ。」

染井「あっ、ありがとうございます。」

染井もコーヒーをゆっくりと香りを味わって飲む。

 

ポニー「どうして超能力についてとか、染井さんが知りたい人の事とかは深く聞かないよ……」

染井「えっ?」

ポニー「君は真っ直ぐに君の道を進めれば良い……私に相談した事で、君の納得する答えに近付けられたなら、お姉さんは素直に嬉しいなぁ~~」

ポニー(完璧なアリバイに…超能力が関わっているとしたら……染井さんの知りたい人は相当秘密が多そうだ…………それもそこらの普通の秘密ではない……凄い秘密が……)

ふとポニーは窓際の窓ガラスをから外の夜空を眺め見ると黒い流れ星が一瞬三門市の夜空に見えた気がした……

ポニー「あれ?」

染井「どうしましたか?」

ポニー「いや、さっき流れ星が見えたような……」

染井を窓際の方に視線を向けるも、

染井「…………何も見えないですよ。」

ポニー「気のせいだったのかな~~」

普通の流れ星と違い忽然とその黒い流れ星は最初から存在しなかったように姿を消すのだった

染井(これで一歩前進したのかな……)

剣持の謎に超能力が関係しているとおかしな発想を最初した時は自分自身驚くしかなかった……だが普通の探し方で見つけられないのなら、もう魔法やら超能力とかとあり得ないな発想をしない限り説明が付かない……

染井(必ず、答えにたどり着いて見せるわ……葉子の為にも、)

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コセイダーこと剣持は、マスクとゴーグルを始めコセイダー関係の物をリュックにしまい。

駅前広場の近くにあるコンビニで夜食を購入していた。

水上「あっ剣持やん。」

「あっ、こんばんは。」

モテない男子の会の生駒隊長曰く俺が竹中半兵衛なら、水上先輩は諸葛孔明と勝手に言われているくらいイコ先輩に振り回されている苦労人。

夜食を購入する際に生駒隊の司令塔兼射手の水上先輩とばったりと出会う。

水上「それ今日の晩飯か?」

「えぇ。水上先輩は?」

水上「今夜は防衛任務だから先に夜食を買っておかないと後で売り切れてしまうだろ。」

「確かに……」

二人でレジに向かうとレジには沢山のお客さんが並んでおり少し時間がかかりそうだ。コンビニのレジの横に置いてある募金箱に気付く。

【パリ復興募金】

「…………」

水上「剣持?」

ふと…………ここ最近、三門市や東京で目にする。パリ事変のフランスの花の都の復興やボランティア募集の内容の物を………奥多摩ニュータウンのコンビニでも見掛けた……

「……」

水上は後輩の視線の先に映る募金箱に気付く。

水上「……気になるか?」

何かを考えている様子で無言で首を縦に振る剣持。

水上「少し話さんか?」

水上は途中でパンコーナーの菓子パンを幾つかカゴに入れて、並ぶ。

 

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駅前広場のコンビニの邪魔にならない場所に、二人は立って駅前広場の電光掲示板の今夜のニュースを眺める。

《あのパリ事変から1ヶ月……市街地の復興もボチボチ始まり、瓦礫の撤去作業が進んでいます……世界文化遺産の凱旋門を始め……数々の歴史的建造物が破壊されて市民のショックは大きいようです……》

「…………」

水上「ほい。」

水上は自分が購入した菓子パンの一つのレーズンパンを剣持に渡す。

「あっ、ありがとうございます。」

水上は小倉マーガリンのパンの袋を開きこの場で食べ始める。

水上「剣持はブドウは大丈夫か?」

剣持のアレルギーを知らないから渡してしまったパンがもしアレルギーなら大変な事になってしまう。

「ご心配なく。俺は、鱸(スズキ)アレルギーです。」

まさかのこの主人公アレルギー持ちである。

水上「えっ?そうなのか、初耳だな……」

鱸(スズキ)は高級魚の一種で和風の煮付けやネギ味噌焼きは勿論洋食ではムニエルとしても調理されている魚だ。

「数少ない家族との外食でイタリアで見つかった恐竜の発掘作業の終わりに、父さんが本場のイタリアンに連れてってくれて……スズキのカルパッチョを食べたら……」

水上「アレルギー反応が出たと……」

「あれは、素直に家族も俺も驚きましたよ。」

その時のパニックになった思い出を軽く思い出して、

水上「そのアレルギーは覚えておいた方が良いな。」

「それからはちゃんと気を付けてますよ。」

レーズンパンを食べながらニュースに流れるパリの瓦礫を撤去する映像を無表情ながら真剣な様子で眺める剣持……

水上「……」

水上(まるでランク戦で強豪部隊に挑む時のイコさん並みの真剣に見ているなぁ……)

食い入る……思い詰めていると言っても良い……剣持の視線はそれほど、鋭く険しい目付きだった……

水上「パリの件が気になるか……」ニュースの瓦礫の撤去作業の映像を見ながら水上は言う。

「……水上さんは対岸の火事に見えますか?」

水上「……俺はスカウト組だからな、出身も大阪さかい。大規模侵攻を経験した三門市の人間に比べたらな~~」

「……それは……そうですけど……その日俺も三門市にいたけど俺のいた町内辺りには奇跡的にも被害はなかったですし……」

水上「イヤイヤ。誤解しないでくれよ。三門市の警戒区域を見て思う所はあるんだよ……ボーダーのスカウトに入隊したのも、自分なりに出来る事があると思ったからさ……」

水上は警戒区域の方角に視線を向けて……

水上「……パリ事変で何かあったのか?」

「…太刀川さん達から何か聞いてないんですか?」

水上「いいや、特には……」

「無力さを……あのパリで、途方も無い無力さを感じました……ボーダーは関係ないけど、『お化け屋敷』の装備を着けて宇宙人を追いかけていたのに…………巨大化した宇宙人とレッドマンと戦いに、自分はパリの街や人も財産も守れず、二人の巨大敵性外星人の取っ組み合いに……只……自分の身を守る事ばかりして何も出来ない事実を……あの戦いで知りました……」

剣持はその時を、思い出して顔を俯き空いた拳を悔しげに握り締める。

水上「……進撃の超大型巨人よりデカイ奴らの取っ組み合いにC級隊員……ましてやトリガーも無い只の人間じゃ、自分の身を守れただけでも凄い事だぞ。普通の人間には命を捨てるような物だよ。そんなの台風や竜巻や大地震の中翻弄されていたような物だ……命が幾つあっても足りないさ。」

水上「……災害はさ、人でどうにもならないから災害って言うんだから……」

「…………俺に何か出来る事は何も無いのか……」

水上「……まっ、あんまり思い詰めるなよ。あれはお前のせいじゃないんやから。」

「……はい。心配してくれてありがとうございます。じゃあ。」

剣持はレーズンパンを食べ終えて袋を近くのゴミ箱に捨てて自宅に戻る準備をする。

水上「応。またな。」

笑顔で手を振る水上。

互いに用事がある為に別々の道に別れる二人

 

水上「無力さ………か……怪獣と対峙する度に思うさ。でもな俺達は何でも出来る無敵の神様やない。其処らにいる只の人なんだから……誰かの力に頼らないといけない場面も、誰かと力を合わせないといけない生き物なんだから……」

 

 

 

 

いつも忙しく動けば、考える時間を減らせば、楽になったと錯覚出来た気がした……だが、所詮は錯覚……現実とは否応なしに向き合わされ考えさせられる否考えなければならない。

(本当に……このままが正解なのか……このままが正しいのか……このままで良いのだろうか…………何が正解なんだ?………)

親しいボーダーの皆を守る為に笑顔で嘘を吐き、仲の良い友達を哀しませて、香取さんを泣かせてまで、守る為に関係を断ち切ろうする事が、本当に……正解なのか……パリを始め市街地を壊して住んでいる人達の財産を壊した俺は……どう償えば良い……僕は"何を"求めて手に入れようとしている?

 

(…諦めず……諦めず続けて………求め続ければ、手に入ると思っていた……)

信頼も理解も大切な物も………だが現実は違う……だが今だに正しい答えの道は見えない……こうしている間ですら、

ゾークロンとネクスト・シングは新たな怪獣を作りだして世界に危機が迫るかも知れないのに……俺は……

 

 

??????(思考の波に囚われて歩みを止めているようだな……ベムよ。)

「誰だ!?」

(否、この気配は!?)

この星に来てイノセンスマン以外に自分がはっきりと覚えているこの気配は……

??????「場所を変えよう……」

後ろから感じた気配と声に振り返ろう首を動かすより早く剣持の視界が変わる。

(これは瞬間移動魔法!?)

剣持は三門市の警戒区域のとある廃墟のビルの屋上に立っていた。

ブラックワン「幾千万の仲間、幾億の敵、その中でお前は私の闇の中に輝き照らす勇者達の中で、一際眩しく私の眼に焼き付いていた……」

「……」

(ベム?)

奴の気配は既に感じていたのに……『お化け屋敷』のレーダー探知にも引っ掛かってもいない……

険しい表情で無言で剣持は、振り返り目の前に立つその存在と久方ぶり向き合うのだった……

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染井はバスで近くまで通り、ボーダー本部の職員用の寮に帰る途中、とぼとぼと歩く剣持の姿を見つける。

染井「……っ!?」

咄嗟に停車ボタンを押そうと考えていた時、言い知れぬ気配を感じて、窓を見ると、

黒鎧の騎士「……」

剣持の背後にさっきまでいなかった吸い込まれるような闇黒い禍々しい左右非対称の黒曜の輝きをした騎士の鎧とクワガタのような水牛のような双角が生やした兜の姿をした"誰か"が立っていて、染井が瞬きをした瞬間、剣持もその"誰か"の姿も忽然と消えていた。

染井「!!」

目の前で起きた超常現象に染井は停車ボタンを押すのも忘れてバスは走る。

 

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三門市 警戒区域 人の気配も感じないゴーストタウンのとある廃墟のビルの屋上

「久しぶりだな……ブラックワン。」

ブラックワン「そうだな。ベム。」

互いに敵対する立場に属する傭兵は相対する。

「最後に会ったのは一週間ぶりか?」

ブラックワン「……60年ぶりだよ。」

(…何だこの威圧感と殺気は……………………っ…!?底知れない力…………計りしれない…………)

今まで感じた事のない圧倒的な目の前の存在が発する濃い殺気に剣持夢想は完全に恐怖に飲み込まれて怯える……

(剣持っ!?)

完全に怯えきってしまった剣持にベムは心配の声を出すが、目の前に立つ影を纏った黒き鎧兜で己の姿を隠した宿敵に意識を向ける。

「何しに来た?ここは星間連合のお前が、欲するような物がない。原生生物が住むド田舎のド田舎のド田舎の星だ……」

ブラックワン「そう警戒するな。この星を軽く見回していたが、中々美しい星だ。」

「……」

ブラックワン「……だが意外だな……」

「何がだ……」

ブラックワン「……お前がその原生生物の姿になっていると言う事だ。お前の星の人間は他の連中と違い自由な姿に慣れる変身能力が無い……その姿に変身出来ると言う事は、お前はその原生生物の命を自らの意思で奪ったという答えに他ならない……」

「っ!!!?」

ブラックワン「そして何より、その己のした行動に後悔を覚え、思い悩んでいるようだな……違うか?」

宿敵に言われたその言葉は、ベムは自身の犯してしまった罪を指摘される。そしてそれは……幾ら宇宙の平和、地球に現れるゾークロン細菌怪獣と戦う為に必要な事だったとはいえ……何の罪もない人間を、剣持夢想の人生を壊してしまった事実を突き付けられたのだ……

「……それに、よりにもよってそんな奴の自我の意識を完全に消さない理由もわからない……」

ブラックワンは、敵対しているとは言えベムをしっかりと評価していた。自分との力の差や能力に恐れながらも、しっかりと向かい合い立ち向かう何物にも負けない強い意志を持つ赤き星の勇者。

どんなに相手が強いであろうと数が多いで有ろうとどんな手を使っても勝利する貪欲さを持ち全てに挑みそしてその全てに勝つ……赤い通り魔な異名で傭兵としてその実力とその容赦無さで恐れられていた。

己の宿敵に相応しい男……それがベムだ。

だが……久方ぶりに再会した印象は、弱くはなってはいない物の、己の頭で思考した事と心で考えた事で考えが食い違いが発生して迷っている様子と情け容赦無い攻撃性や獰猛性がなりを潜めているのだ。その印象はまるで……忌むべきあのM78星雲の光の戦士と同じようだ…何より、無意識にベムは怯えきった宿り木の原生生物を……地球人を守ろうとしている……

「……ふんっ!?」

「なっ!?」

「無駄だ……私の超能力は、ウルトラマンキングに匹敵する事を忘れたか!?」

ブラックワンは片手を突き付けて超能力でベムの意識を奥に引っ込めて剣持夢想の意識を強制的に引き摺り出す。

(夢想!?逃げろ!?)

「ベムっ!?」

強制的に肉体を取り戻させられた剣持は自分の中に引っ込められたベムの名前を呼ぶも返事はなく目の前に立ち塞がるブラックワンの圧倒的な殺気と気配に、両膝を地面に落として、恐怖に震え上がり、呼吸するのも忘れる。ボーダーの人間や宇宙人やスカルビーとは比べられない恐怖心が剣持を飲み込む……

今まで、死にそうな目や怖い目や痛い目にはあったが、

これ程の圧迫感を感じた程の殺気を向けられるのは始めだ……

(震えが止まらない…………怖い……怖い……怖い…)

剣持夢想の全身が震えて鳥肌が止まらず、素顔も分からない黒いフルフェイスヘルムの隙間から光る白いモノアイが剣持に視線を向ける。

「……………………」

「……っ……っ!?」

(ベム!?何とかしてよ!?)

心の中に封じ込められた状態のベムを頼り現状を何とかしようとする剣持夢想は酷くみっともなく弱く情けないく人間らしいとも無責任と見えた……その姿を見たブラックワンは酷く失望を覚える…………ベムの持っていた攻撃的な情け容赦ない強さはこの人間を守る為、なりを潜めなければならない程、獰猛性を捨てなければならない程、別人のように変わってしまったのだ……

震え怯える剣持を見るブラックワンのフルフェイスヘルムのモノアイは白から青に変わり、

剣持を視線から外して背中を見せる。

「一つだけはっきりと断言しよう。弱い心を持ち私に怯える者よ。」

黒鎧の騎士は両手の拳を握り締め殺気を消して失望や憐れみを剣持に向ける

「!?」

「……今のお前ではゾークロンとネクスト・シングには勝てない……心の何処かで"必ず"他人の力を当てにする貴様に強い心など持てる筈がなかろう!?」

「っ!?」

その言葉は、余りにも……余りにも、図星で現在の剣持の立ち位置だからこそ無意識……否、この人の言う通り、自分で一番わかっていた事だった…………

怪獣が現れて変身して戦うとは全部剣持夢想の姿と名を借りたベムことレッドマンで、剣持夢想は安全な場所で只、戦いと言う名の嵐が過ぎ去るのを待つだけ…………

何時も戦うのは、基本ベムの役割で役割分担とかを決めた訳ではないが、僕は自分でも勝てるレベルの相手を相手にして本当に危ないと何時もベムに任せてしまっていた……そして、それに安堵を覚えて……胡座をかき、結局……ベムの力を頼っている事で……僕は畑の案山子になり下がっていた……それだけ怪獣達が怖くて恐ろしくて死にたくなくて……常に何かの不安に怯え失う恐怖に震え……僕は……僕は…勇気のない臆病者だ……

諦めに似たやるせない顔をする剣持の気配を察し

「っ!?」

ブラックワンは片手で剣持の胸ぐらを掴み持ち上げて

言う。

ブラックワン「失望したぞ!ベムよ。このような脆く弱い心を持つ存在に思い悩んでいたとはな!?」

「!?」

「貴様に本当に何よりも大切な物があるなら、"己の意志"で戦って守りきって見せろ!?失いたくないと思うなら、"過去の弱い心を持つ己"を超えるしか道はない!?……勇なき者に大切な物を手にする資格はない……未来や希望すらな……」

「っ!?」

剣持の脳裏を過る出会った沢山の人達……かけがえのない皆の顔が浮かび

廃墟の床に剣持を放り投げるブラックワン。

「…………誰もが最後は、各々己の意志で決めるしかないんだ……"己の自身が成すべき進むべき道"を……」

そう言い終えてブラックワンは剣持夢想の前から姿を消す。

「…………己の道に今迷っているのに……その道が正しいのかも分からないのに…………」

 

夜の空には月が美しく輝き剣持はその月を見上げて自棄にムカつくのだ。

(僕は何をすれば良い?何をしたら、答えが見つかるのだ……何が正しい答えで道なんだ……)

黒き鎧の騎士の言葉は、ここ最近の剣持の将来や目標のない行動を指摘するには十分過ぎる程、図星を突き付けられたのだ。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

地球と月の間に浮遊するゾークロン母艦円盤。

その指令室内部にて、瞬間移動の魔法で姿を現すブラックワン。

ファマーディー「何しに地球に来た?ブラックミスト。」

ブラックワン「60年ぶりの宿敵と久方ぶりに話をしに来ただけだ。それよりも貴様の所の幹部ホーン・デュアウトの姿が見えないが?」

続けてテレポートで室内に入るキリキリを見て、

キリキリ「……奴ならレッドマンに敗れ死んだよ……」

ブラックワン「そうか……」

ドン・ゾークロンが部屋の出入り口の自動ドアから姿を現す。そしてそのドンの背後にいる黒いコートに黒い帽子に黒いサングラスを掛けた男に気付く。

ブラックワン「見馴れない奴だが、何者だ?」

近くにいるキリキリに小声で聞く。

キリキリ「奴が人間の死体をベースに作った用心棒怪獣だ。」

バラムキング「……」

ブラックワン「……私の気に入らない類いだな……」

死者の身体を利用するやり方はブラックワンは嫌いであり道徳心の欠片もないゾークロンのやり方に不満を口にする。

キリキリ「同感……」

そしてそれは脳ミソに単眼のキリキリですら思う事でもある。

ドン「俺達に何のようだ?ブラックミストの団長。」

ブラックワン「ここ暫く定時報告のみで、連合の星の奴らも心配して土産を幾つか持って来た。お前達が気にいる物をな……」

フィンガースナップで音を鳴らすと同時に、ゾークロン母艦円盤の周囲に金属の有翼竜が複数姿を現す。

キリキリ「あれは!?」

ブラックワン「ネクスト・シングが手こずらせる星とは中々珍しいと思ってな。ヘルガイアの傭兵雇用契約期間の更新の僅かな時間、このブラックワン自らお前達に贈り物を届けに来たと言う訳だ。暫しのこの円盤での滞在を許可したい。」

ドン達も贈り物の怪獣達の姿を見て興奮し、

ドン「良いだろう……滞在を許可する。」

ブラックワン「感謝しよう……」

光線怪獣キュベリアス

全長:76㍍

体重:18万㌧

通常攻撃:光弾

必殺技:細いレーザービーム

出身地ベンゼン研究所

エルヴィル星の磁力地帯に生息する怪獣で肩の組織が特殊な変化をし、磁力を強烈に帯びて、自在に光線状のものを発射できる。

 

光線怪獣キュベリナス

全長:76㍍

体重:18万㌧

通常攻撃:光弾

必殺技:収束レーザービーム

出身地ベンゼン研究所

エルヴィル星人がキュベリアスに特殊な改造を施して産み出したものである。磁力エネルギーを倍加させており攻撃力の増加が計られている。

 

超機獣メタルダイナス

全長:78㍍

体重:22万㌧

通常攻撃:マシンガン

必殺技:レーザービーム

出身地ベンゼン研究所

エルヴィル星人によってつくりだされた量産型の機械怪獣である。量産型とはいえ、攻撃力の水準は高い。

 

超機獣バトルダイナス

全長:78㍍

体重:22万㌧

通常攻撃:マシンガン

必殺技:ミサイル

出身地ベンゼン研究所

メタルダイナスの出力を30%以上アップさせ、スピードと攻撃力を増加させた機体。

 

ブラックワン(ベム。この怪獣達は、貴様が良く知る怪獣だ……だが、この怪獣達を倒してきたからこその厄介さも勿論知っているだろうな。)

(……何故あの脆く弱い心を持つ原生生物の意識を消さず、戦っていられたのかは、知らないが……)

(その生物の大切な物を庇ったままではこの怪獣達は倒せないぞ!?)

「……見極めさせて貰うぞ。レッドマン」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

同時刻 日本の三門市 ボーダー本部の屋上にて

黒いスーツの若者達が座っていた。

??「……ゼロの奴。ブラックワンを倒す等あんなに意気込んで大口を叩いて無様に負けるとは……やはり身の程知らずの大馬鹿者だったか……」

その三人の内の一人、鋭い眼光を印象的な腰まで伸びた黒い長髪の和のイメージ持つ武人。

武人は月面で戦った別次元の戦士達に辛辣な言葉を述べる。

口調は厳しい物も知り合いの息子達を、危険な事に巻き込ませた自分自身を責めているのだ。

??「ちょっと!?先輩。5900歳(地球人で言う高校1年生)には流石に荷が重過ぎたお願いしたけど、その言葉は流石に言い過ぎだぞ。」

黒いスーツを着た真面目な熱血漢を印象づける男性が武人に異を唱える。左腕の円盾には紋様が描き太陽を象っている。

この星にブラックワンより先に到着する事が出来たのは、ウルティメイトフォースゼロが数分間、時間稼ぎに徹してくれたおかげだ。

銀の巨人『俺達ウルティメイトフォースゼロに任せておけ!?おけー(エコー)おけ~(エコー)』

「相変わらず、甘いな、フレイム。」

だが武人はその銀の巨人達への評価は厳しい……自他共に厳しい武の者が多い惑星サイ・クローンの住民であり、多種多様な技と術を持っている彼は、冷静に彼らの実力を見て彼らが負けると判断して、時間稼ぎの大任を任せたのだ。

「……だが彼らは大任を見事に果たしたんだ。俺も彼らを見習い彼ら以上に奴らと対峙せねばな。」

両腰に帯びた長刀を持ち夜空に輝く月を鋭い眼光で睨む武人。知り合いの息子達をボロボロにしたブラックワン達に闘志の嵐を吹かせる。

「……べリアルを倒した実力は見事だが、この別次元はヘルガイアのお抱えの連合の宇宙人達は全てベリアル以上の実力を持ったゴドメス魔王やグロース星人や宇宙剣士団のエルヴィル元帥や宇宙攻撃軍のギャソリ星人達や傭兵船団ルナポロン星人といった連中がいる。筋は悪くないが惜しい奴だった……」

武人の中ではウルティメイトフォースゼロは既に全滅してこの世からいない扱いらしい……

「勝手に殺すな。勝手に過去にするな。生きてるよ!?多分……にしても、」

天然の自分にも周りにも厳しい堅物先輩への笑えない冗談に真面目にツッコミを返しながら、

男達はボーダー本部の屋上から廃墟の建物内に座り込んでいる剣持を眺める。

「…声を掛けた方が良くないか?」

熱血漢はレッドマンの同期で、別々の道を歩んでも連絡は取り合う中だった……その友人があんな真剣に悩む様子を見ている。自分の気配する感じ取れる暇もなくだ……まるで彼の出自が原因で銀河連邦の学校を辞めさせられるように言われた時を思い出す……

「……時には己自身で立ち上がらせる事が必要だ。俺達はその気になれば、何時でもアイツの手を引っ張って立ち上がらせ導かせるのは可能なんだ……」

武人は剣持…ベムを見ながら言う。周りの先輩同期や後輩がレッドマンに甘い為、武人は敢えて突き放すやり方……自分自身で、己の心に問いかける刻が必要と後輩に教える。

「だが……今は、悩ませてやれ、必要なんだよ。アイツには悩み迷い考える時間が……」

今だ地球人より長く生きて学び鍛え経験しても己の望んだ答えが見つからないのはレッドマンだけではない。

同期の熱血漢も、先輩の武人も同じだ。

だが彼らは歩める努力をやめたりはしない。何れ程迷っても悩んでもそれが、己の血肉と経験に変わると信じて

彼らは苦難の人生を歩む。

??「この時間では流石に市役所は開いてないようだ。地球の公務員も時間厳守をして素晴らしい。」

二人の黒いスーツの男達の背後に三人目のサングラスを掛け帽子を被った男が姿を現す。

彼は超能力の瞬間移動で行政各所に移動してこの星での偽の身分証明書を用意しよう思ったが、時間が時間の為

「……明日の朝から動くぞ。」

明日から身分証明の準備する事にしたのだ。

「御意。」周囲に水色の風を吹かせ

「わかった!?」周囲に熱い炎を燃え上がらせ

 

黒いスーツ姿の三人はボーダー本部の屋上から姿を消す。この時彼らは、ボーダー本部のレーダーにも剣持の探知にも彼らは引っかかる事はなかった……

 

 

間「………………堅物な元人斬りの盗賊の若侍に、熱血正義感の盾を使った攻防一体の攻撃が得意な炎の超人、それに……公務員のキングオブ委員長な俺の後輩……」

イノセンスマンは探知能力で後輩達の気配を探知するもその連中が、中々個性的な後輩達でイノセンスマンは冷静に思考する。

強さのピラミッド的に、下からレッドマンと同期の炎の超人、その先輩の若侍、その先輩の俺の後輩の公務員に、一番上が俺……

イノセンスマンは心底ゲッ、の顔して言う。

間「見つかると面倒な連中だな……こんな事なら護送の時に大人しくしていたら良かった……」

あの真面目メンツは俺の知る限り銀河連邦の主力メンバーに匹敵するメンツだ。

間「だがブラックワン相手にコイルマンやガウスマンもいないと少し見積りが甘いな……」

レッドマンの仲間が来たからレッドマンが楽になるはない。

彼らはブラックワンの追跡に地球に来た為で、レッドマンの仕事の手伝いに来た訳ではない。任務の優先順位によっては例え三門市が壊滅しても、構わない方針だ。

間「真面目な委員長がいるから、現地の人達との接触も最低限にするから、ブラックワンがどう立ち回るかで、委員長達の対応が変わるな。」

間は夜の警戒区域に移動する。

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土曜日……朝、

黒野の館にて、巨大ロボットを操縦する人達が集まっていた。

グラサンとハカセとリリアンとダイアナ達が自宅からやまたは『お化け屋敷』の居住区から集まる。

鹿野「皆早いね、おじさんはもう一寝入りするよ。」

ダイアナ「博士。起きてくださいませ。」

アイマスクを装着して眠る鹿野博士をダイアナが必死に起こす。

カンフー「おはよう。諸君。良い朝だな……」

一番乗りに集合場所にいたのはカンフーだった……

ハカセ「おはようございます。」

グラサン「ふわぁ~~眠み~~」

ダイアナ「おはよう。ハカセ。グラサン。……二人とも目元に濃い隈が出来ておりますわよ。」

グラサンは欠伸を出して身体を鳴らす。

ハカセ「『パソコン部品ばった屋』で売ってる部品でガーディアンAのある装置を修理していたんだよ。」

グラサン「壊れて改修から少し時間も経っているし、俺らも色々と試行錯誤の稼働テストとか空いた時間は徹夜続きだったんだよ……ふわぁ~~」

ガーディアンAの戦闘に必要な『運動と攻撃コンピューター』は軽井沢の別荘に住む開発者も複製は難しいと匙を投げた装置をハカセとグラサンは独学で修理する。

ハンサム「お前が早起きなんだろ。何時に来たんだ

よ?」

カンフー「6時だよ……」

グラサン「意外に普通だな……」

カンフー「昨日の夜の6時だよ……」汗だくで満面な笑顔を見せる熱血カンフー。

ダイアナ「早過ぎですわよ!?」

鹿野博士を起こすのを諦めてカンフーの到着から待っていた時間にノリ突っ込みをするダイアナ。

リリアン「朝食は食べましたか?」

カンフー「アンキモパンとシゲハルソーセージをね。」

ハンサム「汗を拭け!?熱血カンフー!?」

いつの間にかバスタオルと飲み物を用意するハンサムさん。

カンフー「サンキュー。ハンサム。」

バスタオルで汗を拭き、飲み物を飲む。

ポニー「皆~~」

ポニーの声が聞こえてきて声がある方向に視線を向けると、

アイドル「もう走れない……」グダグダに走るアイドル

ポニー「もう走れないと言う元気がある内はまだ走れるよ!?アイドル。」

野外訓練場でランナーウェイしていた……

 

 

アイドル「リリアン~~」

リリアン「おおう~よしよし……偉かったわね~~」

アイドルは飲み物をゆっくり飲みながらリリアン隊員に膝枕されて頭を撫でられて休憩する。

グラサン「アイドルを殺す気か?」

ポニー「軽くジョギングで三門市の周りを9周くらい走っただけだよ~~訓練で似たような事やったでしょう?」

ハカセ「ヒェエエ~~」

想像して顔色真っ青になるハカセ。

館から黒野が出てくる。

黒野「皆来たか?」

グラサンは周りを見渡して、何時も速くに来ている人がいない事に気付く。

「剣持の奴がまだだ……」

黒野「?珍しいな。几帳面なアイツが、」

ロボット工学研究所の見学……鹿野博士はしっかりと声を掛けたと言っていたが、

「すいません。遅れてしまいました。」

無表情の剣持がこっちに走って来る。

ポニー「こっちだよ~~」

ハカセ「これで参加する人は集合したね。」

黒野「研究所には大型ヘリで向かう。ヘリポートがある屋上に向かうぞ。」

 

 

「……」

 

黒野「……剣持?大丈夫か?」

「あっ、大丈夫です。すいません。」

黒野「何か会ったのか?随分と思い悩んだような顔をして、」

「少し……難しい悩みを持っていたんです。」

黒野「悩み…ねぇ……俺の力は必要か?」

「……自分の道が正しい道を進んでいるとはどう証明すれば良いのか……その先に答えはあるのか……俺には何も……分からないんです……」

黒野「っ……その答えは、確かに俺の力じゃ解決出来ない悩みだな……」

「すいません……」

黒野「モヤモヤしているのか?」

「はい……」

黒野「そういう時には、好きな物の事でも考えて気を紛らわせた方が良いぜ?……余り思い詰めるなよ。」

「すいません……」

そう答え剣持は黒野の先に歩く。

黒野(コイツは相当に重症だな……)

時折剣持は"何か"に悩む事はある……でも時間が経てば答えを見つけて、マシな顔つきになっていた。

黒野(パリ事変の事とかでえらく無茶な訓練をしていたし三門市が同じ目に合わないと言う保証も無い……パリか……)

パリの街を守れなかったパリ本部の隊員達は手が空いた時間があったら瓦礫の撤去や復興作業とかを手伝っているらしい……財閥として復興に必要な資材や物資や復興の資金を出しているのに…

ヘリポートのある屋上に到着して一同はヘリコプターに乗りロボット工学研究所に目指す。

 

 

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??「……」

??「……」

??「失礼。」

弓場「うん?」

外岡「どうしましたか?弓場さん?」

弓場隊の二人がたまの休日、三門市図書館で勉強しに目指して歩道を歩いていると三人の黒いスーツを着た男達とすれ違う。

一人目は、一瞬、女性と見間違う長い黒い髪を腰まで伸びた整った顔を持つ誠実そうで落ち着いた印象を持つ男性だ。……だが、それ以上に切れ長の目が、研ぎ澄まされた鋭い刃のような目が、弓場に印象を残す。

「!?」

弓場は無意識にボーダーのトリガーを起動させようとした、何故自分が市街地でしかも一般の人間相手にトリガーを起動させよう考えてしまったのか、この時は分からなかった……

「……」

只一瞬、自分の身体が見えない刃で逆袈裟斬りされたのが関係あるのか……無意識に先頭を歩く一人目を警戒していた弓場。

外岡「弓場さん?」

??「……そこまでにしろ。皇虎。」

背後にいる二人目の男性が皇虎と呼ばれた一人目の肩を後ろから手を置いて、弓場達の方に謝罪の言葉を言う。

??「君もすまないね。ウチの先輩が……」

弓場「いや特に何もされてないから良いぜ。」

??「僕達三門市に来るのが数年ぶりで、すっかりと、街の様子が変わって、皇虎先輩が少しピリピリしているんだ。」

二人目は、黒いスーツ姿で真面目で熱血漢の印象を持つ男性だ。言動も対応も紳士的なのも印象が良い。

皇虎「……俺は先に行くぞ。」

??「こら、先輩。じゃあね。ボーダーの皆さん。」

男はそう言い弓場達を横切った皇虎と呼ばれた男の後を慌てて追う。

??「……」

三人目はサングラスに黒い帽子、黒いスーツとまた怪しい外見をした男で、無言で会釈をして、外岡は会釈を返す。

 

黒いスーツ三人組は、そのまま弓場達から離れていった……

 

外岡「変な人達ですね。」

弓場「トノ。アイツらにボーダーって名乗っていないよな。」

外岡「勿論です隊長。宣伝して歩く真似なんてしませんよ。ネットで調べれば分かる事ですけど……」

弓場「……」

二人目の男は、初見で俺達がボーダーの人間だと気付いたのか。

弓場「……アイツらも三門市の人間なのか?」

外岡「大規模侵攻前に引っ越した人達とかは?」

その可能性もある……か……街の様子が変わってと言っていたし、

弓場「図書館に向かうぞ。トノ。」

外岡「はい。」

 

 

 

 

 

皇虎「……村酒場の自警団レベルだな……ここの防衛レベルは、」

初対面の人間の戦闘レベルを勝手に図る男、失礼にも程がある。

さっきの眼鏡を掛けた男に対して侍はそう述べる。

「威嚇で相手の実力を試すの辞めてくれよ。先輩。」

若侍の威嚇に弓場が無意識に危険に反応してトリガーを起動させようとしたが、実戦ならもう逆袈裟斬りで斬殺されていた。

皇虎「心配するな。狙いは"守人"に絞っている。それに脳内のイメージだ。実際には斬ってはいない。」

「そのイメージがリアル過ぎて、何人廃人にしたんですか?」

皇虎「……200万から先は数えていない……」

(流石元悪人ばかり狙った伝説の人斬り…………元なのだろうか……)

もし相手が了承したらおもいっきり斬り合いを楽しんでしまう戦闘狂を惑星サイ・クローンの人を守り生かす活人剣のウン・カーイ老師から学んだ高潔なる武士道精神で抑えているが、枷が外したら、惑星サイ・クローンの伝説の人斬り"韋駄天"の頃の先輩に戻ってしまう。

 

皇虎「心配するな。本当に斬る相手はしっかりと決めてから斬る。」

「刀傷沙汰は勿論ですが、銃刀法違反とこの国も五月蝿いみたいですからね。」

皇虎「刀だけが、拙者の武器ではない。」拳を握り、その拳の周囲に風が集まる。

「否、そういう話ではないんですが……」

天然とも言う先輩相手に苦労する複合格闘技の天才。趣味は戦略や戦法や戦術を考える事。

先輩の両腰に帯びた刀も自身が持つ円盾も隠して普通に行動する二人。

皇虎「成川先輩。身分証明書は?」

成川と呼ばれた黒い帽子を被りサングラスを掛けた青年は、二人に三門市の行政で作った身分証明書関連を渡す。

成川「皇虎。現地の人間との接触は最低限にしろ。我々にはブラックワンの追跡に来ているんだ。自衛以外の戦闘は原則として禁止されているのを忘れたか?」

皇虎「成川先輩。あの守人連中がブラックワンの追跡を妨害した場合の保険ですよ。だがあの見えない内臓のような物がこの星特有ではないならブラックワンにも俺達にもあの妙な正方形の奴が心臓の近くにあるとは………興味深いな……」皇虎は、特殊な能力で弓場や外岡のトリオン器官を見て興味を持つ。

「……俺達が原生生物並みの大きさになったから正方形も小さくなっているのか?」

皇虎「否、恐らく大きさを圧縮と濃縮を繰り返しても元の巨大なサイズには違いないだろう……ベムの奴も俺達並みに小さくなっても元の巨大な正方形のサイズの筈だ。」

成川「だから何だの話だがな……」

何気ない三人の会話……彼らにとって任務を基本としている為、任務の障害になる存在、界境防衛機関ボーダーが邪魔しなければ良いのだ。自分達の中に巨大な正方形の塊があろうとなかろうと大した問題ではない。

ブラックワンが何故地球に来た目的についての理由を彼らは今は優先的に考えなければならない。

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ブラックワン……俺よりずっと強く、経験もある俺の敵………何で奴が地球に来たのか、目的は何なのかすら分からない。数えるのも飽きるくらい戦い……そして敗北した相手、だが他の奴らと違い奴と対峙する度に、俺の中の奥底にある"何か"が研ぎ澄まされて行く……そんな相手だ。

思えば……奴が俺の前に現れる度に、俺は奴に勝ちたいと本気で思った……常に俺をの上にいる存在……

 

志岐の家の志岐小夜子の部屋にて

「……どうかしたの?そんな無表情で思い詰めて……」そう答えて彼女は『オムレツの作り方』のページを読みながら自分のベッドでゴロゴロと寝転がる。

ベッドの外側で楽な姿勢をして剣持分身は『スペーストリガー』と呼ばれるSFアクション漫画を読みながら答える。

「昨日、知り合いとばったり出会ってな。」

志岐「……女性…「男だよ!?1万歳年上のな!?」あはは……冗談だよ…冗談……」

ジト目で剣持を見る志岐に剣持は声を少し張り上げて叫ぶ。

志岐「で、その知り合いってどんな人?」

「星間連合のお抱えの傭兵団ブラックミストの団長だ。」

志岐「……星間連合って銀河連邦と敵対していた勢力じゃない?」

「あぁ。」

志岐「何でまた?」

互いにゴロゴロと楽な姿勢をする二人。これが俺らなりの休日の過ごし方……なのかは、ベム自身自信はない。

「さぁな?俺は奴ではない。奴の考えは奴にしか分からない……」

志岐「でも落ち着いているね。もっと焦るかと思った……」

「……ソイツに図星を突かれたのは俺も夢想も同じだ。内心、焦っている……」

志岐「傭兵って色々いるんだね?」

「基本は雇用主の命令で動く連中だ。問題があって軍人に慣れない奴や、腕試しになる連中といった色々な奴らがいる。そして俺も奴らも金で動く……」

志岐「シビアな宇宙だ……」

「実績を作り名が売れば、デカイ国の貴族の地位にも慣れる。知り合いもそういうタイプだ。」

志岐「へぇ~~レッドマンは稼いでた?」

「何だそりゃ?」

志岐「えへへ……聞いただけ。」両足をバタバタさせる志岐。

「元々散財や浪費はしない……空いた時間は修練か自分の武器の手入れとかしている。」漫画を読むのを辞めてレッドナイフを自前の特殊な素材の砥石で磨ぐベム。

志岐「どれどれ?」

顔を近付けそうになる彼女からレッドナイフを遠ざけるベム。

「子供の玩具やボーダーのトリガー以上に危険な武器だ。危ないから近付くな。」

志岐「ゴメンゴメン。」

無言で剣持分身は数十を軽く越える数のレッドナイフを

しまっては磨いで出してしまって磨いで出してを繰り返す。

志岐「それ楽しいの?」

「楽しい楽しくないは無い。これは必要だからするだけだ……」

やはり、今日の剣持君はおかしい……何か……無我夢中で砥石でナイフを磨ぐ様子に、志岐は考える。

志岐「……趣味とかないの?」

GOD EATERとか、ゲームとかやっているのは知っているけど、こう彼は楽しんで操作しているというのは、無い……一緒に遊んでくれるけど、何か感情が少ないのか……常に怪獣とか戦いとか訓練とかそういう事ばっかりだ……非常に淡白なのだ……

「趣味か……興味無いな……」

考えた事もないな……

志岐「剣持夢想君は映画鑑賞とか特撮とか好きな物はあるのに……ベムには無いの?」

「生きるのに必要か?」

志岐「人生にはゆとりと潤いはいるよ。好きな物があるから頑張れるとか、やる気になるとか、ボーダーの皆はううん。人間なら大なり小なりあるよ。」

「趣味か……」

志岐「……その傭兵に何か言われた話は私に話せない事?」

「……夢想の事だ……」

志岐「…夢想君がどうしたの?」

キョトンした顔をする志岐。

ベムは夢想の今の状況について志岐に話す。

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志岐「そうか…………その傭兵にそんな事を……」

彼女は黙って俺の話を聞きそう答えた……

「何故……お前は怯えない……俺は、この姿を手に入れる為に……剣持を……」

志岐「君を怯えれば、剣持夢想君は報われるの?違うでしょ。こうして後悔を……している君の後ろ姿を見ているからね……」

「そうだな……俺は……一時の任務の目的の為に、アイツの命を奪った事実に…………………………」

レッドマンは自身のナイフを全てしまい無言で上を見上げて、両の手を己の両目で見る……

何の変哲もない両の手には日々の修練でマメが出来始めて、この身体が己の物という事実を否応なしに教える。

志岐「どうして、夢想君の本人の心を残したの?」

「俺にも分からない……何故、奴の言う通り直ぐに自我を完全に消さなかったのか……」

志岐「…そう……」

(君は何時も一人遠くを見つめて考えているね。その傭兵の事?もう帰れない日々?それとも、夢想君の友人達の事?パリの事もあるかも……)

目の前にいるベムも夢想君も、アニメや漫画じゃないけど、それに近い……深き宿命……こうなる運命だったのではないかと志岐は考えた。否、ボーダーにいる、三門市にいる、世界中にいる人達が大なり小なり己の本当のやるべき事を……探しているし、持っている……最近、そう思う気がしてきた。目の前で普通に生きていては出会わない人に出会い。この何気ない時間は悪くない……

 

(考えてみたら、私は昔の夢想君を知らない……昔だけじゃない……今の夢想君の事も全然……)

「どうした?」

志岐「別に?それよりもお腹すいたね?何か食べる?」

「……オムレツで良いか?」ベムは彼女の料理本軽く見て答える

志岐「作れるの?」

「まぁな。」

志岐「直ぐ作ろう。今作ろう。」彼女は嬉しそうに笑い立ち上がる。

「あぁ。」

「えへへ。」

(彼は、こういう気遣いを出来る……少し私の自慢だ……)

「…………」

(…………俺は無意識に"何か"を求めている。それが何なのか意味があるかすら分からない……人なのか……答えなのか……俺は、他人の命を奪って……任務の為に……俺は!?俺の心は!?)

