ワールドトリガー・TheREDmanHERO 作:怪物怪人怪獣さん
筆者も混乱しているから色々と整理整頓すると
1剣持。超空忍者に連れられてドン・ガバで戦闘準備。
2ボーダー各部隊もインセクトタワー内や東京各地で戦闘シーン。剣持も『お化け屋敷』の面々と一緒に戦う場面。
3ブラックワン達によるアンチトリガー装置による実験が開始。ボーダー無力化。黒野は別。
4銀河連邦もブラックワン達と戦う為にインセクトタワーに向かう。
5ボーダー本部が『お化け屋敷』の装備を持つ剣持と黒野にタワーの装置停止と市民救出の任務を命じる。
6生身になったボーダーに代わり『お化け屋敷』の忍者部署のヒーロー達が大暴れ。正直このシーンはアジトを題材にするなら必要不可欠だった。
7地底組織ヘリオンのメンバー。エレキトリガーマンやバトルファイター1。この話はどちらかと言うと怪獣災害に巻き込まれでブラック・ミスト達の存在を知る嵌めになる。完全にとばっちり……本当は友人関係で疎遠になった嵐山さんと甲斐馬隼人を再会させたかった。今回はお流れ。
8剣持達がインセクトタワー到着と数少ない戦闘機と怪獣の戦闘シーン。そしてネタで米屋が格好付けて恥ずか死してネタで拐われた北添、王子、照屋。拐われた志岐と再会し拓也の登場はカット。
9インセクトタワー内の生身のボーダー隊員達の様子。
香取さんを助けた宇宙ビーストの描写は【エイリアンVSプレデター】のエイリアンが不意討ちでプレデターと仕留めたシーン。熊谷隊員を助けた太刀風皇虎のシーンは刀とか武器使わず素手でプレイターを切断してます。
那須隊の各ポジションを意識して銀河連邦に助けられました。
10此処から少し作者も混乱している。サイクリードとコセイダーは鉄鬼と孔明を探しに離脱。春日は雨を降らすハリケーンボール破壊。成川はアインヘリアル5勇士達を誘導して罠に掛ける。『お化け屋敷』の面々と本当に一旦離れるだけ。
11エレベーターでの変な会話のやり取りは【X-men ウルヴァリン ゼロ】のエレベーターのシーンからのデッドプールの活躍シーンを意識した。東京タワーのフットタウンエレベーターの構造とか色々調べた。本当は志岐さんを入れたかったけど辻褄が合わないからカット。
那須隊の三人が剣持の先輩達に翻弄されている。
エレベーターのシーンは本当に入れたかった。ずっと想像していたから。予定では別のエレベーターで炎太郎が【キャプテンアメリカ ウィンターソルジャー】のエレベーターの戦闘シーンをやる予定だけどカット。
一人インセクトタワーから落ちる光景を那須隊の皆が見て心配するのに、剣持達は心配しないのに戦慄を覚える。
12剣持と宇宙ビーストの短い戦闘シーン。香取さんを守る為に熱くなって戦うも罪無に何味方同士戦ってんだと変な目で見られるシーン。
【エイリアンVSプレデター】の戦闘シーンを再現している。宇宙ビーストは尻尾が細くも長くもないから思った通りの描写にならなかった。正直カットした方が良いと思ったシーン。三浦や香取達は無事に避難所に運ばれた。罪無と皇虎が離脱。うん。此処は本当におかしいと筆者も思った。でも罪無はワイルドカードだし
13志岐達と染井達が合流。剣持がブラックワンと少し戦って離脱。成川が剣持を守る為ブラックワンに狙撃する。ジェリコが剣持を追う。正直、剣持とブラックワン此処で戦う必要はなかったけど……カットはしなかった。
14剣持と拓也が邂逅。拓也も剣持も顔は知ってるけど殆ど他人。『黄金の蟷螂』ジェリコ襲来。仮面の怪人も参戦して三人でジェリコに挑む。……激闘を書いたつもりだけど、正直カットして良かったと思う。蟷螂怪獣のエピソードだから蟷螂繋がりでジェリコの脅威を描写したせいで書く文字数をここ場面で大分使った。
ジェリコの仕込み鎌のイメージは【北斗の拳】の悪党のフォックスが使っている鎌をイメージしてスーパー1のカマキリの怪人の戦闘で赤い両腕で鎌をへし折る描写を再現した。
15太刀風 皇虎とジェリコの剣の死闘。意外にもこの戦闘シーンから一番書いた。レッドマンの先輩だからレッドマンとはまた違う異次元の強さを持つ超人を表現したかった。剣の技も豊富だし鬼滅の刃とか色々と刀を使った描写を自分なりに考えたつもり……その分文字数も大半使った……その合間にハリケーンボールを破壊した描写をカットしてカバンは炎太郎を倒すし、剣持達は異形のロボット戦士と黒いローブのダークナイザーと軽く戦うし、この時、拓也はゴメルによって四国に飛ばされてジオンと遭遇……ミラーマンR(レッドの意味)に変身する流れ。コセイダーとサイクリードに鉄鬼は若村と孔明と合流するもレッドマンの気配を感じたケスノーチと遭遇するも顔を隠していたおかげで戦闘する事なく若村達が助かる。……ケスノーチが何か憎めない性格になったのは不思議だ。
仮面の怪人はオリジナルトリオン兵を使いゴメルと異形のロボット戦士と戦うもアンチトリガー装置破壊を優先し、戦線離脱に見せ掛けて移動する。
16ブラックワンは罪無と遭遇し戦闘開始。夢想瞬殺。パリから帰ってきた愛の戦士が自由の戦士達と協力して夢想を助けて愛の戦士はしぶしぶ夢想を連れて頂上を目指す。
17途中何故か落下していた佐鳥を助けて壁を這うコセイダーはどうせなら装置を破壊しようと動き。キリキリを中心に愛の戦士に剣持、コセイダーと佐鳥、炎太郎と成川、仮面の怪人がゴメルやジェリコも集まって乱戦。間違いなく佐鳥がいないと詰んでいた。
18装置破壊と市民の救出が終了したから仮面の怪人は剣持達を連れて離脱。ボーダーに憎しみを持つダークナイザーが自分の持つライザートリガーを使いバーニング・ベムストラに換装。本当はブラックワンが嵐山隊のトリガーを媒体に複製する設定を考えていたんだけど4つの黒トリガーのデザインと名前が考えられなかった為に予め持っていた事にする。
19ベムストラが雌のプレイターを仕留めるもキリキリの催眠光線で離脱。巣と家族を滅茶苦茶にされて怒る雄プレイターにサイボーグ化した大怪力怪獣コンガーが参戦して『お化け屋敷』が少し戦闘をするも、レッドマンが出現して戦闘開始。戦闘シーンが巻きで進み終了。でもサイボーグコンガーの戦闘描写は、【ゴジラVSコング】の戦闘シーンをモチーフにしているから、最初の戦いに比べてコンガーが大分有利だったと思う。身体が金属だからレッドナイフとかレッドアローを刺しても痛がる事無いしね。雄プレイターとの戦いは、ウルトラマングレートのマジャバ戦をオマージュしています。結構短いですけど好きな戦闘シーンなんです。
20災害が終了して志岐達が剣持に労いの言葉を掛けてこの話は終了するよ本当は続きを書けるなら……
怪獣を倒さないといけないとわかっているのに涙を流す怪獣を見てモヤモヤの気持ちを持ち。せっかくの一緒に買った服は駄目になるし、
「……せっかくの楽しい1日なる予定だったのに本当に今日は色々とゴメン。」
と夢想は志岐に申し訳なく言うも彼女は笑顔で肩を優しく叩き
志岐「……気にしないで。それよりも、今度は何処行く?」と逆に剣持を励まして
「なら…今度は」
染井「……。」
と次のお出かけについて明るく話す二人の姿に染井は何となく羨ましい表情をして
香取「華。何処~」
遠くで親友が自分の名前を呼んでいて。剣持達に気を遣い染井が離れ香取達の元へ向かうその途中で染井は避難所の地面に落ちていた小さな白い天使の翼の飾りを見つけ
染井「?」
何となくその白い天使の翼の飾りを染井が拾い上げてエンディングになる予定だったんです。
今更ですがこの話のモチーフ元PS2怪獣大激戦ウォー・オブ・ザ・モンスターズのステージ4の名前が【メトロポリス】……ポリスは都会を差す言葉だからメトロポリスは大都会を意味します。この意味実を言うと後で知ったんです。
そもそも東京は勿論、日本を舞台にする必要はなかった……素直にアメリカのニューヨークの大都会でレッドマン戦わせれば良かった。東京のトップデッキとか色々と市街地は壊れてしまった。
今度からちゃんと分割します。始めて銀河連邦と星間連合の面々が激突するせいか、この話だとメインは宇宙人達の対人戦闘でレッドマンと怪獣との戦いがオマケ扱いです。にしてもこのウォー・ザ・モンスターズのモンスター達の平均の大きさってどのくらいの大きさなのかも具体的にわからないのに……多分約40㍍くらいか?
本家ゲームの紹介だとコンガーは
謎の放射性物質で巨大化したモンスター。動きが速い上に、攻撃力のあるパンチ。遠くまで届く咆哮は、すべてのものを粉砕する!
でこっちが文字数が足りないから載せれなかったサイボーグコンガーの説明。
サイボーグ怪獣 サイボーグコンガー。
身長89㍍体重7万9000㌧
レッドマンに敗れたコンガーを何者かが改造したモンスター。ゾークロン細菌に脳まで支配され自分が何者かもわからないまま只ハローワーク破壊とレッドマンに復讐をする為に暴れる。頑丈な金属製の腹筋と機械の身体を得て密度は重くなったけど更に攻撃力が上がったパンチと威力が上がった咆哮は、レッドマンを苦しめる。
【The CREEPING CHAOS NEW THRILLS! NEW SHOCKS! NEW TERROR!】
〔推奨OPウルトラマングレート字幕版〕
〔推奨BGMワールドトリガー メインテーマ〕
前回までのあらすじ……【AKIRA】ばりのバイクスライドブレーキをしてきた只のおっさんバイカーが剣持を迎えに来た。
小南「トリマル。このおっさんと知り合いなの!?」
烏丸「ええ。『お化け屋敷』のバイトの時に色々とお世話になった忍者部署のヒーローです。」
シゲハル「年頃の若者におっさんと言われて意外に心にくるヒーロー超空忍者シゲハル。」
小南「ヒーローって……」
巨大カマキリが徘徊する危険地帯と化した中、驚愕で目を見開いても小南は烏丸に秘匿通信に切り替えて視線を一度シゲハルに向け何とも言えない視線を戻す
小南《何処からどう見ても只のバイク乗ったおっさんよ。本当に忍者部署のヒーローなの?》
烏丸《その気持ち凄く良く分かります。俺も最初そう思っていました。でも本当に…只のおっさんではないんです。》
超空忍者シゲハル(PSアジト3版)
世界に悪がはびこるとき、どこからともなくサイドカーに乗ってあらわれる忍者ライダー。奇妙な技を使いパンチのようなキック技の「わりとキック」やよくわからない技の「スペクタクルハーモニー」などで敵を倒す。
マスク・ザ・ビクトリー「ブーメラン・スパーク!!」
小型プレイター達と果敢に戦うピジョンマンに支援攻撃をして加勢するオーストラリアの仮面の戦士は高く跳躍して電撃を帯びた緑色のブーメランを投擲する。
次々とプレイターの固い外殻や関節を斬り裂き手元に戻すと同時に
マスク・ザ・ビクトリー「ここは我々が引き受ける。剣持隊員は早く合流地点へ。トゥッ!ブーメラン・スパーク!」
空中で両腕をクロスさせ、大きく円を描く様に腕を回し、再び腕をクロスすると両手に持っていたブーメランが緑色に激しく輝くと同時にくの字の先端から緑色の高圧電流の破壊光線が発射されプレイター達を一瞬の内に黒焦げにする。
「あの投擲技って光線技にもなるの!?」
マスク・ザ・ビクトリーの同じ技名なのに何かズルい。
小南「あのキン肉マンに出てきそうな連中を味方で信じて良いのよね。なら安心した!」
近くにいた四匹のプレイター達を自分専用の手斧型で素早く動き斬り飛ばしてから両手に持った二つの手斧を攻撃手トリガー双月を接続(コネクト)し巨大な戦斧に変えて、ピジョンマン達の増援に向かう小南。勢い良く戦斧を振り回し跳躍すると同時に中型サイズのプレイターを唐竹割りに決めて一度下がりその隙に
ピジョンマン「スペクトルランプ!!粟(あわ)バルカン!!鬼は外~~福は内~~!!」
平和の象徴の鳩の能力と平和を願うピジョンマンの優しい目から放たれる光線技や拳に握った五穀の一つ粟をエネルギーを込めて撃ち出す遠距離連射パンチ技が小型プレイター達をまとめて凪ぎ払う。
粟で身体を穴だらけにされてその粟を食べようとプレイター達が剣持達を無視して粟を取ろうと争奪戦をする中
小南「何か道路とか歩道を粟まみれにしてるその必殺技何とかならないの!?」
ピジョンマン「この技で余多の強敵達を打ち破ったのさ!?」
小南「自分の命を奪う速度と威力のある穀物を絶えず投げられて殺される相手が素直に可哀想よ!っと!?」
ツッコミをしつつ透明化した個体の奇襲を勘で回避して、勢い良く透明化した個体をすれ違い様に上半身を一文字斬りで斬り飛ばし、戦斧を手足のように振るい群れの中に突っ込み嵐のように凪ぎ払う。
ピジョンマン「世界の平和の為さ!」
何だか会話が通じているようで通じていない会話をする両者の後方では
木崎「京介。小南達を援護するぞ。」
烏丸「了解!?小南先輩はそのまま切り込み続けて下さい。」
激しく切り込む小南の為に遠距離銃撃を敢行する木崎と烏丸
小南「援護は任せたわよ!?」
烏丸「シゲハルさん。剣持を乗せて向かって行って下さい!?」
シゲハル「さぁ 乗りたまえ。」
「皆さん。死なないで下さいよ。」
木崎と烏丸は不安そうな顔をする剣持の肩を軽く叩き
木崎「俺達の事は心配するな。大丈夫だ。さぁ、行け!」
機関銃型トリガーを使い小型達を一掃しながら答える木崎達の言葉を貰い剣持はシゲハルの後ろのタンデムに乗りサイドカーは反転して行く。
小南「おりゃッ!!さて後輩に格好良い言葉を言ったんだからカマキリ達には負けられないわね。」
小南は目の前のプレイターを真下から真っ二つに切り裂きその勢いで跳躍して無数に飛来するトリオンの弾の雨がプレイター達を穴だらけにする。
木崎「元よりそのつもりだ。」
玉狛第一はヒーロー達と共にプレイターに相対する。
交通網も信号が意味をなさないこの状況で爆走するのは一台のサイドカーは奇襲する小型サイズのプレイターらを置いてけぼりにして忍者ライダーは走る。
シゲハルさんに案内された合流地点には以前ビルガメラーの時に救助に使われた大型戦艦ヒョーコリ・ドン・ガバの姿が剣持の目にも見えてドン・ガバには昆虫怪獣対策本部が設立され自衛隊や警察関係者達が集まり出現したプレイター達の対処に各自に指示を送っていた。
運転手のいない自動車達の横を一台のサイドカーが走り対策本部の指揮所になった戦艦の搬入口前に再びあの【AKIRA】のスライドブレーキをして停車する。冴えないおっさん顔なのにこのブレーキする間は無駄に格好良いのが腹立つ。
(この人その停車方法しかないのかな。)と変な事を考える剣持。
シゲハル「到着!?」
アラシ「おっ!来たな剣持。」
搬入口前では既に何時も『お化け屋敷』のメンバーが戦闘準備を完了していた。
「皆さん。遅れてしまってすいません。直ぐに準備します。」
ホシノ「装備は用意された部屋のロッカーの中にある。急いで着替えてくると良い。」
「ありがとうございます。ホシノチーフ。」
対策本部の用意された部屋に剣持は入りロッカーを開き中に用意された装備の数々を見て
「……。」
無言で自分の着てきたマックレガーのボロボロジャケットを脱ぎ普段は着ない標準戦闘服と良く着る万能ジャケットに袖を通しサイズ調整をして戦闘服に着替える。前回の戦いで万能ヘルメットが壊れた為、新たに支給された万能ヘルメットを頭に装備して黒い軍事戦術の肘パッドと膝パッドを装着し、タンクと制御コンピュータ付き重火器用の背嚢(はいのう)※リュックを背負い
「?前と違う……」
銃身を始め何かをセットする凸凹部分があちこちに増え改良された電磁レールガン改良型を軽く見回しレールガンを腰のホルスターにしまいハイマンガンの特殊スチール製ナイフの切れ味を確認し、そして『お化け屋敷』に雇用されている悪の組織ヨロイ帝国の鎧ゲンブ助手※
悪の組織ヨロイ帝国からやってきた科学者。ヨロイ開発の専門としており、どんな怪人にもやたらとヨロイを着けたがる。性格はわがままで、悪い。
鎧《鎧関係なら俺に任せろ。39時間は語れる。キリッ》ゲンブ博士が開発した黒い防刃防弾仕様の特製素材のアーマーベストを万能ジャケットの上に装着しレーザーライフルのブラックランチャーを持ちヘルメットについてるゴーグル型のバイザーを静かに下ろす。高性能モバイルマシンのジャンクも忘れない。
「……。」
部屋を退室する前にボロボロになった暖色系の色をしたマックレガーのジャケットを見る。
(染井さんや志岐さんに悪い事したな……)せっかく僕何かの為に申し訳ない気持ちに苛まれるも
(本体聞こえるか?)
(っ!)
自宅の自室にて戦闘服のコスチュームを製作している分身から連絡が来る。その連絡に気を引き締める夢想とベム。
(どうした?分身。)
(俺も来た方が良いか?)
自室の携帯ラジオから怪獣速報のニュースを聞いて更に東京に感じた複数の邪悪な気配に三門市にいる分身は危機感を覚える。そして本体も感じ取る……ブラックワン達の気配を…
(……どうやら分身の力も必要みたいだ。…………急いでコセイダーの格好で東京まで来い。いつもの怪獣騒ぎじゃなさそうだ。)
(わかった。直ぐに準備して向かう。)
分身との連絡を終え例の通り雨に濡れたマックレガーのジャケットを持って部屋を後にする。
部屋の前に立つ黒野先輩と向き合い。
黒野「行けるか?」
暫しの沈黙が両者の間に流れるも自分の気持ちを切り替える為に剣持は自分の頬を両手で叩き音を鳴らして覚悟が決まった目を黒野に向けて言う。
「……問題ないです、戦えます。」
黒野「なら行こう。」
黒野隊員に案内された剣持は、エドランド隊長達のいるヒョーコリ・ドン・ガバの艦橋内部の対策本部に今回の作戦概要を聞く事になる。
エドランド「当初の予定は佐原さんが教えてくれた巣のポイントを大型の番の二匹と巣その物をチャールズ隊員が開発した中和剤で掃討する予定だった。」
ベック「でも怪獣プレイター達は新たに市街地の東京タワーを巣として利用してこのタワー近辺を縄張りにする為に市街地を暴れている模様よ。」
「プレイター?」
聞き覚えのない単語にきょとんとする剣持
黒野「俺と真琴が名付けたお化けカマキリのコードネームだ。怖そうだろ。」
こんな状況なのにドヤ顔をする黒野にジト目をする剣持
エドランド「逃げ遅れた市民達の安全を最優先にして捕食者達を巣を含めて殲滅する。市民の避難が完了していない為マッハビーストは対怪獣用攻撃ミサイルは発射出来ない為に大型は後まわし。大規模な市街地での地上戦闘で苦戦は必須なると思うが、焦らずそれぞれの出来る事を全力でやろう。全員出動!!」
エドランド隊長は力強く両手を叩きその音は艦橋内部に響き渡り
「「了解っ!?」」
地上攻撃部隊は全員艦橋を後にする。否、剣持はベックチーフの方へ向かい。
ベック「あら?剣持。どうしたの?」
「色々と忙しい中すいません。このジャケットに染みついた雨の成分を出来るだけ早く調べて欲しいのですが…」
ベック「成分を?…わかったわ。何か見つけたら連絡するから剣持君も気を付けてね。」
雨に濡れたマックレガーのオレンジ色のジャケットをベックチーフに手渡す剣持。
「では失礼します。」
グラサン「剣持~。早く来いよ。」
「今行くよ。」
地上へ向かうアラシ隊員達の後ろをついて行く剣持。メンバーで別々のエレベーターに乗り込み艦橋がある階から下の階へ向かう。
【ピンポン。】
ドン・ガバが保有する格納庫で車両が並ぶ駐車場エリアを向かい。
黒野「俺達は装甲車に乗るぞ。」
アラシ「分かりました~♪」
剣持は黒野が運転する銀と赤の装甲車に急いで乗り込む。グラサンやアラシとカンフーにサンダース達もそれに乗り込む。
アラシ「映画はどうだった?」
「面白かったですよ。」
駐車場エリアを装甲車は走り出入り口になる車両搬入口に停車して、黒野はヘルメットに内蔵された通信機で艦橋にいる通信技師に連絡する。
黒野「此方、黒野。装甲車での出撃許可を貰いたい。」
沖元《艦長の沖元だ。装甲車の使用並びに出撃を許可する。》
ダイアナ《了解。……沖元艦長から許可が降りました。車両搬入口を開閉します。》
分厚い複数の隔壁が音と共に開閉すると同時に傾斜の可変式スロープが音を立ててゆっくりと動いて行き戦艦の外の道路まで伸びて地面の上に降下して
黒野「『お化け屋敷』出動っ!!」
「「了解っ!?」」
黒野が運転する装甲車を含め複数の車両がドン・ガバの搬入口の先のスロープから走り出して担当された区域の場所に分かれて向かう。
装甲車内部では黒野に助手席にはグラサン隊員が座り真面目に東京の区域の地図に目を通す姿が見える。
黒野「座席の足元にあるアタッシュケースを開けてくれ。」
アラシ「これか?」
アラシは足元にあるジェラルミン製の小型アタッシュケースを取り出して開く。
アラシ「コイツはアタッチメントか?」
黒野「今回のプレイター用にチャールズが用意した中和剤入りのカートリッジだ。各自装備するように……」
グラサン「ほれ剣持。」
剣持はグラサンから中和剤入りカートリッジを手渡される
「貰います。グラサンさん。」
さっそくレールガンに中和剤入りのカートリッジをセットする隊員達。
黒野「にしてもあのプレイターども、やけに食欲旺盛に狂ったように人間を探しているな。」
「黒野先輩。それに皆さん。それについて調べて欲しい事があります。」
剣持の言葉に一同は視線を剣持に向ける(運転する黒野はバックミラー越し)
黒野「聞こう。何か気になる物でも見つけたのか?」
装甲車の窓から外の雨が降る様子を見ながら剣持は言う。
「現在も不規則に限定された区域のみに発生するこの通り雨。この雨の成分を今すぐ調べたいのです。」
カンフー「雨?それがこの騒ぎに関係があるのか?」
【コーホー】
紅い丸眼鏡を光らせ黒い自称"重モビルスーツ"を着たカンフーから疑問の声が出る。呼吸音が完全に奴である。
アラシ「信じられないな。」
アラシの信じられない目に剣持自身も流石に雨が原因で怪獣達の食欲が旺盛になっているはキツいと思う……考察にしても強引過ぎるし、……原因がわかっている……地球にはない調味料を雨に混ぜその雨がドレッシングのように餌の人間達に浴びせ怪獣達の食欲を旺盛させる。
……口で説明するには、地球にはない成分が雨に混ざっている事実を説明しないといけない……只の雨が怪しい
黒野「……………」
黒野は無言で思い詰める剣持を見ている。
黒野「……何か雨に濡れた私物があるか?」
「えっ?あっ、その雨に濡れたジャケットをベックチーフに調べて貰ってます。」
黒野「……黒潮島や三門市に現れた個体に比べて明らかに様子がおかしい。その原因の一つの可能性が今東京に降る雨にあるなら、調べる必要がある。」
グラサン「だが只の雨の可能性も充分ある。」
黒野「……只の雨ではない可能性もある。」
互いの意見を話し合うその時、全員の通信機から連絡が入る。
ホシノ《こちらホシノ。そろそろ作戦区域に到着する。全員任務に集中しろ。》
カンフー「皆々様。此処は互いの主張を一旦収めて俺達のやるべき事をしよう。」
それぞれ持ってきた銃をグラサンと黒野は持ち一度二人は向き合い。そしてそのまま互いに反対の向きを向いて装甲車のフロントドアを走行しながら開きそのまま発砲。走る装甲車に跳び掛かるプレイター達に中和剤入りのレールガンの弾をお見舞いする。
直ぐに二人はフロントドアを締めて中和剤を浴びた個体が激しく悶え苦しんでピクピクと痙攣するもやがて完全に絶命する光景を見て黒野とアラシは答える。
黒野「チャールズが開発した中和剤はプレイターに効果ありと……」
アラシ「想像以上にえげつな!!」
グラサン「相手は毒薬のカクテルの農薬を主食にするカマキリだ。毒薬には薬で対処するのがセオリーだろ。オラッ!?死ねやわれ!?」
黒野「口悪いなぁ。まぁ害虫に洗剤を垂らすのと同じだよ。東京をキレイキレイにしないとな。」
「……やるぞアラシ。」
間髪入れずに言うと剣持はドアを大きく横に開き目に見える個体達に向かって中和剤入りのカートリッジを入れた電磁レールガンを放つ。
アラシ「しゃあねぇ!?かかってこいや!?大カマキリ共!?相手になるぞ!?」
覚悟を決め電磁レールガンランチャーモードを持ち剣持の補助に回るアラシはプレイター達に向かって啖呵を切る。
(待ってろ小夜子!?死ぬんじゃないぞ!)
剣持は持参した黒いレーザーライフルのブラックランチャーも片手に持ち爆走する装甲車からとにかく撃つ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ビルの壁を勢いつけて走り上がり壁面から迫る小型プレイターを二刀の弧月で流れるように斬り裂き、空から急降下する小型を一刀両断して、車道の乗り捨てた車の上に着地。
太刀川「一丁上がり!っと」
自分の周りに直ぐに集まるプレイター達に笑みを浮かべてボーダー攻撃手一位は、数の多さを不利と考えずに己の剣の腕と技を信じ走り出す。
幾つ物斬撃音とゴリ押し戦法で青い血の雨が降ると同時に小型達の身体はバラバラになる。
太刀川「次。」
短い言葉と共に中型サイズのプレイター達を見て太刀川は再び走り出し一気に踏み込み間合いに接近し相手の鎌状の前脚の一撃を左手の弧月で受け流すと同時に交差して後ろに回り込み背後からオプショントリガー『旋空』使用して上半身と下半身を両断し、グラスホッパーを使い跳躍し真上を取り真下にいるプレイターを二刀の弧月で輪切りに斬り捨て左右から来る中型プレイター達を素早く連続グラスホッパーを使い細切れにする。更に音もなく接近し首元に迫る不意討ちの一撃二刀の弧月で防御して弾き返すと直ぐに懐に接近、X状に切断して次の群れに切り込む。
ハザマ(何だ……あの、頭の回る馬鹿な面してるアホは……)
純粋な技量のみでカマキリ達を圧倒している太刀川を気配を完全に殺してサイクリードと共に見るイノセンスマン。
サイクリード(どうする?)
ハザマ(俺達の目的はこの騒ぎの裏にいる連中だ……余計なバカは無視だ無視。出来るだけヒャッハー系なバトルジャンキーなんて関わる物じゃない……)
二人は太刀川から視線を外して出水の方を見る。複数の種類のエネルギー光弾を縦横無尽に放つ顔を見てその次に太刀川と同じ黒いロングコートの隊服を見て……
サイクリード、ハザマ(うわっ絶対にバカの関係者だ……関わる止そ。)
二人はボーダーの人間を無視してインセクトタワーの方に急いで向かう。
太刀川「??何だ?この傷は……」
出水「どうしましたか?太刀川さん?」
国近《何々~~どうしたのかね?》
太刀川は何気なく小型を仕留めた時、自分が斬撃を叩きつける前に腹部に焼き斬られていた跡が見付かり疑問に覚える。しかも似たような焼き斬られた跡を持つ個体の死骸が複数あると見かける。
太刀川(弧月は勿論、焼くトリガーなんて持っていの奴はボーダーの中にはいない…………)
太刀川は無言でハザマ達がいた場所を野生の勘で見る。
太刀川「国近。近くの生体反応を拾ってくれ。」
国近《…………生体反応なら周りにうじゃうじゃしているよ。》
太刀川「否、カマキリじゃなくて…………逃げ遅れた民間人の反応だよ。」
国近《ちょっと、待ってて……》
出水「突然どうしたんですか?隊長。」
太刀川「強者の匂いがするぞ……」
とても楽しそうに太刀川は笑みを浮かべる。
風間隊は白兵戦闘に特化した部隊で素早くスコーピオンで迫る中型達を仕留める。プレイターの振り下ろされた前脚を菊地原がスコーピオンで受け流し、その隙に歌川と風間がバラバラにする。更にその場から離れてすれ違い様に二匹の上半身を両断して背後から音無く来た個体をモールクローで串刺しにして頭部から腹まで真っ向斬りで一刀両断。
風間「レッドマンとの戦闘でもあったように首を落としても簡単に死なないようだな……」
二宮《なら動く気もしないくらいに壊すだけだ。》
風間隊達の上を通り過ぎて無数の小型プレイター達を仕留める二宮隊。
空中から不安定な状態で旋空を放ち袈裟斬りで仕留めて二宮の近くに着地する攻撃手の辻。少し離れた所に視線を向けるとビルの出入り口沢山の人々を引き連れた犬飼が姿を見せる。オペレーターの人見のサポートで市民の位置情報を貰い犬飼を先行させたのだ。
犬飼「まるでガンシューティングゲームだな。はいはい皆さん。心配しないでも最寄りの避難所までボーダーが護衛しますよ。」
二宮「犬飼。そのまま救出した市民達を避難所までの護送しろ……辻。此処は俺だけで問題ない。犬飼のフォローに行け。人見は犬飼達のサポートを優先しろ」
犬飼「犬飼了解。」
辻「辻了解。」
人見《分かりました。》
辻は二宮から離れて行き犬飼の元へ跳び二人は市民達を引き連れて区域から離れて行く。
トリオンに物を言わせた物量の通常弾を放ち犬飼達がいる方にいる小型達を次々と仕留める二宮。その二宮の元にプレイター達が集まる。
二宮「……お前達の相手は俺だ。」射手の王の周りから大量のトリオンの弾を出して敵対する昆虫達を撃ち抜く
仕留め切れず透明化を使った不意討ちに迫る個体は、
菊地原《透明。30度の方角……数16匹。迫ってるよ。》
二宮「っ!!」
風間隊の菊地原の通信に咄嗟にニノテップを連続して間合いを確保して聞いた情報を信じて攻撃する二宮。空に向かって追尾弾を発射して透明化した個体達を凪ぎ払うに蹴散らして風間達が二宮を守るように集まる。
二宮「……助かった。」
菊地原は礼の言葉を貰い内心ゲッて顔するもポーカーフェイスを貫き。
菊地原「どうも。」
風間「カバーする。合成弾を作成する時は前もって教えろ。」
二宮「…わかった。此処から先には一歩も進ませない。」
餌である人間にプレイター達は迫る。
突然鳴り響くクラクションの音も走る車のエンジン音が市街地に鳴る中、徘徊する群れの背後から中和剤を浴びせられた中型サイズの個体が激しく苦しみだして力尽きてその周りにいた個体達が驚き慌てて背後に振り向く。
グラサン「わぉ!団体さんだ。」
安物サングラス越し嬉しそうに答えながら装甲車にしがみつく小型プレイターらを優先的剣持達は撃ち落として車体を安定する
カンフー「次を右折しろよ。黒野。」
黒野「あいよ。」
片手に東京の道路地図を見ながらカンフーは電磁レールガンを使い近づく餌の人間達を見つけたプレイター達を撃ち装甲車に次々とゾンビのように迫るプレイター達を剣持達は迎撃する。
アラシ「コイツら数が多いよ!?全く!」
「口は良いからとにかく撃て撃て!?」
【ーーーーッ!?】
「っ!」
文句を口にする必死な表情よアラシの首根っこを掴み姿を消し捕食しようする小型の不意討ちを回避して、
アラシ「うおっ!助かった!」
無理やり車内に入り込もうと個体にアラシは正面から中和剤をぶっかけてブラックランチャーで前脚の関節を撃ち抜き。
黒野「アラシ!剣持!車体が安定しない。ソイツらを何とか叩き出せ!?」
「「了解!?」」
剣持が本体から警棒を伸ばしトンファー状にした電磁警棒をプレイターに叩きつけて感電させ激しく痺れている合間にアラシが渾身の蹴りの一撃を入れてプレイターを車外へ叩き出す。激しく転がる動けない個体は同族達の餌扱いされて群がられる。
黒野「全員、透明化した個体を見つけるなら万能ヘルメットに内蔵されている赤外線捕捉機能を起動しろ。姿は消せても体温と影は隠せない。赤外線が使えない時は影に注意しろ!?」
「「了解!?」」
アラシ達は迫るプレイターらを絶えず撃ちながら合間に片手で万能ヘルメットの右側のセンサーを操作して赤外線捕捉機能を起動させる。
「前にもこんな感じで装甲車で戦ったな……」
カンフー「宇宙人達に狙われた御手洗博士の護衛の時だろ。覚えるよ。」
剣持は素早く電磁警棒を縮ませて中和剤入り電磁レールガンに持ち替えて装甲車の上に乗り移りルーフにいるプレイター達に向かって連射する。
「やっぱり強行突破するんじゃなく安全な別ルートで進んだ方が良かったのでは?」
通り雨と風に晒されながら運転手の黒野に向かって通信する剣持。装甲車の正面はプレイター達を轢いた跡があるのか青い体液と緑色の外殻の破片やら得体の知れない内容物やらが混ざり染まっている。
黒野《人命優先。それに現場に於いては臨機応変。状況は刻々と変化するんだ。って諏訪隊長なら言うから物事は慎重にしかし即決に解決するに限る。》
「それはそうですが」
剣持は納得しつつ屋根から正面に迫るプレイター達に中和剤入りの弾を撃ち込みながら、後ろも警戒して振り向くと走る装甲車に接近しに飛翔するプレイター達の群れが現れる。
「っ!?後方より飛翔する小型プレイター。数多数。」
(数が多い!?)
直ぐに下の車内の仲間達に通信連絡して電磁レールガンを向けるも数が多くて電磁レールガンでは倒し切れない。
グラサン「剣持!?これを受け取れ!?」
状況を知り助手席のフロントドアを開き上に個人携帯用エネルギーバルカンを投擲するグラサン。
「借ります!」
状況を確認してカンフーも動く。
カンフー「俺も加勢しよう。アラシ。」大型機関砲の安全装置を外しドアを開閉して車外に向けて銃身を出す。
アラシ「何だよ?」
カンフーはアラシに東京の道路地図を手渡し一言。
カンフー「道案内は任せた。」
アラシ「ちょっ!」
グラサンから投擲されたエネルギーバルカンを剣持は両手に持って飛翔して接近するプレイター達に銃口を向けて構える
グラサン《使い方はレールガンと変わらない。反動と重量がレールガンよりあるだけだ!?》
「それは有難い!」
(カートリッジが三つ装填可能なのか……)
プレイター達が射程距離に入ったと確認してエネルギーバルカンの引き金を引く。3つの銃身を高速回転すると同時にエネルギーバルカンが連射される。
「うおっ!」
軽く半歩下がるも発射した反動があるに関わらず絶えず放たれるエネルギーバルカンの弾の雨に飛翔するプレイター達は次々と羽根の部分を撃ち落とされて固い外殻を撃ち抜かれ穴空きチーズのように穴だらけになる。
個人携帯用のバルカン砲を両手で放射しつつ銃の感想を言う剣持。
「こりゃあ凄い!警察が持つ装備から滅茶苦茶外れているけどプレイター達がバタバタ倒れていく。」
カンフー「しっかりと狙え」
カンフーも車内から車外の敵を大口径のマシンガンを接近する中型達向けて速射する。1秒に100発の弾丸が中型サイズのプレイターに直撃して次々と仕留める。
グラサン「ヒャッハーー!ゴーストバスター!!」
アラシ「俺達の何処が【ゴーストバスターズ】だ!?どっからどう見ても【特攻野郎Aチーム】だろ!?」
黒野「空から戦車を落としながら飛行機を撃ち落とすヤバい奴らの話しはやめろ!?おらっどけどけ!?轢かれても保険に加入してないと治療費が大変な事になるぞ!?」
装甲車についた拡声器を鳴らしクラクションも鳴らしパトランプを光らせ後部ドアの開閉ボタンを押し。
黒野《今までの装甲車と一緒にするなよ!?車なのに荷物は詰め込めなくなったが……》
「うん?」
【ウィーン】
車の屋根に乗る剣持は装甲車の後部ドアが自動で開閉し中にある物を見てバルカンを撃つのを一旦やめて目を見開き驚きの表情をする。
「ミ、ミサイルランチャー!!」
グラサン「対怪獣攻撃用か?」
黒野「あぁ。このミサイル砲台方向転換は出来ないからターゲットロックは助手席でやってくれ。」
グラサンは電磁レールガンでフロントドアに張り付いたプレイターの頭に中和剤を浴びせて仕留めてからドアを締め、
グラサン「よし。タコメンチ。俺がやるよ。」
助手席のグラサン隊員は車内のコンピューター端末を起動して後部にカメラから迫るプレイター達をターゲットとして的確に捕捉する。
グラサン「ロック完了。いつでも発砲可能。」
黒野《よし。人のいない道に来た!?発射!?》
アラシ「剣持戻れ!?」
「あっ、もう滅茶苦茶だよ!」
発射する中和剤入り電磁レールガンと個人携帯用エネルギーバルカンを持ったまま飛び降りてアラシとカンフーが剣持を道路に激突する前に掴んで車内に引き寄せる。
アラシ「お前も充分滅茶苦茶だよ!?」
掴んだアラシが剣持の躊躇ない飛び降りに叱る
「……頼りになる先輩を信じているからな。」
アラシ「ったく調子の良いことで……」
爆走する装甲車に接近するプレイター達に向かってミサイルランチャーが次々と発射されて直撃すると同時に爆発してその衝撃音が車内まで響く。
黒野「こりゃあ、スゲェ音だな……っと到着したぜ!!」
激しく車内が揺れる中、黒野は嬉しそうな表情で担当区域に到着する。その数は20匹を言うに軽く超えており、その数の多さを見たアラシはゲッて顔をして
アラシ「空から中和剤をぶっかけて一網打尽に出来ないですか?」
黒野「中和剤にも限りがある。現在随所で関係各所と連携して中和剤を量産しているけどまだ時間が掛かるし一度に殲滅させるにはまだ不安要素は多い……」
アラシ「つまり?」
黒野「俺達で数をとにかく減らすには変わりないって話だ。」
アラシ「……何てとこに就職しちまったんだよ。俺のバカ!?」
「少し僕も昔の自分に後悔してきた……」
黒野「そうか?まぁ、俺は皆と一緒仕事出来て楽しいぜ。」
カンフー「重モビルスーツよ。我を守りたまえ!」
グラサン「ソレ。それなりに頑丈か?ソレ火炎放射器内蔵してるけど個人レベルだから非常時以外使うなよ。」
グダグダ言いつつも装甲車を停車させてアラシ、カンフー、グラサン、黒野、剣持が車から重火器を持って下りる。
「……すまない。」
徘徊するプレイター達も新手の自分達の姿を見つけて警戒するもやがて徒党を組んで剣持達迫る。
「許せとは言わない……恨んでくれても構わない……でも……俺達も譲れないんだ。」
脳裏に過る大切な人達の顔を思い浮かべそう言い終えると剣持達はプレイターの群れに向かって走り出す。
【種の生存の為に行動する……それは全ての生物が大きさも数の多さも関係なく持つ当たり前の物であり、生命が活動して生き延びようとする行為は、自然の一環であり罪悪ではない。寧ろ、理解すべき行為だと言えよう。しかし、その手段が人類に直接危害を及ぼす時、人間社会と敵対する存在となる。"怪獣"は、全てに優越するべきと思い込む地上の支配者である人類に対して食物連鎖と厳然たる事実を突き付け、宇宙の「摂理」を主張する厳格なる代理人なのかも知れない。】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
異形の魔塔と化した東京タワー内ではボーダーのAB合同部隊達がタワー内にいる逃げ遅れた市民達を救出するメインデッキに避難させる為に行動していた。
沢山の多足の足音と風を斬る鎌の音、無数の剣撃の音と銃撃の音そして曲芸のように通路を飛び回る浮遊する光の弾丸の雨、樹脂に固められた幾何学な異様な迷宮の壁や通路に激しい戦闘は続けられていた。
那須「……。」
踊るように素早く舞い迫る白いお化けカマキリの幼虫の前脚を回避して射程に入った相手に向かって得意の変化弾の雨を絶える事なく全てお見舞いして、穴だらけにした個体を他所に次の相手に視線を向けると目の前の風景が歪み
那須「っ!」
透明な姿をした小型が那須の隙を狙い振るうもそれより早く那須の前に攻撃手の熊谷が進み出て透明化したお化けカマキリの鎌状の前脚の一撃を両手に持った日本刀の形をした攻撃型トリガー弧月の刀身で受け止め鍔迫り合いを始め力と力の押し合いとなる。
熊谷「玲、茜!?」
那須「っ!?」
射手の那須と狙撃手の日浦が激しく押し合う小型に向かって通常弾と狙撃のフォローをして。
熊谷「せいっ!?」
力の均衡が崩れた隙を逃がさずに熊谷は声を高らかに上げて小型の胴体に弧月を横一文字に一気に振り抜き小型の上半身と下半身を両断する。
那須「ありがとう。」
熊谷も背中を合わせになりながら礼の言葉を言う那須。
熊谷「どういたしまして、茜。周囲の警戒を忘れないで!?」
日浦《り、了解です。……周囲に敵の姿はありません。さっきの透明化したのでここの通路のは最後です。》
何時もならオペレーターの志岐 小夜子がレーダーで敵の位置をいち早く自分達に連絡してくれるも、今日は非番で剣持君とお出かけしているから、東京は現在この怪獣騒ぎで東京の安全な避難所に避難している……筈。
オペレーターは部隊全体の目と耳の役割を担う担当が不在の為、狙撃手の茜を狙撃出来る位置に置き、狙撃よりも、周囲の索敵に重点的にして敵の位置を教えて貰う役割をする。
熊谷「……小夜子は大丈夫かしら」
熊谷と那須は出来るだけ仕留めた死骸を通路の端に置き射線の確保をしながら別行動をしている志岐を心配する。
那須「剣持君が一緒なら心配はいらないんだけど…」
死骸を両手に持ち上げて運ぶその時、那須達にある部隊のオペレーターから連絡が入る。
一方香取隊も迷宮と化したフットタウンで那須隊同様激しい戦闘を繰り広げていた。
振り上げられた鎌状の前脚を素早く身を下げて回避しグラスホッパーを使い相手の不意を突き拳銃型トリガーがマズルフラッシュと共にトリオンの弾を発射する。
香取「たく。何なのよ!このお化けカマキリ達!?一体何処から侵入して来たのよ!?」
悪態の言葉を吐きつつ次々と姿を見せる小型プレイターの関節を次々と撃ち抜きヘッドショットを決め仕留め再び別の個体を狙い撃つも、小型は壁面や天井を素早く移動して香取に接近。
香取「ちっ、動きが速い!」
仕留められない事に苛立ちを覚え利き手に持った拳銃型トリガーで素早く何度も撃つも動きが速い個体なのか捉えきれない。仕方なく香取は接近し片膝からスコーピオンを生やしてオプショントリガーのグラスホッパーを使用し一気に跳躍、小型プレイターの細長い中脚と後脚に狙いを定めて脚を斬り飛ばして機動力を奪い逆三角形の頭部に向かって執拗に拳銃型トリガーを連続発射し仕留める。
拳銃型をしまい両肘からスコーピオンを生やしアスリート選手のように身体を回転させ真横から相手の前脚の関節を斬り飛ばし、予め置いたグラスホッパーを踏み込み素早い動きで両の鎌状の前脚を失った個体の首を斬り落とし先を進む。
香取「よし。次!?」
三浦「待ってよ!ヨーコちゃん!?」
若村「葉子。一人で進み過ぎだ。少しは足並みを合わせろ!」
既に既存のフットタウンの面影が消え失せ固い樹脂のような分泌液が垂れる幾何学的な迷宮と化した孤立する危険もある為若村は一人突っ走る葉子に通信するが、
香取《心配し過ぎなのよ。コイツら一匹一匹は大したことない雑魚よ。》
香取自身余裕なのか銃型トリガーを使いながら小型に向かって接近すると両肘からスコーピオンを生やし腕を振るい次々と幼虫らを仕留めていた。葉子なりに若村達との距離を保っていたのだがその距離は実際若村達本人からすれば充分距離が離れていて簡単にフォローするには少し時間が掛かる独断専行には違っていなかった。
若村「敵を甘く見るなよ。「危ない!?麓っ君!」うおっ!?」
香取が仕留めたプレイター幼虫の死骸に息を潜めてから不意討ちを仕掛けてきた別の個体を三浦が麓郎の前に出て弧月で奇襲を慌てて受け流し、攻撃の受け流しに成功
三浦「決めて麓っ君!「応っ!」」
三浦に続く若村はPDW銃型トリガーで幼虫を仕留めながら葉子の勝手なスタンドプレイを走り麓郎はその行動に叱るも本人は聞いてない様子だ。
那須《こちら那須。若村隊員、三浦隊員。香取さんは私達がフォローするわ。》
若村「あっ、」
通信機から聞こえた那須隊の連絡に若村が驚くより早く二人の上を跳び超えて走る白い隊服の隊員達……
拳銃型トリガーから弾を発射する。弾は幼虫の身体を穴を開けて、その死骸を足場にして両肘からスコーピオンを生やしてアクロバットに動き幼虫達の視界の意表を突きグラスホッパーを起動して一気に複数の幼虫らをバラバラにする。
白いお化けカマキリの幼虫は実際大した事はない。問題はそれよりやや大きい3メートルの小型サイズのお化けカマキリだ。あれ相手だと室内じゃ回避も防御も厳しい
香取「華。周囲の敵の《5時方向警戒!何か来る!》っ!?」
オペレーターの報告を貰い直ぐに幼虫らの死骸の上に立ち周囲を警戒する香取に突然一匹のカマキリの幼虫が尋常じゃない速度で体当たりを仕掛けてきてその速さにシールドの展開もグラスホッパーの回避も間に合わず体当たりをまともにくらい吹き飛ばされる香取。
吹き飛ばされながら香取は自分に体当たりしてる幼虫の姿を見て驚愕の表情をする。
香取(っ!?この個体、もう死んでるじゃない!?)
青い体液を大量に垂れ流し手足はバラバラで頭も身体も酷い損傷をしてグロテスクな外見一目で分かる死骸だ、直ぐに香取は理解する。
香取(別の個体が私を狙って死骸を投げた。なら次来るのは!?)
後ろの壁に叩きつかれ死骸の先に視線を向けると一匹の小型が透明化を解き姿を現す。
香取「虫の癖にイヤに賢いじゃない!!」
スコーピオンで幼虫の死骸をバラバラにして直ぐに構え反撃に動こうとするも、
香取「正面に敵確認。」
染井《違う葉子!敵は後方から複数!?》
香取「えっ」
オペレーターから来た連絡に返事をする香取の背後の壁が突然粉々に砕けて複数の小型達が香取を前脚で引き摺り込む。
香取(陽動された!?私がカマキリに!?)
香取は壁の向こうのフットタウンのTOKYO TOWER OFFICIAL SHOP GALAXYだったエリアに連れ込まれる。
お土産屋のお土産の品々が酷く散乱した場所でオフィシャルショップ内部に視線を向けると天井と壁に床に幼虫小型問わず大量にいるお化けカマキリの姿に恐怖の表情を露にする。獲物が姿を現してカマキリは目の前の餌を誰が食うか逸る気持ちを隠さない。その気持ちがトリオン体の肌でも感じるのか葉子は恐怖に染まった表情をしながら冷静に頭を回す。
香取(……大丈夫。コイツらの攻撃はトリオン兵のと違ってボーダーのトリオン体をどうにか傷つけられる奴じゃない。そうよ。只数が多い……それだけよ……)
背後から無数に聞こえる足音に退路が塞がれつつある警戒する。
香取(でも、まずはどう動いてこの場を退くか……)
このタワー内の敵の数もわからないから銃はほどほど使わない方向にしないと……トリオン体を保てなくなれば
一気に肉の小さな切れ端がついた骨だけの死体になるか骨も残さず丸のみかバラバラに喰い千切られる進撃の巨人の兵士の仲間入りをするかわかったもんじゃない。
拳銃型をしまいスコーピオンを両肘から生やして近接戦闘を意識する事にする香取。
香取「まずは後ろのから」
背後にいた死骸を投擲した個体に向かってスコーピオンを振るうも直撃する前に小型は背後から無数の光が撃ち抜き、バラバラに四散する。
日浦《香取隊長の生存を確認!?》
バックワームを付けライトニングを持った日浦が狙撃で香取を助ける。
香取「へっ、」
那須「ありがとう茜。」
呆然とする香取と違いグラスホッパーのオプションに持ってない物の機動力が高い那須と熊谷が香取の前に飛び出て無数の変化弾を香取自身に当てずにその周辺にいるプレイター達を一掃する。
那須《私が壁と天井のを、熊ちゃんは床にいる個体を》
熊谷「任せて!」
互いに背中を預け連携しながらオフィシャルショップにいたお化けカマキリ達を一掃する那須隊。
熊谷は小型や幼虫をすれ違い様に次々と弧月で斬り伏せてその那須隊の後ろ姿を黙って見る事しか出来なかった香取……。
日浦《オフィシャルショップ周囲に動くカマキリさんはいません。今の所は安全です。》
那須「わかった。茜はそのまま周囲の策敵を続行して…生存者の発見をしたなら報告を…さて、」
那須は香取に近づき両者静かに向き合う。
香取「っ!………………何よ。」
那須「……仮にも部隊の隊長なら同じ部隊の仲間の忠告は聞く物よ。」
那須は独断専行をした香取を注意し窘める。
染井《…葉子。今回ばかりは、何時も行動は抑えて……人の命が懸かっているんのだから……》
那須隊に事前に部隊隊長の葉子が前に進み過ぎている事を連絡した染井の救援要請を受けた那須は、カマキリ達の動きが、本能のまま単純じゃない事を短い戦闘で学んだ。
香取「っ!……私は……」
香取(そんな事わかっているわよ!?)那須達に背を向けて不機嫌を隠さない表情をする葉子。
香取なりに敵を倒してフットタウンの安全を確保してメインデッキに入れない人達を避難する場所を増やしたかったのだ……実際市民達はパニックはなったが、嵐山隊の信頼か一旦は落ち着いた……だが不安がいつ爆発するかわからないから早めに行動してフットタウンの利用して一番下の階の出入り口を確保しないと……タワーから脱出も出来ない。
熊谷「…でも香取隊長が敵の注意を引いてくれるおかげで玲の変化弾も茜の狙撃もカマキリ達に確実に直撃し仕留められたから、良かったじゃない?」
周囲を警戒しつつ那須と香取に接近する熊谷は香取の行動も戦術的には意味があったと那須に言うも、那須は周囲を警戒して静かに不機嫌から反省する表情になる香取の様子を見て那須は部隊の隊長として提案を口にする。
那須「熊ちゃん。それは結果的にそうなっただけよ。私は香取隊長を陽動に使うつもりは一切ないわ。…………とりあえず一旦皆と合流しましょう。」
香取「……わかったわよ。」
幾ら天才肌の香取一人でもさっきの行動は自分勝手過ぎたと反省する。
香取「……。」
ランク戦ではまずでない三門市ではない場所で、戦い慣れてない敵を相手に、余りしない逃げ遅れた市民の救出任務。その全てが、普段香取のボーダーで訓練をしない等も含めて心の中に言い訳を沢山頭に浮かぶもその全てが光の彼方に飛ぶ程……今の香取は余裕のあるようで余裕がなかった…その焦る理由は"目に見えない不安"である。
安全な三門市に自分の親友の染井 華はいなく、人を食べる怪獣達の巣の中にいる……それは、戦えない普通の一般人から見ても、戦えないボーダーの人間からしても恐怖の時間に変わりはない。寧ろ戦うボーダー隊員でも、音を消し姿を消せる小型のお化けカマキリは恐怖で警戒心を常に周囲に出し続けないと精神的に持たない。安全なトリオン体を形成してもだ。
何事も思うようには行かない……安全確保するには、タワー内にいるボーダーの人間達だけでは明らかに足りな過ぎた。このタワーの構造や室内に詳しい従業員達の姿が何処にもなくなっており、自分達で調べないといけない始末。
那須(救助ヘリによる救援を今も遥ちゃんや染井さんが本部を始め各関係各所要請したけど、タワーの周囲には空を無数に飛翔する中型サイズ達、更にタワーの電波塔部分を両断した番の雄とその雄より大きい雌の個体がタワー周囲にいる為、救助は難しいとの事……)
やはり地上から脱出するのが、一番ベストなのだが最早【エイリアン】の巣顔負けの迷宮だ。無事に生きて帰れるのかと自分でも不安になる。
那須「はぁ……」
都合良くレッドマンが現れて怪獣達を倒して自分達を助けてくれないかと現実逃避の事を考えてしまう。
勿論、妄想同然なので、口には出さない。しかし怪獣は既に東京に姿を現しているのに、レッドマンがいつものように姿を見せないのかしら
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
次々と飛ぶ銃弾は手足が切断されたカマキリの身体を穴だらけにして仕留める。
堤「よし!次です。」
諏訪「掛かってこい虫ども!?」
散弾銃型トリガーを持った二人の銃口から細かい散弾が放たれて空を飛ぶプレイターを墜落させる。
笹森「そりゃ!」
宙に飛ぶカマキリの首、綺麗に一刀両断されて走る攻撃手は次々とプレイター達を流れるように斬り裂く。弧月を持ち替えて複数の個体の手足を斬り裂く笹森 日佐人
諏訪「無理に仕留めるな。手足を狙って動けないようにすりゃあいい!後は俺達が穴だらけにするから。」
堤「皆で連携しよう!」
笹森「はい!?」
帯島「せいや!?」
「「キシャッイイイイ!!」」
帯島「っ!?」
弓場「帯島!!「大丈夫ッス!?」」
プレイターの一匹に斬り掛かるも死骸を盾の代わりにされて弧月の勢いが完全に止められる。プレイターは反対の鎌状の前脚を素早く振るい上げる。帯島は前脚が迫るより早くプレイターの胴体に密着し勢い付けて蹴り上げて前脚の一閃をやり過ごし射手型トリガー追尾弾を胴体目掛けて発射。
プレイターの上半身が綺麗に大穴を作り仕留める事に成功する。
帯島「のわっ!」
アスファルトに転がる帯島を狙うプレイター達を神田と諏訪隊の堤がフォローする。
神田「中々良かったよ帯島。」
堤「立てるか?」
帯島「大丈夫ッス。」
諏訪「往生しやがれ!!カマキリ!?」
ショットガン型トリガーから発射される散弾は小型プレイターの群れ身体に細かい穴を空き、体液を垂れ流しながら動かなくなるまで撃つ。
弓場「諏訪。トリオンの消耗は極力抑えろ!」
迫るプレイターの攻撃を回避つつ得意の速射の銃撃を関節狙いで撃ち抜き、帯島の弧月がプレイターを斬り裂く。
諏訪「そんな事言っても数が多いから抑えられるかよクソッタレ!!」
笹森「数多い!?」
目に見えるプレイター達をとにかく斬っている攻撃手も不安を感じながらも群れに向けて走る。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
木虎「っ!?」
無数に徘徊するお化けカマキリの幼虫にスコーピオンを振るい拳銃型トリガーも合わさり次々と仕留めつつ、時枝が突撃銃型トリガーで援護して非常階段に逃げ遅れた避難民を上らせる。
木虎「皆ついてきて!!」
時枝「皆さん焦らないで。ここは安全ですよ。」
階段に複数の足音が響き非常階段らメインデッキにてぞくぞくと集まる避難民達を流し見る黒スーツの男達。
ガバン「……」
ブラックワン(さて……ベムと銀河連邦の奴らは……)
剣持達が動いている様子を探知能力で確認しながら状況を見る。
キリキリ(まだ動かないのか?このままでは怪獣達が……)
未だに不動を続けるブラック・ミストの団長にキリキリからテレパシーがくる。その内容に探知能力を辞めて思案顔になる。
ブラックワン(……ボーダーの連中の実力は良くわかった……奴らではあの昆虫の番をどうこうする事は出来ない…)
キリキリ(なら、)
ブラックワン(手札を探るは此処まで……キリキリ。時は満ちた…実験の準備だ。)
キリキリ(よし!直ぐに起動するぞ。フフフフ。)
ゴメル「クカカカカッ…………面白い体質の玩具が私達を探していますよ。」
黒いフードで顔を全貌を完全に隠すサイボーグ闘士は愉快に嗤う。
ジェリコ「……。」
ザジ「っ悪趣味な奴め……」
ゴメルの傍でボーダーのA級部隊嵐山隊の見ているの中で舞台を見る観客のように彼らを見続けていると全員の脳内にブラックワンのテレパシーが届く。
ブラックワン(アインへリアル5勇士よ!配置に就け!?戦いの場は既に完成し、後はキリキリの実験の護衛をするのみ……行け!?サイボーグ格闘士達よ!)
((御意。全ては我らが主の見心のままに……))
アインへリアル5勇士は静かに互いに視線を交わし人混みに紛れて各自動き出す。
嵐山「……。」無意識に汗を額に流す嵐山。
佐鳥「どうしたよ。隊長?」
避難してきた人混みでわからないが何か重大な事を見逃している気がする……
嵐山「いや、何でもない。」
だがそれが何なのかわからない為、一旦頭を切り替えて嵐山は人混みの避難民達を見回していると有ることに気付く。
嵐山「っ!?」
(さっきの黒いスーツの人達がいない……)
色々な服装の人達がいる為特別目立つ訳ではない、だが気がついたらそんな人は最初からいなかったかのように…忽然とその姿も影も消しているのだ。
綾辻「……やっぱり、」
ボーダーのノートパソコンを使い部隊のフォローする綾辻は、タワーのマップ情報と確認しながらある事に気付く。
佐鳥《どうしたの綾辻ちゃん?》
綾辻「あっ、佐鳥さん。実は……レーダーに反応するお化けカマキリ達の動きを調べてたら奇妙な事にメインデッキに続く非常階段や停止したエレベーター内部には、お化けカマキリ達は集まっているんですけど……」
佐鳥を除いた嵐山達が綾辻の元へ集まる。そして綾辻の疑問に気付く。
木虎「っ、どうしてカマキリはメインデッキに近付かないの?」
レーダーとマップを確認するとお化けカマキリ……プレイター達は、メインデッキの一定範囲に徘徊するもメインデッキに近付きそうになると、途端に後戻りしてその周辺を徘徊するを繰り返す。
時枝「僕らを倒す数が充分になるのを待っている訳では無さそうですね。」
レーダーで決まった動きをしている訳ではないがメインデッキに近づきそうになると、どの個体も踵返すがほとんどでメインデッキに侵入しようしていない。
ハカセ「ズバリ、このメインデッキにはお化けカマキリ達が本能的に危険と思う何かがあると言う事でしょう!」
綾辻、木虎「「わあああああああ!!?」」
それぞれ思考に没頭していると嵐山達の背後から眼鏡を掛けた七三分けの茶髪の地味な青年が姿をひょっこりと顔を出して綾辻と木虎が驚きの余り声を上げる。
木虎「貴方誰?部外者は大人しくし……」
ハカセ「どうも、『お化け屋敷』の後方支援の研究分析班志望しているハカセと言う……今は何故かレンジャー・パイロットです……」
「………」
((もの凄くドンよりしてる!!))
自分の渾名を口にする途中で何故か言い淀み目を反らしドンよりとした顔をする眼鏡の青年に何故か皆は彼の何かを察した…彼の背景には子供でも分かる落ち込みのエフェクトすら見える。
気を取り直して嵐山隊の時枝が自己紹介をする。
時枝「どうも。嵐山隊の時枝です。」
染井「ハカセさん。それ本当ですか?」
香取隊のオペレーター染井華が、ハカセの見解に耳を傾ける。
木虎「えっ?この地味な眼鏡の人本当にあの『お化け屋敷』の人なの?」
染井「えぇ。確かです……」
ハカセ「私はそんなに地味ですか?」
ドンより背景のハカセが小さくボソッと何か言うも、染井はPCの方に視線を向けながらハカセに再び聞く。
染井「ハカセ隊員。あのお化けカマキリについて知ってる事を教えて下さい。」
ハカセ「勿論、私はその為に、周りにああだこうだ言われる覚悟に情報提供に来たんですから……では…」
ハカセは『お化け屋敷』でレッドマンが仕留めた個体から得られた情報や特性をインセクトタワーに内部に閉じ込められたボーダー達に伝える。
ブラックワン(……武者震いか…宿敵達が着々と近付いているな)
人混みに紛れながら唯一メインデッキに残ったブラックワンは無意識に宿敵達の気配に武者震いをして口元に小さく笑みを浮かべ歩く。
最初からブラックワンはボーダーごときどうでも良いのだ……何故なら事前に"彼"からボーダーの情報は地球に来る前から貰っている為、どのエンブレムがどの部隊でその部隊の人間がどのエネルギー武器を使いどういう戦法や戦術を使うのか全て頭の中に入っているから"トリガー"と呼ばれる物のエネルギー武器の弱点も、使う人間達の普通の肉眼に見えない内臓も数多の星で似たような戦い方をする連中達対峙した為そのエネルギー武器の種類も用途も知っているからこそ、脅威にならないのだ……ブラックワンの狙いは本命の宿敵達との戦い。
ブラックワン(奴を本気の戦いにさせる為の"理由"になって貰うぞボーダー。)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
曇天の鉛色の空のインセクトタワーの頂上にて……一体のロボット戦士と一人の少年が用意された不気味な形と色をした実験用装置の見張りをしていた。
グラビティス「……。」
ダークナイザー「……。」
互いに言葉は交わす事なく東京の景色を高い所から眺める……その心に去来する物は一体…
ダークナイザー「っ!?」
音と共に脳ミソに目玉をつけた宇宙人がテレポートで背後から姿を現す。
キリキリ「待たせたな。」
グラビティス「許可が降りたようだな。」
キリキリ「勿論。」
ダークナイザー「……。」
ダークナイザーは無言で東京の街並みを……そしてそこにいる市民達を……そして…次々と集まるプレイター達を仕留めていく警察や自衛隊にボーダー達の姿を目に焼き付けるように見る……そしてその視線を『お化け屋敷』と忍者部署に属するヒーロー達に視線を向けて
ダークナイザー「…俺の知らない連中。」
グラビティス「何だありゃ?仮装大会の参加者か?」
万能ジャケットの色は個人によって自由な物の規則性を持って戦う『お化け屋敷』達に対して妙な格好を……昭和の頃の変身ヒーローブームのテレビ番組から出てきたような連中の姿を見てロボット戦士のグラビティスは呆れる。
シゲハル「わりとキック!」
マスク・ザ・ビクトリー「コアララブリーエンド!!」
緑色の電撃を込めた両手を組み合わせ高く跳躍して敵に向かってフライングクロスチョップ。赤い背景に透明なガラスが可愛いデフォルメコアラのエフェクトで粉々になる謎の演出で小型プレイターの肉体が外部と内部が同時に粉々になる光景を見て。
グラビティス「中々愉快な連中だ……それに比べて」
グラビティスはヒーローからボーダー達へつまらなそうな視線を向けて金属の口に挟みいれた煙草の煙を吸いながら言う。
グラビティス「これからやる実験で何人死んで何人生き残るかな♪」
キリキリ「……生き残る奴だけだろうよ」
グラビティス「……違うまい。」
身も蓋もない言い方にグラビティスは反応しダークナイザーはボーダーを否、人間その物を憎む険しい目で東京の景色を見る。
曇天の空に聳える異様な魔塔インセクトタワー頂上に実験装置がキリキリの超能力サイコキネシスによって触れずに起動する。
そんな中……市街地のある区域では
北添「びゃあ~~~~!!」
王子「まだかい?カゲ。」
照屋「虎太郎。仕留めるよ!?」
巴「虎太郎了解!?」
柿崎「こっちは任せて集中してくれ。」
影浦「……わかっている…」
影浦を中心に影浦を守るようにB級合同部隊で円陣を組み互いに互いの死角を守りながらプレイター達を蹴散らして行く。
影浦「………。」
仁礼《カゲ!?まだかよ!?》
影浦「っ!?」
自身の身を何度も救うと同時に望まない……それこそ知りたくもない相手からの感情を晒され続けたサイドエフェクトを純粋に己の武器としてかつてない程集中した影浦は遂に自分達をずっと気持ち悪い感情を向けた存在の大元を見つける!?顔見上げて聳える異形の魔塔に視線を向け力の限り叫ぶ!
影浦「あの気持ち悪くなった東京タワーの中だ!?」
仁礼《東京タワー!?の何処の誰だよ!?》
影浦「そいつは……」
B級合同部隊は影浦の言葉の続きを聞こうとすると、事態は変化する。
それぞれがそれぞれの場所で走り守り戦い指示し動きそれぞれの目的でそれぞれの出来る事をする中……その装置は音と共に起動した……怪しい実験装置から毒々しい赤紫色の光の柱が曇天の空に昇ると360度に拡散し、
次の瞬間インセクトタワーを中心に東京を覆うように、EMPの似た未知のエネルギーによる波動が全体に広がり始める。
止まない雨が降る東京でプレイター達戦うボーダーの隊員達は、外を覆う赤紫色のエネルギーの波動が迫る光景を各地から目撃する……。
剣持達がいる担当区域でプレイター達の数と数の死闘が展開されていた。
黒野「アラシ。兎に角中和剤を撃てぇ!」
アラシ「撃ってるよ!」
必死な声を口から互いに出して二人で移動しつつ連続発射しながら数を減らさせていると、
黒野「あ、危ない!」
空から急降下して真下にいる自分達に攻撃を仕掛ける小型プレイターの死神の鎌状の前脚が振り下ろされるのに気付いた黒野はその場でアラシを蹴りその反動で両者回避する。アラシは勢い余って自販機に激突し
アラシ「あ痛っ!蹴る事ないだろう!!」
黒野「蹴らないと頭打つより酷い怪我を貰っていたぞ!助かったから良いだろ!」
黒野はスライディングして互いにレールガンを振り下ろしたプレイターに向けて発砲して二方向から白い泡状の中和剤を浴びせられ事切れる。
黒野は寝転がりながら小型達の無数の鎌の攻撃を避けつつガードレールの隙間に入りこみプレイター達から距離を稼ぎ電磁レールガンで起き上がり連続波状銃撃を決めて、急いで立ち上がりアラシと合流する。
アラシ「もう少し俺に優しくしてくれよ!」
黒野「生き残ったなら優しくするよ!」
互いに文句の言いつつも、小型の群れを一目見て黒野は自分のレールガンをアラシに投げ渡しアラシは直ぐに理解する
アラシ「……上手く誘えよ。」
役割を決めて黒野に背後に回るアラシが言い
黒野「ボーダーのオペレーターを誘うよりはずっと楽だよ。」
脳裏に知り合いのオペレーターの姿が思い浮かべて思い出し笑いしつつ自分から小型達の前に出て声を大きく出す。
黒野「おい!農薬まみれプレイター!?こっちだ!?」
小型達は黒野の大声に反応して一斉に迫る。
黒野は仁王立ちして迫るプレイター達に直前、黒野の前にして姿が見えなかった男が黒野の肩を足場にして一気に跳躍して二丁の銃を構えてキメ顔で言う。
アラシ「お薬の時間だよ!代金は何とタダ!」
二丁の中和剤入り電磁レールガンを持ったアラシ隊員が
空中前回転し回転しながらプレイター達に連続発射し全てプレイターに命中すると同時に道路に無様に受け身をの体勢と共に落下する。
アラシ「痛っ!!」
黒野「ヘルメットが無いと首が折れる危険性があるから気を付けろよ。」
アラシ「わぁー。説教は良いから引っ張ってくれ!!」
黒野は倒れ起き上がるより早く敵の噛み付き攻撃が迫るアラシの両腕を掴み引っ張り上げて助ける。
黒野はブラックランチャーを使い迫るプレイターの頭を撃ち抜き、倒れているアラシに視線を向けて問う。
黒野「助かったぞ。………………生きてるよな?」
アラシ「生きてるよ。失礼な!」
黒野は片手を差し伸べてアラシはゆっくりと掴み何とか起き上がる。
黒野「ハリウッドスターのスタントマンみたいなアクションは身体に良くないから避けろよ。」
アラシ「……そうするよ。」
呆然とするアラシは黒野の電磁レールガンを本人に返して……黒野はブラックランチャーと中和剤入り電磁レールガンを持ち敵を見据える。
グラサン「良く頑張ったな!?えらいぞ!」
グラサン隊員は逃げ遅れた避難民達を発見し保護する
「ここは俺が引き受けるからグラサン隊員は、彼らを!」
グラサン「わかった!さぁ、最寄りの避難所に急ぐぞ!」
グラサン隊員は区域にいる人達を連れて一旦離れる。
剣持は電磁警棒を起動させて避難民達を襲われないようにプレイター達を誘導する。
警棒で相手に打撃と同時に感電させてその合間に中和剤入り電磁レールガンを発射。それに対してプレイターは体格がある個体を盾の代わりにした感電を防ぎ剣持を狙う。
「電磁警棒じゃ駄目だ!」
プレイターから距離を取り銃撃しつつ警棒をしまいハイマンガンスチール製特殊ナイフを取り出す。
相手の攻撃のタイミングを見てナイフをレッドマンの超人な身体能力を込めて横一文字に振るいナイフの鋭い切れ味と剣持の腕力が合わさり上半身と下半身を両断させ竹を折るように蹴飛ばし胴体を2つに引き千切る。
次の獲物に向かってスチール製特殊ナイフを振るおうと接近したら、自分の真横から飛来したレーザーが狙っていた個体の頭が吹き飛ばす。
【ーーーーッ!?】
直ぐに攻撃よりも回避に切り替えてその場から離れると、
黒野「大丈夫か?」
ブラックランチャーを持った黒野にレーザーアダプターを装備した電磁レールガンランチャーモードを持ったアラシが剣持に駆け寄る。
アラシ「グラサンは?ついに殺られた?」
「おいコラ!」
姿の見えない突っ張りヤンキーのグラサンの姿を探すアラシ。剣持は呆れながらアラシに事情を説明する。
「逃げ遅れた市民を避難場所に誘導しています。」
アラシ「なら仕方ないな。」
「だな。」
黒野「お二人さん。敵さんが沢山来てるよ!!」
鎌状の前脚を振るうプレイターの連続攻撃を素早く回避し前脚振った後を狙いすかさず白い泡状の中和剤入りレールガンを連続発射。
「キシャイイイイィィィィィィ!!」
中和剤を浴びて悶え苦しみ倒れる小型プレイターの死骸を剣持は掴み相手の行動を封じるのに使う。
「グラサン隊員。」
剣持はすかさず姿勢を低くして射程を作り。
グラサン「よし来た!」
グラサンはブラックランチャーを撃ち三匹まとめて穿ち
剣持はグラサンの傍に戻る。
グラサン「カンフー!まだか?」
ブラックランチャーを撃ちながら前に出て戦うカンフーに声を飛ばすグラサン。
カンフー「ふん!?」
両手に持ったトンファーモードに変形した電磁警棒をプレイター達に振るい次々と感電させて動きが止まっている合間に剣持達が瞬時に現在の位置から集結し各自動きが止まっている連中に向けて
カンフー「今だ!」
黒野「全員対象に向かって発砲!撃てぇええええ!?」
無数の銃口からマズルフラッシュと共に中和剤が放たれてプレイター達を苦しめて絶命させ剣持はそんな中敵陣に一人突っ込み相手の手足を重点的狙い撃ちながら走る
アラシ「剣持め!黒野!?」
「わかった。行ってこい!?」
中和剤入りの電磁レールガンの雨を射ちながら群れの隙間を走り銃撃を続けながら剣持と合流し
「カンフー!俺とアラシが背後から攻撃するから正面から攻撃は頼む!」
カンフー《了解!?》
相手の懐に入りこみ背後からプレイター達を挟撃するアラシと剣持。
カンフー「……挟み撃ちするって、どうする?」
黒野「やるしかないだろ!!」
グラサン「しゃあねぇい!!」
剣持の通信を聞き三人はそれぞれの武器を持ち個人携帯用エネルギーバルカン砲を両手に持ちながら次々と姿を見せるプレイター達を倒すグラサン達。銃声と銃弾やレーザーが激しくプレイター達の身体を穴だらけにし
挟み撃ちで小型達を一網打尽に成功して五人は装甲車を中心に集まりカンフーは車内にあるマガジンを幾つも持ち出して機関砲の弾が切れたマガジンを急いで交換する。黒野も運転席にある武器を持ち出して残りの三人は見張りをする。
アラシ「皆、散開!?」
だが中型サイズのプレイターが空から現れて五人は別々のビルの壁に逃げ込み様子を見る。
アラシ「黒野、カンフーが使っている中型を仕留める大型機関砲とか他にないのか?」
黒野「タルサー砲は別のチームが持っていった。だからコレ使え!」
黒野がアラシの近くにより聞くと持ってきた武器を手渡す。
アラシ「おっ、こりゃあスパイダーショットじゃねえか!」
科学特別機動捜査隊の携帯火器の大型熱線砲を持ちアラシは驚く。
グラサンはビルの影から中型サイズのプレイターの姿を見て通信する。
グラサン《左右から同時攻撃するぞ。》
「「了解!?」」
電磁レールガンランチャーモード、ブラックランチャー、大型機関砲、個人携帯用エネルギーバルカン、スパイダーショットが顔を出したプレイターに向かって火を吹く。
中型プレイターは携帯重火器の一斉射撃で崩れる。
【ーーーーッ!?】
その時、赤紫色の毒々しいエネルギーの波動が東京の空を一気に覆い尽くす。
「っ!?」
(なな、何だ?何のエネルギーだ?)
(わからん……だが…嫌なエネルギーだ。)
キリキリの気配と他一人の妙な気配をインセクトタワー頂上に感じ取る剣持。空に感じた事のない謎のエネルギーの光を見て警戒する。
黒野「ん?」
手持ちに持っていたボーダーのトリガーが赤紫色の毒々しい電気似たエネルギーが流れ走りまるで回線がショートしたように小さな紫色の火花がボーダーのトリガーから走る……
黒野「何だ……ぐっ、」
標準戦闘服に隠れた自分の身体にも同様な電気似たエネルギーが走り、軽く痺れる。
「先輩っ!?」
痺れた黒野に剣持は慌てて駆け寄る……
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
獲物を求めて徘徊する虹色の光…水色の風……橙色の光が無数の中型小型プレイター達の周囲に駆け抜け一瞬の内に全て死骸に成り果てる。
三人は着地して直ぐにプレイター達が集まってくる。
中型プレイターが成川に噛み付くも成川は両腕で顎を受け止める。
成川「……邪魔ばかりする害虫どもめ……」
僅かな力を込めると同時に首を一気に引き千切り、尚も動き暴れる中型に対して右に一歩進めると聞こえてきた
音が成川の顔の横を通り過ぎる。
首の断面図から腹の底に一本の矢が貫き
春日「フレイムバスターーー!!」
熱い叫び声が聞こえてきて成川は視線を上を向くと真上から炎の纏った拳が首無しの身体に一点集中に打ち込まれて火柱が発生すると同時に黒焦げの死骸に変わり果て成川の後ろに着地する二人。
成川「フレイム。目立つ行動は最小限にしろ。」
春日「すいません。」
成川は春日の目立つ行動に尋常な凄みのある眼で睨みつける。
春日「ストップストップ!昔の怖い感じが漏れてます漏れてます。」
昔は普通に怖い裏宇宙の住民だった成川ことプリズムファイターの睨みにビビる炎太郎。
太刀風「どのみち……ブラックワンはあの塔にいるんだ。自衛の手段を使っても文句はないで御座ろう!」
背中に装備した武器を可変変形させて多機能機械弓に変えて言う皇虎。
成川「……ハリケーンは全て射ろ。フレイム。貴様は得意のCQCで遊撃。俺は全て援護する。ハリケーンは急所以外も狙え」
太刀風「御意。」
春日「建物の上から行くのは?」
炎太郎は背中に予め背負った自分の円盾を左腕に装備して先輩に意見する。
成川「この雨に打たれている時点で……ビルの屋上に跳んだ所で、人の味や肉の味を知った奴らに追いかけっこになるだけだ。蹴散らすぞ。」
春日は両手足に雨が降っているにも関わらず四肢を正義の橙色の炎に燃やし格闘の構えを闘志と共にする。
春日「了解!?」
数分後……
頭から腹まで矢で射ぬかれたプレイターが地に力無く落ちる。
太刀風「むっ、」
曲芸師のように動き次々と狙った獲物の急所に矢を射る皇虎は敵の気配を感じ取る。
春日「あっ、」
体当たりする個体の頭に向かって肉眼に見えない速さのワンパンチで地面ごと叩き砕く炎太郎。
成川「……。この気配……ネクスト・シングのキリキリか。」周囲には結晶化した個体達を砕き粉々にすらジョージ。
ブラックワン達がいるインセクトタワーを目指しその途中しつこく邪魔をする個体達を屠り去る銀河連邦。
ある個体は身体の重要な臓器を結晶化させられて生命活動を封じられて死に、ある個体は矢で射ぬかれ、ある個体は純粋な拳に固い外殻を幾つも砕かれて……死骸の山の上に立つ三人は空を覆う赤紫色の謎のエネルギーを見てエネルギーが広がる瞬間、自分達の身体に何かが通り過ぎるも
太刀風「さっきのエネルギー。ブラックワンの仕業ではないな。」
春日「……どうやら、彼らは利用されているみたいだな……」
死骸となったプレイター達に視線を向けて空に降る調味料が混ざった通り雨に肌と服を濡らすも、彼らは先に急ぎ進む。
成川「さっきの。俺達の力を奪うや封じ込めるフィールドではないな……」身体の異常を感じず、個体に迫り胴体に軽くバシンと触れて内臓のみを瞬時に結晶化させて生命活動を停止させて次々と頭や首を掴み結晶化させながら考察する成川。
太刀風「狙いはベムの奴で御座るか?」
皇虎は忍者の如く素早く駆け抜けながら接近する個体達に向かってアーチェリー選手のように多機能機械弓に矢を置き次々と射ぬき突き刺さった矢を引き抜き次の標的に向けて射るを繰り返し
「「キシャッイイイイイイイイイイイイイィィィィィィ!?」」
叫ぶ中型に向かって滑るようにスライディングして真下から弓を連続して射って真下を通り過ぎて背後から連続に弓を五月雨射ちをして直ぐに振り返り正面にいる無数の個体に向かって距離を関係無く複数の矢をつがえて一気に引き指を離すと空に飛ぶ個体達を全て貫き。
太刀川「隠し切れてると思っているのか?それで……」
振り返らず右手に矢をナイフのように持って背後から迫る小型の鎌状の前脚の一撃を左手に持って弓で防ぎ外殻の頭を3回、胸に、腹に、脇に、側頭部に2回連続に突き刺して無言で仕留め、近くにいる死にかけの個体に、矢を持ち同じように頭に複数、横腹に複数突き刺して確実に仕留める。
【チリンチリン。】
太刀風「っ!?」
何も無い場所に向けて矢を飛ばし何も無い場所から青い血が飛び散ると同時に透明化が解けて死骸に成り果てるプレイターを見て次の矢を準備する前に仲間を囮にして飛び掛かる小型プレイター。
太刀風「甘い。」
一言言うと路地裏から勢い良く飛び掛かる急襲を避けると同時に多機能機械弓のしなる外側から鋭い刃を複数展開して接近武器形態に可変変形させすれ違い様に両手で弓を薙刀のように大きく振るいプレイターの身体に袈裟斬りを決める皇虎。無駄の動作を省いた剣客の立ち振舞いに成川は素直に感心する。
太刀風「やはり拙者には射ぬくより斬るに限るで御座る。」
太刀風(刃の手入れもしなければな……だが今は敵を倒すのみ…)
プレイターは左斜めに斬り捨てられて死骸になり直ぐに弓に戻して次の矢を用意して迫る敵に向けて射る。
春日「違う……キリキリの真の狙いはこの怪獣騒ぎで騒ぎの収拾に動いた。……行かないわけには行かない……彼ら…」
喋りつつ炎太郎は勢いを殺さずに走り距離を詰め複数の個体に接近し鋭い橙色の燃える手刀を刀の要領で複数の小型の首を横一閃に斬り裂き炎で焼き尽くし、両足に熱を放出させて一気に跳びプレイターの真上から拳を握り重い打撃の拳の嵐で穿ち抜き道路のアスファルトを砕き両の暖色系の瞳の光らせ周囲を素早く見る。
春日「っ!?」
だが直ぐに敵の気配を察知し視線を替えて背後から自分に向かって振り下ろされたプレイターの鋭い鎌状の前脚を片手で受け止めて向き合い……動きを止めたその反動で急接近すると同時に槍の如き鋭い膝蹴りでプレイターを怯ませてから橙色の炎を纏った回転蹴りで蹴飛ばすと同時に燃やして、空を飛翔する別の中型プレイターに狙いを定めて高く跳躍し身体全体を勢い良く回転させて頭頂部から打ち込み内部から衝撃を叩きつけて頭の内部を崩壊させ死骸に向けて炎を纏った拳と足を使い雨の如く放たれる連続蹴りの乱舞と拳の連打で下にいる他の複数個体を巻き込み中型の体重を利用して小型達を圧し潰す。
春日「……。」
死んだ中型から直ぐに離れて次の敵に対して正面の個体に対して体格の差などお構い無しに再び跳躍して外殻をグローブを着けた拳で砕き仕留めながら円盾を使ったタックルでプレイターの頭を圧し潰し直ぐに素早く立ち上がりローリングソバットで別の個体の頭を首ごと蹴り飛ばし、そのまま隙の少ないジャブで連続に打ち込み別の小型を追い詰めてストレートパンチで宙に吹き飛ばし落ちるタイミングよく円盾を武器として落下してくる個体を叩き外殻を押し潰し内部滅茶苦茶にして倒す。
全員はキリキリの今回の狙いが分かりその名を口にする。
「「「ボーダー。」」」
三門市から来た彼ら彼女らの命が危ない。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ヒョーコリー・ドン・ガバの分析室にて
ベック「……服にオルガノ・クロラインPCBの成分が混ざっている。」
剣持に予め頼まれたベックは艦内部にある分析室で暖色系のマックレガーのジャケットに着いた雨の成分を急ぎ分析すると、ジャケット全体に怪獣が主食とする違法農薬の成分が付着しているのをベックは気付く。
当然だが剣持はハンサム達とは違い農場には行っていない……だから服に農薬が着くような事はない。ましてやこれは2日前に購入したお出かけ用の新しい服……農薬が着くタイミングが普通はないのだ。
考えられるのは……農薬が多く広く散布する筈のプレイター達が散布されない市街地に出現した理由……
ベック「誰かが……意図的に怪獣を市街地に誘導した?何の為に……」
……明らかにこれは普通の怪獣災害ではない。人為的に市民を襲わせ被害を大きくさせる為に誰かが怪獣を市街地に誘導した可能性が高い。
ベックは急ぎ艦橋にいる隊員達と地上で戦闘と救助を続けている部隊に連絡をする為に動く。
ベックは腕時計型通信機を使い報告する。
ベック「こちら、ベック。キャップ聞こえますか?」
エドランド《どうした?ベック。》
ベック「プレイター達が何故市街地に出現した理由が分かりました!?」
エドランド《それは本当か!?》
ベック「現在、東京の限定された区域にはプレイター達が主食する違法農薬が混ざった雨が降っています。その雨を浴びている東京の人達をプレイターは餌として捕食している模様です。」
エドランド《……その情報は確かか?》
ベック「ジャック隊員達が向かった農場で取った農薬の成分が剣持隊員の濡れた衣服からも検出されましたから間違いないです。ジャック隊員達が農場に向かった日、彼は三門市にいたから農薬を付着する機会がありません。農場に行った隊員達から農薬の行方不明の事もあって……今回の怪獣災害……これは明らかに人為的です。誰かは分かりませんが、大量の違法農薬を盗み雨に混ぜて空に降らせ怪獣達を市街地に意図的に誘導したとしか考えられません。」
ベックの見解を聞き現在の東京の状況を考えてベックの仮説が正しいとエドランドは判断する。
エドランド《……市街地に出現した理由としては可能性は高い。よし、ベックは直ぐに関係各所に通達してくれ。》
ベック「了解!?」
沖元「どうした!?」
「未知のエネルギー波が東京タワーを中心に上空を通過!東京全体に広がっている模様です!」
突然前触れもなく東京全体に波紋のように広がる全く知らない未知のエネルギーの波動は東京中にある精密な電子機器や『お化け屋敷』のシステムを通り過ぎるも、回線を破壊すると言った報告は全くなく……各発電所や研究所に戦艦や戦艦内部にあるシステムは全て無事であったのだが未知のエネルギーを現場から目撃した筈のボーダーのどの部隊から報告はこない事が唯一の気掛かりだった。
東京 曇天の空に赤紫色のエネルギーが広がっていく様子を戦う合間に目撃する玉狛支部の人間とヒーロー。
小南「何あれ?……ぐっ!」
烏丸「小南先輩!?どうしまし!!?」
木崎「宇佐美!?レーダーに何かがっ!!」
三人のトリオン体に赤紫色の電磁パルスような物が流れる。そしてそのエネルギーがトリオン体を通り過ぎた瞬間。
小南「「なんじゃこりゃああああ~~~!!」」
自分に起きた現象に松田優作のジーパンの物真似をする小南。
烏丸「小南先輩。太陽に吠えろの真似している場合じゃありません。」
マスク・ザ・ビクトリー「おい大丈夫か!?」
ピジョンマン「っ!?三人共危ない!!」
玉狛「っ!?」
武器を失った彼らに小型達が好機と見て殺到する。
五つ星百貨店の外にて避難民を誘導するあやかし忍者と冒険王子はビルからビルの上をターザンの要領で跳ぶ男を目撃する。服装は今時の若者が着るカジュアルな服装なのに身に纏う男がターザンみたいに動く為に似合うように似合わない。
つなみ「ん?何奴……」
どう見ても普通の人間の身体能力ではない……サファリは跳ぶ男の顔を軽く見て目を見開き頭を抑える。
サファリ「あっ、…………大学の研究室で大人しくしてくれってお願いしたのに……」
つなみ「サファリ殿の知り合いか?」
サファリ「まぁ、古代インダス文明の関連でインダス川の超古代遺跡を調べる時に雇った案内人だ……野生児なんだよ……彼…」
奇怪な青年「グウウウウウウ!!ガァウ!?」
獣のような唸り声と共に空を飛ぶ中型プレイターの首になんと噛み付き攻撃をしてサファリの身体能力を余裕で超える身体能力で獲物を仕留める様子を見る二人。
つなみ「未知の生き物に噛み付くのは止めなさいで御座る!身体に絶好良くないで御座る!」
サファリ「イヤ違うだろ!ツッコミする所!」
ターザンのように唸り声と共に小型プレイター達に挑む半裸の青年に冒険王子とあやかし忍者は急いで駆け寄る。
どう見ても奇怪な青年の方が圧倒的にピンチの状況なのにプレイター達が奇怪な青年の威嚇の様子に普通に怯み逃げて行く様子を見て……
サファリ(もうあいつ一人に任せて良いか……って言えないのはヒーローの辛い所だよな…)
体格差の関係無く奇怪な青年は勇ましく野生動物のように吼える。
そして数分前のボーダーは……
中型の基本の行動パターンを分析して真顔の三人はすれ違い様の連携でプレイターの鎌状の前脚の攻撃を回避して逆に黄色く光るスコーピオンでプレイターの身体をバラバラに切断する。
短い滞空時間の合間……彼らの頭上の空に赤紫色のエネルギーの波動が通り過ぎトリオン体に赤紫色の電撃が走る。
風間、歌川、菊地原「っ!?ぐっ!」
身体が感電したような感覚に襲われると同時にトリオン体の彼らを生身の身体に強制的に戻されて落下。
歌川「なっ、トリガー・オン!トリガー・オン!」
歌川は驚愕の目を見開くも再びトリガーを起動させようとするもうんともすんとも言わない。
菊地原「こりゃあ不味い。」
視線を下に一度見て流石に2階より高く跳躍したから重力によって勢い良く落下する現実に冷や汗をかく菊地原。
風間「……。」
風間は無言で自分のトリガーを何度も起動させるも反応がない事実に迅の予知が当たった事実を知る。
三人は道路に激突する前に1台のローバーがベストタイミングに真下に停車して運転席や後部座席にいる人達を巻き込み助かる……
アイドル「……人に……それも女性に靴の底向けて伸ばすなんてボーダーって行儀悪い組織なの?社会人として社会のルールを教えようか?」不機嫌な顔と声を風間に向ける風谷玲奈ことアイドル隊員。
風間「……すまん。助かった……」
アイドル「先に言う事あるわよね?」
風間「すいません……助けてくれてありがとうございます。」
キム「でっ、暇だから紐無しバンジージャンプした訳を説明して貰おうか?」
菊地原「高くジャンプして敵倒した直後トリオン体が解けてトリガーが起動しなくて落ちました。」
運転席にいるキムの隣の助手席には逆さまにパッセンジャーズシートに落下した菊地原が分かりやすく事情を説明する。
ハンサム「三人共、首とか大丈夫?」
ブラックランチャーでローバーに迫る小型プレイター達を倒しながら訪ねるハンサム
歌川「はい。大丈夫です。助かりました。」
アイドル「重いから早く離れて」
風間「……。」
「「キシャッイイイイイイイィィィィィィィィ!?」」
キム「アイドル。来るよ!?」
アイドル「こっちくんな!?」
中和剤入り電磁レールガン改良型を使い次々とプレイター達を悶え苦しめ仕留めるアイドル。口は存外でも射撃の腕は良いのか的確にプレイター達の頭部に中和剤を放つ。
更に後方から青い光弾が通り過ぎ透明化した個体の身体を穿つ。
ジーン「皆、大丈夫?」
ジャック「三人とも無事?」
万能ヘルメットの温度を探る赤外線機能を起動してブラックランチャーを持ってローバーに接近するジャックとジーン。その周囲には彼らが倒したで有ろうプレイター達の死骸が転がっている。
アイドル「ナイスショット。」
菊地原「生きてたんだ?しぶといね。」
犬飼「そっちこそ。あの高さでアスファルトの激突してミンチになってなかったんだ……」
私服姿の二宮達がジャックとジーンに守られながら風間達と合流する。
歌川「マウント取る場合か?」
辻「今の僕ら完全に只の一般人ですよ。少し危機感を持ちましょう。」
辻が風間達の前でトリガーを起動させるも反応はない。
二宮「その様子だとそちらも同じか?」
風間「そのようだ……」
互いにトリガーを起動させるがトリオン体に換装する様子はない。
ジャック「ボーダーのエリートの人から見て今回の場合はどう対処した方が良いか対処マニュアルはないの?」
二宮、風間「……ボーダーにそんなマニュアルは存在しない……」
二人の声はハモりながら答える。
キム「どうやら、初めての経験みたいね……」
参考として聞いて帰ってきた返事に呆れるキム。
二宮「色々と戦闘経験を持っているが、こういうタイプの罠は経験していない……」
風間「……"向こうの奴ら"も絶対に使わない手だ……」
異次元の向こう側の武器もトリガー、そしてトリオン体を使って戦争や侵略をする……そんな彼らがこういう手段を使えば、近界民達も今の自分達と同じ無防備な生身で戦場に放り出されて侵略する側される側も戦闘どころではない…これは近界民の強みを全て殺す戦術だ
アイドル「とりあえずどうする?」
風間「ここから一旦離れた方がいい……もしもし。三上か?」
風間と二宮は自分のスマートフォンにすかさず電源をオペレーター達に連絡し現状発生している異常事態を伝える。
二宮「もしもし。氷見か?」
氷見《もしもし二宮隊長。今どうなっているんですか?無事なんですか?レーダーから隊長達の反応が消えて状況がまるでわからないんですけど?》
二宮「急いで本部と各支部に報告してくれ。ボーダーのトリガーを封じられたと……」
氷見《なっ!?》
異様な赤紫色の毒々しいエネルギーの波動の空を見上げながら二宮は自身のトリガーを無言で起動させるも、
二宮(やはり何度やっても駄目か……この状況…EMPの電磁パルスと似ているもこうしてスマートフォンや『お化け屋敷』の通信機器は問題なく使えている模様……)
風間「迅の予知から状況を考えて俺達のトリガーを封じた敵の本当の狙いは……俺達ボーダーだ。」
アイドル「えっこれ。人為的な災害なの?」
三上《どういうわけですか?》
風間「三上。スマホをスピーカーモードしてくれ。」
三上《わかりました。》
犬飼「成る程……この沢山のプレイター?カマキリ達も俺達を東京に誘き寄せる為の罠って事ね。」
菊地原「東京で怪獣騒ぎを起こして怪獣騒ぎを鎮圧させる為に『お化け屋敷』とボーダーを東京に集めさせて東京に来た全てのボーダー隊員を只の一般人に変えるなんて……随分とやり方が悪趣味な……」
歌川「……でも俺達に取ってはこれまでになく効果的な手だよ。現にこうして敵の策に嵌まってプレイターを倒す所か逃げ遅れた市民の救出は勿論自衛すら出来ない……」
風間「迅も具体的にどうやって起こすかわからなかったからこそ起きる可能性を伝えて起きてからの対処方法も各自バラバラのようだ。俺達に責任はない。だが……」