ゾークロン達を始末する為に地球人の姿となって剣持夢想の姿と記憶を利用して『お化け屋敷』やボーダーの連中達との出会いや過ごす記憶に何の意味がある……いつかは別れると言うのに……

(楽しい思い出なんか、俺にはいらない……)

ベムは、己の信じた道に剣持同様にさまよう……

黒き勇者の出現は剣持夢想とレッドマンの揺らがぬ心に確実な激しい揺らぎを与えていた……

自分が犯した罪とどう向き合えば、償えば良い?

答えは出ない……

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

鹿野博士のお願いでロボット工学研究所のテストパイロットが入院してしまった代わりに最新型のロボットウルトラーVの運用テストを手伝うはめになった俺達は大型ヘリコプターに乗り込み、東京の巨大な鉄の巨人達がいる施設に向かって数十分が経過した。

 

ハカセ「ガーディアンAの方は任せてくれ。まだもう少し先だけど、パワーアップしている最中だから……」

グラサン「『軽井沢の別荘に住む開発者』と『お化け屋敷』の博士達が連携して良い物にしているからな。」

ダイアナ「海外に出現する怪獣のカテゴリーは基本日本の怪獣よりカテゴリーが上で、良い意味でいずれは起きた事態ですわ。」

アイドル「そうだね~~」

カンフー「ハンサム。【パシフィック・リム】の好きな怪獣は何だ。俺はオオタチ。四足歩行のトカゲが王道感を出しているのが好きなんだ。」

ハンサム「私はナイフヘッドだね。頭に刃物の生えたあの強敵。【ガメラ対大悪獣ギロン】のギロンをモチーフにしているのか中々怪獣らしい怪獣だ。」

 

「…………」

一人窓の方に視線を向けて黒き勇者に言われた事を考える。

(……本当に守りたい物……そんなの沢山あるよ……)

"己の意志"…は持っているつもりだ…………でも、自分が死にたくなくて、傷つけられたくなくて、嫌々レッドマンに協力して戦いたくない怪獣やロボットと戦う羽目になった……皆、自分を殺す覚悟で襲いかかってくる……当然だ……僕らも彼ら怪獣達を殺す為に変身するのだがら……そして、これは俺のやりたい事ではない。

(僕は……どうして戦う?……皆を守る為、家族はいないのに……志岐ちゃんや香取さんや染井さんや若村さんや三浦さんを始めとしたボーダーの皆を守りたいから?どうして?……)

「……」

気分転換の意味も兼ねてこの見学に来たけど、気分は晴れる所か曇るばかり……

(僕に資格があるのだろうか……死んだ者である僕に、誰かの大切な物を守る資格が、パリを始め、市街地をロクに守れなかった僕に……あるのだろうか……)

消せない罪、変えようのない事実は大きく重く剣持夢想の心を沈める。光すら届かない暗闇の奥に……心は沈む

(君の泣いた顔は何度も見た事あるけど、あの日の君が流した涙の意味を、僕は…………)脳裏に過る香取の涙を流し泣いていたあの日を思い出す。本当の事を全て話せば良かったのか?でも僕は、香取さんを危険な事に巻き込みたくなくて…………

真剣に思い悩む剣持に意味深な視線を向ける黒野。

黒野「…………うん?皆、見えて来たぞ?ロボット工学研究所だ。」

リリアン「相変わらず大きいね~~」

巨大なロボット工学研究所を窓から見る一同。白く正方形の外見のボーダー本部や極東科学研究所に比べて武骨の製鉄所に近い印象の巨大な施設が見えて来る

「極東科学研究所に匹敵する大きさだ。」

黒野「現代の科学技術が作り出した巨人達の砦だ。」

鹿野「東京は日本の首都だからね。何かと都合が良いんだよ。」

ダイアナ「漸く起きましたわ。このマイペース博士。」

鹿野「いや~~新素材開発にまたスポーク博士達と色々と議論してねぇ。」

グラサン「じゃあ。例のも…」期待するような目付きに鹿野博士を見る。

鹿野「まぁね。電光磁鉱石をベースに電光磁合金を開発して、更にその合金から不純物を取り除きダイヤモンドの10倍くらいの硬度は基準値で何とかなったよ~~」

ハカセ「ネオ電光磁合金の完成ですね!?」

鹿野「まぁ、素材を強化したせいでまた改修作業が伸びてしまったけど……それはおあいこで……」

黒野「ヘリが着陸するぞ。」

カンフー「皆、その話を一旦置いて落ち着こうぜ。目的地に到着だ……」

 

ヘリは無事ヘリポートに着陸して、一同はヘリから降りて、最先端のロボット工学が集まるも巨大な武骨なゴシテクな外見の巨大な施設を眺める。周囲には各開発場所から送られた対怪獣用のロボットがアスファルトの演習場で闊歩している様子が見える。

「…………広いですね。」

ポニー「まぁねぇ。これ程巨大なロボット工学の研究施設は日本では東京だけで、三門市の私達の秘密基地何かと比べ物にならないよ。」

ハカセ「地下に色々と工場とか格納庫はありますけど、

数が限られていますからね。」

ポニー「まぁ、私達大型兵器操縦者達には所縁のある施設だよ。剣持君は来るのは、始めて?」

ポニーは持参したスポーツ用のキャップ帽子を被り施設に軽く見回す。

「はい。テレビとかでは見た事ありますけど来るのは初めてです。」

アイドル「剣持以外は一応、一回来た事はあるんだ。私は中の施設に入るのは今回が始めてだけどな。」

グラサン「ハーレーのバイクで敷地を許可なしで爆走したのが懐かしいぜ……」

入隊前に普通にワルだった為に警察のお世話になった人。

ダイアナ「貴方そんな事やっていたのですか!?」

ダイアナは入隊前に巨大ロボット開発の出資の関係した話を家族とする為にこの研究施設に訪れている。

カンフー「ハンサムも来た事はあるか?」

ハンサム「基本、私は戦闘機の部署志望だったなら保険で一回な……」

カンフー「それで両方動かせれるのは凄いな。」

ハンサム「あって困る資格でもないだろ。」

黒野「大型兵器の巨大ロボットは各施設で開発成功して完成したらまずここに一度試運転の場所として送られる。」

鹿野「工学研究所だから色々と開発場所にはない設備で健康診断みたいに色々と検査をするんだ。」

「三門市にあるガーディアンAもですか?」

鹿野「そっ、偽造じゃない公式の記録も必要だし、交換パーツや操作系統もタイプでハイテク、ローテク千差万別だからね。どの部品がどのくらい必要とか、整備も満足に可能なのか……巨大ロボットは金食い虫だからね。極東科学研究所よりここは歴史が長いんだよ。」

グラサン「第二次世界大戦の時も東京大空襲の際に被害にあったらしいしな。」

アイドル「……ゴシテクな感じだね……」

黒野「何だ?その言葉?」

アイドル「ゴシックテクノロジーの略。味わい深き技術だよ。あの錆びが良い味だしてくれてる。」

黒野「……老朽化の原因の一つになるから出来れば、外側も内側もしっかりと最新のにして欲しいんだがな……」

鹿野「心配しなくても設備や整備はしっかりと充実しているさ。さぁ、ここで見物も楽しいけど進もう。」

カンフー「対怪獣戦闘訓練シュミレーションはしっかり最新だよな。」

ハンサム「確かVRゴーグルのだった筈だ……」

それぞれがそれぞれの意見を出す中、剣持はモヤモヤした状態で前に進む。その様子をポニー隊員は軽く見て、黒野は近く寄り小声で話す

ポニー「……」

黒野「良いのか?最近、剣持の友達と何やら話をしているみたいだが……」

ポニー「ちょっとね~~。これは彼ら彼女らの問題だから、私達があぁだこうだは筋違いだよ……当人同士、どんなに遅くても向き合う必要がある……それだけだよ。

だから私達は直接、手を貸す訳には行かない。」

黒野「……」

ポニー「訓練隊員の彼をこの部署に配属させた事を悔やんでるの?」

黒野「…………この先絶対に必要だから……配属させたまでだ。」

ポニー「……本人の気持ちを無視して?」

黒野「……裏口入隊みたいな言い方なのはやめろ……山本リン。」

ポニー「フルネームで呼ぶな。漆黒の賢者。」

この二人が会話して歩く後ろでは、

リリアン「悩み事?」

隣におっとりした印象のリリアン隊員が話かけてくる。

「少し……自分の事について……」

リリアン「それは誰かに相談が必要な悩み事?」

「何もわかりません……答えも……どうすれば良いのかも……分からないんです。」

リリアンは冷静に剣持の方を見て、答える。

リリアン「きっと君は……君の事で模索する時が漸く訪れたんだよ。」

「……」

リリアン「皆、いつかは考える必要がある悩み……その一つと漸く出会えた……一つヒントを上げれるなら、」

「?何ですか?ヒントは?」

リリアン「答えはもう剣持君の中にある……それを君自身が見つければ、自分自身についてこの先どう進めば良いか分かると思うよ……私も自分の中の答えを信じて…『お化け屋敷』に入隊したんだからさ。」

「……答えは俺の中にある……」

リリアンはそう言いアイドルやダイアナやポニー達の後を追う。

分厚い所々表面に錆が見える巨大な金属の門が何重もゆっくりと左右に開き一同は中の施設内部に進む。

「…………」

剣持も先に歩み出す。止まっているだけでは何も始まらないから。

【ーーーーッ!?】

脳裏に自然に反応した危険探知に剣持は険しい顔になる。

(ゾークロン細菌の気配!?この施設の何処かにあるのか?)施設の通路を沢山の人達が歩き回る中、剣持は立ち止まり周囲を軽く見回す。

カンフー「どうした?剣持。」

ポニー「エレベーターが来てちゃうよ。」

「あっ、今行きます。」

大型のエレベーター前に集まる皆から声が掛かり剣持は慌てて皆のいる所に向かう。

【キンコン】

僕ら以外にエレベーターの中に乗り込む研究所の職員達や作業員達。

作業員「すいません。少し詰めて下さい。」

黒野「アイドル。こっちに寄ろうか。」

アイドル「わかった。」

エレベーター内部は三門市の『お化け屋敷』より狭くも、普通のエレベーターより広い六角形状のエレベーターだ。只、何故か意図的に錆びているのは不安だが、

黒野(ゴシテクね……)

エレベーターは降下して目的の施設がある階層に向かう。

エレベーター内では全員目的の階までのランプを何も言わずに見上げる。

「……」

ぎゅうぎゅう詰めではないが、少しキツい。そしてこの無言状態も少しキツい……誰か何か話してくれ……

暫くエレベーターが動いていると、目的の階に止まり、見学者一同は錆びた自動ドアの扉が左右に開くのを待ち

目的の場所まで進む。

剣持以外は流石に一回来た事あるのか、道を知っており、剣持は彼ら彼女らからはぐれないように着いていく。

鹿野「パスワードは、」

【ポチポチポチポチポチポチポチポチ】

先頭の鹿野博士が、目の前でロックされた扉の横にある扉のロックを解除して扉は開く。

鹿野「剣持君。ロボット工学研究所の整備格納庫へようこそ。」

扉が開くと同時に見えた景色に剣持夢想は目を見開き圧巻する。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

巨大な様々なロボットが複数並んでいる。各種のクレーンや運搬車がロボットの周りを囲み整備する。

 

その足元に無数集まる整備する作業員達と白衣を来た研究所の職員達も集まる。

「…………」

カンフー「相変わらず、ここは凄い景色だ。」感慨深く整備している様子を見る。

アイドル「おとぎ話の巨人の国に来た気分になるね。」

ポニー「リアルロボットアニメのじゃないんだ……」

整備格納庫は目的地の場所へ向かうのに通る必要がある道だ。

ハカセ「あの巨大ロボット用の溶接機、ウチの基地に後三つくらい回して貰えないかな……」

ハカセの視線の先には巨大ロボット程ではないが普通の大型トレーラーよりも余裕で巨大なオレンジ色の建設車両を見て言う……

黒野「……複数の人間が運転するからな…あの大きさだし…ウチじゃ一台が限界だ。」

「…………」

鹿野「あの溶接機は、この広さの整備格納庫の壁に垂直及び水平に登るように設計させていて、上部にあるリフティングアームの先端には推定溶接機があり縦横無尽に

巨大ロボットを溶接して整備に貢献してくれるんだけど、」

黒野「既存の重機を遥かに越えた巨大な為、三門市にあるのは一台のみで、しかも主に使用しているのはお前も知っている戦艦の整備に使っているんだ。」

鹿野「まっ、立地あるあるだよ……」

一同は真っ直ぐに歩く。歩きながら剣持はふと近くに見えるロボットの姿を見る。

「……」

剣持の視線は一機の整備されている巨大ロボットに視線を向ける。その機体は青い硬い主要装甲に白い蛇腹状の素材で各関節を包んでいるロボットで、パッと見て【電人ザボーガー】に似て見える。ロボット白い機械の両目が無機質なロボットらしさを寄り引き立たせる。

黒野「あれは、『ラピッドパルス』。日本の梶本電気株式会社が製造したパリ事変の後に開発された対怪獣用ロボットの一機の一つだ。」

黒野と鹿野博士は剣持の視線の先あるロボットについて教えてくれる。

鹿野「武器はロケットエンジンの推進力で高速射出する鎖分銅付きの左右の拳『ラピッドパンチチェーンロケット』と内部に内蔵したジェットエンジンの推進力で高速射出する鋭い切れ味抜群の『パルスジェットブーメランカッター』に両腰に内蔵した対怪獣用バーズカファイヤーと両肘、両膝の対怪獣用電熱光線銃(レールショットガン)口の部分に内蔵した対怪獣用機関銃。右手から液体窒素の凍結液も内蔵したスーパーロボット。」

ポニー「……あのパリの出来事は各国対怪獣用巨大ロボット技術開発競争に勢いがついてしまったからね。」

「……」

黒野「まっ、電気会社の巨大ロボットなら海外に本社を持つ穴杯無電子工場のブレイブアーマー達もいるし、対怪獣用ロボット製造のノウハウがない電気会社が開発した為、動きは先輩ガーディアンAらより鈍いが、基本性能は後継機故に全て上だ。」

鹿野「レンジャーパイロットは梶本電気株式会社の梶本社長の息子の梶本重治君。テレビで見たプロレス技が得意な青年で、カンフー隊員に負けじと空手や中国拳法が上手くて、必殺技の『電流暴風飛竜拳』(カレントタイフーンドラゴン・フォーメーション)と『怪獣三段落とし』(モンスターヘッドローリングクラッシャー)で既に巨大怪獣を7回仕留めているよ。全体の動きは鈍くても正確無比な攻撃や戦いの立ち回りは、君たちも見習う所もあるよ。」

カンフー「あぁ。あの鎖分銅付きの高圧電流を流すロケットパンチの?…………やるな…」

ラピッドパルスの戦績を聞き素直に感心するカンフー。

ハンサム「左腕には穴杯無のガイストやヘビーキャノンの持つプラズマライフルより発射の時間は掛かる物も、その代わり威力はヘビーキャノンのプラズマキャノンより上の強力な貫通力を持つ高性能プラズマキャノンランチャーがあるらしい……怪獣の硬い皮膚を余裕で焼き貫き身体を支える骨を破壊する。」

「…………」

続いて別の方向に視線を向ける剣持。

赤い両目に銀を主体の色の特殊装甲に各部が赤い機体がロボット用の大型運搬車からゆっくりと整備格納庫に運び込まれている。胸にデカデカと赤いJのシンボルマークが剣持の目に止まる。頭頂部分には鶏の鶏冠のようなパーツが着いており、背中には赤い飛行用なのか翼が見える。

黒野「あれは、クラーク海底基地の油田開発作業ロボット『オーダーバロン』を戦闘用に武装強化した『アルムオーダーJ』。元々は弐式や鉄山やロボー47と同じ古いロボットの仲間だが、今の彼を甘く見ては行けない。『お化け屋敷』の機械工学の科学者を始めここの研究所の博士達の技術で改良されて情け容赦ない戦闘マシンに生まれ変わった。」

鹿野「海底での油田開発作業が基本故に、水圧メーターを始め、赤い防水関節に600気圧の水圧に耐えられる超合金『アルムニウムJ』の特殊装甲に、」

リリアン「アルミニウム?」首をかしげるリリアン隊員。

鹿野「『アルムニウムJ』ね。キス岬の海底鉱脈で採掘されたアルムニウム鉱石をベースに海底基地を始め海底の施設建設に使われている超合金ね。体内に常温核融合炉を内蔵して活動しており、頭頂部の鶏の鶏冠ような部分はソナーでイルカの3000倍の性能がある。」

黒野「特殊装甲の脚部には脚部推進機が内蔵されていて海水からナトリウムを抽出し水と反応させ推進力としている。」

鹿野「そして二の腕部分の内部には塩素殺菌システムが内蔵されて脚部推進機から生成される塩素でバクテリアによる腐食を防いでる。海中での地盤を考えて足は非常に重く作られている。」

黒野「予備海水機もついてるから推進力が必要な海水がない陸上時に使用出来る。」

鹿野「武装は両目にある熱レーザーを出すアルムオーダーアイと腹部10億ボルトの『スカーレットコレダー』

に背部標準翼を装備されたから飛行も可能。」

黒野「あの機体がこの研究所に来たという事は更に武装の追加だろうな。」

カンフー「確かに……」

オーダーJの格納庫には鋭利なカッター状の刃が出るであろう手甲付きの両拳がクレーンに吊り上げられていた。

(レッドバロン?マッハバロン?)

黒野先輩と鹿野博士の話を聞いて似ている懐かしい特撮ドラマのロボットの存在の姿を想像する。

ダイアナ「……またバネ式パンチロケットを放つロボットが増えるね……」

両拳の後ろの接続部分にバネ式らしき物を見て遠い目をするダイアナ。

カンフー「バネ式パンチロケットは一発必中の心で撃つべし、」

ポニー「それで敵を倒せるならボクらは苦労はしないよ……あのバネ式は改良点が多過ぎるよ……」

黒野「……【パシフィック・リム】のエルボーロケットなら再現出来るぞ。ロケットエンジンでパンチの威力を上げれるなら……接近戦闘で効果的だし。」

ダイアナ「ならどうして、この国のロボットに標準装備されてないの?」

黒野「ロケットエンジンの液体燃料と固形燃料かのどちらが安くて戦闘する際に、誤爆する危険が少ないか考えているんだよ。再現可能だけど、映画と違ってフィクションじゃないから余計な武装でかえってこっちの危険が増すからね。」

鹿野「少なくてもバネ式なら誤爆の被害の危険もないし、本当にコストが安くすむから……ある意味本気でエルボーロケットが必要されてない証拠なんだよ。」

ダイアナ「…………殴り合いが前提ですから、拳を飛ばすと言う考えがそもそも間違えなのでは?」正論を口にするダイアナ。

ポニー「届かない距離の物に手を届けたい願望で腕を飛ばすアイデアが誕生したらしいですよ。」

黒野「ついでにマジンガーよりデビルマンの漫画の頭に翼が生えたデーモンがマジンガーより腕先に飛ばしたからな。」

ダイアナ「そうなの?わたくし昔の漫画に疎くて……」

ハンサム「……先に進むぞ。」

返事をして先に進もうとする道の途中で資材を運ぶフォークリフトが剣持達の寸前に止まり、剣持も急に動きを止め激突は回避される。

ハカセ「ふひゃっ!?」

「はい。あっ失礼。」

運転手「気を付けてくれ。」

アイドル「ごめんなさい。」

フォークリフトの運転手に注意されてフォークリフトは俺達から離れて行く。

カンフー「おっ、ロボー47だ!?」

カンフーが途中で立ち止まり格納庫に待機されている量産型ロボー47の姿に気付き眺める。そして一同は気付く。

アイドル「私の知っている姿に比べて何か色々と外見が違うくない?」

ハカセ「中古の機体を改造して再利用しているのか?」

グラサン「……【パシフィック・リム】のイェーガーみたいな人外じみてるな。量産型より体格は良くて強そうだ……」

剣持はこの機体を知っている……戦った事もある……だからこそ、視線の先にある機体の外見がかなり知っている外見とはかけ離れている。とはいえいつまでも此処に入るわけには行かない。

「皆さん。置いて行きますよ。」

グラサン「おう。悪い悪い。直ぐに行く……」

グラサン達は剣持の後に急いでついていく。

カンフー「おい。剣持。待ってくれよ!?」

一同は広々とした通路を歩く。

(………時間が立つ度に…どんどん気配が強くなっている……)剣持の探知にどんどんゾークロン細菌の気配を感じて真剣な表情になって行く……

 

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三門市……ある住宅街を歩く三人組

【チリンチリン。】

皇虎「!?」

黒いスーツのズボンの腰に下げている鈴が風も無いのに独りでに鳴る。

??「先輩……感じますか?」

皇虎「……あぁ。風の精霊達が俺達に危険を教えてくれている……で御座る。」

皇虎は視線をとある方向、ロボット工学研究所がある方角に鋭い刃のような視線を向けながら腰まで伸びた黒い長髪を水色の髪紐で一つに束ねてちょんまげにするのだが、これでは只のポニーテールだ。

だが、この状態の皇虎は、既に戦闘準備万全を表している。

成川「二人共、出来るだけ不要な戦闘も避けろ……ここの住民と要らぬ謂れは貰うべきではない。」

皇虎「……それぞれ一旦散開してこの星に関する情報を集めるで御座る……」そう彼は言い一迅の風と共に二人の目の前から姿を消す。

成川「あっ、」

??「もう行ってしまった……皇虎先輩は誰よりも遅く来て誰より速く姿を消すんだから……」

成川「面倒は避けてくれよ。炎太郎。」

春日「正義の心の炎は静かに熱くだろ……ジョージ先輩。」

そう穏やかに答えた炎太郎は、成川とは別の道の方向を歩く。成川ジョージも彼らとは別の道を進む。

成川ジョージ。又の名前はプリズムファイター。

太刀風皇虎。又の名前をハリケーンマスク。

春日炎太郎。又の名前がフレイム仮面。

レッドマンが所属する勢力宇宙の平和を守る銀河連邦の

仲間達だ。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

目的地のロボット工学研究所のロクセント(ローカル指令センター)に到着した一同、

烈破《やぁ。諸君らもウルトラーVの起動実験テストに見学しに来たのかい?》

鹿野「あっ、どうも烈破室長。ご無沙汰です。」

目の前に立つ車輪付きアーケードゲーム機のような物が

こちらを振り返り、画面から一人の男性映像の姿を映す。

ナレーション《この人の名前は、烈破 丈。『科学特別機動捜査隊』に協力する極東支部科学研究所室長で、怪獣ゴルドキングが東京の科学センターを襲撃した際に瀕死の重傷を負ったのと人間の身体の限界を感じて自らの脳ミソを台車付きのゲームセンターにあるアーケードゲーム機のような試作自立型スーパーコンピューターに移植してサイボーグになった人。》

 

烈破 丈 年齢36 国際防衛組織HUMA極東支部科学研究所の室長。HUMAで使用される武器のほとんどは彼が開発した。作業効率を上げる為に、自らの身体をサイボーグ化する。

 

黒野「室長は何しにここへ?」

交流がある黒野が烈破室長に話しかける

烈破《私は最近の世界各地の異様な怪獣達の出現にとのなって大型ロボットの改造の立ち会いに来たんだよ。》

 

大型モニターに映る者を一同見る。

カンフー「ウルトラーV……」感慨深くその姿の名を呟くカンフー。

青く混じりっけのない青い宇宙金属の主要装甲に所々赤色の装甲も両膝、首元、胴回り、マジンガー似の口、背中のV字型ジェットウィング……

(光の国の知り合いと出来る限りのそっくりの赤い色の頭頂部……)

『シュワッ!?』

光の国の知り合いの奴と同じの赤い頭頂部とは別にウルトラーVの頭部の黄色い特徴的なV字型アンテナが印象的だ

三原色が付くだけで武骨な無機質的なイメージから子供受けしそうなヒロイックな外見に印象がガラリと変わって『お化け屋敷』の新戦力予定の機体。それを剣持は静かに見る……

「……」

研究所所長「レンジャーパイロットの諸君。今日ははるばる我がロボット工学研究所に来てくれて有り難う。」

(あれ?僕の立ち位置って一の谷博士の助手ポジションでは?)

剣持はふとそう思考した。

ハカセ(あれ?剣持君は、一の谷博士のお手伝いでは?そして私は基本後方支援の研究分析班を志望したのにいつの間にかレンジャーパイロットに……)

ハカセも疑問に思った……

黒野「確か、最初に起動実験テストをしてから、俺達が順番に乗り込んで運用テストをするんでしたっけ?」

「ここの研究所のテストパイロットが入院した代わりにですよね。」

「そうそう。今日のテストについて軽くおさらいしようか。ここに来る途中の整備格納庫の広さは知っているかと思うが、一番奥の格納庫で手始めに、まず起動実験を始めて、起動が無事成功したら、皆には用意されたバトルアーマースーツルームにある訓練用特殊強化装甲服に着替えてくれないか?」

カンフー「分かりました。」

アイドル「あたし、少し歩き疲れちゃった。」

ダイアナ「わたくしもですわ。」

各自それぞれ出入り口近くの用意された椅子に座り大型モニターの起動実験の準備の様子を見る。

黒野「その前に所長。一つ個人的に気掛かりな質問を宜しいですか?」

研究所所長「なんでしょうか?」

「先輩?」

黒野「 私はかつて盗難された試作機の運用テストにアーサー隊長と共に立ち寄った事がありまして、テストの最中で動きが止まりあの機体は稼働時間がとても実用化には程遠いくらいエネルギー消費が激しい記憶があります。仮に私達の『お化け屋敷』に配備されるなら、戦う相手は怪獣やパリを襲った宇宙人や、ガイラットのロボット軍団のような相手です。活動時間やエネルギーの消費が激しい機体は個人的にはお勧め出来ません。戦闘中エネルギー切れで活動停止の危険があります。」

所長「ふむ。実はそのエネルギーに関する事で諸君達の運用テストの結果で使うエンジンとエネルギーを決める予定なのだ。」

ハカセ「運用テストの結果でエンジンとエネルギーを決める予定?どういう事ですか?モニターに映るあの機体には既に決定した動力源と燃料を使用しているのでは?」

所長は軽く頭を掻き答える。

所長「黒野財閥の貴方の言う通りウルトラーVには活動エネルギーについて問題点があります。」

鹿野「やっぱり、噂通りだった?」

鹿野博士は所長の話について何か知っているみたいだ。

「噂?何の事ですか?鹿野博士。」

鹿野「ウルトラーVに使用するエネルギーについてこの研究所内部で二つの派閥に意見がきっちりと分かれていてどっちのエネルギーや動力を使用するのか?終わらない口論と議論をしているって噂だよ。まだ続いていたんだ……てっきりもうその議論の末に結論が出たのかと……」

所長「すまんの~~皆。研究所の身内の派閥争いに巻き込んでしまって……」年下に頭を下げる研究所の所長。

アイドル「そんなっ!?頭を上げて下さい!?」

グラサン「俺達の運用テストの結果でその派閥争いに終結させるのか……」

リリアン「緊張してきました……」

リリアン達は、この研究所の格納庫内部の起動実験の準備をする複数の整備作業員がと科学者達が巨大なロボットのあちこちを動き回る様子を見て……

黒野「おいっ!?皆、あれを見ろ!?」

そして、剣持達は気付く。

【ーーーーッ!?】

大型モニターに映るウルトラーVの頭上に白い円盤が……ゾークロン細菌を燃料に使うゾークロンファイター型の円盤が取り付けられていた。

「……なんで、あれが!?」

黒野「所長。あの円盤についてのご説明を……」

所長は気まずい顔をして説明する。

所長「パリ事変があった日、東京湾で壊れて沈んでいたのを、うちのウルトラーV開発プロジェクトの責任者が発見したんだ……」

烈破《我々、極東科学研究所、並びに一の谷博士や御手洗博士や岩本博士達が調べた結果、破損した円盤内部には地球には存在しない未知のエネルギーを燃料しているという事実がわかった……》

所長「更に詳しく調べよう円盤は本来なら極東科学研究所に移送する筈だったのだが余りに危険の可能性が残った未知のエネルギーをウルトラーVの活動エネルギーに使用するかの実験をしたいと科学の力に過信した一部の研究員達が暴走しているんだ……」

グラサン「マジかよ……」絶句するグラサン隊員。

アイドル「今直ぐ彼らの起動実験を中止すべきです!?鹿野博士!?」

鹿野「……時には馬鹿を痛い目に合わせないとわからない事もある…………後、俺にそんな権限はないよ。上に掛け合う必要は充分あるけどね。」

普段の昼行灯ではなく珍しく真剣な口調をして答える鹿野博士。

所長「君達の危惧する破損した円盤から抽出した『Zプラズマ』と名称した新エネルギーをベースに開発した『Zプラズマ増殖炉』と神エネルギー研究所の神博士とガーディアンAを開発した盾(ジュン)教授の電光磁エネルギーでも稼働するレーザー核融合炉の両方を使った実験……」

 

黒野「ではあの円盤は本当に破壊されて飛んで我々を襲う心配はないのですね。」

所長「それは……」

??「それは君達レンジャーパイロットの仕事ではないだろう……」

指令センターの自動ドアが左右に開き一人の男性が姿を見せる。

「どちら様ですか?」

??「失礼……私は今回の運用テスト実験の為開発した『Zプラズマ増殖炉』の開発者。極弥志久尻(きわみ しくじり)と申します。」

アイドル「!!今直ぐに実験を中止して下さい!?安全を完全に確認されていない未知のエネルギーを使うなんて危険過ぎます!!」

現れた科学者に対してアイドルとグラサンは椅子から立ち上がり、増殖炉の開発者に詰め寄り抗議する。

グラサン「安全の証明が仕切れてない物を使うなんて、科学者として少し傲慢なんじゃないか?」

極弥「科学の実験に危険は付き物だよ。下賤なレンジャーパイロット諸君。心配ご無用。エネルギー研究を極めたこの私自身があらゆる場合に想定して完璧なシュミレーションはした。原子力を遥かに越える莫大なエネルギー否、ゆくゆくは核融合すら上回る新エネルギーで、あの地球の天才達が開発した究極のウルトラロボットを動かして見せるんだ。」

(腹立つ人だな……)

(科学万能信仰と自意識過剰のごった煮だな……)

ポニー「イカロスの翼……」

ポニーは意味深な言葉を小さく呟く

傲慢に科学の力に過信して実験を手伝っている人達を露骨に見下している……

アイドル「ですが!余りに危険過ぎます!?」尚もアイドルは抗議を続けようとするも、

極弥「既にお分かりかもしれませんが、カテゴリー4のクローヘッドに貴方達の基地のガーディアンAが敗れて日本の安全が問題になっているんです。それは愚か諸外国からのロボット評価への信用も悪く、事態は急を擁する。何より、人類の手で人類を守るのに……得体の知れない奴に試作機を盗まれたり、レッドマン等といつ此方に危害を加えるのかわからない存在にこの国を安全を守って貰う保証はありません。そしてそもそもこの国には怪獣の死骸の所持については勿論、侵略者の敵円盤の技術を利用しては行けない規則も法律も存在しない。私達が法を犯している訳でないのですよ。」

「なっ!?」無表情ながら声を上げる剣持

ポニー「……」

この人の主張にも一理はあるけど、そんな言い方はないだろう……弐式や鉄山達が基地に配備される前、レッドマンは褐原鉱山や川崎市に現れて怪獣と戦ったりロボットが配備された後でも富士山麓でポイズンゴーストや京浜工業地帯で現れたクラプトンとも対決した。自分のしている行動その物は正しくないのはわかっているけど、人の命を守る行動をしているのを全て否定されているようで、凄く……凄く……嫌な気持ちになった。

そして、この博士の言う通りこの国には『怪獣の死骸や敵円盤の技術を利用してはいけないと言う規則や法律はない。』

人間の歴史上、繁栄の為に他者から数多の物を奪い発展していた事実は、日本の戦国時代以前からの歴史が証明している。

 

極弥「確かにこれまで人類は怪獣の脅威からレッドマンらに助けられてきました……しかし、このままで良いのでしょうか?三門市に現れた妙な巨人もそうですが、所詮は彼らもパリ事変を起こした宇宙人の仲間。我々を支配する為に、怪獣達を放って人気取りの自作自演をしているかも知れません。」

「!?」

完全に剣持の頭の中が怒りで爆発して無表情の剣持は勢い良く立ち上がり言いたい放題の事を言う極弥博士に向かって接近しようとする!?

グラサン「!?」

博士の顔面に向けて一発かましてやろうと拳を振りかざそうとした瞬間、グラサン隊員が咄嗟に剣持の二の腕を凄い握力で掴み動きを止めて剣持は痛みを一瞬顔に出すも、直ぐに剣持はグラサン隊員の方を凄い眼光で睨む。

グラサン「……落ち着け…本当に強い男は、簡単にその拳を振り上げやしない……」

(コイツの腕、しっかりと太く……硬いな……どれだけ鍛えたんだか……後、コイツ怒らせるとヤバい……)

無言で握力を上げて剣持の怒りを抑えるグラサン。

「……」

グラサン「……本当に悪い。でも今は耐えてくれ…」

「……いいえ。此方こそすいません。」

先輩が身体を張って止めようとしてくれたのに剣持は恥ずかしくなり、怒りが消えてしょんぼりした感じを身体に露にして席がある所に座る。

グラサン「……」

グラサン(剣持がキレてなかったら、俺がキレてた……)

わりとグラサンもギリギリ我慢していた。

ハンサム「極弥博士……貴方のかざすレッドマン不要論は良い……あの『Zプラズマ』を使用するのは確実な手段だと言えるんですか?」

極弥「話が分かる下賤なパイロットもいるみたいだ…………言い切れます!?既に膨大エネルギーを放出する事に成功していますから……」

極弥「人類は科学の力で自然の猛威に挑戦し、自らの力として取り込み発展してきました……それは歴史が証明してくれます!?」

この傲慢な発言でハンサムはかつて自らの家族を失った『東日本大震災』の過去を思い出す……

どれだけ人類が科学技術を発展させ文明を上げようと、大自然の力には敵わない……

ハンサム「……独りよがりの科学は己の身を滅ぼすぞ……」

誰にも聞こえない程の本音の籠った小声を口に漏らし。

極弥「?何か?」

当人には聞こえていなかったが、人間以上の聴覚を持つ剣持と黒野には聞こえていた。

ハンサムのこめかみに怒りのマークが付くも耐えて、

ハンサム「いえ…………良く分かりました…………鹿野博士。所長。私達は起動実験が完了した後の運用テストに備えて先にバトルアーマースーツルームに向かっております。……皆、行こう。」

黒野「剣持。」

「あっ、はい。」剣持は席から立ち上がり黒野達とセンターを後にする。

カンフーやリリアンやダイアナも立ち上がり指令センターを一旦後に続く。

 

無言でスーツルームを歩く一同。

黒野「腹立ったか?剣持。」振り向かずに黒野は剣持に聞く。

「あっ、いえ…………はい……」

ハンサム「……正直だな……」

「すいません……グラサン隊員。さっきは……」

グラサン「良いよ。気にするな。」

リリアン「酷い事言う博士でしたね……」

ポニー「全くだよ……」

黒野「言い方は凄くムカつくけど、怪獣があちこち同時に現れた際には、レッドマン一人じゃあ、どうにもならない。俺達にはこの国の人達の財産や安全を守る仕事があるんだ。」

ハンサム「その為には、皆を守れる武器と力がいる……ムカつくがな!?」

グラサン「落ち着けよ。イケメン。「ハンサムだ!?」だけど、過ぎた力は災いになるぜ。世界の核保有国のようにさ……」グラサンはハンサムの家族の事を知っているから、科学の力を過信するあぁ言うタイプの人間を嫌うのを知っていてハンサムを諌める。

黒野「グラサンの言う通り。安全を完全に保証出来ない未知のエネルギーでの起動実験は、俺個人滅茶苦茶反対だ。普通に……何が起こるかわからないからな。」

グラサン「有名な原子力発電所の事故なら旧ソ連のウクライナ共和国の『チェルノブイリ原発事故』とかあるけどよ……」

ポニー「起動実験でヘタするとこの工学研究所が爆発してボクらまとめて死んじゃうとか?」

黒野「その可能性もある……」

アイドル「何とかならないんですか?黒野先輩。」

黒野「鹿野博士の言っていた言葉通り、時には馬鹿を痛い目に合わせないとわからない事もある……『Zプラズマ』を過信し過ぎだ……」

ハカセ「恐らく、本当に……既存のどのエネルギーより圧倒的な未知のプラズマエネルギーを発見して新エネルギーによる世界のエネルギー問題を解決出来ると思ったのでしょう……破損した円盤から未知とはいえ抽出した事自体は、腹立つけど素直に凄い事ですよ……」

リリアン「あの博士あらゆる場合に想定したシュミレーションをしたって言っていましたけど……本当でしょうか?」

黒野「あらゆる場合のシュミレーションは所詮は机上の空論。アクシデント在る無しならまず大型兵器やら乗り物以前に身近で影響が無い機械とかで試す筈だ……部屋の電灯とかな……」

黒野は通路を照らす電灯に視線を向けて言う。

「やっぱり、俺実験を止めて来ます。」

剣持は来た道を慌てて戻ろうとするが、黒野が落ち着かせる。

黒野「俺達が進言しても、あの馬鹿博士は実験を強硬するだろう……俺達の代わりのレンジャーパイロット達を手配させてな。」

黒野の言葉で剣持は足を止める。

黒野「ボーダーはトリガー技術に強く独占はしていない物の、未知のエネルギー『トリオン』が安全とわかってからトリガー技術に手を出した……どうしてだ?剣持。」

「えっ?日常で身近な俺達の身体の中にある見えない内臓ですから?」突然の質問に剣持は答える

黒野「……正解は少なくとも、ボーダーのエンジニア達の方が技術者としても人としてもあの馬鹿博士より上って話だ。」

黒野「…………個人的にあの『Zプラズマ』は、嫌な予感がする。」不快感を隠そうとしない表情をする黒野

 

カンフー「指令センターにいた研究員達の顔色を見れば分かるよ。安全が確認されてないエネルギーを使った動力源なんて、」

黒野「多分、この起動実験ですらここの研究所の研究員達は否定的なのだろう……あの馬鹿博士。実験の為に相当、強引な手段を使ったな……」

露骨に怖い顔をする黒野。

「ポニー隊員。」

ポニー「何?」

「さっきの小さく言ってたイカロスの翼って?」

ポニー「ギリシャ神話の一つの人間が生み出した技術への過信を戒める言葉だよ……」

黒野「細工の名人ダイダロスはイカロスの父親でかつてはミノス島のミノス王の頼みで『迷宮』(ラビュリンス)を造った……」

ポニー「テレビゲームのダンジョンゲームのラビリンスの元ネタだね……」

黒野「ミノス王は……テレビゲームで有名なミノタウロスの父親でもあるが、それは今は良いか……」

ポニー「細工の名人は色々合ってそのミノス王に見放されて息子イカロスと一緒にある高い塔に閉じ込められた……塔からの脱出を考えていた細工の名人であるダイダロスは空から落ちて来る鳥の羽に目を付けて息子イカロスと協力して蝋で固めた翼を二人分製作する……」

黒野「翼を付けた息子イカロスに父ダイダロスは忠告の言葉を言う。」

ポニー「イカロスよ。空の中くらいの高さで飛ぶのだよ。余り低く飛ぶと霧が翼の邪魔をするし、高く飛ぶと太陽の熱で溶けてしまうからね。」

黒野「後は、簡単だ。イカロスは神々や天使みたく鳥のように空を飛べる為に調子に乗り父親の忠告を守らずに高く高く高く飛んで……」

ポニー「蝋が太陽の熱で溶けて海にまっ逆さま……イカロスは死に人間が技術への過信を戒める言葉が生まれたんだよ。」

「そういう神話だったんだ……」

黒野「あの男は正に忠告を守らないイカロスだ……」

グラサン「俺様は基地の皆に念の為に報告しとくぞ。」

アイドル「お願い。グラサン。」

腕時計型通信機を起動させるグラサン。

ハンサム「すまん。俺は少し『アルムオーダーJ』と『ラピッドパルス』のチームに出撃出来るように声を掛けてくる。」

黒野「頼んだぞ……」

二人は俺達と分かれて別方向の通路に走る。

男女別々の最初はロッカールームにて用意された黒いインナージャケットに着替えて、続いてバトルアーマースーツルームに入り、担当の整備士達が訓練用特殊強化装甲服の装甲パーツを取り付け貰う。勿論、女性陣の方は女性の方が手伝う。

技術者「失礼します。」

暗証番号を打ち込みケースの中から取り出されたパーツを整備士達にバケツリレーの要領でスムーズに受け渡して手早く剣持達の周りを歩き装着させる。

「はい。」

特殊ジュラルミン合金を何層も重ね合わせた特殊超合金製のプロテクターを胸部に取り付けられる。

黒野「剣持は直接着るのは初めてか?」

黒野の両手首に腕力を上げるパワーリストレシーバーを装着され両手には特殊ジュラルミン装甲のアームズアタッチメントポイントを装着させる。

「……そうですね。基本軟鉄装甲兵の弐式はリモコン操作で万能ジャケットや万能ヘルメットの何時も装備ですし……」剣持は両膝と両足には脚部を強化するパワーレッグサーボ、両太腿と両足首には胸部に匹敵する堅牢な三重構造の多段装甲のレッグガードを装着、レッグガードの内部にはパワーレッグサスペンションシステムが内蔵されており、太腿から足のつま先まで電子制御で脚力を強化するパーツを整備士達に装着させて貰う。

(コセイダーも今直ぐには無理だけど……ゆくゆくはこんな感じの全身の敵の攻撃から身を守り身体能力を上げて色々と便利な機能が着いたアーマーを着けたいな……)

黒野「今回のウルトラロボットの操縦マニュアルは?」

「あっ、空いた時間、勉強しました。でもロボットに直接乗るのは初めてですよ。」

学校の宿題やロボー47と操縦方法と並行して勉強はしていたから、マニュアル操作なら出来る。

カンフー「あぁ言うウルトラロボットには宇宙人とかテロリストに盗まれても良いように、重要な部分にはキルプロセスとか仕込んでいると思うが、」

ハカセ「問題なくテストが終わるのを祈ろう……」

「あの、例の『Zプラズマ』関連は危険なのは分かりましたが、もう一つのも俺は正直疑問です。」

黒野「それは大丈夫だ……」

カンフー「もう一つのをレーザー核融合炉を開発した神博士は、安全管理確認に五月蝿い人でな。レンジャーパイロット達にも技術者達にも人命にも優しい人なんだよ。」

ハカセ「その安全確認に五月蝿い博士が開発したレーザー核融合炉だ。『Zプラズマ炉心』何かより入念に此処に運ばれる前に数えるのも億劫になる程既に起動実験を済ませている筈だ……信頼度は天と地程の差だ。心配する必要はないよ……」

 

ハカセの言う通り、今回の起動実験に使われるレーザー核融合炉は既に神博士は自らの神エネルギー研究所で莫大な電気エネルギーを作り出していた。

只、本来はもっと小型兵器を想定してコンパクトにするつもりが、実際は大型兵器の動力源に使用する為、神博士も初の試みの為より入念に沢山の起動実験をして、残りは現場の実地運用テストデータのみ……人命にとことん五月蝿い博士故に、余計に時間を沢山掛けていたのだ……

神「暫く休ませて貰うぞ。」と助手達に良い残し現在自宅で休んでいる。

黒野は腹部の装甲を装着させられながら答える。

「カンフー。何時もこんなの着ているのか?」

カンフー「慣れるとそんなに苦じゃないぜ。只……」

各部関節を保護する特殊ジュラルミン製のアーマーパッドを装着してから背中の電子回路を装備を完了して稼働バッテリーを背負うように嵌め込む。

カンフー「常人の10倍のパワーを全体に行き渡らせる代わりに少々重いバッテリーを背中にしょい込むのを除けばな……」

最後にヘルメットを渡されて全員被る。

カンフー「……ガーディアンよりヒロイックなマスクだな……」と軽くぼやくカンフーをおいといて、

黒野「全員無事装着したし……指令センターに戻るぞ。」

ハカセ「このまま格納庫に直行では?」

黒野「良いから良いから…」

「?分かりました。」

剣持は疑問に思うも先輩の指示に従い同行する。

 

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指令センターに戻る一同、先に特殊強化装甲服を装着した女性陣達が、待機していた。

ハカセ「遅くなりました……」

カンフー「早かったな…」

アイドル「まぁね。」

黒野は辺りを軽く見渡して、

黒野「極弥博士は?」

ダイアナ「起動実験を間近で立ち会いたいですって……」

アイドル「最後までムカつく博士だったよ……顔も見たくもない。」不満を隠さない声を出すアイドル。

ポニー「いよいよ。起動実験だね……」

大型モニター画面を見る一同。

無数の作業員達がウルトラーVの整備を完了させて離れて科学者達が集まる。

【ーーーーッ!?】

(怪獣の気配……!?)