風間「誰もこんな策はやらないだろうと此方が勝手に決めこんでいたからこそ……致命の一撃が入っただけだ……」
二宮「生身になれば、得意の部隊での連携に得意の戦闘スタイルすら出来ない只の一般人……後は時間と共に徘徊する肉食のカマキリ達の餌になり果てるか……相手は効率的な戦略を好む傾向のようだ……」
アイドル「何であんたらこんな状況なのにそんな無愛想で真顔な態度なの?もっと怯えたら?」
二宮、風間「怯える暇がない……俺達以上にピンチの部隊がいるんだ。」
城戸司令を含めたボーダーあるある。喜怒哀楽が少ない人らの代表者。他にも沢山いるが、この二人は染井華並みに表情が特にない。
アイドル「意志疎通にハモるな。どのみちこの人数はローバーに乗らないわよ。」
冷静にローバーの搭乗限界人数を口にするアイドル。
二宮「……出そうだ。降りろ風間隊。」
風間「残念だったな二宮隊。このローバーは既に搭乗限界人数だ。諦めろ。」
アイドル「何この二人。仲悪いの?」
菊地原「A級とB級なら助かった方が良いのは自ずと分かるでしょ?」
犬飼「でも僕らも色々あって降格したけど元はA級だよ。」
アイドル「めんどくさいな。あんたら。三人で残りの三人をもう肩車しなさい。」
呆れ顔をしながら見捨てる発言はしない辺り人は良いアイドル。
二宮、風間「えっ?」
アイドルの提案に真顔になる二人。
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三門市 ボーダー本部 昆虫怪獣プレイター掃討戦対策本部では東京に向かった各部隊のオペレーターから次々と通信機器からではなく個人用のスマートフォンで部隊の隊長又は隊員から"トリガーに未知のエネルギーが流れて起動しない"トリオン体が形成出来ない"等の緊急の報告を次々と受ける。
詳しい情報を纏めると東京の空全体に赤紫色の毒々しい未知のエネルギー波が電磁パルスのように広がりその市街地でプレイター達と戦っていたボーダー隊員には赤紫色のエネルギーが全身に流れてきて軽く痺れを覚えると生身に戻されて再びトリオン体に換装しようにも反応しない為、生身で小型プレイター達から逃げていると言うトリガーの基本機能を知っている者達を知れば恐怖を覚えてしまう内容だった。
鬼怒田「未知のエネルギー波によってトリガーが起動しない。」
忍田「東京で一体何が……城戸司令。直ぐに彼らの救援に向かうよう本部に待機している部隊に通達するべきだ。」
城戸「…聞こえているか…迅。」
迅の未来予知通りに起きた現実に迅に連絡する城戸。
迅《聞こえますよ。城戸さん。……城戸さんから連絡が来たと言う事はどうやら俺の見た確率の高い未来の一つが現実になってしまったみたいですね。》
城戸「お前と天羽を東京へ向かわせたらどうなる?」
迅《俺もその可能性を考えて天羽に会ったんですけど、未来を見て分かった事は俺が持っている風刃も天羽の黒トリガーも起動していない様子でした……どうやらトリガーやトリオン体を阻害する一種のアンチトリオンエリアが形成されている様子です。》
鬼怒田「アンチトリオンエリアって今名前付けたのか?」突然知らない単語が出てきて軽く命名した迅に訪ねる。
迅《はい。もしかして駄目でしたか?》
鬼怒田「イヤ。なかなか今の状況を円滑に説明出来る的を得た単語だ。迅にしては良いネーミングセンスだな。」
迅《ありがとうございます。鬼怒田さん。》
忍田「ならば覆われたエリアの範囲外から攻撃可能な狙撃手達を配置させて攻撃する方法になるか。」
【ガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤ】
迅《問題はエリアの範囲の高さと広さです。……当真さんでも厳しいみたいです。》
その時、騒がしい音が迅の通信機から聞こえてくる。
鬼怒田「迅。今何処にいる。」
迅《俺が今何処にいるって?そりゃあ『お化け屋敷』の作戦司令室ですよ。最近漸く必要な手続きが終わって黒野の屋敷の秘密基地に入れたんです。アンチトリオンエリアの範囲を現在計算している最中で……あっ、終わりましたか?》
チャールズ《あぁ、うん。計算が終わったよ。エリアの範囲は約626.7㎞2東京23区の総面積と同じ広さで。高さはたったの400㎞……うん宇宙までだね。》
他人事のようにマイペース対応するチャールズの能天気で答えた言動に開発室長の鬼怒田は目を見開く。
鬼怒田「なっ、広さ626.7㎞2に高さ400㎞だと……。滅茶苦茶広大にエリアが形成されているじゃないか!?」
チャールズ《一応、ウチの部署にも計測不明の未知のエネルギーに反応する高度なレーダー設備から広さと高さを計算した結果です。》
城戸「……つまりその広さと高さの未知のエネルギーで覆われたエリア内に入ったトリオン体は強制的に解除させてトリガーの再起動も意味のなく黒トリガーも含めてが無効化され……生身で動く必要があると言う事か?」
送られた各情報を簡単に整理して言うと……
チャールズ《そうなりますね。幸い……僕ら科学者が開発した中和剤はプレイターに効いてない報告は貰ってませんし……現場にいる通常装備をしたチーフら達には影響がないようですし……"完全にボーダー狙いのエリア"ですね。》
鬼怒田「っ!?狙いはトリガーを持ったボーダーの正隊員だと!?」
忍田「つまりこれは怪獣達を利用した戦略……我々は敵の罠にまんまと誘き寄せられたと言う事か。」
迅《いや、忍田さん。多分狙いその物は生身のボーダー隊員達の命よりトリガーを使えないようにするかの"確認"かと思う。》
鬼怒田「じゃが、現にトリガーが使えない報告を各部隊から貰っておる!ボーダーを狙うなら今だろ。」
迅《敵が本当にボーダーを倒すつもりなら、今頃三門市にも同じアンチトリオンエリアが形成されてトリガーが使用不可になっている筈です。でもそんな報告もないし未来も見えていない。》
忍田「……仮に敵の狙いが我々を倒すのではなくトリガーを封じ込めるなら……この後敵はどう動くと考える?」
迅《東京にいるボーダーが再びトリガーを使用可能にならないようにトリガーを無効化する物を守る事に意識を向けますね。少なくとも守っている間、こちらが生身のままだと……時間経過で徘徊するお化けカマキリ達の獲物になるだけなんですから。》
忍田「その未知のエネルギー波は『お化け屋敷』の方で解析は可能なのか?」
迅《どうですか?解析は?》
チャールズ《……はっきり言って情報が少な過ぎる。エリアを作った原因が生き物の可能性と装置の可能性から考えないといけない。仮にどちらかわかった所で回収しない限り詳しい解析や分析は不可能です。科学者は魔法使いじゃないので細かい原理や現象を詰めないと立証も難しい……》
迅《でも実際に起きているんですよ。》
チャールズ《冷凍怪獣が怪獣と言う生き物なのに自分の平均体温より下の冷凍ガスを吐く並みに"未知"の部分が強いって話!?》
迅《じゃあ、アンチトリオンエリアを解除するには?エリアの発生源はもうわかっているんだろ?》
チャールズ《エリアの発生源は東京タワー……インセクトタワーだ。タワーの頂上にある生物か或いは装置を壊すなり停止させれば……》
城戸「東京にいるボーダー隊員はトリガーが再び使用可能だと?」
チャールズ《可能性は高いです……もっとも、昆虫怪獣の卵鞘(らんしょう)と化したタワーを昇るという難関が有りますけどね。中には間違いなく人喰いカマキリの幼虫がワラワラ居ますよ……》
そのチャールズの発言を聞きボーダー上層部は考える。
城戸「……他に方法はないか?」
チャールズ《『お化け屋敷』が保有する戦闘機から頂上を目指すには巣を守る番のプレイター達と間違いなく激突します。確実にやるなら……やっぱ、》
忍田「地上からか……」
冷静に現状を打破する案を口にする……間違いなく命懸けで危険な任務内容になるであろう案を……そしてその役割をするのは……
城戸「…………黒野と剣持に連絡を取れ。」
無数のプレイターに背を向けて走る私服姿の二人の男達。その表情は必死その物だ。
太刀川「アハハハ。うわっこりゃあ本当にやべぇ……」走りながらトリガーをテレビのリモコンの要領でとにかく起動を繰り返すA級一位の太刀川隊。
出水「逃げ遅れたら普通にプレイターに丸呑みされますよ。」
トリガーに赤紫色の電流が流れるのを見つつ走る出水。
太刀川「公衆電話って何処にあるかな……」走りながら電話ボックスを探す太刀川。
出水「スマホ使いなさい。スマホ。」
太刀川「冬島さん達は三門市にいるんだっけ?」
出水「俺達がこっちに来るから加古さんとこの部隊と防衛任務代わってくれたんですよ。」
太刀川「……にしてもこりゃ始めての経験だ。トリガーの利点その物を狙うなんて……おかげで俺の得意の二刀流も使えない。」
出水「じゃあ、その両手に持つプレイターの前脚はなんですか?」
出水はジト目で太刀川の両手には小型プレイターの鋭い切れ味の鎌状の前脚をそれぞれ両手に持っているのを見る。
太刀川「無いよりマシな自衛手段だ。この際、怪獣のお手てでも構わない。お前も其処らにある死骸を見つけたら剥ぎ取って装備しろ。」
出水「リアルモンハンかよ。」
太刀川「冷静に状況に対処しろって迅の奴も言っていただろ?使える物は使うぞ。」
出水「了解!?隊長。」
道端に落ちている石コロを拾い後ろにいる個体に向かって投擲して急いでプレイター達から離れる出水。
太刀川「何で投げた?怒ってるぞ?」
出水「その分動きが単純になる。」
太刀川「同時に振り返るぞ。」
出水「了解。」
二人は一度同時に振り返り必死な形相で全力ダッシュする。
太刀川「空飛ぶなんて反則だろオオオオオゥーーーー!?」
出水「アアアアアアアアアアアアアアーーーー!!」
モンスターパニック映画の被害者の人顔負けに凄い顔芸で声高く悲鳴を上げる出水達の様子を遥か雨降る上空から作戦区域に参加した特徴的な赤いマントを空に靡かせ空を飛ぶヒーローは冷静に口元以外顔を隠すヘルメット型マスクの横に内蔵された通信機器を起動して上に報告する。
ベータマン「此方忍者部署のベータマン。逃げ遅れた市民二人を発見。此れより救出活動を開始します。」
緑色のバイザー型サングラスに黄色い袖無しベストの下に青い特殊素材のスーツを着たヒーローは自分で開発した武器の一つを取り出し急降下して、逃げる太刀川達に接近する。
また一方では
来馬「うわっ!?」
村上「隊長!?」
両腕が無い中型サイズのプレイターに丸呑みされる途中の来馬を飲み込まれるのを必死にプレイターの顎を全身を使って食い止める鋼。中型の口に隊長を食わせないように、目に付く小型の死骸をとにかく放り込み喉を詰まらせている。
来馬「鋼!僕に構わず行くんだ!?」
村上「嫌です!!貴方を置いていけません!!」
来馬「これは鈴鳴第一の隊長としての命令だ。い、いい加減にしないと怒るよ。」
生身の自分が飲み込まれ未だに手足や身体が無傷なのは、プレイターに飲み込まれる直前に小型の死骸の前にいて小型の死骸が中型の喉に引っかかっている状況のおかげだがそれも時間の問題だ。
村上「くっ!」
来馬「楽しかったよ……太一や今さんを任せたよ。」
??「そんな事言っちゃあかんよ。」
村上、来馬「関西弁?」
無数の足音が鈴鳴達に近づき複数の手が中型のプレイターの口を押さえ始める。
水上「諦めるのはまだ早いで?」
来馬「水上隊員!?」
水上「まだ鈴鳴は無事みたいようですわ。」
生駒「人命優先。大切やろ~~」
カメラ目線でキリッと決める生駒達人。
村上「どうして?俺達を助けに来たら自分だって危険な目に会うかも知れないのに……」
水上「ちゃうちゃう(全く違うよ。)この状況で俺達の生存率を1%でも上げる為鈴鳴を利用しているだけやさかい。」
生駒「じゃあいっせーのーでやるぞ。敏志。海。いっせーのー」
水上、南沢、村上「「でっ!!」鈴鳴第一の来馬隊長を引っ張り出して鋼達に助け出される来馬。
来馬「助かった……」
村上「皆ありがとう……。」
生駒「困った時はお互い様やろ。」
水上「さて……隠岐と鈴鳴の太一はヘリに移動しながら狙撃しているから生身でも何とか無事だと期待して…」
周囲に集まってくる小型達を見て
水上「そっちもトリガーに異常が?」生駒隊は自分達のトリガーを起動させても反応もしない様子を鈴鳴にみせる。
村上「……似たような物だ。だから隊長が丸呑みされかかっていたんだが……」彼らもトリガーを見せ目の前で起動するもトリオン体に換装しない様子だ。
生駒「怪獣に食べられかけるってどんな気分?」
来馬「何かヌルヌルしていたよ。」
南沢「クンクン。うわっ凄く変な臭いもするッス!」
来馬「えっ嘘!?今僕臭い!」
生駒、南沢「臭い!!」
彼らは自分のトリガーをポケットにしまい一度ゴホンと水上は咳き込み彼らは視線を敏志の方に向ける。
水上「とにかく……このまま生身のままじゃ中型は丸呑みでも小型の個体らにバイオのゾンビや烏や犬みたいに身体のあちこち咬み千切られて悲惨な最後になる……一時作戦区域を撤退するぞ。」
「「了解っ!?」」
全員全速力でダッシュする。レーダーも生身だから当然使えないのだが生駒隊達と入れ替わりで、サバンナの大地を走る縞馬の能力を持つ生体改造人間のヒーローとギリシアのヒーロー 『イシュータールマン』が作戦区域に到着する。
?????「彼らは?」
青いコスチュームスーツ状が全身を覆い白黒2色の左右対称にプロテクターを胸全体に覆い手足の先には白黒のグローブとブーツを装着し人間味のない鋭角なヒロイックデザインマスクが特徴の
縞馬スーツを身に着けたヒーローが赤いスーツに白い布マスクで口元を隠しサングラスを着けた同僚に尋ねる。
イシュータールマン「あれはボーダーの隊員達だな……」
頭の特徴的な三本の金色のアンテナで小型達から逃げるボーダー隊員達を確認する。
?????「どうする?」
イシュータールマン「作戦区域の逃げ遅れた民間人や一般人の救助と区域にいるプレイターと呼ばれるカマキリ達の殲滅。行こうぞ。ゼブラマン。」
ゼブラマン「あぁ。前衛は任せてくれ!?」
力強く拳を握り両腕を構えファイティングポーズをして生身になったボーダー隊員達を追う小型プレイター達に向かって時速800キロで車道を駆け抜け一気に跳躍して力を込めてパワフルにプレイターの群れに殴り掛かる。
ゼブラマン
出身地 サバンナの大地
兵器レベル3
密猟者から動物をまもるため、アフリカの大自然と子供たちのやさしい心から生まれたヒーロー。
時速800キロで大地をかけぬけ、必殺のゼブラパンチで密猟者たちをやっつける。
別の区域では徘徊するプレイターの様子を息を潜めて路地裏から見る諏訪達。生身になって彼らが先ずした事は
生身で運べる色々な物を使って作った簡易的なバリケードである。
徘徊する小型プレイター達の視界を遮る効果もあって今の所は見つかっていない。
堤「どうですか?弓場隊の皆さん。トリガーの調子は?」
神田「駄目だ。使えない。」
昆虫達の行動パターンの様子を見ながらチンピラとインテリアヤクザは互いに向かい合いながら会話する
諏訪「迅の言う通りになった事に今更どうこう言っても仕方がない。」
弓場「起きた事よりも此れからの事について話そう。」
傍に控える笹森や帯島も異論はないように頷く。
諏訪「俺達は実質今丸腰の一般人と変わらない。」
弓場「周りには隠密性が高く透明になれる人喰いカマキリの群れ。」
諏訪、弓場「……実質詰んでないか?」互いに真顔で現実を言う二人。
笹森「諦めちゃ駄目ですよ。隊長。」
諏訪「イヤだって雨だから火を使って昆虫を焼くのも難しいし……人生最後の一服くらいして良いか?」
諏訪達の方向に振り向く事なく糸目の堤は言う
堤「死亡フラグを立てるのを止めて下さい。煙草は咥えても構いませんが、火は着けないで下さい。」
諏訪「ありがとうよ……」
そう言ってお気に入りの煙草を取り出そうと……箱の中身を確認すると「あっ!」
堤「どうしましたか?隊長!?」
諏訪「何てこったよ!クソったれ、湿気てやがる……チキショー!」
楽しみを無くしてふてくされた気持ちを声と共に出して壁に背を預ける諏訪。
弓場「そういう事もあるさ……」
帯島「ど、ドンマイッス!」
ふてくされた諏訪を気遣う弓場達。
諏訪「煙草……煙草が吸いたい……煙を吸わせろ……」
弓場「おい。ヘビースモーカー。状況考えろよ!?」
ニコチン切れの苛立ちを口にする諏訪に弓場は気遣う気持ちを捨てる。
弓場「とにかく、ここに籠城は得策じゃあねぇ。どうにかしてトリガーの異常を取り除かない限り遅かれ早かれ全員生身で命懸けの鬼ごっこや追いかけっこをするはめになる。」
神田「問題はどうやってこのトリガーの異常現象を直すかだよ。隊長。」
赤紫色の毒々しいエネルギーが流れるトリガーを見て言う神田隊員。
弓場「論点にする所はこの異常現象はどうやって発生したかだ。俺達が東京に到着してついさっきまでは問題無く小型達や中型達と戦っていたんだ。」
帯島「のの先輩には、この異常を既に報告しましたからボーダーから何か連絡が会ったら直ぐに分かるッス。」
スマートフォンを持って通話状態の藤丸からも連絡が来る。
藤丸《東京に出動した他の部隊のオペレーターからも同じようにトリガーが異常を起こした報告が来ているみたいだ。》
弓場「何か分かったか?のの。」
藤丸《上層部達に『お化け屋敷』の一の谷博士って言う偉い科学者から東京に起きたこの異常現象は、電波に近い性質を持ったエネルギー波が東京タワーや東京スカイツリー周辺に発生しているってのが分かったらしい……丁度、カマキリが徘徊している区域を取り囲んでいる感じで……》
神田「トリガーの機能を破壊する電磁パルス攻撃?」
藤丸《詳しくエネルギーの種類は私は分からん!でもそのエリア内だとボーダーの隊員は只の其処らの一般人になっちまう。エリア範囲は東京23区と同じ広さだからカマキリ達がいない区域に移動しても生身には変わらないらしい……》
諏訪「……完全に俺達狙いじゃねぇか。確実に殺しに掛かって来てやがる。」
堤「隊長!声を小さく……奴らに気付かれる。」
諏訪はあっ、ヤベの表情をして慌てて口元に手で抑える。
弓場「作戦区域を撤退は確実にしてどう連中に見つからないようにするか……」
すると何処からか車のエンジン音とクラクションの音が市街地に響き渡る
神田「ん?クラクション音?」
笹森「何だ?こんな滅茶苦茶な状況に一体誰が車を?」
簡易バリケードの隙間から様子見る笹森と神田。
剣持達やキム達と同じく『お化け屋敷』が保有するローバーが徘徊するプレイター達を前にしてクラクション音を鳴らして一ヶ所に集めようとする。その車両にはパルスキャノンのタルサー砲が積まれていた。
エドランド「昔見たモンスターパニック映画を思い出すな。」
強力なタルサー砲を持ったエドランドは大量の小型プレイター達を見て感想を言う。
ムラマツ「よし。プレイター達の注意を引いたまま迎撃するぞ。」
ロイド「数が想像より多いな……」
ホシノ「構わん。どのみち倒すのみ。」
サンダース《キャップ。俺達も何時でも出撃可能ですからね?》
ムラマツ「サンダースとジュリーは戦艦内でそのまま戦闘機内の待機を頼む。2匹の大型の相手を任せたい。」
ジュリー《了解。皆気を付けて……》
ベルサード「トゥっ!?」
ビルの壁を1台のバイクが爆走して壁面にいる固い甲殻を持つプレイター達を撥ね飛ばしてムラマツ達のいるローバーの前に停車する。
ムラマツ「ベルサード!」
ベルサードの元へムラマツ達が駆け寄る。
ベルサード「おやっさん。……この場の敵を全て倒して逃げ遅れた人々を救出します。手伝って下さい。」
ムラマツ「勿論だ!?」
ホシノ「おやっさん?」
ムラマツ隊長とベムサードの関係が気になるホシノチーフ。
ベルサード「俺が囮になってプレイター達を引き付けます。引き付けたプレイター達を。」
ロイド「俺達が片付ける……よし!?行ってこい!?」
火炎放射器スーパーナパームの点火剤入りの燃料タンクを右肩に背負いを放射器を装備したホシノチーフ。ロイドとムラマツキャップは電磁レールガン改良型とブラックランチャーを装備し隊員達と共にヒーローは連携する。
エドランド「このタルサー砲は強力だから撃つ時は指示してくれ。」
エドランド隊長は電磁レールガン改良型に中和剤入りガジェットを装備してローバーに残りタルサー砲に陣取る方針だ。
ロイド「小型中型なら一発で仕留められるからな。フレンドリーファイアしないようにお願いしますよ。」
エドランド「任せろ。」
バイクの向きを変え先に走り出すベルサード。走りながら速度を上げてプレイター達がいる所に突っ込む。バイクから緑色の風が集まり。中型プレイターの振り上げた前脚の一撃を避け
ベルサード「ベルサブリンガーブレイク!?」
砲弾顔負けに突進して胴体の固い外殻を突き破り中型を仕留めて小型達にバイクのホーンを激しく鳴らして敵を引き寄せる。
ホシノ「私が炎でカマキリ達を止めます。その隙に皆はにかく撃って下さい。」
火炎放射器を持って迫りくる大量の小型に向けて紅蓮の炎を放つ。
「「キシャッイイイイィィィィィィィィィィィィ!!」」
身体が通常の蟷螂より大きく固く進化しても炎には弱いのか一瞬で燃え上がり動きを止める。
ホシノ「今です!?」
ムラマツ「やるぞ!ロイド。」
ロイド「了解っ!?」
素早く走り出し炎で動きを止めた個体らに向けて中和剤入りレールガンを連射するムラマツとロイド。
ホシノ「四人とも透明化した個体らに気を付けて!」
ロイド「ホシノこそ、間合いに気を付けてくれ!」
ホシノの近く迫る個体を優先的に次々と中和剤まみれにするロイド。
ベルサード「了解!?」
ムラマツ「全員死ぬなよ!!」
ベルサードを陽動にプレイター達を各個撃破するムラマツとロイド。
ホシノ「っ!?」
ホシノ勢い良く火炎を放射しプレイター達の大半を燃やすも、全てではない。その炎を逃れて炎を放つホシノを狙う為空を飛翔する個体もいるも、
ロイド「させないぜ。」
ロイドは片手にブラックランチャーもう片手では電磁レールガンを瞬時にランチャーモードに可変させた次々と的確に飛翔するプレイター達を撃ち抜く。
ロイド「次は「エドランド隊長発射お願いします!!」えっ?」
エドランド「ふん!?」
ロイドの真横に青いパルスキャノンが通過して空を飛翔するプレイター達を文字通りバラバラの肉片にする。
肉片がロイドの周りに飛び散り…ロイドは無言で後ろに視線を向ける。
ロイド「…………」
エドランド「……ちゃんと指示を貰ってから撃ったぞ。」
実際、エドランド隊長の射撃の腕もあってロイドに当たる事はなかったが、自分の真横からレーザーライフル以上の威力がある青いパルスレーザーが通過したら生きた心地などしないだろう。
ホシノ「次、前方の中型……目標は頭部又は腹部」
エドランド「了解!?」
エドランドはタルサー砲を連射してロイドの真上を通り過ぎ吸い込まれるようにプレイターの頭部を直撃して粉々に吹き飛ばす。その破壊力に……
ロイド「スゲッ」
感心を覚えるも……どちらかと言うと巨大怪獣に使う代物だな。
ムラマツ「ぼさっとしないで任務に集中しろ。」
ロイドの肩を叩いてロイドの意識をはっきりさせて
ロイド「すいませんキャップ!」
何かモヤモヤするもロイドはムラマツの後を追う。
ホシノ「エドランド隊長。中型をあらかた蹴散らしたら電磁レールガンのみの使用でお願いしますよ。」
エドランド「わかった。」
近くの小型達に向けて中和剤入り電磁レールガンを連射しながら返事をするエドランド。
ムラマツ「っ!?」
更にムラマツキャップは走りプレイターの前脚の攻撃を回避し中和剤入りレールガンをプレイター達の側面から頭部や胴体や腹部に向け次々撃ち抜く。
ムラマツ「次!」
ホシノ「キャップ。下がって!?」
ムラマツ「おっと!」
ホシノの一言に身体を直ぐに横転して振り下ろされた鎌状の前脚を避けるムラマツ。キャップに前脚を振り下ろしたプレイターはロイドとエドランドが仕留める。
ムラマツ「助かった!」
ムラマツはロイドの近くまでスライディングして停止する。
ロイド「近くに信頼出来る仲間がいるからって無茶は駄目ですよ。」
ムラマツ「すまん。年甲斐もなく少しはしゃぎ過ぎた……」
ロイド「……まぁ、少しわかりますよ。さっきの動きまくる役割は俺だろうし」
この中で一番歳上のムラマツキャップで役割分担的に積極的に動くのは自分がやる役割だと思うから。
ホシノ「二人とも喋るより撃ってくれ!?」
ロイド「あっ、」
ムラマツ「直ぐにこの区域のプレイター達を片付けよう。」
ロイド「そうですね!?」
ムラマツ「ホシノ。火炎放射を一旦止めて電磁レールガンで一斉射撃に切り替えるぞ!?」
ホシノ「分かりました!?」
ベルサード「皆っ!?」
四人はベルサードの声の方に視線を向ける。
バイクを走らせ小型達の注意や攻撃を引き付けるヒーローは言う。
ベルサード「俺が小型達を全部引き付けるから四人共攻撃は任せた!」
エドランド「わかった!」
だがバイクに乗るベルサードの近くに中型サイズのプレイターが空から現れてバイクを使い跳び顔面に向かって
ベルサード「ベルサードパンチ!?」
中型に向かって渾身の力を込めた拳をバイクの加速を合わせてぶちこむ。衝撃と共に外殻を砕きぶちのめす。
ベルサード「っ!?」
ベルサードは拳をぶちこんだ死骸を片手で掴み持ち上げて小型達を巻き込み蹴散らして小型達を一ヶ所に集める!
エドランド「ホシノ!」
ホシノ「っ!?」
ホシノはタイミングを見計り火炎放射を止めるとホルスターから電磁レールガンに中和剤入りのガジェットを装備し三人は中和剤入り電磁レールガンを構えプレイター達に向けて一斉射する。中和剤を浴びたプレイター達が次々と苦しみ倒れて行く。
『お化け屋敷』の迅速な行動によりプレイター達は一掃されて行く様子を見て安堵の表情を浮かべるボーダーB級部隊の隊員達
諏訪「何とか助かったな……」
弓場「そのようだ……」
だが自分達のトリガーが使えないのなら、市民の救出やプレイター達を倒すのも困難になる。
弓場と諏訪は互いに視線を見合わせ部隊隊員達の方に視線を向けて言う。
弓場「神田。お前は帯島を連れて『お化け屋敷』に保護して貰え。」
神田「なっ!?隊長はどうするんですか?」
弓場「出来るだけ俺自身が出来る事をする……それだけだ!?」
帯島「まさか弓場隊長、ここに残るつもりッスか!?」
弓場「まぁな!」
堤「まさか隊長も?」
諏訪「まっ、俺も同じで少しでもやれる事やるだけなのは確か何だよな……」
笹森「隊長が残るなら自分も残ります!」
【ドスンドスン。ドスンドスン。ドスンドスン。】
諏訪「何だ?この大きな足音は?」
帯島「後方から誰か来るッス!」
??「もう!?皆痩せていて速いんだから……」
諏訪と弓場が決意表明していると影浦隊の北添隊員よりも肥えそれこそテレビで見る相撲の力士並みの恰幅をし眼鏡を掛けて白衣を着た20代前半の感じで必死に汗を掻き走ってくる男性はプレイター達がいる方向に向かっているからボーダー隊員達は慌てて止める。
笹森「ストップ!駄目!」
帯島「ちょっと、向こうは危ないんですよ。」
??「なんだい君たちは!?僕は向こうに用があるんだ!?」
弓場「おいっ!こっちは止めろって……スゲェ脂肪だ……体重何キロだよ!?」
??「128キロさ!?」
素直に自分の体重を教える男性に諏訪がツッコミを飛ばす。
諏訪「普通に痩せろよ!?健康面から滅茶苦茶問題大有りじゃないか!?」
??「わかっているけど製薬会社の研究員は色々と忙しいから普通に痩せる時間もないのさ。スレンダーあられ!?」
ポケットから自ら商品開発した美味しいスレンダーあられを3つ口にする男性。
堤「こんな状況でそんな怪しいあられ食べる暇があるなら避難所に逃げてくれよ。隊長。この人を避難所まで連れて行きましょう。」
諏訪「しゃあないな!!」
すると目の前の肥満体型の男性は虹色に光輝きその姿を変える。
【スレンダーあられを3つ食べた男性 大柄太一はその力士同然の姿から忍者部署のヒーローの一人"美的変身スレンダーに変身するのだ。】
肥満体型の大柄太一の姿からスマートな青い全身コスチューム型強化スーツに顔を覆う青いマスクに黒いバイザー。白い角質的なグローブとブーツ。身体の各部を守る黒いプロテクター。只コスチュームはスマートの体型にピッタリ過ぎるのか痩せた体型がまる分かりだ。
腰には銀のプロレスラーが良く使うショートタイツを履いておりタイツの中央にはシンボルマークのSの文字が(スレンダーのイニシャル)がついている。
目の前の肥満体型の男性が別人同然の姿に変わり弓場達の思考は一瞬宇宙猫に変わり……その隙に身軽な忍者のようにに路地裏の壁を蹴り跳びムラマツ達がいる所に向かう。
黒いバイザーが小型達の姿を確認して空中高く跳躍して敵陣に迫る。
美的変身スレンダー「ビューティフルポーズ!美的変身スレンダー!っと皆、今加勢するぞ!?ラードカット!?」
美的変身スレンダー
製薬会社の研究員 大柄 太一(体重128キロ)が、スレンダーあられを3つぶ飲む事で美的変身する正義のヒーロー。愛車スマート2号にまたがり、悪のコレステロール軍団と戦うため今日も戦う。
ムラマツ「あれはスレンダー!?」
ロイド「頼もしい奴が来たな……」
両腕をクロスして勢い良く急降下して中型の胸を貫通して着地。素早く駆け出してベルサードと背中合わせになる。
ベルサード「来たかスレンダー!」
スレンダー「行こうベルサード!」
それぞれ視線を見合せるも直ぐに視線を敵に向け集中し駆け出す両者。
素早く小型達の間を通り過ぎすれ違い様に角質的なグローブで放つ手刀の嵐で小型達を次々と斬り裂く。
神田「あの人ヒーローだったんだ……」
弓場「頃合い見たら俺達保護して貰うぞ……何か疲れた……」
諏訪「賛成。」
生身で有りながらトリオン体に劣らない彼らを見てさっき決意表明と違い明確に疲れた様子を見せる弓場と諏訪。現実を知りここは彼らに任せよう。今の自分達は足手纏いにしかならないと改めて自覚するのだ。
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未知のエネルギー波が東京に放出されるほんの数分前
甲斐馬「………。」
瞬間移動で再びフットタウン内にいる逃げ遅れた人達を人知れず探すエレキトリガーマン事、甲斐馬 隼人。
甲斐馬(この騒ぎに紛れて従業員達を殺した連中は、恐らく今回の騒ぎと関係している。)
甲斐馬「おっと……」
ガイラットと対峙する中で覚えた潜伏行動をして気配を殺す。
何も無い壁から黒服とサングラスの集団は姿を現し別の壁の前にその姿を消す……その一部始終を目撃して
甲斐馬(どう見ても……壁の通り抜けだよな。)
黒服達が消えたカマキリの空気で樹脂のように固まった分泌液まみれの壁を軽く触れて……超能力で壁の材質や構造を調べる隼人
甲斐馬(壁に仕掛けはない…普通の壁だ……とするとやはり黒服の固有能力の可能性が高い。パターン1純粋な悪の超能力者か…もしくは、パターン2超能力が無理やり使えるガイラットの改造人間。)
甲斐馬「さて……この気持ち悪い塔で何が起きてるのか……」
甲斐馬(勘は経験が蓄積された物と思う……その勘を持つ俺だから分かる…………約30…それだけの数の普通の人間じゃない奴が既に塔内部にいる……)
サイボーグの鉄鬼と孔明を除いてもこの数……従業員達を殺した怪しい連中の目的がわからないが、
甲斐馬(……一つ確かなのは、俺も動かないと大変な事が起きるって話だな……)
状況が混沌としているが、普通の人間じゃない自分達の出番が確実にある事は分かると勘が教えてくれる。
甲斐馬「東京はやっぱり物騒だ……うん?」
ザジ「邪魔だ虫どもっ!!?」
気配を殺して死角から白いエネルギーを纏う拳の嵐を放ち群がるお化けカマキリ幼虫達をバラバラの肉片にする存在を見る隼人。白と赤の二色を使った変わった外見の蛇を模した鎧を纏い顔は怪物か怪獣を模した仮面でわからない。
口調と行動は荒々しく拳でカマキリの身体を次々穿つ。
甲斐馬「っ……!」
その様子を見て防衛本能に従って直ぐにその存在から急ぎ離れる隼人。
ザジ「ちっ、」
隼人の視線に気付くも攻撃を放つより早く離脱した為に自身の目的を優先させ移動するザジ。
気配が遠退くを確認してから隼人はさっきの存在の姿を思い出し死骸と化したプレイター達を見て……新たなパターンを思い浮かべる。
甲斐馬(パターン3ガイラットではない……全く俺達の知らない新たな敵勢力)
甲斐馬「幼力招来!!」
自分の仲間達にタワーに取り残された人達は勿論、知り合いの嵐山 准達の方が心配な隼人は緑色の芋虫の怪物にその姿を変えて動く。
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ウィングパック型フライトスーツを纏った鏡は人工の翼を巧み使いこなし空を自由に飛びながら燃える東京を見る。
鏡「ひでぇ。こいつはひでぇや。」
人が空を飛ぶ喜びより中型サイズのプレイターや小型プレイター達が彷徨く様子に激しく怒りを覚えるも、先に隼人さん達がいる東京タワーに向かわないと……
埠《聞こえるかね?拓也君。》
鏡「っと……聞こえてます。信玄さん。」
埠《隼人君達は巨大昆虫怪獣がいる東京タワー内部に取り残されている模様だ。侵入可能だろうか?》
鏡は途中途中人を捕まえて空を飛翔するプレイター達の様子を見ていた。彼らは全て異形の魔塔の上に連れてこられているようだ。
鏡「上から侵入可能です。」
埠《そこから侵入して市民を塔から救出をお願いする。》
鏡「了解!ってさぁ、見せ場だな……」
カンフー「あちょー!」
力を込めたカンフーのトンファー型に変形した電磁警棒が小型プレイターを感電させて、アラシとグラサンが同時に中和剤入りのレールガンで止めを刺す。
アラシ「これでこの区域のプレイター達は全部片付けたな……」
小型や中型達の死骸の山の上に乗り銃の状態を確認する黒野と剣持。剣持は黒野に確認する。
「先輩。本当に大丈夫ですか?」
黒野「あぁ。皆フォローしてくれてありがとう。もういつも通り戦える。」
アラシ「気にすんな。仲間だろ。互いに互いの命と背中は預けてるんだ。もっと頼れよ。」
気さくに二人に軽口を叩くアラシ。
黒野「調子良い奴……」
アラシ「へへへ……あっ!!ありゃりゃ」
こっちに近づく途中派手にずっこけて剣持は慌てて駆け寄る。
「もうおっちょこちょい!」
アラシ「すまないすまない。」
グラサン「さて……ここはもう安全だから他の区域にいるボーダー隊員達と連携して」
【ピロリー♪ピロリー♪】
その時、黒野と剣持が被る『お化け屋敷』の万能ヘルメットに内蔵された通信機器が鳴る。
「こちら、剣持です!」
城戸《私だ……界境防衛機関ボーダー本部の城戸だ。》
黒野「っ!?」
「えっ!?城戸司令。どうして『お化け屋敷』用の通信機に!?」
『お化け屋敷』のヘルメットから連絡なんて今までなかったから素直にびっくりする剣持と黒野。
城戸《……『お化け屋敷』と協力して専用の通信機材を用意してもらったんだ。》
「そうですか……」
(今までボーダーと『お化け屋敷』って通信インフラ完全に別だったんだ……)何か知る必要のない事実を知る剣持。
黒野「……本部長補佐の沢村さんや忍田本部長からではなく城戸司令が自ら通信してくるなんて珍しいですね。」
(何か嫌な予感が……)
城戸《十分前、未知のエネルギー波が東京の空を覆った。》
「それなら戦闘中の途中で赤紫色の奴を目視で確認しました。こちらの通信機器や電子機器に特に影響はなく……」中間報告なのか剣持はその時の状況を伝えようとするも
城戸《単刀直入に聞こう黒野隊員。トリガーは使用は可能か?》
黒野「…………いいえ。ボーダーのトリガーを念の為に何度か起動させてますがうんともすんともしません。トリオン換装体になれてない。」
「なっ!?本当ですか先輩!?」
アラシ「それ大丈夫なのかよ!?」
黒野「あぁ。だが幸い、三門市に出る近界民と違ってプレイター達が相手だから『お化け屋敷』の装備で倒す事は出来る……事実、この区域のプレイター達は全部倒して逃げ遅れた生存者達は全員、避難所に避難させたのは確認した。」
城戸《…………》
不気味な沈黙が通信機に流れて黒野と剣持の纏う雰囲気が変わる。
黒野「……俺の生存確認の為の通信じゃないですよね…俺は『お化け屋敷』の武装ありきで助かった……なら生身の武装のないボーダーの精鋭達は例の未知のエネルギー波を喰らって俺のトリガーが使用不可と同じ状況になったら……どういう状況か簡潔に説明して下さい。」
城戸《……君たちの想像通りだ……東京にいるボーダー隊員達のトリオン体が強制解除されてトリガーが起動しない報告が相次いでオペレーターのスマートフォン経由で貰っている。》
「ちょっと待って下さい!確か今日、根付室長と一緒にボーダーの嵐山隊と那須隊が東京タワーのメインフロア内で生放送のトークショーをするって佐鳥先輩から聞いたんですけど!!」
カンフー、グラサン、アラシ「「っ!!?」」
剣持が教えてくれた事実に剣持と黒野達は異形の魔塔と化したインセクトタワーに視線を向ける。
城戸《……その通りだ…先ほど根付室長から連絡があり東京タワー内にいたボーダー隊員達のトリオン体もトリガーも使えなくなった報告が届いた。》
「「っ!!?」」
焦った表情をした剣持は急ぎ東京タワーの方面に走り出そうとするが、グラサンが咄嗟に剣持の腕を掴む。
「離して下さい!?皆がっ!?」
グラサン「落ち着けスカポンタン!?たった一人で全員助けるつもりか!?自殺行為と変わんないぞ!?」
「でも!?」
黒野「……エネルギー波の原因は分かりますか?」慌てる剣持を他所に黒野は至って冷静に情報を聞く。
城戸《東京を覆ったアンチトリオンエリアは東京タワーの頂上の部分から発生したと『お化け屋敷』のチャールズ隊員から報告は貰ってある。》
黒野「なら確かだな……」
信用性の高い情報を貰い頂上を睨み見る二人。
城戸《界境防衛機関ボーダー本部の司令としてアンチトリオンエリアを形成した装置の破壊とタワー内部にいる生存者達の救出任務をB級部隊影浦隊の黒野賢人とC級訓練隊員の剣持夢想の両隊員に命ずる……》
黒野「……ボーダーの隊員としてでなく『お化け屋敷』科学特別機動捜査隊員として戦わせて貰おう。俺と剣持に戦功は不要だ……通信終了。」
「剣持夢想。同じく僕も戦功なんていりません。通信終了。」
そう言い同時に通信を切って……互いに見合って、
黒野「危険な任務だな……辛い物を見る可能性だってある。」
「それでも……僕は行きます。」
決意が込めた言葉を聞いた黒野は一瞬目をビックリさせるも軽く笑い
黒野「…剣持……へへへ。車に乗り込め!!」
「はい!?」
二人は装甲車に急ぎ乗り込む。その後を三人は一度どうするかと見合わせるも直ぐに覚悟を決めて追いかける
アラシ「俺達も着いてくよ。」
カンフー「人手が多いに越した事はない。」
グラサン「雑魚は任せて貰おう。」
振り向く事をなく全員が乗り込み剣持はお礼の言葉を感謝の気持ちと共に呟く。
「皆……ありがとう。」
赤と銀の1台の装甲車が異形の魔塔を目指して走り出す。
魔塔では因縁深き黒き勇者が傭兵達を悠々自適に剣持達を待っていた……
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一方 東京スカイツリー周辺では……
優勢な状況から一瞬で劣勢な状況にされた他のボーダー部隊員達同様、三輪隊と東隊も生身に戻されてプレイター達追い掛けられていた。
奥寺「小荒井。走れ!追い付かれるぞ!」
小荒井「うな事言っても、もう走れないぞ!!」
三輪「小荒井、奥寺。そこの路地裏に隠れるぞ。米屋しっかりしろ!?」
米屋「……チキショー。普通に油断した。筋は無事けど滅茶痛てて……」
四人はビルの路地裏に滑り込み向こう側に徘徊するプレイター達の様子を見て三輪は陽介の怪我の具合を確認する。
三輪「陽介。怪我は大丈夫か?」
【カシャッ】
米屋「撮ったぞ……傷ついた仲間に必死な顔をするレアな秀次!」
三輪「こんな時に何ふざけた事してやがる!!」
米屋「ぎゃん!暴力反対!」
突然、曇り空に赤紫色の毒々しいエネルギー波を浴びてトリオン体が強制解除させられ生身の状態で小型プレイターの攻撃を軽く掠って出血する陽介のボケに三輪はツッコミをするコントを他所に、
四人は路地裏に咄嗟に逃げ込み隠れながら戦況が悪くなった事と、トリオン体に換装出来ない異常事態に戸惑いながら区域に留まる四人。
三輪「奥寺、小荒井。無事か?」
小荒井「はぁ……はぁ……はぁ……」ついさっき生身にお化けカマキリに殺されかけた恐怖の表情と必死に息を荒げて呼吸を整えようとする小荒井と奥寺。
三輪「…………。」
腕から血を流す陽介の姿を見て不安な表情をする三輪。
米屋「秀次……そんな不安な顔をするなよ……まぁ、状況が良くないのは本当なんだけどさ。ドジったのは完全に俺のミスだよ。」
奥寺「くっ!どうしてトリガーが解除されたんだよ!」
当初の作戦目的の東京スカイツリー内部にいる人達の救出もトリガー使用不可で頓挫してしまい。只プレイター達から逃げるしかない自分に悔しさを覚える奥寺。
小荒井「でも咄嗟に動けて掠り傷に済んだのは、米屋先輩の反射神経のおかげですよ。普通の人なら生身の片腕が切断されていますから……」
米屋「勉強やらずにボーダーの個人ランク戦をやっていたおかげかな……」
三輪「減らず口叩くな。痛いだろ。」
米屋「……喋ってないと不安なんだよ。」
お気楽な口調をするも、冷や汗がだらりと流れて状況打破に頭を回す米屋。そんな米屋に大した事も出来ない自分に怒りと悔しさを覚える三輪。
三輪「……くそ!?」
三輪(ここもいつまで隠れられる……今の状況に俺達に何が出来る……何が出来る!?生身で奴ら倒すにも迎撃用の武器は!?手負いの米屋を置いて機動力を確保して作戦区域撤退するの手か?そもそも生身で無事に区域の離脱可能なのか?トリオン体でもないからスタミナだって有限だ。近くの建物に逃げ込み援護要請して援護が来るまで籠城する?何処に逃げ込む!!……避難所は否、最寄りの避難所まで怪獣達を誘導する危険だってある……)
得意な連携も戦術も知識も全てトリガーが使える事が前提…トリオン体ではない生身だからこの状況打破出来る大した物も持ってはいない……
三輪(これじゃあ……あの時変わらないじゃないか!?)
三輪の脳裏に過るあの忌々しい……忘れられない"大規模侵攻"の惨劇を思い出す。余りに今の自分の無力感に悔しさを覚えて頭の中に無理やり封印していた記憶が、冷たくなった姉の姿が甦る。
三輪「くっ!」
米屋「……。」
歯を軋ませて表情の険しさを増す三輪を汗だくな米屋は軽く見て路地裏に落ちている鉄パイプを拾い。ゆっくりと立ち上がる。
米屋「……秀次。お前は小荒井達を連れてこの区域を一旦離脱しろ。」
三輪「っ!?こんな時にふざけるな!?」
米屋「状況を良く考えろよ!!」
三輪「っ!?」
普段軽口ばかり叩く陽介の本気の叫びを聞き三輪は驚く。
米屋「……手負いの男を抱えて奴らに逃げられる保証は何処にもない……3分は死んでも稼ぐ……だから御別れだ……古寺達には必死に逃げる途中はぐれて見つけた時には手遅れだったって奴で頼むわ。隊長。」
出来るだけ優しい口調で三輪に言う米屋に三輪は反論する。
三輪「なら俺が殿をする!?部下を守るのは隊長としての当然の義務だからな!?」
米屋「死ぬぞ?奴さん……理由はわからないが滅茶苦茶興奮してるし、見ろよあれ。死骸や動けない同族を我先に貪って程皆腹ペコなのかよ。」
軽口が成りを潜めて米屋は現実を言う。確かにプレイター達の様子がおかしいのは、戦っていてもわかったが…
三輪「……それはお前だって同じだろ?俺が足止めをする間奥寺達と一緒に区域の離脱を「部下の命を守る為に……姉の仇の近界民を殺す目標を捨てるのか?」っ!?」
米屋は真剣な眼差しで三輪の最初のきっかけを言う。
そう。あの日、三門市を襲った……沢山の人達の人生を奪った近界民を探し……殺す為に、俺はボーダーの門を叩いたんだ。"復讐"する為に、強くなる為に努力した……周りの正義の味方とかヒーローとかに憧れる連中とは違い"復讐"それだけの為に……ひたすら余計な物をとにかく削ぎ……何も出来ない無力な弱い自分と決別した……つもりだった…今の自分はどうだ?前と何も変わっていない…
三輪「っ!?」
三輪(……俺の復讐は、共に学び……共に戦い……今確かに目の前で生きている部下の……違う……仲間……友達の命を切り捨てでも果たす物なのか……それが俺の復讐なのか?)