「!?」

リリアン「どうしたの?剣持君。」

「……いいえ。」

敵が誕生するのを黙って見ている事しか出来ない剣持は

ただただ自分を責めるしか出来なかった……

鹿野「剣持君。心配なのは僕も同じだよ……」

「鹿野博士……」

鹿野「念の為、ウルトラーVの内部には、ロボー47やゴリアテの経験から光のレトロウィルス対策に開発した試作型AI通称『ブルコン17』を入れてある……」

黒野「それ意味あるんですか?」

鹿野「イヤ、試行錯誤の末の一つの安全装置だし、多分難しいかも……」

生物は勿論ロボットやヘドロを怪獣化させる細菌を完全に殺菌する方法する具体的には発見出来ていない現状、試行錯誤のトライ&エラーの繰り返しだ。むしろどう対策すれば良いかするわからない……

只、自分達の大型兵器を全て怪獣化させられて市街地を破壊されるのだけは何とか阻止しないと……

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不気味な沈黙が広がる起動実験が遂に始まった……

第13整備格納庫内ウルトラーVの中枢部……例の『ブルコン17』と呼ばれた試作型高性能人工知能がある頭部の左右に繋げた特殊合金製コードは円盤の真下に繋がっており、そこから『Zプラズマエネルギー』を流しこむ。

ウルトラーVの起動を間近に見る為、高所に設置されていた手摺付き足場に立つ極弥博士は指示を出す。

極弥「スイッチを入れろ~」

極弥博士の助手がレバーを引き上げ『Zプラズマ増殖炉』に特殊な電気を流す。

破損した白い円盤全体青い電流が走り、『Zプラズマエネルギー』をウルトラーVに流し込まれて、

ウルトラロボットの黄色い左右の両目に光が点く。

格納庫にいる人達が起動実験の成功に喜びの声を上げ、あちこちで拍手したりや口笛を吹いたりする。

整備士「ヒュー!?」

ウルトラーV「………」

無言で起動したロボットは首を左右に動かして状況を確認する。

極弥博士の助手「やりました!?」

極弥「成功だ!?」

ウルトラーV「………!!」

そして全身を拘束していたアームを無理やり破壊して、

目の前にいた手摺付き足場を右腕を軽く振るい破壊して、左側の手摺付き足場にいる極弥博士とその助手を左拳で破壊して足場を壊された博士達はそのまま高所から落下。命綱なんて付けてないから結果は言う必要はない。

ウルトラーVは背中のV字型のジェットウィングから炎と煙を上げて格納庫内部を走り回る作業員や研究者達を無視してそのまま格納庫の天井ハッチを無理やり破壊して空を飛ぶ様子の一部始終を指令センター内にいた黒野達は緊急事態を知らせるアラームと通路のあちこちに赤いランプが姿を見せる中、行動を開始していた。

ハンサム「独り善がりの科学が招いた結果がこれかよ!?あの馬鹿博士死に逃げやがって!?」普段は冷静に物事を見て判断するハンサムすらキレている。

ハカセ「私達はどうする?」

慌てて走って行くメンバー。走りながら会話するメンバー。

カンフー「勿論、あのロボットを何とかする!?」

走りながら勇ましく答えるカンフー。

黒野「同感だ!?それと剣持は残して良かったよな!?」

カンフー「あぁ。どうせ、この人数分の巨大ロボットなんか用意されてないよ!?」

アイドル「此方は風谷怜奈!?本部。応答せよ。」

腕時計型通信機を使い連絡するアイドル。

イデ《どうした!?グラサン隊員から報告があった起動実験に何か問題が発生したのか!?》

アイドルの通信機にポニーの顔が近づき言う。

ポニー「『Zプラズマ増殖炉』を内蔵した機体の起動実験で、ウルトラーVが起動しましたけど、怪獣顔負けの破壊活動を開始!?極弥博士を始め多数の死者も出ています。『お化け屋敷』出撃お願いします!?」

エドランド《了解!?君たちは直ぐに安全な所へ避難してくれたまえ。》

通信が切れて一同は走る。

グラサン「見事に嫌なフラグを全て回収しやがって!?あの馬鹿博士!?」

ハカセ「ちょっと~~待って~~」汗だくに走るも置いてかれる体力とスタミナが少ないメンバー。

リリアン「ふぇ~~」

ダイアナ「皆さん。速い……」

全員全速力で走っている中遅れるハカセ達。

黒野「無理するな。お前ら、自分達が出来る事を最大限するぞ!?」

黒野達は複数の巨大ロボットが整備されて格納庫に急ぐ。

 

ダイアナ「ぜぃぜぃ……行きますわよ!?」

口から息切れの声を出しながらもダイアナ達は走る。

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指令センター内では所長を始めとしたロボット工学研究者達が走り回り遠隔操作でウルトラーVを止めようと、するも効果無しのようだ。

「……」茫然自失になっている剣持。

鹿野「実験は中止になったね……念の為に作ったAIも効果無しの結果だ……いや~~参った参った……」

用意された席に座る剣持の隣に座る鹿野博士はそう答える。

「……」

剣持は何とか立ち上がり……

鹿野「どうした?剣持君。」

「……俺にしか出来ない事をしてきます。」

そう言い指令センターの出入り口から剣持は姿を消す。

鹿野「……」

その後ろ姿を無言で見詰める鹿野博士。

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出撃用のハッチを内側から無理やり変形させて破壊して出現したウルトラーV。

地の底から這い上がり付近の景色を眺めるも……彼は、

広がる地上の光景を見て一言。

ウルトラーV「……此処ハ何処ダ……」

剣持達はまだ気付いていない物の……一の谷博士と御手洗博士や岩本博士が共同開発した試作型人工知能は確かに稼働していた。只『Zプラズマ』……ゾークロン由来の光のレトロウィルスにも感染しても耐性が生まれていたが、偶然にもアクシデントで人が乗るウルトラーVに自我が目覚めたのだ……

 

人のような自我に目覚めてしまったロボット……それがウルトラーVだ。

ウルトラーV「……!?」

【ドシン、ドシン、ドシン、ドシン、ドシン、】

どこかを目指している訳でもなく研究所周辺を歩く。

突然地下から現れたウルトラーVに逃げ惑う外にいた人達。

ロボット工学研究所の格納庫から出てきたウルトラーVは、巨大な足を使い左右にゆっくりと歩く。足元で騒ぐ無数の小さな声に耳を傾ける事はなく、

やがて、複数のハイパーバルカン砲台が地下から追り上がる。

ウルトラーV「……」

 

ハイパーバルカン砲

基地防衛に開発されたバルカン砲とは名ばかりの対空砲

88ミリ砲弾を毎分8~9発の速さで発射する事が出来る。

【ウィーン。ダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッ】

砲台は狙う目標をウルトラーVに向けて88ミリ砲弾を発射する。無数の88砲弾がウルトラーVに命中するも装甲が硬いのかあっさりと弾かれる始末。

 

指令センターにて、

通信オペレーター「ハイパーバルカン砲。対象にダメージ無し!?」

鹿野「いや~~こりゃ凄いわ~並みの怪獣を穴だらけにする事が出来るバルカン砲なのに、凄い防御力あるな~~流石は一の谷博士や御手洗博士が共同開発した究極のウルトラロボット。」

所長「感心している場合かぁ!?レーザー砲台も出せ!?バリアーも起動するんだ!?」

所長の指示が指令センターに飛ぶ。

 

場面はロボット工学研究所の野外にて、

無数のレーザー砲とハイパーバルカン砲がウルトラーVに向かって絶え間なく攻撃をしてウルトラーVは、黄色い両目から赤いレーザー光線を連射。

バルカン砲台らを次々と破壊し研究所の施設の一部を破壊する。

【ウィーン。ウィーン。】

ウルトラーVから離れた大型兵器用格納庫のハッチ左右に開き『ラピッドパルス』と『アルムオーダーJ』の二機が立ち上がる。

ウルトラーV「!?」

自分と同じ大きさの存在が突然現れて驚くウルトラーV

人間をそのまま大きくしたように数歩後退し、無言でこちらに向かって音を立てて迫る巨大ロボット達。

【ウィーーーーーン!ガッシャン!ガッシャン!】

重量のある足がゆっくりと稼働して歩み相手に接近して向き合う両者。

ウルトラーV「……」

 

アルムオーダーJの操縦するコン・ポッド内部では嵐陽一郎25歳は、『お化け屋敷』から遥々来てくれたハンサム隊員から念の為に出撃準備をしてくれとお願いされて、自身が操縦する愛機の整備する人達と待機していたら、この騒ぎが発生して急いで愛機に搭乗してウルトラーVの前に立ち塞がる。

嵐「指令センター。この暴走マシンをどうする!?」

ロボット工学研究所から命令を待つ嵐陽一郎。

所長《何とか奴の動きを無力化出来ないか?》

遠隔操作から強制停止を試みるも未だに効果は無し

嵐「やって見ますけど、期待はするなよ。」

アルムオーダーJの右腕を動かしてウルトラーVの片腕を掴む。

ウルトラーV「何ダ?勝手ニ触レルナ。」

掴んだ腕を振り払い、二機から距離を取りこの場から離れるウルトラーV。

梶本「逃がさない!?」

梶本重治が操縦するラピッドパルスが音を立てて両腕を前に伸ばしてウルトラーVの胴体を掴み動きを止めようとする。

ウルトラーV「放セ!?」

ウルトラーVは自身の背中のV字型ジェットウィングを点火して再び飛行しようとするが、ラピッドパルスに胴体を掴まれて浮遊を妨げられる。

梶本「ぬおおおおおお!?」

ウルトラーV「!?」

飛ぶのを止めて邪魔なラピッドパルスの方に向き合い、ウルトラーVはラピッドの腹部に向かって横蹴りを叩き込む!?

機体の腹部に蹴りを直撃してラピッドは横転し倒れて操縦席のコン・ポッドが軽く揺れる。

梶本「やったな!?」

機体を直ぐ様起き上がらせて、ウルトラーVに向かって空手の正拳突きを放ち、ウルトラーVは片腕で頭部を隠し守るようにラピッドパルスの正拳突きの一撃を防ぐ。

そしてウルトラーVは直ぐ様左腕を伸ばして相手の右腕を掴み右拳で無防備の胴体を連続で殴る。

梶本「ぐっ!?左腕が無防備だぞ!?ラピッドパンチチェーンロケット!?」機体が激しく揺れる中、目標のターゲット設定をして梶本は両手に持つ操縦用ゲームコントローラーのボタンをコマンド入力して、ラピッドパルスの左腕をウルトラーVの顔に向けて梶本の叫び声と共に飛ばす。

ロケットエンジンが起動すると共に特殊合金製のチェーン付き左拳が発射されて、ラピッドパルスを容赦なく攻撃するウルトラーVは突然飛来したラピッドパルスの左拳を回避出来ずに直撃、軽く身体を宙に吹き飛ばされる。

ロボット工学研究所の敷地内の道路を転がり付近の車を宙に舞い上がらせながら倒れ込むも直ぐに起き上がるウルトラーV。その視線は二機を鋭く睨み付けている。

 

梶本「…………ゴメン。怒らせたかも……」

自分がしたのが悪手と気付くも既に全ては後の祭り……

嵐「……無力化は無理だな……」

【ブゥーー!?ブゥーー!?ブゥーー!?】

ウルトラーV「……」

無言で耳元に聞こえるクラクションを激しく鳴る自動車を片腕を振るい潰して、二機を見据えるウルトラーV。

嵐「行くぞ。ラピッド。」

梶本「了解!?アルム!?」

互いに敵対する両者同時に武装を稼働して走り出す!?

ラピッドパルスは全体の動きが鈍い為、アルムオーダーJが先行して地響きを立てて周囲の施設の窓ガラスを揺らして走る両者。

背中のリアジェットを噴射してジャンプするアルムは、高く跳び上がりながら、両手の指を組み合わせ放つダブルスレッジハンマーの構えをして走るウルトラーVに向かって振り下ろす。

上からのダブルスレッジハンマーを両腕で頭部を守るウルトラーVは、両足をアスファルトにめり込ませて、両腕を左右に広げて攻撃を弾き飛ばす。

嵐「うおっ!?」

滑るように後方に下がり、後から来るラピッドがアルムが支える。

嵐「悪いっ!?」

梶本「来たぞっ!?」

【ウォーーン!!】

嵐「二人でコイツを止めるぞ!?」

二機は左右に別れてラピッドから殴るが片足で払われ、

逆に素早く殴り飛ばされるラピッド、無防備の背中を踏まれて追い打ちをされる物のラピッドを追撃するその隙にアルムが攻撃する。

嵐「おりゃっ!?」

アルムは下からのアッパーカットを放ちウルトラーVを怯ませるも直ぐに体勢を立て直してアルムの腹に膝蹴り浴びせ裏拳を放ち、相手の腕を掴み胸部に連続パンチで

アルムと応戦するウルトラーV。無数の金属の打撃音と火花が舞う中、金属の拳が相手の装甲にぶつかり打撃と打撃の殴り合いを展開、ウルトラーVの腹部を殴り頭部殴るアルムオーダーJはショルダータックルをするも両腕ガードで受け止められて逆に右ストレートで殴り飛ばされながら両者一旦距離を離し同時に両手を上げて掴み掛かる!?

ウルトラーVの両手とアルムの両手が音と衝撃が同時にぶつかり、互いの両手を握りしめ取っ組み合い力比べを始める。

【ギシギシ……】

アルムオーダーJのパワーでウルトラーVを押し出そうとするも、全く押し返せない……逆に押されて行く……

嵐「踏ん張れっ!?アルムオーダーJ!?」

ウルトラーVは相手の両手を掴んだままアルムを持ち上げて建物に叩き付けようとするも、

嵐「今だっー!?ていっりゃあっ~~~」

両足の噴射口の脚部推進機と背中の標準翼を稼働させて

持ち上げられた状態から両足の推進機から出る推進力を利用してアルムは逆にウルトラーVの後ろに回り込み後ろからウルトラーVを放り投げる。

ウルトラーV「「!!?」」

まさか逆に投げ飛ばされるとは思ってもいなかったウルトラーVは両腕を左右に広げて着地して後退しつつ踏ん張るも、顔を相手がいる方に向けた瞬間、全力で走るアルムオーダーJが目前まで迫る。

嵐「おりゃあっ!?」

アルムはヤクザ蹴りでウルトラーVの顎を蹴り上げて特徴的なV字型アンテナを右手で掴み顔を上げさせて、左拳で殴り、更に右拳で殴り、腹に膝蹴りを打ち込むも、

ウルトラーV「!!」

ウルトラーVはアルムの蹴りの動作をした瞬間片足を使いアルムの軸足に足払いをして、アルムを転倒させて、

嵐「うわぁああああああ~~」

直ぐに起き上がろうするアルムは道路に倒れ込ませて倒れている状態のアルムをウルトラーVは両腕で押さえ込んだ状態で相手を無理やり引き摺る。道路の捨てられた車が次々と雪崩のように引き摺られているアルムの背中に直撃し跳ね返る。そして引き摺り続けたアルムを一つの建物に向かって背中から叩き付けて、建物は倒壊して

ウルトラーVは容赦なく叩き付けられたアルムを左右の連続パンチ攻撃でダメージを蓄積させる。再びウルトラーVはアルムを持ち上げて施設の壁に何度も叩き付けて

、アルムを無理やり放り投げる。空中に軽く漂う感覚と重力に従い落下して、起き上がった時には、接近したウルトラーVと再び力比べを開始して圧倒される。

嵐「凄いロボットだ!?アルムオーダーアイ!?」

すかさず嵐陽一郎は機体を踏ん張りながらゲームコントローラーでコマンド入力してアルムオーダーJの真紅の両目から熱光線を発射。

ウルトラーV「!?」

光線がウルトラーVに直撃するもこれといったダメージは与えられていない。

ナレーション《ゾークロンの円盤から抽出されたZプラズマによりAIは正常な判断がつかない暴走状態になっていた。自我に目覚めたばかりのウルトラーVは自分の身を守る攻撃的本能に突き動かされる。》

ウルトラーV「邪魔ダ!?」

力比べを辞めて殴り掛かるアルムのラッシュ攻撃を防ぎながらウルトラーVは大きく拳を振りかぶりアルムの胸部を勢い良く殴り下ろし、追撃に下から殴り上げて後退するアルムだが頭突きを放ちウルトラーVの頭部に直撃

させるもウルトラーVは背中のジェットウィングの利用して低空からのハイキックをアルムオーダーJの顔面を叩き付けて、威力の余り転倒させて無防備のアルムオーダーJに馬乗りをして宇宙金属の鉄拳を何度も何度も銀色の特殊合金の装甲に振り下ろす!?

嵐「うわぁああああああああああ!?」

一撃一撃の余りの衝撃に機体は悲鳴を上げる。

ウルトラーV「……」

黙々と叩き潰そうと拳を振り下ろす。見ようによっては小さな虫に噛まれた子供が死んでいるのも気付かないまま無我夢中に何度も虫だった物を叩いているようにも見える……

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

マッハビースト1号機内

アラシ《此方、アラシ。今助けるぞ!?アルムオーダーJ。》

一人で操縦可能のマッハビーストだが今回はアラシが操縦して攻撃は射撃が上手いサンダース隊員が担当する。

サンダース《対怪獣攻撃用ミサイル発射!?》

『お化け屋敷』から出撃した二機のマッハビーストが東京のロボット工学研究所に到着して暴れているウルトラーVに向かって対怪獣攻撃用ミサイルを発射する。

エドランド《ミサイル発射!?》

ミサイルは全てウルトラーVに直撃するも弾かれてウルトラーVの周りに落下して爆発する。

ウルトラーV「!?」

ミサイルの爆発と爆発音に驚きアルムオーダーJから離れるウルトラーV。

梶本「レンジャー・嵐!?大丈夫かっ!?」

ラピッドパルスがラッシュ攻撃をまともに食らい続けたアルムを何とか駆け寄らせて、ウルトラーVから一旦撤退する。

ウルトラーVも逃げようとする二機のロボットに気付いて後を追おうと動くも、工学研究所に建造された無数ハイパーバルカン砲台とレーザー砲が行く手を何とか阻んでくれて二機は戦線から一旦離脱する。

アラシ《よっしゃ!?サンダース。もう一回頼む!?》

サンダース《了解!?ミサイル発射。》テンション高く叫ぶアメリカ人。

エドランド《関節部分を狙え!?ミサイル発射!?》

二機のマッハビーストは旋回してウルトラーVの関節部分を狙ってミサイルを発射する。

ウルトラーVも両目から赤いレーザー光線を連射して、

飛来する対怪獣攻撃用ミサイルを全て迎撃して、自分の周りを飛ぶマッハビーストを破壊しよう腕を振り上げ下ろすも、

エドランド《回避だ!?アラシ隊員!?》

アラシ《了解!?》

ギリギリでその腕の一撃を回避するマッハビースト達

アラシ《ふぅ~~危ない危ない。》

サンダース《気を付けてくれよ。》

エドランド《……分かりました。ロボット工学研究所所長から許可を貰った。アラシ。サンダース。ナパーム弾の使用許可を降りた……ナパーム攻撃開始!?》

 

アラシ《了解!?よ~し~~行くぞ!?》

サンダース《オッケー!?》

機体下部のハッチが開きナパーム弾を投下、ウルトラーVの足元に投下させて高熱の爆炎が舞い上がる。

ウルトラーV「!?」

当然、ナパームの炎に包まれるも究極のウルトラロボットの名は伊達ではなく、炎に耐えてお返しに両目から赤いレーザー光線を連射する。そのレーザー光線がアラシ隊員が操縦するマッハビーストの左主翼部分に直撃する。

アラシ《わぁああああああ!?神様仏様!?》

サンダース《こんな事なら昼飯のステーキを残してくるんじゃなかった!?一切れしか食べてないのに!?》

操縦席内部で悲鳴を上げる二人。

所長《残った砲台で奴の注意を引け!?》

エドランド《後ろががら空きだぞ!?》

ウルトラーVの背後から研究所防衛に設置されたハイパーバルカン砲と対怪獣攻撃用ミサイル発射してアラシ達を助けるエドランド隊長とロボット工学研究所。

背後からの無数の急襲に軽く怯むウルトラーVはアラシ達を無視して宇宙金属の鉄拳でハイパーバルカン砲台を破壊する。

アラシ《(゜ロ゜;、…………流石はエドランド隊長だぁ!?》

知らずに危機を救われて間抜けな顔を晒すアラシ隊員。

サンダース《本当に助かりました……》

 

ウルトラーV「…」

ウルトラーVは、自身の周りを旋回して攻撃するマッハビースト達を無視して視界に見える首都東京のビル街に興味を持ちロボット工学研究所を後にして東京方面の市街地を目指して進む。別にゾークロン細菌特有のハローワーク破壊に特化している訳ではない……なんとなくの興味だ。

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当然、東京のあちこちに避難警報が鳴り響き東京都民は避難用の地下シェルター急いで避難移動をする。

只……単純に都民全員避難する時間が無いのだ……

 

ロボット工学研究所では、

嵐「『お化け屋敷』の皆はロボットを追ってくれ。」

サンダース《了解っ!?》

マッハビースト達もウルトラーVの後を追いかける。

嵐「ラピッドパルスも奴を追いかけてくれ!?」

所々ボコボコになっているアルムがラピッドに通信をする。

梶本「でも、」

嵐「東京に住む全ての市民の安全が脅かされているんだ!?モタモタするな!?」

梶本「っ……了解っ!?」

ラピッドパルスはアルムをロボット工学研究所に置いて、市街地に急行する。

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三門市 香取の家 香取の部屋にて

携帯ラジオから流れる洋楽を聞きながら

香取「ふわぁ~~」タブレットを持ったまま欠伸を口に出す香取葉子……

染井「凄い欠伸ね……葉子……」

遊びに来たという自習をしている染井華。

香取「ねぇ。華。」

染井「何?葉子。」

香取「前回のランク戦の戦術は悪くなかったわよね……」

染井「……転送の位置は悪くなかったわ。鈴鳴第一と王子隊の三つ巴で葉子が若村先輩と一緒に王子隊長と来馬隊長と村上君の足止めをしてくれて先に狙撃手を狙う三浦先輩が無事に別役君を落としてくれたし……若村先輩が王子隊長に向かって……」

香取「鈴鳴の村上さんが王子隊の二人を落として、私が来馬隊長を倒して合流しようとしたら王子隊長が予め付近の電線を使ったワイヤートラップで合流した雄太と麓郎を拘束して、王子隊長が雄太を落として続いて麓郎を狙うも村上さんが旋空孤月を放った斬撃で麓郎と王子隊長を落として、」

染井「葉子が村上先輩に負けた……」

口にはしない物の染井は薄々感じていた……葉子自身も感じている……

使える手札の限界に……自分の戦闘スタイルに合ったトリガーを選びエース兼隊長をしている物の……中途半端だ……卓越した戦略家ではないし、点を取るのに引き際をしっかりする物も自分より強い奴が相手で1対1で挑むも、負けているのだ……B級部隊にはそれぞれエースがいるのは当然だが、そのB級エース達と比べても葉子はそんなに強くないのでは?

香取「……」

当人も少し負けて脱力感を全身に表している様子だ。

《……番組の途中ですが臨時ニュースをお伝えします。ロボット工学研究所で開発された新型ロボットが暴走して東京の市街地を目指して進行しています。『お化け屋敷』からの発表によりますと……》

香取「……東京は何時も狙われているわね。」

自分の部屋のベッドに寝転がりながら言う葉子。

染井「出動はあるのかしら?」

香取「もしあるなら連絡が来る筈よ……」

結局この日ボーダーからの出動要請はなかった…

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ウルトラーV「……」

ウルトラーVは市街地の道路を闊歩する。

但し巨大ロボットで背中に赤い色のV字型のジェットウィングがある為、真っ直ぐ歩く度に、ウィングの両端がビル群を削り、半壊させて市街地に被害を生んで、アスファルト道路は巨大ロボットの足跡を作り、乗る人達がいない自動車達はロボットの足に耐えられる筈もなく潰れて大破する。

エドランド《ロボットの注意をこっちに向けるんだ!?対怪獣攻撃用ミサイル発射!?》

途中でロボットは足元を躓き高層ビルに倒れてビルの窓ガラス全て雨のように振り注ぎ倒壊させて、ゆっくりと起き上がり、

ウルトラーVは東京の高層ビル群を破壊して進む!?

真正面から二機のマッハビーストからミサイルが発射されるも宇宙金属の装甲が強硬の為、直撃しても弾かれるのだ!?

アラシ《くそ~~効き目が無い!?》

ウルトラーVは尚も進む!?

空からウルトラーVの近くの足元を見ていたサンダースは逃げ遅れていた人達を見つける。

サンダース《……!?大変だ!?アラシ!?》隣で操縦するアラシに声をかけるサンダース。

アラシ《今がまさに大変だよ!?どうした!?サンダース!?》

サンダース《あのロボットの近くで逃げ遅れた市民達がいる!?》

アラシ《何だって!?》驚愕な声を出すアラシ。

その時、二人の万能ヘルメットに内蔵された通信機から通信が入る。

梶本《此方ラピッド!?状況は?》

アラシ《今どの辺りだ!?ラピッド!?》

梶本《ウルトラーVの真正面に向かっている!?》

アラシは妙案を思い浮ぶ!?

アラシ《ラピッド。悪いがウルトラーVを少しで言いから押さえて進軍を食い止めてくれ!?ウルトラーVの近くに逃げ遅れた市民達がいるんだ!?》

梶本《っ!?任せろ!?》

【ガッシャン!?】

ラピッドパルスがウルトラーVの前に立ち塞がる。

空手の構えをしてからの不意打ちのウルトラーVに体当たりをして後退させる事に成功する。

ラピッドパルスは更に後退させようとするが、ウルトラーVはラピッドパルスの顔面を殴り機体にダメージを与える。更に宇宙金属の膝蹴りがラピッドの腹部に直撃して宙に浮かばさせるも、両腕を下に下ろして踏ん張り吹き飛ぶのを防ぎ、代わりにラピッドはウルトラーVの片足を両手で掴み上げてウルトラーVを転倒させる。

梶本「行くぞ!?」

追撃する前にウルトラーVは起き上がり再接近する両者

ウルトラーV「!?」

逃げ遅れた市民達から二機の巨大ロボットは離れて、

ウルトラーV「!?」

鋭い横蹴りをラピッドパルスの横腹にぶつけて、ラピッドパルスに確実なダメージを与えるも、再び頭部を右ストレートで殴りつけるも、ラピッドパルスは両手でその腕を掴み右腕の動きを完全に止めて、ウルトラーVの横腹に膝蹴りをお返しする。

だがウルトラーVは徐々に少しずつ戦闘についての学習をして行く……

アラシ《俺達は着陸して市民の救助にあたります。》

梶本《お願い!?》

マッハビースト1号機は垂直着陸して行き。

その間、ラピッドパルスは、ウルトラーVの猛攻に苦戦を強いる。中国拳法の流れで強力な肘打ちを腹部に叩き付けるもラピッドパルスの首の後ろを手刀で打ち付ち込まれて、強力な膝蹴りを胸の赤い梶本電気会社のロゴマークがプリントされた青色の主要装甲に叩き込まれて損傷するも、ラピッドパルスはウルトラーVの腹部に連続パンチを打ち込んでも効果が今一つ。

梶本「ならっ!?ラピッドチェーンパンチロケット!?」

チェーン付きの右拳を飛ばすも、今度はその拳を避けてチェーンを掴まれ逆にチェーンを利用されてラピッドパルスがウルトラーVに引っ張られる。

梶本「うわぁあああああああ!?くっ!?」

コマンド入力して高圧電流を鎖分銅に流してウルトラーVから離れるラピッドパルス。

コン・ポッド内部では機体の損傷状態を確認しつつ相手の姿を見据える。

 

梶本「……損傷がある物のまだ闘えるな……」

真剣な目付きで、ラピッドパルスを中国拳法の独特な構えにして重治は叫ぶ。

梶本「電流暴風飛竜拳!!(カレイトタイフーンドラゴン・フォーメーション)」

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梶本重治の好きなスポーツはプロレスでテレビで見え覚えたプロレス技を巨大ロボットのラピッドパルスを動かして怪獣相手の攻撃に使う程プロレスが大好きなのだ。

しかし、レンジャーパイロットになる際には、応用が聞く空手と中国拳法をしっかりと習い基本戦闘で使用している。

互いに走り出し、ウルトラーVは右拳をラピッド向かって放つ。

ラピッドは左手でその一撃を止めると同時に、青い電流がウルトラーVの右拳に流されてその瞬く間に、

ウルトラーV「……!!」

ウルトラーVの全機能が停止するも直ぐに動力源のZプラズマ増殖炉が再稼働する。

梶本「やっぱり、ラピッドパルスの後継機だから電気怪獣対策にEMP対策しているよな……だが……」

僅かな隙に、ラピッドは電流を帯びた右拳をウルトラーVの顎に打ち上げる。

大きな打撃音と共にウルトラーVが市街地の上空まで吹き飛ばされてビルに倒れ込み瓦礫の雨がウルトラーVに振り注ぎ何とか頭部を前に向けた瞬間、ラピッドパルスが放つプロレス技のドロップキックが胸部に炸裂してウルトラーVは幾つ物の高層ビルを破壊して倒れ込む。

 

電流暴風飛竜拳……それは空手と中国拳法の打撃や刺突を繋ぎにプロレス技の投げ技や組み技や関節技を暴れる風の如く使う戦法だ…………怪獣相手に実に効果的な戦法でこの戦法の最中は両手には強力な電気エネルギー(ON、OFFの切り替え可能)が流れている為、空手や中国拳法の打撃で相手の怪獣の動きを電気で痺れさせる事も身体を感電させて明確なダメージを与える事が出来る。

 

ウルトラーVは立ち上がり、電流を帯びた拳で動き止められてラピッドパルスに背後に回り込まれてジャーマンスープレックスを叩き込まれてから、ラピッドの両足を溜めてから繰り出す中国武術の旋風脚をまともに直撃して、プロレス技の投げ技ボディ・スラムを決められる。

ウルトラーVは起き上がり、トリッキーに格闘技を変えるラピッドの膝蹴りからの肘打ちを叩き込まれて追い込まれるも、高性能AIはラピッドパルスの動きを分析して対応し……ラピッドパルスの空手の正拳突きを一歩引き回避して、ウルトラーVは相手に対して片足を後方に真っ直ぐ高く伸ばして相手の胸部を蹴り飛ばす。プロレス技のトラース・キックをラピッドパルスに叩き付ける。無様ビルに倒れ倒壊させて何とか立ち上がるラピッド。

ウルトラーV「ラーニング完了……」

梶本「……嘘だろ!?」

ラピッドパルスと同じ構えをしてウルトラーVは空手、中国拳法、プロレス技の組み合わせで、ラピッドパルスの攻撃に対応して反撃して行く。

重く鈍い金属が鳴る音が市街地に鳴り響く中、元々動きが鈍いラピッドパルスは最新のウルトラロボットに次第に劣勢になっていく……

全ての動きが鈍いラピッドより動作の速いウルトラーVの延髄斬りが正確無比にラピッドパルスの後頭部を捉え

ラピッドパルスは高層ビルに叩き付けられてビルは半壊してラピッドパルスは倒れ込む。

梶本「無…念……」

コン・ポッド内で意識を失う梶本重治。

ウルトラーVはトドメを刺そうと動こうとするが、

ウルトラーV「!?」

嵐「スカーレットコレダー!!」

ウルトラーVに容赦無く殴られボコボコになった特殊装甲を持つアルムオーダーJが、腹部の必殺光線技を放ち

ウルトラーVは右腕に内蔵していた黄色いグリップを取り出して素早く黄色い持ち手を掴み握りしめオレンジ色の熱エネルギーの刀身を出現させたエネルギーソードで飛来するアルムオーダーJの必殺光線技を真正面から熱エネルギー刀身で受け止める。周囲の市街地に光線と熱の光が眩しく照らす。

アルムの10億ボルトの光線技に耐えるウルトラーV。

ウルトラーV「……!!」

素早く背中のV字型ジェットウィングを起動させて、

光線技を受け止めた状態で、アルムに向かって急接近!?

嵐「なっ!?」

ウルトラーVは低姿勢からスカーレットコレダーを発射する胸部と腹部の装置を破壊する。

嵐「発射装置が!?」

ウルトラーVはアルムを両手で持ち上げて、ラピッドパルスが倒れ込んでいる場所に向かって投げ飛ばす。

嵐「にい…さん……」

アルムはラピッドの近く倒れ込み、

ウルトラーV「…………」

グラビティス(聞こえるか……人の手で産まれし鉄の人よ……)

ウルトラーV「!?」

ウルトラーVの頭部に謎の怪電波が送られる。

電波元発信源は月にいる謎の存在だ。

グラビティス(お前は、自分が何故攻撃されているのか、何の為に誕生したのかわからないんだな?)

ウルトラーVは空を見上げて……

ウルトラーV「オ前ハ、知ッテイルノカ?俺ノ誕生シタ理由ヲ……」

グラビティス(いいや……知らない……だが、)

ウルトラーV「!?」

グラビティス(その理由を見付けるヒントくらいなら……一緒に探してやる……俺達がいる場所に来い!?ウルトラーV。)

 

ウルトラーVは、『お化け屋敷』を無視して背中のジェットウィングを展開させて東京上空に高く飛び上がり『お化け屋敷』達の前から姿を消した……

ウルトラーVの研究所での暴走……そしてその市街地での戦闘の合間、レッドマンは一度として現れなかった……

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《各作業員、所員は決められた地下シェルターに避難して下さい。繰り返します。現在研究所には巨大ロボットが暴走しています。迅速に……各作業員、所員は決められた地下シェルターに避難して下さい。繰り返します。》

「すいません!?ちょっと通ります!?すいません!?通して下さい!?」

時間を少し戻すと、避難シェルターに避難する研究員や作業員の沢山の人波をかき分けて一人走る剣持。

「はぁっ、はぁっ、はぁっ、」

アルムとラピッドの二機のスーパーロボットがウルトラーVと熾烈な激闘を繰り広げている間、剣持は変身する為に研究所の外を必死に地下通路を走り回り目指していたのも

「やはりエレベーターは使えないか!?くそっ!?」

エレベーターは当然だが使用不可能、近くにある非常階段の扉を探して見付ける。

「よしっ!?」

非常階段を探して急いで階段を登り地上を目指すも

「開かない!?扉の前に瓦礫が!?チェストーー!!」非常口の扉に剣持は必死に体当たりをする。扉の外側の瓦礫を少しでも前に押し出そうとする剣持。

出口にはウルトラーVが破壊した施設の一部の瓦礫が扉の前に邪魔をして出るのに思った以上に時間が掛かったのだ……

非常口の扉から剣持が肩を抑えて扉から出て来る。

近くで倒れ込んでいたアルムがぎこちなく立ち上がり、剣持に気付かず、ウルトラーVがいる東京方面を目指す。

「……奴は…市街地に移動したのか……」

何とか外に出た時には、ウルトラーV達は既に東京方面でラピッドパルスと戦闘を開始しており、剣持はワープを使用して東京の市街地の路地裏にワープするも、余りに速いスピードラピッドパルスの動きに対応して行くウルトラーVに苦戦は避けられない事実に剣持は……ベムは……覚悟を決めて変身しようとするも、ブラックワンに言われた言葉がフラッシュバックした頭がモヤモヤをしていた……認めるしかない正論に……どう向き合えば良いのか……目に見えないトゲでも身体に刺さっているかのようにいざ変身して戦おうと思うと、足がすくみ怯える……俺達しかいないから戦わないといけないのに、自分の何処かで他人の力をあてにして甘えている事実、

パリと時みたいに、また市街地を守れなかったらと不安になる心、友達を守る為に、友達の心を傷つけた現実…

沢山の事が頭と心に通り過ぎて心がぐちゃぐちゃになって、モヤモヤが大きくなるばかりだ……

「…………」

近くで大きな音が鳴り響きその方向に視線を向けると、

アルム、ラピッド《…………》

険しい顔で市街地に倒れる二機のスーパーロボットを見る剣持…自分がもっと早く変身して加勢すれば、二機は負ける事もなかった……剣持夢想はウルトラーVの強さに怯えたのだ……自分達の味方になるロボットが、敵になって立ちはだかる……しかも、滅茶苦茶に強い。

「何迷ってんだよ!?俺はっ!?俺達しか奴の暴走を止められないんだぞ!?戦えよ!?剣持夢想っ!?変身ッ!?」

怯えながらも愚図りながらも剣持は変身する!?

但し変身は出来ても心のモヤモヤも迷いを消えた訳ではない……"何か"と戦うのを理由に大切な物と向き合う事から……楽な方面に逃げているに過ぎない。一瞬でも忘れようしているのだ……本当の己自身と向かい合う事を……奇しくもソレは今現在の香取葉子と同じ行動概念なのを剣持本人は気付いていない……

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東京上空……

ウルトラーV「…………!?」

レーダー否、本能が告げる。敵が、自分が倒すべき敵が来る!?

マッハ5の赤い光の玉が月に向かうウルトラーVの真正面に激突!!

激突と同時にウルトラーVは赤い光の玉と共に姿を完全消した。

グラビティス(!!来たな!?レッドマン……)

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ゾークロン円盤の外には、ブラックワンが用意した怪獣達を操り、レッドマンとウルトラーVがいる場所に向かって放つ。

ドン「頼むぞ。ブラックワン!?あれ程の強力な怪獣はそう簡単には誕生しない!?レッドマンの奴に破壊されるのだけは何としても避けてくれ!?」

ブラックワン「わかっている……」

用意した複数の怪獣を南極大陸に向かわせる。

その内の一機のバトルダイナスをブラックワンは怪獣使いの力で操作して。ウルトラーVの確保とレッドマンに敢えて奇襲攻撃を仕掛ける。

ブラックワン(久しぶりに、戦おうではないか……レッドマン!?)

 

 

三門市の各場所にいるヒーロー。

 

太刀風皇虎「!!」

戦闘態勢を完了した皇虎は素早く両腰に帯びた二刀の刀の片方を持ち居合いの構えをして目標の相手に向かって必殺の斬撃破を飛ばそうとするが、

間「待て、ハリケーンマスク。」

両腕に手錠を着けた男が太刀風を止める。

皇虎「イノセンスマン。この星に逃げこんでいたのか?」視線をブラックワンがいる宇宙に向けて振り向かず背後から気配に対応する武人。

間「まぁな。貴様の二刀の刀で俺の手錠を切って貰いたい。」

皇虎「断る。俺の刀をそんな事に使うつもりはない。」

間は無言で構える。

皇虎「やるか……この俺と、」

間「お前も既に気付いているのだろう……あのレッドマンに起きている事に、」

皇虎「………!!」

皇虎は自身の探知能力で後輩のレッドマンの気配を探知すると驚くべき事に気付く。そして視線をブラックワンの宇宙ではなくレッドマンの方に向ける。

皇虎「誰だ……あのレッドマンは?ベムじゃない……」

間「剣持夢想……俺達の新たな後輩になる少年だ。」

その言葉に皇虎は振り向き間に向かって素早く抜刀

間「……」

皇虎「………」

【スパッ】

水色の風の一閃と共に間の両腕の手錠が地面に落ちる。

間「すまないな。」

皇虎「手錠は切れてもお前には罪がある。上の連中は俺より堅物だぞ。」

間「俺は濡れ衣で友達を殺していない……嵌められたんだよ。」

皇虎「……証拠と真犯人を探さない限り無実の潔白は難しいぞ。」

間「今の地球の情報が知りたいなら、教えよう………」

皇虎「では、その剣持夢想についてと……この星の武道の関係について教えて貰おう。」

間「………相変わらず好きだねぇ。変わらないな………」

 

レッドマンの任務がゾークロン細菌怪獣とゾークロンの撃滅の為、銀河連邦のヒーロー達は安易な理由で力を貸す事は出来ない。ハリケーンマスク達はブラックワンを追って地球に来た為、現在フリーのイノセンスマンを除けば、地球から宇宙から現れる侵略者や怪獣達は全てレッドマンが対処しないいけないし、元より地球は星間連合と銀河連邦のどちらにも加盟していないのも問題なのだ。

 

義に生きる皇虎は剣持夢想の人となりをまだ知らない為、助太刀もしない。だがある意味これがレッドマンにとっての普通である。

 

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氷に覆われた南極 夜……何も無い南極の夜空に突然姿を現すウルトラーVと赤い光の玉。

突然視界に映る景色がガラリと変わり、現在地が全くの別の場所に軽く混乱する物の自身にめがけて急接近する真っ赤な光の玉の突進をウルトラーVは空中で受け止めて海めがけて放り投げる。

「「イヤッ!?」」

海に直撃する直前に体勢を不自然に立て直し、

赤い光が収まると同時にウルトラーVに向かって急スピードを利用した膝蹴りをウルトラーVの胸部に浴びせて、その正体を見たウルトラーVは本能的に敵と定めて右ストレートを放つも深紅の巨人は、ウルトラーVから離れて南極の大陸の夜空を飛び離れる。

夜の為、黄色い両目をライトのように光らせ夜空を高く飛ぶ両者。

……ナレーション(そして物語は最初の南極大陸の空を飛ぶ"深紅の巨人"……"レッドマン"と"存在"……"ウルトラーV"との空中追跡戦闘に戻る……)

ウルトラーV「!!」

白い南極大陸で相手をカメラアイで飛行する姿を追跡し

ウルトラーVはレッドマン相手にドックファイトを始める。

「……」

夜の南極大陸をマッハ5の速さで空気を切り飛行するレッドマン。

その後を追うウルトラーV。すかさず両目から赤いレーザー光線を発射して、後ろからレッドマンを狙う。

背後から攻撃を空中で身体を捻って回避して、互いに夜の空中で飛ぶ!!白い大地と黒い星空の境界線を向かい合いながら交わる事なく進むレッドマンとウルトラーV

【ピピ……ピピピ……ピッ!?】

ターゲットロックをしてから赤いレーザー光線を連射するウルトラーVの攻撃を全て避けてスピードを上げる。

南極大陸の狭い道に飛ぶレッドマン。その後を追いかけるウルトラーV。

レッドマンの後ろに接近して背後から殴り掛かるも、レッドマンはその一撃を回避して空中飛行を続ける。

ウルトラーVは両目からレーザー光線を発射するも、

レッドマンはその場から急ブレーキをして飛ぶ方向を変える。

ウルトラーV「!?」

レーザー光線を避けられて急いで道を変えたレッドマンを追う

ウルトラーVは背中のV字型ジェットウィングの速度と飛行高度を上げてレッドマンの後ろにピッタリに張り付き真上からレッドマンを狙う。

【ウォーーーーーン!!】

飛行高度をゆっくりとレッドマンと合わせて、完全に背後に張り付くウルトラーV。

飛行機同士のドックファイトでは、向かい合いではないこの状態なら一方的に有利な攻撃が可能だが、パイロットの操縦テクニックによっては、逆に背後に回られる危険も生まれる。

 

南極にいるペンギン達が凄いスピードで真上を通過するレッドマンとウルトラーVにビックリしてドミノ倒しをする。親ペンギンはちゃんと子供のペンギンを倒れさせないように守っていた。

 

「…………」

再び狭い氷の谷の合間を飛ぶレッドマン。追跡するウルトラーV。

狭い谷の合間で両者が並ぶ……両者空中で相手に激突しては離れてを3度繰り返してぶつかる度に付近の氷が削れる。

「!?」

直ぐにレッドマンが谷の出口から脱出してウルトラーVも少し遅れて追跡する。

(…………このままじゃ追い付かれる!?ベムっ!?)

(…………)

(くっ!?)

飛行速度と空中戦闘では勝てない事実をベムに伝えるも、ベムは何も言わない……アドバイスも無いその現状に剣持は不満を露にするも戦闘に集中しないといけない……

空中飛行を止めて剣持は南極大陸での地上戦を選ぶ。

既にウルトラーVが二機のスーパーロボットを圧倒した様子を剣持は見ている為、不安と恐怖を感じながらも、

少しでも自分の有利な状況でウルトラーVに挑む!!

レッドマンは氷の大陸に両足を踏み。遅れてウルトラーVも南極の大地に立ち、両者互いに向かい合い無言で構える。

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冷たい南極の風が両者の間に流れて、相手を見る……

ロボットだから動きや構えに無駄がないに対してレッドマンの方はファイティングポーズを構えている物も明らかに隙だらけだ。間合いを静かに狭める……そして……再び一陣の風が両者の間を通ると……

ウルトラーV「「!?」」

「「イヤッ!?」」

同時に走り出してぶつかり合い、ド突き押し合う両者!!ぶつかり合った衝撃で互いの両足は氷の大地にめり込み、組み合いながらウルトラーVはレッドマンの顔を間近で凝視して、レッドマンの腹部に膝蹴り食らわせ片腕を持ったままレッドマンを投げ飛ばして、氷の大地に叩き付けるもすかさず追い打ちのギロチンキックを放つウルトラーV。

レッドマンは相手の後ろに逃げて相手の足払いをバク転して距離を取って回避する。

ウルトラーV「「!?」」

無駄のない動きで構えるウルトラーVに対して自分自身のモヤモヤを抱えたままレッドマンは既に心で負けており、相手に向かって大振りのパンチを放つとウルトラーVは腕を僅かに動かして防ぎ続く二撃、三撃、横蹴りも両手で防ぎ、無言でレッドマンに対して片手を上向きにして"クイクイ"と手招きの挑発をするウルトラーV。

「「イヤッ」」

再びウルトラーVに向かって空手の横蹴りを放つのだが、ウルトラーVはその放たれた蹴りの一撃を最低限の片腕の動きで防ぎそのまま弾き無防備なレッドマンの背中に逆に鋭い横蹴りを入れて勢いを利用して裏拳をレッドマンの顔面に叩き付け、その威力の余りレッドマンは近く氷の小山に倒れ込み小山は崩れ、倒れたレッドマンに対しウルトラーVは背中のジェットウィングを利用して空中から飛び蹴りを放つ。

【ーーーーッ!!】

「「イヤッ」」

咄嗟の危機察知で、横に素早く転がり込んでその飛び蹴り一撃を回避するレッドマン。

破壊力抜群の飛び蹴りで氷の小山が蹴り砕かれる。直ぐに攻撃動作から立ち直して、構えるウルトラーV。

ウルトラーV「「ッ!?サセナイ!?」」

レッドマンは相手との間合いをとにかく取り素早く必殺技のレッドサンダーを放とう構えるも、それよりも早く

ウルトラーVはジェットウィングを噴射して突進!?スピードを目に見えて速くしたウルトラーVはレッドマン

が離した間合いをみるみる縮めて技を放つ動作の途中で

ウルトラーV「「!?」」

宇宙金属の片足が正確にレッドマンの顎を捉え天高く蹴り上げて、

「「イヤッ~~」」

その威力にレッドマンは空中に打ち上げられる。

空中に打ち上げられながらレッドマンは空中からレッドサンダーを放とうと思考するが、空中でウルトラーVが自分を素通りしてより高く飛行して行く様子を見て慌てて空中で追いかけるレッドマン。

同じ高さで止まりウルトラーVはレッドマンに突撃するも、レッドマンは空中で回避して、相手の首の後ろに向かって、

「「レッドチョップ!!」」

ウルトラーV「「!!!!」」

赤く発光した手刀が斬撃の如くウルトラーVの後頸部に直撃命中してダメージを与える事に成功するも、裏拳を放たれて両腕でガードするレッドマン。

(奴の装甲は当然硬いけど攻撃は通じる……)

拳を構えて相手に向かって殴り掛かるもウルトラーVはレッドマンの拳を掴み、レッドマンは空いた拳も使うがその拳もウルトラーVは受け止める。

必死にウルトラーVの万力の両手から両拳を離そうとするレッドマンだが、ウルトラーVのパワーの前に掴まれた両手の拳をじわじわと痛みを覚える。

(…………)

ウルトラーVは素早くレッドマンの両手を離して、宇宙金属の肘打ちを首元に叩き付け、自慢の頭突きでレッドマンの頭部に叩き落とし、空中から落下させる。身体を空中回転して自重を利用したドロップキック、落下するレッドマンの背中に叩き付けてレッドマンは無様に南極大陸に勢い良く落下。ウルトラーVはゆっくりと地表に着地する。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

落下したレッドマンは身体に着いた氷を払い起き上がる

ゆっくりとレッドマンから離れて着地したウルトラーVは特定の動作をしてターゲットロックをすると右拳を構えて

ウルトラーV「「トレースパンチ……」」

正拳突きを高速の速度で放つ。

右拳の部分が勢い良く特殊繊維のワイヤー付きで伸びて行き、右拳はレッドマンの左目に直撃してレッドマンは氷の壁に激突して壁を崩して倒れ込むレッドマン。

(ああああああああ"っ左目が!?)左目を抑えて苦しむレッドマン。余りの激痛でどうにかなってしまいそうだ……現にレッドマンの左目は黄色ではなく真っ赤になっている。

ウルトラーVは再び挑発の手招きをして冷静にレッドマンの動きや能力を分析する……

無理やりヨロヨロと起き上がりウルトラーVに接近して

次々とレッドマンはパンチ攻撃をするが、その全ての攻撃を簡単に防ぐウルトラーV。

ロボットは生物と違って感情の起伏や息づかいと言った表情の変化が全くもって無い……当然と言えばそうなのだが、何を考えているのか読めないのだ……それが不気味さを生み得体の知れなさを作り出す。

だが……実際には違う。レッドマンの能力を高性能AIは分析して攻撃する動作パターンプログラムを一瞬で何千万通りも作る。

レッドマン、剣持がウルトラーVに追い込まれているのは単純に剣持夢想自身が相手に対する勢い良く攻撃するイメージや戦うイメージが出来ていないからである。

咄嗟に辺り被害が及ばない場所にワープした物の、いざワープ出来たならどうするか、肝心のその後が抜けていたのだ。さっきのトレースパンチの一撃で相手に恐怖を覚えたのもある。

それでも剣持はレッドマンはウルトラーVに挑む。レッドマンは体当たりするも、ウルトラーVは直撃寸前に数歩下がり避け、再びがら空きの背中に蹴りの一撃をお返しに入れる。

「「イヤッ!?」」

宇宙金属製の足が放つ蹴りを勢い良く再び背中にくらい、痛みで悶えるレッドマン。直ぐに相手の方に振り向きパンチを放つが、あっさり片方の拳を掴まれて片腕をそのまま捻られ痛みで苦しむレッドマン。

(ぐうぅぅ……)

パワーでは圧倒されてしまいウルトラーVは空いた拳でレッドマンを数回殴打して片腕を掴んだままレッドマンを投げて氷の大地に叩き付ける。

「「!?」」

倒れたレッドマンに追い打ちの攻撃が迫り一撃めを両腕でガードして二撃めが迫る前にレッドマンは何とか身体を横に転がして追撃を回避して起き上がる。

ウルトラーV「!!」

「「イヤッ!?」」

起き上がった瞬間ウルトラーVの強烈なパンチを直撃して別の冷たい氷の小山に倒れるレッドマン。氷の小山はレッドマンの体重で崩れて、ウルトラーVは執拗に起き上がろうとするレッドマン対して強烈なキックを何度も打ち込んでレッドマンを追い込む!?

「「……っ…!?」」

(ゴリアテより過剰過ぎるパワーはないが、あの試作機より走・攻・守の全部のバランスが良い……)

恐怖に怯えながらも、相手の分析を忘れないレッドマンはウルトラーVの強烈パンチを両腕でガードして蹴り返して起き上がり、相手を見据えながらベムに話し掛ける剣持……

(……)

(ベム!?どうして何もアドバイスをしてくれない!?ベム!?)

(…………)

(ベム!?)

レッドマンめがけて背中のV字型ジェットウィングを利用する相手の突進を真正面から組み付いて、両足が地面の氷をめり込まされ押されながら……現状の打破を思考する。

(……今、真っ先にやるべき事は……この暴走ロボットを止める事!?その為には、この機体の心臓の位置にある動力源の『Zプラズマ増殖炉』を引き抜く事が、最優先だっ!?)剣持夢想は事態の収拾の為に動く。

何故、ベムは今回は何も言わないのか……何故、夢想自身にレッドマンとして戦わせているのか……レッドマンなりに確かめているのだ……剣持夢想自身の心の強さがあるかどうかを……試しているのだ……夢想の自分自身の力だけでこの暴走ロボットに勝てるのか……ブラックワンが夢想に言った言葉は、ある意味ベムが剣持夢想を堕落させていると言っているような物言いで、その通りである。昨日のブラックワンの時のように自分が意識の奥に封じ込められた状態で、別の機会で似た状態が発生した場合何かを行動するのも考えるのも全て剣持夢想に委ねるしか無くなる……昨日の夜、ブラックワンは文字通りレッドマンと剣持夢想を確実に殺せたのだ。戦える自分を封じ込めて他人に頼る怯える無力な人間を簡単に消す事が可能だったのだ……

このままでは……駄目だ……もしもの時に備えて、剣持夢想には、独りで戦える必要がある……夢想の大切な物の為にも世界中のハローワークと求職者と就職者の為にも……故に今回は出来る限りベムは何もしない事に決めたのだ。

(剣持夢想……お前はあの二宮隊の隊長相手に、一度は勝ったんだ……まぐれではなく戦略や戦術を必死に使って一度は勝ったんだ……お前には、自分より強い奴に恐怖を感じ臆しても挑もうとする勇気がある……ただ、まだお前は自らに秘められた力に自ら気付いていないだけだ……)

突進を両手で受け止めながらレッドマンは一度、間合いを取り再び再接近!?負けてたまるかっ!?の気概で

ウルトラーVに向かって空手の横蹴りで連続攻撃するもウルトラーVは左右の肘を出してレッドマンの連続蹴りを全て防ぎ。両目から赤いレーザー光線を連射。

「「イヤッ!!」」

素早くバク転してそのレーザー光線の攻撃を回避するレッドマンはレーザー光線の連射が終わると直ぐに再接近して両腕を赤く発光させて両拳を同時に突き出す。

ウルトラーV「!!」

直撃と同時にウルトラーVは吹き飛ばされてそのまま氷の壁に背中を打ち付ける。レッドマンは壁側に追い込んだウルトラーVに向かって、右拳を赤く発光させて接近

体勢を立て直される前に追撃しようとウルトラーVの頭部に狙いを定めて……

「「レッドパンチ!!」」

レッドマンの拳は正確に相手の頭部を捉えて、ウルトラーVは顔面を殴られて反撃も出来ずに氷の壁に叩き付け威力の余り氷の壁にめり込むウルトラーV。

「「イヤッ!?」」(反撃の隙を与えるな!?)

両目から赤いレーザー光線が至近距離から連射されるのを避けながら更に追撃のアッパーカットで顎を殴り上げられて、真上からダブルスレッジハンマーを振り下ろされる。そして……

「「レッドキック!?」」

右足に力を貯めて赤く発光させた横蹴りをウルトラーVの腹に放ち、その追撃に流れるように回し蹴りをウルトラーVを顔面に叩き付け氷の壁に更にめり込ませダウンさせるレッドマン。

「「レッドナイフ!?」」

愛用の得物を手元に出現させてウルトラーVの宇宙金属の装甲を破壊しようと迫った瞬間、

【ーーーーッ!?】

「「イヤッ!?」」

その場を条件反射で回避するレッドマン。

さっき自分がいた場所には遠方から放たれ無数の銃弾とオレンジの光弾が飛来して氷の大地に無数の銃痕を残す。

(何だ!?一体……)

慌てて後ろを振り返るレッドマン。

(なっ!?)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

(竜……?)

同じ外見の怪獣達がレッドマンを囲むようにいるのだ……

機械で造られた有翼竜の両腕はマシンガンになっており、さっきの銃弾は両腕のマシンガンから発射された物なのだ。

(……っ!?何故、この怪獣共がいる……)

殆ど無言だったベムがその怪獣達の姿を目撃した瞬間ベムは口を開く……

(ベム!?アイツらを知っているのか!?)

20機の超機獣達は、一斉に口を開き狙いをレッドマン

に向ける。水色直線レーザー光線が発射される。

(夢想っ!?俺に代われ!?)

(ちょっと!?)

「「レッドナイフ!?」」

レッドマンにベムの意識が表に出てくると直ぐに両手にレッドナイフを出現させ逆手で握り締めL字を組み同時に発射された無数の水色の細いレーザー光線をレッドナイフで車のワイパーの要領で全て斬り弾く。

両手にレッドナイフを持った状態で素早く構えてマシンガンが放たれる超機獣達に向かって走り出し斬り掛かる!?

(ベム!?奴ら一体……)

(……メタルダイナス。それがコイツらの名称だ……)

斬り掛かるフリをして自身に迫る無数のマシンガンを掻い潜り片足を使った延髄斬りで、超機獣の延髄を蹴り飛ばし、頭部をレッドキックで踏み潰して一機めを破壊する。

(次っ!?)

レッドナイフで近くにいる超機獣の胸部と腹部を斬り裂き装甲の破片と火花がスパーク。それでも尚も稼働して攻撃する為、相手の両膝に乗っかり追い打ちの超機獣の顎を狙い逆手に持ったレッドナイフ刺し入れて相手の頭部を貫ら抜き頭部の中枢部を破壊するともう片手のレッドナイフで首を切断して、二機めのメタルダイナスを仕留める。レッドマンは

器用に足を動かして切断された超機獣の首を蹴り飛ばし。自身に向かってレーザーを発射しようする三機めを口に首を放り込んで暴発させ爆発。首無しの三機めが出来上がる。首無し超機獣は両腕の銃口のこちらに向け暫く闊歩するも、やがて横倒れに倒れ活動を停止……

(次っ!?)

三機が同時に両足のジェット噴射を稼働して空中に飛行し頭上から遠距離連射をする。

「「イヤッ!?」」

攻撃しようにも目の前の超機獣達も一斉射撃を開始して

対地、対空の二面攻撃でレッドマンを追い込む……

この超機獣は一体一体はレッドマンの脅威ではない。だが、この怪獣達のコンセプトは『多目的な状況に対して連携が出来る凡庸力に対応力』と『安いコストで大量生産可能の量産が出来る人工怪獣型の兵器』の二つ。

単機では特化した物はないが、複数の数を揃えられると

この量産型機械怪獣はあの暗黒宇宙皇帝のエンペラ星人が開発した自律戦闘兵器インペライザーより強くなる。

この次元の宇宙をエンペラ星人が支配出来なかった原因の一つだ。

 

「「!?」」

対地攻撃をする超機獣の軍団を相手に、レッドマンはスライディングキックをして四機めを転倒させて両手のレッドナイフを胸部の動力源に刺し破壊して活動停止した超機獣を持ったまま敵の弾幕の中に突っ込み盾代わりにする。

相手はレッドマンをターゲットロックをするも味方の超機獣が邪魔で攻撃出来ず、接近してからは盾代わりの超機獣を投げると同時にレッドマンはジャンプして

「「イヤッ!!?」」

二機の超機獣に向かって空中から斬り掛かり相手達と一閃し交差する……

逆手に持った左右のレッドナイフで二機の首を同時に切断すると同時に二機は倒れる。

(五、六、次っ!?)

接近してくる複数の超機獣を相手に格闘するレッドマン。連続ハイキックを七機めの頭部に打ち込み、ナイフを持ったまま殴り飛ばして、レッドマンの腹部を両腕の銃身で殴打されるも、ぐっと耐えて片足と片手で相手の

両腕の動きを封じて口からレーザー光線を放つより早く

「「レッドパンチ!?」」

赤く発光させた右ストレートパンチで相手の胸を貫通させて拳を引き抜き破壊して

別の超機獣を相手にするも、連続で噛み付き攻撃をしてそれを避けると超機獣は身体を時計回りに尻尾での凪ぎ払いを放ちレッドマンの顔面に直撃して

吹き飛ばされるも、直ぐに立ち上がり対空射撃に警戒して走る。

南極の大地を走るレッドマンの周り無数のマシンガンの銃弾が飛び交う。スライディングして八機め両膝の装甲にレッドナイフを刺して駆動系統破壊して、

「「レッドチョップ!?」」

身体全体を回転させて放つチョップで、相手の頭部を真っ二つにして、その場をバク転して、九機め胴体に横蹴りの蹴りの一撃を入れて、連続ラッシュパンチを胴体の装甲を破壊して、相手を両手で掴み持ち上げて膝蹴りを剥き出しの内部パーツが露出した胴体に叩き付け身体をくの字にして破壊して尻尾を掴んでジャイアントスウィングして1ヶ所に固まっている所に投げ飛ばす。

何機かはジェット噴射で空中に逃げるも、二機は飛び上がるのを遅れたのか……破壊された九機めに直撃して転倒。二機が起き上がるのに持たつく間に……

「「イヤッ!?」」

(七、八、九、)

活動停止した八機めの両膝に突き刺さったレッドナイフを引き抜き、素早く攻撃してこよう真上から空中突進してくる超機獣の群れの突撃を避けて起き上がろうとする二機に急いで迫り、起き上がった二機は両腕のマシンガンを自分に対して向けられ発射しようするマシンガンを稼働させる。

「「レッドショット!?」」

咄嗟にレッドナイフからナイフの刃が投擲され二機の片方の銃身を叩き相手の銃身の向きを変えてそれぞれの胴体にマシンガンが発射され、慌ててマシンガンを停止させた時には二機はフレンドリーファイアで穴だらけなり活動停止する。

「「レッドアロー!?」」

空中にいる超機獣の群れに対して槍投げの要領で投擲!?

回避しようする超機獣の群れを念導力で追尾(重要)して相手を次々貫通させて空中で爆発の花火を連鎖的起こす。残りの超機獣を全滅させる。無言でレッドマンは戻って来たレッドアローを掴み

(超機獣は全滅させた……)

(……凄い……あのメカドラゴン達を全部倒した……)

剣持夢想はわかっていた物の改めてレッドマンの実力の凄さを知る。自分には無い実戦経験と戦術の使い分けの上手さを…………ウルトラーV相手に苦戦していた自分が恥ずかしい……

【ーーーーッ!?】

「「!?」」

【ヴィーーーーームィィーーーー】

側面から放たれたレーザービームを横転して回避するレッドマン。

(……キュベリアス。それにバトルダイナスも……)

目の前に着地するのは両肩が異常に翼のように発達した白い恐竜体形の二足歩行の怪獣だ。

「「ギャオオオオオオオン!!!!」」

(ベム。あれはさっきの怪獣の仲間なの?)

レッドアローを持ち構えるレッドマン。

夢想は冷静にキュベリアスと呼ばれた怪獣を見る。

両肩が異常に発達した白い恐竜には眼のような物が無くどうやって相手の位置を捉えているのかまるでわからない……今まで戦ってきた怪獣達とは異質で色々と違うみたいだ……

こっちも不注意で左目を怪我をしている。視界が何時もより狭い……

ブラックワン(聞こえるか……レッドマン……)

(!?)

赤い超機獣から聞こえた声に剣持は震える。

(……さっきのもお前の差し金か?エルヴィル星人の宇宙怪獣らを使って俺に陰湿な真似をするとはな……)

ブラックワン(勘違いするな……私は貴様の腕が鈍っていないか試しに来たのだ……)

(お眼鏡には叶いましたか……)

ブラックワン(あぁ……貴様は問題なさそうだな。)

(ソイツはとても良かった……って言ってやった方が良いか?……俺の邪魔をするな……)

ブラックワン(せっかくの再会だ……もう少し私と戦おうではないか!?)

バトルダイナスは空中からマシンガンを稼働してレッドマンに攻撃を開始する。

(問答無用かよ!?)

ブラックワン(我々は傭兵だ!?)

(あぁ、そうだな……傭兵同士の戦いに作法も流派も無い!?)

問答無用のブラックワンの急襲にレッドマンは納得して再びレッドアローを投擲させるが、キュベリアスが、レッドマンの両腕を掴み持ち上げてそのまま大地に向かって投げ飛ばす。

(この野郎っ!?邪魔するなっ!?)

投げられて氷の大地に倒れるレッドマン。

キュベリアスは口から光弾を発射して、体勢を立て直すレッドマンに追撃する。空中に飛んで追撃を回避するレッドマン。

ブラックワン(コイツら其処らの個体とは一味違うぞ!?)

バトルダイナスは空中からレッドマンの顔を蹴り上げて赤い機械の尻尾を鞭の要領で叩き付けレッドマンを落下させる。

キュベリアスは走り落下して無防備の絶妙なタイミング

で片方の腕を振るい鋭く尖った爪でレッドマンの身体を引き裂きダメージを与え強靭な片足でレッドマンを蹴り上げて更に蹴り飛ばす。眼の代わりに目立つ巨大な口がレッドマンに噛み付き鋭い牙がレッドマンの肩に食い込む……

「「イヤッ!?」」

噛み付いたままレッドマンを首の力で持ち上げて氷の大地に叩き付け再びレッドマンを持ち上げて叩き付ける。

「「イヤッ!!」」

無理やりキュベリアスの首に連続チョップを腹には蹴りを放ち噛み付き攻撃から脱出したレッドマンは肩を抑えたまま急降下するバトルダイナスの攻撃を回避して足払いをするも直ぐに飛び上がりマシンガンを掃射するバトルダイナス。

「「ギャオオオオオオオン!!!!」」

迫るキュベリアスに向かってレッドチョップを放つも背中からバトルダイナスが急降下の頭突きをして来てレッドマンに直撃、不意討ちに前に倒れ込むレッドマンにアッパーカットするキュベリアスはレッドマンに怒涛の猛攻をする。

白い光線怪獣キュベリアスに向かってレッドキックを放つも太腿を掴んで逆に連続でスピーディーに殴り飛ばされて左右の太い拳で殴りそのままレッドマンの首を締め上げられる。

「「イヤッ~!?」」

怪獣の両手に首を締められ苦しむレッドマン……

更にバトルダイナスも着地してレッドマンの背中を両腕のマシンガンの銃身で叩き付ける。

(この二匹……連携してやがる……)

片方が主力の地上戦にそれをキュベリアス。そしてそれをアシストする空中戦を専門にしたバトルダイナスの二機。何時も戦術が妨害される……しかも南極の夜でレッドマンの活動時間もエネルギーを急激に消耗する。

これ以上の戦闘は厳しい……

「「ギャオオオオオオオオオオオオン!!!!」」

キュベリアスは両肩の3対の丸い器官から磁力を光線状の物にしたレーザービームを発射するが、至近距離からレッドマンは全身のエネルギーを両腕に集中させて両手を交差して、

キュベリアスの胴体に向かって地球で編み出した新必殺技を放つ。

「「レッドサンダー!?」」

赤い5億Vの電熱光線が至近距離から発射されて……キュベリアスの胸部と腹部は眩しく赤く輝き照らし出され

キュベリアスの背中を赤い光線が貫通してキュベリアスの全身は爆炎と共に爆発する。

かろうじて焼け焦げ残っていたキュベリアスの両手首をレッドマンは首から離して撤退する

(ブラックワン。勝負はお預けだ!?ワープ!?)

全身を赤く発光させてレッドマンは南極から姿を消す。

バトルダイナスは周囲を索敵して不意討ちに警戒するも、敵の反応は無く一時的に活動停止したウルトラーVに近づく……

 

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ロボット工学研究所の敷地内にて戻って来た剣持は負傷した身体に鞭を打ち指令センターがある階層までゆっくり非常階段を使って降りて行く。

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、」

一段一段階段を降りる度に、レッドマンと自分の差を痛感する剣持夢想……どうすれば、あんな強さを持てる

「弱いな……僕は……心が、今も震えるよ……」

独白する剣持。さっきの戦いに剣持は無力感を感じながらまた只、見ているしか出来なかった……ウルトラーVに圧倒されていた……何とか戦えたのは……分身との特訓や僕が夜眠っている時にベムが毎日戦闘訓練をしているからだ……

「…………僕は……何の為に、力を使うんだろう……」

無茶をして怪我をして皆に心配されて、迷惑になる……

それではゴリアテの時と変わらない……

「自分自身と向き合う……どうやって強い心を持つ事が出来る……」

ゴリアテの時は、パリの事もあって何でもは出来ないからこそ自分に出来る事に全力を出した。

今回も似ているが、原因ははっきりとしている。

市街地で戦う度に市街地の被害が気になって全力が出せない事、市民が避難している施設を自分が壊してしまったら、僕が彼らを殺した事になる……だから南極大陸に戦いの場を移したんだ。

"過去の弱い己の心"…………どうすれば越えられる。

僕はどうやってたら、"己の意志"の強さを手に入れられる……挫く己に問うが、何の声も聞こえない……

「答えは既に僕の中にある……リリアン隊員はそう言ってた………………あれっ?」

剣持の視界はぼやけて非常階段の途中で倒れる

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カンフー「剣持っ!?」

特殊強化装甲服を着用した『お化け屋敷』のメンバーが負傷して倒れている剣持を発見する。

カンフーとグラサンが慌てて剣持を抱き上げようと近づくも

黒野「触るな!?」

黒野の大声で二人の動きをストップさせる。

黒野は剣持の容態を確かめて、

黒野「メディカルセンターに運ぶぞ。急げっ!?」

グラサン「応っ!?」

グラサン隊員は剣持を軽々と持ち上げてメディカルセンターを目指して走る。

ポニー「……」

アイドル「ねぇ、どうして剣持君が負傷しているんだろう……指令センターに待機していたのに、」

ポニー「……自分に出来る事を彼なりに探したんだよ……」

リリアン「模索しているんですよ。私達と何も変わらない悩みを抱えて……」

 

剣持を抱えたグラサン隊員達がメディカルセンターに入って行く様子を離れた所から見る三人。

 

今回の出来事『ウルトラロボットの暴走』は起動実験の際に実験で亡くなった極弥志久尻博士が開発した『Zプラズマ増殖炉』を使用したのが原因と『お化け屋敷』は政府とマスコミに発表する。二機のスーパーロボットの改修をロボット工学研究所は始めるが、日本の防衛を不安を覚える市民が現れる始末。

 

ガイラットを始め悪の組織達が日本を攻撃するにはまたとないチャンスが到来したのだ。

 

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『ウルトラロボットの暴走』騒ぎから翌日が経過した三門市 『お化け屋敷』の怪獣防衛対策会議室内では、極東科学研究所の室長の烈破 丈。科学センターにいる岩本博士、

地球の頭脳である御手洗博士とこの部署の最高責任者の一の谷博士が集まり、モニター画面に映る各支部の支部長達を含めて今後の国内防衛についての会議をしていた。

スーパーロボットの敗北自体は科学特別機動捜査隊の人間達には珍しくない。パイロットの操縦技術や機体性能と様々な理由もあるが、あらゆる事を想定して全ての戦いに対応するパイロットとロボットが揃っても全ての戦いに勝利出来る人間なんていない………

問題は、修理の間、そのスーパーロボットが担当する基地防衛は勿論、重要施設がある市街地、ひいては地方の防衛範囲が修理が完了するまで無防備と言う点だ。そして三門市の『お化け屋敷』には鉄山と弐式の二機の旧式とはいえ対怪獣用のロボットがある。

「一の谷博士。ラピッドパルスの修理が完了する間で構わないから鉄山を配備させて欲しい。」

梶本電気株式会社の専用修理工場に運ばれたラピッドパルスは現在絶賛修理中だ。クラーク海底基地にもアルムオーダーJが運ばれて修理されている。

一の谷「それは勿論だ。……だが我々は今回の出来事のお陰で例の円盤に使われている謎の細菌物質がここ数ヶ月前に地球各地に観測された緑色のオーロラと同一の物と判断した。」

 

御手洗「一の谷博士。ボーダー隊員達とアラシ隊員を一度連れ去った『ゾークロン』達はやはりこの一連の怪獣騒ぎの影に暗躍して地球征服を目的とした侵略者と見て間違いない………」

烈破《我々も同意だ。アメリカ支部の報告書と詳しい資料を読み、公害怪獣ポイズンゴーストとウルトラーVは生物ではないが、両者には同じ光のレトロウィルス反応が出ている。」

 

一の谷「……ゾークロンの光のレトロウィルスの殺菌装置を進捗は余り宜しくない……優秀な科学者達を失ってしまったからね………」

 

御手洗「私達も結構ショックだったんだ……しかし何時までも悲しんでいる訳にはいかない……」

一の谷「勿論だ。皆と協力してこの未曾有の怪獣達の危機を乗り越えよう。」

 

烈破《………さて、報告するべきなの事を皆に伝えよう……浅間山に配備されている新型スーパーロボットについてだ。そして新型戦闘機について……》

各自のPCにデータが送られる。

一の谷「これは…」

烈破《まずはガーディアンAと同時期に開発した新型戦闘ロボットだ。これを見てくれ……》

PC画面に映るのは既存の戦闘機より大きいヒロイックな外見をした重戦闘機と重戦車の姿だ。一つの大型格納庫に別々に配置されており整備している様子が見える。

烈破《クラーク海底基地で現在アルムオーダーJが戦えない間、この二機の《キャプチャーマシン》を配備して貰い都市の防衛を任せたい……極東科学研究所と」

一の谷「この構造、まさか………」

データを見て博士達は気付く。

烈破《この二機のマシンには状況に応じて可変変形し合体する仕組みを持ち空中、地上、海中の3種類の戦闘ロボットになれるシステムが組み込まれている。》

一の谷「変形合体ロボット……」

烈破《勿論、変形合体機能を持つロボットは国内は愚か世界でも初の試みだから……既存のロボットと違い戸惑いもあるだろう。だが地上戦闘が得意なガーディアンAとは違いクラーク海底基地では海上戦闘も想定しなければならない。今、国内でそれが可能なのはこの軟式変形合体ロボット『キャプチャーロボ』だけだ………》

クラーク海底基地の司令官《うむ。こちらからもお願いする。この基地が担当する防衛エリアに住む人達を守る

為、キャプチャーロボを異動させて欲しい。》

烈破《直ぐには浅間山の知り合いに交渉しよう。》

これでラピッドとアルムの防衛の空いた穴を埋めてくれる話は終わった……ように見えた。

御手洗「待ちたまえ、烈破室長。」何故か纏まっていた防衛の話にここで待ったの声を出す御手洗博士。

烈破《どうした?御手洗博士。》

御手洗「この機体データの動力源からのエネルギーの出力の数値、この出力データならこの例の機体、確か操縦する人間達を運用訓練で次々と入院させている機体では?」

そう鹿野博士達からもお願いされたパイロット候補の相談、ゴリアテの時には既に機体は完成していたのに、何故開発場所からどこの基地も配備されてないのか

烈破《…確かに御手洗博士の言うとおり、この機体には普通の人間には耐えられない。空自、陸上自衛隊の自衛官すら、重戦闘機の殺人的な重力加速度に耐えられず入院してしまった………》その話を聞き黙っていた一の谷博士は言う。

一の谷「……クラーク海底基地が担当する市街地の防衛には現地の軍隊と日本の自衛隊を主力に防衛を任せよう。」

烈破《さて次の議題の我々が開発した新型戦闘機《ジェニミフライヤー》と株式会社マキビシが開発したマッハビーストの兄弟機の《アタックシューター》紹介した二機ともマッハ2.2だ。》

岩本「こちらも報告しよう。民間のガス会社が設計し開発した《ガスファイター1号》我々の新しい仲間達だ。」支部長達は紹介された戦闘機達のデータを見て

一の谷「これならこちらは問題ない。」

 

乗り手の生命を脅かす危険のある機体は、出動するべきではない……鉄山の異動が決まり、6機の輸送機に運ばれて行く。

 

回想━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ふと……懐かしい記憶が鮮明に甦る。

河川敷の道……夕方……流れる川……

それぞれの自宅のある途中までの道を真っ直ぐに歩く三人の小学5年生達……先頭を歩くのは髪がショートの女の子で、今日の授業について長い髪の眼鏡を掛けた親友に色々と愚痴を話している。

その二人の後ろに一人の少年が流れる川の見ながら歩き

時折頬を赤くして視線を前にいる女の子に向けるも、気付くより早く視線を別の方向に向ける………その後ろの視線を前の二人は気付くも不快な物は感じない為、何も言わない。寧ろ安心感を覚えて心地良い感じで嫌いじゃなかった……欲を言えばもっと会話に参加して欲しいくらいだ。

何処かで見た事あるありふれた光景。ありふれた日常の一つ。そして……帰らない日々……

香取『でさテレビで紹介されていたんだけどさ。あのケーキ屋の人気の…』知ってるケーキ屋の新商品の人気ケーキの話に変わり、私は先に釘を刺しておく。

染井『もう、葉子。前の塾の帰りのハンバーガーショップでお持ち帰りした時、お小遣い使ったでしょう?』

香取『ギクッ!?……( ´Д`)はぁっ~~親の貧富の差で子どもは不幸を覚える……あたしの心は今は冬の時代さ~~』

染井『ふふふ。最新のゲームソフトを、私達の三人のお小遣いを出しあって購入して、この中で一番お小遣いが残っていたのは葉子じゃない……剣持君には私達の足りない参考書代の立て替えてくれた返済もあるのも忘れていないわよね?』

私の家は必要な物を購入する時必要な分の金額しか親は渡さない……経済的にも子どもの為にもを考えれば、何も文句も不満もない……

香取『ギクッ!?………なぁっ剣持、返済は全部チャラに『葉子?』ちょっとした冗談だよ!?冗談!?』

私は剣持君の方に振り返り葉子と一緒に頭を下げる。

染井『剣持君。本当にごめんなさいね。ウチの葉子がご迷惑を……必ず返済させるから…』

 

『えっ、気にしてないよ……』そう言い彼は少し思い悩んだ表情をして……私はこの時、何も気付けなかった……

香取『?どうした?剣持?』親友はふざける態度はやめて真面目な雰囲気になって彼に尋ねるも、

『あっ、………………何でもないよ。じゃあ、また明日……』葉子の真面目な表情と声に一瞬、言い淀むも敢えて何も言わず別れの言葉を言い彼は私達とは違う町内の方向に歩き別れた……

今思えば、この時、私はこういう日常がこの先も続くと楽観視していたのかもしれない…この時思い悩んでいた剣持君に何か話し掛ければ、後を追いかけて聞くという方法も………違う結果になったのかもしれない。

……剣持君が私達が通う塾を辞めたと知ったのは、それから半月の月日が経過してから……最初は風邪か病気か怪我をして入院したと思っていた…

 

何も言わずに私達の前から姿を消して、学校で会った時には、彼と私達の間には小さな溝が出来ていた…否、私目線でそう見えただけで、実際は大きな隔たりが存在していたのかも知れない。

私達は彼が自宅にいないタイミングで彼のお兄さんから事情を聞いた……『塾をやめたい……』原因は不明だけど父親と兄にそう剣持君は言ったらしい……剣持君の父親は相当に思い悩んでいる剣持君の気持ちを汲んで剣持君は塾をやめたようだ……

夕焼けの河川敷の帰り道…剣持の父親から合鍵を渡された私達は暫く歩きながらやがて葉子の方から話し初める

香取『……何でアイツ一言でも話してくれなかったんだよ……』

染井『……私達に心配掛けなくなかったからじゃないかしら?』

香取『それでも、卑怯よ。』

その時の親友の表情を私は見ていない………只、声が震えて聞こえていたのは、やけに耳に残っている。

染井『葉子………』

こんな日常がずっと続けばと思う程、他愛ない幸せな楽しい時間はひょんな事で変わって行く……終わって行く……無くなって行く、まるで最初から存在していなかったように……

 

 

回想終了━━━━━━━━━━━━━━━━━━

カフェブラックスター2号店

染井「っ……」

(懐かしい……夢……)

少しずつ私の周りが小さく変わってきた時期の夢だ、大規模侵攻と言う大きな変化が始まる嵐の前の静けさのような……

若村「華さん?」

染井「ご免なさい。少し寝不足で……」

若村「いえ、大丈夫です!!」

若村(うたた寝の華さん…良い。)

染井「それで今度の生駒隊と柿崎隊のランク戦についてかしら?」

ランク戦についての打ち合わせに喫茶店を選んだ二人。

若村「あっはい。あの……葉子の様子は?」負けて不機嫌になるエース兼隊長の様子を聞く。

染井は少し考えて、答える

染井「心配しないで、ランク戦までには立ち直らせるわ。」

若村「雄太にお願いして今、葉子のご機嫌取りをさせてますけど間に合いますかね?」

染井「前の葉子なら分かるけど、今の葉子は無駄な力を入れ過ぎてかえってパフォーマンスがヤバいわね。」

素直な……正直に答える染井に若村も危惧する事を話す。

若村「やっぱり、アイツ何か隠し事しているし、"何か"に怯えているのも気掛かりです……剣持に相談したいのに、タイミングが合わないのか会って話しも出来ないし。」

こんな事本人には言えないが、若村は剣持に羨ましいかった……染井華と香取葉子の関係に一番近い男だったからだ……でも会って直感的にわかった……彼とは本当の意味に仲良くなれる、そんな心優しい人間だから、良く他愛ない相談にも乗って笑いあった……

染井「葉子がどうにかなってしまう前に葉子が怯える"何か"を私達で何とかするしかないわね。」

若村「心当たりが?」

染井「少しね……今日はそれについて『お化け屋敷』にいる人に会う予定なの?」

若村「俺に何か出来る事はありますか?」

染井「……本当に、どうしようもない時には、剣持君と黒野先輩の二人に相談するようにして………」

若村「あっ、黒野先輩なら何とかなります。」

【カランカランカラン】

その時、お店の扉が開く音が聞こえて来て

真琴「いらっしゃいませ。何名様でしょうか?」

太刀風「3名です。」黒いスーツを着た男達が店に入ってくる。

真琴「あっ、はい。3名様。こちらのカウンター席へどうぞ。」

真琴(何?この人達、この妙な感じ………)

その人達が入店した瞬間、

染井、若村「!!」

何人かの背筋にゾクッと寒さが走る。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「………」

お化け屋敷近くの森、怪我が治ってない状態で歩き近くの木々にゆっくりと背中を預けて座り込む。

瞼を閉じて、耳を澄ませると木々の葉が揺らぎ風の音が聞こえて己の心を落ち着かせる……

「……僕は、どうしたら……」

何処でもよかった、心の重い迷いや暗いモヤモヤが消えて心が軽くなるなら……何処でもよかったんだ……

大切な皆の笑顔と未来を守る、そう思って戦っていたのに……僕は、結局戦いをベムに任せて只……見ているだけ、結局ベムに頼って甘えて、すがって……僕自身は結局弱いままだ……自分自身の中にある駄目な所を人に指摘されて、本当に……

「ブラックワンの言う通りだ……」

頭を軽く木にぶつけて拳を握り締める。だが握り締めるだけ無駄と考えて力を抜く。

「僕には……何もわからないよ。他人の力に頼る僕には結局無理なのか……」

全身の力を抜き、何もせず只々木漏れ日を見上げ見る剣持……そして再び瞼を閉じて意識を沈める。

(考える事、わからない事が沢山有りすぎて………少し疲れてしまったな……)

誰かの足音が聞こえるゆっくりと足音はこちらの方向に近付いてくる。

〔推奨曲夢のヒーローピアノバージョン〕

瞼を閉じて自然に全身の力を抜いている剣持の前に足音は止まり、剣持はゆっくりと片目を開ける。

「?」

二人組の子どもだ……小学生くらいの年齢の

「君たちは誰?」

謎の少年「お前の知り合いに世話になった者だ………」

謎の少女「今日はとても良い天気だね?」

「あっ、はい。良い天気ですね?」たどたどしく答える剣持は考えていた。

(誰だ?知り合い?『お化け屋敷』?ボーダーか?それとも学校の誰かの?)