必死に悩み迷う三輪を見て米屋は優しく三輪の肩を叩き……いつも通りの笑顔で言う。
米屋「…俺なんかの為に、必死に悩んでくれるくらいはお前の中で俺の存在は大きい物だったんだな……あんたの部下やれて俺楽しかったぜ……達者でな。」
そんな混沌とした状況に足を踏み入れた"忍者部署最強のヒーロー"
??「ボーダーや市民の救出とかはともかく。これまた、チャンバラしがいのある戦場だな……」
スカイツリー周辺にいるプレイター達を見て勢い良く走り出し空中から持参した背中の二本の愛刀『トリカブト』を抜刀し、現代服を着た一人の若侍は、戦場を走る。走りながら素早く携帯軽量シングルテントを展開してそのテント内に若侍は素早く入り、ゴソゴソして
??「侍変化!?やぁやぁ!?我こそはジンファイター 刃!!?いざ尋常に勝負!?」
ジンファイター 刃
出身地チャンバラワールド
この世の悪を一刀両断にするために生まれた正義のサムライヒーロー。背中の愛刀「トリカブト」はダイヤをチーズのように切り裂き必殺の「ファイナルハラキリスパーク」は敵を一瞬でみじん切りにしてしまう。
一瞬でテントの中からサーモンピンク色の特殊な重装甲の鎧にフルフェイスマスクを纏ったサムライヒーローが
テントから出て来て愛刀トリカブトを光らせて路地裏を
……米屋達の前を気付く事なく通り過ぎる。
米屋「……へっ?」
ジンファイター刃「ファイナルハラキリスパーク!!」
瞬きと共に目に見える小型中型サイズ問わずを全てのプレイターを光の速度で簡単に斬り捨てみじん切りの肉片に変える。
黒野が直に本気で戦ってスカウトした忍者部署の最強ヒーローはそのまま東京スカイツリーに向けて走り出す。
ジンファイター刃「退けどけ!?カマキリ共!!?バサラ者が罷り通らせて貰うぞ!?」
声を高く走りながらその身を光輝かせて姿を消した一部始終を目撃した東隊攻撃手の二人は(・_・)とした顔をしながら
奥寺「へっ?助かったのか?」
小荒井「……何あのふざけた強さ??……太刀川さんより出鱈目な面殲滅力……出水さんの射手の腕でもここまで蹴散らせないぞ……」
三輪「……。」
米屋「……黒野さんって……どういう人達を集めたんだよ?まぁ……でも……助かった……」
壁に背中を預けながら米屋達は安堵する。その中で唯一三輪だけは警戒を露にした険しい表情をしていた。
三輪(黒野……。)
世界各地から学会に干されたり追放された科学者を集めまたどういうルートからさっきの忍者部署のヒーローのような超人達を集めている……目的は調査・研究・対策らしいがその割にはヒーローの戦闘能力が余りにも過剰過ぎる……それこそあの天羽の黒トリガーと同じレベルだ……
元々親しくはない関係だが……元々迅に負けず劣らず色々怪しい奴だが……今回の怪獣災害は三輪に黒野の事に疑念を覚える事になる……ソノ疑念が後々、剣持自身に大きく関わるとは誰も知らない……
そして米屋はカッコいい……それも凄く柄にもない言葉を沢山周りに言い覚悟をいざ決めたのに結果的に生き延びた事実の中こう内心思った……
米屋(……凄くクソ恥ずかしい……それこそ誰かに殺して欲しいくらいに……滅茶苦茶恥ずかしい……誰か!?誰でも良い!?それか神様!?俺と俺の周りのさっきのやり取りの記憶消して!?無理ならせめて俺を殺してくれ~~!!)ポーカーフェイスで生き延びれて軽く放心状態の表情をしつつ神様に懇願した……トリオン体だったら他のオペレーターや部隊隊員達が聞いてる可能性もあったから公式の記録には残らないが黒歴史として記憶には永久に残り続ける……まさに生き地獄。
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市街地を徘徊する小型達が次々と倒される様子を番の大型の二匹は静観していたが、流石に危機を感じたのか、日本各地に散らばった40㍍の子供達を東京に集結させる。
更にゾークロンの円盤内では…
メルニア「さてストロンガ(ジオン)の奴は……何やってるんだよ……」モニター画面に映る怪獣の気まぐれな傍迷惑な破壊活動に呆れを覚えて眺め始める。
数十分前
ロシアの首都……モスクワで人々が行き交う大都会に激しい地響きと共にアスファルトを砕き地底から古代凶暴怪獣が出現して破壊活動を開始する。
「「ギャオオオオオオオオン!!」」
ロシアの歴史的な建造物など怪獣にとっては破壊する対象でしかなく、強靭な腕の一振りで瓦礫の山に変えて、我先に逃げる人々を無視して建物を破壊し車を踏み潰し咆哮を上げる。
「「ギャオオオオオオオオオオオオオオオオン!!」」
市街地にてロシア軍と科学特別機動捜査隊ロシア支部が攻撃を開始するも、怪獣はロシア軍の戦車部隊の砲撃を物ともせずに口から火球『フレイム・クラッシャー』を連射して全て破壊する。更に空から科学特別機動捜査隊の戦闘機がジオンに対怪獣攻撃用ミサイルを発射するも、大したダメージに成らずに腕を振るい掴まれて握り潰され爆発、別の戦闘機がミサイルを発射しようと接近し過ぎて鋭い牙による噛み付き攻撃の餌食となる。
建物に突っ込み瓦礫に変えて尻尾で周囲の全てを凪ぎ払う。
メルニア「悪いけど操らせて貰うよ……」
メルニアはテレパシーモンスターコントロール装置を頭に装着して脳波に送り始める。グラビティスがジオンの後頭部に付けた受信機は正常に作動してジオンはメルニアに操られ市街地を暴れるの辞めて地面を掘り出し地底に姿を消す。目標は日本……
アメリカの空軍基地に置かれた巨大な特殊金属製の箱が空に浮かび上がり基地から離れて行く。箱を輸送する輸送機を操縦する操縦士達はさっきと違い無表情をして黒いサングラスを掛けていた。……誰にも気付く事なく死体にされ宇宙人達に憑依されたなんて誰も想像しないまま……怪獣サイバーコンガーを入れた箱は行く。目的地はプレイターやジオンと同じく日本。しかし、そのまま移動する操縦士が入れ替えられると直ぐにバレる為、輸送ルートに出所不明の緑色の濃霧を発生させる。
バラキ「……。」
度重なる戦いで傷を負ったバラキは怪獣化させず管制塔や各レーダーを狂わしてから輸送機と箱を自身から噴出する緑色の濃霧を隠し短期間で日本の東京に怪獣を送る為、
ウルトラーV「……。」
濃霧の中に紛れて巨大な金属製のロボットが接近し特殊金属製の箱を空中から両手で掴み自身の背中のジェットを噴射し速度を上げて飛ぶ。
輸送機の燃料を考慮し途中までウルトラロボットの機動力を借りて東京を目指す。
装甲車内にて……車内に内蔵された通信機から突然の連絡が入る。
【ピロリー♪ピロリー♪】
黒野「こちら、黒野。」
ベック《こちらはヒョーコリ・ドン・ガバ。各員に通達。東京にいた剣持君が作戦開始前に、提供してくれた上着を分析の結果……上着に付着した雨の成分からプレイターが主食にする違法農薬オルガノ・クロラインPCBSが混入されたのを確認されました。》
カンフー、アラシ、グラサン「っ!?」
ベック《よって今回の怪獣災害は意図的に市街地の被害を増やした人為的な災害である事を確定しました。よって今東京に降る雨は自然現象で降る雨ではありません。雨にかかった隊員は気を付けて下さい。繰り返します。》
ベックチーフから報告は各区域で戦っている隊員達の大小それぞれに衝撃を走らせるも、しかしやることは変わらない為に充分意識して戦闘を続ける。
カンフー「……剣持の仮説が当たったようだな……奴らが興奮状態で雨に濡れた人間を積極的に襲う理由は取り敢えずわかった。」
「………………。」
黒野「話の腰を折るのは心苦しいが……そろそろ目的地に着くから戦闘準備しろ。」
ボーダー隊員達の危機を救う為に彼らは向かう。異形の魔塔は目前だ。
異形の魔塔インセクトタワー前にいた小型プレイター達は飛来する中和剤入りレールガンらの弾の雨を浴びて次々と悶え苦しみ倒れて行く。外の敵を一掃して装甲車から降りた5人は巨大な卵鞘となった東京タワーを見上げる。
グラサン「悪い夢に出てきそうだ……」
アラシ「今回の災害でトラウマを持った人達がいるからあながち間違ってないよ。」
「出入り口は……」
5人はインセクトタワーに侵入するにも出入り口を各自探すも樹脂状の粘液で覆われている。カンフーが電磁警棒で何度も叩くも、聞こえる音で
カンフー「東京タワーの出入り口は恐らくここで間違いない……問題はこの妙な樹脂に近い分泌液の壁だ。其処らのコンクリートより硬いぞ。ふん!?」
【カン!!】
アラシ「この先を進むには、どうしても壊す必要がある。」
黒野「恐らく、俺らだけじゃ難しい……航空支援を貰おう。」
ヒョーコリ・ドン・ガバの艦橋にて
《こちら黒野。ヒョーコリ・ドン・ガバ。応答せよ。》
沖元「こちらヒョーコリ・ドン・ガバ。黒野隊員どうした?」
黒野《インセクトタワーに侵入する為、少しで構わないから大型のプレイターの番の注意を引いて欲しいんです。航空支援を要請します。》
沖元「聞こえたか?サンダース。ジュリー。」
サンダース「ラジャー。何時でも出撃可能です。」
ジュリー「どっちがどっちを引き付ける?」
サンダース「空を飛べる雄の方を重点的に仕掛けるぞ。」
グラサン「来たぞ。」
ヒョーコリ・ドン・ガバから発進して来たマッハビーストとアタックシューターが曇天の空に白い雲を作る。
「「キシャッイイイイイイィィィィィィ!!」」
番の二匹もインセクトタワーに近づく二機の戦闘機に警戒する。
黒野「サンダースとジュリーは、大型プレイターを標的に攻撃をしつつ巣から二匹を引き離してくれ。引き離した間に地上部隊は、タワーの侵入を試みる。……無理はするなよ。」
サンダース《了解!?害虫駆除の時間だ!?フォウ!!》
マッハビーストは頂上の上に陣取る緑色の巨大蟷螂に向かって対怪獣攻撃用ミサイルを発射する。
プレイターにミサイルは全て命中すると同時に爆発。プレイター雄の姿は瞬く間に煙に包まれる
「…………」
アラシ、グラサン「勝ったな!?/やったか!?」
お約束の言葉を力強く言う馬鹿二人。
カンフー、黒野「…お前らそういう約束事言わないと死ぬ病気でも掛かっているのか?」
「「キシャッィィィィィィイイイイイ!!!」」
そして煙越しに聞こえてきた昆虫怪獣の鳴き声に一同は無言でグラサン達にジト目で見つめる。
カンフー「まっ、知ってたよ。」
黒野「……あれで死ぬなら誰も苦労していないからな。」
サンダース《もう一機欲しいな……誰かチャールズ達に連絡頼むよ。》
頂上に陣取るプレイター雄は口から黄緑色の体液を連続で飛ばしてマッハビーストとアタックシューターはその攻撃を回避し空中旋回してから機首に装備されたレーザー光線砲からレーザー光線を発射してプレイターの番を攻撃する。
グラサン「了解っ!?此方グラサン!?作戦司令本部応答せよ!?」
三門市 『お化け屋敷』の秘密基地の作戦司令室にて
イデ「はい。こちらは『お化け屋敷』作戦司令本部。グラサン隊員。どうしましたか?」
グラサン《至急巣の侵入する為に航空支援を要請します。プレイターの番を巣から引き離して欲しいです。》
アーサー「アーサーだ!?直ぐにガスファイター1号で現場に向かわせる。」
グラサン《宜しくお願いします。》
迅「意外にこのパン美味しいですね?」
チャールズ「本当だ。旨い。」
慌ただしい司令室内で科学者達は未知のエネルギーについて分析作業をする中で実力派エリートとチャールズは暢気にパンをかじりながら味の感想を言い合っていた。
アーサー「チャールズ。グラサンから出動要請だ。私と一緒にガスファイター1号で出るぞ。」
アーサーは暢気なチャールズが食べていたパンを取り上げて、万能ヘルメットを代わりにチャールズの手に渡し
アーサー「真面目にやれ。急いで現場に行くぞ。」
万能ヘルメットを着用した隊長に一喝されてチャールズは隊長と共に司令室を出る。
迅「気を付けてね~~」
現場に行くアーサー隊長とチャールズ隊員に悠々自適に手を振る迅。
無数に飛来するレーザーをプレイター雄は鎌状の前脚を振るい弾き体液を連射して応戦する。
だがプレイターの番を巣から引き離せなかった。
アラシ「俺達も援護して気を引くぞ。」
グラサン「それしかないよな!?」
スパイダーショットを持ったアラシが雄はタワーの頂上にいるから雌の個体に攻撃を仕掛ける。
黒野「カンフー!?手伝え!?」
カンフー「わかった!」
黒野とカンフーは装甲車に乗り後部ドアが自動開閉し対怪獣攻撃用ミサイルを90㍍の雌の個体に向けて全弾発射する。次々と飛来するミサイルは確実にプレイターに着弾し爆発を起こしてダメージを与える。
現場に急行するガスファイター1号内にて
チャールズが操縦するも、慣れてないのか少しグダグダに飛行して行く。
アーサー「何て操縦だ!私に操縦させろ。」
チャールズに代わってアーサーがガスファイターを操縦する事にする。
サンダース《此方マッハビースト!ガスファイターは何時作戦区域に到着する!?》
アーサー「もう少し掛かる……怪獣達を引き離せたか?」
ジュリー《巣から引き離そうと地上部隊と連携して攻撃しているけど仲の良い夫婦は家から離れず、困っている所よ。》
アーサー「そうか…………」
アーサーは貰った報告内容と怪獣の生態に軽く思考し、二人に指示を出す。
アーサー「……怪獣の巣を攻撃しろ。東京タワーの人のいない部分を……」
サンダース《了解!?》
二機の戦闘機はインセクトタワーの巣の外壁部分に貼り付く白いプレイターの幼虫をレーザー光線砲で攻撃する。レーザー光線で燃え上がりタワーから下の方に落ちていく。
サンダース《俺達……凄く悪い事しているな。》
ジュリー《まるでこっちが悪者ね。》
「「キシャッイイイイイイイイイイイイィィィ!!」」
燃え上がり落ちて行く一部始終を複眼で見た番は大きく吼えて我が家と我が子達が燃やされて怒りを覚えたプレイターの番達は、巣から離れて二機の戦闘機を追い掛ける。
黒野「全員。レーザーアダプター装着!?「おい!?黒野~~」って誰だよ。今仕事のまっ最中…………カゲっ!?何でプレイターに乗っているんだよ!?」
出入り口の固くなった分泌液の壁を破壊する為、レールガンの先端にレーザーアダプターを装着しようとする黒野達の前に傷だらけの中型プレイターに乗っていた影浦と柿崎隊の虎太郎。そして王子隊の蔵内と樫尾達がプレイターから降りる。
「アラシ。」
アラシ「うん?」
「あれ撃って。」
アラシ「ん。」
傷だらけの中型プレイターにアラシは中和剤入りレールガンを放ち命中。プレイターは激しく悶え苦しみ力尽きる。
影浦「コラ~~!?人の獲物の勝手に仕留めるな。」
黒野「そもそも何でプレイターに乗ってこんな所まで来ているんだよ!?」
影浦「俺達が何処に移動しても文句ないだろ!!」
柿崎「皆で知恵を出し合ってカマキリを弱らして乗り物代わりに使ったんだ。」
「本当に何してるのこの先輩達!?」
影浦「マンモスと戦う原始人の真似していただけだよ。」
巴「其れより大変なんです!?照屋隊員と王子隊長と北添隊員がお化けカマキリに連れ拐われたんです!?」
黒野「それを先に言え!?」
影浦「それとこの東京タワー内にボーダーのトリガーを封じ込めた真の黒幕がいるんだ!?」
黒野「……そうなのか?」
只の怪獣災害ではないのは、ベックチーフの報告からわかっていたが、その首謀者らが東京タワーにいるとは流石に想像していなかった。
影浦「俺のサイドエフェクトを知ってるだろう?東京に来た俺達を観察してる嫌な感情と視線を持った奴がいるんだよ。だから此処まで来た……」
樫尾「僕らも一緒に同行するからタワーにいる人達を救出しよう!?」
「駄目です!?」
黒野「剣持?」
「あっ、大きな声を突然出してすいません…………それでも先輩達は、公共の避難所に向かって下さい。」
アラシ「確かに…自分達の部隊の救出に此処まで来たのは素直に称賛に値する事だけど……」
「生身で、戦う為の装備もない今の先輩達ははっきり言って足手まといです!?」
剣持ははっきりと現実を言う。
樫尾「そんな事わかっているよ!?」
「わかっていません!?本来の生身とトリオン体の身体能力の差を知っているなら尚更、緊急脱出機能は勿論、得意な戦術も使えない……そういう訓練をしていないのは、この状況が証明してくれます。死ぬんですよ!?」
剣持達がB級合同部隊の同行するしないの意見を交わす余所に、カンフーとグラサンが黙々と樹脂のように固い分泌液の外壁に向けてレーザーアダプターを装着した電磁レールガンからレーザー光線を発射して正方形の出入り口を作っていた。
アラシ「落ち着け剣持。仲間を助ける為に彼らが此処に来たんだ。お前が目の前の先輩達を心配するように……彼らにとっても……それだけ仲間が大切だって事だよ。」
影浦「…………。」
黒野「……影浦隊長。残念だが、此処から先に貴方達を連れて行く事は俺も反対です。トリオン体なら是非タワーの人達の救出任務にも同行して欲しいですが、今の生身だと余りに危険過ぎる……」
黒野達が会話する余所にグラサンは素早く粘土を出入り口の外壁の中心にペタッと貼り付け懐から高性能の小型爆弾を接着させて。
グラサン「離れろ。」
カンフー「おし。」
出入り口から軽く離れて起爆。出入り口が音を立てて出来上がる。
カンフー「お前って相変わらずこういう事はプロだよな。」
グラサン「ふざける時はふざけるし真面目な時は真面目にするさ。それだけだよ。夢はバズーカで巨大怪獣の口の中にお薬を入れる事さ。薬は注射するより飲むに限るよな。」
カンフー「それ絶対に死ぬ奴だろ!!」
柿崎「それは…「……分かりました。隊長達の事お願いします。」っ!?蔵内隊員!!」
蔵内「剣持君や黒野隊員の言う通り……今の我々に出来る事は何も無い……彼らの事を思うなら、『お化け屋敷』の人達に任せて貰った方が安全だ。」
グラサン「出入り口は作ったぞ!?」
アラシ「えっ?いつの間に!?」
出入り口を確保した事実に驚くアラシ。
カンフー「話は纏まったかな?」
王子隊攻撃手樫尾と影浦隊長は黒野の前に立ち
樫尾「……隊長達の事頼みます!?」
黒野「任せろ。君たちも急いで避難所に避難してくれよ。」
影浦「ゾエを任せたぞ!?黒野っ!?」
黒野「任された!」
柿崎「君たちも怪我しないようにな。」
「……努力します。」
剣持達は、異形の魔塔に足を踏み入れる。
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出入り口が出来た為、プレイターの幼虫達は我先に外へ出ようする。
そして幼虫達に放たれるは無数の重火器のマズルフラッシュ。幼虫達は瞬く間に次々と穴だらけになる。
室内に床に壁に天井にひしめき合い蠢く幼虫達の尋常では数を見て冷や汗を掻く一同。全ての幼虫の複眼がアラシ達を見詰める。
アラシ「滅茶苦茶いるな……ガクガクしてきた。」
「……皆無事でいてくれ。」
カンフー「全員重火器の残弾数やエネルギーの消費には気にして進むぞ!?」
グラサン「オラオラ掛かってこい!?雑魚蟷螂ども!?」個人携帯用エネルギーバルカン砲を高速回転させて声を荒げるグラサン。
アラシ「弾の数を気にしろよ!?馬鹿っ!?」
メインデッキ内にて只一人残ったブラックワンにテレパシーが届く。
ゴメル(レッドマンがタワーに侵入した模様です。)
ブラックワン(既に奴のエネルギーの気配は感じている。)
ザジ(装置に近付けさせないように虫どもをぶつけるか?)
ザジは義手で握り潰した小型の頭を持ちながら意見を口にする。
ブラックワン(防衛する案には悪くない……ザジの提案を採用する。タワーにいるカマキリ達をレッドマンがいる先に追い込め。)
ゴメル(……分かりました。)
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鏡「到着っと…」
剣持達が地上からタワーを昇る同じタイミングで頂上に
へリオン所属の鏡 拓也も到着した。瓦礫や広い場所プレイターの幼虫が2、3匹徘徊しているが、武器も無い普通の一般人にとっては充分な脅威だ。
鏡「うん?あれは?」
ある物を見つけた拓也は機械仕掛けの両翼を羽ばたかせそこに向かう。
北添「どわあ~~!痛い……」
程々の高さから頂上の下に落とされた影浦隊の北添は、
「う~~ん。ヨイショっ!此処は……」
痛む身体で何とか立ち上がり周囲を見回す。幾何学的な樹脂状に固まった分泌液の床を歩きながら
北添「まるで【エイリアン】の巣みたいだ。」
王子「お~~い。ゾエゾエ。」
照屋「北添さん。」
自分を呼ぶ声がする方向に視線を向け知っている人達と再会して安堵の表情する。
北添「あっ、二人も無事だったんだ。」
プレイターに拐われた王子達は、小型の幼虫から逃げつつ瓦礫の遮蔽物で合流してから様子を伺う。幼虫は何かの肉をぐちゃぐちゃと食べていた。……軽く目を凝らして見ると人肉じゃなく、犬のようだ。
王子「テルテル。ゾエゾエ……生きてる?」
照屋「はい。何とか……柿崎隊長達は無事何でしょうか?」
北添「カゲの奴。馬鹿な真似しないと良いけど」
二人は自分のトリガーを起動しようにもやはり使えない。
王子「……地上に戻るには、空を飛翔するカマキリを捕まえる案は現実的では無いし……無難に地上までの階段を探して降りて行くしかないね。」
照屋「徘徊するカマキリ達から逃げ回りながら?」
王子「他に名案があるなら聞くよ?部隊の違いとかはこの際置いといてドシドシ案があるなら言ってくれ。」
北添「戦艦のドン・ガバに救援要請する?あぁ~~皆からの不在通信がこんなに来ている。」
王子「空を飛ぶ戦艦を此処に来させるにしても空を飛翔する個体が多過ぎるね。やっぱり地道に下を目指そう。」
照屋「念のため部隊の人達に連絡はしておきましょう。」
いの一番に柿崎隊長に連絡をする照屋。
王子「カシオやクラウチは無事かな……」
北添「実家に連絡は?」
王子「カゲにした方が良いよ。」
三人がそれぞれの連絡をして先を歩くと目の前に崩れた鉄骨部分を見つけて
照屋「下を潜れば向こう側に行けそうですね。私が先行します。」
文香は先にしゃがみ移動で鉄骨部分の下の隙間をくぐり抜け、王子は無駄にスタイリッシュなスライディング移動でくぐり抜ける。そして北添は……
北添「ふっ……此処は俺に任せて先に行け……」
口元から小さく血を流して渋い決め顔をする北添。
照屋「何格好良い言葉と表情して挟まっているんですか?」
王子「くぐり抜けられないのかいゾエゾエ?」
北添「ふん!?ふん!?ふ~ん!?ふんぬらば~~!!」
北添は必死にもがくも、くぐり抜けれてない。
王子「うん。完全にゾエハート様挟まったね。」
北添「此処にずっと居ても仕方ないから二人は先に行って。ゾエさんは伝家の宝刀の火事場の馬鹿力で何とかするよ。」
照屋「そんな特技持っているんですか?」
王子「テルテル僕らは先に行こう。ゾエゾエ。本当に何か会ったら直ぐに叫ぶんだよ。」
北添「二人とも後で会おう。」渋い決め顔で言う北添の言葉を聞き崩れた鉄骨部分に挟まった北添を照屋と王子は置いて先に二人は進む。
志岐「きゃああああああ!?」
照屋、王子「っ!?」
照屋達の視線の先には白い幼虫によって分泌液の壁に追い詰められた志岐を見つける。
王子「僕が幼虫を何とか彼女から引き離す。テルテルは彼女を。」
照屋「分かりました。」
王子は幼虫の首目掛けてタックルをして弾かれるも注意を引き。照屋はその隙に志岐を助け出す。
北添「北添ダイナマイト!!」
全く別方向から分泌液の壁を粉々に砕き凄まじく力んだ表情をした北添が幼虫に勢い良く激突し、幼虫は転倒する。
王子、照屋「えぇ~~!?」
北添「鍛え上げた脂肪は鋼鉄以上の堅さを誇る。兎に角此処を離れるよ。」
四人は転倒した幼虫から一旦離れる。
王子「もう、追ってこないみたいだ。」
志岐「たたた助けてくれて……ああ、ありがとうございます。」
苦手な年上の二人に緊張し照屋の後ろに隠れながらお礼の言葉を言う小夜子。
王子「取り敢えず階段を探して下に降りよう。」
北添「そうだね。」
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フットタウン内部にて
香取「……っ!?」
私服姿の葉子は、壁に背を当てて気配を殺しながら徘徊するカマキリ達の姿を観察していた。
若村「……皆とはぐれたか…無事だと良いが……」
突然生身に戻されて転けて眼鏡にヒビが入った若村は、
眼鏡を取り。自分の壊れたスマホを眺める
若村「……生きて帰ってたら絶対にスマホと眼鏡買おう…っ!?」
近くカマキリの足音が聞こえてきて慌てて動く若村麓郎
若村「とにかく此処にずっとは危ない……体力がある内に動こう。上に目指すか下にいる出入り口を目指すか……葉子達は大丈夫か?」
赤紫色の毒々しいエネルギー波は、インセクトタワー内部にも影響を与えていた。
三浦「麓っ君……ヨーコちゃん。」
突然生身に戻されたボーダー隊員達はカマキリの襲撃に全員散り散りなってしまった。
好きな女の子の安否が気になるも、生身の今の自分の力じゃ自分の身すら満足に守れない。
カマキリ達に見つからないように取り敢えず仲間達と合流する事を目指す三浦。
違う方向に視線を向けると……黒光る甲羅と暗闇の中で目立つ赤いバイザー型の光が、三浦の顔と姿を照らす。
宇宙ビースト2「……。」
三浦「……へっ?」
エイリアンのゼノモーフに似た生物と遭遇する三浦。
更に別の方向から足音が聞こえて視線を向けると
ケムシマン「うん?」
更に緑色の二足歩行する不気味な人型芋虫の怪物の姿を目撃した三浦は、遂に恐怖の余り意識を手放し白目になる。気絶した三浦に二匹はゆっくりと近づいて行く。
熊谷「玲!茜!近くにいるなら返事して!?」
一方那須隊も突然トリオン体が強制的に生身にされてその隙にカマキリの襲撃に会い、散り散りになってしまう。
熊谷(急いで皆と合流しないと……)
幸い、どういう訳か、特定の場所には奴らは近付く事はないが、いつまでも立ち往生する訳にも行かない。
日浦「熊谷先輩~那須隊長~何処ですか~」
涙を流すのを必死に耐える茜は不気味な迷宮の中で皆とはぐれてしまい、一人ぼっちの孤独に耐えながら必死に仲間を探す。自分の現在位置すらわからない有り様だ。
那須「はぁ…はぁ…はぁ…」
那須は病弱な身体の中で動きながら気配を殺してカマキリ達の動き観察する。
当たり前の呼吸が酷く辛く身体全体の動きの一つ一つがトリオン体に比べてずっと重い。
那須(皆……。)
合間合間に自分のトリガーを起動させるも、一切の反応せずとてつもない無力感に苛まれるも、それでも諦めず懸命に現状打破に動く那須。こんな状況の息切れが多い自分の病弱の身体が本当に嫌になる……
那須(……他の皆も同じようにトリガーが使えないなら一番足手纏いなのは……私じゃない。)
はっきり言うなら状況は最悪の一歩前、自慢の俊敏な動きはトリオン体あっての物……それが封じ込められた今、私自身はいつでも気軽にカマキリ達の餌になるのと変わらない。
那須(皆、無事にいて……)
自身の生存は難しいと確信してせめて他のボーダーの仲間達の安否を気になる那須。
??「……。」
その時、背後に迫る気配に那須が気付くのが一歩遅れる。
那須「っ!?」
服の後ろを突然掴まれて慌てて背後を振り返る那須は、驚愕の目を見開かせるのであった。
無数のレーザーの光と音が飛び交いプレイター達の断末魔が鳴り響く中、相手の動き瞬時に観察し迫る前脚をバックステップで下がり間合いを測ってから勢いを付けてハイマンガンスチール製の特殊ナイフをすれ違いに振るい白いプレイターの幼虫の上半身と下半身を両断する剣持。
アラシ「今ので何匹めだ。」
傍に駆け寄り息を切らしてスパイダーショットの残りエネルギー確認するアラシ。
「数えてない……死骸の数が教えてくれるよ。」
アラシと後ろを振り返ると大量の死骸を無表情で眺める剣持。
アラシ「…間違いなく100匹くらい仕留めただろ。」
カンフー「何だかプレイター達に遭遇する機会が多いな。」
電磁警棒のトンファーモードに可変させたカンフーは重モビルスーツをプレイターの青い体液に染めながら剣持達に近付く。剣持と同じように流れ弾を人に当てないように接近戦に切り替えたカンフーもトンファーに潰したプレイターの外殻の破片を落とす。
グラサン「三人とも無事か?」
ブラックランチャーを持つ黒野と個人携帯用エネルギーバルカンを持つグラサンが合流する。
黒野「流石に奴らの巣だけあって接敵するのが多いな。」
アラシ「にしても多過ぎだよ。」
「……確かに。」
ボーダーの隊員達が少しは数を減らしてくれたらしいけどまだまだ沢山いる模様だ。気が一切抜けない。
黒野は心無しか焦るように見える剣持を見て。
黒野「グラサンと周囲をくまなく捜索したが、この辺りに生存者の姿が見当たらなかった。……先に進もう。」
黒野とグラサンは剣持達に迎撃を任せて逃げ遅れた市民を捜索していたのだが、徘徊するプレイター達しか見当たらなかった。
黒野(……人の死骸の形跡すら見つからないのは、気になるが……今は、上を目指そう。)
その時、黒野と剣持の耳に複数のプレイターの足音が聞こえてくる。
「…………先を急ぐよ!?皆。」
黒野「応。」
剣持の焦る気持ちを他所にとにかく接敵迎撃をする『お化け屋敷』
香取葉子は樹脂状の幾何学的な分泌液のフロアを独りスマートフォンを使いして仲間に連絡しようとするも、
香取「どうして誰も出ないのよ……」
不満を露にするも現状が良くなる訳でもない為移動する。そう決めた瞬間、風景の一部が突然ズレて何かが自分に迫るのを本能的に感じて咄嗟に葉子は向こう側へスライディングする
香取「ステルスカマキリ!?」
目の前に視線を向けるも姿が何も見えず、直ぐに染井がハカセとやら教えたプレイターと呼称されるカマキリと知る。直ぐ目の前にいる敵の存在に葉子は頼みの自分のトリガーを起動するも起動せず
香取「こんな時に!?」
振り下ろす透明の前脚を直感で避けて兎に角その場から逃げる香取……姿なき捕食者プレイターはその後を追い掛ける。その様子を赤いバイザー型の目は見ていた。
香取「何なのよ!?もう!?」
涙を流す葉子は必死に走りながら自分の中の1秒経つ度に肥大する死の恐怖を抑えて全速力で走る。
背後を振り返っても何も姿が見えないが、気配がする。
確実に死神の鎌が迫ってくる。
香取(直ぐにどこかに隠れないと……)
「…………。」
香取を追い掛けていたプレイターは、視界から香取をやがて見失う。
香取(あっち行けあっち行けあっち行けあっち行けあっち行けあっち行けあっち行け……)
プレイターの視界の死角に隠れていて動きの音と気配を殺しながら、必死に向こうに行けとカマキリに念じていた。
「…………。」
その必死の祈りが通じたのかプレイターはやがて香取の追跡を諦めゆっくりと移動していく。
安堵の笑みを浮かべる葉子。…………そしてその直後香取のスマホから電話の着信音がフロアに鳴り響く。
香取(なぁっ!!?マナーモードにし忘れた!!)
「っ!!」
口を大きく開け目を見開かせる葉子は急いでスマホの電源を切る。親友の染井 華が葉子達の身を案じ電話を掛けたのだ。
スマホの電源を切る事に意識を向けていた葉子は急ぎプレイターの方に視線を向ける。
香取「アイツは!?一体何処に!?」
「…………。」
視線の先にはプレイターの姿は無くだがさっきの電話の
着信音はプレイターにも聞こえた事を知っている葉子は警戒を一切解かない。周囲を見渡してさっきの個体を必死な表情で探す。……探す必要は無い。何故なら葉子の目の前に"既にいるのだから"透明化した状態で鎌状の前脚を葉子目掛けて振り下ろそうした。
自分以上に隠密能力が高い存在に気付かずに後ろからプレイターの身体を貫かれる。鋭い爪で身体が貫かれてゆっくりとじたばたするプレイターを持ち上げて嘲笑うように鋭い牙がある口を開けて相手の頭部目掛けて口腔内にあるインナーマウスをパイルバンカーの要領で飛ばし頭部の外殻を粉々に吹き飛ばし風穴を開けて仕留めゴミのように死骸を投げ捨てる。
宇宙ビースト1「……。」
プレイターの青い体液を大量に浴びた黒光りする甲羅を持つ生物の赤いバイザー型の目は香取を見詰めていた。
宇宙ビーストはゆっくり香取に近づいて行く。
香取「……。」グロテスクな物を至近距離で見て白目気絶する葉子。
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那須「っ!?」
鉄鬼「お姉さん。大丈夫?」
那須「……君は?」
那須の服の後ろを引っ張ったのは、小学生くらいの少年で玲は取り敢えず警戒を解く
鉄鬼「俺は鉄鬼。お兄さん!?此処にも逃げ遅れた人がいたよ。」
鉄鬼と名乗った少年は連れの人がいるのか誰かを呼ぶ。
春日「大丈夫かい?安心してくれ。信じられないかも知れないが僕は君の敵じゃない。」
鉄鬼に呼ばれたお兄さん……炎太郎は玲に目線を合わせて優しく話し掛ける。
最初にその人に出会った印象は左腕に変わった円盾を持っていて気さく青年に鉄鬼君は質問する
鉄鬼「ねぇお兄さん。お兄さんもボーダーの人なの?」
春日「違う。僕はボーダーの人間じゃあない。って……悠長に話している暇は無さそうだ。」
炎太郎は優しい表情から真剣な表情に変えて二人から視線を外し徘徊していた小型達が一ヶ所に向かっている様子を見て
春日(ベムとベムが憑依した少年に虫達が向かっているな……)
那須達も剣持達を守る為に静か闘志の炎を燃やし立ち上がり軽く二人を見ての左腕の円盾を外して……少年に手渡す。
春日「少年。この盾を貸すから……そのお姉さんを守ってやって上げてくれ。」
那須「あの……どうするつもり何ですか?」
春日「この巣の虫達を一掃する。」
那須「なっ!?」
那須(この人『お化け屋敷』の関係者なのかしら……)
鉄鬼「わかった。でもお兄さんこそ、この盾無しで大丈夫?」
春日は安心させるように鉄鬼の頭を撫でて言う。
春日「問題無い。盾だけの戦いが僕の取り柄じゃないからね。」
己の炎状のエネルギーを硬質化させ暖色の金属製ではないエネルギー製のリボルバーの二丁拳銃を二人が見えない所で生成し、プレイターの群れに向けて走る炎太郎。
規格外の火力二丁拳銃を持った銃手がプレイターの群れに向けて銃口を向ける。
春日「fire.」
銃口から光の速さの暖色系エネルギー熱線を発射。瞬く間にプレイター達の外殻を穴だらけにして燃やす。
春日「っ!?」
そして突然炎太郎の目の前が赤く発光し、姿を現すコセイダー。赤いフルフェイスマスクに青いスキーゴーグルを着けた男は炎太郎を見て一言。
「その人間の姿……フレイム仮面か?」
春日「えっ?このエネルギーの気配。君はベムなのか?何だその変な真っ赤な格好は」
「……具体的にはベムの分身体だよ。格好については今度説明するがこの姿では俺はコセイダーと名乗っている。」
するとプレイター達が二人に向かって集まっいく。自然と二人は背中合わせになり構える。
「お前コイツらを一掃する技確か持っているだろう!?」
春日「勿論だ。フレアスターダストエスペシャリー!?」
両手の持つ銃口に極限まで貯めた己の熱エネルギーを収束させ無数の暖色熱光弾が弧を描きプレイター達を一掃する。
「剣持らと合流するぞ。」
春日「待てコセイダー!?向こう側に逃げ遅れた子どもと女性がいるんだ。二人を置いてはいけない。」
「なら先にそっちに行くぞ!?」
春日「こっちだ!?」
二人は那須の元へ走る。
一陣の水色の風がプレイター達の間を通り過ぎ肉片に変えて
熊谷「あの……貴方は「死にたくないなら拙者の後を黙ってついてくるで御座る。」……。」
笠を被る黒い長髪の鋭い眼光が特徴的な青年が歩くとその周囲の徘徊するプレイター達は独りでに全て何か鋭利な刃のような物で身体をズタズタに斬り刻まれバラバラにされ辺り一面青い体液と一緒に転がっていた。見ようによっては惨殺現場にも見える。
熊谷「……。」
熊谷は和服を着こなす青年の身に付けている装備を見る
左肩に弓、背中に収納してる槍か棒の長物、両の足首に短剣、両腰の左右に太刀川さんみたいに刀を差している。
熊谷(滅茶苦茶怪し過ぎる……でもトリガーが使えないのに一人でこの状況を打破出来ない。背に腹は変えられない)
はぁ~~とため息を吐き熊谷は黙って皇虎についてく事にする。
日浦「あ、あの!?危ない所を助けてくれてありがとうございます。」
成川「……気にするな。」
黒いサングラスに黒いスーツ姿の男に笑顔でお礼の言葉を言う日浦 茜にプリズムファイターは……
成川(良い子過ぎて……何かやりにくいな……)
真っ直ぐしたキラキラと尊敬の眼差しから視線を外し眉間に穴のあるプレイター達の死骸を軽く見て
成川「とにかくお前の先輩達を一緒に探すぞ。」
日浦「はい。」
アラシ「おい。剣持!?」
「あぁ。」
次々と迫るプレイター達を剣持達は撃退する最中、その数の勢いが弱くなってきた事に気付く。
そして真っ直ぐにプレイター達の身体をバラバラにしてこっちに飛来する物を剣持は片手で力強く掴み止める。
「この円盾は……」
掴んだ円盾の柄と纏うエネルギーに身を覚える剣持。
春日「剣持か?」
太刀風「元気にしているで御座るか?」
成川「久しぶりだな。」
「先輩……。」
通路の奥から姿を見せた三人に目を見開き驚きの表情をする剣持をカンフーやグラサンは尋ねる。
グラサン「剣持。この人らどちら様?」
カンフー「知り合いか?」
「……俺の先輩です。」
間「何だこの集まりは?同窓会か?」
俺達が集まっていると罪無とサイクリードも姿を現す。
春日「えっ?まさか罪無先輩?」
「罪無先輩!?やっぱり来てくれたんだ!?」
黒野「お前……」
黒野は罪無の姿を見て険しい顔付きになる。
間「……。でっどういう状況だ?」
そんな顔を向けられているも気にする事もなく罪無は剣持ら状況を聞く。
成川「俺達の追っている連中がこのタワーの各フロアに
いるんだ。」
「僕らは逃げ遅れた人達の救出と」
黒野「頂上にあるボーダーのトリガーを停止させたアンチトリガー装置の停止又は破壊だ。」
那須「私達のトリガーが使えないのは、ソレのせいなのね。」
春日「皆、聞いてくれ。」
ある意味一般人の枠組みにいる炎太郎が作戦を考えたのか皆に伝える。
「この強引な会話の出し方……懐かしいな。」
突然の再会を懐かしむよりも、作戦を立案し実行するのが炎太郎だ。
春日「どのみち時間との勝負。……作戦を考えた……僕と成川先輩は市民達の退路の確保。皇虎先輩と罪無先輩は剣持達と同行して市民の救出又は装置の破壊だ。」
鉄鬼「悪い。なら俺は迷子になった孔明を探すから此処でお別れだ。」
サイクリード「なら俺が同行するよ。」
「君らだけだと心配だから付き添うよ。」
コセイダー、サイクリードは鉄鬼の友達を探す為に離脱する。
「三人とも絶対に無理はするなよ。」
「二人は俺に任せろ。」
コセイダー達と剣持達は別々に別れて移動する。
春日「僕と成川先輩は、退路の確保に動く。」
成川(俺は東京スカイツリーに罠を仕掛けてブラック・ミスト達の連中を誘い込むから、炎太郎は曇天の雲の中に隠れてる小型兵器を破壊しろ。)
春日(虫達を興奮させている調味料を混ぜた雨を降らすハリケーンボールだね。任せてくれ。)
「二人とも気を付けてくれ。」
春日「後で会おう。」
炎太郎と成川は剣持達から離れていく。
カンフー「剣持。俺達も行くぞ!?」
「いや那須先輩達を避難させた方法を考えてよ!?」
生身のボーダーの先輩達をこんな危ない巣の中いさせるのは普通にヤバい。
那須「大丈夫。」
突然、那須先輩は俺達に向かって言う。
「いえ何が?」
那須「私達も市民の救出を手伝うから連れてって。」
「えっ?駄目ですよ!?」
黒野「いや案外悪くないかも知れない。」
黒野は那須の意図に気付く。
熊谷「どういう事?」
黒野「俺達この武装した格好であなた方を救出に来ましたって言ってもスムーズに避難してくれる保証はない。それで那須さん達が嵐山隊の皆と一緒に避難を促してくれればこっちの任務がスムーズになる。」
カンフー「成る程、那須さん案俺賛成。」
グラサン「俺も賛成。」
那須「決まりね。皆、エレベーターに急ぐわよ。」
那須さんがいの一番にエレベーターに向かい熊谷達が慌てて後を追いかけ皇虎と罪無も那須達後を追う。
黒野「ちっ、此処は俺が引き受けるから剣持達も続け。」
プレイター達が襲撃を仕掛けてきて黒野が一人応戦の準備をする。
「でも先輩!?「志岐さんはお前の助けを待っているんだ!?早く行け!?」……死なないで!?」
剣持達は黒野を置いてエレベーターに向かうも、エレベーター近くにもプレイターがいて
アラシ「投げるぞ!」
グラサン、カンフー「応よ!」
「何を!?」
三人は戸惑う剣持の身体を持ち上げてエレベーターに向かって放り投げる。投げられた剣持エレベーター内にいた皇虎が受け止め
グラサン「エレベーターの扉を閉めろ。」
アラシ「俺達は階段使って向かう!?」
「アラシ、カンフー、グラサン!?」
那須「すいません。」
那須はエレベーターの扉を閉めてエレベーターは稼働する。
カンフー「急いで階段に向かうぞ。」
グラサン「応よ!?」
三人はエレベーターから離れて階段に向かう。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【ーーーーッ!?】
ブラックワン「っ!!」
突然タワーにいるベムとは別の銀河連邦の強力な3つのエネルギーの気配を感じ取るブラック・ミスト。何故自分達がいるこのタワーではない建物に奴らの気配がするのか思考するブラックワン。
ゴメル(如何しますか?無視するには余りにも危険な奴らです。)
ザジ(奴らの狙いは十中八九俺達だ。腕が鳴るぜ。)装置の防衛なのに戦う気満々のバルタン星人。
ブラックワン(ゴメル。ガバン。ザジ。)
((はい。))
ブラックワン(お前達三人は銀河連邦の気配が感じる方に向かい片付けて来い。)
((お任せを……))
インセクトタワーから東京スカイツリーへアインへリアルの三人が飛ぶ。
三人がタワー離れてからブラックワンは敵の考えを思考する。
ブラックワン(狙いは私達の分断か……プリズムファイター。)
精鋭揃いとはいえ、数も質はこっちに分がある……自分達が有利するなら奴の目的は…
東京タワーとは別の東京スカイツリー内にて
成川「……来たか。」
太刀風「5勇士達に気付かれたで御座る……」
春日「……!!」
突然次々と飛来してくる生体炸薬ミサイルの雨に三人は
爆発の炎に飲み込まれる。
ザジ「会いたかったぜ銀河連邦!?」
威勢の良い声共に肥大した両肩の複数の瘤の射出口から生体ミサイルを発射したザジが姿を見せる。
ガバンとゴメルはその様子を黙って見ている。
爆炎が炎太郎の力で打ち消されてそれぞれ装備を構える銀河連邦の三人。対するはブラック・ミストが誇る最強のサイボーグ格闘士達。
ザジ「此処で会ったら100年目!?覚悟しろ!?フレイム仮面!?」
春日「相変わらず君は口が悪いな……」
暖色系の炎状のエネルギーを両拳に纏わせ相対する炎太郎はザジを冷静に相手を見据えていて
ガバン「俺達の邪魔をする奴は命を落とす覚悟があると捉えても良いのか?」
太刀風「その言葉……そのまま返すで御座る。」
ガバンは皇虎を見据えてゴメルはジョージを見据える。
ガバン、ザジ「ふん!!」
右耳のリング状の耳飾りを軽く弾き音を鳴らして黒いスーツの全身を熱爆発させて人間の姿からバット星人の姿に戻るガバン。両肩を肥大させてバルタン星人の姿に戻るザジ。
春日「チェンジファイヤーーー!?」
太刀風「ハリケーンコンバージョン!!」
ゴメルと成川以外は本来の姿に戻り構える。
一瞬で両者が距離を詰め全員シュッと姿を消す。
ザジ「食らいやがれ!!全弾発射!!」
再び両肩から液体爆薬ミサイルを発射するザジ。
春日「フレイムショット!!」
脳波によって誘導されるミサイルの雨をすかさず距離を取り暖色系のエネルギーの弾丸状の光弾をザジに向かって放ちザジは左腕に装備した大盾で飛来する光弾を防ぎながら炎太郎に急接近して義手で炎太郎の顔を殴り飛ばす。
ゴメルは切断糸を成川に向かって放つも距離を取りつつ狙撃する。
ガバン「ふん!?」
太刀風「せぇいや!!」
ガバンは手の平から超高熱の光球を作り皇虎に向かって放つ。
皇虎は素早く跳び回り放たれた熱光球を黒刃裂刀で素早く斬り払いガバンに超高速で肉薄しガバン目掛けて斬り掛かるもガバンは瞬時に左腕の義手の鉤爪を展開し斬撃を受け止める。力比べをするも直ぐに互いに離れ水色の斬撃波と暖色と真紅の熱光線が飛び交う。
両者同時に間合い取り遠中近と攻守の主導権を激しく奪い合う。
ガバンは空高く舞い皇虎は奥義を構えザジが鋭い一撃で炎太郎を殴り飛ばし、ジョージがゴメルの仮面を蹴り飛ばす。
飛ばされた炎太郎は靴を削りながらスライド停止して皇虎は互いに背中合わせとなりその周りにザジとゴメルが着地して上空にガバンが陣取り挟み撃ちにする。
春日「グレンファイヤーーーーー!?」
太刀風「サイクロンフラッシューーーー!?」
強力な紅蓮の炎の渦と水色の突風の渦をそれぞれの相手に向かって放つも、
ゴメル「クカカカカ……」
ゴメルは両籠手から強力な糸を二人に向かって放ち身動きを封じ込めて全力のエネルギーを込めたザジが二人目掛けて走りながら右手の義手の爪を鋭く伸ばして
ザジ「双頭の白蛇王ザジの最大の拳キラーキングファングスネーク!!」
必殺の拳を一直線に二人に向けて放つ。
ガバン「とりゃあっ!?」
上に離脱しようにもガバンも両手から巨大な熱光球を作り出し真下にいる二人に向かって素早く投擲する。
春日、太刀風「っ!?」
二人は三人の連携技の大きな熱と光に飲み込まれて行く。
ガバン、ゴメル「……。」
光が収まり空高くに舞っていたガバンはゴメルの元に着地し肉が焼け焦げた匂いが充満する中心には背中合わせの炎太郎と皇虎がボロボロの姿になって力尽き倒れて行く。
春日「夢想ーー!?」
断末魔の叫び声を上げる炎太郎。瞳孔を見開かせて絶命した二人に近付くザジ。
ザジ「へっ!?これで漸くこの顔と両腕と右足の借りを返したぜ!?」
右足の義足で炎太郎の死体を踏みつけて怨みつらみを口にする。
ガバン「ザジ。戦いに敗れた死者を踏みつけるな。」
ガバンはザジの行動に注意する。
ザジ「ガバン。てめぇには関係無いだろう!?死んだ連中は全て俺の強さの証だ!?」
外の空間とは異なる異空間内部にて成川は一人己の罠を発動させる。
成川「……生物には使わないが貴様ら別だ。」
敵をまとめて結晶化させる罠を……
ガバン、ゴメル「っ!!」
目の前の炎太郎と皇虎の姿が結晶化すると同時に空間を覆う程の巨大結晶に姿を変えて広がりガバンとゴメルは飛翔し遅れたザジの両腕の義手に右足の義足が結晶に触れた瞬間……瞬く間に両腕と右足を結晶化されていきその勢いのままザジに迫る。
ザジ「ちっ!?」
ザジは咄嗟に両義手と義足をパージさせて空間から離脱する。
ゴメル「本物同然の分身を使ったプリズムランドマインですか。両籠手の糸が全滅してしまいました……クカカカカ……たった一人に手酷くやられましたね。」
左足のみとなったザジに手持ち無沙汰そうに隣に座り込み成川の罠を不愉快そうに呟く。
ザジ「クソッタレが!!?」
激情の叫び声を仮面ごしに叫び苛立つザジ。この手足を失った状態では戦う事は勿論の事普通に立つ事すら出来ない……誰がどう見ても完全に足手纏いだ。
ガバン「ゴメル。頃合いを見てお前はザジを連れてタワーに戻れ。」
ゴメル「ガバンは?」
ガバン「知れた事、私達を甘く見た銀河連邦の奴らを葬り去るまでの事……」
そう言いガバンは蝙蝠状の翼をはためかせて空高く飛翔し東京スカイツリーから移動する。
成川(取り敢えずこれで一人は確実に戦線離脱。当初の目標通りだな……)
成川は結晶化地雷付きの結晶分身を使い相手の戦力を削る戦術は見事に成功し、目標を果たす。
成川は東京に現れた3匹の40㍍サイズの大型プレイターを見て
成川(……後は出来る限りの後輩の援護に徹するか。)
成川は狙撃銃を持ち構える。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
エレベーター内での多機能機械弓に収納させた刃を砥石で磨ぐ音が響く。
太刀風「拙者は数ある刃のある武器の中で刀が一番好きだ。何故だと思う?」
「さぁね。」
太刀風「……記憶に残る。」
太刀風「このゴツい武器を別れた恋人の結婚式で使えば誰も コレを忘れないで御座る…」
間「おい。皇虎。そんな話 俺には関係ねぇ」
太刀風「……これは見た目には、散弾銃ほどは恐ろしくないだろうがね…」
間「……。」
太刀風「久しぶりにやるか?」
「よせ。先輩方。淑女達が見ている前で…」
間「……此処は剣持の顔を立てて大人しくしてやる。」
太刀風「……確かに、武士道に反していたで御座る。」
全員が直立不動でエレベーター内でシュールな時間が続く。
日浦「やっぱり狭いですね。」
「6人も乗っているからね。でも次のメインデッキのエレベーターに乗り換えの間だけですよ。苦しくないかい?」
日浦「大丈夫です。」
「フットタウンまでなら入場は無料だがメインデッキに行くには入場料金を払う必要があるな。」
熊谷「どのみちこんなヤバい状況だから誰がお金受け取るのよ?エレベーターガールもいないよ。カマキリに渡すつもり?」
熊谷が呆れた表情で剣持を見て答える。
那須「心配しなくても避難する民間人達の為にエレベーターは無料で使えるわよ。」
熊谷「中は少し派手だけどね。」
「そうなんですか?」
那須「見たら色々と驚くわよ。」
感じ馴れた強敵達と宿敵の気配が強くなるのを肌に焼けつく感覚が教えてくれる。
「先輩達。相手は全員上に陣取ってますね」
(……この無抵抗に挫折する程の威圧感……いるな、ブラック・ミストども…)
間「……そのようだな…俺達相手に掛かってこいの気概で自信満々にいるよ。」
両腕を組み壁に背中を預けながら余裕綽々の表情をする罪無。
太刀風「……おばあちゃんが言っていた。戦いは臍でする物だってな。」
那須隊(臍?)