また知らない謎の人達が現れた……銀髪に三白眼の左右の瞳の色が赤と青に分かれ見たこともない紫の炎の模様が彩られた学ランに似た服を着た少年に、緑色フードを被った

(………何か凄く臭う…女の子?うん?男の子?)

謎の少女「何か悩んでいるの?」

「あっ、」

(この子ども、鋭い)会って直ぐに僕の心の悩みを見抜かれた事実に剣持は驚く。

「少し……それより僕に何か用でもあるんですか?」

謎の少年「お前を見極めに来た。剣持夢想………否、レッドマン。」

謎の少年の一言で僕は立ち上がり構える。

少年はフードの子を守るように前に出て学ランの左袖の中から丸鋸『アンチサーキュラー』を持ち構える。

「!?」

丸鋸を見た瞬間、萎縮する剣持に少年は、剣持に向かって走り出す!?

【ーーーーッ!!】

剣持は危険探知で初撃を避けてその場から走り逃げるのだ。

少年「逃がさん!?」

丸鋸の回転音が森に響き渡り少年も剣持の後を追いかける。

「何なんだよ!?」森に訳がわからないまま走る剣持。

謎の少女「……イノセンスマンも無茶なお願いをするねぇ……」

この二人組はブラックワンの気配を感じて三門市に向かうも、本人は既にいなくて、代わりにイノセンスマン事間 罪無と出会ったのだ。そして自分達にお願いをしてきた。

間『お前達から見て剣持夢想の本心を見極めて欲しい』

最初は断ろうと思っていたのだが連れのナイト君が興味を持ちそのお願い聞く事に……

多分、ナイト君は……何かその剣持夢想に伝えたい物があるんだと思う……自分も"彼らに"教えて貰ったんだから……

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

黒野財閥が提携した三門植物園、『お化け屋敷』の食料品のプッチントマト等も販売している植物園では、

三浦「ヨーコちゃん?」

香取「あっ、」

心此処に在らずの表情する香取に声を掛ける三浦、

香取「ゴメン。」

三浦「ううん。やっぱりつまらなかった?」

珍しい世界中の希少な植物や花達を見ながら言う三浦の言葉に香取は首を左右に振り、

香取「そうじゃないわよ。私も少し綺麗な花畑とか見て気持ちを落ち着かせたいと思っていただけよ。」

三浦「綺麗だもんね。」

香取「確かに……余計な気持ちを忘れさせてくれるわね。」

三浦(流石、華ちゃん。ヨーコちゃんの機嫌が良くなって行く……)

染井『若村先輩と私は次のランク戦での打ち合わせをするので、私達はまだ『お化け屋敷』の近くに建てられた動物園や植物園に行楽遊園地に行った事がないから気分転換を理由に三浦先輩が葉子を誘って遊びに連れてってくれますか?』

香取「へぇ~~」

珍しい植物を眺めながら彼女は声を出す。

明るい何時も感じに戻ってきて三浦も嬉しい、

その時、三浦は近くの通行人に軽くぶつかり、

通行人「失礼。」

三浦「いえ、こちらこそ。」

通行人は三浦達から離れて行き、

通行人「お人好しのカモは楽で良いや。」

三浦の財布をスッた男は笑い。背後から迫る男の気配に気が付かなかった。

間「他人の財布をスるとはつまらない真似をしているな。」

通行人「誰だ、お前」

紫のロングコートに銀髪の男が通行人の前に姿を現して

間「大人しく盗んだ財布を持ち主に返せ。金も一緒にな……」

通行人は折り畳みナイフを取り出して間(ハザマ)に近付き

通行人「コイツは俺様の金だ!?てめえの金も寄越しやがれ!?」

ハザマ「そうか………返すつもりがないか……俺はベムより甘くはないぞ。」

人間の目で追えない速さで通行人の後ろを通り過ぎて、

ハザマ「証拠は残さん……」

通行人「ハァ?何言っ…ガギャッ!!」

相手の全身の原子を光の速度で加速させ人体発火を遥かに超えたエネルギーによる滅殺。

通行人の姿は己の体内温度の高熱の余り光となって消える。その場に三浦の財布のみ残り。

 

香取「ったく、植物園で財布を無くすなよ。」

三浦「ゴメンよ。ヨーコちゃん。落とし物として届けられてないか係員に訪ねてくるよ。」

三浦はそのまま香取と別れる。

香取「はぁ~」

ため息を吐いて彼女は来た道を戻って探そうと考えていた時、

ハザマ「おい。」

香取「えっ?」

突然、見知らぬ人に声を掛けられ警戒する香取の前にハザマは三浦の財布を見せる

香取「あっ、それって?」

ハザマ「お前の連れの財布。落ちていたぞ。」

香取「あっ、どうも、すいません。」

香取は渡してくれた人にお礼の言葉を言い。

ハザマ「気にするな。こっちも拾ったから届けただけだ。」

香取「お兄さんは三門市の人?」

髪の色や佇まいが何か普通とは違う感じだから質問した香取、三浦が戻ってくる間、目的の財布持って暇な時間が出来たのだ。

ハザマ「いや、ここには後輩に会いに来た……」

香取「後輩?」

ハザマ「天才ではないが、頭も良くて覚えも良い判断も早く、あのメンバーの中ではあらゆるテストでは一番成績は良く首席だった。」

香取「努力家な後輩なのね?」

香取(首席じゃないけど努力している所は華と同じなのよね。)

ハザマ「だがその後輩は自分の出自が理由に学校を中退させられる事になってな。卒業した俺も俺の仲間達も必死に学校の偉い人達や教育機関を司る人達に説得したんだが、良い結果を得る事を出来ず、後輩は学校を去るはめになったんだ。」

香取「……そんなおかしいわよ。出自が理由で学校を辞めさせられるなんて!?」

ハザマ「俺も俺の仲間達も当然そう思ったさ。親が悪い事したからってその子どもも親と同じ事をしないとも限らないという理由なんかで……アイツの未来が無くなる事を、俺達が受け入れられる筈が、ないだろう……」

 

その悔しそうなハザマの様子を見て、

香取「そいつ、良い後輩だったのね……あんたの様子を見たら分かるよ。」

ハザマ「基本、無口で必要以外で喋らない奴だったがな……良い後輩だよ……お前良い奴だな。」

香取「そりゃどうも……」

人の後輩の厳しい話を聞いて自分なりの意見を言っただけなのに良い奴と褒められて少し照れる香取。

三浦「ヨーコちゃん~~」

向こうから財布の持ち主の声が聞こえて、香取は三浦の声の方向に顔を向ける。

香取「持ち主が戻って来た。そうだ?あんた名前は?雄太の奴もお礼を言いたいだろうし…」そう言い香取はハザマがいる方に顔を向けるも、

【………】

既にそこにはハザマの姿はいなかった。

香取「あれっ?」周りを見回して探す香取に近付いてくる三浦。

三浦「ヨーコちゃん。あっ、僕の財布を探してくれたんだ。ありがとう。ヨーコちゃん。」渡された財布の中身を確認して無くした物はないか確かめるながら拾ってくれた香取に礼の言葉を言う。

香取「否、私じゃないわよ。ちょっと~~」

 

 

 

 

 

 

植物園の外

間「あれが、ベムが憑依した人間の戦う理由……本当にM78星雲人みたいになってきたな。後輩。」

間「!!」

その時、宇宙から感じたブラックワンの気配が三門市に接近するのを感じ取るイノセンスマン。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

視点は剣持の場面に移り、必死に能力を使い走るも、

謎の少年は能力を使った僕にぴったりと追い付いてくる。

(あの少年、只の人間ではないな……夢想)

謎の少年「何故戦わない?剣持夢想!?」

丸鋸の攻撃をギリギリに回避して少年に向かって拳を構えるも、殴る事はせずに走る

「君と戦って何の理由がある……無駄な戦いなんてしたくない!?」

謎の少年「ではお前は"理由さえ"あれば誰とでも何にとでも戦うのか?」

「!?」

明らかに普通の身体能力では不可能の速さと跳躍力で剣持の前に立ち塞がり、『アンチサーキュラー』を相手に向ける。

謎の少年「お前は昔の俺だ……只一つの使命のみに動く哀れな"人形"だ。」

「勝手な事を!?僕だって好きでこの道を選んだ訳じゃない!?」言いたい事を言われて剣持も怒る。だが攻撃はしない。

少年「お前は自身を認めているようで本当は自身を否定している。………………あの響裕太と大違いだ。」

「僕だって!?本当はどうしたら良いかわからないんだよ!?」

謎の少年と向き合う剣持は少年を突破しようと走り抜けるが、少年の方がためらいも無く剣持に襲いかかる。

謎の少年「心を無くしたいか?心を持っているのが嫌か?」身体を時計回りして蹴りを放つ。

「!!」

剣持は丸鋸の一撃を避けるも回し蹴りをくらい、草花を蹴散らして剣持は倒れる。

「ぐっ!?」

 

謎の少年「何故お前は今日まで戦えた……お前を突き動かした物は何だ……何故お前は生まれた?」

少年の常人以上の身体能力から繰り出される攻撃を紙一重に回避して拳を構えるも、剣持は少年を殴らない。

少年「何故お前は俺に攻撃しない!?」

「何で子どもの君を攻撃しないといけない!?」

少年「迷うな!?迷っている間にお前の大切な人達が傷付くんだぞ!?戦え!?」

真正面から丸鋸が迫り背中に木がぶつけて、

(追い込まれた!?)

少年はその隙を逃す事はなく片腕を使い剣持を押さえつける。

謎の少年「答えろ!?剣持夢想!?何故お前は生まれたんだ!?」

「そんなの答えられる訳ないだろ!?」

どうして自分が生まれたのか?そんな事を答えられる人の方が少ないし、答えられる方が珍しいよ。

謎の少年「……俺はある存在を倒す為に生まれた……」

そう言うと少年の両腕が紫と白の異形の腕に変わり、

「君は!?」驚愕の表情をしつつも、払いのけようともがくが少年の力が強い為払いのけられない。

謎の少年「何故お前は生きている?剣持夢想!?何の為に存在している!?」

「そんなの……そんなの……俺に分かるわけないじゃないか………」

徐々に払い退けるう力無く捨てて謎の少年の前で膝を崩して答える……

「毎日、ボーダーの皆と自分を比べてしまう。僕より年下の人や同じ年の皆が成功して、自分は何も進めていないんだから………肝心な時は何時もベムに頼って……ブラックワンの言う通り、他人に頼って意味もなくいる甘ちゃんの僕に、何が出来るんだよ…………」

力なく崩れる剣持は己の中にある気持ちをみっともなく目の前の少年に言う。

謎の少年「……だったらまずそいつらと自分を比べる事をやめたら良い……そして直向きに努力すれば良い………」

「そんな事、簡単に……言わないでくれよ。」

少年は静かに木漏れ日を見上げて答える。

謎の少年「……簡単じゃないからこそ………やるんだ。お前の言う通り、他人に頼っているだけではお前の答えは永遠に掴む事は出来ない………」

少年は異形の腕で日向を遮り何かを思った気持ちと共に言葉を言う。その姿を見た剣持は………

「……何かから始めたら?」

謎の少年「俺に答えを求めているのか?」

「えっ?」

謎の少年「自分の中にいる本当のお前は何を望んだ?」

 

「僕は………」

ゆっくりと瞼を閉じて考えて自分自身と向き合う。

「……………」

自然の草木の音、鳥や虫達の森の生き物達の鳴き声が聞こえる中、

無くなる事のない不安や死への消えない恐怖心。取り返しが付かない罪。大切な人達への皆の身を守る為の隠し事。泣かせた香取さん。戦いの終わらせるを望む為に…強くならないと、弱さを捨てないと、

(……認めたくなかったんだ……変わってしまった自分自身を、今と前の弱い僕の心は………もし認めてしまったら、もうあの頃の普通の人間としての楽しい時間が存在しないと自分で決めてしまうから……………強くなるのを望めば、僕の大切な人達が本当に離れてしまうから………でも、弱いままじゃ僕の大切な人達を守れない……)

謎の少年「剣持夢想。誰かの力に頼る事と……誰かと力を合わせる事はお前の中では同じなのか?」

謎の少年の問いに傷ついた左目が痛むも瞳に力を入れる

あちこち戦いで受けた傷が悲鳴を上げるもゆっくりと立ち上がる。

「………」

「やらないといけない事は沢山有りすぎる………だけど、一つずつ…一歩ずつ、僕自身でやらないといけないんだ。僕自身の選んだ意志で僕が出来る事を………」

謎の少年「…俺は今も自分の意味を探している………」

ゆっくりと覚悟を決めた目を見開き、立ち上がる。

「僕も……君みたいに未来(あした)を見ても良いのかなぁ……自分の弱い心を許し認めて"希望"を持って良いのかな?」

謎の少年「…生まれたから只生きるのが生き物なのか?だとしたら"夢"と言う不確か幻想は何故存在する?」

「……」

その言葉に剣持はトゲラを思い出す………彼は故郷で仲間達と再会するという夢を持っていた。その願いはかなわなかった物も、僕にはない物を彼は持っていた………未来という希望を……

「本能や悪意とは違う……違うな、心があるから人間なんだ……心を持っているから希望や夢や願いを持つ事が出来る。憧れとか願望が夢や目標に変わり直向きに努力出来る……ゴメン。僕も良くわからないや。」

謎の少年「俺は人間ではないぞ。」両腕から刀のような爪を生やす。

「僕は生きた人間なのかすらわからないよ。一度死んでいるし、でも僕の今やらないといけない事はわかっている。」

謎の少年は剣持を見て言う。

謎の少年「お前は………只の人間だ。俺とは違う……お前は敵ではなく自身の影に怯えていただけだ………影に怯えれば、自身の影に飲み込まれる。………只それだけの話だ……」

(……)暗闇の中ベムはふと上を見上げる。

(心の光……)

「確かに…僕は変わってしまった自分を認めてるのが怖かった……受け入れられなかった………自分を本当に信じていない人間に何か掴めるとは思えない……自分を偽る人間に自分を超えれるとは考えられない。"過去の弱い己の心"……僕は己の弱さを超える事に拘り過ぎて大切な事を見失っていた……弱い己の心も自分の大切な物で、受け入れれば良いんだ。認めれば良いんだ。大事なのは……前に進む為の物は、最初から全部僕の中にあったんだ……」

謎の少年は静かに剣持から離れて背中を向けながら言う。

謎の少年「……改めて聞こう。迷いは消えたか?」

脳裏に過るボーダーや『お化け屋敷』の人達、学校の皆、その人達と過ごした日々が剣持に勇気を与える。

「全然、今は何もかも途中だけど、止まっていたって前には進まないから僕は僕の恐怖も迷いも不安も弱さも抱き締めて先に、前に突き進むよ!?真っ暗闇の孤独の中でも僕にも見えない絆が、仲間達と紡がれた絆の光が、必ず僕を導いてくれると信じているから……」

謎の少年「そうか……」

【ーーーーッ!!】

(キリキリ!?)

レッドマンの能力でネクスト・シングの気配を感知する剣持。

謎の少年「!!」

森にいる生き物達が騒ぎ木々が激しく揺れる。

剣持と少年は互いに顔を見合せて森の外を目指して走り出す。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

『お化け屋敷』作戦指令室にて警報が鳴り響き待機していた隊員達が集まる。

イデ「対怪獣用レーダーに無数の未確認飛行物体をキャッチ。大型モニターに表示します。」

司令室の大型モニターから映っていた物に、一同は警戒する。

アーサー「怪獣の姿をしたロボット!!」

三門市の市街地上空に姿を現した金属有翼竜のメタルダイナス達に驚くアーサー達。

ホシノ「直ぐにボーダーにも連絡しろ。市民の避難を最優先にして、各員警戒態勢。直ちに出動だ。」

ムラマツ「大至急、各区画で研究している機械工学と軍事に航空力学の博士達にも解析の為に呼んで来てくれ。」

ベック「宇宙物理のスポーク博士達もお願い。」

サンダース、ジュリー「了解!?」

グラサン、アラシ、ロイド「わかりました!!」

各員ヘルメットを被り作戦司令室を後にする。

 

通路を走りながら言う。

アラシ「昨日はウルトラロボットで今日はロボット怪獣軍団!?勘弁してくれよ。」

グラサン「文句言う暇があるなら走れ、俺は機械工学区画に行くからアラシは航空力学!!」

ロイド「なら俺は軍事区画だな。」

3人はエレベーターではなく非常階段でそれぞれの区画の階に向かう。

 

市民達にも見えていた機械の竜の群れの先頭にいる赤い機械の竜には黒い鎧を着た騎士と宙に浮かぶ脳ミソの姿も映っており、当然ボーダーと『お化け屋敷』は市民を避難させて迎撃準備をする。

柿崎隊と弓場隊に二宮隊、影浦隊と太刀川隊と那須隊とそれぞれ合流して合同部隊で上空にいる怪獣を見上げる。

二宮「妙だな?弓場。」

弓場「あぁ。何故奴らは市街地を壊さない?」

二宮は超機獣達の両腕のマシンガンを見て更に飛行して空襲も爆撃も可能なのに只、飛行船みたいに飛んでいるだけなのがかえって不気味に感じる。

帯島「あれもトリオン兵なんでしょうか?」

弓場の近く帯島隊員が聞いてくる。

弓場「まだわからねぇな。今まで、対峙したトリオン兵達との共通点が余りになさすぎだ……」

色々な

犬飼「にしても巨大なロボット怪獣ですね隊長。」

二宮「上からの連絡は?」

犬飼「奴らが市街地から警戒区域上空に来るまで攻撃するなですって。」

外岡《こちら、外岡。隊長。先頭の赤いロボット怪獣の頭部に人がいるのを確認しました。》

狙撃地点に移動した外岡からその連絡を貰う弓場。

弓場「近界民か?」

外岡《いえ、只……》

弓場「どうした?」

外岡《かなり離れた距離からスコープ越しに見ているのに、向こうにはこっちが見えているみたいです。》

弓場「何?」

諏訪「Σ(゚Д゚ υ)げっあのいつかの脳ミソ野郎じゃねぇか!?」防衛任務の諏訪隊は東隊と合流して持参した双眼鏡からUFOの中で見た存在を見つける。

東《こっちも確認した。諏訪あの巨大な機械の竜について何か知っているか?」

諏訪「いや、ありゃ始めて見たぞ。日佐人、堤、あんな馬鹿でかいレッドマンサイズのトリオン兵なんか見たか

?」

笹森「いえ、自分は始めて見ました。」市街地上空のロボット怪獣を見上げて感想を言う笹森。

堤「小佐野さん。あれはトリオン兵ですか?」

オペレーターに連絡する堤。

小佐野《今、『お化け屋敷』の機械工学の人達から通信が着たんだけど、どうもこっちで調べて見るもトリオン反応も検知されないし、宇宙人が作った怪獣の姿をしたロボット兵器が有力ですね………》

堤「つまり、ロボット怪獣。」

諏訪「SFかよ。荒船の奴のテンションが上がるぞ?」呆れた口調で愚痴る諏訪。

荒船《こちら、荒船。狙撃地点に到着。今この気持ちをどう表情したら良いかわからないが、今俺は猛烈に感動している!?歴史を変える一発の銃弾はいつ放つ?》

諏訪「興奮しながら通信するな!?上からは市街地上空から警戒区域上空を通過するまで攻撃はするなって命令

だ。相手の攻撃手段がヤバい可能性があるからな。」

 

太刀川「忍田クラス以上かよ。ヤベェな………」

上空から各場所にいるボーダー隊員達とは距離が当然離れている。だが黒い鎧を着た騎士から漏れる強者の気配は地上にいるボーダーの何人かに悪寒を覚えさられるのに充分だ。

出水「あのロボット怪獣達、まるで何かを探している様子だ。」怪獣は首を動かして周囲に何かを確認している。

北添「何を探しているんでしょか?」

影浦「……」

仁礼《カゲ。何か感じたか?》

影浦「コイツら、俺達をまるで見ていない……警戒する必要もないって事か?」

 

 

志岐はその頃、スマホに剣持に連絡する。

《もしもし。》

志岐「三門市上空に謎のロボット怪獣達が《エルヴィルの量産型の超機獣だ。俺の本体を探している。以上》………言いたい事だけ言ったなぁもう~~」

那須《此方那須。小夜ちゃん。私達は熊ちゃん達と合流したわ。》

志岐「あっはい。本部からは此方から攻撃しないようにと言われました。攻撃するなら市街地から警戒区域に到達してからだと……」

 

この突如出現した超機獣の群れの情報は怪獣対策会議をしていた一の谷博士達にも連絡が入って作戦指令室に到着する。

 

一の谷「状況は?」

イデ「怪獣達は滞空した状態で、ボーダーも既に迎撃準備をして、我々も弐式を出動準備をしています。」

エドランド「敵がどういう攻撃をするのかもわからない。各自警戒態勢。」

全隊員()()()()

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

植物園にいる非番の香取達にも出動要請が入り、

香取「華。麓郎。出動よ。ほらっ雄太も走る~~」

三浦「待って~~ヨーコちゃん~~。僕もう走れない。」

香取の全力疾走に置いてかれる三浦雄太。

壁にもたれる三浦の肩を誰かが叩く。

ハザマ「おいそこの少年?」

三浦「ぜぇ……ぜぇ……どちら様ですか?」

ハザマ「只の風来坊さ。あの白い四角の大きな建物を目指しているのか?」

三浦「えぇ。でもここからだとバスを使って進まないと………」

ハザマ「送ろうか?」

三浦「えっ?」

ハザマは三浦をおんぶして、

ハザマ「目を閉じてしっかりとしがみついてくれ。」

三浦「はい。」

三浦は目を閉じる。

ハザマ「さて久しぶり走るか。」

三浦「えッ!!」

ハザマと三浦の姿はその場から消える。

 

 

一方。染井達が今いるカフェブラックスター2号店からでも超機獣達の姿を見ていた。

万里子「落ち着いて、近くの地下避難シェルターに逃げて下さい。」

店員達はお客さん達を逃がす中、

染井「若村先輩。私達もボーダーに向かいましょう。」

若村「はい。華さん。」

真琴「うわっ、エルヴィル星人のメタルダイナスにバトルダイナスだ。またマイナーなウルトラ怪獣が現れたなぁ」

香取隊も二人も店に出ようする瞬間、黒野真琴の口から聞こえた言葉が染井の耳に入り彼女は足を止める

染井「っ!?………ねぇ、真琴先輩。あなたはあのロボット達を知っているの?」

真琴「あっヤバ、」冷や汗をかいて染井と目と目が合い慌てる真琴。

若村「華さん。」

染井は店の中に戻り真琴に詰め寄る。

染井「剣持君も………あなたも!?何を知っているの!?」

普段の染井を知っている若村は今の染井の姿に驚く。

若村(怒っている…あの華さんが……)

真琴「何の事かな…」詰め寄られても真琴は剣持の大切な者達を巻き込まない為にシラを切ろうとするが

染井「知らないまま終わりたくない………教えて!!」

真琴は染井の見せる圧に圧倒されるも、真琴は何も言えない。

真琴「くっ、屈してなるものか~~」

その二人の様子を横にカウンター席に座る黒スーツ三人組は店のランチメニューを堪能しながら

太刀風「マスター。拙者にこの珈琲と羊羮をお代わりで御座る。」

マスター神父「いやっお客さん。逃げた方が良いのでは?」

成川「ご心配なく。ホットケーキの注文もお願いします。」

マスターはしぶしぶ厨房に立ち調理する中、小声で会話する三人。

春日「狙いは俺達か……」

太刀風「………否、アイツらの組織を知る為の偵察だろう。奴は無闇な殺生を嫌う。」視線を染井達の方に向け

染井の圧に晒されながらも真琴は黙秘をとにかく続けていた。

 

三門市上空バトルダイナスの頭部にて、

キリキリ「成る程、知ってる連中も見えるな。ブラックワン。お前ならこの砦を何日で落とせる。」諏訪隊長達や太刀川と影浦の姿を見てブラックワンに訪ねる。

ブラックワン「……20分で充分だ。奴ら特定の道具を使い生身に近いエネルギー体に姿を替えてエネルギーを消費して攻撃を使うタイプらしいな……沢山仕留めた連中のタイプだ。」

キリキリ「では今すぐにでも、」

ブラックワン「目的以外の事はやめた方が良い………欲をかけると手痛い一撃を貰う事になるぞ。」

今回の目的、フュージキールやホーンデュアウトを直接下したのはレッドマンだが、その周りには何時も下にいる存在がいた。

キリキリ「どいつがレッドマンか分かるか?」

ブラックワン「……やはり、この連中の中に奴は紛れている可能性はあるのか?」

キリキリ「その為の情報収集だ。メタルダイナスを貸せ、市街地を火の海にして奴を炙りだす。」

ブラックワン「……今回は一切此方は攻撃しない………私がバトルダイナスを操るのだ。無駄な事はせずに、奴らに聞こえるテレパシーで、奴を戦いの場所に来させる。」

キリキリ「来ない場合はどうするのだ。」

ブラックワン「……奴は必ず来る。この我々の偵察行動が、奴を動かす理由になる。アイツはそういう奴だ…そっちこそ、もう下にいるコイツらの道具を封じ込める物は?」確実に来るとブラックワンは答えるのは相手の"本質"を既に見抜いているからだ。

ブラックワンの視線はボーダー隊員達が使うトリガーの方に移りキリキリに聞く。

キリキリ「俺の知能を甘く見るなよ。ゾークロンの科学者達と連携して試作型の装置は完成した。」

ブラックワン「……流石はキリキリ。明日のレッドマンとの勝負の時キュベリナスを貸してやる。」

キリキリ「……お前は奴との一対一の戦いを望んでいるのでは?」悪の美学という理解不能な美学を信条に今までブラックワンとレッドマンは幾度も対峙してきた。

てっきり今回もそうなのかとキリキリは考えていたが、どうもブラックワンは違うらしい。傭兵個人としてではなく。傭兵団の団長としてのやり方で、今回はレッドマンと勝負するつもりだ。

ブラックワン「この星に来る直前までは私もそう思っていた。だが……」

ブラックワンは再会した宿命の相手が変わってしまった姿を見て、

ブラックワン「……今の奴に…私自身が自ら相手をする価値があるのか私は見極めたいのだ。」剣持を守ろうとしたベムの姿を思い出して無言で腰に帯びた三種の神機の一つ妖刀の持ち手を握り締める。

キリキリ「俺はホーンの仇を討てるなら何でも良い……」

 

同じ連合に所属しているも二人は仲良くはない物も仲間意識はある両者は、ボーダー等気にする価値とないと判断してレッドマンに狙いを定める。

ブラックワンにとってもボーダーの武器の構造はもう見ただけで九分九厘把握して敵認定しないのは、単純に脅威にもならない"今まで滅亡させた星の奴ら"と変わらないからだ。

ブラックワン「……銀河連邦の連中も俺達の目的に気付いて静観しているな。」ハリケーンマスクやフレイム仮面の気配を探知するブラックワンは視線をボーダーから脅威になる銀河連邦の勇者達に向ける。

キリキリ「我々は只、怪獣に乗って飛んでるだけだからな…奴らもお前から動かない限りは、攻撃はしないだろ。」

ブラックワン「だが、全員既に何時でも戦闘可能のようだ。部下にしたいくらいだ……」

キリキリ「ではもう一つの目的である宣戦布告の通達をしよう。………始めろ。」

何処かに連絡して………防衛隊関連に宣戦布告の連絡を送る。キリキリ。

ブラックワン「………」

ブラックワンは静か遠くを見据えていた。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

『お化け屋敷』作戦指令室にて

イデ「正体不明の怪電波をキャッチ。」

エドランド「モニターに表示しろ。」

『お化け屋敷』の各施設のモニターに表示され大型格納庫に走り回る作業員や整備士達は突然映しだされたモニターに何人か足を止める。

伴 秀樹「班長。」

近藤班長「何だってんだ?」

 

 

生物区画研究室

原田「どうしたんだ?」

 

忍者部署。

ピジョンマン「……」

超空忍者シゲハル「……」

マスク・ザ・セブン「……」

マスク・ザ・ビクトリー「……」

基地の保安室にいるヒーロー達

 

場面は指令室に戻り

モニター画面から映像が現れる。

キリキリ《こんにちは。皆さん。我々はネクスト・シング。今日我々は貴方がたに宣戦布告をしにきました。》

黒野「……」

アーサー「宣戦布告……」

キム「………」

ベック「………」

真剣な様子で隊員や各研究室から呼ばれた博士達はモニターを見る。

キリキリ《その手始めに、我々は明日午後0時我々の計画を邪魔をしたレッドマンを貴方がた達が見ている目の前で抹殺する予定です。レッドマン。お前がもしこの映像を見ているのなら我々は明日ザイカーン地方のマキシボーン山にて怪獣達を引き連れて姿を現す。人間達が何も出来ずに殺される所を見たくないならマキシボーン山に姿を現す事だな………》

エドランド「ネクスト・シング………」

黒野「レッドマンへの挑戦状……」

ポニー「………」

ホシノ「……マキシボーン山には極東支部第6基地……城町 満司令官がいる。防衛地点の一つだ。」

サンダース「俺達の防衛地点の一つにレッドマンを倒すつもりか?」

キム「私達なんて脅威じゃないって事」

ロイド「落ち着けキム。俺達がやる事は何も変わらない…」

ジーン「そうよ。」

キリキリ《レッドマン抹殺のその後は世界各国の主要都市を破壊し地球上の全ての人類を一人残らず抹殺いたします。》

ベック「悪趣味な事を!?」嫌悪感を見せるベック。

チャールズ「笑えないジョークだ。」

博士達「「!?」」

脳ミソの中心に目玉がある生き物からの宣戦布告と人類抹殺のお知らせに、『お化け屋敷』達に激震が走る。

キリキリ《では皆様、人類最後の時と明日のレッドマン最後の活躍を見て下さい。》

 

そう言い終えてモニターから映像が消える。

バトルダイナス達は三門市上空から姿を消して対怪獣用レーダーから反応が消えたのだ。

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カフェブラックスターにいる3人はカウンター席に座り

ながらも、それぞれの武器を用意して、何時でも戦闘が始まっても良いように臨戦態勢を完了する。

染井(何!?この人達の鋭い刃のような感じ………普通じゃない……でもこの真剣な感じ……怪獣の気配を読んだ剣持君に似てる………)

真琴(間違いない!?この人ら剣持君関連の人だぁ~~しかも3人も!!)

真琴に詰め寄る染井も真琴の方ではなく謎の黒スーツ三人組を見る。

若村(この人達はボーダーの人間?否、見た事もない。二宮隊に似たスーツだけど細部も違うし、でも只者じゃないぞ。この人達。)

マスター神父(早くお客さん達避難してくれないかなぁ~俺達が逃げられないよ。)

太刀風「やはり、奴の首は厳しいな………」

春日「先輩。今回の奴らの狙いはわかっている。僕達が出る幕はない。」

成川「どうやら、避難の必要はないみたいだ。皆見ろ。」

成川の一言で視線を空に向けると、バトルダイナスとメタルダイナスは三門市上空を通り過ぎて行く様子を窓ガラス越しから確認出来る。

真琴「あっ、帰ってく。」

黒スーツ三人組は一度怪獣の名前を言い当てた真琴に視線を向けるも、

マスター神父「お客さん~ウチの店員にそういうのは辞めてくれますか?」

お気楽そうな声で皇虎に負けない程の闘志の籠った眼光で睨み付けるブラックスターのマスター。

皇虎「!!」

皇虎が反射的に抜刀しそうになるのを成川が瞬時に片手で柄を押さえる。

数多の戦場で修羅場をくぐり抜けた人斬りとしての本能が目の前の男を脅威と認識しての行動だった。

成川「すいません。うちの後輩が…」

皇虎「何者だ。御主は!?」尚も警戒する皇虎。

マスター神父「やだな~~何処にでもいるカフェのマスターですよ。」暢気な声から本業の時の仕事の声に替えて皇虎を睨み付ける

マスター神父(綺麗な花には虫が寄る物だが、その花々には近寄るな……命がおしいならな。)と口で言わなくても眼で伝えていた。

春日「本当にすいませんでした~~」

【ゴンっ!?】

自分の先輩の頭をカウンターに勢い良く叩きつけて謝らせる春日炎太郎。

マスター神父「わかってくれたら良いんだよ。お客様は神様なんですから………あはははははは」

万里子はマスターのやり取りを見て片手で頭を押さえて顔を真っ赤にして恥ずかしがる。

 

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ブラックワン(明日の午後0時、レッドマン。預けた勝負の再開をしよう。此方の使用する怪獣はバトルダイナス1機とメタルダイナス2機とキュベリナスの1匹の計4匹…勝負の地は日本のザイカーン地方のマキシボーン山。指定の時間を過ぎた場合、その4匹は各主要都市に送る。この私達と戦う覚悟があるなら来るが良い)

テレパシーで直接剣持に挑戦状を叩きつける

「……」

(奴め!?夢想。奴との因縁はこの俺が、)

南極での戦いは、傭兵同士のいざこざで三門市や地球の人間には全く関係ない為、ベムはブラックワンと対峙しよう夢想に交代を呼び掛けよう夢想を見ると。

怯える恐怖も不安も迷いも夢想から感じている物もそれ以上の己の心に眩しい光を輝き照らしてる

(夢想……)

「何?ベム。」

夢想は内なる過去の弱い己の認め、己の弱さに負けない。自分自身を……今日まで出会った人達が信じた己を信じよう。いつか皆と心から笑い会えると願って……

その願いが僕達を導く光になる。その尊き想いが………僕の強さだ。その優しさが僕の力だ。

(……今度の戦いは俺の手助け無しにあの怪獣達を倒してみろ。)

今回はベムは何もせず剣持に任せる事にする

「……わかった。」

相手がいた上空を見据えて答える剣持。

(……キュベリナスは南極の奴より手強いぞ……)

「それでも、今度ばかりは俺に………僕自身に戦わせてくれ。これは、僕自身の答えの道を探す戦いなんだ。」

(……わかった…)

謎の少年「勝てるのか?あの怪獣達に……」

少年も空に消えた怪獣達の姿を見据えて剣持に問う。

剣持は大切な人達と過ごして笑い合ったあの頃を思い出して少年と向き合い覚悟を決めた目で答える。

「……皆の未来をこんな事で、終わらせたくない………

何より、大切な人達がいるから……僕は戦うよ。」

謎の少年「……確かに見極めさせてもらった。」

「君のお眼鏡に叶ったかな?」

そう剣持は答えると謎の少年は剣持を森に残して高く跳躍し姿を消した。

 

突然の謎の少年との対話、しかしその対話の中、己の弱い心と向き合い認めた剣持は前と違う明確な理由と目標を持って謎の少年とは別方向に……『お化け屋敷』の方に視線を向ける。

「行かないと……僕達のやるべき場所へ……」

己の足で走り出す。強い意志を胸に秘めて……

(………夢想。)

その様子をベムは静かに見守る。

 

(怖いのも迷うのも不安がるのもしても良いから只直向きに努力しろ!?あの少年だって探しているんだ。自分の答えを!?僕だって探してみせる!?皆の為に、自分の為に………)

さっきまでの迷っていた少年はもうそこにはいなかった……

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昼間の怪獣が落ち着いて夕方になり、警戒レベルを下げてボーダーや『お化け屋敷』は通常業務に戻る。

避難シェルターで避難していた人達も戻り、それぞれの生活に戻る。

【チーン】

三浦「……」

尚、ボーダー本部の入り口前にて何故か気絶していた香取隊の三浦隊員が発見された等の謎が残ったが、怪我人や死者も無くスムーズに終わった……

そんな中、

三門市 黒野の屋敷内部にて……幾つ物の検査を終えて最後の赤い特殊な光を浴びせられて確認を終え

女性警備員「どうぞ。通って下さい。」

染井「お邪魔します。」

目の前の複数の特殊合金製の扉がバラバラの方向に開き

染井華は始めて見る通路を新鮮な気持ちで見回して進む。

『お化け屋敷』の地下秘密基地のエントランスに染井華は足を運ぶ。

染井「……」

付近には白衣を着た科学者と警察関係者達が歩いている。

ここに来るのは2度めだが1度めと違い今回は一人で訪ねに来た。剣持君の謎について……超能力の関係者から聞きたい事もあって……

ポニー「あっ、染井さん。こっちこっち~~」

特徴的なポニーテールの顔見知りの隊員が笑顔で手を振って染井に走って近づく。

染井「あっ、ポニーさん。今日は宜しくお願いします。」丁寧なお辞儀をする染井

ポニー「ボクに今日は任せてよ。少し皆ゴタゴタしているけどさ。さぁ、案内するよ。着いてきて……」

染井「??あっ、はい。」

ブラックランチャーを持った警備員達が慌てた様子で、ポニー達の横に通り過ぎる。

染井「………」

沢山の物資を台車を使って運ぶ作業員達の姿も見えて危機迫る雰囲気を染井は肌で感じるもポニーは居住区画の方に向かう。

ポニー「本当は部署にいる本人に直接訪ねたいんだけど、仕事で忙しいからリモートでの対応しかしてくれなかったんだ~~ゴメンね。」

染井「いえ、こちらの方こそ忙しい中時間を作ってくれてすいません。」

ポニー「ボクと君の仲だからね。それに自分が前に進む為に必要な事なんだからさ。」

見学の時とは違って歩いた事のない通路をポニー隊員の案内で進む染井

居住区画のポニー隊員の部屋で、部屋には彼女の私物が綺麗に整理整頓されている。トレーニング器具は散乱しているも、

染井「ここは?」

ポニー「私の部屋。作戦指令室のは流石に仕事以外では使用不可能だからちゃんと今回の件を一の谷博士から許可は貰ったし、ボクの知り合いと顔を合わせて会話するならここが手っ取り早いと思ってさ。知り合いも東京に住んでいるからね。足元気を付けて?」

染井「もしかしなくても、ポニーさん。実家から通っている?」

ポニー「トレーニング器具はボクの親は五月蝿いから通っているスポーツジムのを使うかこっちの部屋のを使うかしかトレーニングは出来ないんだ。」

染井「はぁ~」

ベッドの下にあるダンベルを何気なく持ち上げる染井。

染井「うっ、重い……」

その重さに軽く驚く染井。

ポニー「素人は最初に自分がバランス良く持ち上げれるを見つける事から始めるよ……」

染井はダンベルを下に戻して……

各隊員の部屋に備え付けられた業務用PCで今回の事である知り合いがいる場所に連絡するポニー。

ポニー「忍者部署の……」

キーボードのカタカタ音が暫く聞こえて……

ポニー「よし!?連絡出来たよ。」

PCモニターの画面には見知らぬ男性の姿が映り、

??《久しぶりだな……山本。》

染井「山本?」

ポニー「こらっ、勝手に名字を呼ばないで!?君を『下町の黒獅子』って呼ぼうか?」

染井(ポニーさん。山本って名字なんだ……)

意外な事実を何気なく知ってしまう染井華。

??《要件はメールで確認した。後ろに座っている眼鏡を掛けた彼女の疑問についての見解を教えるんだろ。》

ポニー「そっ、君が師匠の元で厳しい修行して会得した力について……超能力に関連した内容だ……」

??《成る程……確かに俺達関連の内容だな……》

ポニー「じゃあ、染井さん。ここに座って」

用意された椅子を出して貰い染井はPCモニターの画面の近くにある椅子に座る。

染井「あの……」

??《武丸……久遠武丸だ………東京の下町に住む……只の………》

久遠と名乗る人物は両手を合わせて念じるように変身の呪文を詠唱する。

久遠《むじょう しょうとう しょうがく むじょう しょうとう しょうがく むじょう しょうとう しょうがく!?セブン・チェンジ・マスク日輪!!》

 

染井「っ!?」

モニターの向こうにいる久遠さんは着替える事もなくその姿を変える。日本の国旗の白と赤の二色を合わせた衣を瞬きの早さで全身に纏い。赤いターバン風の被り物を被り目元のみが露出し白い覆面で口元を覆った謎の服装に変わった……背中に靡く赤いマントに白地の上下のヒーローコスチュームに赤と青の襷(たすき)がけを付けて両足には黒いブーツに、両手には赤いグローブを付けて腰の革ベルトと胸と額の中心には太陽か光を表す紋章が着いており、凄く………変な格好の人になった………

 

ポニー「……相変わらず、レインボーマンのパクり感は否めないね。宿敵の若者嫌いのマスターKとは仲良くしてる?」

マスク・ザ・セブン《人が気にしている事を言うな……ゴホン。………どうも、超能力を主体に悪と戦う愛と正義のヒーロー。マスク・ザ・セブンです………好きなヒーローは川内康範ヒーロー全般です。》

 

マスク・ザ・セブン

種別 愛の戦士 出身地 東京の下町

師匠の指導のもと苦しい修行の末、超能力を身につけた正義のヒーロー。様々な必殺技を使い、7種類の化身に変身する事が出来る。

別名、下町の黒獅子と呼ばれている。

 

染井「どうも………」

(正義のヒーロー?)染井はポーカーフェイスの状態で混乱した。

ポニー「うん。突然何を言っているのか混乱するよね。

凄く分かるよ。コイツもボクら『お化け屋敷』の関係者で。科学で解明出来ないオカルト関係の問題が発生した場合彼のような人に事件解決の捜査協力をして貰っているんだ。」

マスク・ザ・セブン《科学特別機動捜査隊の忍者部署に所属する正義のヒーローだよ。》

染井「はぁ……」疑いの目を見せる染井。急に本物が現れてもそれを本物とはい そうですか…と人は簡単に信じたりしない。こっちは真剣な気持ちでここまで来たんだ。

マスク・ザ・セブン《………その疑いの目……信じてないね………少し傷つくな。まっ口で説明しても納得しないか?君の心か思考どっちか読めるけど、どっちが良い?》

染井「えっ?」

ポニー「はいっストップ!?事前にメールでも書いたけどプライバシー侵害は辞めないと怖い研究所に実験動物として連れてくよ。」

マスク・ザ・セブン《………それは困るな……じゃあ、少しビックリするけどこの超能力なら効果的か。瞬間移動!?》

染井「えっ?」

瞬間移動能力とは精神の力によって思った場所に一瞬で移動出来る能力の事である。

モニター画面に映るマスク・ザ・セブンの姿は消えて

真後ろに突然、気配が現れて直ぐに振り返る染井は驚愕する。

マスク・ザ・セブン「おい。床にあるスポーツ器具達もしっかりと整理整頓しろよ。姉さんに注意されてるだろ?」足元のスポーツ器具の散らかりに文句を言うヒーロー。

ポニー「乙女の部屋に無断で侵入するとかあり!?」

抗議の声を出すポニーに対して

マスク・ザ・セブン「いやそれは悪いと本当に思うよ。でもさ一応、同じスポーツジムの会員としての仲だ。ほいっ、」

触れずにスポーツ器具を一斉に念動力で浮かび上がらせて魔法のように部屋を綺麗に整理整頓する。

その光景に染井はビックリするしかなく。

気が付くとマスク・ザ・セブンはモニター画面の向こうに戻っている。

マスク・ザ・セブン《まぁ、俺が只の変な格好しただけの存在じゃないのは……立証されたかな……》

染井「は、はい。それは、もう分かりました………」

ポニー「さて、ボクは喉が渇いたから少しジュースでも買ってくるよ。染井さんはお茶で良い?」

染井「あっ、はい。お願いします………」

ポニーはそう言い部屋を後にする。マスク・ザ・セブンは軽くポニーの方と目合わせるも染井の方を見る

マスク・ザ・セブン《……さて、染井さんだっけ?………超能力について何が知りたい?》

さっきまでの雰囲気とは変わり真剣な感じになるセブン。

染井「………」

目の前で科学とは全く真逆の超常現象を体験して驚愕の連続だったが、染井は意を決し、ずっと自分の中にあった剣持君とレッドマンに関する超能力についての仮説を立証する為に目の前のモニター画面のヒーローにするのだ……

 

作戦指令室のドアが左右に開き

ポニー「すいません。準備に遅れました!!」

ポニー隊員が走ってくる。何時ものメンバーは既に集まっていた。

ハンサム「珍しいな。遅れるなんて?」

ポニー「ボクにだって外せない大事な約束とかあるんだよ。あれっ?剣持君。今日は来ないんじゃなかったの?」

メンバーの中には私服姿の剣持も混じっていてポニーは驚く。

「あんな怪獣が現れたから居てもたっても居られなかったんです。」

ジャック「途中で僕達が見つけたんだ。」

カンフー「戦える奴は多いに越した事はないしな。」

エドランド「取り敢えず、集まれる隊員達を集まってくれて感謝する。」

ホシノ「今回皆に来てもらったのは、昼間の怪電波の内容についてだ。」

チャールズ「さっきの怪獣型ロボットの基本情報を調べたけど。皆コレを見てくれ」

機械工学や宇宙物理に軍事を専攻の博士達がモニター画面に映しだされた超機獣の姿を見せる。

鹿野博士「結論を言うと、このロボット怪獣は地球の部品や素材を一切使われていない未知の素材とテクノロジーで造られた宇宙ロボット怪獣と言うのがわかった。」

3Dディスプレイから立体化されたロボット怪獣……メタルダイナスの姿を皆に見えるように軽く360度回転させて……

機械工学の神山博士と宇宙物理のスポーク博士に軍事(兵器)学者の桑枝博士が皆に説明する。

 

神山 将后

年齢23専攻 機械工学

自称「正義の熱血科学者」を気取る青年。過去に見た特撮番組の影響を受け、怪人を開発するために学者になったというとんでもない男。

 

桑枝 麻衣子

年齢24専攻軍事(兵器)学者

軍事兵器の中でも主に素材関係の研究をしている学者で、硬くて軽くてお金がかからない金属の研究に毎日を費やす。そんな研究をしているためか、男に対してのガードが硬い。

 

桑枝「説明させると、このロボット怪獣は宇宙人の侵略ロボットで、南極に多数の残骸が見つかったように量産された怪獣……宇宙人の兵隊とみて考えた方が良いですね。」

神山「詳しい内部構造はまだ不明ですが、外見から見ても分かると思いますが、この侵略ロボット。両腕をそのまま銃火器が直接取り付けられているから…基本攻撃は中距離の連射と遠距離の連射、怪獣の姿をした軍用ヘリや戦車をイメージすれば解りやすいですが同型との複数行動を基本とした戦闘に連携をする怪獣の可能性はかなり高いです。」

ロイド「怪獣の姿をした軍用兵器……しかも連携をするか……コイツは厄介ですね隊長。」

アーサーも頷き博士達の方を見る。

基本怪獣は野生動物の同種族で仲の良い親子や兄弟や夫婦のようなタイプを除けば種族の危険が来るまでは縄張り争いに明け暮れるのが多い。

エドランド「恐らく明日は大変な戦いになるだろう……ベック。」

ベック「はい。隊長。」

エドランド「ロボット工学研究所から配備されているロボー47改良型をマキシボーン山に配備させるように連絡してくれ。」

ベック「了解。」

アーサー「チャールズ、ジャック、ジーンの三人と博士達は南極の例の機体達の残骸の分析と回収を頼む。」

神山「分かりました。あれが怪獣の姿をしたロボットなら電磁波によるEMP攻撃が効くかもしれません。」

ムラマツ「ジュリーとサンダースはマッハビースト1号機。ロイドとキムはマッハビースト2号機で出動。グラサン隊員は弐式八分九厘を操作してくれ。一足早いが第6基地に今日出動してくれ。」

サンダース「了解。」

グラサン「了解!?」

キム「分かりました。」

ムラマツ「残りの隊員達は私達と一緒に怪獣達に地上攻撃を敢行するから参加してくれ。」

黒野「了解。」

「はい。」

ポニー「了解。」

エドランド「我々は警戒レベルを最大にして、マキシボーン山周辺の市街地の市民を全員安全な場所に避難させ第6基地を防衛線を構築。準備との時間の勝負だ。さぁ、動こう。」

隊長は己の両手を強く叩き乾いた音指令室に鳴りその音を合図に各員が動き回る。

各自万能ヘルメットを被り指令室から出てやるべき場所に向かう。

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染井「……超能力には、分身能力は有りますか?」

 

その妄想同然の質問を口にする染井、既に口に出してしまったなら、無かった事には、後戻りは出来ない………

目元のみを露出させたヒーローは真剣に考えて

マスク・ザ・セブン「………分身能力はある。今はここの基地にはいないが、俺以外にも超能力を武器に戦う

ヒーローはいる。」

染井「教えてくれてありがとうございます。でも自分で言うのも変な話ですが余りにも荒唐無稽ですよ………」

マスク・ザ・セブン「現に俺が超能力を使っているのを君は見ただろ。」

染井「………はい…」

そう……私は実際に自分の目で目撃したのだこの人がこの部屋に扉を開ける事なく出現して物に触れずに物を動かした一部始終を………

染井「……ではAさんが二人に分身して別々のAさんその1は誰にも知られず単独行動してAさんその2は関係者達といる場合、」

マスク・ザ・セブン《Aさんその2が関係者達といたならアリバイが出来ているな。現に関係者達にはAさんとずっと行動しているんだからその1がいるとすら思わない……》

染井「……」

自分の中の曖昧だった妄想同然の仮説が少しずつ確信に変わる。

マスク・ザ・セブン《……分身能力…その発想に行き着くまで、相当僅かな情報や証言を一つ一つ集めて推理したんだな……》

染井「!?」

染井(この人私の思考を読んだ?)

マスク・ザ・セブン《その目を見たら心や思考を読まなくても分かる……あらゆる事が科学で解明されている中こんな超能力が都市伝説程度になっている現代の日本で、そういう不確定な空気の存在をあるかないか、考えるのは、普通の人には難しいからね。相当悩んだろう。》

染井「……いえ、でも余りにも常識から離れていて……違いますよね……」

誰かに自分の苦労が報われた……その為に始めたんじゃない。私はどうして本物の超能力を使うヒーローに分身があるか無いかの確認しにきたのか。

染井はモニター画面の方を見て、胸の内にある気持ちを言葉と共に言う

染井「……友達がいるんです。ある日、理由の説明もなく一方的に私達の接点や関係を無理やり断ち切ろうする友達が……」

マスク・ザ・セブン《……》

染井「どうして………何も告げず、私達から離れようとしているのか……私は只………あの激しい雨の降る日、泣いていた友達の手を離してしまった………友達は助けを求めていたのに………何を隠して何を知って、独りで何と戦っているのか……建前や理由を無理やり作って私達との関係を断ち切ろうとして…………私は友達の気持ちを…胸の中に閉まってある友達の本心が知りたい……彼の本当の気持ちを知りたい………只…それだけ…なんです……」

マスク・ザ・セブン《………》

マスク・ザ・セブンはゆっくりと彼女の言葉を聞き、

マスク・ザ・セブン《友の為に……ここまで来たのか……俺もその男に興味が出来た、次いでに君の代わりにぶん殴っておく……》拳を握り締めるヒーロー

染井「あっあのそこまでしなくても、」

マスク・ザ・セブン《……遠くに突き放して無関係の人間にして友達である君達を守っているつもりかも知れないが、そんなの友達である君達からみたら頼んでもいない余計なお節介その物だ……その友達は己の弱い心すら満足に向き合えてもいない未熟者だ。さて染井さん。》

 

染井「はい。」

マスク・ザ・セブン《君は……これからどうするんだ?》

染井「これから……」

マスク・ザ・セブン《……その友達は、君に助けを求めているのは、多分、本当だね……》

染井「向き合えれますか?私は……」

染井は不安の気持ちを声と共に告げる……もし何もかもお門違いで自分の想像とは全く違っていたら、

マスク・ザ・セブン《なら…ここで辞めるか?》

染井「!?」

その言葉に染井は真っ青な顔になる。その表情を見て久遠武丸は優しく言う。

マスク・ザ・セブン《……駆け足なのは悪い事ではないが、心の準備は必要だ。少し考えると良い……決めるのは他でもない君自身なんだ……》

染井「はい。今日は色々とありがとうございました。」

重い雰囲気でPCモニター画面が閉じる。

染井「私は……向き合う事を恐れているの?剣持君がいるのに……何を恐れているの?」

ポニー「お待たせ~~、質問は出来た?」

特徴的なポニーテールを下ろして万能ヘルメットを被ったポニーは買い物袋片手に部屋に戻ってみると少し様子が重い雰囲気になっている染井を見て、

ポニー「染井さん。少し歩かない?」

天真爛漫に言うのであった……

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

染井(私は何を不安がって怖がっているの………何に迷っているの………)

染井にお化け屋敷の施設の案内をする為エレベーターの扉を開けて中に入ろうとすると

???「……」

暗い雰囲気を持つ紫色のショートカットの髪型に白衣を着用した女性が既に乗っていた

ポニー「こんにちは。富士見博士。」

基地の外に向かう為にエレベーターに乗ると機械工学が専門の富士見 カンナ博士と出会う。

富士見「……こんにちは。ポニーさん……」

両耳にある金属のイヤリングをした女性はポニーの挨拶にぎこちなく答える。

 

富士見カンナ

年齢20 専攻 機械工学

少々無口なため暗い雰囲気を持つが、ひとたび相手と話しが合うと性格が逆転してしつこいくらいによく喋る。好きな事はコンピューターゲーム全般。

 

ポニー「染井さんもエレベーターに入って。」

染井「あっ、はい。」

エレベーターは目的の階に動き始めて、

染井「……」

富士見「……」

染井「………」

富士見「………」

互いに積極的に会話するタイプではない為、会話が振られるのを待つが……気まずさは無くならない。

染井、富士見(凄く気まずい……何か話さないと………)

ポニー「富士見博士は今回も新素材の研究ですか?」

助け船を出すポニー事、山本ユリ。

富士見「………………………そうよ。ここの研究所に軍事学者の桑枝博士が来てくれたお陰様で、新素材の研究に風が吹いているわ。」

染井「桑枝博士?」

ポニー「軍事兵器の素材関係の研究を得意している博士だよ。ここの基地の壁やら床やら建物やら、桑枝博士の開発した新素材が使われているんだ。」

染井「凄いですね……」

富士見「………」

凄く気まずい時間を経験すると同時に……エレベーターは止まり、富士見博士目的の機械工学区画に到着する。富士見博士とは当然だがここで別行動だ。

ポニー「では、」

富士見「またね。……貴女も……」染井の方を見て言う

染井「あっ、はい。」

二人は地下施設を出てカモフラージュの建物の一つゲンブ百貨店の店に入る。

百貨店だけであり多くの人で賑わいを見せる店内を歩き

屋上まで稼働するエレベーターに二人は乗る。

染井「あの?ポニーさん。私……」

ポニー「自分の心が先に進む事に迷っているの?」

振り向かずにポニーは染井の胸の内の不安を見抜く。

染井「!!」

不安を見抜かれた染井はゆっくりと不安の気持ちの理由を口に出す。

染井「……はい……久遠さんに超能力の分身はあると言われて………私の知っている友達はもう……」

ポニー「怖くなった?知らない方が良かった?」

染井「良く……分かりません……」

ポニー「でも今でも君は心の何処かで迷っている………納得した答えに近づけば近づく程、真実が自分の想像通りなら、きっとそれは良い結末じゃないって………」

染井「………」

残酷な結末が現実みを帯びて来た為、染井には迷いと不安が生まれた………これまでは曖昧な中途半端のお陰で良い結末や偶然の重なりを勝手に想像できたのに、本物の超能力を目撃したせいで、変わりようのない真実しかソコにはなくて、仲直りしたい事を恐れるようになってしまった…

ポニー「……ねぇ。染井さん。」

染井「……」

ポニー「あなたが友達と仲直りしたいのは、自分じゃない誰かの為?それとも良い行動して誰かに褒められたい自分の承認欲求の為?」

染井「違います!?私は友達の葉子の為に!?」

ポニー「じゃあ、どうしてその葉子さんは剣持君と仲直りしないの?」

染井「それは……」

ポニーはエレベーター中で屋上までの景色を眺めながら普段の天真爛漫さをなりを潜めて静かに染井の心の中にある不安や恐怖の根幹を指摘する

ポニー「君は、今の剣持君を恐れているんじゃない。自分自身がその葉子さんと同じ行動をしないか、同じ言動をしないか自分自身を恐れているんだ。」

染井「…!?」

染井(あぁ…そうか……私は今の剣持君を受け入れようと、努力して、歩みよろうとして、結局、これっぽっちも本当の私自身が動いていなかった………只、見ているだけで、視線に友達の姿を見ているだけで、本当は端から向き合おうすら動いてなかった……友達の本当の気持ちが知りたい?知ろうとする気も覚悟もないのに……)

染井「どうしたら………どうしたら良かったんですか………」

染井は何もかも分からなくなってしまった………

ポニー「………きっと、その答えは……結局、自分で見つけるしかないんだよ。………誰かに何かを言われても、結局自分自身との心の対話をして、その答えにたどり着くしか………ないとボクは思うよ……」

染井「自分自身との心の対話……」

ポニー「せっかく、ここまで来れたんだからもう少しだけ本当の……自分を信じてあげたら良いよ。」

染井「出来るでしょうか?私に………仲直りする資格がありますか?」

ポニー「人間は何時も万全な状態を理想とするけど、寧ろ現実なんて万全から程遠い状態ばっかりだよ。大丈夫………友達と仲直りするのに難しい言葉とか理屈は必要ない。格好付けずに只、本当の剣持君と仲直りしたいって心から言葉と一緒に本当の染井さんの気持ちぶつけたら良いだけだよ。………違う?」

染井「……私の本当の気持ち………」

ポニー「これは、君自身の闘いだよ。ボクが出来るのはここまで、」

染井「………」

ポニー「それともまだボクが君の手を引っ張った方が良いかい?」

染井とポニーは静かに向き合う。染井はゆっくりと首を左右に振り、ポニーは安心したように笑みを浮かべてエレベーターの方に向き直る。

 

染井は自らの瞼を静かに閉じて、心の中にいる自身の心と向き合う。

染井(正直、私は堪らなく怖い………でも、本当に……それ以上に怖いのは、自分が勝手に友達との関係を言い訳や理屈を付けて進む事を諦める事、………怖くても良いから……恐れても良いから……勇気を出して前に進もう。それが、私の信じた"希望"だから………私は自身の弱い心を認めよう………私は、私は……私を守ってくれた沢山の繋がりを………今日まで紡いだ絆の光を信じたい………今度は私が守る番だ……彼の心の巨大で硬い天岩戸から、本当の彼の気持ちを引っ張ろう……)

【キンコン】

エレベーターの扉が左右に開き日の光が照らしポニーは屋上に足を進め

染井はゆっくりと目を開き……足を先に進める。

染井(何が本当に……正しいか……正解か…今はまだ真っ暗な闇の中、進む道の先すら私には何の分からない。でも、迷っても良いから……私は私自身の為と剣持君の為に、葉子の為に、大切な宝物を抱き締めて自分のペースで進もう。それが……私の信じた…本当の私が心から望んでいる事だから………私は進み続ける………)

誰しも心に眩しい光と暗い影を持っている。でも影を持っているから悪いのではない。どちらも自分の無くてならない一面で無くしてならない。そのもう一つも誰しも持つ必要な物だから……この不安や恐れすらも抱いて誰しも先に進むんだから…

 

百貨店の屋上には観覧車やメリーゴーランドと言った子供達が楽しむ娯楽があり、

ポニーと染井は屋上に備え付けてあるベンチに座り購入した飲み物を飲んで屋上から三門市の町並みを眺める。

「落ち着いた?」

「はい。すいませんでした……自分が思った以上に不安になっていました………」

「……信じてあげた?自分自身を……」

「まだ、少し……不安です……でもこの不安を持って私は剣持君と仲直りします……」

ポニーはその言葉を聞き小さく微笑み

「良いね。」っと短く答えるのだ。

「あの…ポニーさん。」

貰った飲み物を持ったまま染井は軽く尋ねる。

「うん?」

ジュースに口を付けてゆっくり飲むポニーはメリーゴーランドで遊ぶ子供達を眺めながら染井の呼び掛けに応じる。

「どうしてポニーさんは『お化け屋敷』に?」

少し気になった理由だ。部屋のスポーツ器具やマスク・ザ・セブンさんが言ってたスポーツジムの会員とか、スポーツ関連に詳しい彼女がどうして危険があるこの仕事に就職したのか……

「……まだボーダーが表に出なかった頃の話だけどボクは……本当はスポーツ選手になって世界大会……オリンピックに出場をして金メダルが欲しかったんだ……」

「でもさ、ボクのスポーツの先輩達が怪獣災害で夢を失って生きているのに死んだような姿を見てしまったからね……何か、ボクに出来る事は無いのかと模索して『お化け屋敷』に入隊試験に参加する事だったんだ…」

「………」

「スポーツする以上に凄く勉強して頭がパンクする程勉強してパリ本部の養成学校の3年間 訓練生をしていた間に三門市に近界民の大規模侵攻が発生した…」

「……」

「急いで三門市に戻ってきたらやれ異次元からの侵略者とか界境防衛機関ボーダーとか、変わり果てた三門市とか……ボクのやって来た今までは全部無駄だったんじゃないのか……悩んだ事だってある……」

「ポニーさん。」

「ボクには……姉さんがいるんだ。今は高校で英語の教師をしているんだけど、その姉さんに励まして貰って、自問自答を繰り返しながら三門市を、日本の平和を怪獣達から守っている……先輩達のような人達の為に始めた事が、今では自分の為に続けている。これがボクのやるべき事だからさ。」

横に座っているこの人にもそんな過去があったんだと染井は知る。

「ボクは今も運動もスポーツも大好きだよ。だからそんな悪い事聞いてしまったなみたいな顔はしないでよ。」

優しく天真爛漫の笑顔で染井に笑い掛けて言う

「ボクは後悔しないように自分の信じた人生を歩いただけだ。染井さんも人生は一度きり何だから、自分の心の命ずるままに進みなよ。」

「……はい。」

染井は返事をしてお茶をゆっくりと飲むのだった……

ポニー「ボクね。色々と大変な被害によく巻き込まれているけど三門市が大好きなんだ。」

ポニーは屋上から三門市を眺めながらそう染井に言う。

ポニー「……最初は誰でも多少の差はあるけど皆、おんなじなんだ……でも何時しかそれぞれのやりたい事ややるべき物が見付かり、その道を目指す為に、只の同じから離れて行く………変わらない人なんて何処にもいない。いつかは皆が夢や目標を見つけて変わらないといけなくなる。」

染井「………」

ポニー「街並みも、人もその時の変化に逆らえないし、避けられないから………でも……変わらない、揺るがない己の信念、最初の気持ちくらい持っていたら……何があってもボクら受け入れて前に進める気がする……そう思うんだ……」

染井もゆっくりと視線を三門市の景色を眺める。

染井「私……両親が亡くなってから、葉子や親戚の三浦先輩の前では両親の事で泣かない事にしていたんです……」

ポニー「……」

染井「でも、でも……剣持君と再会した時、私の代わりに涙を流してくれて……その剣持君の泣いている姿を見ていたら、心の中に塞き止めていた物の蓋が外れて、あの時私は始めて両親の二人の事で泣いたんです。」

ポニーは染井の頭を優しく撫でる。

染井「!?」

ポニー「ゴメン。嫌だった?」

染井の両目から涙が溢れて零れ落ちる。

染井「……いえ、もう少しだけこのままにしてくれませんか……」

染井はあの日、大規模侵攻から剣持と再会した時も、寄り沿って剣持君は優しく頭を撫でてくれたのを思い出したのだ。そう私の周りにはこんなにも優しい気持ちが溢れて私の心に勇気をくれたから……私は前に進めるんだ。そして剣持君に伝えたい。自分から孤独にならないで?私の伸ばした手を掴んで………世界は貴方の敵じゃないから………

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ポニー「またね~~」

染井「今日はありがとうございます。」

黒野の屋敷の門の前にて別れる二人。

染井はそのまま帰ろうと歩道を歩いて行くと、近くの車道に黒いリムジンが通り過ぎる。

染井(……黒野先輩かしら?)

染井はチラッと後部座席の方に視線を向けると黒野真琴と那須隊のオペレーターの志岐小夜子の姿を見かけた。

染井「……!!」

染井は来た道を急いで引き返す。

染井(真琴さんはあの怪獣達の名前を知っていた……それに那須隊の志岐さんもあの硬態怪獣の出現の時は剣持君の変化に違和感を見せていなかった………知っているんだ。あの二人は今の剣持君を!?)

リムジンは駐車場の方に向かい。染井は走り館の門の前に戻る。

女性警備員「おや、あなたは?」

染井「すいません。施設内で忘れ物をしてしまって、」

女性警備員「では、また規則により必要事項の検査の準備を」

染井「それは……」関係者であっても侵入者対策にチェックをするのを分かるが、今はタイミングが悪い。

富士見「あらっ染井さん。こんな所で何しているの?」

染井は後ろから声を掛けられて振り向くとエレベーターで会った富士見カンナ博士が立っていた。

染井「富士見博士。」

富士見は染井がさっき見ていた館の方と門を警備する警備員の様子を見て、

富士見「………彼女は私の研究室に忘れ物をしたから通して頂戴。」

女性警備員「あっ、そういう事でしたら中へどうぞ。」

門が開き染井と富士見博士は屋敷に入る。

使わないノートのページに富士見は文字を書く。それを染井に見せる。

【でっどうして中に入る必要があったの?】

染井「!?」

富士見はノートとボールペンを染井に渡して染井は質問の答えを書く。

【黒野真琴さんに訪ねたい事がありまして】

富士見は染井からボールペンを返して貰い、

【彼女の部屋はここ。私達が今いる場所はここ。4分間以内に戻らないと怪しまれるから早くね。】

見取り図を書き染井に渡す。

染井はお礼の言葉を言おうとしたが、富士見はお口チャックのジェスチャーをして染井は黙ってその場を後にする。

富士見(コンピューターゲームのギルドメンバー確保完了。)

彼女は善意で染井を助けてはいない。己の趣味に彼女を巻き込む為に、"借り"という餌を上げたのだ。

それを知らない染井は黒野真琴の部屋を目指す。

染井(直接聞いても彼女は答えない。ならどうしたら、)

真琴さん部屋の近くに着くと扉の隙間から通話する声が聞こえて来て染井は扉の中を覗く事はせず、近くの壁に背中を押し当てて通話を聞く。

志岐「……ボーダーに援軍要請はないから、考え直した方が良いよ。」

染井(援軍要請?あの怪獣達についてかしら?)

日本国内に怪獣が出現した場合、『お化け屋敷』はボーダーに援軍要請を送る。半魚人宇宙人やサンドラーやクプラトンにビルガメラーとようなパターンだ。現に合同で作戦行動の実例もある。

《悪い……もう決めたんだ。明日の午後0時までにザイカーン地方のマキシボーン山に向かう。》

染井(この声は剣持君?マキシボーン山?)

真琴「メタルダイナスとバトルダイナスにキュベリナスとはまた手強いね。勝算は?」

《シュミレーションにて17通りの戦い方全てで負ける結果が出たよ。》

真琴「ヤバくない?」

志岐「ヤバ過ぎでしょう。」

互いに顔を見合せて答え二人

《でも僕は行くよ。皆の未来を守りたいからさ。だからこのメッセージはもしもに備えてのメッセージだよ。》

真琴「縁起でもない事を言わないでよ。」

《相手は複数で単体でも強い。そして互いに補い連携もする………まるでボーダーのランク戦みたいだね。》

志岐「考え直してよ。剣持君。ヘタしたら染井さんや香取さんと仲直り出来ないかも知れないんだよ。」

染井(!!?)

《人間は生きていると覚悟を決めないといけない事が何処かで必ず来る時があるんだよ。》

真琴「……」

志岐「……」

《それに、俺にはやらないといけない事が沢山残ってるからさ。こんな事で死にはしないよ。》剣持は明るくそう答える。

志岐「………一緒に東京の映画館で映画見る約束………破ったら……私、許さないから、」

真琴「志岐ちゃん!?」

 

《その日は思う存分映画を楽しもう………》

志岐「わかった………」

真琴「私からも一つ報告、」

《何?》

真琴「染井さんに剣持君関連で詰め寄られそうになったけど隠し通したよ。」

《それは……どうも。》

真琴「本当に剣持君が戦わないと駄目なの?」

《……皆が、ボーダーの先輩達や『お化け屋敷』の人達にそして、志岐さんや真琴先輩や染井さんが信じてくれた僕を信じ続けたいんだ。何処までも離れていても見えない絆の光が繋がっていると僕は信じたいんだ。》

真琴「……剣持君。」

《僕自身の意志で証明したいんだ。怪獣と戦うのと僕自身のやるべき事の一つだからさ。自分の力で前に進みたいんだ。明日を自信を持って目指せるように………皆が大好きだからさ。》

真琴「うん……わかったよ………必ずに帰ってきてよ。」

覚悟を決めた後輩を止める事は出来ずに見送る事にする真琴。

《大丈夫。この世界は絶対に滅んだりしない……》

真琴「うん。」そう言い電話が切れるのだった……

その近くに染井が聞いてとは志岐も真琴は気付く事はなかった。

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富士見カンナの元に戻ってきた染井華

富士見「3分36秒……早かったわね。」

染井「本当にすいません。協力してくれて……」

富士見「……帰るの?」

染井「はい。」

富士見「……この借りはいつか返してよ。」

染井「わかりました………」

 

そう言い染井は今度こそ帰路に着く。

帰りのバスの中で外の景色を見る染井。今日だけでどれだけの普通とは違う事実を知ったのだろうか……

マスク・ザ・セブン『なら…ここで辞めるか?』

頭に波紋する言葉が私の中に揺らぎを与えるも、

染井「……やめるくらいなら……最初からこんな普通とは違うやり方をしてまでしつこく動いていないわ。」

私も覚悟を決めたから……剣持君を信じ抜くと自分で決めたんだ。剣持君の言葉を聞いたから尚更、

染井(……私がやることは何も変わらないわ。剣持君の………夢想の本当の気持ちを知る事………)

その答えは……多分もう直ぐ近くまできている………そう私は何となく感じていた………

染井「明日午後0時…ザイカーン地方のマキシボーン山……」

施設に向かう途中の慌ただしい警備員や整備士達に作業員達の様子と百貨店の屋上で物思いに三門市の街並みを眺めていたポニーさん。そしてさっきの剣持君達の会話……

その答えを知る事が何を意味するか私はわかっているのに……私は懐かしい過去の思い出に甘えるのではなく。

私自身が前に進む為に答えを……真実を知りたい。

 

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翌日 朝。

学校に休みの連絡を入れて剣持はローバーに乗り込みザイカーン地方マキシボーン山に向かう………

ムラマツ「剣持隊員には後方支援をお願いする。」

「えっ?地上戦闘では?」仲間達と一緒に怪獣と最前線でてっきり戦うかと思ったのだが、

ホシノ「君は今、怪我をしている。怪我人を本来この作戦に参加させるのは心苦しいのだが、今は此方も手が足りない。厳しい戦いになるだろう。」

アラシ「人類の命運がこの戦いに懸かっているからな。」

運転するアラシがそう答えて、剣持はボーダーの皆の思い出を思い出して、

「勝ちましょう。」

ムラマツ「勿論だとも。」

ローバーはマキシボーン山に向かう。

 

一方、三門市のとあるタクシー乗り場にて

タクシー運転手「暇だね~~~」

染井「あの、すいません。」

タクシー運転手「あっ、」

お客が来て運転手は慌てて車の後方のドアを開けて……

お客さんが乗り込み。

タクシー運転手「目的地はどちら迄?」

染井「……目的地は…」途中で言い淀むも

タクシー運転手「お客さん?」

染井「……ザイカーン地方の……マキシボーン山へお願いします。」

タクシー運転手「えっ?遠いよ。今から到着には昼ちょうどになるよ。」持っていた安物の腕時計を確認して。

染井「お願いします……」

 

タクシー運転手はお客の並々ならぬ事情を感じ取りタクシーを走り出す。

 

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マキシボーン山のある第6基地

六つの輸送機に輸送されたロボー47改良型が大型格納庫が整備されていた。『お化け屋敷』からマッハビーストが発進して先に目的の山に到着していたジュリーやサンダースにロイドとキム。用意された小型格納庫で乗って来たマッハビーストの燃料を入れている様子を見ながらサンダースは言う。

サンダース「早く来過ぎたな。」

ロイド「相手は危険な宇宙怪獣だ。用意に越した事はないよ。」持参した全長84.5㎝のレーザーライフル。ブラックランチャーの調子を確認しながらロイドはサンダースに言う。

サンダース「違いない……」

0.6㎜電磁レールガンの銃身を伸ばしてランチャーモードにして戻す。

サンダース「なぁ、ロイド。」

ロイド「どうした?」

ロイドはサンダースに声を掛けられて振り向くと

サンダース「ポーカーでもやらないか?」

サンダースはポケットからトランプを取り出しロイドに見せる。

ロイド「あのなぁ。サンダース。今は非常事態なんだぞ。」ロイドはサンダースを叱る。

サンダース「そうだな……俺が馬鹿だっ「直ぐにやるぞ。」やるのかよ!?」

 

一方 銀と赤の装甲車が高速道路を走る。

黒野「自衛隊も怪獣災害派遣に出動してくれたみたいです。」

ジャック「生物ならまだ分かるけどあのロボット怪獣相手に大丈夫かな?」

運転するジャックがそう言い返す。

黒野「………厳しいな。俺達の装備が通用するかもわからない………」

ジーン「それでも私達が戦わない訳にはいかないでしょ。」

後部座席の大型パルスキャノンのタルサー砲の最終確認をするジーンがそう答える。

ジャック「違いない……」

黒野「頼もしい先輩達だ。」

 

第6基地では対策本部を作り……

基地の敷地に敷く防衛地点に配置させる陣形を決める。

城町「貴方がたから貰った情報を前提に我々は地上と空の二面攻撃を敢行するつもりです。」

ベック「EMPの準備も滞りなくしています。」

相手のロボット怪獣に効果が有るか無いかわからないが、取れる手は打った方が良いとベックはこの場にて言う。

チャールズ「まっ南極で見つかった怪獣の細かい分析は現在進行でやってますから心配なく。ハカセは大丈夫?」

対策本部にあるPCと向き合いながらチャールズは栄養ドリンクを飲みながら答える。

ハカセ「大丈夫だぞ。こういう仕事は大歓迎だ。」

チャールズの隣で鉢巻きに『明鏡止水』と書かれた物を頭に巻いたハカセ隊員が答える。

 

 

大型格納庫では、カンフーが一人。手摺付きの足場から沢山の整備士に整備されているロボー47改良型を眺めていた。

カンフー「………」

アイドル「不安?せっかくの待ちに待ったあんたの復帰戦でしょ。」

カンフー「……そうだな。」

今回の作戦でグラサンが弐式八分九厘。カンフーがロボット工学研究所に配備されていた改良されたロボー47を操縦する事になっていた。

ハンサム「不安なら交代してやろうか?」

仲間から心配の声を掛けられてカンフーは首を左右に振り、

カンフー「相手の目的はレッドマンだ。俺達は前座扱いなのは、腹立つけど、コッチを舐めてくれればその分、相手も油断するからな。主役を食う勢いに頑張らせて貰おう。」

アイドル「その域よ。レオ。」

カンフー「……カンフー呼びにしてくれ。」

苦笑いするカンフーだった……

 

 

三門市では、

太刀風皇虎「奴が動くか……」

ブラックワンの気配が濃くなるのを感じてマキシボーン山の方角を見据える武人。

春日炎太郎「此方も行こう。」

朝食のドーナツを食べて紙袋を捨てる超人

成川ジョージ「マキシボーン山の場所がわかったぞ。」

黒いスーツの3人組も動き出す。トリオン体を余裕で越える超人的な身体能力でその場から姿を消す三人を別の場所から見る二人の少年と少女

 

謎の少年「………」

謎の少女「私達は行かないの?」

謎の少年「……俺達が剣持夢想の戦いを見届ける必要はありません。」

少年はそう言いその場から少女を連れて離れる。

謎の少女「信頼しているのね。剣持君って子を……」

少年は剣持の覚悟を決めた目を思い出して

謎の少年「………あの目だけは、響裕太と同じだっただけですよ。」

謎の少女「…そっか………」

少女は八重歯を出して笑い声を上げるのだ。

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染井華が乗るタクシーは思いの他スムーズに目的地のマキシボーン山に向かっていた。理由は避難勧告と緊急避難警報で山周辺の市街地にいる市民達は決まった避難シェルターは勿論、移動しようと車を出して大渋滞を引き起こしながら市街地を離れる様子が反対側の車線と歩道から見えていた。

染井「……」

沢山の人達が地方の警察の誘導に従い市街から離れて行く様子を見ながら、

だんだんと危険な場所に近付いて行く事に実感を覚える染井は表情を顔に出してはいない物の恐怖の気持ちで一杯だ。

自分が今している事がどういうわけかわかっている。それでも自分で確かめるには他に方法はなかった。

 

染井はふと視線を別の方向を向くと、

太刀風「……」

成川「……」

春日「……」

 

トリオン体よりも余裕の身体能力で市街地のビルからビル(仮面ライダークウガのドラゴンフォームの要領で)跳び移る様子を染井は目撃する。

染井(!!あの人達って、昨日のカフェにいた三人組………)

何故彼らが自分の目的地と同じ方角を向かっているのかそれはわからない………でも、直感的に彼らも剣持君に関係している人物達なんじゃないかと染井は考えた。勿論本人に聞いた訳ではないが、何か……説明するのは難しいが、無関係にはとても思わないのだ……

 

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指定の時間より早くに第6基地に到着したムラマツ一行

ムラマツ隊長とホシノチーフは既に対策本部に向かい剣持とアラシの二人は基地の森林地帯の防衛に加わる。

この地区の機動隊員達に混ざり担当の区域を防衛または道を間違って此処に来た市民達を最寄りの避難所に安全に誘導する大事な仕事だ。

片目を負傷して完治もしていない剣持が出来るのは、こうした後方支援で、剣持自身、今の自分に出来る事に不満はない。

『お化け屋敷』の何時もメンバーは各自決められた区域を担当する。

「……?」

剣持は無言で周囲を見回す。

(何だ?)

アラシ「どうした?剣持?」

「何か……視線を感じなかったですか?」

ブラックランチャーを両手に持ち背後や見えにくい生い茂る林をゆっくりと見回す剣持はアラシに変な視線を感じる事を伝える。

(何時もの怪獣の気配は感じなかった……気のせいか?)