「成る程。勉強になります。」
那須隊(????)
間「お前のおばあちゃん格言や知恵袋が俺達に分かるか!?もっと分かり安く言え……」
那須隊(……良かった……私達の感性がおかしいんじゃないんだ…)
間「作戦は至ってシンプル。俺か皇虎のどちらかが上の強敵達を足止めしてその隙に剣持は、上に取り残された市民連中を迅速安全に救出……」
「問題は足止めの策が失敗して相手に個別に分断された場合ですよ……各個撃破される危険も充分あるのですから……」
太刀風「その時、救出ではなくボーダーのトリガーを使えるように装置の停止か破壊に目標を切り替える。」
「それが無難ですね。」
作戦内容を会話しているとエレベーターが突然停止する。
日浦「わっ、何も見えないよ……」
室内は真っ暗になり剣持は緑色のケミカルライトを標準戦闘服から取り出し緑色の光を照らす。
「うん?」
剣持がエレベーターのボタンを幾つか押して反応を見るが、
間「どうだ?駄目か?」
「停電かな~~」
間「よし……エレベーターの中でムキムキマッチョな奴が揃ったな。おい。頼むから誰も屁をこくなよ。密室だから臭いが直ぐ変わるから分かるぞ。」
那須達((えっ?私達もその中に入っているの。誰もムキムキマッチョでもないのに……))
「そいつは……夢のようだ。那須先輩ちょっとこのケミカルライト持ってて」
那須「うん。」
間「夢想。お前の出番だ。」
太刀風「緑の光で夢想の表情より真剣に見えるで御座る。」
那須「あらホント。」
「ちょっと皆黙れないの?」
間「起きて間はな。寝てる間は静かだよ。」
太刀風「御免で御座る。しかし産まれてから死ぬまで喋るのが人間という物。」
「久しぶりの再会で嬉しくて話したい事多いのは良くわかったから少しで言いから黙ってて!!」
那須「動きそう?それとも壊れて立ち往生?」
「いえ、動きます。でも臨戦態勢はするように……」
その一言で腕を組んでいた罪無と皇虎は顔を見合せる。
するとエレベーターが稼働し上の階層へ上がって行く。
那須達は気付いていないが、エレベーターは剣持の念力で完全停止したエレベーターを上へ上がらせているのだ。
間「さて……」
「待ち伏せされていますね。」
太刀風「…待ち伏せている敵は拙者が相手をするで御座る。御主達は昇降機が停止したら非常用の階段から先に進め。」
多機能機械弓を左肩に引っ掛けて両手を両腰の黒刃裂刀の持ち手に手に掛けて皇虎は言う。
間「なら小娘達の面倒は、剣持に任せよう。」
「え?」
那須隊「「え?」」
(・_・)した表情をする剣持は那須達を何度も視線を向けて罪無を見るも、
間「そもそも俺は馴れ合いが嫌いだからな。」
太刀風「勝手にするで御座る。」
那須隊(協調性が無い先輩なんだ……)
フットタウンのエレベーターが目的の階層に止まり銀河連邦の三人の纏う空気が変わる。
間「ふん!?」
罪無はエレベーターの天井の扉に向かって蹴りを放ち外側から施錠している扉が罪無の一撃であっさりとひしゃげて吹き飛ぶ。
「…鍵が掛かっているから内側から絶対に開く事ないのに。」
※良い子の皆、停電でエレベーターが突然停止した場合は非常用のボタンを押し続けるように……押し続けていれば異常に気付いた救急隊が見つけてくれるから…天井の扉は映画やアニメや漫画みたいに外側に鍵が施錠し開く事は無いからね。
間「小娘達は騒ぎが収まるまで上にいろ。多分煩くなるから。」
剣持は一度那須達を見て
「それ良い案かもしれません。今は那須先輩達は生身で危ないですからエレベーターの屋根に少しの間居て下さい。」
突然の罪無の提案を採用する。
那須「でも「わかった。」熊ちゃん!?」
熊谷「生身じゃどのみち剣持君達の足手纏いですから……茜、先に上に昇るよ。」
日浦「待って下さい!?熊谷先輩。」
那須は熊谷達の協力でエレベーターの上に昇る途中、剣持の方に視線を向けて
那須「……私達が上に上がっている途中でスカートの中は覗かないでよ?」
「変な事言ってないでとっとと上がって下さい!?」
完全に臨戦状態なのに変な事を言う玲に剣持は鋭いツッコミの言葉を言い。友子、茜、玲の順番に上に上がって行き。先に熊谷が上がる事で残りの二人を引っ張る事が可能で熊谷が茜の手を掴み最後にこちらをじっと見ていた那須先輩も三人の協力で上に上がる。
太刀風「……仕事の時で御座る。」
太刀風(開けろ。剣持。)
先輩から聞こえたテレパシーに剣持は無言で応じ念力でエレベーターの開閉する。
太刀風「っ!?」
二刀の刀を抜刀し切り込み役として皇虎がエレベーターの外に一気に出る。
風だ。吹き荒れる風だ。一陣の風状のエネルギーと共に侍は走る。
自身に向かって次々と飛来する緑色のレーザーの雨を全て見切り黒き刀身が捉えて弾いていく。どの銃手がどの方向から撃っても弾かれ、黒服にサングラスを付けた連中達を風と共に次々と斬り捨て無双ゲームの雑兵達並みに宙に舞い上がり肉片に変えられて吹き飛ぶ。その様子を見て剣持と罪無はこう感想を言う。
「「相変わらず、一騎当千の強さだな……」」
己の身体能力と剣の技だけで相手の数や質や戦術をゴリ押しで覆す……相手する連中が可哀想になるくらいに。
弓の名手で名が広まっているのがかなり不満なのか、自分の好きな武器を使って戦っている分イキイキとしている。ハリウッドのアクションシーン顔負けの高速の動きで瞬く間に敵を片付ける皇虎。映画好きの夢想も感嘆の声が上がる。
二刀の刀を回転させながら走りレーザーを斬り弾き身体全体を回転させながら飛びそれぞれの刀で相手を刺し貫き。
太刀風「もういいで御座るぞ。全員仕留めたで御座る。」
短い時間で戦闘が終わった事見届けた剣持はエレベーターの上に昇った那須達に声を掛ける。
「皆さん降りてきて。次のエレベーターに向かいますよ。」
滅茶苦茶に入り組むフロアを歩いて先に進んでいると
宇宙ビースト1「っ!?」
香取「……。」白目気絶のチーン。
恐怖に気絶した香取に跨がるエイリアンの黒いゼノモーフみたいな外見をした宇宙生物のバイザー型の目に視線が合い。
「ウオオオっ!!」
剣持の頭の中で何かがカッとなって爆発する。ナイフを抜き香取を助けようと宇宙ビーストに向かって全身を使った体当たりを放ち、レッドマンの身体能力を合わさり宇宙ビーストは吹き飛ぶも猫のようなしなやかさで体勢を立て直し、軽く吠えて剣持を敵と認識する。
(……何で香取さんが此処に居るんだよ!?)
気絶した香取に視線を向ける剣持にベムは警告を言う。
(目の前の生物に気にしろ!?)
(分かってる!?)
対する剣持は、全く未知の宇宙生物に臆せずに、生身の那須達と香取を守ろうと立ち回る。
猫のように俊敏に跳び掛かる宇宙ビーストをタイミング良く顎を殴り飛ばし幾何学的な分泌液の壁ごと破壊する。壁の向こう側に互いに向かい合い素早くナイフを持って構える剣持。
再び跳び掛かる宇宙ビーストに乗り掛かられてマウントと取られる剣持。鋭い爪が万能ヘルメットの表面やアーマーベストの装甲を何度引っ掻き暴れる相手の首を掴みマウントの主導権を激しく取り合う両者。
剣持は宇宙ビーストの腹を全力で蹴り飛ばし那須達のいる所に手足が千切れた虫のように倒れのたうち回りながら起き上がる宇宙ビースト。
「ソイツから離れて!?」
剣持の焦った声に那須達は慌てて宇宙ビーストから離れて剣持も急いで起き上がり那須達の前に立つ。
宇宙ビーストは一度那須達に視線を向けるも剣持の方に集中し野獣の如く腕を連続で振るい剣持はその一撃を紙一重に避ける。
(っ?何故危険探知が反応しない……)
害意や悪意や敵意に反応する自分の能力が目の前の存在には反応しない。
宇宙ビーストの棍棒のような尻尾を避け続けて尻尾を掴むも短い為に引っ張れない。
剣持は尻尾が掴めないなら宇宙ビーストの片足を掴み持ち上げて勢い良く振り回す分泌液の壁に相手の頭を何度もぶつけて放り投げるも、宇宙ビーストは全然堪えてない。
間「何やってるんだ?」
「見てわからないですか?先輩。絶賛戦闘のまっ「お前サイクリードの使役の宇宙ビーストだろ。」……(*゜д゜*)えっ?」
数分後
「あの、誠に数々のご無礼な事を申し訳ありませんでした。」
宇宙ビーストは剣持を軽く叩き。
宇宙ビースト1「以後、気ヲ付ケロ!!」
「はい。本当にすいません。」
那須「あの?」
ずっとさっきまでの戦いを黙って見ていた那須は罪無に宇宙ビーストについて遂に訪ねる。
間「うん?どうした?」
那須「あの人何なんですか?」
宇宙ビーストは気絶した香取を担ぎ上げて那須達の横を通り過ぎて何処かに移動する。
間「【エイリアン】の映画が大好きなコスプレーヤーだよ。」
宇宙ビースト1「俺、コスプレーヤー!?」
熊谷「にしては動きとか色々滅茶苦茶リアル過ぎない!?」
日浦「それだけ【エイリアン】のエイリアンが好きなんですよ。」
何処からかリアカーを持って来た別の宇宙ビーストが姿を見せ担ぎ上げた香取(気絶)を荷台に乗せて
「ミューラー先輩も助けてくれたんだ。ありがとう。」
(あれ?そもそも何で香取さん達が東京タワーに居るんだ。)
荷台の中には三浦先輩を始め恐怖に染まり白目を剥く老若男女がいた。
「何で皆、気絶しているんだ?」
宇宙ビースト2「知ルカ?皆、人ノ顔ヲ見タラ勝手ニ倒レヤガル。失礼ナ連中ダ。」
那須「そのリアル過ぎるコスプレのせいでは?」
宇宙ビースト達はリアカーを持って地上を目指して移動して行く。
間「後俺も別行動させて貰おう。」
「ちょっと、さっきの足止めからの救出作戦が出来ないじゃないですか!?」
間「ソレはお前の仕事仲間と完遂しろ。」
罪無はプレイターではないブラック・ミスト達の気配を感知する。
アラシ「お~い。剣持。」
グラサンとカンフーにアラシが非常階段から顔を見せる。
間「俺は俺の自由にさせて貰うぞ。」
そう言い罪無は剣持達から離れて行く。
「皇虎先輩も罪無先輩も勝手なんだから!?」
無表情で勝手な先輩達の行動に頭を悩ませる剣持。
グラサン「まぁ、一般人だから命令とか無いし仕方ないだろ。」
那須「急ぎましょう。」
「そうだ。志岐さん達や皆を助けないと
那須さん達と剣持はメインデッキ行きエレベーターにに向かう。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
志岐達はメインデッキに続く階段を降りてメインデッキに到着する。
嵐山「王子。北添」
王子「やぁ、皆、怪我とかしてないかい?」
私服姿の嵐山達が王子達に駆け寄り、王子は爽やかな笑みを浮かべ嵐山達の安否を心配する。
木虎「此れでも私達A級ですよ。まぁ、プレイターとやが突然動きが鈍くなったから咄嗟に此処に逃げ込んだんですけど……其よりもどういう集まり何ですか?」
王子は北添に照屋の後ろに隠れている志岐を軽く見て一言。
王子「怪獣に連れ拐われたボーダー隊員かな?」
染井「志岐さん。」
志岐「えっ?染井さん!?」
染井は志岐の姿を見て急いで駆け寄り。
志岐「どうして染井さんが此処に?」
染井「部隊の皆と遊びに来たのよ。」
志岐「私は友達と映画を見に……」
互いに事情を話す中で
ブラックワン「……来たか。」
「助けにきました!!」
「「っ!?」」
メインデッキに大きく響き渡るは剣持の声、その大きな声はデッキ内にいた全ての人達の耳に届き、それぞれは安堵を表す表情をする。
アラシ「退路は確保した!?全員脱出するぞ!!」
「カンフー、グラサン、アラシ、三人はボーダーの人達と協力して此処にいる人達を頼む!?」
カンフー「え?剣持は?」
「俺は……」
カンフー達から視線を離して宿敵がいる方向に視線を向ける。
ブラックワン「……。」
「はぐれた黒野先輩を探す。」
此処へ来る途中プレイター達の襲撃に分かれた黒野の救出を口にする。
アラシ「なら、俺も着いてく。」
「否、一番に優先するのは此処にいる市民達の安全だ。黒野先輩の方は俺に任せてくれ。」
カンフー「……分かった。…信じるぞ。」
ハカセ「剣持~~アラシ~~カンフー~~グラサン~~!!」
知ってる人達の出現に涙目と涙声のダブルをして凄い顔になるハカセはアラシ達に駆け寄る。
「ええぇぇぇっ!?ハカセさん!?」
グラサン「何でお前此処にいるんだよ!?」
ハカセ「(T△T)アウアウアウアウアウ……」
カンフー「成る程、お前も大変だったんだな……」
ハカセはドラえもんののび太のようにカンフーに泣きつき事情を説明しているも
アラシ「何言っているのか分かるか?」
「さっぱり分からない……」
剣持達には何を言っているのか全然分からない。
カンフー「取り敢えず、ハカセも危ないし皆と此処から避難しろ。」
ハカセ「(T△T)アウアウアウ」
アラシ「よっぽど不安だったんだな……」
「そうですね。」
染井「……剣持君。」
染井は剣持に声を掛ける。
「……染井さんも急いで此処から避難して下さい。」
色々と言いたい事はあるも剣持は染井達の安全を最優先にする。
染井「……分かったわ。剣持君も気を付けてね。」
「……はい。」
(ごめん。染井さん……多分今回は約束出来ない……)
黒き勇者からは纏う威圧感も殺意も何も無いのが逆に酷く恐ろしい……だが……静かに向かい合わないといけない……
(考えてみれば、僕がタワー内でボーダーの先輩と遭遇するまで"何故か"全員"無傷"だった……)
はっきり言うなら……タワー内にいる生身のボーダー隊員達の何人かはプレイター達に殺されている事も覚悟していた。影浦隊長達には薄情かも知れないがそれこそ彼らの全滅だって視野にいれていた……しかし不思議と僕らと合流するまで彼ら彼女らは奇跡的に全員無事だった……皆が狙われないように動いたり、色々な機転を使って危機を乗り越えたのもあるが、それだけではない……
(答えは一つ……)
ブラックワンは静かに腕を組み、『お化け屋敷』を…否それこそ他の事などどうでも良さそうに…只一点に俺だけを獲物を見るような目で見ていた。
(奴が……ブラックワンが、ボーダーの人間やタワーにいる市民達を人知れず超能力や魔法で守っていたんだ。)
凄く……凄く認めたくないが…ブラックワンがタワーに居なかったら被害は更に最悪だっただろうに……
メインデッキにいた人達はボーダーと『お化け屋敷』の案内の元、この場所から避難して行く。
志岐「剣持君!?」
那須隊達と一緒に避難しようとする志岐と目と目が合い安心させる笑顔を彼女に見せ
「志岐さん。後で必ず会おう。」
志岐「分かった!?」
二人は再び離れ離れに別れる。
やがて剣持と目の前のブラックワン達以外この場に残っている連中は居らず、場に静寂が支配する。
ブラックワン「人を探す理由を使い此処に残ったか。」
「お前は俺と闘いを望むようだし、頂上にある装置を停止する必要があるからな。」
ブラックワン「簡単に向かわせはしないぞ。」
油断も隙も無い佇まいで剣持と向き合うブラックワン。
「まずは礼の言葉を言っておく……俺が来るまでタワーにいる連中を人知れず、守ってくれてありがとう。」
ブラックワン「……私達の戦いに余計な心配事を増やしたくなかっただけだ。不安の種は出来る限り排除した方がお互いの為だ。」
互いに言葉と共に臨戦態勢に入る両者。
「勝負したいのは、俺も同じだが……悪いが、今は任務中だ。」
ブラックワン「……残念だがそれも私には関係無い事だ。」
目の前のブラックワンが忽然と消えて、
「っ!!?」
剣持は警戒し瞬時に両腕を赤く光らせ、気配が目前に感じると同時に黒き勇者は間合いを詰め互いに反射的に腕を振るい両者の二の腕と纏わせたエネルギーが激突。二つのエネルギーが激しくぶつかり合い、両者の床が亀裂を作り大きくめり込む。
ブラックワン「傭兵の戦いは何時も突然だ。応じて貰うぞ。ベム。」
一歩退かずに静か睨み合う黒き星の勇者と紅き星の勇者。
「違うまい。」
剣持は均衡を崩して鋭い蹴りを放ち応戦する。距離を取るブラックワンに追撃をする剣持。最初の蹴りを頭部を狙い放つも、首を反らして回避されるも続く一撃を軸足にエネルギーを貯めて左右の軸足を変えて重い一撃を再び放つもブラックワンは左腕でその破壊力のある一撃を受け止める。相手は受け止めた衝撃と共に足元の床がめり込むも吹き飛びもしない。まるで樹齢が何十万年もある巨大な樹のようだ。
ブラックワン「速く…そして重い…更に腕を上げたな。」
受け止めながら蹴りを押し込む剣持にブラックワンは嬉しそうに言う。
「片腕で受け止めた奴が言う事かよ。」
蹴りの押し込みが分が悪いと理解した剣持の姿が忽然と消えると同時に後ろに回り込まれて
「レッドパンチ!!」
ブラックワン「っ!?」
背後から放たれた一撃を素早く振り返り片手で受け止め向かい合う両者。
ブラックワン「良いぞ!!ベム!?」
声に喜びを表し左手で剣持の片腕を掴み勢い良く空中高く放り投げる。
放り投げられた剣持は着地するも、黒いエネルギーを両腕に纏わせて再び剣持との距離を一気に詰める。
【ーーーーッ!?】
(速い!?)
ブラックワン「ブラックフィスト!?」
両腕を前方に組み合わせ防御の構えをしてタイミング良く床を後ろに蹴り放たれた一撃を最小限にダメージに抑えてから、ブラックワンは拳を連続に振るい、剣持は連続攻撃を次々と回避する。両者様々な宇宙拳法の構え打撃の応酬をするも、なまじ互いに手の内や戦い方を知っている為、対象方法も熟知しているせいで攻め切れない。赤く光る拳を力強く握った剣持はブラックワンに向かって飛び込みブラックワンも黒く光る拳を握り迎撃する。
「「レッドパンチ!!/ブラックフィスト!?」」
互いに相手に向かって己の拳を勢い良く放ち激突。互いの衝撃で剣持は吹き飛ぶも両足を踏ん張り逆に激突の衝撃で宙高くに舞い上がったブラックワンはそれすら利用して天井を勢い良く蹴り反動から剣持に向かって高速回転蹴りを放つ
「もう引き分けにしないか?お互い仕事で忙しい身だ。」
ブラックワン「つまらない事を言うな。ブラッククラッシュ!!」
「本当に俺忙しいんだよ。」
迎撃は辞めてその場から直ぐに動きブラックワンの蹴りが床を砕き、剣持は飛来する床の破片を両腕で防御し向き合う両者。
ブラックワン「楽しいな!?ベム!?お前との戦いはまさしく悪の本懐だ!?」
「悪の美学を押し付けるな!!戦いが楽しいのはあぁ、それは同感だよ。」
互いに拳を構え走り出し同時に跳躍し拳が激突せずに空振るも直ぐに振り返り構える。
構えを解きゆっくりと間合いを測るブラックワンに対して一進一退に警戒する剣持。両者の実力が垣間見える。
勝負は再開されて両者同時に肘をぶつけ合いスピーディーにブラックワンの回し蹴りを距離を下がり避け追撃の足払いを剣持は素早く側転して回避する。
ブラックワン「ブラックフィスト!!」
剣持は拳を避けつつ相手の二の腕を掴み背中合わせから背後から連続肘打ちを叩き込み背中合わせを辞め距離を詰めて
「レッドパンチ!!」
ブラックワンの顔に剣持は拳を叩き込む。顔を思い切り殴打され半歩下がるもその声は喜びに満ちていた。
ブラックワン「……やるな。」
ブラックワンはマント翻し回転させ身体全体を使った裏拳を剣持の胸に叩き込み吹き飛ぶも、皇虎に貰ったサーベルを抜き床に刺して踏ん張り。ブラックワンを見据える。
ブラックワン「来い!?レッドマン。」
漆黒の高周波マントをエネルギーに靡かせて余裕綽々に剣持達を挑発する。
剣持が素早くサーベルで回転斬りを振るうも簡単に見切られ追撃の斬撃を片手で防がれ逆に蹴りや打撃を貰う始末。
ブラックワンは超能力の高熱のパイロキネシスを放ち、剣持は直撃を避けて炎の勢いが消えてからブラックワンに迫るも
ブラックワン「ふん!?」
相手は超能力の炎を消し高周波マントを硬質化させマント越しに剣持にアッパーカットを叩き込む。
「ぐわああああ!?」
その一撃で身体を回転させて吹き飛ぶ剣持。
倒れた床がめり込み亀裂が広がるも倒れた剣持に追い打ちはせずに待つ。
ブラックワン「さっさと立て。」
「……。」
剣持はゆっくりとサーベルをしまい起き上がる。
ブラックワン「そうこなくてはな。」
剣持は拳を構えブラックワンに向かって走り出す。
更に互いに拳と蹴りを連続でぶつけ合い追撃を警戒し距離を素早く取る両者。
「だがやはり強いっ!?」
(このままだと千日経ってもケリがつかない。)
相手が武器を使っていないのは、俺との久しぶりの戦いを思う存分産まれ持った四肢を使いたいからだろう。
ブラックワンは連続の鋭い回し蹴り対して剣持は低い体勢からの足払い互いに蹴り技を回避しては追撃の蹴りを放ち続ける。
(だが……やはり今は、任務中……任務遂行を優先させて貰う。)
この場の離脱を思考する剣持はブラックワンの後ろの壁に注目して
ブラックワン「ブラッククラッシュ!!」
足に黒いエネルギー纏わせた飛び蹴りをすれ違いの要領で蹴りを避けて壁を目指して剣持は一気に跳び幾何学的な樹脂状の分泌液の壁を赤いエネルギーを纏わせた蹴りで粉々に砕き、インセクトタワーの外に身を投げる。
ブラックワン「なっ!」
壁が壊されて突風が吹き荒れる中で剣持は宿敵に一度振り返り言う。
「この勝負は預けた。」
ブラックワンの返事も聞かずに飛び降りる剣持。
ジェリコ「俺が追いかけます。」
アインへリアル5勇士一の速さを持つ男が剣持の後を追う為に剣持同様に飛び降りる。
ブラックワン「あの少年は殺すな。生け捕りにして私の前に連れてこい!?」
ジェリコ「分かりました。」
ブラックワンも飛び降りた剣持を追いかけようとするが、異次元から放たれた狙撃が自分の足元に次々と命中する。
ブラックワン「っ!?プリズムファイターか!?」
自身の高周波マントで狙撃を防ぐも命中した箇所から結晶化が拡がり初めて、
ブラックワン「くっ!」
黒き勇者は片手でマントを素早く外して手を離しマントは瞬く間結晶化して崩壊する。
東京スカイツリーにて
成川「……ほぅ。悪くない。」
剣持をブラックワンから離脱させる為、狙撃を自身の異空間から気配を最小限に殺して狙撃する成川はブラックワンの対処方法に感心を覚える。
スカイツリーの内部とその周囲には、既に物言わない結晶化したプレイター達の残骸が野晒しに晒される。
東京スカイツリーにいた全てのプレイターは全滅していた。
成川「……特定されたか。」
悪の美学を何よりも大事にし正々堂々の戦いを好むブラックワンは合理的で効率的な戦術や狙撃手を最も嫌う。故に奴らとの戦いはまず一番に狙撃手達を全滅させられる。
ブラックワン「……。」
ブラックワンは妖刀を居合いの構え狙撃斬撃破を抜刀と共に東京スカイツリーにプリズムファイターに向かって突きの一突きを放つ。東京タワーから東京スカイツリー……普通なら届く事などない距離……だが、黒き勇者の斬撃破の前ではその前提条件が変わる。
成川「…ヤバい。」
余裕で放たれた目にも止まらない速さの赤い突きの一突きは、成川の目前に迫り命中直前に瞬間移動でギリギリで回避する。
成川(此れでは異空間から迂闊に出るに出られん。)
狙撃が止んだ為、ブラックワンは追撃を辞めて各持ち場にいるアインへリアル5勇士にテレパシーを送る。
ブラックワン(ジェリコ、ゴメルはインセクトタワー頂上の装置に接近する敵から装置を防衛しろ。ケスノーチはザジの回収。ガバンはゴメルが用意した小型兵器に接近する敵を排除しろ!?)
アインへリアル5勇士((御意。))
ブラックワン(そして、ベムが憑依した少年を私の前に連れてこい。)
ブラックワンは気配を人間レベルに下げメインデッキを後にして銀河連邦を探す為に動く。
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「っ!?」
メインデッキから空中で落下する夢想は分泌液で出来た不安定な形状を床に勢い良く叩きつけようとした瞬間、機械仕掛けの両翼をつけた拓也が、落下する夢想に近付き
鏡「手を掴め!?」
夢想は本能的に拓也の手を掴み
鏡「ほいさ。」
夢想を分泌液の床に優しく下ろす。
「君は?」
機械で出来た翼を装着した同じくらいの年頃の少年に夢想は話し掛ける。
鏡「俺?只の君の命の恩人さ。」
明るく笑みを見せる自分の後ろに誰かが凄まじい衝撃と共に落下してくる。
〔推奨挿入歌 刃~the divne blade~〕
ジェリコ「……残念だが装置の破壊はさせないぞ。」
【ーーーーーーーーーーーーーーーーッ!?】
声が届くより早く全身が震え上がり身体が尋常な殺意に反応する。
「っ!!!!?」
(ベムの危機探知能力がこれまで感じた怪獣達の気配を余裕で越える危険を知らせている……コイツは…一体!?)
鏡「お前は……」
ジェリコ「……ザジやゴメルが罠に嵌まり戦闘不能にさせてその隙にここまで登り詰めるとはな。だが其れも此処までだ……」
(身体が震え過ぎておかしくなっちまいそうだ……只の其処らの奴とは違う……)
ジェリコ「俺はアインヘリアル5勇士が一人。『黄金の蟷螂』のイカルス星人のジェリコ。」
青、銀、緑、黄金の四色の色が虎の縞模様を表す装甲鋼を身に纏った細身の緑色のイカルス星人が姿を見せる。
(ジェリコ!!)
その名を聞いて夢想は驚愕な表情に変わり同時に身体は更に震え上がる。
ジェリコの指先の全ての爪を鋭利な刃物のように伸ばし自分達よりずっと細いそれこそ女性と同じくらいの両の腕に仕込んだ鎌が向きを変えて虚しそうな目を自分達に向けられる。両腕が黄金に光輝き鋭い死神の鎌状のエネルギーを纏うその腕を見て恐怖を覚える
(……俺よりも細い腕だ。だが…その細い腕から俺よりも遥かに殺し過ぎて濃厚の死の香りが漂っている……命を刈り取る死神の鎌の姿が見える。)
そして以前格闘訓練中カンフーに見せて貰った中国の蟷螂拳に似た姿勢に両手を蟷螂の前脚……蟷螂手と呼ばれた手の構えをする相手に激しく警戒する剣持は己自身と近くにいる少年に叫ぶ。
「構えろ!」
(過去に何度も対峙する機会もあったが……どんなに有利な条件になっても……この息の凍る程の凄まじい殺気に包まる感覚は慣れようがない!)恐怖に飲まれないように先輩に貰ったサーベルの持ち手を握る。
鏡「っ!?」
夢想の間髪入れずの一言に構える拓也。
【ーーーーッ!?】
そして目の前で姿が魔法みたいに消える。漫画やアニメのようなシュッと……瞬間移動と見間違うような
鏡「へっ?」
足音が聞こえるよりずっと速く俺達の目前に敵が現れる……その余りの異次元のスピードに脅威を覚える剣持とベム。
「バカっ!避けろ!?」
(相変わらずの異常な程の瞬発力。)
鏡(んな事言っても身体の全部が重い!!)
鏡「っ!ぎゃああああああああああああああ!?」
次の瞬間首に迫る死の鎌を情けない悲鳴を上げながら間抜けに回避する拓也。ギリギリの回避に成功してジェリコから距離を取る二人。
ジェリコ「……。」
鏡「何この速さ!人間技じゃねぇ!?ひぇっ!!」
「注意しろ!一撃でも貰ったらお陀仏だぞ!」
鏡「あひょーー!!」
両目を飛び出しながらビックリした表情をする拓也に対して再び肉眼で追えない速さで腕を連続に振るうジェリコ。再びその黄金のエネルギーを纏った即死の刃を水平に、垂直に、斜めに次々と放ち。その斬撃破を再び回避する拓也と夢想。
ジェリコの高速移動ですれ違った瞬間の衝撃波に二人は
吹き飛ばされてゴロゴロと転がり、
「っ!?起きろ!攻撃が来るぞ!?」
起き上がり二人に向かって身体をネコ科の生き物のように低く構えて姿がブレる程の俊敏な高速移動で、両腕を振るうジェリコ。低姿勢から迫る高速突撃を二人は別々で回避する。
剣持は超感覚と身体能力で、拓也は空を飛んで高速突撃をやり過ごす。
その斬撃の速さにボーダーの攻撃手達や刺骨を放ち攻撃するトゲラ等と違って動きが速すぎる。
「っ!?」
(バカっ!攻撃しろ!)
ベムの言葉に反応して拓也を集中攻撃するジェリコに視線を向ける。そして覚悟を決めて一気に走り出す。
「うおおおおおおおおっ!?チェストーーーー!?」
拓也に向けて攻撃を放った瞬間を狙いジェリコを背後から先輩から貰ったサーベルで攻撃する夢想。火花が散るも直撃するが……感じた手応えに苦悶の表情をする。自分の一撃を何故ならジェリコは片手で難なく受け止められる
「ぐっ!」
(滅茶苦茶固いぞ!?コイツの装甲鋼……)
ジェリコ「……遅い!」
「ヤベっ!?」
【ーーーーッ!?】
背後から来た攻撃に直ぐに対応し斬り上げを放つジェリコ。直ぐに危機探知能力をフルに使い回避。距離を離し
体勢を安定させて多目的レーザーサーベルを右手に何時に無く鬼気迫る表情をする剣持。何処からの攻撃からも対応しようと闘志を燃やす。
ジェリコ「……少年の実力では"遊び"にもならないが……少し相手をしてやろう……シャオッ!!」
決意を籠った目をする夢想とベムの闘志に答えるように対するジェリコは殺気を迸らせて蟷螂ように低く構えて瞬きと共に腕を素早く振り下ろす。その速さは 光の速度と変わらない……
「チェストーー!?」
間髪入れずに踏み込み全力で走り剣持はジェリコに向かって連続高速斬撃を振り放つも、振り下ろされた剣持の無数の剣閃をジェリコは次々と片腕を高速に振り上げ全て簡単に弾き返して次々と火花が散る。
「……!?」
(速いっ!?片腕だけで簡単に防がれた!?)
(そんなの知っている!それでも手数で畳み掛けろ!?)
「っ!!」
ベムの助言を聞き剣持は相手の懐に素早く迫り剣を水平に素早く放つも片肘であっさりと防がれてジェリコは両腕を左右に振るい高速の連続攻撃を放つ。無数の連続攻撃にその余りの攻撃の速さに斬撃破が距離を無視して飛来する。
(攻撃が来る!?防御は間に合わない!)
(なら回避!!)
自分の持ちうる身体能力と超感覚をフルに使い至近距離から迫る斬撃破を紙一重で全て避けられずに幾つ物の掠り傷を作り回避を終えてから剣持は一気にジェリコに迫るも、ジェリコは焦らずに片手を縦方向に振り下ろし、振り下ろされた腕から黄金の巨大な斬撃破が夢想を襲う。
(頭から股下まで両断する正中線の真っ向斬りで遠距離攻撃をするなよ!?)
迫る斬撃破を横転して回避するも、回避した矢先、距離を無視した高速移動で目の前に現れたジェリコは両腕を振るい死の鎌を振るう。相手との距離など意味をなさない速さで距離を詰められて振るわれる猛攻を火花が舞い散る中で対応するもその猛攻の速さにサーベルで捌ききれず簡単に追い詰め腹を蹴り飛ばされて無様に倒れて転がり、痛みで苦悶の表情をする剣持に音も無く近付く。
「はっ!?」
片手に頭をあっさりと掴まれ持ち上げられ追い詰められる。
ジェリコ「……こんな物か?レッドマン。弱くなったな。」
失望を込められた言葉を言われるも反論する暇もなく。
(対応しようにも…動きが全部速過ぎる。)
(ヤベッ死ぬ!)
複数の戦法を次々と切り替えるテクニックをゴメルとは全く違うスピード特化した単純な能力のイカルス星人に追い詰められる夢想。
(ゴメルとは別の意味でこの宇宙人強い!!)
高いスピードと瞬間移動能力系統とはフュージ・キールを交戦済みなのに、そのスピードは瞬間移動を多用して不意討ちが基本のキールを遥かに越えた……それこそ天と地程の差がある……異次元の速さだ。目で追えれないが危機探知に反応してもギリギリ。しかもまだ奴は得意な剣技も使っていない事実にベムは脅威を覚える。
ジェリコ「シャオッ!?」
首をギシギシと締められる剣持。
鏡(イヤ絶対に無理!!30秒コイツ相手に生き残れただけでも奇跡だよ!?)
全身から感じる威圧感……尋常じゃない殺意と殺気が肌に貼りつく。確実の死が迫るのを全身が伝えてくれる
鏡(怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い)
アインヘリアルのサイボーグ格闘士の実力に……恐怖に襲われる拓也……だが、己の拳を握り締めて駆け出す。
鏡「ソイツを殺らせるかよ!!」
鏡(狙いは……野郎の右手!)
機械仕掛けの翼を使い接近して体当たりする拓也。
一瞬だけジェリコはこちらの方を見て左手の鎌を振るうも、紙一重に避けて全体重を乗せた突撃の一撃をジェリコにぶつける。
「何のつもりだ…お前には関係無いだろ。」
鏡「気にするな…只俺のクラスメイトの友達を助けたくなっただけだよ。」
「……。」
瞬きの速さで距離を詰めてくるジェリコは腕を鞭のように振るい同時にその一閃を避けて左右から別々に攻撃を繰り出す剣持と鏡。だがその別々の攻撃を避けられて
ジェリコ「遅い!?殺法破れ傘!」
剣持の片腕を両手で掴み速度を上げて振り回しその勢いで剣持を空中高く放り投げる。
(……殺法破れ傘だと…えげつない技なんか覚えやがって!?)
鏡「おい!」
ジェリコ「自分の心配をしたらどうだ?」
鋭いジェリコの蹴りを空を飛んで避けて素早く拳を打ち込むも、あっさりと回避されて舌打ちする拓也。再び放つ拓也を拳を右手で受け止めるジェリコ。力を込めるもビクともしない事実に否が応でも実力差を感じてしまう。
鏡「ちっ!」
鏡(最初の打ち合いで俺より遥かに強いのは知っていたが……此処まで差とは……最早別次元の領域だろ!!)
相手の余りの格の違いに震えるも震えながら己の闘志を奮いたたせる拓也。
ジェリコ「その程度で俺を倒せる思っているのか……」
鏡「…………思っていないよ。」
恐怖と殺意に激しく震えるも目の前にいる敵に向かって素早く
左手に隠し持っていたスタングレネードを投擲して閃光が辺りを照らす。閃光は見た奴の視界を奪う。
「ぎゃああああ~~目が~~俺の目が~~!!」
落下していた剣持を翼を使いアクロバティックに飛行して救出する拓也。
鏡「命と手足と内臓とか尊厳は全部無事なんだ!?我慢しろっ!?」
空から床に着地した拓也に引き摺られてジェリコから離される夢想。
ジェリコ「……小癪な真似を…」
両の耳を動かして周囲の音を全て"拾い"ジェリコは動く。ジェリコの目は閉じているも顔は自分達がいる方向に向いた。
鏡(スタングレネードを食らっても見えるのか!?)
【ーーーーッ!?】
「違う!音だ!?奴は人間の聴覚範囲を余裕で越えた自身の耳を使って俺達の位置を特定したんだ!?」
ジェリコ「その通り……俺の耳は10万㎞の音すら拾える!」高速移動から放つ無数の斬撃
鏡「反則過ぎゃはっ!げんぼー!うにゃーー!」涙をチョチョ切らせて迫る死の刃を全て紙一重に回避する拓也。
鏡(あぁ……今までの走馬灯が見える……ロクな思い出がないぞドチキショー!!)
鏡「なんつうスピードだよ。このままじゃ…」
「俺を離さないと、腕がぶった斬られるぞ!!」
鏡「あっ、おい!」
目を閉じたままの剣持は鏡から敢えて離れて同じく目を閉じたジェリコにボーダー達が反応し切れない速さで鋭い蹴りを横薙ぎに放つも、そのスピードを遥かに越えた瞬間移動顔負けの高速移動で回避して、薙ぎ払うようにに鎌状のエネルギー刃を纏った腕を振るう。
【ーーーーッ!?】
黄金に光るエネルギーを纏った鎌状の一閃を再び夢想は距離を離し回避するも、
(離し切れない!!)
貰った両刃剣を振るい初撃は弾くも続く連続ラッシュ攻撃を捌けずに、追い詰められる。無数に迫る連続攻撃を捌き弾き回避を徹底するも腕に肩に頬に攻撃が掠り次々と血が流れるも気にする暇もない。
ジェリコ「シャオッ!!」
【ーーーッ!?ーーーッ!?ーーーッ!?ーーーッ!?】
地形を利用して三角飛びで跳躍し目を閉じた夢想の身体を斬り刻もうと腕を高速に振るうジェリコ。必死に鐘を鳴らすように危機探知能力も駆使して回避行動もするも相手の高速移動の前に回避し切れず鎧ゲンブ助手が製作した黒い防刃防弾仕様のアーマーベストを次々と只の手刀で斬り刻まれて破損して行く。ごめ鎧。
完全にアーマーベストとしての機能を失って標準戦闘服姿でジェリコに全力で攻撃を仕掛けるも、どの方向や角度から攻撃を放つも防がれる夢想。
(奴の高速連続攻撃は全て致命は避けても命中しているのにこっちの攻撃は奴には通用していない。)
鏡「俺を忘れているだろう!!」
鳥のように空からフライトスーツを装備して拓也から勢い良く急降下と共にジェリコの顔面に蹴りを打ち込むも右腕であっさりと防がれて変わりに右の鋭い鎌を装備した腕を振るう。
鏡「不味っ!」
「危なっ!」
鎌が振り下ろされる一閃が交差して火花が舞う。
拓也が下がるより早く夢想が前に出て剣を振るいジェリコの仕込んだ鎌の一撃に腕を痺れさせながら防ぐ夢想。防ぐも吹き飛ばされて後ろにいた拓也と一緒に無様に後ろに倒れ込む。一緒に倒れ込みながら拓也は夢想に聞く。
鏡「……連携したら奴に勝てる?」
「無理!?」
間髪入れずに事実を答える剣持夢想。
鏡「だと思った…」
自分と剣持の実力より相手の方が滅茶苦茶強いのを手加減無しの猛スピードで迫るジェリコの爪。胴体か腹を刺さったら内臓は余裕で貫きそうだ。
(この場にボーダーの人間がどれだけ居ても奴には勝てない……緻密に練れた戦略と戦術を破壊する理不尽の塊の5人の一人だ。奴らと戦うなら……数より質だけど……ボーダーのトリオン体のスペックでも余裕で足りない!!)
【ーーーーーーーーッ!?】
咄嗟に拓也の腕を掴み一気に空中に投げて自分は、アクロバティックに紙一重に迫るマッハの爪と鎌を持つ相手の腕をくぐり抜けるように上半身を反らして拓也と共に回避する夢想。
腕が通過したのを確認して拓也の横に合流して静かにジェリコを真剣な表情で相対する夢想。
鏡「お前アイツの事色々知っているんだろ?隠す暇はないだろ!俺達このまま殺されるのを待たなきゃいけないのかよ!」
死を間近に感じる殺意と威圧感に単純にスピードが速く両腕の仕込んだ鋭い鎌を蟷螂みたいに振るい相手を斬り刻む。
それら回避しつつ更に距離を取って離れてから夢想は拓也の方を見て一言。
「奴はまだ全力のスピードも得意分野の己の剣を抜刀していない……剣技すら使っていないし、固有能力の瞬間移動も使っていない。完全に舐められている。」
夢想の助言に拓也はゲッて顔をしてジェリコを見据えて言う。
鏡「この反則まみれ!理不尽チートの塊め!?」
ジェリコ「戦いとはそういう物だ……」
「……その通りだ…戦いは初見殺しが基本だ……」
鏡「お前の母ちゃんデベソ!」
ジェリコに向かって変な言葉を声を大きく出して言う拓也。
チラッと拓也の方を見て夢想は内心かなり驚いていた。
二人で協力して挑んでもジェリコに勝てる可能性ははっきりいってない。しかし現に無傷ではないが、ジェリコも全力ではないが、隣に立つ拓也は手足もまだついているし、情けない声で悲鳴を次々と上げるも死んではいない……この幾つかの拓也の事実に夢想は気付く。
(この少年。奴の反応は分かるのか!?攻撃する方向は分かるが相手の速度が速すぎるから、回避が余裕もないギリギリばかり……)
相手はトリオン体ですら反応出来ない速さなのに生身のこの少年は反応している……目が良い。でも身体がついてきていないのだ。それに改めてこの少年に流れるエネルギーに剣持、否ベムは覚えがあるのだ
(……二次元人が持つ光エネルギー……何故この地球人の少年に……)
(装置を破壊するには、彼の力が必要だ……)
「僕の名前は剣持 夢想。君の名前は?」
夢想は名乗る。そして軽く戸惑いを覚えるも拓也も名乗る。
鏡「……拓也。鏡 拓也だ!どうしてこんな時に名前何か聞くんだ?殺気を撒き散らしているあの蟷螂か虎か訳わかんない奴がいるのに……」
「……僕の狙いはインセクトタワーの頂上にあるとされるある装置の破壊だ。でも一人ではたどり着けない。無関係は百も承知だけど僕は君に協力を要請したい。」
「良いぜ。」
拓也は父のミラーマンに教えて貰った横にいる少年がレッドマンと知っている為、協力に応じる。
多目的レーザーサーベルを右手に持った夢想はホルスターから電磁レールガンを抜き拓也も二丁のステアーSPPサブマシンガンをそれぞれの手に持ち機械仕掛けの両翼を展開し強敵を見据える。
ジェリコ「……。」
ジェリコ(……両方とも只の人間ではない。)
無言で蟷螂に似た動き構えるジェリコ。
「俺は奴と肉薄してギリギリまで食らい付く。拓也は隙を見て遊撃。」
鏡「わかった……あっさりバラバラの肉片にされるなよ。」
「その言葉、そのまま返す。」
【現状これしか"戦い"らしい戦いにならない……】
(目の前に立ち塞がるのが自分より圧倒的に強くて勝てるイメージが何もなくても……闘わない選択肢はない……)
ジェリコ「シャオッ!!」
〔推奨BGMソリッドステートスカウター〕
鏡「行くぞオオオオオオオオオオオオオオ!!」
「うおおおおおおおおおおおおっ!?」
互いに全力で走り夢想と拓也は銃撃を放つも、ジェリコは再び三角飛びの要領で飛来する銃撃の雨を回避して、夢想は剣を真っ向斬りで振り下ろし仕込み鎌とぶつかり合い直ぐに距離を取り遠距離から銃撃する。迫る銃撃を両腕を円を描くように高速に振るい全て弾き接近した夢想の身体を斬り裂こうと懐に入ると、夢想は両手の武器を敢えて落として不意に動きが一瞬鈍った相手の両手首を掴み一気に持ち上げて勢い良く床に叩き付ける。
ジェリコ「がはっ!?」
更にジェリコの顔面をわし掴み樹脂の壁に叩き付けて壁に亀裂を走らせるジェリコに向かって右の拳に一気に赤く光らせ力を込めて放つ。
ジェリコ「っ!?」
「「レッドパンチ!?」」
右の拳を叩き付けて衝撃と共に壁をジェリコを吹き飛ばすも、
吹き飛ばされながら両腕の蟷螂の鎌状の爪を使い衝撃を押さえる。
ジェリコ「……。」
吹き飛んだだけでダメージは最小限で少し顔が凹んだだけで直ぐに元に戻る。感じた手応えに驚愕を覚える夢想。
(…固い……なんつう固さだよ。タイミングも破壊力も間違いなく会心の一撃だぞ。並みの敵ならもっとダメージがあるだろ!!)