だが妙に空気が引き締まるのを肌に感じる。胸騒ぎだ………

アラシ「緊張感を持つのは大事だが余り緊張し過ぎるといざと言う時に動きが鈍るから気を付けろよ。」

アラシが剣持に程良く肩の力を抜くように言う。

「はい。」

アラシのアドバイスを貰い正面に視線を戻す剣持。

アラシ「にしても作戦区域の後方は暇だね~~」

暢気な声を出すアラシに無表情ながら眉間に皺を寄せてムっとした感じになる剣持。

「アラシ隊員?」

アラシ「いや本当の事だろ?」

怪獣達は未だに姿を現さない為に、気が緩んでいるアラシに剣持は抗議のジト目で睨む。

「相手がこっちに出現したら、こっちが最前線になりますよ。」

アラシ「怖い事を言うなよな。他の区域の担当の機動隊達もいるから大丈夫だろ?小型対怪獣用レーダー装置もあるし何か会ったら、反応があるだろ。」

アラシは視線を用意された小型対怪獣用レーダー装置を見て言う。

「………」

剣持も視線を装置のある方を見るも、大きくなる胸騒ぎが無意識に剣持の警戒を上げさせる。

(本当に………何だ?この違和感……)

何処かで怪獣が出現するなら、レッドマンの探知能力に引っ掛かる。

だが、その特殊な感覚は何もないのに敵意を背後から感じる。

そしてその違和感は時間と共に強まるばかりだ。

 

 

一方 黒スーツ三人組は

太刀風「…止まれ!!」

先頭を走る武人の一言に後ろにいた二人は止まる。

成川「どうした?奴らまだ来ていないぞ。」

三人は怪獣探知の能力を使い。周囲から人がいなくなった避難し終えたゴーストタウン同然の市街地の途中で止まる。

太刀風「……鈴が鳴ってもいないが、風が……空気の流れが……意図的に変えられている。」

太刀風の視界には剣持達が区域からかなり離れた位置の防衛区域を見据える。

春日「……いますよ。先輩。」

探知能力には異常は無いが、無意識、それぞれ臨戦態勢を完了させて

太刀風「……ブラックワンのゴメルか?」

目的の為なら手段を選ばない姑息の狩人の名前を出す皇虎。

春日「……違いますね。僕達の探知に反応しないなんて隠密性が優れていますが、ブラックワンの逆鱗を触れるような事はアインヘリアルの5勇士は避ける筈です。」

成川「なら、別の奴の刺客か……」

ネクスト・シングかゾークロンか地球由来の奴らかはわからないが、厄介な敵が現れたな。

太刀風「何れにせよ。俺達の邪魔するなら」

皇虎は自らの両腰の長刀を抜刀して鋭い眼光を放ち、

太刀風「…斬る!?」

三人は市街地を駆ける。

 

別の防衛区域では

機動隊員5「何だ?この緑色の霧は?」

剣持達と同様に作戦区域の防衛を担当していた警備隊員達に突然前触れも無く緑色の濃霧が出現して、日の光すら隠す。

仲間の一人が基地の城町司令に報告しようとするも、

機動隊員1「あれ?おかしいな。応答せよ。応答せよ。此方B区域担当の……」

【ガタン!?】

突然発生した謎の緑色の濃霧に正面から何か大きな音が鳴り視界が霧のせいで見えない中、警戒する警備隊員達。

機動隊長「……全員1ヶ所に固まれ……不用意に動くな。安全装置は解除しろ。」

緑色の霧の中、冷静に部下達に指示する警備隊長

それぞれ安全装置を解除して見えない霧が立ち込める中、不用意に動かずにじっと膠着した状態で緊張感が漂いながら霧が晴れるのを待つ。

機動隊長「………城町司令。応答せよ。」万能ヘルメットに内蔵された通信機器を使用して連絡するも

【……ザ…ザザ……】

ノイズしか聞こえない。

機動隊長「…駄目か。対怪獣用レーダー装置に何か反応はあるか?」

機動隊員2「レーダーに怪獣反応は無し。」

酷く不気味な状況だ。外部からの通信が途絶え視界は霧によって封じられて、霧の向こうには"何か"の気配がする。

機動隊長「………全員。目標を正面に射撃用意。」

発砲するつもりは無く一斉に銃を構える。

銃を構えたまま彼らは緊張した顔で霧が晴れるのを待っていたが、"奴は"気配を消して、音を立てずに、静かに…静かに……彼らに接近する……そして……警備隊員の後ろから音も無く先端に鋭利な刺骨が生やした赤い尻尾を槍の如く勢い良く伸ばして

機動隊員「ぐふっ!?」

背中から心臓を刺し貫き口から大量の吐血をして、万能ジャケットに血が飛び散り叫び声に気付いた隊員達が、

隊長の即死する姿を見て悲鳴を上げる。

機動隊員1「結城~~~~」

機動隊員3「結城の奴が殺られた!?」

機動隊員4「ヽ(ヽ゚ロ゚)ヒイィィィ!」

【ダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッ!!】

誰かが恐怖にかられて悲鳴の叫びと共に無許可で発砲して、その銃声を皮切りに一斉射撃ブラックランチャーに寄る集中砲火する。

緑色の霧で姿が全体像が見えない赤い尻尾の元をとにかく撃つも怪物は"結城隊員だった"死体を盾代わりにして、霧の奥に下がり、再び怯える隊員達の背後から奇襲する。

機動隊員1「ぐぎゃっ!?」

怪物の鋭利な両爪に後ろから両肩を掴まれ霧を奥に引き摺り込まれる。

機動隊員1「助けてくれ~~」

機動隊員3「待ってろ!?直ぐに…」

機動隊員2「おい。やめろ!?こんな視界不良の濃霧の中で探せるものか!?」

機動隊員1「ギャアアアアア~~」

仲間の悲鳴を聞き、引き止める仲間の手を振り払う

機動隊員3「どけっ!?」

霧の奥に自ら入るが、彼らが帰ってくる事はなかった。

機動隊員2「誰でも良い!!応答してくれ!?誰か~~」

野生の猿よりも速く木々に跳び移り警備隊員達の周囲を翻弄してその物音を頼りに緑色の霧に覆われた機動隊員達が持つ無数の銃口からマズルフラッシュが点滅してレーザーが飛ぶ。

「「………」」飛来するレーザーを鎧のような硬い鱗で弾き木々に跳び移る怪物は爬虫類特有の素早さで動きまくり隊員達の肉眼で捉えられない速さで移動する。

黄色い瞳のない両目で獲物の隊員達を見て猛獣の俊敏さで山林の木々を駆け回り緑色の霧の中で次々と隊員達が"怪物"によって霧の奥引き摺り込まれて断末魔の叫びを残して鋭い牙のような噛み千切られ或いは凄まじい腕力で人間の身体を引きちぎる。

【ブチブチブチ……グシャ】

機動隊員2「アアアアアアアアアア~~俺の腕が~~!!」

赤い血が雨の如く大地に振り注ぎ生い茂る葉っぱに振り掛かる。

【ブシャ…】

銃弾をもろともしない怪物は自身の赤い鋭いかぎ爪が人間の身体を引っ掻き万能ジャケットごと切り裂き

機動隊員2「ギャア~~!!」

惨殺死体が辺り一面に撒き散らされる。

機動隊員5「チキショー!!クタバレ!?」

恐怖による叫び声を上げてとにかく発砲する警備隊員達。霧の中に現れた片手で卵を割るように頭を握り潰され

緑色の濃霧の中から襲い来る容赦無い赤い暴力の嵐が、彼らを次々に襲うある者を頭から空き缶の如く叩き潰され、ある者は怪物の左右の黒角に身体を刺し貫き裂かれ、ある者は溝内に鋭い爪がブチ抜かれ腸を引き摺り出され死に強靭な尻尾で凪ぎ払われて木々に身体を打ち付けられて追い打ちの強靭な爬虫類の足で踏み潰しで頭蓋骨が潰れ中身が漏れて、腕の一振りで頭が身体から飛び千切られ、頭から股先まで身体を左右に引きちぎられる。正に地獄と呼べる光景がそこにはあった………(赤色一色の血を連想させる背景に影絵表現に飛び散る血飛沫を透過光の技法で表現………北斗の拳のアニメ版の演出のアレである。)

警備隊員6「アアアアアアアア~~~~」

そして恐怖に負けて銃を撃つのをやめて敵前逃亡しようとする隊員達が現れるも、

「「………」」

"人間怪獣"は腰を低く降ろして両足に力を貯めて一気に跳躍して無防備に逃げる獲物の警備隊員達の背後から手の甲から生やした刺突骨で斬り刻む!?飛び散る血と肉片が森林を赤く染まる。

警備隊員7「俺には家族が!?夢だって!?ガッ」

頸動脈を背後から瞬きの間に喰い千切られ血の噴水を上げる。

警備隊長「化け物が~~!?」

両手に二丁のブラックランチャーを持ち"人間怪獣"怪物

に向かって乱射するも、

「「それ…前に見た。」

ボーダーの諏訪隊長と似た動きをした警備隊長に向かって獣のように飛び掛かる怪物。

警備隊長「死ねええええぇぇぇ!!」

「「!!?」」

無数のレーザーと怪物が交差し森に一つの大きな声が響く

「「人間……ウマイ」」

返り血とは別に赤い爬虫類の怪物が、"警備隊長だった"人間の腸を咀嚼し両手の甲から赤い刺突骨を生やし、通信機器に必死に声を上げる最後の一人に狙い定めて怪獣は走る

警備隊員4「来るなああああアアアアアアアアアア~~」

眼鏡を掛けた隊員は怪獣に向かってレーザーライフルを

撃ちまくる。

………怪獣は最後の一人に馬乗りになり鋭い牙で身動きが取れない眼鏡を掛けた隊員を生きたまま捕食する………

断末魔の叫びが森に木霊するも誰にも聞こえない。

血まみれの割れた眼鏡が惨劇を物語るのみ

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太刀風「……殺しを楽しんでいたな。コイツ。」

霧が晴れたその区域の木の枝に着地して真下の真っ赤な血で染まった惨殺現場を見る三人組。

春日「爬虫類タイプの怪獣ですね。人間並みの知能を持った……」

成川「人間を捕食したようだ……獰猛な生物だな」

貪り喰い殺された死体を見る成川。

成川「……どうする?」

このメンバーのリーダーが二人に尋ねる。

春日「……個人的に言うなら、この現場を作った奴を放っておけないですよ。」太陽を象る円盾を左腕に装備して怪物に怒りを露にする。

太刀風「……この怪物が何を理由にコイツらを襲ったか……」

成川は死体の一人の服装を見て、

成川「作戦区域の妨害が狙いだろう……」

太刀風「……うん?」

春日「……おや?」

三人組の探知に一般人が乗ったタクシーを感知する。

春日「………近いですよ。」

太刀風「………行くぞ。フレイム。」

二人はタクシーの人間達がいる気配がある方向に向かう。

成川「勝手に行動するな。」

春日「こういう時は、直感に従わせて貰うよ。プリズム先輩」悪びれもせずに答えるフレイム。

太刀風「……此処に居ても、ブラックワンと遭遇は出来ない。なら俺の勝手にさせて貰う。」

二人は成川の言葉を聞かずにその場から移動する。

 

成川「やんちゃ坊主どもが、」

独り惨殺死体の山の中に残されたプリズムファイターはそう呟き。ゴム手袋をして木に残った赤い鱗のような物一人回収する。

 

成川「この鱗、ゾークロン細菌に感染しているのだな……」

レッドマンの探知能力に対策して隠密能力に特化している怪獣で其処らの怪獣とは違うようだ。

成川「ベムですら気付けないとは…手強いな……」

プリズムファイターの視点から見てもこの惨殺現場を作った怪獣は人間並みの知能と狡猾を持っていて、俺達に匹敵する身体能力持ちで、必要以外では姿を現さないらしい。

成川はふと森林地帯の死体を見回すとある事に気付く。

成川「何人か逃げ延びたのか?」

現場から逃げ延びた一人の人間の足跡を成川は冷静に見つけて探知能力で此処から逃げた人間の気配を探ると…

成川「!?………フレイムの勘が当たったか!?」

 

フレイム仮面達が向かった一台のタクシーが通る道路にその逃げた人間は向かっていて更にその跡を怪物が己の四肢を使い追い掛けていたのに成川は気付き移動する。

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宇宙 円盤指令室の内部にて最後のブリーフィングをするキリキリとブラックワン。

ブラックワン「バトルダイナスは空、メタルダイナス2機は遊撃。」

キリキリ「キュベリナスは地上。」

メフィラス星人のゴメル「ブラックワン様。人間達がマキシボーン山に集っています。」

先に地球に降りた5勇士の一人の報告を貰い。

ブラックワン「俺達とレッドマンの戦いの邪魔をしなければ捨ておけ。」

ゴメル「分かりました。」

キリキリ「奴ら等部下の連中に頼んで次いでに皆殺しにすれば良い物を……」

ブラックワン「無駄な殺生は好まん。」

キリキリ「ドンが大人しいのも気になるな……」

ブラックワン「……確かに……」

気になる事は少しある物もベムとの勝負を優先するブラックワンとキリキリ。

キリキリ「わかっているかも知れないが、キュベリナスは飛べない。レッドマン攻略は僅かなミスも許されない。連携が基本だぞ。」

二匹の怪獣の能力データを確認しながら言うキリキリ。

ブラックワン「……向こうもこの二匹の能力は知っている。我々の怪獣使いとしての技量が勝敗を分けると思ってくれれば良い。」

キリキリ「勿論だ。必ず奴を倒そう……」

ブリーフィングを終えた彼らは自ら使う宇宙怪獣の超機獣と光線怪獣を連れて戦いの場に向かう。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

警備隊員7「此方異常無しです。」

ムラマツ《敵が来る時間まで後20分。各員そのまま警戒を続けてくれ。》

警備隊員7「分かりました。」

(誰がこんな惨い事…)

(死んでるのか……あの担当区域の人間達………どうなっている……僅か5分足らずで別の区域で警備していた警備隊員達の気配が殆ど死んだ……)

驚愕した剣持とベムは直ぐ様マキシボーン山周辺の森林で異常事態が発生しているのを察して警戒する。

アラシ「そいつは本当か?」

警備隊員8「あぁ。定時連絡を出さない防衛区域が会ってな。」

近くにいたアラシ隊員が警備隊員と何やら奇妙な話をしている。

「何か会ったんですか?」

剣持もアラシ隊員達の会話に混ざって情報を聞く。

アラシ「あぁ。剣持。俺達がいるこの防衛区域にそれほど離れていない別の区域の警備の連中から連絡が無いんだよ。」

警備隊長「う~~ん。誰かその区域の調査をしてくれないか?」此処の警備隊長が通信機で通信を試みるも返事が一向に無い為、調査する隊員を志願させる。

「では僕が…」

剣持は立候補する。

アラシ「走って行く気か?」呆れた目で剣持を見て言うアラシ。

「必要ならそうするさ。」

アラシ「……仕方ないな。すいません。調査に同行します。」

アラシも剣持に同行する。

警備隊長「わかった。ローバーを一台使いたまえ。」

車の鍵をアラシに渡して……剣持は助手席に乗り込み。シートベルトを付けて

「アラシ隊員。運転お願いします。」

アラシ「応よ。任せろや。」

気合いを入れたアラシも格好良く車に乗り込みローバーのエンジンを掛け

警備隊長「此方は任せてくれ。」

「お願いします。」

剣持達が乗ったローバーは定時連絡の無い警備隊員達がいる場所に調査に乗り出した。

 

 

市街地の郊外を目指してマキシボーン山に続く道路を一台のタクシーが走る。

染井は午後0時まで残り時間はもう僅かの為に焦っていた。

避難指示で街のあちこちの路肩には鍵がささった車がある。

タクシー運転手は無言でルームミラーごし染井の焦る顔を見る。

タクシー運転手「お客さん。どうしても山に行くつもりかい?」

運転しながら染井に尋ねる。

染井「……馬鹿ですよね。学校にも行かずに、避難指示が出ている危険な場所を目指しているなんて……」

タクシー運転手「まぁ、人生なんて色々ですよ。只一つ確かな事は、っと」

タクシーのブレーキを踏み車を停止させる。

染井「!!」

突然タクシーが止まりびっくりする華は運転手の方を見るとタクシーの運転手は前方に視線を向ける

タクシー運転手「地元の交通課の連中か……」

道路前方を塞ぐ赤いロードコーンと矢印表示版が複数並べられたバンタイプパトカーが複数確認して、

タクシー運転手は染井とパトカーの方を何度も見比べて

タクシー運転手「……」

タクシーはゆっくりとアクセルを踏み前に進む。

タクシーに気付き停車しているパトカーから年配の警官と若い警官の二人組が降りて来てタクシーに近づく。

タクシー運転手の額から緊張の汗が流れる。

運転席の窓を軽く叩かれて窓を開ける運転手。

「此処から先は大変危険です。引き返して下さい。」

タクシーの運転手が警察の交通課のバンタイプパトカー

を見て嬉しそうな口調で聞く。

タクシー運転手「どうやら、そのようだな。引き返しますよ。」

タクシーはそのまま道路から離れる。

染井「………すいません。私のせいで…」

やはり現実は甘くない。自分が今しているのを含めて染井はタクシーの運転手に謝罪の言葉を言う。

タクシー運転手「まぁ、気にするな。ところでお客さん。少しタクシーが揺れるけど大丈夫だよな?」

タクシー運転手の妙な言葉に首を傾げる染井。

染井「??はい…」

タクシー運転手「よし。行くぞ!?山へ。」タクシーのアクセルを全開して嬉しいそうな表情と口調で、再びさっきの道路のパトカーがある方向に向きを変えて、

途中でサイドブレーキを引いてパトカー達がある方向に進み。

警官「どうしましたか?ここから一番近い避難場所は…」

タクシー運転手「何度も何度もすいません。実は……」

タクシー運転手(ファイブ!?フォウ!?スリィー!?トゥー!?ワン!?)心の中でカウントダウンをして脳裏にある映画のあるワンシーンを思い出して、

【サンダーバード!?】

再び警官がタクシーに近づこうとするが、タクシーは急発進して警官達を振り切りパトカーとロードコーンの間を勢い良く封鎖線を抜ける。

追い掛けようした警官は途中で道路にこけてタクシーは山道に入り。

タクシー運転手「【ガメラ】の映画みたいに一回こういう事して見たかったんだよな!?」

悪戯を成功したように笑うタクシー運転手。

染井「道路交通法違反しましたよ。」

タクシー運転手「元々この仕事は【TAXi】見てから始めた仕事だからカーアクションしたかったんだよ。後【フィクス・エレメント】の主人公のブルース・ウィリス。タクシーシーンが良いんだよ。代金はコレでチャラにしてやるよ。」

料金メーターを最初の値段に設定してアクセル全開で山道を駆ける。

普通なら色々と言いたいが今はこれで剣持君がいる所に行ける為、染井は口を閉ざす。只一つ

染井(この人も映画オタクだ~~)

染井は心の中でツッコミの言葉を言うのだ。

 

 

タクシーは山道を通る。

染井と運転手は周りを見て回りながらゆっくり進む。

タクシー運転手「妙な気配だ。」

樹木と下草ばかりの見通しが良い景色で辺りを見る二人

染井「あれ見て下さい!?」

すると左側の林から傷だらけの機動隊員が姿を現す。

機動隊員もタクシーに気付き安堵した表情になる物の

「「ギャアオオオオオオオオオオオオオオオン!!」」

タクシー運転手「何だ!?」

染井「怪獣…」

突如森林に響く謎の咆哮に機動隊員は血相変えてこちらに走る。

だが近づく直前、緑色の濃霧が突然前触れもなくタクシーの視界を隠して染井とタクシー運転手は窓の外側がどうなっているかわからない恐怖にかられる。

染井(剣持君……)

 

アラシ「何だよ……コレ……」

一方、剣持とアラシは惨殺現場に到着して地獄のような光景を目撃して二人とも顔色を真っ青にして吐き気を耐えていた。

「ホシノチーフ此方剣持。応答せよ。」

それでも吐き気に耐えながら調査報告を伝える剣持は、この惨劇をした奴はまともな神経ではないイカれた奴だと剣持は気付く。

ホシノ《此方ホシノ。何が会った?》

「……滅していた……」

ホシノ《……良く聞こえない。もう一回言ってくれ。》

「皆殺しにされたんだよ!?虐殺だ!?ここの区域を守っていた機動隊員の殆どが、何かの生物によって惨殺されたんだよ!?」

恐怖と怒りが混ざった感情の叫びをホシノチーフ達に伝える。

助手席の椅子に背中を押し付けて片手で頭を抑える剣持。

「銃で撃ち殺されたんじゃない。獣…爪や牙を持つ怪物によって隊員達の殆どがバラバラ死体の状態にあります。」

ホシノ《……わかった。………辛い物を見せてしまったな。》

「いえ…此方こそ通信機ごしに叫んですいません。」

【ザクザク】

アラシ、剣持「!?」

足音が聞こえてアラシと剣持は無言で顔を見合わせて持って来たブラックランチャーを持ち背中合わせで構える

「もう少し休んで良いんだぞ。アラシ隊員。」

アラシ「年下に守られるのは性に合わないからな。お互いグロッキーな物を見て精神的にヤバいけど、ソレが原因で殺されるモンスター映画のやられ役なんて嫌だろ。」

「……心配しなくても背中は守りますよ。でも自分の正面は自分で守って下さいよ。」

アラシ「……殺されて【ロボコップ】になりたくない。あれはマーフィー巡査の崇高な警察官の精神あってこそだろ。」

「……僕はあの人に物凄く親近感湧きますよ。」

顔色は互いに悪い物も軽口を叩く二人。

姿を現す存在に銃をすかさず向ける。

アラシ「動くな!?デトロイト市警だ!?ヌーク教団のケイン一味め覚悟しろ!?鉛弾を眉間に撃ち込んでやる!?…って後ろの彼が言っていました。」

「僕は言ってないよ…」

黒野「…ソレ【ロボコップ2】か?」

赤と銀の『お化け屋敷』の装甲車が前方から現れてタルサー砲を構える黒野と遭遇する。

運転席からジャック隊員とジーン隊員が出てくる。

ジャック「君たちも定時連絡の無い彼らの確認に?」

アラシ「あぁ。今、正にスプラッター映画顔負けのグロテスクな物を見てショックを隠せないよ。」

安心したのかアラシと剣持はローバーに座り込む。

黒野「変に脅かさせてすまない。」

緊張が切れた脱力感を全開でアラシは片手を左右に振り

アラシ「良いよ。少し力が抜けてけど気にするな。」

「……」

ジャック「どうした?剣持。」

只ローバーに座り込んだ剣持は真剣な表情で考えていた

「コレの現場を作った奴の死骸はなかった…」

黒野とジャックは剣持達に近づき、

黒野「とすると…まさか……」

二人も気付く。

「まだ近くにいる。人間を捕食するなら人がいる場所に……」そう推測していると…

「「ギャアオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!」」

その時、森林に響き渡る謎の咆哮を聞いた『お化け屋敷』一同。

黒野「何だ………今の咆哮は?」

アラシ「キャップ。例のロボット怪獣軍団が出現したんですか?」

腕時計型通信機で通信するアラシ。

ムラマツ《此方には何も異常は無いぞ。》

黒野「対策本部から怪獣出現の知らせが無いなら…」

ジャック「この惨劇を作った怪物………」

ジャックの発言を聞いて

「!?」

剣持はローバーから無意識に降りて森林に向かって一人走り出す。

アラシ「剣持っ!?」

黒野「俺が追い掛ける。皆は車で頼む!?トリガー起動!?」

トリオン体に姿を変え黒野は剣持を追い掛ける。

"何か"を目指して森林を走る剣持を追い掛ける黒野も林の奥に進む。

アラシ「ったく何が起きているんだよ。」

アラシはローバーを運転してジャックは装甲車に乗り込み山道を走る。

ジャック「ジーン。タルサー砲の準備を任せる。」

ジーン「了解!?」

来るべき怪獣軍団との対峙の前に発生した異常事態に剣持は『お化け屋敷』は走る。

林を走りながら剣持の右の瞳孔は黒から黄色に一瞬変わるも直ぐに黒目に戻る。

(ベム!?前にやったレーダーに写らないコイルマンの技出来る!?)

(……夢想。)

何かが、何かが……こっちだと叫んでいる。

(出来る出来ないのどっち!?)

僕を焦らせる。急げ、と叫んでいる。ベムは僕の中にいるから焦っているのをわかっている。でもどうして焦っているのかは剣持もベムもわからない。

だが行かないと一生後悔する。そう感じるんだ。

(出来る……はぁ~~はぁっ!?)

何時になく真剣な表情をする剣持は無言で訓練用トリガーを取り出し。その剣持にベムは答える。

コイルマンに教えてもらった超能力ジャミング技を使用。

「…トリガー起動。」

ボーダーの白い訓練隊員姿となった剣持は走る。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

タクシー運転手「何なんだよ!?この変な霧は!?」

染井とタクシー運転手は突如出現した緑色の濃霧にタクシーは立ち往生していた。

さっきの傷だらけの機動隊員も心配していたし、あの咆哮を聞いて恐怖に飲まれたあの隊員の表情が異常事態を教えてくる。

染井「……」

霧の中から隊員が姿を現して染井達は窓を開け扉を開けようとするが、

機動隊員には背中がバッサリと無くなり力無く崩れ落ちる。

染井「!?」

染井はその余りの無惨な殺され方に自分の口元を両手で押さえる。

タクシー運転手「!?」

タクシー運転手は本能的タクシーの扉を閉める。

「「ギャアオオオオオン!!」」

緑色の濃霧から勢い良く真っ赤なトカゲの怪獣がタクシーに突進して、タクシーに直撃してタクシーは激しく横に押される

 

バラムキング人獣態

身長3㍍ 体重920㌔

ゾークロン細菌に怪獣の死体と人間の死体を合わせ人間怪獣で、人間の学習能力と怪獣の闘争本能、凶暴性と堅固の鱗に猛獣の俊敏さと恐竜の力を持つ怪物。トゲラの能力を混ぜており

全身から赤い刺突骨、緑色の高熱火炎放射を吐き、緑色の霧と毒ガスを出せる悪魔のような怪獣。

 

タクシー運転手「くそっ~~【ミスト】の怪物か!?」

染井「……葉子。三浦先輩。若村先輩。夢想……」

「「ギャアオオオオオン」」

タクシーの鍵がかかった扉をあっさりと引きちぎり、

中にいる染井と運転手を襲おうとする怪獣。

絶体絶命の瞬間!?

春日「シールドブーメラン!!」

濃霧から響く声と共に飛来する投擲された円盾はフリスビーの要領で濃霧を切り裂き怪獣の頭部に直撃して怪獣はタクシーから吹き飛ぶ。

タクシーのルーフに着地する二人の足音。そしてルーフを軽く叩き。

春日「死にたくないなら車を動かして!?」

車を動かすようにように指示を出す

タクシー運転手「だがこの霧じゃ事故っちまうよ。!?」

すると何処からか一陣の水色の突風が吹き緑色の濃霧を晴らして……

太刀風「まだ車は動かないのか?」

タクシー運転手「……あんたら【アベンジャーズ】?それとも【X-men】?」

太刀風、春日「違う。」

互いに顔を見合せキッパリと否定の言葉を言う二人組。そのキッパリの様子は剣持を彷彿させる染井華。

「「ギャアオオオオオン!!」」

霧が晴らされて全貌を晒す怪獣を一望する二人。

春日は自分の円盾を自身の左手首に戻し

春日「さっきは不意討ちだから効いたんだ!?早く車を出して!?」

タクシー運転手「了解!?」

タクシーは走り出す。

それを怪獣は爬虫類の素早い動きでタクシーを追い掛ける。

春日「先輩、アレは?」

太刀風「ルナポロン星の魔怪獣の死体に人間の死体を混ぜたようだな。」

染井「!?」

上の人の会話が偶然染井の耳に入るも

太刀風はスーツの懐から無数の特殊金属製の苦無と5円玉サイズ手裏剣を取り出し

春日「先輩。前見たく関係ない物を壊さないでくれよ。」

太刀風「心配するな。侍を信じろ。」

左手に持った全ての苦無から鋭い刃が出現して、皇虎は力強く言う。右手の使用の際に音と共に刃が付いた円盤状に可変変形させ片手でグリップ部分を持つとグリップの周りから鋭いブレードが飛び出てから全て投擲して追い掛ける怪獣を狙う。

春日(…侍の戦い方と言うより暗器を使う盗賊感があるのは黙っておくか。)

風を切り裂き放たれた苦無や手裏剣を怪獣はジグザグ移動で全て避けて跳躍。投擲した手裏剣ら風の力で手元に戻し

太刀風「この乗り物の上での戦闘は俺達が不利だ。」

春日「なら降りよう。」

二人もタクシーのルーフから勢い良く跳び空中で怪物と激突する

怪獣は常人の身体を一瞬でバラバラにするパワーを込めた腕を振るも

皇虎「ふんっ!?」

皇虎は左手で怪獣の腕を掴み一気に腕を捻って怪獣の動きを止め

皇虎「螺旋風裂拳!?」

空いた右拳に水色の風を纏わせ逆に顎を殴り飛ばし古武術に似た動きで怪物の身体の鱗と肉を削りにダメージを与える。

「「!?」」

怪獣は殴り飛ばされながら両手の甲から鋭い刺突骨を生やして斬り掛かるが皇虎と入れ替わるように今度は春日が前に出て円盾で怪物の連続斬撃と両爪の引っ掻き攻撃をするも春日は次々と円盾で攻撃を防ぐ。激しく舞い散る火花を気にもせず口を開き鋭い牙で喰らい付こうするも円盾でガードする。怪獣の全て攻撃を防いだ盾には傷一つも付いてはいない。

春日「フレイムランサー!!」

右手が炎を燃焼させた紅蓮の三又槍を出現させて怪獣に向かって突き出すように放ち本能的に上空へ跳躍して怪獣は回避するも

春日「フレイムバスター!!」

紅蓮の三又槍を地面に突き刺して地面から巨大な火柱を発生させて怪獣を焼き尽くす。

春日「先輩!?」

太刀風「……嵐刃(ストームエッジ)……」

皇虎は両腰の刀を抜刀すると両手に握り閉めた黒い長刀に水色の風のチェーンソーを纏わせ高速回転させ同時に空中に飛び怪獣に向かって斬り掛かるが、怪獣は口から緑色の火炎放射を吐き。

「「!!?」」

太刀風(………硬いな。だが斬れない訳ではないな……)

皇虎と怪獣の間に強力な気配が接近するのを皇虎は探知する。

(この気配は!?)

怪獣の身体に皇虎の刃が通り尋常じゃない蛍光の緑色の血が飛び散るも途中に皇虎はある人間の気配を探知して動きを止めるだが怪獣はその隙に二人組から離れてタクシーのいる方向に怪獣は森林を利用して移動していた。

 

春日「先輩。奴を仕留めなくて「フレイム。プリズム先輩の元に合流するぞ。」皇虎は臨戦態勢を解き風の力でこの場から移動する。

春日「この気配は…」

炎太郎も気付く。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

タクシー運転手「あの化け物、追い掛けて来やがる!?」

サイドミラーごしから木々を伝って来る怪獣にビビる運転手。

そして遂に怪獣はタクシーに飛び移られて中にいる染井と運転手を見て怪物の口から涎がこぼれ落ちる。

染井「剣持君……」

怪獣は口を開き中にいる人間を食い付こう飛び掛かる。

鋭い牙が染井に届きそうになった瞬間、

【タッタッタッ…】

走るタクシーより速く走る足音と共に駆け付ける

「レイガスト!?」

怪獣の横っ腹目掛けて両手剣トリガーが振り下ろされる。

「「!!」」

野球バットでボールを打つ要領で怪獣はタクシーから突き放されて怪獣は木々を壊し凪ぎ払われて吹き飛ぶ。

「早く行け!?」

染井「!?」

染井はボーダーの訓練隊員服の後ろ姿を見て安堵の表情を浮かべる。タクシーは彼から離れる僅かな瞬間、剣持は染井の方に視線を向け互いの視線は交差するもタクシーは怪獣から離れる為に移動する。

吹き飛ばされた怪物は頭を軽く振り剣持の姿を見る。

「……」

レイガストを持った剣持は無言で怪獣を見据えて構え両者は本能的に敵対する存在と考えて同時に走り出す。

(バラキ……)

世界各地の科学特別機動捜査隊を襲う正体不明の怪獣。

剣持は林の中を走る。走りながら後ろを振り返ると林を走り暴れる闘牛のように木々を破壊して突進するバラキの姿を見る。

「「ギャアオオオオオン!!」」

剣持は走るの止めて突進する怪獣に向かって走り出し空中回転してレイガストで怪獣の背中を斬り付けるも刃が通らず剣持は木々に足を蹴り打ち再度怪獣の身体にレイガストを放つも鱗の堅さに訓練用トリガーが負けていて咄嗟の打撃で怪獣を殴り付けて怪獣は突進を止めて打撃戦闘を開始する。

 

だが怪物の方が動きが素早く剣持のレイガストを横一文字に振るも回避される。高く跳躍し猿顔負け身軽さで森林の樹木を利用して剣持を周囲を翻弄する。

「バラキ。貴様はやはりネクスト・シングの怪獣なのか?」

次々と真上から来る奇襲攻撃をレイガストをシールドモードにして防ぐもバラキは直ぐ離れてしまい剣持は防戦一方だ。

(このままだと無駄な時間とトリオンが削れるだけだ。奴も何故だかは知らないが傷を負おっている。倒すなら攻撃するしかない。今の僕があの化け物に勝てるかは難し過ぎるが、戦おう。)

バラキ「そう俺様をネクスト・シングの怪獣と思うのは貴様の勝手だっ!?死ねええぇぇ!?」

不意討ち気味に木から飛び掛かる怪物に向かって、剣持は横転して急降下攻撃を回避して互いに間合いをジリジリ測り迫るバラキ

剣持は両手で掴み掛かるバラキに捕まりバラキに押されてつつトリオン体の身体をバラキの連続パンチで殴り飛ばされる。

(奴の飛び掛かる勢いをとにかく止める!!)

相手との距離を取る為剣持は高く跳躍してバラキも跳躍する。

互いの一撃を空中で交差して互いに向き合い剣持はバラキを蹴り飛ばしバラキは先に地面に着地して剣持は空中から急降下パンチを放ちバラキの顔面を殴り飛ばして地面に転ばせる。

再び剣持は跳躍してレイガストを振るもバラキが木々を足場にして剣持より高く跳躍して剣持の背中を鋭い爪で引っ掻く!!

「ぐっ!?」

剣持は地面に仰向けに倒れ、倒れ込んだ剣持に追い打ちの攻撃をするバラキだが剣持は腹を蹴り飛ばし距離を離し態勢を整えてバラキの身体を掴み空中高く投げ飛ばす

バラキは近くの木に掴み剣持の死角から急降下突進を仕掛けるも、

「「そこだっ!?」」

死角から来る相手に剣持はレイガストを前に出して怪獣の突進を防ぐ。

「「!?」」突進の勢いを止められた怪物の首を剣持は片手で掴み怪物を大地に叩きつけ、互いに地面に転がり合い土に汚れながら真上を取りレイガストで怪物の脳天を狙うも、真下の怪物の全身から緑色の有毒ガスが放たれ

「ゲホっ!?ゲホゲホっ!?」

ガスをまともに浴びて剣持は咳き込み苦しむ。躊躇なく自分を見下ろす剣持に毒ガスを浴び続けるも剣持は死なない。

バラキ「俺の毒ガスをくらい、1分以内に死なないとは貴様は人間ではないな。」

「ゲホゲホっ!?」

(トリオン体でもこの苦しみなんだぞ。生身でくらって無事の保証もない。)

毒ガスが効果が薄いと思ったバラキはトリオン体の剣持を仰向けの状態から蹴り飛ばし剣持は木々を壊して倒れる。

バラキは吼えて剣持に飛び掛かる。

「!?」

跳び掛かる直前に全身から緑色の濃霧を出して剣持の視界を封じて濃霧の中から真っ赤な尻尾が鞭のように剣持の身体を打ち付けられ地面に倒れる剣持。

鞭のような尻尾は濃霧の中に消えて、

バラキ「バラムキングの力をみたか!?」

毒ガス苦しむ剣持は直ぐに起き上がり迎撃態勢をして

迫るバラキの顔面にレイガストの一撃を斬り付ける。

だが硬い鱗には傷一つつかずダメージが通らない

(僕のトリオン量とこの訓練用トリガーじゃコイツを倒せない。)

それでも戦わない訳にはいかないと己を鼓舞して跳躍して迫るバラキの鋭い爪をレイガストの刀身で火花と共に受け流し逆にバラキの片腕を掴み無防備の腹目掛けて剣持は渾身の連続膝蹴りをバラキに何度も叩きつけ、顔面目掛けて拳を振りかぶり打ち込む。更にバラキの顔を蹴り飛ばし追い打ちレイガストを振る。

バラキの右顔面に剣持の拳が硬い鱗をめり込ませ衝撃波が左側に突き抜ける。

バラキ「「!!!?」」

互いに地面を転がり剣持は相手の左肩にレイガストを何度も振る、互いに起き上がり蹴りの応酬をして怪獣の尻尾を何度も剣持は食らうも耐えるが、バラキは片腕を振るい剣持を吹き飛ばす。

剣持はレイガストを地面に刺して勢いを止め怪獣の身体を掴み頭上高く上げて更に空中高く跳躍して

「「レッドフォール!!」」

地面目掛けて勢い良く投げ落とすもバラキは地面を転がる驚異の生命力で起き上がった相手の左腕を剣持は自分の左腕で動きを止めて残った右拳でバラキの腹を渾身の力を込めた連続パンチを叩き込む。重い打撃音と衝撃が背中を突き抜けるもバラキは耐えて剣持を睨み付け身体を回して大蛇のごとき尻尾をトリオン体の剣持に打ち込み、余りの威力に吹き飛ぶ剣持をバラキは右腕で剣持の首を掴み上げ左手は剣持の左手首を掴み。完全に剣持の動きを封じ上げる。

「くそっ!?」

バラキはそのまま剣持の左腕を左肩ごと引きちぎり、剣持のトリオンが血のように流出する。

更に鋭い爪を白い訓練隊員服に突き立て引っ掻き、トリオン体に傷付けられ、刺突骨でトリオン体を破壊され元の生身に戻ってしまい怪獣の右手に首を締められ剣持の顔色が赤紫になる。

「がっ……ぐっそ!?」

黒野「スラスター……」

林の奥から聞こえてきた音に剣持は驚きの表情

木々の間に高速に射出された別のレイガストがバラキの右腕に突き刺さる。

バラキ「!!?」

右腕から蛍光の緑色の血が噴射してバラキの真っ赤な身体を緑色に染める。

その突然の衝撃で首を掴まれた剣持は助かり、地面に倒れるとバラキ目掛けて一台の赤と銀装甲車がエンジン全開でバラキに突っ込み衝撃と共に吹き飛びバラキの身体は宙に舞い上がるが尚も闘争本能のまま襲い掛かろう口を開き装甲車に跳び掛かるバラキ。しかし

【ピッピッピッピッピッピッ】

ジーン「俗物がっ!?」

バラキ「!?」

装甲車の真上に設置されたタルサー砲の青いパルスキャノンの連続発射をまともに身体の各部に直撃して森の奥に蛍光の緑色の血まみれで吹き飛ぶ。

「………」突然の連続で状況に付いて行けてない剣持に

黒野は近づき手を差し伸べる。

黒野「……立てるか?剣持。」手を差し伸べられて剣持は黒野の手を掴み立ち上がる

「……もっと早く来て欲しかった。」

黒野「悪かったよ。あんな化け物がこの山に潜んでいたなんて報告なかったんだよ。」

ジーン「さっきの怪物って?」

「バラキです。世界各地に出没する謎の怪獣。一体奴は何者なんだか……」

剣持が生身で立ち上がり

ジャック「凄い闘争本能だったね。獰猛な恐竜並みに…」

黒野「【ゴジラ】でももう少し慎み深いよ。」

黒野は森の奥に血まみれに吹き飛んだ怪物の方向を見て

黒野「死んだと思うか………」

剣持は黒野の言葉に自分の意見を言おうした口を開いた瞬間、

「「ギャアオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!」」

さっきと比べられない程の巨大な咆哮が森林に響き渡る

「行きますよ!?」

怪獣がまだ生きている咆哮を聞き剣持達は走り出す。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

タクシーの真横の木々が蹴散らされて車は進めなくなる。

森林の中からさっきの真っ赤な怪獣が巨大な姿となって染井達の前に現れる。

染井「……っ!?」

タクシー運転手「嘘だろ…」

 

バラムキング巨獣態

身長10㍍ 体重4万4千㌧

無職者のエネルギーニートパワーによって肉体組織を増やして巨大化した状態。巨体と怪力を活かした戦闘が可能になった分、俊敏さはダウンしている。

 

驚愕の表情でバラキ……バラムキングの姿を見て何とか来た道を引き返すタクシー。

バラムキング「……」

怪獣はタクシーを追い掛けようとするが、

森林から無数の青い電磁レールガンが直撃して怪獣はタクシーからレールガンを放つ方向に顔を向ける。

「俺が相手になってやる!?」

更にパルスキャノンも飛来して怪獣の身体に直撃して数歩後退する。

バラムキング「「!!?」」

怪獣は怒ったのか口から緑色の火炎弾を放ち森林が燃え始める。

黒野「ジャックとジーンは怪獣の注意を引き付けて、俺と剣持はあのタクシーに乗っている人の救出を!?エスクード!?」

「了解!?」

装甲車の上に設置されたタルサー砲から青いパルスキャノンが連射され10㍍の怪獣の身体に直撃して注意を引いている間に、

黒野はエスクードを地面から出現させて怪獣の進路を食い止める。

剣持はタクシーに近づき

「救助に来ました。急いで安全な場所に避難しましょう。」

タクシー運転手「先に後ろのお客さんの方を頼む。」

染井「……」

「…分かりました。」

剣持は中にいる染井の手を掴み救助する。

染井は手を引く剣持の姿を見る泥だらけに所々怪我もしているようだ。

後から黒野も到着してタクシー運転手を助けてタクシーから離れる四人。

怪獣は攻撃を受け続けながら逃げる剣持達に気付き、

タルサー砲に射たれながら追い掛ける。

燃える森の中、剣持は必死の形相で走り染井も付いて行く。

走りながら剣持はヘルメットの通信機を起動して

「アラシ。今何処だ!?こっちは山火事に10㍍の怪獣に追い掛け回されているんだ。迎えに来てくれ!?」

アラシ《こっちも通る道に木々が倒れて森の中を走っているんだ!?うん?アレか…》

 

アラシのローバーが荒れた場所から剣持達がいる所に現れて停まる。

アラシ「急いでくれ。」

黒野とタクシー運転手が先に乗り、

「さぁ、染井さんも早く。」

染井がローバーに乗り込もうした瞬間、ローバーに影が覆い

【ーーーーッ!?】

「ローバーを出せ!?」

アラシ「!?」

直ぐに染井の手を引っ張り染井を自分の方に連れ戻すと

ローバーの真上から巨大な岩が降ってきて、アラシはギリギリでローバーを前に発進させて、落石で潰されるのは免れた。

だが次々と岩が降ってきてアラシは黒野と剣持の方を見て剣持は無言で首を縦に振り決断する。

アラシ「すまない。剣持。」

ローバーは黒野とタクシー運転手を乗せた物の、染井と剣持を置いて発進してしまう。

タクシー運転手「おい。引き返せ!?あの二人を置いて行くのか!?」タクシー運転手は運転するアラシに掴み掛かるも16歳の二人を燃える森と怪獣がいる中で置いて行くアラシは泣いていた。

 

燃える森の中を走る剣持と染井は熱さと走った疲労でバテていた。

染井「……剣持君。私、」

「……必ず貴方を皆の元に生きて無事に帰す。」

バテている物の剣持の瞳は諦めてはいない。

軽く休んでいる中冷静に剣持は、この状況を打破する手段を思い浮かぶも、実行しない……

(もう。これしかないのか…)

そう考えていると、自分達に目掛けて崩落した岩が降って来て、剣持は"かつてヒマラヤでやったのと同じように"染井を守る為突き飛ばして、岩にその身を飲み込まれる。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

染井「剣持君!?」

突然突き飛ばされ地面に転がり倒れ泥だらけになる染井は直ぐに起き上がり自分がさっきいた場所を見る。

染井「ーーーー(声にならぬ叫び)!!?」

崩落した岩に飲み込まれた剣持の姿を見て悲鳴同然の声を上げて、岩に埋もれた剣持を助けようと染井は燃える森の中走る。

染井(私のせいだ。私がここに来なければ、剣持君が危険な目に合わなかった筈なのに、私が自分勝手に行動して………剣持君を殺してしまったんだ!?)

自責の念にかられるも何とか剣持君を助けようとするも

誰がどう見ても助からないとわかっているのに……

「「ギャアオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!」」

燃える森の中からさっきの怪獣が姿を現す。

染井「……っ!?はぁ……はぁ……」

目の前にいる巨大な怪獣が私のいる場所巨大な牙を持つ頭部を近付け。一歩一歩私のいる方に足を進める。

染井「………っ……」

逃げないといけないのに恐怖で身体が震え足が動かない……

染井「ここまでなの……私の人生は……」

怪獣の口の中から異様な生臭い吐息が周囲に漏れて、

巨大な口を開き、私は自分の末路を想像する。

染井「……嫌だよ……」

人間は今際の時に走馬灯が見えるらしい。

自分の走馬灯が見え初めて

染井「……私、まだまだしたい事いっぱいあるのに……」

【ダン!?】

染井「………まだ16歳で死にたくないよ。」

【ダンダン…】

染井「………すけてよ。」

【ダンダンダン……ダン】

染井「助けてよ!?夢想っ!?」

彼女は心の叫びを口に出す

【ダン…ダンダンダンダン……ヴォンっ!?】

怪獣の背後にある崩落した岩が赤く発光すると岩を粉々に砕け散り中からヘルメットが割れて頭部に血を流した剣持君が、ゆっくりと私の目の前に姿を現す。

染井「!!」

岩が砕けた音に怪獣は私ではなく剣持君の方に振り向く

「………」

先に剣持君は巨大な怪獣の姿を見上げて軽く震えるも私に気付くと覚悟を決めた顔になり

「今の内に逃げろ………早く!? 」

その言葉に私の身体に力が入り私は怪獣から離れる

剣持君は怪獣の注意を引こうと私とは反対側に移動する

バラムキング(……やはり、此処にいたか……)

剣持の脳に直接聞こえる怪獣の声、トゲラに似ているもコイツから感じるのは『攻撃』と『捕食』の本能ばかりで他者との共存等欠片も存在しない………明確な外敵、レッドマンが戦わないといけない奴だ。

バラムキング(お前……邪魔だ……だから………殺す!!)

「……くっ!?」

機動隊員達を皆殺しにして罪の無いタクシー運転手や染井さんを狙った事は赦せないが、怒りでどうにかなる相手じゃない……

怪獣は右腕を振り大地を砕きながら剣持を叩き殺そうするが、剣持はその一撃を避けて走る。

怪獣の周りに走り染井が逃げる時間を稼ごうとするが怪獣は身体を回転させて巨大な尻尾で地面を蹴散らして

「うわぁああああああああ~~!!」

まともに直撃して染井がいる方向に吹き飛び岩に叩き込まれて岩はめり込み亀裂が走り剣持は染井の目の前で倒れる。まともに激突すれば人の形も残らないひき肉に変わるだろうが、剣持の身体はしっかりと人の形を残して生きていた。

染井「剣持君!?」

剣持に駆け寄る染井だが、染井は剣持の異変を目撃する。

「………………………………………」

【ドクン!?】

両目を見開き黒の瞳が黄色い瞳に変わる。

剣持もベムの意識はソコには無くゆっくりと立ち上がり

「ああああああ………ああああ………ああああああああああ………ああああああああああああ………」

苦しみの声を上げながら己の身体が独りでに赤く発光し始めて、それを怪獣と染井は目撃する。

染井「……!?」

「ぬおおあああああああああああああああああ!!」

叫び声と共に赤い光は更に激しく輝きを増して、その光に怪獣は下がる。

剣持の姿を……深紅の光と共にレッドマンの姿に変えさせながら染井と同じくらいの身長が光と共に染井が見上げる程の大きさに、怪獣と同じ身長に変化する…

染井「………」

その光景に染井は驚愕の表情で見上げる事しか出来ない。

染井(……覚悟は既にした。此処に来る意味を、答えを知ると言う事は……変えようのない現実を認めると言う事だから……それでも私は前に進む為の答えが知りたかった…)

怪獣は超人の姿を見て敵意を現す。

身長10㍍体重2.5㌧のレッドマン出現と同時に周囲の炎は全て消えて黒く焦げた森林の中10㍍同士の異形が互いに向き合い、染井がその超人と怪獣を見上げる。

染井「………」

そして彼女は間近に目撃する。

バラムキングは首を激しく回して相手に激しく威嚇しバラムキングに対してレッドマンは、両膝を下げつつ獲物を見据えながら猫のように相手の出方を待ち伏せる。

激しく吼える怪獣に、無言の膠着状態をする超人

だが興奮しているのか、左右の手を無意識に開いては握り閉めて繰り返し怪獣が動き出すのを待つ。

そして遂に、痺れを切らした怪獣は吼える超人に向かって迫る。

「「イヤッ!?」」

両者同時大地を足を踏みしめ走り出す。地面は揺れ怪獣は走りながら口から緑色の火炎弾を連射して超人は両腕を前に出しながら走る。火炎弾を浴びながらも走るのを辞めず互いに遂に接近してガッチリとぶつかり直ぐに組み合い力比べの押し合いをし始める。肩と肩、腕と腕、手と手が互いの身体を掴みぶつかり力比べで両者の両足は地面は耐えられずにめり込み一歩も引かない両者。

染井「………」

現実の光景なのに酷く信じられない……染井は組み合う一人と一匹の戦いに目を奪われていた。

鳴り響く筋肉と筋肉がぶつかる音と衝撃の中の押し合いが展開されてこれが現実の光景を認めるしかない。

力は怪獣側が有利なのか超人は踏ん張ろうにも怪獣に押される。

怪獣は超人を押し出しながら片腕を振り上げてレッドマンの胸を攻撃する

「イヤッ」」

怪獣の攻撃が直撃してダメージを受けるレッドマン。

怪獣はそのまま一方的にレッドマンの右手を掴んだまま片手投げでレッドマンを地面に倒して起き上がり隙間を与えず片腕を振りレッドマンの顔を殴りつけ続いて左腕を振り殴り飛ばし最後に蹴りの一撃を胸に直撃させてレッドマンを大の字に蹴り飛ばして地面に倒す。

倒れたレッドマンの喉を噛み千切ろう怪獣は接近しようと迫る。

「「!!?」」

レッドマンは瞬時に仰向けからうつ伏せにすると同時に両腕の力のみで身体を起こすと同時に勢いを付けた両足で怪獣の胸を蹴り飛ばし怪獣を転倒させ怪獣を転倒させた事を確認して起き上がる。

レッドマンは怪獣に接近してすれ違い様に怪獣の腹に鈍い打撃音と共に左拳を抉るように打ち込み、向き合うと直ぐ様怪獣の頭部に重い右拳を放ち続いて左拳を放つも怪獣は頭を下げて回避するも回避された勢いで裏拳を怪獣の顔に叩きつけて、その様子を染井は唖然の様子で見る。

染井「………これが、私の知らない……今の剣持君…」

見ているだけで分かる。鈍い音と共に放つ攻撃の一撃一撃が相手の命を奪う為の攻撃。

再び怪獣の顔に右拳を振るい、左足による前蹴りを怪獣の腹を蹴り、最後に渾身の力を込めた右横蹴りを怪獣の胸に放ち、怪獣はその渾身の蹴りに耐えられずに蹴り飛ばされて、岩山に倒れ込む!?

「「!?」」

染井「……っ!?」

岩の破片が染井がいる場所まで飛んで行き、染井は直ぐに離れようとするが転んでしまい、地面に倒れ込む。

岩の破片が目前に迫り、染井は咄嗟に目を閉じる。

視界が真っ暗になって何時まで経っても痛みが感じられないと気付いた染井は恐る恐る目を開けると、信じられない光景がその目に映り込む

染井「……えっ?」

レッドマンが染井を覆い守るようにその身を盾にして岩の破片が染井に直撃するのは防がれた。

染井「………剣持君?」

染井は自分を守ってくれたレッドマンと目が合うものの、岩山から顔を上げた怪獣は、染井を守る背中を向けたレッドマンを背後から大蛇の如く強靭な尻尾を振るう。

無防備のレッドマンの背中が怪獣の鞭のごとき尻尾に何度も叩かれて接近され両手首の刺突骨を生やし無防備の背中を斬られて痛む声を上げ背中に無数の傷が出来るも、レッドマンは染井を守る為に絶対に離れない。

染井「………」

染井自身も目の前の超人は自分がいるから回避せずに攻撃を受け続けている事を知って、

『………絶対に…君達を守るからね。』小さなウサギ達に頭から沢山の血を流しながら彼はウサギ達をその身を盾にして守っていた

香取『ちょっと剣持!?華、急いで職員室にいる先生をって華、』

あの日、生まれて初めて小学校の廊下を周りの目を気にせず全速力で走ったけ……

同時に剣持君がかつて飼育係の時、いじめっ子達に囲まれて頭から沢山の血を流して何が何でもウサギ達を守っていた光景がフラッシュバックして直ぐに染井は起き上がりレッドマンから離れる。

「「イヤッ!?」」

怪獣の尻尾がレッドマンの首に巻き付き締め上げながら

無理やり立ち上がらせてレッドマンを苦しめる。

苦しめながら何とか怪獣と向き合いものの、怪獣の尻尾の力が強く接近するのも困難な中でレッドマンは己の右手を手刀の構えにして意識を集中させて、赤く発光させると同時に、怪獣の強靭な尻尾に赤い発光した手刀を打ち込み、斬り落とす!?

斬れた尻尾から緑色の肉と蛍光グリーンの血を吹き出すが、レッドマンは自由になり、怪獣の腹に向かって鋭い蹴りを直撃させ怪獣の首をヘッドロックで捕まえ怪獣の首を締め付け、その顎に向かって片方膝を上げ連続膝蹴りを叩き付け怪獣の首を持ったまま投げ飛ばす。

怪獣は焦げた森林の中に倒れ薙ぎ倒しながら起き上がるもレッドマンの容赦ない至近距離から連続パンチ。

怪獣の口から緑色の血を吐血するも、同じ箇所を正確に殴り続けて怪獣はレッドマン殴り掛かるもあっさりと回避され立ち位置が入れ変わり逆に右横蹴りの一撃を叩きつけ更に攻撃しようと接近するも、

【ーーーーッ!?】

レッドマンの探知能力に複数の怪獣の気配を探知して

追撃を中断させる。メタルダイナス達が指定の時間に到着したのだ。

そして怪獣はその隙を逃がさずに、左右の腕を振るいレッドマンの顔を殴打してレッドマンは両膝を地面に付けさせられレッドマンに噛み付こう口を大きく開きレッドマンは両手で怪獣の上下の顎を掴みを攻撃を受け止めるも、受け止めるだけでなく上下の顎を左右に捻りながら怪獣の噛み付き攻撃を受け止めていると、突然前触れも無くベルト中央の銀のランプが赤く発光し始めて……

「「!?」」

直感的にレッドマンは怪獣から距離を取ると、

ベルトからオレンジ色の三角形の光刃が発射されて、

怪獣の中心を捉えていない物の、右脇腹に直撃して斬り裂かれる。

「「ギャオオオオオオオオン!!」」

蛍光の緑色の血を流し、肉が見えている状態で苦しそうな悲鳴の叫びを上げて、レッドマンは片膝を地面に付き怪獣を仕留め損なう。

レッドマンの新たな技『スライスカッター』に驚異を覚えた怪獣は急ぎ地面の土を掘り地底に逃げ込むもレッドマンは怪獣のトドメをさそうと、動くがダメージが蓄積していたのはレッドマンも同じでその場で力尽きて倒れる。

その間に怪獣バラムキングは地中に潜り、運命の闘いは互いに痛み分けとなる。森には切断されて尚も動き回る怪獣と尻尾の一部と蛍光の緑色の血が、戦いの壮絶さを物語る。

そして染井の目の前でレッドマンは輝き出して本来の姿から剣持へとエネルギー消費を抑える為に仮の姿に変わる。

染井は気絶した剣持に近付いて助けよう行動すると

【ビー。ビー。ビー。】

剣持の右腕についている通信機が鳴り響き、

「?あれ?僕何していただっけ?うごはっ、身体のあちこちが滅茶苦茶痛い!!」

通信機の音で気絶から目を覚ますと同時に全身からの激痛で悶絶する剣持。

染井「剣持君。本当に剣持君なの?」

「ちょっと静かに待って下さい……此方剣持です。」

通信機を起動すると………

アラシ《剣持、でたぞ!?ロボット怪獣軍団に見たことのない怪獣の4匹が!?》

 

「えっ?」

事態が動く。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

10㍍のレッドマンが怪獣達の気配を探知した直後に時間を少し戻そう。

マキシボーン山の第6基地上空に複数の正体不明の未確認飛行物体、メタルダイナス2機とバトルダイナス1機

がレーダーで捉えられて、『お化け屋敷』と陸上自衛隊の10式戦車部隊、90式戦車部隊、16式機動戦闘車の各部隊が怪獣災害派遣に出動。

既に対策本部からの攻撃命令は発令して部隊長の号令が山に響く。

自衛隊「撃てぇ!?」

上空で待機していたメタルダイナス達に無数の戦車達の砲撃が放たれ直撃して爆発する様子が分かる物の超機獣の装甲の硬さにこれと言ったダメージを与えられていない。

ブラックワン(妙だな、レッドマンの気配は既にあるのに、何と対峙しているんだ?)

既存よりも低い身長に出現して人間のもベム自身の意識も感じない状態で、ブラックワンですら探知出来ない怪獣と既に戦っている様子だ。

ブラックワン(無意識による自己防衛状態か?)

指定時間以内に対戦相手は来ているのがわかったが、あの状態のレッドマンと対峙するつもりは無い。

 

しかし此方の都合など原生生物達には関係無いようだ。

先程から地上兵器の砲撃が飛来する物のエルヴィル星の量産型の超機獣を破壊するには威力が全然足りない。

だが相手もそれはわかっていたのか、地上兵器を一定の範囲には接近させず、むしろ撃ちながら後退して行き、

ブラックワン(硬い敵に既存の砲撃が通じない場合、次の手は……)

対策本部にて遠くから激しく聞こえる砲撃音の中ムラマツは用意した作戦に指示を出す。

ムラマツ「ハカセ、ベック、チャールズ。EMPの準備は?」

ハカセ「問題ありません。」

ベック「此方もです!?隊長。」

ムラマツ「作戦開始!?」

チャールズがEMP装置の大型レバーを一気に引っ張ると

第6基地の敷地内に限定的に配備された装置から青い電磁波パルスが衝撃波として放出されてメタルダイナス2機に直撃、内部回路ショートされる。そしてブラックワンが操るバトルダイナスもそのパルスを直撃して地上に落下。

 

自衛隊「撃てぇ!?」

地上に落下して動かない超機獣達に向かって基地の防衛砲台も出現して総戦力が投入、三方向から集中砲撃に晒され超機獣達は撃たれるままである。

エドランド《頭部を集中して攻撃しろ!?》

サンダース「了解!?」

上空からはサンダースとジュリーが操縦するマッハビースト2号機が1機のメタルダイナスの頭部に向かって対怪獣用攻撃ミサイルを発射、頭部にミサイルが直撃して爆発するのを確認する。

ブラックワン「搦め手にしては悪くはない。」

キリキリ(どうした?ブラックワン。)

ブラックワン(メタルダイナス達の電子機器が強制的に停止させられて、自己修復まで約10分。)

キリキリ(ちっ、人間共にしては悪くない戦術だ。)

悪態を言うもしっかりと相手の戦術を評価するキリキリ

ブラックワン(バトルダイナスは直ぐに私が操るから問題はない。其よりも予定より速いが出番だぞ。)

キリキリ(任せてくれ、)

宇宙にある円盤から一筋の螺旋リング光線が地球の日本

のマキシボーン山近くの市街地の無人の道路に振り上空から動かない超機獣に対して攻撃するマッハビーストを操縦するロイドとキムが気付く

ロイド「此方ロイド。市街地Gポイントから上空から地上にかけて謎の螺旋リングの出現を確認。」

アーサー《何!?》

新たな報告で対策本部が騒ぐも螺旋リングの中から両肩が紫色の光線怪獣キュベリナスが姿を表し無人の市街地にて咆哮を上げる。

「「シャオオオオオオオオオオオオオオン!!」」

キム「別の怪獣だわ!?」

驚きの声を上げる間にキュベリナスは口からオレンジ色の光弾を発射して目の前の建物を爆発させて、バトルダイナスと合流する為に市街地のビルを壊し太い腕を振るいビルを壊し両肩から光線を発射してビル群に次々と風穴を開けて進む。その光線の威力を目の当たりにして、

ロイド「紫色の別の怪獣が市街地に出現!?市街地を破壊しながら第6基地がある方向に向かっています!?」急ぎ隊長達に連絡するロイド達、

キム「大変な事になったわ!?」

アーサー《何とか怪獣の進行を止めてくれ!?》

ロイド「了解!?」

マッハビーストは光線怪獣に向かって対怪獣用攻撃ミサイルを連射する。

ミサイルは光線怪獣に直撃して怪獣は軽くたじろぎ怯むもキュベリナスはお返しとばかりマッハビーストに向かって発達した両肩の3対の丸い器官から収束レーザービームを発射。

ロイド「ヤバい!?」

急いでマッハビーストを傾けて放たれたレーザービームを回避する。

キリキリ(地球人等後回しだ!?)

キュベリナスはマッハビーストの足止めを無視して第6基地を目指し乗り手のいない自動車達を恐竜のような太い足で踏み潰し大破、怪獣の周りには火災による煙が発生する。髑髏竜に近い小さい頭部に太く長いトウモロコシにも円錐にも近いマッシブな体格で太い首を鞭のように振り頭突きと共にビルを破壊して進む。

キリキリ(……この怪獣、両肩が発達したせいで、建物に肩が当たる。)

何とかキュベリナスは身体を横にするが今度は尻尾がビルに当たり建物をへし折り怪獣の足元に瓦礫の山になって、

キリキリ(……)

渋々、収束レーザービームでビルを更地に変えながら怪獣は進む。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

自衛隊の戦車の砲撃と基地防衛砲台のレーザー砲とバルカン砲から絶え間なく動かない超機獣に攻撃が加えられ

その弾幕に包まれ姿が見えなくなるも、

ブラックワン(ふん!?)

念導力でバトルダイナスの両腕を稼働させマシンガンの引き金を引き基地の防衛砲台に狙いを付けて発射させる。移動が不可能の砲台達はバトルダイナスのマシンガン攻撃で、破壊される。

その様子は対策本部にも報告され

ホシノ「ロボット怪獣の1機が反撃して防衛砲台を破壊している模様。」

ハカセ「EMPが効いていないのか!?」

ベック「いいえ、他の2機は以前活動停止中。攻撃している1機も不自然に両腕のみ稼働している模様。」

ムラマツ「どうなっているんだ?」

城町「最後の砲台も破壊された。」

戦車部隊は赤い超機獣に向かって一斉攻撃するも、超機獣は戦車部隊の足元の地面を狙い撃ち戦車部隊を土に埋もれて身動きを取れなくする。

ブラックワン(来い!?レッドマン。)

対策本部にある通信機からはグラサン達が焦った声で連絡が来る。

グラサン《隊長!?弐式を出動させてくれ!?このままだと地上部隊が全滅するぜっ!?》

カンフー《ロボー47もだ!?もう一匹の怪獣が光線を放ちながらこっちに来ている。足止めも厳しい状況だ》

格納庫に待機している二人からの連絡が来てアーサー達

は顔を見合せて、決断する。

エドランド「ロボー47、弐式八分九厘、出動せよ。」

遂に現在持てる最大戦力を出す。直ぐに2機の巨大ロボットを出撃させなかったのは相手の手の内がまだ何もわからなかったのと、今後の怪獣への対応を考え温存したかったのに対して宇宙人が用意した地球とは違う技術で作られたロボット怪獣に『お化け屋敷』のロボットが勝てるのか未知数なのが正解だ。

だがもう出し惜しみしている状態ではない。

メタルダイナス達は電磁波パルスで停止した回路を復旧して再起動を始める。

2機の機械のカメラは起動し黄色い目が光を灯しは口を開閉し首を稼働して周囲を索敵して上空に飛ぶ為両足からジェット噴射して上昇しようとした時

カンフー《勝負だ!?》

一機の単眼の巨大ロボットが両手で超機獣の片足をガッシリと掴み上昇するのを阻止する。

【ウィーン。ウィーン。ウィーン】

飛ぶのを妨害するロボー47に向かって両腕のマシンガンを発砲。ロボー47の周りが撃たれ土煙が舞う中

カンフー《こっちにも遠距離攻撃とかあるんだよ!?》

カンフーは胸部のマシンガンが起動させ、狙いを右側の一機に絞り発砲。左側の超機獣の足を離して、右側の超機獣の両足を掴み機体の内燃機関をフルに稼働させて地上に叩き付ける。

叩き付けられた銀の超機獣は片手をハンマーアームに変形し追撃をするロボー47に向かって尻尾を稼働してロボー47を転倒させロボが起き上がる間にホバリングで距離を取り基本戦術の遠距離攻撃を仕掛ける。

負けずにロボー47も胸部からマシンガンを連射して応戦する。

グラサン《カンフー!?もう一機が後方から突進を仕掛けてくるぞ!?》

カンフー《そんなのレーダーでわかってる!?チキショー。相手とこっちとじゃマシンの性能に凄い差があるんだよ!?》

カンフーが得意とする格闘戦もこの距離では射程外、真後ろから空中突進して来る別の超機獣に向かってジャンプしてヘッドロックで掴まえて地面に無理やり引き摺り落とし、連続膝蹴りを超機獣にの下顎に打ち込むも機械だから痛みも悲鳴も上げない。

だがヘッドロックを辞めて金属音と共に超機獣の頭部を左右のロボットアームで殴り付け、超機獣の両腕を抑えながらも胸部のマシンガンを連射してロボー47は戦う。マシンガンの焼けた薬莢が次々と地面に落ちる中、

超機獣は口を開き必殺技の青いレーザービームをロボー47に向かって発射されるが、

グラサン《やらせるかよ!?》

その発射する寸前に超機獣の後ろからグラサンが操作する軟鉄装甲兵が機獣の口を掴み無理やり方向を変えて、超機獣のレーザービームはマシンガンで援護射撃をする最初の超機獣の頭部に直撃して爆発。首無しの状態になり、追い撃ちにロボー47の頭部から強力ミサイルを撃ち込まれて、首の断面部分に直撃して完全大破する。

カンフー《よっしゃあ!?ナイスグラサン!?》

グラサン《礼はバーでな。》

カンフー《お前が言うバーって屋台屋ケンちゃんの事だろ!?》

超機獣を1機破壊されたのを見てブラックワンは感心を覚える。

ブラックワン(地球の奴もやるではないか。)

キリキリ(言ってる場合か!?)

キュベリナスは基地があるマキシボーン山に到着して10式戦車部隊を蹴り飛ばして踏み潰し戦車は中の人間ごと爆発炎上する。

収束レーザービームを発射して90式戦車部隊や16式機動戦闘車の砲撃を物ともせずに破壊してバトルダイナスに合流する。

弐式はキュベリナスにショルダータックルをして押し出すが光線怪獣の方がパワーがあるのかボンっ音と共に弾き返され、強力なパンチに弐式は殴り飛ばされる。

ロボー47は超機獣に押し込まれ両腕の銃身の打撃に打ちのめされる。

超機獣の接近戦に苦戦するロボー47に『お化け屋敷』の地上攻撃班の仲間達が援護する。

ハンサム「敵の注意をこっちに向けるぞ。一斉射撃だ。」

アイドル、ポニー、ダイアナ、リリアン「了解!?」

電磁レールガンをランチャーモードにして9㎜ロケット弾を発射する。

真後ろから攻撃されて超機獣の動きが止まり首を稼働して地上攻撃班を見つけて口から青細いレーザー光線を発射する。

地上攻撃班の周りをレーザー光線で地面が焼かれて

ポニー「此方ポニー。EMPはもう一度使えないの!?」

ダイアナを抱えて攻撃を避けながら連絡するポニー。

チャールズ《もう何度使っているけど、どういうわけか無効化されているんだよ!!》

ハンサム「対策してるんだな。」

超機獣はロボー47から地上攻撃班に狙いを変えて両腕のマシンガンの銃口を向ける。

アイドル「こりゃヤバい!?皆走れ!?」

地上攻撃班が急いで走る様子をカンフーは確認して

カンフー《お前の相手は俺だろ!?》

両腕の銃身をロボットアームで掴んだまま相手の両腕を上げて相手の胸部を蹴りを入れて超機獣を仰向けに倒す。

マシンガンが関係無い場所を撃ちまくる中、47は収納したドリルアームで超機獣の片腕を集中攻撃して、装甲を無理やり捲りロボットアームに戻して片腕を掴み無理やり引きちぎる。

だが超機獣は腕を失った叫びの声等上げずに、ロボー47にホバリングで突進してロボー47を吹き飛ばす。

キュベリナスと弐式との勝負もキュベリナスが圧倒的で

ロボー47の近くに投げ飛ばされて来てしまう。

トドメを刺そう怪獣達が近づくと、自分達の周りに飛んでいたマッハビースト達が怪獣達に向かって激しくミサイルを発射する。

怪獣は両肩から収束レーザービームを放つもマッハビーストは機体を傾けて回避して怪獣の頭部に集中攻撃をして空中旋回してロボ達から意識を反らさせる。

サンダース「かかってこい。怪獣ども!?」

ミサイルの残りが心もと無いが、サンダース達は相手が自分達より強大でも最後まで諦めずに立ち向かう。

グラサン《俺も負けてたまるか!?》

弐式を操作してキュベリナスに向かって渾身の肘打ちを打ち込むも、怪獣には効いている様子はなくだが負けずに左右の拳で連続ラッシュ攻撃を光線怪獣の胸を打ち込み、前蹴りやタックルと弐式が出せる全力をぶつけるが

キリキリ(そんな玩具でこのキュベリナスを勝てると思うかぁ!?)

怪獣は体当たりで後方に吹き飛ばず逆に光線怪獣の放つ左ストレートパンチと右アッパーカットで弐式は簡単に軟鉄装甲はめり込みその重さも関係無く宙に舞い落ちて、地上に激突する寸前に光線怪獣の全身を斜めに使った体当たりで地上に叩き落とされ更に太い足で胸を踏まれダウンした弐式に容赦無く追い打ちの拳を振り上げる。

グラサン「弐式~~」

宇宙怪獣とでは弐式は余りにも能力面で覆られない差が会った。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

アラシ隊員から怪獣出現の連絡を貰い、剣持は染井をおんぶしながら、状況を思い出す。

染井「ねぇ?」後ろにいる染井が剣持に尋ねる。

「何ですか?」

染井「本当にさっきの事、覚えていないの?」

「……確か染井さんをバラキから逃がそう時間稼ぎに動いていましたが、怪獣の尻尾が目の前に迫って、そこからの記憶が無いから僕気絶していたのは確かです。」

染井「……っで私を何処に連れて行くの?」

何時もの無表情では無く本当に彼は何が会ったのか分からない表情をしていて嘘を付いているには思えない。だから深く聞いても仕方ないと一旦割り切り、話題を変える。

「一先ず、あなたを安全な場所に避難させてから対策本部にて指示を待つつもりです。いつの間にか火災も沈静化しているし、バラキもいないし身体は怪我してるし何が何だか分かりませんが、あなたをこんな山の中に置いて行くつもりはないです。」

染井「………道はあっているの?」

変わらない森林の景色で目印も無いのに剣持はまるで道がわかっているかのように動く。

やがて森を抜けると開けた場所に出て赤と銀の装甲車を見つける。

ジャック「剣持。無事だったのか!?」

「説明は後、染井さんをお願いします。」

ジャック隊員とジーン隊員に染井さんを急いで預けて

開けた場所からマッハビースト2機が怪獣達に向かって攻撃し光線怪獣の光弾が辺り構わず地上を攻撃して『お化け屋敷』の皆は応戦しつつも苦戦していて頼みのロボー47と弐式が二大怪獣達にやられそうなのを見た剣持は急いで来た道を戻る。

(急がないと、皆が!?)

ボーダーの皆も大切だけど彼ら『お化け屋敷』も剣持にとっても仲間なんだ。今の僕の居場所なんだ

ジーン「ちょっ、剣持?」

染井「剣持君!?」

能力を使い走る速度を上げて森に戻った剣持に染井も急いで後を追う。

 

 

どうして彼女がこの危険な山に来ているのか?言いたい事も話したい事も沢山あったのに、僕は何も言わずに、只、自分がやらないと行けない事の為に走る。

(僕は……コレが、僕の意志だ!?)

「…変身!?」

染井「………!?」

森の中に走る染井は、遠くから勢い良く林の中を走り右

手の拳を握り締め剣持君の姿がさっきと同じ真っ赤な光に包まれて森からさっきを遥かに超える巨大なレッドマンに姿に変わる決定的瞬間を目撃する。

巨大なレッドマンは高く跳躍して空中回転と共に飛び蹴りの構えをして

「「イヤッ!!」」

右足を赤く発光させた飛び蹴りはキュベリナスの頭部に見事に直撃してキュベリナスは横倒れ赤い超機獣もレッドマンの出現に気付き。

ブラックワン(!?)

「「イヤッ!!」」

(やった!?変身出来た!?)

自分の姿が変わってしまって自身の両腕を何度も見比べ戸惑いながらも

キュベリナスは起き上がり咆哮を上げてその叫びを聞き

レッドマンは二大怪獣の前に立ち勇ましくファイティングポーズをする。

(勝負だ!?ブラックワン!?キリキリ!?)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

確かな手応えを感じた一撃をまともに直撃したのに関わらず光線怪獣は起き上がり首を軽くならしレッドマンに相対する

空中高く跳躍して渾身の破壊力を込めたレッドキックは怪獣の頭部に直撃したが、怪獣にはダメージらしいダメージは与えられていない。ベムの言っていた通り南極の白い個体より全体的に強い個体のようだ。全身は知らない間に怪我をして怪獣と同じ身長になれたのもギリギリだ。この負傷した身体でこの怪獣達に果たして勝てるのか分からない……

(だから何だ!?)

キュベリナスは土砂を激しく揺らしながら走り出し、レッドマンに体当たりをする。

レッドマンは正面から受け止めるが怪獣の力に負け押し込まれ怪獣に両腕を掴まれ投げられる。

地面に転がりながら起き上がる前に顔を太い足で蹴り上げられ、更に地面に転がり怪獣に顎を蹴り上げられ吹き飛ばされる。

距離を離された状態でレッドマンは立ち上がり己を鼓舞する。

(負けない!?今僕はレッドマンなんだ!?)

光線怪獣に接近しようとするが、キュベリナスは両肩から収束レーザービームを発射して接近戦闘に持ち込まないようにする。

怪獣は口からオレンジの光弾も連射してレッドマンの接近をとにかく封じる。

赤い超機獣も口からミサイルを発射してレッドマンに二大怪獣は遠距離波状攻撃を展開、レッドマンの姿が炎に包まれる。

ブラックワン(……)

ブラックワンは炎に包まれ姿の見えないレッドマンの取る戦法を考える。

ブラックワン(瞬間移動………なら狙いは、)

赤い超機獣の片腕をとある方向に向けて発射。

空を切る筈のマシンガンは赤い光と共に出現したレッドマンの右肩に直撃して肩を抑えたまま地面に膝を折り倒れる。

ブラックワン(やはりベムでは無いな。ベムに変われ、お前では私達には勝てん!?)

(勝手に決めるなよ……僕は弱いよ。僕より強い人達は沢山知っている……)

ブラックワン(……)

(でもその人達が僕の大切な物を必ず守れるとは限らない……だから、僕自身の力で僕の大切な物を守る!?)

(これは貴方とベムの因縁は関係無い!?僕自身の道を進む為の戦いなんだ!!)

レッドマンは立ち上がり再び光線怪獣に向かって走る。

容赦無く放たれる光線を、途中で走りながら近くにあった破壊された銀の超機獣の残骸を掴み盾代わりにしてキュベリナスに接近。

ブラックワン(さっきの瞬間移動は私達への不意討ちでは無く残骸を取る為か、)

接近してからは、バトルダイナスに横蹴りを直撃させつつレッドマンは右拳を赤く発光してキュベリナス目掛けて殴りかかる。

「「レッドパンチ!?」」

キリキリ(嘗めるな!?ホーンの仇!?容赦はせぬ!?)

キュベリナスは片腕でレッドパンチを防ぎ逆にレッドマン殴り返す。

「「イヤッ!!」」

地面に転がるも直ぐにレッドマンは起き上がりキュベリナスに向かって

「「レッドキック!?」」

赤く発光させたストレートキックを放つもまたもや怪獣の両腕で防がれて再び片腕で凪ぎ払われる。

しっかりと受け身を取り追撃の尻尾攻撃が迫る前に移動するが赤い超機獣が空中からレッドマンに襲いかかって来てレッドマンは再び身体を右に転がして二大怪獣を見据えて構える。

(考えろ!?どっちも元々強いんだ。この局面をどう切り抜ける。)

両肩が大きい光線怪獣は肩が肥大化された分、腕を動かせる活動範囲が狭い、全身はガッシリしてる分素早くは動けない。逆に赤い超機獣は光線怪獣より素早く硬いイメージだがマシンガンの両腕の為、格闘戦は不向きな怪獣だ。

(どっちも接近戦タイプじゃない……なら、)

レッドマンは走り出す。赤い超機獣に接近して、

ブラックワン(………)

超機獣は両腕の銃身を振り上げてレッドマンは片腕でしっかりと防御して、超機獣の胸部に連続ラッシュを放ち超機獣の装甲にダメージを与えて後方に追い詰め連続ストレートキックを更に胸部に何度も叩き付ける

ブラックワンは目の前にいる人間の闘志を戦いの中に感じ取り始める。

ブラックワン(………相手になろう!?)赤い超機獣は両腕の銃身を何度も振るがレッドマンは距離を取り回避して短く跳躍して赤く発光させた右手を手刀のレッドチョップを赤い超機獣の頭部に叩き落とす。超機獣の頭部には火花が舞い、ダメージを受けるも両腕の銃身でレッドマンの左手首を挟み苦しめるも、レッドマンは銃身を蹴り飛ばして挟まれた左手の自由を取り戻し、赤い超機獣に向かって蹴りの一撃を放つが、赤い超機獣は両足のジェット噴射のホバリング移動で回避して、背後から突進をするが、

「「イヤッ!!」」

振り向き様に放つ回し蹴りが、赤い超機獣の頭部に直撃、すかさず赤い超機獣の両腕を払い渾身の力を込めた右ストレートが胸の装甲ををひしゃげさせ、両腕の銃身でレッドマンと力比べをして、パワーの差で追い込むも、力比べを直ぐに辞めて肘打ちを超機獣の内部機関に打ち込み、連続蹴りで赤い超機獣を弱らせるが、

ブラックワン(気迫と闘志は認めよう。確かに前の時の貴様とは違うようだ。)

両腕からマシンガンを連射してレッドマンの前後に直撃、猛攻に晒されて地面に倒れる。

ブラックワン(だが敵は私だけではない。)

倒れる直前視界の後方から片腕のみの銀の超機獣の姿を

見てレッドマンは倒れる

(もう一機いたのを失念していた。)

キュベリナスはレッドマンにのし掛かり押し出そうとするが地面に倒され、真上から光線怪獣の連続ラッシュ攻撃がレッドマンに襲い掛かる。

レッドマンは怪獣の腹を両足で蹴り飛ばして脱出。吹き飛ばされた怪獣に接近しようとしたら強力な尻尾がレッドマンの顔を捉えてレッドマンは吹き飛ばされる。

後方に派手に転がりながらレッドマンは三対一でも諦めない。

銀の超機獣とキュベリナスから必殺技のレーザービームが放たれる瞬間、怪獣達の真上から赤いレーザービームが放たれて怪獣達の動きを止める。

「「!?」」

レッドマンの横に試作型ウルトラーVが着地する。

ディアヴォロス「……ととっと終わらせるぞ。」

レッドマンは試作型ウルトラーVを軽く叩くも、

両者思惑は違うも並び立つ。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

〔推奨曲魔王魂 zinnia〕

ブラックワン(何者だが知らないが、私達の戦いの邪魔は許さん!?)

試作型ウルトラーVは赤い超機獣に向かって突進して、

「「イヤッ!!」」

空中回転してキュベリナスの頭部を掴み揺らしてからレッドマンは光線怪獣の左肩に蹴りを入れてレッドパンチを放つも、キリキリが巧み怪獣を操り片腕で防ぐ、

(負けるもんか!?僕にだって、僕にだって、胸に秘めた勇気はあるんだ。)

ボーダーの皆だっていつも自分より強い相手と戦っているんだ!?

ちょくちょく背伸びしてキュベリナスの顔面に向かって強力なレッドパンチをフェイントと交互に入れ替えてキュベリナスの顔面を殴り飛ばす。太い首に向かってレッドキックを放ち、後方に下がりながらキュベリナスは収束レーザービームと光弾を放ち、レッドマンはバク転して回避に徹して、接近するが至近距離からキュベリナスはレッドマンに向かって光弾を放ちレッドマンはまともに直撃して倒れるがガッツで立ち上がり、追撃の銀の超機獣のレーザービームとキュベリナスの収束レーザービームを回避して、キュベリナスに向かって跳躍して空中回転からのレッドキックを叩き付ける。

ウルトラーVも銀と赤い超機獣を相手にする。

ディアヴォロス「中々ピーキーなロボット怪獣だ。」

両腕で赤い超機獣の動きを抑えてもう一機には左足で蹴り飛ばし、別々方向から来る機獣の尻尾に打ちのめされ

赤い超機獣の膝蹴りをくらい銀の超機獣の頭突きを食らう。ウルトラーVの後ろから赤い超機獣が動きを押さえ、再び銀の超機獣はマシンガンをウルトラーVに放つがトリオンのシールドで防ぐが、背後からウルトラーVを挟んだまま赤い超機獣は空中高く上昇してウルトラーVを地表に叩き落とす。

ディアヴォロス「赤い奴、只のロボット怪獣じゃない……」

起き上がろうとした瞬間、シールドを張る暇も無く至近距離からミサイルを撃ち込まれてウルトラーVは爆炎と共に吹き飛ばされる。

ディアヴォロス(決められたプログラムではない。誰かが操っているんだ。)

更に地表に倒れて2機のマシンガンを無防備に撃ち込まれる。

「「イヤッ!!」」

超機獣の連携に苦戦するウルトラーVと同じくキュベリナスに何度も蹴りを入れられ転がり続けるレッドマンも苦戦を強いられていた。

起き上がる暇すら与えずレッドマンを太い足で踏みつける。

互いに苦戦しているのを確認して、ウルトラーVは片腕をキュベリナスに向かって伸ばし、レッドマンは片手を赤い超機獣に向ける

「「………………」」

ディアヴォロス「トレースパンチ!?」

ウルトラーVの片腕が伸びて怪獣の太い首を捕まえトレースして

「「レッドナイフ!?」」

自由になったレッドマンはレッドナイフを両手に出現させて一気にジャンプして銀の超機獣の残りの銃身に向かって一閃、相手の腕を切断して銀の超機獣を押し込むも、もう一方の赤い超機獣の蹴りをくらい怯むレッドマン。すかさずレッドマンも蹴りの一撃を与えて、もう一機の銀の超機獣の頭突きを腹にくらい蹴りを貰うもレッドマンは連続キックを放ち銀の超機獣を倒し、もう一方の赤い超機獣に向かって、回転しながら力を込めた渾身のハイキックで頭部を蹴り上げてその勢いで膝蹴りを叩き込む。

ウルトラーVはキュベリナスの顔面を蹴り飛ばし急降下パンチで殴り飛ばしキュベリナスを倒す。だがキュベリナスは耐えてウルトラーVを倒れた状態から殴り上げて更に尻尾を叩き付け収束レーザービームを撃ち込む。

「「レッドショット!!」」

レッドナイフをキュベリナスのレーザービームを発射する3対の器官に向かって刃を飛ばしてビーム発射を阻止して

すかさずウルトラーVもエネルギーソードを抜刀して銀の超機獣に向かって投擲。

キリキリ(己っ!?レッドマン!?)

頼み武器を壊され恨みの言葉を募らせるキリキリは尚もキュベリナスを操り強力な尻尾を使い凪ぎ払う。

ウルトラーVはその攻撃を食らわないように後方に下がるもレッドマン敢えて接近して尻尾の攻撃を食らうも、

キュベリナスの尻尾を両手で掴み引き摺られながらも怪獣を持ち上げてジャイアントスイングを怪獣の身体を回転しながら振り回し相手の平衡感覚を奪ってから両手で掴んだ尻尾を離して

「「レッドアロー!?」」

キュベリナスに向かってトドメの武器を投擲する

心臓部分を貫かれて、キュベリナスは力無く横に倒れ二度と動く事は無かった。

レッドマンはすかさず赤い超機獣を向き合い同時走り出し

「「レッドチョップ!?」」

レッドマンは赤い超機獣と同時に空中高く飛びレッドマンと赤い超機獣が空中で交差する。火花が舞い同時に着地して

ブラックワン(……貴様は勇無き者では無かった。)

(勇無き者だよ…今はまだ……でもいつかきっと……貴方達に負けない心の強さを持って見せる。)

 

ブラックワン(……次相対するのを楽しみにしているぞ。)

赤い超機獣は静かに活動を停止して今回の戦いはこうして幕を閉じる。

ディアヴォロス「………」

レッドマンは赤い光と共に姿を消して

活動停止した赤い超機獣の操り存在は只者ではなかった……ウルトラーVを元の門の中に戻して、何気なく皆の前に姿を表す黒野だが、そこに剣持はいなかった。

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森の中に赤い光と共に姿を戻した剣持。

初めての自分自身での戦いを終え痛む身体を感じながらも剣持の心は晴れやかな気持ちであった。

しかしベムは無言であった、褒めてくれても良いのにとすら思うが、実戦経験豊富なベムにとってはきっと僕の戦い方は素人丸出しだったのだろう。

染井「…………剣持君。」

たった一言、知っている声が後ろから聞こえた。

「…!?」

見られた!?僕が元に戻った瞬間を、見られたくなかった大切な人に、僕は彼女が何か言う前に、そのまま逃げてしまった。

森の奥に行ってしまった後ろ姿を只見ているしか出来ない私。

染井「……」

「……ボーダーの寮まで送ろう。」

同じ顔と声を持つ別の剣持君が私の横から現れてそう言った。

染井「………貴方は何者なの?」

「……その答えは本人に尋ねろ。」

彼は私の知っている剣持君より素っ気なく答えるのだ。




敢えて今回は何も伝えない。後書きに大事なシーンを書く考えも思い浮かんだけど、いつものタイトルバックも書いてないから、次の話を待って、《約束の夕陽》はタイトル詐欺じゃないから……
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