(何してる!?直ぐに畳み掛けろ!!奴が本気で動いたら俺達は手も足も出せないぞ!)
近くに落ちていたサーベルとレールガンを拾い上げレールガンをしまい
「っ!先手必勝!チェストーー!!」
ジェリコ「シャオッ!?」
ノーガードで素早く剣持に接近して流れるように鋭い蹴りを放つジェリコ。
最初の蹴りを回避するも続く連続蹴りは回避が瞬時に厳しいと判断しサーベルで防ぐもその衝撃で腕が痺れる剣持。
「くそっ!?」
痺れる腕でサーベルを持ち素早くに懐に迫る垂直に一閃振るうも真っ向斬りを片手であっさりと弾かれ、剣持の腹を蹴り上げられる。その一撃によってサーベルは再び剣持の手を離れて床を削りながら倒れる剣持の頭を一瞬で踏み砕こうと片足が迫るも、迫るジェリコの片足を片手で掴み踏ん張る剣持。
【……………………………………………………】
鏡「おりゃッ!!」
拓也は剣持を助ける為に空から急降下キックを放ち、ジェリコは素早く回避するも、続き蹴りや拳を抜き放つもジェリコは首だけを動かし全て回避して距離を取って拓也は素早くSPPサブマシンガンを展開して放つも、ジェリコは身体の姿勢を虎のように低くして低姿勢から銃弾の雨を回避する。
鏡「立て!?夢想!?」
一人しかいないから弾幕代わりにもならないがないよりはマシだ。ほんの僅かでも夢想が立てる時間を稼げるなら……
「ぐぐうぅ……拓也、助かった!?」
恐怖に支配された四肢を意志の力で踏ん張らせて剣持が立ち上がり真剣な眼差しで構える剣持。
肉食獣の虎のように低く構えるジェリコに向かって走り出して再びサーベルを拾い上げ一気に接近し水平に放つも、相手は【ブッ】と音と共に攻撃がすり抜ける錯覚する速さで回避され背後に回る。
鏡「後ろだ!?」
「っ!?」
夢想は再び自分の最速の動きで袈裟斬りを放つも、再度攻撃がすり抜けられる。なのも諦めずにハイキックを放ちサーベルを振るうも全て霞みか幻に打ち込んでいるのかすり抜けられてしまう。
(速えええ!?レッドマンの身体能力をフルに使っても当てられない!!相手の方は残像を残す程移動速度があるのかよ!!)
(怖じ気る暇があるなら集中しろ!!ブラックワンも同様の回避はするぞ!?)
(ベムってこんな理不尽の塊達と対峙して嫌にならないのかよ!!?)
(なるならないの話ではない!?)
【ーーーーーーーーーーーーーーーーッ!?】
ジェリコ「シャオッ!!!」
再びジェリコに接近し、サーベルを斬り上げるも回避されすれ違い様にジェリコの爪と鎌の連続攻撃が光の刃と軌跡と共に迫る。
(攻撃が来る!!回避しろ!!避けろ!?避けろ!?避けろ!!?避けろ!!!?)
身体が回避運動に全力に対応しようとするが全身の動きが重い。超感覚が危機を知らせるのに身体が追いつかない。
ジェリコ(っ!?)
ジェリコの巨大な一対の耳が異様な機動音を拾う。
???????「……!!」
曇天の空を黒い影がジェリコ達の真上を通過して真上から真下にいる剣持に向かって両の手の甲から生やしたエネルギー刃を鎌状の光の刃に形変えて剣持を守るように迫るジェリコの高速の刃を全て火花と共に弾き返す。
「ッ!?」
弾き返した黒い西洋甲冑を着た存在に夢想は驚き表情をする。
ディアヴォロス「……。」
トリオン兵達と同じ深紅の単眼に甲虫を印象付ける角を額に生やした仮面を着けた存在を……
(仮面の怪人!!)
ジェリコ「!?」
迫る斬撃破を夢想と共にスライディングして回避して拓也の傍に集まる仮面の怪人。
「何でお前が此処に……」
ディアヴォロス「余計な事に思考を費やすな……。」
仮面ごしにジェリコの凄まじい殺気に軽く震えるも剣持達程震えていない。
鏡「ああああああぁぁぁ~~~ちょちょちょどうすんだよ!?」
「皇虎先輩のおばあちゃんは言っていた。仕事は納豆のように粘り強くするもんだとな。」
鏡「初めて聞いたぞ!?誰だよ!?皇虎先輩!?作戦は!!」
「くっ!?拓也は遊撃を続行。俺は……仮面の怪人と一緒に奴に喰らい付く!!」
ディアヴォロス「二人は好き勝手に動け。俺が合わせる。」
ジェリコ「……。」
〔推奨BGM 伝説の神闘士〕
各々得意な構えをして行動を開始するよりも早く三人に向かってシュタタタタ……っと高速移動をするジェリコ。その速さに視認ギリギリだ。
ディアヴォロス「っ!立ち止まるな!!」
射手型トリガーの通常弾を放つも全て掻い潜られる。弾速は勿論最大で、
ディアヴォロス(全部紙一重に避けるなんアリかよ!?)
「来る!?拓也は飛べ!俺は走る!怪人はとにかく何とか攻めて!!二人共死ぬなよ!!?」
ディアヴォロス/鏡「「言われずとも!!」」即席のチームだがそれぞれの役割に行動する。対するは宇宙に名高い星間連合にいる傭兵団体ブラック・ミストが誇る切り込み役の『黄金の蟷螂』
ジェリコ「……。」
両腕を連続に振るい三日月状の黄金の高速斬撃破を次々と飛ばすジェリコ。
走る剣持は迫る高速の斬撃破を見ながら隣を走る仮面の怪人に言う。
「あんたの頑丈さはどれくらいか分かんないが受け止めるのは止めろよ!!」
ディアヴォロス「…なら全て弾く。」
そう短く答えると夢想より前に出て手鎌状のスコーピオンを両手に持ちその間にスコーピオンで細かい鎖を形成して双節棍状にして高速に振るい。迫る斬撃破を次々と弾き返し、ジェリコに迫るディアヴォロス。そして相手の爪をスコーピオンで火花と共に受け流し懐まで接近。
スコーピオン双節棍を両手に持ち素早く振るう仮面の怪人。
ディアヴォロス「そりゃ!?」
「チェストーー!?」
ジェリコ「シャオッ!」
ジェリコに向かって次々と迫りくる斬撃を最小限の動きで避けて逆に攻撃を放ちシールドで防ぐ怪人と剣で防ぐ剣持。真上からエルボーを振り下ろす拓也だが、あっさりと避けられ逆にエルボーを貰う。
鏡「ぐはっ!?」
吹き飛ばされながら拓也は地を這うように素早く連続足払いを繰り出すも、ジェリコはその全てを避けて腕を振るう。
鏡「のわっ!!」
「下がって!」
ディアヴォロス「っ!!」
仮面の怪人と剣持がジェリコに肉薄して別々の死角から手鎌状スコーピオンと剣を流すように凪ぎ払うも、仕込み鎌で別々の斬撃を火花と共に受け流されて剣持の背後に鋭い回し蹴りを叩き込まれてその一撃の速さと重さに苦痛の表情を露にする。
「ガハッ!?」
【ーーーーッ!?】
無様に転がるも、斬撃破が来ると理解し新体操選手のように空中高くバク転して斬撃破をやり過ごす剣持。距離を詰めてサーベルで素早く突きの一突きを放つも、ジェリコは身体をブリッジして回避して両腕で回転攻撃を放ち剣持は迫る攻撃をサーベルで防御しながら下がる。入れ替わるように仮面の怪人が進み出て頭をカチ割ろうとスコーピオンを振るうも弾かれるも鎖を利用してスコーピオンを回転させながらジェリコを斬り刻もうと振るうもジェリコは両腕を振るい、仮面の怪人は距離を器用に離してからフェイントを含めて再び接近して回し蹴りを放つ。一撃目は一歩下がり当たる事は無く仮面の怪人は直ぐに一歩を進み出て再び回し蹴りをジェリコの喉元を狙うも再び一歩下が……らずに頭を下げて足の爪先から限界まで生やした巨大な鎌状のスコーピオンをやり過ごす。
ジェリコ「出し入れ自由で面白い武器だが、その分脆いな。……俺に不意討ちは効かん。諦めろ。」
ディアヴォロス「ちっ!良い耳をお持ちのようで……」
頭を下げたジェリコの後ろの壁を横一面に斬り裂くも、
其より早くにジェリコが肉薄して剣持達に斬り掛かる。
ディアヴォロスは再び手鎌状にスコーピオンを形成して限界までスコーピオンを硬くして振るう。剣持がギリギリ対応するも、ジェリコのスピードに翻弄されている。
ディアヴォロス「っ!?」
振るうスコーピオンを弾きジェリコの仕込み鎌を受け流して赤い単眼が尾を引いて急接近、腕を全力で振るう。
ジェリコ「……。」
喉元にゆっくり迫る手鎌状のスコーピオンを振るうもジェリコは直撃直前に空中高く跳躍し回避。
ディアヴォロス「ちっ!上に行ったぞ!」
上に跳んだ相手に通常弾を飛ばしながら空を舞う少年に言う。
鏡「おうよ!」
空中から流れる風のようにジェリコに接近しステアーSPPサブマシンガンを連射してジェリコに無数の弾丸の雨を直撃させる。しかしジェリコ自身が硬い為に人間相手なら殺傷可能なマシンガンも全て金属並みに固いジェリコには通用しない。
鏡「なんつう固さだよ!!その固さで速いなんて滅茶苦茶反則だろう!?」
ジェリコ「そんな豆鉄砲でこのジェリコの薄皮一枚も傷付ける事は出来ない!!」
拓也はマシンガンをしまい、ジェリコに勢い良く突っ込む。激突してジェリコは拓也と共に空高く飛ぶ。
鏡「もう完全に怒ったぞ!この野郎!?覚悟しろ!!」
拓也は怒りを込めた鉄拳を何度ジェリコに向かって放つもジェリコの装甲鋼には傷一つもつかない。
ジェリコ「邪魔だ!」
ジェリコの鋭い蹴りが顎に直撃して吹き飛ばされる拓也。
鏡「ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!?負けるかよ!!」
鏡(コイツを倒す装備なんて持ってない!だけど諦めてたまるかあああああああああああああ!!!)
吹き飛ばされながら機械仕掛けの両翼を器用に使い勢いを殺して再接近する拓也。身体を無意識に空中に捻らせて壁を走るジェリコに向かって勢いを付けて右足を前に出す拓也。右足が黄色い光エネルギーが集まるのを感じて全身の力を右足に込める。
ミラーマンの父(叫べ!拓也っ!!?)
脳裏に確かに聞こえた父親の声に反射的にその技の名を叫ぶ。
鏡「ミラーキック!!!」
ジェリコ「ッ!?」
想像を遥かに越えた速度……ジェリコも慢心した油断も会って空に切り裂きジェリコの顔面に光の矢のように蹴りが直撃し夢想達のいる所に落下するジェリコ。
鏡「しゃっ!!」
(今の光エネルギー……それにあの技……間違いない。奴は…拓也は……二次元人と三次元……地球人の混血児……)
ジェリコ「シャオッ!!」
落下しながら爪と鎌を振るい斬撃破を拓也に向かって飛ばすジェリコ。更に巨大な一対の耳から無数の矢の形状をしたアロー光線を発射する。空に舞う拓也を狙う。
鏡「うおっ!生きてんのかよ!!明らかに死んでいないとおかしいレベルだろ!!」
次々と飛来する光線や斬撃破を避ける拓也。そうしている間に夢想達の元に着地してジェリコは夢想達に向かって斬り刻もうと腕を振るう。迫る死の鎌に対して剣持と仮面の怪人は交互に攻守を入れ替える。
互いに銃撃をして仕留めようとするも高速移動と臨機応変な跳躍力と反射神経と瞬発力で回避して迫る。
「っ!?」
首筋に迫る鎌の一閃、片腕を振り下ろしから発生する真っ向斬りからの斬撃破、胴や腹部を狙う水平斬りの回避、相手の猛攻に耐えて剣持とディアヴォロスは走り互いに目線で合図してジェリコの追撃から距離を取る。
ディアヴォロス(高速移動からの高速の連続攻撃……シールドやエスクードじゃ防御にもならない……しかも、得物の剣はまだ抜いてもいない素手での攻撃でこの殺傷能力と即死技のオンパレード。しかもあらゆる物を切り裂く金属と同じくらいの四肢……手強い!)
忍者のように高速移動して追撃を回避する自分達の真横に既にいる『黄金の蟷螂』
ジェリコ「……。」
ディアヴォロス「面白いっ!?」
真横から迫る仕込んだ鎌をすかさず手鎌状のスコーピオンの刃で止めて、力比べ間近に睨み合う両者。
ディアヴォロス(速い……加速装置は使っていないが、ボーダーのトリオン体を余裕で越えた全力の移動中だぞ……)
器用に双節棍状のスコーピオンを高速に振り回しジェリコに斬り刻もうと迫るが、俊敏で滅茶苦茶な動きで仮面の怪人の連続攻撃を次々と弾く。火花が両者の合間に絶え間なく飛び散る中で、幾つかの攻防を終えジェリコの長い鋭い爪をスコーピオンで受け止めて、
ディアヴォロス/ジェリコ「ッ!!?」
ジェリコの足元に向けて弾丸の速さでモールクローを放つ仮面の怪人が、其よりも早くジェリコは跳躍して下から出現したモールクローを全て回避する。
ディアヴォロス「くっ!」
ディアヴォロス(あのデカイウサギ耳は菊地原みたいに
遠くの音も正確な音も聞き分けそうな代物と見て良いだろう。)
「チェストーーーー!!」
宙を跳ぶジェリコに向かって剣持は剣を上に振るい互いに刃を交えてあっさりと弾かれるも諦めずにターンキックを放つ。首を反らせてその蹴りを避けて着地するジェリコは直ぐに再び跳ぶ。ジェリコが着地した床と近くの壁から無数のスコーピオンが剣山の如く次々と飛び出るも掠りもしない。全て回避し間合いを詰め剣持達に接近する。
ディアヴォロス(やはり駄目か!!複数の音を意図的に鳴らして本命を隠したが、やはり菊地原と同じく聞き分け可能のようだ。厄介な……)
大きな爆発音を出して聴覚の混乱も考えたが、見た目の巨大な耳がレーダーの役割をして俺達の動作音から攻撃を読んでいると考えた方が良い……
「チェストーーーーッ!?」
それでも剣持はジェリコに向かって電磁レールガンを連射しつつ接近し相手の間合いに己の命を置いて右手に握り締めたサーベルを水平に振り放つ。
ジェリコ「シャオッ!!」
ジェリコは両腕を高速に振り下ろし縦方向に鋭利な爪状の斬撃破を連続に放ち。床を切り裂きながら飛来するレールガンを弾きサーベルの斬撃を弾く、剣持は敵の滅茶苦茶な攻撃の数々に舌打ちする。
「ちっ!」
(斬り裂こうとしたら斬り裂かれるのゴメンだ!)
アーマーベストが破壊されたから防御に関しては無いに等しい。だからこそ……使える手段は限られている……
「っ!?」
(レッドマン超能力!ワープ!)
剣持は身体を赤く光らせその姿を消す。
ディアヴォロス「っ!?」
仮面の怪人は足元に片手を置きその身を消す。
ジェリコ「ッ!?」
咄嗟にその場から跳躍するジェリコ。そして跳躍したジェリコの目前にオプショントリガーのテレポーターを使った仮面の怪人が迫る。
ディアヴォロス「スラスターオン。」
トリオンを込めたレイガストを右手に握り締め、別方向から両拳を赤く激しく光らせた剣持が壁を次々と蹴りジェリコに肉薄する。
鎌のように腕を連続に振るわれて互いに身を反らして回避し同時に視線で無意識にタイミングを決めて腕を振るうジェリコの攻撃を掻い潜り腹に狙いを定めて一気に破壊力を込めた拳を槍のようにぶちこみ。一撃を入れる。
偶然にも装甲鋼にレッドマンのエネルギーとトリオンのエネルギーが同時干渉してビームバリアを無意識に破る。
バリアが一瞬破れてジェリコは勢い良く吹き飛ばされるも、直ぐに体勢を立て直して気を一切抜かない剣持と仮面の怪人は再度接近し、打撃斬撃銃撃が入り乱れる激しい高速格闘戦を展開する。
ジェリコの鋭い爪と仕込み鎌の一撃を蹴りを使って弾き
剣持は赤く拳を光らせラッシュを放つも、相手の両腕で全ての打撃を連続で弾かれて素早く膝蹴りをガードするより早く腹部にくらい体勢が崩され無防備になる。
「ぐはっ!!。」
ディアヴォロス「下がれ!?」
ジェリコ「シャオッ!?」
振り下ろされた手刀に標準戦闘服と皮膚を切り裂かれ血が飛び散るもギリギリまで身を引いて致命傷は避けるも代わりに前に出る仮面の怪人。
ジェリコの鎌のような鋭い横蹴りを姿勢を低くして回避し肘鉄からスコーピオンを生やして斬り掛かる仮面の怪人。不安定な体勢から連続蹴りを放つも、連続バックステップで距離を取り怪人は手鎌状のスコーピオンをブーメラン状に形状を変形させて相手に向かって素早く投擲するも、ジェリコは腕を振るい仕込み鎌で弾き返し帰って来たスコーピオンを掴み手鎌状に持ち連続に振るう。
仕込み鎌とスコーピオンがぶつかり合い。互いに命を刈り取ろう振るう鎌が弾かれて距離が空くとジェリコが突っ込んでくる。
【ーーーーッ!?】
「ヤベッ!」
危機探知が反応して離れる剣持。
ディアヴォロス(っ!?)
自身を中心に身体の何処からでも出せる利点を持つスコーピオンを全身から針鼠か海胆のように周囲を放ち全て刃を高速回転させて攻撃と防御を同時平行で行う。
剣持は加勢するのを止めて急いでその場から離れる。立ち止まっている高速回転し周囲を斬り刻むスコーピオンの刃に直撃するからだ。
ジェリコ「どうした!さっきに比べて脆くなっているぞ!」
剣持と違い突っ込んでくるジェリコは周囲のスコーピオンを簡単に砕いて仮面の怪人に接近する。
ディアヴォロス(……普通のボーダーなら防御すら意味もなく殲滅出来るとっておきの戦術をあっさりと……迅とミカエル達開発したこのトリガーでは自分を取り囲む周囲の敵を瞬時に一掃するあの"国宝"の真似は出来ないな……)
トリオン能力には自信があるが、相手はそのアドバンテージすら消す強敵だ。
仮面の怪人はスコーピオンを鎖付き手鎌状へ戻すとジェリコから距離を離してグラスホッパーを作り上に跳ぶ。
ジェリコ「逃がさん!?」
ジェリコは仮面の怪人を追い掛けようと跳ぼうとするが、剣持の鋭い宇宙拳法の蹴りの動きを"聴き"迫る蹴りを片足で払う。空気を切り裂き迫る高速の正拳突きを両腕で素早く弾き間合いを詰め互いに片腕をぶつけ合い両足がめり込みジェリコを睨む剣持。
「敵は此処にもいるぞ!蟷螂っ!?」
(単純な殴り合いじゃ俺は奴には敵わない!!)
直ぐにお互い離れてからの拳を素早く抜き放つ剣持。独特な動きで間合いを離すジェリコは剣持の拳を避け鋭い刃がついた仕込み鎌を装備した腕を鞭のように連続で凪ぎ払う。刃や鋭い爪に警戒しながら接近して形振り構わない剣持の本気の宇宙拳法でジェリコに応戦。
だがそれでもジェリコの体術の前では決定打にもならない。瞬間的に溜めたレッドパンチを放つも簡単に捻って回避され身体を鋭利な爪と鎌に掠らせる剣持。頭も軽く掠らせて血が流れ落ちるも闘志は消えない。
自分に向かって飛び掛かる剣持の回し蹴りを片腕で防ぎ払いのけてお返しの爪を連続に放つも、剣持は相手の拳の上に跳び左手でジェリコの二の腕を掴み喉元に右の肘鉄を力強く叩き込むも、手応えは余りなく直ぐに相手から離れてジェリコの喉の固さに怒りを覚える剣持。
ジェリコ「お前達では俺には勝てん!!」
【ーーッ!?ーーッ!!?ーーッ!?ーーッ!?ーーッ!?ーーッ!?ーーッ!?ーーッ!?ーーッ!?ーーッ!?】
近くの壁を跳躍力を込めて蹴り剣持の息の根を止める為に迫る。曲芸師のような動き両腕を鎌のように高速に出鱈目に振るい剣持の身体を太腿、二の腕、肩、頬、胸、と次々と傷付ける。宇宙拳法で防御や受け流しや弾きをしても相手と自分では単純に動作の一つの一つの速さの違いで追い詰められる。
(身体が金属並みに硬いし動きが全て速い、動きも本当に蟷螂みたいな奴だ!?)
両者の周囲には赤いエネルギーの軌跡と黄金のエネルギーの軌跡が次々と弧を描き火花と共にぶつかり合い拳と拳が激突する死闘が展開されるも相手はまだ全力を出していない。ギリギリの"戦い"だ……そしてそんな事はジェリコには関係ない。
次々と鳴る打撃斬撃音……勢い良く放たれた蹴りを弾かれるも体勢を直ぐに立て直し迫る鋭利な爪と鎌が着いた腕を紙一重に拳で弾き剣持は間合いに入り鋭い拳放つもその一撃を更に速い蹴りで弾きジェリコは一気に剣持に接近して両腕をXに振るい、剣持はアクロバットな動きで距離を離すも、相手は離した距離すら無視して着地するより早く剣持の側面に急接近し頸動脈目掛けて仕込み鎌を振り下ろす。
「っ!?」
(っ速い…動け!……動け!?動け!!?)
死の刃が明確に剣持の命を奪う。全てがゆっくりと感じてしまう。貰ったサーベルを鞘から抜き防ごうにも動作が遅い…間に合わない……
(……死ぬ。)
〔推奨BGM神闘士対聖闘士〕
ディアヴォロス「……………韋駄天。」
ジェリコ「ッ!?」
身体を黄色く光らせると瞬きと共にその姿を消えて瞬間ジェリコの背後に回り首目掛けて二刀のスコーピオンを音も無く振り下ろす仮面の怪人。
ディアヴォロス「っ!?」
【ガキンッ!?】
ディアヴォロス(何だ。この硬さは……否、其よりも優先するのは……)
だがスコーピオンが直撃するも硬い物に打ち付けたように火花と共に弾かれるも離れる瞬間トリオンの炸裂弾を絶え間なく叩き込む。一連の攻撃はジェリコの意識を一瞬でも削ぐ事で片手に本命の剣持を抱えるのを忘れない。
(助かった!?)
炸裂弾の爆発と爆音が次々と鳴るも、煙の中から迫る斬撃破をグラスホッパーで回避して剣持を近くの床に投げ捨て再び韋駄天を使いジェリコに接近。ジェリコも仕込み鎌を装備した腕を仮面の怪人に向けて高速に振るう。スピードとスピードが、互いに刃が激突し、どちらかの刃が欠ける音が鳴る。
ディアヴォロス(…韋駄天より余裕で速い…だが!!)
ジェリコ「ッ!?」
仮面の怪人はジェリコの左腕を掴み顔に迫る右手の鋭い爪を姿勢を限界まで低くして……ジェリコの後ろを全力で走る少年の名を叫ぶ。
ディアヴォロス「剣持夢想!?」
「うおおおおおおおおおお!!レッドキック!?」
ジェリコの近く滑るようにスライディングからの渾身の力を込めた足払いで、ジェリコの体勢を完全に崩し、
「仮面の怪人!!?」
ディアヴォロス「っ!?スラスター!!」
互いに無理やり接近しジェリコの胸装甲目掛けて全力の力とトリオンとエネルギーを込めた強力拳を叩き込む。再びタイミングが一致してバリアを突破し衝撃波が通過する威力でジェリコを殴り飛ばす。
ジェリコ「ッ!!!?」
虚しそうな目が驚きを露にする程見開くジェリコの目を見て仮面の怪人は思考する。
ジェリコ(ビームバリアが!?何故だ!?)
ディアヴォロス(俺のトリオン……否、奴の身体を覆う妙な見えないエネルギーが、割れた確かな手応え……硬い皮膚に皮膚を覆う装甲…更に装甲から発するバリアのような物を突破しないとダメージをまともに与えられないのか!!)
二人から距離ととにかく離して両腕を振るい無数の斬撃破を二人に向かって飛ばす。
ディアヴォロス「竜剣(テュガテール)!?」
スコーピオンを長剣状にして左手に持ち右肩から背骨のような形状のしなやかな剣を出して走り出す。
ディアヴォロス「その技はもう見切った!!」
ジェリコ(俺の斬撃破を全て弾いた!!)
迫る全ての飛来する斬撃破を竜剣で次々と弾き、レッドマン以上に仮面の怪人に脅威を覚えるジェリコ。
再び斬撃破を大量に放つも、ディアヴォロスは竜剣を振るい弾き剣を回転させながら勢い良く真っ向から迫るジェリコに突っ込み嵐のような高速戦闘をする両者。
「仮面の怪人!?俺も「動くな!?」っ!?」
ディアヴォロス(……奴はまだ剣を抜いていない……)
互いに刃が弾かれる中で仮面の怪人は危機迫る殺意を放出する相手に自分達が追い詰められていると感じるもまだ相手が本気ではない事実に焦る。
ジェリコ「シャオッ!!シャオシャオッ!!シャシャシャシャシャオッ!!!」
ディアヴォロス(高速移動もそうだが……腕を高速にかつ連続に振るう……単純な動作だが、その動作を続ければどんな人でも当然スタミナや体力を消耗する筈なのに……コイツにはそんな疲労の気配すら感じられない。手足が疲弊してスタミナ切れを狙う前に俺達がバラバラに斬り刻まれる。)
相手の高速移動に対して得意の加速装置(エピタキンシズモス)を使って優位になるとも思えない。だがそれでも
ディアヴォロス「たたっ斬る!!」
己の武器を信じてジェリコに向かってひたすらに振るう
そしてその両者の戦いを見る剣持は考える。
(仮面の怪人のスコーピオンでの攻防のおかげで奴の仕込み鎌の耐久は大分下がっている筈だ!)
怪人はスコーピオンと関節剣の竜剣を高速に振るうも、仕込み鎌に弾かれて怒涛の連続攻撃を食らう。余りの相手の嵐の如き手数と速度に仮面の怪人は全て防ぎ切れず装甲に幾つ物の傷を作り蹴り飛ばされるも、グラスホッパーを踏み再度接近しぶつかり合い。刃と刃がぶつかり火花を祭りの花火の如く散らす両者。仮面の怪人はジェリコの首に腹に胸に肩に腕に足に頭にスコーピオンと竜剣(テュガテール)を弾かれても尚も振るい続ける。仮面ごしのその剣気と尋常じゃない気迫を肌で感じ剣持も負けられないと己を鼓舞して両足に意識してエネルギーをとにかく溜め始める。ゴリアテを倒した強化レッドキックの構えで相手の仕込み鎌に狙いを定める。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
自身の仮面に水平の刃が高速で迫る
ディアヴォロス「危なっ!?」
鋭い仕込み鎌を頭部の甲虫の角状の角で弾き返し、刀身を伸縮自在に変えられ関節剣の機能を持つ竜剣を変幻自在の軌道で振るい、ジェリコの攻撃射程外から斬り掛かる。
射程外から攻撃してどうして弾く必要があるのか?答えは相手の間合いの詰めかたが異常なせいだ。
ヒット&ウェイさせられたら千日手(将棋の勝者敗者無し無効試合)に成る。
竜剣を高速に振るいスコーピオンで一刀両断を狙うも弾かれて仕込み鎌の高速連続斬撃を逆に弾かないといけない始末だ。
ディアヴォロス「っ!?」
ジェリコ「シャオッ!!シャオシャオシャオシャオシャオシャオシャオシャオ!!!!!」
同時に跳び跳躍中に互いに命を奪う為に両者は全力で腕を振るう。刃と刃が軌跡を次々と絵描き攻守を変えて互いに容赦ない斬撃を放ち幾つ高速で刃が交えて弾き再び斬り合う両者。その戦いに変化が生まれる。
竜剣を鎌状のエネルギーを纏った腕で弾かれるも長剣状にしたスコーピオンを下から斬り上げて真上から振り下ろしそのまま勢い良く水平に凪ぎ払うも腕で弾かれ相手の鋭利に長い爪が自身の装甲を傷つけるも相手の肩を蹴り相手から距離を離し左の攻撃手トリガーのスコーピオンを消して射手トリガーの通常弾を大量に発射する。
ディアヴォロス(奴のスピードを重石を付けて減らす!)
ジェリコ「シャオッ!?」
大量の通常弾は弧を描くように飛来してジェリコの身体に直撃する。両腕で弾こうと振るうと重石が出現して、
ジェリコ「!!」
直ぐに相手の狙いを知るが時既に遅く全身から重石……鉛弾(レッドバレット)をジェリコ自身とジェリコの高速移動を少しでも阻害するように周囲にばら蒔く。
六角形のトリオンの重石を雑草のように蒔かれてジェリコの手足の動きが重石によって止まる。
ジェリコ「ッ!?」
「今だ!!」
剣持とディアヴォロスはこのチャンスを逃さない為に、一気に跳ぶ。
ジェリコ「………」
ディアヴォロス「ズィナミブラキオラス!!」
赤い単眼の黒い仮面から赤い刺青が走り黒い装甲の両腕を赤い重装甲の両腕に変えて殴り掛かる
ディアヴォロス(今の奴は鉛弾で身動きが取れな…)
両腕を高速を越えた速度、視認も出来ない無数の光速の軌跡と共に放たれた斬撃で振るい全身に付いた重石と自分の周囲の鉛弾の雑草包囲網を全て存在しなかったように鎌状のエネルギー刃で綺麗に斬り裂き刈り取る。その衝撃で仮面の怪人の後ろに剣持は吹き飛ばされてしまう。
ディアヴォロス「なっ!」
ディアヴォロス(鉛弾(レッドバレット)をした状態であの速度の動きが可能なのかよ!?)
普通のボーダー隊員なら攻撃も防御も移動も出来ない程の鉛弾を喰らったのに目の前の敵は、動きの阻害が意味のないようにヌルヌルと動いてくる。
ジェリコは瞬きと共に仮面の怪人に接近して仕込み鎌を振るう。
咄嗟にジェリコの両手の仕込み鎌を怪力を誇るズィナミブラキオラスの両腕で受け止め両足が地面がめり込みながら踏ん張り仮面の怪人。怪人も只受け止めている訳ではない……徐々にジェリコの仕込み鎌を怪力で折り曲げようとしていた。ジェリコもその事実に対処しようと右肩から仕込み槍を放出する。
ディアヴォロス(っ!?)
ディアヴォロスは自身の黒い甲虫の角で弾き飛ばす。
ディアヴォロス(その鎌へし折ってやる!!)
〔推奨BGMワールドトリガー 実力派エリート〕
「っ!?」
吹き飛ばされながらも両足にエネルギーを意識して……とにかく集中させて床に転がりながら倒れるも直ぐに立ち上がり……力比べをする両者の方を見て状況を理解する。
(自分に出来る全力を……己のエネルギーとトリオンを燃やせ!!限界を己で越えるんだ!!)
強い意志を持った目でジェリコの仕込み鎌を見据えて助走を付けて走り全身を赤い稲光と共に飛ぶ!!
ディアヴォロス「ああああああああああああぁぁぁ!!?」
「(強化)レッドキック!?」
自身の後ろにいた剣持が、ジェリコの両腕の仕込み鎌の付け根に向けて渾身の両足蹴りを打ち込み耐久の限界を越えた鎌をディアヴォロスの両腕が折り曲げる。
ジェリコ「ッ!?」
「チェストーーーー!」
声を高らかに上げて素早く裏拳を放つ剣持を空中後転して着地と同時に距離を取るジェリコ。
ジェリコ「………………相手をしてくれた礼にこの技をくれてやろう!!」
そして自身の両手の甲の仕込み鎌が使い物にならないと悟り爪を元の長さに戻してその纏う雰囲気を豹変させ無意識に二人を後退らせる。
【ーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!?】
「っ!?」
ジェリコ「………。」
無言でジェリコは全身の黄金のエネルギーを右手を垂直に伸ばして己のエネルギーを巨大な蟷螂の鎌のイメージに変えて
ジェリコ「……。」
((振り下ろされた不味い!!/ヤバい!!))
本能で回避しなければならないと助からない
右腕を振り下ろそうとする瞬間……鉄火場に一陣の水色の風が吹き荒れる。
ジェリコ「ッ!?」
空から感じたその気配にジェリコは一瞬動きを止める
???「間に合ったな……」
空に聞こえた声と風のエネルギーの気配にベムは気付く。
(……この巨大な雄々しき猛虎の姿をした台風状のエネルギーの気配は……)
無表情だが無意識に明るい笑みを浮かべる剣持。
気が付いた時には一瞬の水色の旋風と共にジェリコの姿は忽然と消した。
ディアヴォロス「……奴は?」
忽然と姿を消したジェリコに戸惑いを覚える仮面の怪人。
「あの野郎は、俺の先輩に任せましょう……どのみち、今のままだと怪人のあんたはオプションのテレポーターで無事に助かっても、拓也と俺は死んでいたよ。」
相手と自分の実力差にひしひしと感じながら生還した事実を噛み締める。
ディアヴォロス「あの蟷螂みたいに腕を振るう奴について詳しく教えろ。」
「俺は只のボーダーの「そういう建前を言う場合じゃないだろ。お前は奴の事を明らかに知っていた……協力したんだから隠さずに言え……こっちは充分過ぎる程危険な目にあったんだぞ」……わかったよ。」
仮面の怪人はホルスターにしまった光線銃の銃口を剣持に向けて敵対している相手だが一応助けて貰ったから情報を伝える
「アインへリアル5勇士の一人『黄金の蟷螂』の異名を持つイカルス星人のジェリコ……聴覚が発達しアロー光線って遠距離技に瞬間移動能力と四次元空間を形成する能力を持つ宇宙人。」
鏡「5勇士って……あの化け物以外に後四人もいるのかよ。」
「さっきの相手は、その宇宙人でありながら同族が持たない程の異常過ぎる殺意と殺気を纏って俊敏な高速移動を得意とした傭兵団の切り込み役だ。得意な戦いは勿論……剣技だよ。」
ディアヴォロス「奴の剣技を使わせなくてもあの強さとはな……他の4人も化け物揃いなのは確定しているな。」
【ーーーーーーーーッ!?】
ディアヴォロス「っ!?この機動音は!?」
三人の真上から何かが落下してくる。その場から跳躍し直ぐに構える三人の前に異形のロボット戦士と黒いローブを纏った男が姿を現す。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
弾道ミサイルのように……流星のように曇天の空の元落下する二人の宇宙人達は異形のインセクトタワーのある場所に吸い込まれるように向かっていく。
ジェリコ「ゴールデンマンティススライサー!!」
太刀風「螺旋風裂拳!!」
曇天の空に響く技名と鳴り響く斬撃音と回転音と共に内側から樹液に似た幾何学な壁が粉々に砕け互いに相手を殺す為急所目掛け必殺の拳を打ち込むも、互いに己の籠手でその一撃を防ぐか受け流し仕留められず同時に腹を蹴り飛ばし距離を離し皇虎は片手を使いスライドして勢いを止め部屋へ入る。対するジェリコは獰猛な虎のようにしなやかに異常な硬さの四肢で床を引っ掻きながら勢いを受け止めて停止すると皇虎を虚しさを感じる目で見据える。その目は明らかに心底つまらなそうな目をしているがその目の奥には危険な本性を隠している。
ジェリコ「……来たか…。ハリケーンマスク。」
静かに立ち上がり皇虎を虚無感を覚える瞳で見るジェリコ。
太刀風「……。」
太刀風(なんていう恐ろしく異常な程の四肢の硬さだ……最早金属と変わらない……)
籠手を貫き心臓を狙ったつもりで放った貫通技を相手の装甲鋼についたビームバリア機能で防がれた事実に冷や汗をかく皇虎。
目の前に立つ青、銀、黄金、黒の四色で背中に翼竜の翼を生やした虎の怪獣の姿を表現した装甲鋼を身に纏う細い筋肉質の緑色のイカルス星人に向かって構える太刀風。
太刀風(……戦いに虚しさ感じる目………否違う!…相変わらず恐れや怨みや憎しみ等ない純然たる殺気や殺意……虚しさを感じる戦いや勝利等よりも人を斬る事も斬られる事を心から楽しんでいる…コイツは快楽殺人鬼や異常者と同じ目だ。)
ジェリコ「……戦いや勝利の味は心の底から虚しくつまらないが……貴様と斬り合う事を心の底から待っていた……」
太刀風「……殺す事と斬る事に溺れた化け物め…」
太刀風(生かすのは、余りに危険だ……ここで…)
皇虎は頭の笠を外し静かにジェリコに匹敵する程の殺気を全体に放ちジェリコに向ける。普通の人間……ましてや戦いに慣れた玄人すら震え上がらせて動きと思考を止める殺気をジェリコはまともに受けても顔色が悪くなるどころかつまらない表情から狂ったかのように笑い出し始め赤黒い禍々しい殺意と殺気を更に放出する。
ジェリコ「ヒャッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ……イイね。イイね。凄くイイね。やっぱり……あんたは俺と同じ……斬る事に全てを捧げた男だよ。韋駄天。」
獰猛な獣のように低く構えて狂った笑いをするのは、アインへリアル5勇士が一人5勇士一の剣技の使い手にして傭兵団ブラック・ミストの切り込み担当。『黄金の蟷螂』の異名を持つジェリコ。
太刀風「本性を表したか……」
太刀風(やはりここで奴を斬らねばならない。それが拙者の責務……)
険しい表情で相手を見る皇虎。
ジェリコ「貴様とのせっかくの生き死にを懸けた戦いだ。装甲鋼のビームバリアは無しにして楽しませて貰うよ。」
自分に放たれる攻撃を防ぐ特別なエネルギービームバリア機能を自らの"楽しみ"の為に停止させるジェリコ。
太刀風「何のつもりだ?人斬り。」
相手のビームバリアを打ち砕くレベルの技を使う予定だった皇虎は相手の行動に疑問を覚える。
ジェリコ「……貴様の刃を味わいたい。只それだけさ。」
自分の有利な状況を下らない理由とも理解し難い返事を貰い静かに瞳を瞼に閉じ水色のエネルギーを全身から放出して闘志を燃やす皇虎。
太刀風「…ふぅ……良かろう。望み通り味わわせてやろう。」
太刀風(何て凄まじい殺気だ……この俺が恐怖の余り寒気を覚えるとは……)
殺意と殺気を振りまく獰猛な人斬り虎との間に一陣の風が吹き風の武人は殺意に寒気を覚えながら敢えてそれから逃げずに静かに呼吸を整えて故郷サイ・クローンの古武術の構えをする。
【この二人が同じ場所に立った瞬間……彼らの周りから放たれる尋常ではない互いの殺気で部屋が凍り付く。】
互いに向かい合うは剣を取り人を斬る道を歩んだ者。
壊れた壁から流れる風がピタリと止む。
ジェリコ「…………。」
太刀風「……いざ尋常に勝負。」
皇虎の鋭い刃のような瞳の色が水色エネルギーと同じように光るジェリコの狂った目も輝きを増す。
両者は向かい合いながらゆっくりと歩き出すもやがて神速の速さで一気に走り出す。
互いに攻撃の間合いに相手が入ると己の得物を抜刀。戦いの先手を取ったのは両刃の長剣型の高周波剣を使うジェリコ。
ジェリコの背後には眩い輝きを持つ黄金のエネルギー状の巨大なカマキリを思わせる姿が浮かび上がる
太刀風(あの技は!?)
黄金に輝くエネルギー状の巨大カマキリは巨大な黄金の鎌状の前脚を死神の鎌の如く皇虎に向かって振り下ろす。
ジェリコ「首は貰った!!ゴールデンマンティススライサーーッ!!」高らかの声と共に放たれるは全て断ち切ると錯覚する黄金の剣閃。光の速さで床を波打ち斬り裂くと同時に斬り上げる。黄金の波状斬光が瞬きした瞬間に皇虎に迫る。
太刀風「っ!?」(何と言う斬撃の速さっ!?)
皇虎は姿勢を低くして更にスピードを上げて二刀の黒刃裂刀を握り締め正面から突っ込む。
太刀風(止まったら両断される!!ならば……)皇虎は一瞬足元の床に視線を向け直ぐに光線と見間違う波状斬光が直撃する直前に己の足場を斬り裂いて下の階層に身を投げて確実な死の斬撃波を回避して落下。真下からジェリコの目前に迫る。
二波が来る前に皇虎は己の水色のエネルギーを風状に纏った黒刃裂刀を素早く振るい袈裟斬りをするもジェリコの両刃の長剣にあっさりと火花と共に弾かれ、皇虎は直ぐに立ち位置を変えてジェリコに再び斬り掛かるも、ジェリコも動き迫る斬撃を残像を残し回避され
太刀風「っ!?」
驚愕な表情する皇虎の首に両刃が通るも霧や霞みのようにその身を空に消してイカルス星人の聴覚を使い位置を特定し
ジェリコ「……そこか!?シャオッ!!」
太刀風(一閃を振るう速度が異常に速い……しかもこの数を一瞬に!!動きも今まで戦ってきたイカルス星人の剣士達と何もかも違う!身体の構造その物が弄くってんのか!!)
素早く振り替え迫る皇虎の姿を見て狂った笑みと共に、
互いに殺す無数の斬撃を振るい同時に直撃し弾かれ直ぐに次の攻撃動作に繋げる両者。刃を振るって互いに距離を取り
スライドブレーキして凄まじい剣気を纏った皇虎の周りは一気に水色の風状のエネルギーを嵐に変えて激しく吹き荒れる。
太刀風「見せてやろう!!拙者の剣技を!!」
ジェリコ「ぬっ!!」
気合いを込めた声と共に二刀の黒刃裂刀に吹き荒れる風状のエネルギーを蓄積させて振り下ろし放つ。
太刀風「行くぞ!? 刃旋風斬(ダストデビルスラッシュ)!!」ハリケーンマスクが持つ数多くの剣技の中で多くの強敵達を斬り刻んだ剣技を振るう。
それはエネルギーの竜巻ともいえる塊が激しく渦巻く螺旋状にフットタウン全体の床を抉りながら真っ直ぐに突進して行く。
ジェリコ「ふっ。そんな子供騙しな剣技等斬り裂いてくれよう!」
ジェリコ「ゴールデンマンティススライサーーッ!!」
対するジェリコも最大の奥義で迎え撃つ。
互いの技が激突して勢い良く吹き飛ばされてる者が壁に激突し亀裂を作る。
太刀風「ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!?」
ジェリコ「その程度ではなかろう。韋駄天。」
壁に叩きつけられた皇虎に追撃せずに余裕の態度に佇むジェリコ。
太刀風「…当たり前だ……。」
壁に叩きつけられながら驚愕な顔をする皇虎。
太刀風(拙者の刃旋風斬が……奴のゴールデンマンティススライサーに……一刀両断された。直撃を避けてこの威力……だが、だからこそこんな所で奴に負ける訳にはいかない!!」
亀裂が出来た壁から出た皇虎は刀を持ちジェリコに向かって斬り掛かる。
ジェリコ「シャオッ!シャオッ!シャオッ!!」
互いのエネルギーの軌跡をあちこちに残し無数の剣戟音と剣と刀が交わる無数の火花が散り空間全体に剣と刀の軌跡が駆け抜ける。頬に軽い掠り傷がつき皇虎が足を止めてジェリコの気配を探ると自身の姿に影が覆い上を見上げる。ジェリコは天井を足場に一気に踏み込み
ジェリコ「一閃の元に斬り裂いてくれよう!!シャオッ!!」
空中高く跳躍し真上から上段の構えから真っ向斬りから放たれる黄金の光の斬撃波を振り下ろす。
太刀風「ぬっ!?」
皇虎は振り下ろされた斬撃に左肩に一撃を貰い、赤い血が流れ追撃に斬り上げも貰うも片方の黒刃裂刀で防ぎ、火花が噴水のように吹き出るも残った裂刀で突きの一撃を放ちジェリコを怯ませて一気に動き出し、水平に二刀の黒刃裂刀を振るいジェリコの首元と腹に狙いを定めて片手一文字斬りを右から左に振り抜く。ジェリコは両手に握り締めた両刃の長剣型高周波剣の刃の部分で首元と腹に迫る死の二刀の斬撃を防ぎ火花が散り押し合う両者だが……互いに離れて下から床を両断する斬撃を斬り上げるも、皇虎は二刀の黒刃裂刀持ち連続斬撃技の手数でジェリコと対峙する。
ジェリコは勢い良く両手に握った剣から右横一文字斬りを振るうも、二刀の刀を床に刺して勢い良く身体を跳躍前転して水平から迫る一文字斬り回避して、床に刺した二刀の黒刃裂刀を抜き、滞空から真下にいるジェリコに向かって力の限り斬り掛かる。両の腕を振るいぶつかり合う剣士達……互いの刃と刃が何度も交差して弾かれて皇虎は着地。呼吸が与えられる暇もなくジェリコが走り出し斬り掛かるも、防御はせずに死角に素早く移動する。
ジェリコ「…無駄だ……貴様の呼吸音を始め流れる血の音と心音は精神と健康状態を、筋肉や関節と骨の動きは攻撃体勢。俺の耳には貴様の動きが全て聞こえている。」
太刀風「……知っているで御座る。」
ジェリコ「っ!?」
ジェリコが聴覚で確認するよりも素早く壁面を足場にしてジェリコの背後に滑るように回り込み流れるようにジェリコの両刃剣を左手の黒刃裂刀で受け流し右手の黒刃裂刀で横腹を捉えて斬撃を直撃させてスライド移動して通り過ぎる。舞い散る金属破片……ジェリコの装甲鋼の破片が床に音を立て落ちると同時に出血音と共に血が流れる……
ジェリコ「っ!?やるな……流石は韋駄天……」
ジェリコ(俺の音を拾うより早く動きやがった……)
自身の身を守る装甲鋼に傷を作り斬り傷から出血するも、怯えどころか心から喜びの笑顔を見せる人斬り。
太刀風「……まだ喋る余裕があるようだな。人斬り。」
背中を相手に向けたまま一切の油断なく素早く振り向き二刀の黒刃裂刀を持ち身体を一回転させて振り下ろし、斬り下ろしとジェリコの斬り上げがぶつかり互いに弾かれるも直ぐに速度を上げて斬り合う。数度斬り合い互いに離れるとジェリコは両刃長剣で黄金の光輪を描くように作り出し上段に構え…不敵に笑う。
ジェリコ「……ゴールデンスラッシュサークル!!」
【ギュイイイイ~~ン!!】
黄金の八つ裂きの光輪を皇虎目掛けてチェーンソーと同じように高速回転させ勢い良く射ち飛ばす。
太刀風「……。」
迫る八つ裂き光輪に皇虎は恐怖を感じるも相手を見据え恐怖以上の闘志と闘気と共にの一気に走り出し、
太刀風「突…風。裂飛翔十字斬!!」
二刀の黒刃裂刀から水色の風が纏い飛来する光輪に向けて二刀をX状に振るうと同時にX状の長距離に飛来する斬撃波を射ち飛ばし。互いに激突すると同時に相殺させ皇虎は接近するも、ジェリコは向かい討つ構えをして同時に攻守の主導権を取り合う為に速度を更に加速させて互いに近くの壁や天井すら戦いの場に利用して踏み込み跳躍。最速で互いに刃を振るい交差し壁や天井に無数のエネルギーの斬撃の軌跡と跡が刻み込まれて両者。
太刀風「っ!?」
一気に二刀の黒刃裂刀をジェリコに振るうも二つの剣閃と剣戟音が鳴り互いに交差し互いに床に着地して背中合わせになる。
額から軽く血が流れ落ちる静かに皇虎は背後にいるジェリコの方を振り向き相手の両刃長剣の腕に脅威を覚える。
太刀風(コイツ……動きは素早く頭はイカレているが、剣の腕だけならあの"星斬丸"を持った宇宙剣豪にも劣らない!!)
既にこの世から去った別次元の剣豪と比べる皇虎。刀を振るう速さに自信を持つも、今対峙する人斬りは自分以上に反射神経の速度と剣を振るうのが速い。
ジェリコ「…………浅かったか……やるな……咄嗟とはいえ致命傷は避けたのは、流石だよ……」
ジェリコの頭部を守る虎型の怪獣の兜の左斜めに亀裂が小さく走る。
太刀風「……貴様もな。頭をカチ割り殺すつもりで振るったが……」
両手で両刃長剣を持ち居合いの構えをするジェリコに二刀の黒刃裂刀を持ち構える皇虎。
【……………………………………………………】
同時に走り出し再び死闘を展開する両者。数度刃を合わせては離して己の得物を振るう。
太刀風(剣の振るう速度が奴の方が上ならば、拙者がその倍の速度で振るうのみ!!)
激しく斬り合い刃と刃がエネルギーの軌跡と火花を作り技と技が交差し互いの皮膚を斬り血を流させ命を奪い合う。互いの剣と刀がぶつかり合い激しい鍔ぜり合いを展開する。
太刀風、ジェリコ「「……っ!?」」
互いに一歩も退かずに無言で刃と刃に込めたエネルギーがぶつかり力の押し合い睨み合う。ジェリコは皇虎の軸足に狙いを定めて足払いをするがジェリコに押される覚悟で左手の黒刃裂刀を床に刺してジェリコ放つ足払いを防ぎ正真正銘の剣と刀の鍔ぜり合いを再開し激しく刃と刃がぶつかる。
【……………………………………………………】
だが力の均衡で皇虎に分があるのか力を敢えて抜いて均衡を崩してから一気に押し出し相手を下がらせるも皇虎は素早く型の構えをして全身から水色のエネルギーを纏い
太刀風「烈…風 旋刃風車(サイクロンスライサーー)!!」
身体全体を右回転して横一文字に水色の風の回転する真空の斬撃波と無数の鎌鼬状の突風の刃を射ち飛ばす。
ジェリコ「シャオッ!シャオッ!シャオ!!?」
ジェリコは奇声を何度も上げながら山猫のごとき俊敏な身のこなしで回避して野獣のように低く構えて皇虎の攻撃体勢の隙をついてに連続斬りを放つ。光の軌跡と変わらない致命の剣閃を己の剣技で全て防ぎ反撃行動をするよりも速く動くジェリコに翻弄される皇虎。
太刀風(只速いのではない……さっきとはまるで動きが変わった……まるで獣その物だ……)
ジェリコ「ヒャッハハハハハハハハハハハハ!?」
獰猛な殺気が込められた両刃の死の剣閃が皇虎の身体を傷付ける。赤い血が床に壁に幾つも飛び散るも皇虎は身体を連続に右回転して再び斬撃波の『烈…風 旋刃風車』を放つも、
ジェリコ「甘い!?」
イカルス星人のジェリコは固有能力の瞬間移動で姿を消して斬撃波を回避すると同時に皇虎の間合いに姿を見せて、更に正面から姿を消し背後から必殺の真っ向斬りの一撃を振り下ろす。
ジェリコ「その命貰った!?」
太刀風「っ!?」
幾何学模様の異形の迷宮内部に太陽と見間違う程の黄金の光が空間を照らす。
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炎に飲み込まれ墜落して行くハリケーンボールの様子を見る春日炎太郎。
春日「これでよし。」
???「其処にいたか!?銀河連邦の炎の超人。」
春日「何者だ!?姿を現せ!?」
自分の飛んでいる空より遥か上の太陽に背に高速に迫る影を炎太郎は見つけ構える。
春日(っ!?……あれは……あれは!!?)
影が近付いていくと炎太郎の表情は徐々に驚愕な表情に変わってゆく。やがて影ではなくその姿を炎太郎の前で露になる
超古代竜メルバの装甲鋼を身に纏った『空の軍神』ガバン。
ガバン「お前を地獄に送る聖なる翼バット・ヘルウィング!!」
天高く己のコウモリに似た翼を左右に大きく広げて急降下から真っ赤に激しく輝く己のエネルギーを全身に纏い皮膜つきの翼をはためかせ、巨大な赫い炎の蝙蝠の姿に変わり光の速さで急降下し炎太郎目掛け突撃してくる。
春日「っ!?」
ガバン「死ねぇええええ!?」
反撃や回避が間に合わないと瞬時に理解した炎太郎は咄嗟に左腕の円盾を前に出すも尋常ではない速さで放たれた巨大な赤い炎の蝙蝠の姿をした全身に己のエネルギーを纏った突撃技が炎太郎に激突と同時に想定を遥かに超えた自分のエネルギーを遥かに上回る熱エネルギーと衝撃とダメージが背中から貫通し一瞬も耐えられずに炎太郎は全身をガバンのエネルギーで焼き尽くされてぐるぐると身体を回転させ地表まっ逆さまに落下する。
春日「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
悲鳴を上げながら勢い良く落下しながら仲間達に後を託す。
炎太郎(僕の役目は充分果たした……頼んだぞ。諸先輩達……任せたぞベム、夢想!)
そのまま頭から落下した炎太郎は東京のビルの一つに激突に煙を上げる。
ガバン(あの盾で即死は免れたか……しかしまだ息があるな。葬るなら今…)
怪獣騒ぎで人のいないビル内部に力なく倒れているボロボロの炎太郎を見てトドメを刺そうと動こうとする瞬間
【ーーーーっ!?】
ガバン(この気配っ!?)
ガバンに感じた気配を優先して死にかけの炎太郎を無視してインセクトタワーに戻る為青い鬼面の馬を召喚して跨がり乗り急ぎタワーに戻る。
ガバンの気配が離れていく感じてゆっくりと起き上がろうとするがダメージが想像以上に大きすぎる余り再び地に力無く倒れ込む。
炎太郎「うぅ……。ぐっ……うぅううう……」
身体中の傷の痛みに唸りながら四肢に力を込めて起き上がろうとするも立ち上がれない。
炎太郎(…盾がなければ死んでいた……)
炎太郎は視線をボロボロになっている左腕に装備された円盾を見て紙一重に命を繋げた事を理解する。円盾は破損の傷一つも付かずに新品のように輝いていた。
炎太郎(後は……俺が意識を手離し寝るだけだ……)
そう考え炎太郎は意識を手離した……
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〔推奨BGM近界民との対峙〕
「こいつは……」
(僕の中何かが警戒する……さっきのジェリコに比べてそんな強くないけど気を抜くなと……)
ダークナイザー「ッ!?」
黒いローブの男は異形のロボット戦士の肩からひとっ跳びで跳び剣持に向かって黒い持ち手のナイフを振り下ろす。
「っ!?何者だ!?」
迫るナイフをサーベルで弾き押し返す剣持。感じた手応えで目の前の相手は自分一人でも対峙できる強さだと
ダークナイザー「ボーダーの敵!?」
素早く両手に持ったナイフを素早く振るう黒いローブの男に言葉に一瞬、怒りを覚えるも、剣持は瞬時に優先順位を考える。迫るローブと対峙しながら剣持は仮面の怪人の方を見る。仮面の怪人は三輪隊の米屋隊員が使っている槍型弧月をベルトから取り出して両先に鋭い刃を持つ長物を振るう異形のロボット戦士と激戦を繰り広げている。
グラビティス「っ!?」
ディアヴォロス「小僧どもっ!?ここは俺が引き受ける!」
「っ!?」
鏡「なっ、さっきみたい三人で連携して戦えば!?」
ディアヴォロス「お前ら、ここに来た目的はコイツらと戦う事なのか?」
「っ……違う!?」
ディアヴォロス「なら行け!!」
異形のロボット戦士は距離を離して赤い熱光線を両腕から発射するのに対して仮面の怪人は変化弾で応戦する。その間に剣持と鏡は別々のルートからインセクトタワー頂上を目指す。
ダークナイザー「逃がすか!?」
剣持はダークナイザーの上を跳び越えてそのまま走り去りすかさずスタングレネードをダークナイザーの前に落として辺りに強力な光が覆う。
ダークナイザー「ぎゃあっ!?」
鏡「よし!これで奴は簡単に俺らを追い掛けられないだろ!?」
一気に相手から距離を離して塔の頂上に飛ぶ拓也。
???「クカカカカ……」
鏡「なっ、何奴!?」
空を機械仕掛けの両翼で飛ぶ拓也の真横に瞬間移動で現れた白いローブを纏った存在が拓也の肩を掴みそのまま拓也ごと姿を忽然と東京から消す。
グラビティス「……さっきの小僧は可哀想だがゴメルに殺されたな……」
ディアヴォロス「……ちっ!やはり手強い。」
撃ち合いをしつつ一気に接近して長物を振るい激突する両者。そうこうしている内に白いローブを纏った存在アインへリアル5勇士の一人ゴメルが戻ってくる。
ディアヴォロス「っ!?」
ゴメルは素早く仮面の怪人に向けてレーザーボルトを放ち仮面の怪人はロボット戦士の攻撃を防ぎつつ回避する。矢が幾何学模様の壁や床に刺さると爆発する仕掛けにボーダーの炸裂弾に似ていると理解するも新手の出現に劣勢を強いられている。
ディアヴォロス(流石にこの化け物達に一人では厳しいか……やむを得ない。)
前回のロボット戦士対策に開発した二体のオリジナルトリオン兵をトリオンを使った門から召喚する。
グラビティス「っ!?」
黒い異次元の門から出現した頭部を白く青と黒い装甲を纏った人型に近い姿をしたトリオン兵。特徴的な頭部は今までの三門市で出現したトリオン兵になかった開閉式で弱点である深紅の単眼を防御可能。防御状態の頭部は狼をモチーフにしている。格闘戦を前提に開発した為、防御力は相方より高く肩、両手足の指先、鋭角で攻撃的な部分も多い……
もう一体は高速機動戦を前提にした桃色の人型に近い姿をしたトリオン兵。神の国で現在活躍中の強力なトリオン兵をモチーフにしている。基本防御は相方より弱く射手型の攻撃しか出来ず決め手に掛けるがその代わり格闘戦しか出来ない相方の援護は上手い。
この二体は互いに互いの欠点を補い二体揃うと強い。
二体のトリオン兵はディアヴォロスの左右に立ち。
ディアヴォロス「行くぞ。リュコラノス。ラゴス。」
天狼の名を持つ青いトリオン兵リュコラノスと兎の名を持つ桃色の兎に似たトリオン兵ラゴスが同時に獣脚を使い跳躍する。
ラゴスが両手の平から光の矢状の通常弾を高速連射。その隙にリュコラノスが跳躍し、両腕に装備した鋭い狼爪型の両籠手を展開してグラビティスに襲い掛かる。両手に持った両熱刃の両手槍で最初の攻撃を弾き、二撃目を受け止めてリュコラノスに押さえつけられるも、その隙にラゴスが動けないグラビティスに向けて通常弾を連射、回避出来ずに弾の雨に晒される……
ゴメル「クカカカカ……面白い!?」
ゴメルは左腕からレーザーボルトを放つと同時並行で己の切断糸を手足のように使いこなし仮面の怪人を狙うも、その全てを回避しながら射手型のトリガーを使い応戦する仮面の怪人。
グラビティス「っ!?」
力比べでリュコラノスから離れて5本の指先と掌から赤い熱光線を連射するロボット戦士。
リュコラノスは全身を覆う青い球体状のバリアを展開して連射しな熱光線を弾き返す。
グラビティス「っ!?」
熱光線の発射を直ぐに止めると、リュコラノスのくの字の獣脚が飛蝗のように足場を蹴り一気に間合いを詰め、ロボット戦士の腹部に鋭角な膝蹴りを叩きつける。その勢いでグラビティスは吹き飛ばされるも、反撃するより早く追撃の拳の一撃に殴り飛ばされて、飛ばさないようにグラビティスは槍を足場に刺して勢いを抑えながら装甲を傷つけながら目の前に迫ってきたリュコラノスの拳を片手で掴みリュコラノスの追撃を止めるロボット戦士
。そのまま同時に拳をぶつけ合いそれぞれの傍に仲間が集まる。
ディアヴォロス「……あの時とは違うぞ!?ロボット戦士!?」
グラビティス「……だがお前では俺達は倒せない……」
ゴメル「クカカカカ……フォローします。処刑人。」
グラビティスは自分の両手槍をゴメルに向けて言う。
グラビティス「勝手にしろ……。」
ゴメル「クカカカカ……」
ゴメルはローブ越しで震わせ嗤う。グラビティスはしぶしぶ槍の先端を仮面の怪人に向け挑発する。
ディアヴォロス「行くぞ!?」
グラビティス「掛かってきな……坊や。」
両者得物を持って一気に走り出す。
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太刀風「返し逆嵐刃!!」
二刀の黒刃裂刀の持ち手を素早く逆さに持ち替えて刀身に水色のエネルギーチェーンソーを纏わせX状で刃を向け背後に迫る正中線狙いの真っ向斬りを防ぐ。そして両足で一気に後退してジェリコを壁に激突させ逆に追い込むも回転鋸が直撃する直前再びジェリコは瞬間移動する。
太刀風「っ!?」
【チリンチリン。】
太刀風「気流斬風壁!!」
相手の殺気を察知して床と壁に水色のエネルギーを纏った裂刀で斬り付けると極限まで圧縮した水色の風のエネルギーによる風の防御壁が出現して
ジェリコ「なっ!?ぐほっ!!」
瞬間移動したジェリコが姿を表した瞬間防御壁の気流に直撃して吹き飛ばされて勢い良く壁に激突する
太刀風「……。」
皇虎は無言で発生した防御壁に裂刀をなぞり風の防御壁のエネルギーを消す。
太刀風「そっちが回避する固有の能力ならこっちは数多の攻撃を防ぐ技だ……」
ジェリコ「……見た目に似合わない技を沢山お持ちのようで……」風の防御壁から放つ気流に飛ばされ壁に叩きつけられて軽く口から血を出して相手の技の多さに警戒するジェリコ。
太刀風「空気がない宇宙でも拙者のエネルギーで形成可能の防御壁を造れる優れ物……だが貴様との戦いにこんな小細工など不要 ……」
防御壁が消える同時にめり込んだ壁から離れて口元に流れる血を片手で拭いさりジェリコは静かに両刃長剣を両手に持ち獰猛な野獣ように低く構える。
静かに黒刃裂刀を人斬りに向けて風の武人は言う。
太刀風「只…一陣の風と共に獣を斬るのみ……」
ジェリコ「ほざくか!?シャオ!」
同時に姿を消す……瞬間移動ではない只肉眼が捉えらない速さに移動しているだけだ。
太刀風「刃旋風斬(ダストデビルスラッシュ)!!」
皇虎は片方の刀を鞘に納め両手に握り締めた黒刃裂刀を持ってジェリコに向かって直線的に螺旋状に床や壁を抉り削りながら突進して斬り刻む。
ジェリコ「その程度の技で俺に勝てるとでも!!シャオッ!!」
太刀風(GMS(ゴールデンマンティススライサー)を使わないだと……)
必殺技を使わずジェリコも剣を持って剣に黄金のエネルギーを纏わせフットタウン内部を斬り刻みながら突進してくる皇虎に無数の光速の剣閃を放つ。
水色の竜巻の突風が!無数の火花とエネルギーの軌跡が!硬い樹脂状の分泌液の壁を斬り裂きながら超高速の死闘を展開する。
ジェリコ「最高だよ!?韋駄天!?お前との斬り合いは楽しい!?シャオッ!!」
太刀風(全て捌かれた!!刃旋風斬が……だが!!)
太刀風「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」
最大の奥義を捌かれるも太刀風は敢えて相手の間合いに接近して奥義や技ではなく基本の剣技でジェリコに挑む為に二刀の刀を持ち超高速の連続斬りを振るう。皇虎はジェリコの真っ向斬りを左に回避して片手横一文字斬りを振るうがジェリコは上半身を思い切り反らせて、刃が通り過ぎた瞬間下から斬り上げる。その余りの速さに
太刀風「っ!?」
意識はジェリコに肉体は反射的に迫る刃を残った一文字斬りを使っていない裂刀で受け止め切っ先を反らして左右から別々の片手一文字斬りを放つもジェリコは剣を振り下ろし弾き、火花が舞い散る中で、再び同時に姿を消し剣と刀の高速斬撃の斬り合いを展開する。
太刀風「刃旋風斬!!」
再び放たれる剣技。その直線に伸びる突進してくる剣技を見てジェリコは再び構えて距離を詰められる。
ジェリコ「また同じ技か!!失望させるな!韋駄天!?」
太刀風「刃旋風斬は只の突進する技と思ったら大間違いだ!!」
高速移動と共に螺旋状に回転する皇虎は突進体勢から風を操作して身体全体を縦回転しての回転斬りを叩きつけるように振り下ろす皇虎。
ジェリコ(攻撃の機動が変わった!!)
太刀風「強…風 疾風怒濤斬(サイクロンブレイカー)!!」
ジェリコは両刃長剣で防御するも、防御した瞬間全身に伝わる衝撃で両足が床に亀裂を作る程めり込み砲撃をまとも食らってバラバラになる感覚を覚える
ジェリコ「がっ!!」
防御しての威力に驚くジェリコ。
太刀風「その自慢の剣ごと叩き斬ってくれる!!」
皇虎は同じ剣技を繋ぎの技に使い一点破壊に特化した真っ向斬りをジェリコに叩きつける。だが踏ん張り耐え続けるジェリコ。
太刀風「刀…風 風車!!」
叩きつけながら皇虎は自分の身体を縦に高速回転させて
刃の風車に姿を変えてジェリコを追い詰める。高周波の両刃長剣で防御するも致命傷を避ける装甲鋼は火花と共に削れて行く。
ジェリコ「っ!!」
ジェリコは悔しそう表情で皇虎の技を受け止めながら、瞬間移動する。
太刀風「ちっ!」
ジェリコ「シャオッ!!」
再び間合いを離される皇虎。ジェリコは野獣のように俊敏な動きで皇虎に斬り掛かる。
太刀風「鬼…風 斬刃破。」
迫るジェリコに向かって素早く居合いの構えから抜刀。超高速の青い波状剣閃を放つ。
ジェリコ「遅い!!そよ風のように心地好い風だ。」
身体を斜めに反らして直線する剣閃をやり過ごして接近するジェリコ。
太刀風(斬刃破を初見で見切るとどんな身体をしているんだ!!化け物めっ!?)
余りの剣閃の速さで間違いなく敵に命中する速度で放つ技を遅いと言い切る相手に意識を集中する皇虎。
ジェリコ「ヒャッハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」
刃と刃が激しくぶつかり合い鍔ぜり合いをする両者。
皇虎とジェリコは互いに至近距離で睨み合い
ジェリコ「死を恐怖し尚も俺の命を奪う為に動くか……その覚悟は最早神風だ!!シャオッ!!」
ジェリコは自ら均衡を崩し水平に横一文字斬りを振るうも皇虎は首を反らして斬撃を回避してカウンターの要領で左腕に狙いを定めて刀を振るう。
太刀風「……煩い。」
ジェリコの左の二の腕に右の裂刀の斬撃が通り過ぎ血が飛び散るも、四肢の異常の硬さに腕を斬り落とせなかった。
【チリンチリン。】
野生の動きで再び壁を蹴り跳躍し突きの一撃を放つジェリコ。その一撃から殺意の風が嵐のように渦巻くのを肌で感じ取る皇虎。
太刀風「っ!?」(食らうな!!)
二刀の黒刃裂刀で迫る両刃の先端を直撃から反らし突きの一撃をそのまま火花を飛ばしながら受け流す。
太刀風(……さっきの一撃は食らったら死ねるで御座るな……)
巨大な髑髏の確実な死のイメージが脳裏を過る程、皇虎は相手の野獣の如く敏捷な動きを見切ろうとするが、純粋な速さに苦戦する。
太刀風(この人斬り蟷螂、まだ速くなる!!)
ジェリコは再び四方の壁を蹴りピンボールやパチンコのように皇虎の周りに跳び回り翻弄する。そして跳び回りながら皇虎の間合いを徐々に狭めて行き……
ジェリコ「ヒャッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!!?」
太刀風「……見切った!?」
鋭い刃と見間違う眼光でジェリコの連続刺突技の動きを覚え間合いを狭めたのを逆に利用して狙う箇所を絞り右手の裂刀でジェリコの突きの一撃をタイミング良く弾き返し一瞬で踏み込みと同時に左手の裂刀で片手一文字斬りでジェリコの胴を捉える。しかしジェリコは斬撃が直撃するより早く後退して皇虎から距離を取るも装甲鋼の胴の部分は斬撃その物が直撃する前から届いており、横一文字に亀裂を作る。
太刀風「……仕留め切れなかったか…。」
和服のあちこちから軽傷ではない斬り傷を作りながらジェリコを鋭い刃のような瞳で睨みつける皇虎。その表情は悔しさを隠さず仕切り直す。
【………………………………………………………】
同時に近くの壁を勢い良く蹴り高く跳躍し裂刀と長剣を振るいぶつかり合い激しく火花が舞い、ジェリコが剣を真っ向斬りに振り下ろすと皇虎が二刀の刀を使い左右から防ぎそのまま鍔ぜり合いをするも、互いに相手の得物を弾き飛ばし、有らぬ方向に得物が回転しながら舞うも、互いに至近距離で向き合い直ぐに得物の回収に同時に動く。皇虎は空気と風の操って二刀の黒刃裂刀を手元に引き寄せて掴みジェリコは瞬間移動して持ち手を掴む。得物を掴むと直ぐに自分のエネルギーを得物に込め敵の位置と自分の立ち位置を確認し
「「鬼…風 斬刃破!!?/ゴールデンマンティススライサーーー!!?」」
同時に高速のエネルギー波状斬撃波を相手に向かって放つも、同時にギリギリで回避して互いに向き合いながら移動し皇虎は連続斬撃をジェリコに向かって振るいジェリコも高速斬閃を振るい激闘は続行させる。両足にエネルギーと力を込めて加速する両者。
太刀風(フレイムを敗った奴がベムとベムに憑依した少年に迫っている……そしてそれは恐らく『空の軍神』ベムの実力ではどう戦っても奴には勝てない……)
脳裏に過るはアインへリアル5勇士最強の実力者『空の軍神』の男の姿。
太刀風(出来るだけ早くコイツを仕留めなければ!!)
激闘を続けながら後輩に迫る最強の実力者にハリケーンマスクは警戒する。
ジェリコ(動いているな。ガバン……)
一方斬り合いを心から楽しむジェリコは、剣を振るいながらガバンのエネルギーの気配を感じながら状況が動いた事を知る……。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ケスノーチ「大丈夫か?ザジ?」
ザジ「……何処をどう見て大丈夫に見える!!クソったれ!?あの公務員め!!よくも俺の両腕と片足を……」
ケスノーチ「命が会っての物種だろ……むしろあのプリズムファイターに殺されなかっただけでもマシだろ……」
相手の恐ろしい所を知っているケスノーチは素直に仲間の身を案じる。
【ーーーーっ!?】
そして二人は大きなエネルギーとエネルギーのぶつかり合いを感じ無言で下の階層に視線を向ける。
ザジ「……………………人斬り蟷螂の奴。叫び声を上げているな。」
ケスノーチ「相手はあの惑星サイ・クローンの伝説の人斬りだ。勝てるのか?」
ザジ「……ザジが只の其処らの人斬りだったら負けるだろう。だが奴とてアインヘリアル5勇士の一人。ムカつくが簡単に負ける事はない。奴の剣技がそれを証明している。……奴は強い。」
ケスノーチ「うん?この気配は」
その時、宿敵の気配を感じるケスノーチとザジ。
ケスノーチは立ち上がり、
ザジ「レッドマンの気配だ。」
ケスノーチ「ザジは此処にいろ。俺が動く。」
ケスノーチはタックルの体勢になり勢い良く壁に向かって走り分泌液の壁を粉々に砕き走り去る。
ザジ「おい!ケスノーチ!?俺を置いていくな!?」
両腕片足の無い仲間を一人置いてけぼりにして
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ジェリコ(俺の役割は多種多様な状況で出せる剣技を始めと術等を持つ韋駄天をブラックワン様とキリキリがいる場所に向かわせない事……)
太刀風(フレイムが敗れた今、戦力は俺を含め不規則に動く"二人"を除いて実質三人……)
太刀風「飛刃風双爪!!」
皇虎は二刀の黒刃裂刀を垂直に振り上げて水色のエネルギーの風を纏わせ込め真っ向斬りをジェリコに向かって振り下ろす。振り下ろされた瞬間刀身から水色のエネルギーを鋭い猛獣の爪状に形成された複数の斬撃破が縦方向で床を斬り裂きながらジェリコに迫る。
ジェリコは両刃長剣を横一文字に一気に振るい弾き返し
技が効かなくても皇虎は接近して、下から上に捻りを加えて斬撃破を打ち上げる。
ジェリコ(エネルギーの風を刃状にして斬撃破の周りをミキサーのように高速回転させて俺を削るつもりか……)
皇虎が放つ打ち上げられた斬撃破をジェリコは俊敏な動きで距離を取って避け逆に技を放った直後の皇虎に急接近し皇虎の腹を鋭い蹴りを叩きつけて端まで追い込むも、上空に跳び皇虎は黒刃裂刀を己の水色の風のエネルギーをわたあめのように丸く集め高速回転させて巨大な台風の塊を作り出し圧縮して振り下ろす。ジェリコは壁を高速に走り跳び空中から無数の黄金の剣閃を放つ。大技故か互いに防御も回避も瞬間移動すら間に合わずに互いの技が衝突し同時に直撃し傷付き軽くないダメージも負うも衝撃で吹き飛ばされても両者は両足でしっかりと踏ん張り耐えて意識を回復させて再び接近して高速の剣戟を繰り広げる。
太刀風(一秒でも速く)
ジェリコ(一秒でも長く)
(奴を削り斬る!!/奴を足止めする!!)
太刀風「嵐刃(ストームエッジ)!!」
互いに一気に踏み込み身体を振り抜き己の刃を一気に放ちエネルギーを込めた刃が交差する。火花が舞い刃が交差してから壁を蹴り高く跳躍してジェリコの上を素通りしようするが。それより速くジェリコは技を構えて宙にいる皇虎に向かって放つ。
ジェリコ「ゴールデンサークルスライサー!!」
放たれた高速回転する黄金の斬光輪を紙一重で回避して
太刀風「刺突風刃!!」
ジェリコの右膝に向かって水色の風状のエネルギーを纏わせた黒刃裂刀で放つ一点集中の突きの一撃で貫こうにも、両刃長剣で斬り払われて弾かれる。
太刀風「くっ!!」
太刀風(足を奪えなかったか……ならば!!)
着地と同時に皇虎得意の居合いの構えをして瞬時に敵の命を狙う。
太刀風「斬…風、烈風斬!!」
居合いの要領から裂刀を瞬時に抜刀!!極限まで圧縮した鎌鼬状の真空波を斬撃破と共に斬り飛ばす。
ジェリコ「っ!?」
両断されると本能に感じ取り冷や汗をかいて姿勢を限界まで低くして放たれた真空波をやり過ごし接近するも、続いて自分のゴールデンマンティススライサーに匹敵する速度の斬撃破が目前に接近して瞬間移動して回避する。
ジェリコ(速っ!!)
かなり離れた場所に息切れした姿を見せるジェリコに不敵に笑みを浮かべる皇虎。
太刀風「悪いが時間がないんだ……手早く終わらす。旋…風 芭蕉嵐!!」
離れた相手に向かって超速で接近して強烈な居合いの光速の光の軌跡を描く嵐の如き連続斬りを放つ皇虎。光速の斬撃と軌跡と共に鎌鼬状の真空波が遠距離にいるジェリコの身体に迫る。
ジェリコ「っ!!」
ジェリコ(高速の連続斬りと合わせた薄い刃の鎌鼬状の斬撃破。それにこの数……捌くのにしては立ち位置が少し不利だな……ならば!!)
迫る前ジェリコは近くの壁を野生の獣の如く走り追撃する皇虎の連続斬撃を瞬間移動で距離を取るジェリコ。
太刀風「逃がさんぞ!!『黄金の蟷螂』!!」
旋…風 芭蕉嵐を止めて急いで追跡する皇虎。
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一方、孔明とはぐれた鉄鬼は合流する為にコセイダーとサイクリードと共に移動していた。先頭は気配を感じる事が可能なコセイダーがする。
「こっちだ。」
(この少年と同じくらいの気配は……あの方向だな。……うん?この知ってる気配は)
そして孔明と何故かいる若村と合流する。
鉄鬼「あっ、孔明」
孔明「探しましたよ!鉄鬼。勝手に移動するなよ!?」
鉄鬼は罰の悪そうな顔をして反省を露にする。
鉄鬼「説教はもう盾のお兄さんに充分過ぎる程貰ったから勘弁!」
((この子もフレイムに説教されたのか。))
かつての同級生は優しく真面目な性格だから危ない事をしたこの子を心配する意味で叱ったんだろう。簡単に想像出来る。
若村「あの……この子の知り合いですか?」
サイクリード「さっき知り合った意味なら知り合いだ。」
若村「えぇ~~」
怪しい二人の格好を見比べて若村は軽く頭痛を覚えるも
取り敢えず危険な人ではない納得する。
「人喰いカマキリの巣で話すより避難所で話した方が安全だと思うよ。どうやら上にいる逃げ遅れた人達も非常階段を使って地上を目指しているようだ。」
(ジャクソン先輩。苦労しているな。)
若村「なら俺達も逃げてる人達と合流しよう。」
【ーーーーッ!?】
「ッ!?」
コセイダーは若村と孔明の二人を急いで抱き抱えてその場からバックに下がる。
若村「おいっ突然どうした!?」
次の瞬間、二人がいた位置の分泌液の横の壁が勢い良く砕けて中からタックルの体勢の鎧兜を纏った巨漢の猿人と呼べる存在が若村達の前に姿を現す。
ケスノーチ「会いたかったぜ!!ベム~~!?」
(ケスノーチ!?)
コセイダー事剣持は目の前に高らかに声を上げて現れた相手に警戒する。
若村「何だこの化け物は!?」
ケスノーチ(グスン。泣かないよ!?男の子だもん。)
若村に化け物と呼ばれたケスノーチはベムの気配を感じて壁を壊しながら探していると、若村達に遭遇し向き合いながら一言言う。
ケスノーチ「ひゃあっ。だ、誰だっ!お前ら!?」
ケスノーチは露骨に驚き声を上げ若村達は何とも言えない微妙な表情をする。
若村(えぇ~~何か突然現れて知らない人に遭遇した対応。何コイツ……)
鉄鬼「人に名前を尋ねるなら先ず自分から名前を名乗るのが筋って物ですよ。」
孔明「子どもでも出来る事ですよ!?」
若村「あっコラ。危ないから二人とも前に出るな。絶対ヤバいから」
ケスノーチ「……すいません。自分ゴーロン星人のケスノーチと言います。」
凄くしょんぼりした梅干しのような表情をして名前を名乗る。
若村(えぇ~~本当に何なの?コイツ。見た目に似合わず子どもに言い負かされたんだけど)
ケスノーチ「……知ってる宿敵の気配を辿っていたら此処に来ました。」
「だってよ。」
赤いフルフェイスマスクに青いスキーゴーグルで顔を隠した剣持分身は呆れた表情をマスクの内側にする。
サイクリード「……っで俺達の誰が宿敵なんだ?」
軽くコセイダーに視線を向けたサイクリードは、ケスノーチに尋ねる。
ケスノーチ「……???此処には居ないみたいだ。」
孔明「じゃあもう僕らには用は無いですね。」
鉄鬼「俺達急いでいるんだ。」
若村「うん。間違いは誰にでもあるよ。分かる分かる。」
ケスノーチ「じゃあ、さようなら。」
ケスノーチと若村達はそのまま別れていった。
若村(……良くわかんないけど助かった……)
もし仮に戦いになっていたらあの巨漢の怪力に生身の自分達は殺されていた可能性がある。
【ーーーーッ!?】
若村と子ども二人を前に歩かせてコセイダーは突然足を止める。
「悪い。此処で少し別行動させるよ。」
サイクリード「突然、どうした?」
佐鳥《あいきゃんフライイィィィィィィィ》
「知り合いの先輩が何故か紐無しバンジージャンプしてくるから助けてくる。」
別方向に走り出し若村達と単独行動をするコセイダー。
人の気配が感じない所で佐鳥の元へ超能力のワープを使う。
若村「あれ?さっきのマスクの人は?」
サイクリード「やるべき事をしに……あのガキ達は何処行った?」
気が付くと二人の子ども達の姿も消えていたのだ。
若村「えっ?さっきまでいたのに……」
孔明「二人揃わないとバトルファイター1に変身出来ないのが弱点だよな。」
鉄鬼「行くぞ!孔明!?」
【バトルファイタークロス】
二人は互いに腕を組み合わせて一人の鳥人サイボーグヒーローに姿を変える。
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〔推奨BGM 黄金の蟷螂〕
太刀風「せぇいや!!」
ジェリコ「シャオッ!!」
人が追えない速度で壁を高速で走るジェリコに向かって三日月状の斬撃破を撃ち飛ばしジェリコは迫る斬撃破を壁を蹴り回避して身体全体を独楽のように高速回転させながら、放つ腕の一閃を皇虎は宙返りして素早く回避し、突きの一撃を放つも、カエルのように素早く反対の壁を蹴りその反動で跳び再び斬り掛かるジェリコ。左の黒刃裂刀で弾き振り下ろすも姿勢を下げて床を滑るように火花を散らしながら移動して下段から突きが迫る。
太刀風「ぐっ、」
刀身で腹に迫る剣を火花が散りながらずらして残りの一刀で斬り掛かるも、瞬間移動並みの高速移動で回避され視界から消える。直ぐにエネルギーの気配を追うもそれより速く『黄金の蟷螂』の殺気が辺りを包む。二刀の黒刃裂刀を前後に構えて勢いを利用して身体を高速前回転させジェリコも
【チリンチリン】
太刀風「ちっ!奴は…「シャオッ!!」っ!?」
蟷螂の鎌のように剣を振るい山猫のように飛び掛かってくる死の斬撃を咄嗟に身体を転がして避けてジェリコ。
皇虎は直ぐに起き上がり超速に滅茶苦茶に動き回る相手に接近する。
野生の動物のように動き首を狙うジェリコは皇虎がギリギリで対応できる超速で出鱈目な動きで両刃長剣を振るい皇虎の高速連続斬撃と斬り合う。互いのエネルギーの軌跡と刃がぶつかり合い花火のように周囲を照らす。
真っ向斬りを回避した瞬間あらぬ軌道から迫る両刃長剣を刀身で防ぎ反撃の斬撃破を放つも、身体の軌道を反らして全く意識していない所から斬り掛かる『黄金の蟷螂』
太刀風(また人斬り蟷螂の攻撃の軌道と動きが出鱈目に変わった……もう少しで動きを完全に分かってきたのに勘弁してくれ。)
苦悶の表情を隠さず水平に片手一文字斬りを放ちジェリコの手足を両断しようにも自分が振るう刀よりも硬度が合ってしかも瞬間移動からの出鱈目な軌道から放つヒット&ウェイで攻め切れない。そのイタチごっこの繰り返しだ。
ジェリコ「シャオ!!シャオ!!シャオ!!シャオ!!」
太刀風(イカルス星人の瞬間移動能力と優れたレーダーの役割を持つ聴覚。拙者の技の数を覆す出鱈目な動き単純な速度と手数の多さを使ったゴリ押し……流派に教えを乞わず独学で編み出した我流の剣。拙者の致命傷の技を全て回避か防ぐ尋常ではない反射神経……身を凍らせる殺気と殺意の獰猛な人斬り蟷螂め!!)
再び高速に無数に振り下ろされる黄金の波状斬光を全て紙一重に回避し離れたジェリコに向けて皇虎は超速で跳ぶ。
一気に瞬間移動したジェリコの目前に迫り斬り上げる皇虎。片足で床を蹴り距離を取る事で斬り上げを回避するジェリコ。だが回避した位置から更に距離を詰める皇虎
ジェリコ「シャオッ!?」
太刀風「だからこそ!?此処で貴様を討つ!?」
自分を上回る要素を幾つも持つ危険な相手を負傷した後輩達と対峙させない為に皇虎は先輩としての務めを果たす為に迫る無数の黄金の剣閃を掻い潜り二刀の得物を持って飛び掛かる。
不安定な姿勢から放たれるジェリコの神速の斬り上げを二刀の黒刃裂刀を同時に振るい弾き返し一気に懐に飛び込み止まぬ怒涛の連続斬撃を放つ皇虎。対してジェリコはその全ての斬撃を防ぎ回避して攻撃の主導権を奪い取ろうとするも、止まぬ台風や嵐の如く皇虎はそれをさせない。
ジェリコ(やはり簡単に倒せそうにないね!!伝説の人斬り 韋駄天 )
ジェリコ、太刀風「っ!?」
無数の火花が舞う中……ジェリコも剣にエネルギーを込めて一気に斬り下ろす。対する皇虎も居合いの要領から神速の斬り上げを放つ。再び瞬間移動して皇虎から距離を取るジェリコに居合いの構えと共に突風が吹き荒れる
ジェリコ「…来る。」
太刀風「吹き荒れろ太刀…風!!龍巻螺旋斬(スパイラルトルネード)!!」
全身全霊に風状のエネルギーを込めた二刀の刀を抜刀すると同時に凄まじい勢いで竜巻の如く螺旋状に空間を削り抉りながらジェリコに向かって突進して斬り刻んでくる皇虎。その威力も速度も刃旋風斬を遥かに上回る。
太刀風「でぇやああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
自分を遥かに越えるその威圧感に人斬りのジェリコも死を覚悟して迎撃に動く。
ジェリコ「ヒャッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」
力強く叫ぶ風の武人と狂った笑い叫ぶ人斬りの技が激突
暗闇の中に大きな風が勢い良く吹く音が鳴ると瞬間……
エネルギーによる衝撃波が発生し互いの斬撃が激突しその衝撃で幾何学的な樹脂状の分泌液が覆われたインセクトタワー内部にエネルギーの暴風が発生し全体を激しく揺れる。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
夢想らと別れて無人のフットタウンのフロアを走る銀河連邦最強の実力者。
間 罪無「皇虎の奴め……"台風"を使う前に勝負をつけよつとしているな。」
間 罪無(ハリケーンマスク最大の奥義 "台…風 裂刃 刃牙羅(バギラ)"を……)
【【ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!?】】
両者己の尋常じゃないエネルギーの余波で纏う羽織り物を激しく揺らせて会敵に当たりを引いた事を喜ぶ。
ブラックワン「……待っていたぞ。銀河連邦……」
ブラックワン(……気配を弱過ぎる人間レベルにまで意図的に落として視界と意識の外から此処まで侵入したか……大した隠密能力だが能力や戦い方が正義のヒーローのやり方とは程遠いが……当たりは引いた……)
願った宿敵ではないが相手は全ての技が使用可能で一切の手加減が出来ぬ強敵に心踊らせる黒き星の勇者は妖刀を抜刀して先端をイノセンスマンに向ける。
間 罪無「ブラックワン……」
間 罪無(当たりだ!だが同時に……他の仲間達の方に"空の軍神"が向かったか。)
両者視認出来ぬ速さで移動し戦闘を開始する。
同時刻
エレキトリガーマン「念力パンチっ!?」
黒服に黒いサングラスを付けて緑色の光線銃を持った謎の怪しい集団を瞬間移動と念力を自由自在に使い蹴散らすエレキトリガーマン。
バトルファイター1「遅くなった!?」
光線が飛び交う空中高く跳躍してバトルファイター1がエレキトリガーマンと背中合わせになり構える。
エレキトリガーマン「コイツら、只の人間じゃない。気を付けろ!?」
避難しようと逃げる人達を逃がさないようにしていた連中だ。
バトルファイター1「まぁ、友好的な感じはしないからやっつけた方が良いですね。」
二人のヒーローは集団に向かって走る。
そして
【ーーーーーーーーーーーーーーッ!!!?】
(この気配はっ!?)
全身を襲う今まで感じた事のない程の敵の威圧感に全身から冷や汗が流れ咄嗟に上を見上げる夢想。幾何学的な樹脂のように分泌液で覆われ天井が内側から走る亀裂と共に砕け大穴を作る。
「なっ!!」
突然の天井を倒壊で飛来する破片に足を止める夢想は直ぐに高く跳躍して細かな破片の雨を回避する。辺りに煙が立ち込めて一人の影が煙の中から動き始めてゆっくりと立ち上がり夢想に近付いてくる。
そしてその影が発するエネルギーの気配はジェリコと比べ物にならない程の強力な……それこそ異次元とも言えるエネルギーを放出していた。
青い鬼面の馬を従者のように傍に控えさせ一人の装甲鋼を身に纏ったサイボーグ格闘士が姿を見せる。
ガバン「……。」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
〔推奨BGM華麗なる黄金聖闘士〕
薄紫色と橙色の超古代竜メルバを模した装甲鋼を身に纏ったサイボーグ格闘士は、目の前にいる剣持と正面から向き合う。
ガバン「…………。」
「お前は……」
(逃げろ!?夢想っ!?)
ベムは相手の姿を確認と同時に超能力を使い両手からレッドナイフを取り出して相手に向けて間髪入れずに放つ。
「レッドショット!!」
レッドナイフの先端の刃が飛び真っ直ぐ相手に向かうも、激しい太陽を思わせる蝙蝠状エネルギーが相手の周りから出現し飛んでくる刃を装甲鋼に内蔵されたビームバリア機能を鎧の周囲に展開し刃が鎧に命中するも刃がどういう原理か刺さる事なく無理やり後方へ受け流されて在らぬ方向に飛び去り後方の壁にそのまま突き刺さる。
「くっ!ビームバリアか!?」
【……………………………………………………】
ガバン「……無駄な事を。」
チラッと後方の壁に突き刺さったナイフの刃に視線を向けるも……ガバンは直ぐに剣持に向き合う。
「レッドショット!」
再び刃を相手に向けて放つも相手は自身を一瞬輝くと迫るレッドショットをスライド回避する。
(何て速さだ。ジェリコの速度以上……まるで光だ!?)
夢想は相手の脅威の速度に警戒し、そして次の瞬間目前に姿を現して、剣持は慌てて距離を取る。
ガバン「…………貴様、あの銀河連邦に加盟しているレッドスターの勇者か?…随分と弱い人間のヒヨッコの"死体"に憑依したな…。」
『空の軍神』の異名を持つアインヘリアル5勇士最強の実力者が夢想とベムの前に姿を現した。
「っ!?」
(……あのベムが怯えている……何者なんだ……)
ガバン「……ジェリコめ仕事を忘れよって……まぁ、良い…レッドマン。俺は無駄な殺生は嫌いだ……我が主ブラックワンがお前を呼んでいる。憑依した死体の小僧やタワーにいる人間達が大事なら……大人しく着いてきて貰うぞ。」
勝手にこんな大きな騒ぎを起こした連中に、皆を危険な目に合わせた連中の自分勝手な意見に夢想は怒りを覚える
「っ!?ふざけるな!?俺はやらないといけない事があるんだ!?そこをどけぇ!!」
タワー内部にいる人達を救う為に……戦えないボーダーの人達を救う為に……剣持は拳を握りしめてガバンに向かって走り出す。
ガバン「ふっ……愚かな、お前如きが俺に勝てるとでも?」
相手は迫る剣持に不敵に笑い至って自然体で構えてすらないが、剣持は一切の手加減をしない……だが……それでも……
ガバン「多少抵抗するなら攻撃しても良いと我が主に事前に言われている。それでも俺に挑むか?」
ガバンは確認するように剣持に言うも、強敵達の次々の出現に焦っていた剣持は答える。
「当たり前だ!喰らえ!?レッドパンチ!!?」
無表情ではなく怒りの表情と共に拳を赤く激しく発光させ挑むが、剣持がガバンに向かって唸る拳を放ちガバンに命中するも打撃は、ビームバリアによって後方に無理やり受け流される。
「なっ、レッドパンチが!?」
ガバン「その程度の実力でこの俺を倒そうだと?笑わせるな。餓鬼が!?」
完全に夢想を見下す笑みを浮かべるガバンは背中に纏うマントをその場に投げ捨て全身から赫い蝙蝠を模した巨大なエネルギーが放出される。それに圧倒されるも無謀にも挑もうする剣持。
「まだだ!!せいや!?てぇい!?うおりゃー!?チェストーーー!!」
剣持はエネルギーを込めたレッドパンチやレッドキックを次々と絶え間なく放つもその攻撃はガバンにはことごとく通用しない。
【剣持夢想と『空の軍神』との力の差はベム達が考えるよりも遥かに越えていた……】
(来る!!!!逃げろ!?夢想!?)
(いいや!?奴の攻撃を見切ってやる!?)
ガバン「受けよ。我が太陽の拳。陽熱拳を!?」
(そんな事は出来ん!!逃げろおおおおおおおおおお!?)
ベムの一方的な離脱の提案に耳を貸さずに剣持は再びガバンに向かって最大限の闘気を込めて拳を握り締め一気に抜き放つ
「「レッ「遅いっ!」ガッ!?」」
深紅に光輝く拳を放つよりガバンの左手が一瞬光輝くと剣持の拳より圧倒的に速い赫い大量の光の軌跡が線を絵描き太陽の熱に劣らぬ熱拳の嵐が剣持の身体を一瞬で縦横無尽に駆け抜けていた……勝負は一瞬……余りの速さで気がついた瞬間にはガバンは剣持の現在位置からかなりの後方にすれ違っており剣持の身体中の穴と言う穴から攻撃を受けたであろう熱エネルギーが放出されて足元の床は抉れ、ガバンの炎状のエネルギーに飲み込まれて行く。並みの人間の殆どが炭化するレベルである。並みでなく優れていてもそれでも皮膚焼け爛れるか、身体中の内臓が破裂する危険がある。
「がっ……」
(何だ!?一瞬奴の左拳が光ってから……僕は何を喰らったんだ……何も見えなかった!?)
人間を遥かに超えたレッドスター出身のレッドマンの身体能力でも上記のどの状態になくても重傷となっていた。そして夢想には攻撃を喰らった感覚がある物のどういう攻撃を喰らったのかまるでわかっていなかった。
「がはっ!」
身体中が焼かれた痛み襲われて口から焼けた煙を吐き剣持は前のめりに力なく倒れる。
(……何も感じない………痛みも…俺は死ぬのか……動け、動いてくれ……)
ガバン「この程度の実力の者が、良く今まで死なずに俺の元まで来られたと言う事実……今だに信じられん。他のアインヘリアル5勇士達めが敢えて手を抜いたとしか思えんな……」
倒れた剣持は起き上がろうと考えるも指先すら動かない事実に悔しさを覚える……それでも相手との地力の差が余りに有りすぎる。それこそ天と地程の差が……
ガバン「……しかし、恐れずに立ち向かうその"気力と心"はこの先の長い人生の中で絶対に必要になる。……決して忘れるな。」
そう独り呟きガバンは動かない剣持に近付いて掴もうと腕を伸ばそうとするが、ガバンの全身の動きが何故か止まる。まるで見えない力に無理やり押さえ付けられたように。
???・?・???「やれやれ、世話の焼ける小僧だよ全く。」
ガバン「っ!?」
ガバン(これは超能力による金縛り!)
瞬時に動きを止めた理由を引き当て、感じた気配の方向に視線を向ける。
バトルファイター1「バトルボンバーフィスト!!」
ガバン「こんな物!往生際は悪いぞ!!」
超能力で動けない自分を狙って攻撃しようと言う算段だろうが瞬時に金縛りの呪縛を払いのけて腕を振るうガバン。その腕の一振りで迫るヒーロー バトルファイター1を簡単吹き飛ばし壁に勢い良く叩きつける。
バトルファイター1「どわぁああああああああああああああああああ!?」
剣持同様全身から尋常じゃない熱エネルギーが放出されて周囲を焦がし床は抉れ前のめりに倒れるバトルファイター1。
???・?・???「良くやった!?」
ガバン「っ!?」
気配と声のした方向に向かって己の拳を振るうも、姿はなく光の速度で放たれた拳は空間の壁を幾つも細かく砕き風通しを良くしただけだ。
そして気付く奴らの本当の狙いは自分を攻撃する事ではない。
ガバン「っ!?あの小僧は何処だ!」
ガバン(気配が感じない……)
自分に命知らずに挑み格の違いで敗れたレッドスターの傭兵の姿がない。
更に足元に幾つも転がるスタングレネードが強力な閃光を発してガバンの両目を眩い光が飲み込む。
ガバン「ぐっ!!」
眩い光が飲み込む直前、倒れたバトルファイター1の肩を持ち瞬間移動で姿を消すエレキトリガーマンの姿を目撃する。
ガバン(何故いる!?)
視界が回復した時は、既に自分以外誰もいなかった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ガバンからかなり離れた場所にて……ビルの屋上から高く聳える異形の魔塔を真剣な眼差しで見上げて、次にボロボロに気絶した少年を見る。個人的に会って見たかった奴だからだ。
「……。」
マスク・ザ・セブン「……染井 華も妙な友達を持ったもんだな。」
目に見えてボロボロに気絶した剣持を見るレインボーマンにそっくりのヒーロー 愛の戦士 マスク・ザ・セブンはパリから帰国して直ぐに東京のこの怪獣騒ぎに参戦した。この状況普通なら彼を負傷者として病院に運ぶのが正解なのだが……
マスク・ザ・セブン「……お前をぶっ飛ばすのは、またの機会にするよ。」
この少年の正体を望む事なく知った為、彼を病院に連れていくのは、この騒ぎが終わった後だ……満身創痍の彼に悪いが彼には大仕事が待っている。休ませる暇は無い
エレキトリガーマン《聞こえるか?武丸。》
そんな時、頭の中で超能力者仲間の声が聞こえてくる。
マスク・ザ・セブン「今回の…バトルファイター1については素直にすまなかった。お礼参りなら俺一人にしてくれ。危険な囮の役割を小学生二人に任せた……ヒーロー失格だ。」
エレキトリガーマン《……あの状況で、お前が助けた少年を助けるには、他に方法が無かった……》
「……う。」
マスク・ザ・セブン「まっ、面倒な事を率先してやるのも社会の大切な役割だよ。…………こいつ個人に色々と借りがあるから助けたかった……」
エレキトリガーマン《そうか。…………悪いが俺達は急ぎ東京から離脱し三門市に戻る。》
マスク・ザ・セブン「あぁ。お疲れ様。」
そう会話するとエレキトリガーマンからの気配は完全に消える。恐らくバトルファイター1の少年二人の怪我を治療する為にへリオンの医療施設へ瞬間移動しに行ったのだろう。……本当に悪い事をしてしまった。
マスク・ザ・セブン(…………。)
確証はないがヒーローの勘で染井華は多分、剣持の秘密をもう知っている…二人が友達としてやり直せるかは当人同士の話だからとやかく言う資格は俺にはない。
……しかし、友達は一人では作れない事は皆が知っている。
マスク・ザ・セブン「さて……塔の頂上に飛ぶか。」
剣持を抱えたまま空中を超能力で飛びインセクトタワーの頂上を目指すヒーロー。
俺がコイツを助けたのは、勿論以前 染井に言った少年をぶっ飛ばすをする為……大切な人達を突き放して守ろうと考える未熟な精神に色々と物申す為。つまり………
あんなにあちこち奔走した染井華の大切な友達を助けたかっただけである。彼女の健気さにヒーローが答えただけの話だ。
マスク・ザ・セブン(大切な者を守るなら、そいつらの傍にいろ……レッドマン!?)
ラゴスの両手から光の矢状の通常弾が飛びロボット戦士は両手槍を高速回転させて全て弾き返される。
ラゴスは下がり代わりにリュコラノスが前に出る。狩人が切断糸を展開するより早くグラスホッパーを次々と展開してグラビティスの周りを縦横無尽に跳び回る天狼の名を持つリュコラノス。腕を振り下ろすも寸前に回避する両者の片方に狙いを定めてリュコラノスの背中に設置したグラスホッパーを仮面の怪人も踏み一気に跳躍して槍型弧月を振るうも長物同士がぶつかり衝撃と共に弾かれてすかさずラゴスが通常弾を放つも、ゴメルの切断糸が壁状に作られて直撃を防がれる。槍がラゴスを狙うもリュコラノスがバリアを展開してグラビティスは余裕を持って下がる。仮面の怪人はテレポーターでグラビティスの背後から出現して槍型弧月をすかさず振るうも片腕で不意討ちの一撃を火花と共に防がれて
ディアヴォロス「……!?」
逆に両熱刃の両手槍が自分に迫る前に追撃をやめてグラスホッパーを踏み直ぐに離れる。
一進一退の激闘を繰り広げるも、相手の技量の高さに攻めあぐねていた。
グラビティス「どうした?その程度か。」
獣脚を動かしリュコラノスの攻撃を回避すると同時にリュコラノスの背中を足場代わりに踏み更に跳躍してグラビティスは仮面の怪人の懐に入り振りかぶった金属製の拳で殴り飛ばす。咄嗟にトリオンシールドを圧縮展開するも破壊は免れるも距離を離されてその隙を狩人がレーザーボルトをすかさず連続で放つ。仮面の怪人にレーザーボルトが直撃する直前リュコラノスとラゴスが前に出て両手から射手型トリガー誘導弾を連射してレーザーボルトを誘爆させて煙幕が大きく広がり両者の姿を隠す。
ディアヴォロス「くっ!!」
ディアヴォロス(悔しいが……このまま戦い続ければ、あのロボット戦士の言う通りには俺は負ける!!)
オリジナルトリオン兵達は設計面では問題無いが純粋に戦闘経験データが圧倒的に足りない。連携にも粗が目立つし……
ディアヴォロスはインセクトタワーの頂上に意識を向けて……二体の足元に門を出現させ二体を戻す。
そして自身はオプショントリガーカメレオンを使いゴメル達の前から姿を消す。
グラビティス「……あの坊や。逃げるか……引き際は心得ているようだな。」
ゴメル「あの程度の実力……いつでも消せますからね……クカカカカ……」
グラビティス「だが俺達も引き際だな……」
静かに頂上を見上げるグラビティス。
ゴメル「?それ何故でしょうか?ハリケーンマスクはジェリコが足止めしてレッドマンとフレイム仮面はガバンに敗れて……唯一の脅威になるであろうイノセンスマンは我らの主自らが相手をしてくれる。」
装置の防衛と面では磐石な布陣だ。さっきの仮面の怪人も退いた今では、脅威になる奴らなど……
グラビティス「ゴメル。天才の弱点を教えておこう……」
グラビティスは軽く一度ゴメルを見て再び頂上を見上げる
ゴメル「……。」
グラビティス「……頭が良いからこそ、頭の悪い奴らの考えが理解出来ない事だ。」
グラビティスは両足からジェット推進を起動させてゴメルから離れて行く。
ゴメル「ま、まさか!?」
ロボット戦士の行動にゴメルも頂上に視線を向け何かに気付き直ぐにその場から姿を消す。
ディアヴォロス「ちっ!気付かれた!」
頂上に向けて壁を垂直に走る透明の姿のディアヴォロス。
マスク・ザ・セブン「……反対側に回って正解だったな。」
タワーの反対側の北側からボロボロの剣持を抱えて超能力で高速飛行するマスク・ザ・セブン。
「うぅ……うぅ……はぁ!?」
飛行する途中で意識を回復する剣持。
マスク・ザ・セブン「気がついたか?剣持夢想。」
「あっ……どういう状況!!?」
ガバンの見えない攻撃に瞬殺されて意識を失った剣持は次意識を目覚めたら空をレインボーマンの親戚みたいな格好した人と一緒に飛んでいると言う状況がわからない事に戸惑う。
マスク・ザ・セブン「煩い。かくかくしかじかで納得しろ!?」
「嫌、さっぱり状況がわからないよ!!」
マスク・ザ・セブン「面倒くさいが頂上まで貴様を運んでやる。その身体ではどのみち動き回れないだろ……」
また西側では、
太刀風「っ!?」
皇虎は二本の黒刃裂刀で黄金の剣閃を防ぎながら、剣持が頂上へ向かっているのに気付き、アシストする為に目の前のジェリコの腹部をヤクザ蹴りを入れてからジェリコから急ぎ離れる。
ジェリコ「ヒャハハハハハハハハハハ逃げるな!?楽しもう!?」背後から迫る相手の追撃をかわしながら
太刀風「この勝負は預けた!」
そう言い捨てると勢い良く近くの窓を割って外へ飛び出て
……超能力で多機能機械弓を捨てた場所から手元に取り寄せる。高速に飛来した弓を素早く掴み握りしめ……苦虫を噛み潰した表情をしながら…飛び散るガラスの破片を無視して落下しながら
太刀風「世話の焼ける後輩達だ……貫け。」
弓に矢をつがえ、引き絞りながら風状のエネルギーを込めて目標に向かって射る!
コンクリート以上の卵鞘の壁を風状のエネルギーを纏った一本の矢がドリルの如く削りながら目標に向かって真っ直ぐに突き進む。
太刀風「…………矢が目標に命中するのは少し時間が掛かりそうだな…………さて炎太郎を迎えに行くか……」
風の力と重力に従い勢い良く落下する刹那の瞬間、成川と視線がすれ違い皇虎の代わりに成川が瞬間移動で頂上へ向かう。
更に太刀風達から反対の東側では……
「急ぐぞ!ボーダー!!」
佐鳥「否、無理~~ボーダー本部より高い~~風が凄い」
ウェブ・ジップで壁に昇っていたコセイダーに必死にしがみつく嵐山隊狙撃手の佐鳥は余りの高さに真っ青な表情をする。
「見て分かるかも知れないが、俺は両手足を壁に貼り付かせているから基本攻撃が出来ない。拾った光線銃はまだ持っているよな。」
佐鳥「……落としていないけど、」
「ならそれ使って頂上にある装置を破壊しろ。狙撃手なら可能でしょ。」
佐鳥「Σ(Д゚;/)/ええええええ!?こんな大事な局面を俺に任すの!?」
「東京にいるボーダー達を救う為だ!?スピードを上げるよ!!」
ウェブ・ジップを辞めてウェブシューターからウェブを放ち振り子の要領で一気にウェブ・スイングしてインセクトタワーの周りに糸を飛ばしながらより頂上を目指して高くアクロバットに跳ぶコセイダー。
佐鳥「にょわあああああ~~」
魔塔を中心に各四方……南からディアヴォロス。北からマスク・ザ・セブンと剣持夢想本人。西からプリズムファイターと皇虎が放つ矢。東からコセイダーと嵐山隊狙撃手の佐鳥が魔塔の頂上をそれぞれ目指す。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
無数の光と打撃音がフロアに広がり両者同時に姿を見せる。
間「せがあああああああああ!?」
空中高く跳び罪無が拳を抜き放つと同時に紫のエネルギー波がブラックワンに直撃してブラックワンを傷つくも焦る事なく罪無を見据えて居合いの構えをする。
ブラックワン「……。」
居合いの構えから黒い持ち手の赤い刀身の妖刀に己のエネルギーを込めて光らせる
ブラックワン「黒閃光!!」
必殺の抜刀斬撃破を罪無に向けて素早く抜き放つも、光速の斬撃を片腕を払い迫る斬撃破を塵のように消し飛ばす罪無。
罪無は一気にブラックワンに距離を詰めて拳を抜き放つも、ブラックワンはその鋭い拳を避けて死刃を天井や床や壁や放つも、罪無は刃が四方八方から出現するより速く移動してブラックワンに紫色のエネルギーを込めて踵落としを放ちブラックワンは片腕でその一撃を受け止めつつ罪無は受け止められた状況から下からサマーソルトキックを放ちブラックワンは死刃を自身の周りに高速展開して蹴り技を防ぐ。
間「相変わらずインチキな刃だ……」
防がれながら両拳にエネルギーを込める罪無。
ブラックワン「……相変わらずインチキな存在だ。」
間「おいコラ。俺の何処が存在がインチキだ!?」
ブラックワンの全身とフロア天井と床を含めた全方向から死刃を高速に放つも、エネルギー無しで全て素で防ぐ罪無。
ブラックワン「……普通じゃない奴でも今のは塵になるまで切り刻まれる…。」
間「その人がおかしいような目を辞めろ。傷つくだろう……」
全方向の死刃で押さえつけられながら素早く距離を離して拳を連続で抜き放つも全て捌き、死刃をしまい。
ブラックワン「ブラックフィスト!!」
ブラックワン黒いエネルギーを拳を纏い罪無に向かって放つ。
間「ぐっ!」
間(何と言う一撃の重さ!!)
罪無は両腕で重い一撃を受け止めて吹き飛ばされるも踏ん張ってから素早くコートの内側から散弾銃を抜き放ちブラックワンに向かって発砲する。
ブラックワン「……。」
その飛来する散弾を全て死刃で切断しそのまま死刃の全てを罪無に向かって放つ。
間はスライディングして迫る死刃を掻い潜りブラックワンの懐にエネルギーを込めた拳を押し付け
間「……イノセンスブレイカー!!」
拳から膨大なエネルギーが放出されてブラックワンを一気に殴り吹き飛ばす。
だがブラックワンも罪無同様に踏ん張り素早く跳び罪無に向かって鋭い膝蹴りを放ち更に追撃の鋭い蹴りを放ち罪無を顎に打ち込ませて後方へ吹き飛ばす。
空中からバク転して着地する罪無。
ブラックワン「やはり……戦いとはこうでなくてはな。」
声に喜びを見せる黒き勇者
間「……俺の一撃を受けて耐えるとは、流石ブラックワン。」
ブラックワン「……流石はイノセンスマン。」
激しく燃える不敵な眼差しと共に構える罪無に対して無言で妖刀をしまい素手で構えるブラックワン。
攻撃的な紫色のエネルギーと黒い闘気を纏ったエネルギーが両者の周りを激しくぶつかり合う。
ブラックワン「私に集中してて良いのか?お前の後輩達は傷つき倒れているぞ。お前の実力ならこの騒ぎを終わらせる事が可能なのに……何故だ?」
間「ふん。俺が後輩達を心配するとでも?俺はあぁ言う群れるだけの馴れ合いとチマチマした事が苦手でな。ボーダーどもを助けるより貴様を倒す方が……有益と感じただけだ!!」
同時に走り出し拳と蹴りを振るう両者。ブラックワンの蹴りを避けて鋭い拳を放ちながら言う罪無。
間「それに……お前は、俺の後輩達の本当の強さを知らない……」
拳を避け続けるブラックワンの二の腕を罪無は利き手で掴みそのまま回転させて遠心力を利用して壁に向かって勢い良く放り投げる罪無。
幾つ物の壁を砕き吹き飛ばされるブラックワン。
間「……何度傷つき倒れても……己の中の闘志を燃やし
どんなに自分より強い相手でも、どんなに不利な状況でも……」
太刀風「うん?」
炎太郎は全身傷だらけでボロボロになりながら目を見開きゆっくりた一人で起き上がり円盾を持って頂上を見上げる。その瞳に宿る熱き燃える炎はまだ燃え尽きていない。
太刀風「……運ぼう。」
春日「お願いします。」
「…………。」
マスク・ザ・セブン「頂上にもう着くぞ。着いたら俺は真っ先に厄介な奴を一人遠くへ瞬間移動で飛ばす。お前は俺の事を気にせずに装置の破壊だけ考えろ!!」
ディアヴォロス「……。」
後方から次々と来る赤い追尾熱光線を回避しながらカメレオンを解く仮面の怪人。
ディアヴォロス(今の貴様らに"勝てないが"それ以外なら戦える!!)
「佐鳥先輩。お膳立ては用意したから見せ場でしくじらないで下さいよ、」
佐鳥「こうなったら破れかぶれだ!?やってやるぞ!!」
覚悟を決めた佐鳥を背負ったコセイダー事剣持の分身。
成川「……来たか。」
春日「…すまない。」
皇虎の風の力で頂上まで運ばれていた炎太郎はガバンに敗れた事で仲間に危険な目に合わせた事を詫びる。
成川「……傷は痛むか。」
成川は視線に頂上に向けながら炎太郎に聞く。
春日「…ああ。だがまだ戦える!?」
砕けた壁の中からゆっくりと姿を表すブラックワンに罪無は追撃の凄まじい槍の如き飛び蹴りを放つも、ブラックワンは大型両手剣の魔剣の刀身で防御。そして中心を二つに分けた双剣形態に可変させて念導力で大型の双剣
その場で高速回転させ双剣となった魔剣は黒い炎を帯びて火花を連鎖的に発生させて
ブラックワン「灰となれ!?黒炎!?」
間「しまった!!」
6つ黒い炎弾を各方向から流れ星のように飛ばし、その遠距離攻撃を罪無は回避しようと高速で動くも弾速と追撃能力で全て命中し着弾する瞬間で次々と爆炎にその身を包まれる。
煙が辺りに立ち込める中でブラックワンは魔剣を斧形態に可変させて煙を向こう側を静かに見据えていた
【…………………………………………………………】
沈黙が支配するフロアの中から煙の向こうから放たれるは散弾銃の弾。
ブラックワン「……!?」
斧形態の魔剣で飛来する弾を全て防ぎ、勢い良く煙の中から傷つきながら掌打の構えをした罪無は、両手で持った斧を振り下ろすも、罪無はその一撃を回避して、ブラックワンは魔剣を手放して罪無と同じ掌打の構えて互い同時に相手の身体に打ち込む。鈍い音が互いの身体に鳴り同時に吹き飛ばされるも、同時に踏ん張り体勢を整え相手を見据える。
間「滅茶苦茶さっきのは痛かったぞ!?」
身体の各部から焼ける匂いと共に額から血を流しながら言う罪無。
ブラックワン「諦めの悪い奴め……」
ブラックワンも口元から血を軽く流すも、ダメージは罪無に比べて軽い。
間「……俺の後輩達は全員諦めの悪さは俺譲り……死の恐れを知って尚も挑む……諦めない勇気を持つ勇者だからだ。」
馴れ合いは好まない男だが……後輩の形無き心の強さや思い強さ……気持ちの強さは離れていても知っている。
間「ブラックワン。俺の後輩達にそこまでした以上、相応の覚悟は出来ているのだろうな……!あの世の果てまで飛ばしてくれよう。」
ブラックワン「……。」
ブラックワンは罪無を暗黒の異空間ブラックフィールドに連れていく。それは己の奥義を使う為だ。
間(来るか!ブラックワンの本気……)
紫色の激しい炎状エネルギーを燃やして罪無は構える。
右手に妖刀。左に魔剣。更に死刃に形成した二本の鋭角で禍々しい複腕に魔剣を双剣形態に可変させ残りの死刃の手の先を巨大な刃状にして複数の神機から黒い闘気が一点に集めて行く。
ブラックワン「ふ。君こそあの世に行く覚悟は出来ているのか?」
四本の武器をぶつけて巨大な赤黒い雷を武器から激しく走らせる。
罪無は両拳を合わせて一度ぶつけて両手を横にかざし羽ばきのような動作で前方で両腕をクロスさせ炎を帯びた両拳のエネルギーをひたすら溜める。
間「ならば……此方も応じるまで!?」
両者の準備は完了し、罪無とブラックワンの両者の間に静かな沈黙が生まれる。
【…………………………………………………………】
ブラックワン/間「ブラックワン最大の必殺技/イノセンスマン最大の奥義!!」
「「黒雷光雷撃破(ブラックライトニングボルト)!!/イノセンスファイアー!!」」
黒き勇者が放つは四本の剣を合わせ放たれた巨大な黒紫と赤黒い二重螺旋光線。
右腕を溜めた莫大な紫の炎状のエネルギーを抜き放つ罪無。
「「…………。」」
両者の技が激突して黒い異空間を……両者の姿を真っ白の光に染め上げる。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
インセクトタワー頂上にて
自身の真下に稼働中の試作アンチトリガー装置を只一人守るのは宙に浮かぶ単眼脳ミソ宇宙人キリキリ。
キリキリ「……来る。」
頂上の真横に一本の風を纏った矢が綺麗に横切り空高くに消えるも、脅威にならない為、落ち着くキリキリ。
処刑人のグラビティスもダークナイザーも下に行ったきり戻って来ない今、この頂上に急速に接近する複数の気配にキリキリは超能力を発動して迎撃の準備する。
一陣の風が吹くと共にキリキリを中心に四方の空からディアヴォロス、マスク・ザ・セブンに剣持、成川と春日、そしてコセイダーが背負った佐鳥がほぼ同時にキリキリの前に姿を見せる。
キリキリ「っ!?」
躊躇なく正面からきた仮面の怪人に向かって単眼の眼から虹色のビームブレスを発射。
ディアヴォロス「シールド!」
トリオンのフルガードでビームブレスをブロック。最後の攻防戦の火蓋が切り落とされる。
春日「フレイムショット!!」
成川「っ!!」
ディアヴォロス「変化弾!!」
いの一番に暖色の銃弾状を右手から放つ炎太郎。狙撃銃を構えて狙撃をする成川と仮面の怪人がキリキリに向けて変化弾を360度囲む形で次々と射つ。
キリキリ「っ!!」
キリキリが超能力の強力な念動波を全体に放出し全範囲から無数に迫る変化弾と熱弾を全て消し飛ばし、成川の銃弾を瞬間移動させて成川の背後に飛ばす。
マスク・ザ・セブン/ディアヴォロス/成川「「っ!!」」
瞬時に見えない攻撃と理解した仮面の怪人と愛の戦士は念力バリアを展開し炎太郎は円盾を前方に突き出してキリキリが放出した念動波放出を防御する。
成川は自分の形成した異空間の中に消え背後から自分が撃った銃弾を回避、コセイダーは佐鳥を守る為に見えない波動の範囲外に一旦下がる。
放出が一旦消えると、キリキリの前にジェリコ、後ろにゴメルが固有の瞬間移動で出現する。互いに視線を交わして直ぐに敵に向けて行動に移す。
マスク・ザ・セブン(新手か……また強そうな奴が増えた。)
キリキリは再び眼から虹色のビームブレスを発射して仮面の怪人は首を限界まで右側に傾けてやり過ごし変化弾を通常弾のように真っ直ぐに飛ばし、キリキリは瞬間移動して通常弾を回避し再びビームブレスを発射。怪人との縦横無尽な遠距離の射撃戦を展開。
春日「シールドブーメラン!?」
マスク・ザ・セブン「遠当ての術(サイコブラスト)!!」
炎の超人と愛の戦士はアンチトリガー装置に向けて片手を振り下ろすと装置に直前に爆発を発生させる。装置に狙っているのに装置その物は全く術が当たらない。その事実に瞬時に理解する。
マスク・ザ・セブン(……何か見えない力で装置を守ってやがるな。)
ブーメランの要領で投げた円盾を手元に戻しながら炎太郎は
春日(サイキックバリアか!?)
そしてその隙を逃さないのは、アインヘリアル5勇士。
ジェリコ「ゴールデンサークルスライサー!!」
キリキリは仮面の怪人との遠距離の撃ち合いを辞めて瞬間移動で装置の近くに陣取るキリキリ。
マスク・ザ・セブン/ディアヴォロス「っ!!」
ジェリコは黄金のエネルギーを纏った両手剣で仮面の怪人と愛の戦士と剣持を狙い円を絵描くように斬り放つ。
愛の戦士は片手に掴んだボロボロの剣持を高く放り投げる
「なっ!?」
マスク・ザ・セブン「剣持夢想!!此処に来た目的を忘れるな!?ふん!?」
マスク・ザ・セブン(俺に装置破壊が不可能なら当初の優先順位に則り……敵の分断に全力を尽くす!!)
ゴメル「メフィラスグランドクロスブレイカー!!」
【ーーーーッ!?】
「なっ!?」
春日(不味い!!)
炎太郎は直ぐに走り出して一気に跳びゴメルの必殺の十字光線が空高くに放り投げられた剣持を狙い
春日「させるか!?」
炎太郎は放たれた光線を剣持に命中させる直前に前に現れて円盾で光線を防御するも、その威力に炎太郎が盾ごと吹き飛ばされて頂上から脱落する。
「炎太郎!?」
ゴメル「……防がれましたか…残念です。」
愛の戦士は超能力の金縛りをジェリコとゴメルに向かって放つ。
ジェリコ、ゴメル「ぬっ!!」
金縛りで身体の自由を一瞬奪われてその隙に狙っていたかのように異空間から成川が飛び出てきてゴメルの片腕を掴み
ゴメル「……やられましたね。」
成川「っ!!?」
ゴメル「しかし只ではやられませんよ。クカカカカ……アローマシンガン!」
成川は金縛りで動けない狩人を捕まえた状態で狩人はせめて左腕のレーザーボルトを愛の戦士に向けて大量に放ち、成川と共にこの場から姿を消す。真っ直ぐに迫る大量の矢に愛の戦士は
マスク・ザ・セブン(こりゃあ……避けられないな。)
また、キリキリを相手しようとしたディアヴォロスの背後から高速で接近するグラビティスは両熱刃の両手槍を素早く振るおうとする。
グラビティス「後ろがガラ空きだぞ!?坊や。」
自分の真下にトリオンのフルガードでグラビティスの槍の一撃を火花の共にブロックして二撃目が来る前に
ディアヴォロス「っ!?ガラ空きなのは……」
グラビティスが通り過ぎたタワーの壁面から異次元の門が開き、仮面の怪人のトリオン兵リュコラノスがグラビティスの獣脚の両足を両手で掴み。動きを無理やり封じ込める。
グラビティス「伏兵っ!?」
自分の目の前に新たに出現した異次元の門からラゴスが出現して両手から通常弾をグラビティスの全身に向けて放つ。
ラゴス《……!!》
グラビティス「っ!!?」
回避しようと動こう抵抗するもリュコラノスが逃がさない。
ディアヴォロス(全身が俺と同じ無機質の金属系統なら……)
六角形の錘……鉛弾(レッドバレット)をグラビティスの全身に覆わせて重石で動きを鈍らせる。
グラビティス「ぐっ!!」
ディアヴォロス「悪いがお前との一騎討ちは別に取っておく……今度は貴様が俺に叩き落とされる番だ。」
リュコラノスはグラビティスの両足を離してグラビティスは重力に従い落下する。
リュコラノスはグラスホッパーを展開して勢いをつけて両手を合わせて身体を回転させスレッジハンマーをグラビティスの頭に叩き付け勢い良く叩き落とす。
リュコラノスはラゴスは壁面にしがみつき落下していくグラビティスを見下ろして行く。
ディアヴォロス「っ!?」
グラビティスは地上まで落下させジェリコ自身の動きは金縛りで封じ込めたが封じ込める直前にジェリコの剣から既に放たれた黄金の八つ裂き光輪が放たれキリキリを除いた周りの自分達を両断しよう迫る。
「っ!?」
(どうする!?)
愛の戦士によって勢い良く空中高く放り投げられた剣持は皇虎に貰ったサーベルを鞘から抜き装置の破壊か?ゴメルの矢の雨か?ジェリコの光輪か?投擲する位置を一瞬判断が迷う。だが……事前に愛の戦士に言われた言葉を思い出し……此処に来た本来の目的を達成する為に
「決めた!!」
深く知らない愛の戦士と仮面の怪人を信じて勢い良く目標に向かってサーベルを投擲して真っ直ぐアンチトリガー装置にサーベルは向かう中。
マスク・ザ・セブン「ちっ!?」
マスク・ザ・セブンが空いた片手を使い瞬時に見えない防護壁である念力バリアーを展開して大量の炸裂する光の矢を防ぐ愛の戦士。自身の前に無数の爆発音が鳴り響く。
ディアヴォロス「っ!?」
仮面の怪人は咄嗟にオプショントリガーのテレポーターを使い迫る黄金の八つ裂き光輪を回避する。
キリキリ「甘いわ!?」
真っ直ぐに投擲されたサーベルが装置に向かって命中する前にキリキリの念力で動きを止められて。向きを反対側にされ投擲した剣持目掛けて
キリキリ「返してやる!!」
剣持が投げた倍の速度でサーベルを撃ち飛ばし、投げられてから落下する剣持は迫るサーベルを身体を捻らせて串刺しを回避して床にキスする直前、愛の戦士の念力で叩き付けられる事なく着地する。
「何でもありだね……」
マスク・ザ・セブン「……後は頼むぞ。ボーダー!?」
愛の戦士は金縛りで動けないジェリコに接近するが、
キリキリ「させぬぞ!?」
キリキリは眼から虹色のビームブレスを放ち、愛の戦士は咄嗟に念力バリアーで虹色強力な光線をガードする。
愛の戦士はジェリコとキリキリの前に足止めをくらい。
ディアヴォロスと剣持が装置に向かって攻撃を仕掛ける。
佐鳥「ひぇえええ~~SFバトル漫画のバトルシーンその物が直ぐ近くで起きているよ。どうするよ~~コセイダー。」
「ビクビクするな!!遥か古の頃からトリガーが使えないボーダー隊員の武器は"殴り合い"と相場が決まっているだろ。」
佐鳥「初耳だよ!!」
コセイダーは上の何でもありのバトルに参戦しようと考えるも佐鳥が死ぬ可能性しかない為に、狙い時を伺っている。そんな時、頂上から下に落ちてきたサーベルをウェブで捕まえるコセイダー。
佐鳥「なんでそんな武器拾ったの!?」
「下にいた人に当たったら死んじゃうでしょ。」
金縛りをしつつ愛の戦士とキリキリの瞬間移動からビームブレスと遠当ての術(サイコブラスト)の撃ち合いの超能力合戦は、さながら二宮隊長と出水隊員の射手の撃ち合いと同じ熾烈な物になっていた。
行き交うビームブレスとサイコブラストの真下を必死に走りながら冷や汗をかく剣持は電磁レールガンのホルダーから引き抜き装置に向かって発砲する。
青い光弾はアンチトリガー装置に命中する直前に、かっ消される。
(やはりあのヒーローの攻撃を無効化したのと同様のバリアを装置の前に展開しているな。)
ディアヴォロス「炸裂弾!!」
アンチトリガー装置と愛の戦士を攻撃するキリキリに向けてトリオンの炸裂弾を放ち命中するも両方とも見えないバリアに阻まれる。
ディアヴォロス「くっ!」
マスク・ザ・セブン「不味い!?」
愛の戦士の焦る声と共に
ジェリコ「シャオ!!」
そうこうしている間にジェリコの金縛りが解けてジェリコの両手剣が頂上の床を斬り裂きながら光の速度の黄金の剣閃が一直線に仮面の怪人に迫る。
「っ!?」
佐鳥「嵐山隊 現着!!一人だけどね!?」
コセイダーとやけくそ気味に叫ぶ佐鳥も頂上に再び登り、コセイダーはウェブヤンクを仮面の怪人に向けて発射して一気に引っ張り、光速の剣閃を無理やり回避させる。仮面の怪人が佐鳥とコセイダーの前に転ばせるも直ぐに立ち上がり、
「佐鳥さん伏せて!?」
佐鳥「のぐれっ!?」
瞬間移動で背後に現れたジェリコの水平斬りを姿勢を無理やり低くし刃が通り過ぎたらすかさずコセイダーは拳を仮面の怪人は回し蹴りを後方のジェリコに放つも再び瞬間移動で距離を取られる。
「あら、掠りもしない。」
ディアヴォロス「ちっ!?厄介過ぎる!!ってかさっきの糸の奴、勢い有り過ぎだろう!!」
佐鳥「助けちゃうの!?」
伏せた姿勢から顔だけ上げた佐鳥はコセイダーに聞く。
「僕達が殺される順番を遅れさせる為だよ。それに相手の攻撃速度が速いから他の方法をやる暇がなかったんだよ!」
ディアヴォロス「……助かったぞ。」
「……どうにかする勝算はあるのか?」
ディアヴォロス「倒す事は出来ないが、動きを止める程度ならな……」
「ならソレは君に任せる。佐鳥さんと僕は脳ミソ宇宙人の注意を引き付けるよ。」
佐鳥「えっ!?」
ディアヴォロス「……俺を信用するのか?」
「アイツにバラバラにされたいなら次は助けないからね。行くよ」
コセイダーはジェリコの前に跳び出して殴り掛かるも、
ジェリコは再び瞬間移動してコセイダーの死角から剣を振り下ろすも、コセイダーの足元にグラスホッパーが出現して、
ディアヴォロス「踏め!」
後ろから聞こえた声にコセイダーは従い刃が通過する直前にグラスホッパーを蹴り飛来する斬撃破の間合いから離れて空中からジェリコの装甲鋼の両肩にウェブを飛ばし貼り付かせてパチンコ弾の要領で糸を勢い良く引き延ばし反動を利用してジェリコに向かって跳び両足を砲弾の要領で叩き付ける。所謂キャノンボールキックである。
ジェリコ「そんな攻撃は効かん!?」
だがジェリコには然したるダメージはなく直ぐに弾かれて下がるコセイダー。
「やっぱり僕じゃ勝てないな。」
ジェリコ「逃がすか!?」
自分に離れるコセイダーの背中に向けてジェリコは巨大な一対の耳からアロー光線を発射。
ディアヴォロス「後ろを振り向くな!?エスクード!」
トリオンの大型バリケードを出現させてアロー光線をブロックする。
「ナイスアシスト!」
コセイダーはその隙にウェブ・ジップをキリキリに向けて飛ばし単眼の視界を完全に封じ込める。
キリキリ「のわっ!」
「怪人に加勢してレインボーマン!」
マスク・ザ・セブン「ちょっ、俺はマスク・ザ・セブンだ!?」
瞬間移動してキリキリの元から離れて瞬間移動からジェリコの間近に出現して、
マスク・ザ・セブン「空中七段蹴り!!」
空中から飛び上がり地上に足を落とす事なく連続蹴りをジェリコの顔面に放つも、ジェリコは刀身で全て防御し
ジェリコ「邪魔だ雑魚共!?」
剣を光速に振るい、無数の黄金の斬撃破が次々と飛来して愛の戦士とコセイダーは、ギリギリでかわし続けるも、剣圧による衝撃波で近付けない。
マスク・ザ・セブン「インチキ宇宙人が!?」
愛の戦士は反撃する為、片手をかざし念力で床を砕きジェリコに向かって次々と放つ。
ジェリコ「避ける必要もない!!」
ジェリコは光速の剣閃を放ち飛来する床の破片を斬り裂き瞬間移動で愛の戦士の背後に立ち、振り向くより速く
マスク・ザ・セブン「やべっ!!」
ジェリコ「死ねぇ!?」
首を斬り裂こう斬撃を放つも、コセイダーが咄嗟にジェリコの両足にウェブを飛ばしウェブヤンクで後ろを引っ張り転ばせる。
マスク・ザ・セブン「危なっ!!」
ジェリコ「ちっ!」
「背中がガラ空きだ!?」
コセイダーが背後から攻撃を加えようと拳を振り下ろすもジェリコは純粋な高速移動でコセイダーの背後に回り込み鋭い蹴りの一撃を放つ。
「ゴハッ!!」
片腕を使い致命は防ぐもその余りの威力と衝撃に耐えられずに頂上からまっ逆さまに落下するコセイダー。
佐鳥「コセイダー!」
マスク・ザ・セブン「てめえぇ!?ガハッ!」
ジェリコは佐鳥と愛の戦士の前に高速移動で姿を消して
咄嗟に背中合わせをする両者だが…突然来た無数の斬撃に愛の戦士は咄嗟に念力バリアを展開し防御するもバリアに一緒にいた佐鳥ごと吹き飛ばされて……頂上からコセイダー同様落下する。
佐鳥「全国の佐鳥 賢ファンの皆さま!!お達者でええええええええええええ!!」
ジェリコ「……おっと!」
その隙に仮面の怪人と剣持が装置破壊に走るも、ジェリコは瞬間移動で装置の前に姿を現す。
ジェリコ「ゴールデンサークルスライサー!」
剣持は地を蹴ると同時に空中に跳び、仮面の怪人はスライディングで迫る黄金の八つ裂き光輪を回避して接近する。
「……良くも、佐鳥先輩を……!?絶対に貴様は倒してやる!?」
ディアヴォロス「落ち着け!?剣持夢想!?怒りを爆発させた所でお前では奴には勝てない!?実力を見極められない程ガキじゃあるまい。」
「くっ!!」
ジェリコ「お前達では誰も守れん。終わ「シールドブーメラン!?」っ!!」空を斬り裂き再び飛来した円盾を瞬間移動で回避する。
春日「フレイムストライク!!」
姿を現したジェリコに炎を纏った急降下キックを片腕で防ぎ激突、熱波が周囲に広がりジェリコの両足の床がめり込むも片腕で振り払い蹴りを放った相手に向けて垂直の斬撃破を斬り飛ばす。
春日「ファイアウォール!!」
後ろを下がりながら右腕を力強く掲げて巨大な炎の障壁を足元から出現させて斬撃破を防ぐ炎の超人。
「まだ戦えるか?炎太郎!?」
春日「君こそ、闘志の炎はまだ燃えているかい?」
直ぐ近く愛の戦士がコセイダーと佐鳥を掴んで姿を現す
マスク・ザ・セブン「たく。紐無しバンジーはごめんだぜ。」
佐鳥「あれ?ここ天国?全国の女子高生の皆さんは?鳥山 明さんは?」
「佐鳥先輩!?……本当に何でもありだね。」
愛の戦士の多種多様な超能力で助けられた佐鳥とその超能力を使う愛の戦士に驚く剣持。
ディアヴォロス「再会の言葉は後にしろ。脳ミソと蟷螂を分断するぞ。」
「分断するって……どっちも強いよ。」
春日「相手を倒す事ばかりに意識を向けるな、確かに相手の能力は脅威だが……無敵ではない……」
マスク・ザ・セブン「……どちらかを分断するならさっきの黒スーツの怖い奴が見せてくれた手段を使おう。瞬間移動で飛ばすんだ。」
「「あっ!!」」
成川が見せた一連の行動を既に見ていたメンバーは理解する。
【ーーーーッ!?】
「来る!?」
コセイダーが答えると、仮面の怪人は射手型トリガーを展開し、両手首に着けたウェブシューターのカートリッジを交換完了するコセイダーは……気絶した佐鳥先輩を背負い。
「これ返すよ。」
コセイダーはサーベルを剣持に返す。鞘に納めて礼の言葉を言う。
「ありがとう。」
ディアヴォロス「剣持夢想は装置に向かえ!?残りは奴に仕掛けるぞ!?」
気絶した佐鳥と剣持はこの中で一番弱い為、異論はない。
春日「フレイムショット!!」
ジェリコ「っ!?」
ジェリコは瞬間移動で飛来する矢尻状の遠距離攻撃を回避し炎太郎の前に出現して剣を素早く振り下ろし、その剣閃の連続斬りを円盾で全て火花と共に受け止め、至近距離から睨み合う両者。
春日「っ!?」
炎太郎は反撃に殴り掛かるも回避されて、その隙に剣持はアンチトリガー装置の方に向かう。
ディアヴォロス「変化弾!?」
ディアヴォロスはジェリコの両手剣に狙いを定めて変化弾を放ち、ジェリコはその全てを弾く。
ディアヴォロス(かかったな!?)
ジェリコ「っ!?」
ジェリコは剣を振るう為に腕を動かそうとするもさっきに比べて剣が圧倒的に重く感じて自分の両手剣に視線を向けると、両手剣にトリオンで出来た六角形の重石が所狭しと乗せられていた。
佐鳥「鉛弾(レッドバレット)!?」
いつの間にか佐鳥先輩が気絶から復活する。
ジェリコ「っ!?」
ジェリコ(剣に重石……)
剣を持ち上げようにも重石で上手く持ち上げられない……しかも此れは韋駄天と戦う前に自分に向けて放った重石機能付きの弾丸。
ディアヴォロス「……これなら自慢の剣技も意味をなさない……宝の持ち腐れだな。」
ジェリコは直ぐに剣の持ち手から両手を離そうとするが
ジェリコ(ッ!?手が剣に離れない!!否、身体が動かない!!此れは……)
マスク・ザ・セブン「っ!?」
超能力の金縛りで再びジェリコの動きを止めてその間に
「ついでにウェブでぐるぐるして上げるよ。ソレソレ!!」
コセイダーは両手首からキャプチャーウェブを放ちジェリコの身動きを完全にウェブで絡めて封じ込める
ディアヴォロス「よし、動きは止めた!?出番だ!!マスク・ザ・セブン!!」
仮面の怪人に呼ばれ愛の戦士が動く。
マスク・ザ・セブン「っ!?」
キリキリ「小癪な真似を!?」
念力で自分の視界を覆う糸を剥がして愛の戦士とコセイダーに向けてビームブレスを連続発射する。
コセイダーは危機察知で直ぐに撃ち出したウェブに沿って真っ直ぐな佐鳥と一緒に移動する"ウェブライン"でビームブレスの範囲外に移動。途中マスク・ザ・セブンは役割である分断をする為に瞬間移動を連続に使いキリキリの機関銃の如く絶えず放たれるビームブレスを掻い潜り動けないジェリコの頭をすかさずわしづかみ、
マスク・ザ・セブン「じゃあな。」
ジェリコ「っ!?」
っと一言言い愛の戦士はジェリコと共にこの場から瞬間移動で姿を忽然と消す。
【ーーーーッ!?】
「佐鳥先輩すいません!!」
佐鳥「ちょっコセイダー!」
コセイダーは背負った佐鳥を放り投げて、佐鳥は剣持にぶつかる。
佐鳥「ぐへっ!」
「床に倒れてて!?」
そのまま剣持と佐鳥は床に倒れる。
キリキリ「っ!?」
キリキリは念力を使いディアヴォロスとコセイダーと春日の動きを止めて宙に高く持ち上げて床に勢い良く叩き付ける。
ディアヴォロス、春日「「ガッ!?」」
更に再び持ち上げられて再び勢いを付けて叩き落とす。
「皆っ!?」
キリキリ「終わりだ……」
トドメを刺す為に念力で身体をバラバラにしようとするキリキリ。その時、空から一陣の風と共に"風を纏った一本の矢"が真下に展開されたサイキックバリアに激しい激突エネルギーの激しいぶつかり合いの末……矢もバリアも粉々に砕けてアンチトリガー装置が無防備になる。
キリキリ「っ!?」
キリキリ(あれは奴らが此処に来る前に頂上を横切った矢!!)
春日(……皇虎先輩は、最初から矢を丸い曲線の放物線で半円を狙って射ったんだ……)
敢えて空高くに矢を射る事で、時間差で装置に命中すると見越していた。
春日「今だ!?剣持!?」
「っ!?」
電磁レールガンを引き抜き装置に向かって発射。青い光弾は、真っ直ぐに装置に命中……しなかった。
キリキリの念力によって命中直前に光弾の動きを止められたのだ。
春日「なっ!?」
「くっ!」
二撃目を発射しようとするが剣持の身体が金縛りがあったかのようにピクリとも動かない。
キリキリは金縛りを剣持にかけて動きを完全に封じ込めた目前に姿を現す。
キリキリ「惜しかったな……流石に冷や汗を掻いたぞ。」
【バキン!?】
「その冷や汗はだらだら流していろ。」
宙に浮かぶキリキリの真下に緑色の螺旋光線が通り過ぎ
装置に命中すると同時に装置は爆発する。
佐鳥「……やった。」
床に倒れていた嵐山隊狙撃手佐鳥が、片手に持った宇宙人の光線銃の銃口から撃った際に出る煙がキリキリのカプセルに当たる。
キリキリ「「…………貴様らっ!!?」」
春日「ファイアウォール!!」
キリキリの周囲に巨大な炎状の壁が覆い隠す。さっきの動揺に金縛りが解けてその隙に炎太郎はキリキリの視界を隠し
キリキリ「己っ!!?」
ディアヴォロス(今の内に!?)
佐鳥「うりゃ?」
怒りに震えるキリキリだが、その僅かの間に、仮面の怪人は自分のトリオン兵を呼び寄せリュコラノスとラゴスに佐鳥と剣持を抱えさせて頂上から勢い良く跳び地上まで怪人と共に戦線離脱する。
頂上にいる連中が炎太郎とキリキリのみになり、
キリキリ「この程度の炎の壁等!?ぐっ!?」
炎太郎は己の右の腕に炎状エネルギーを激しく燃やし纏わせ唸る。
春日「無駄だ!?その炎の壁の前では貴様の超能力は通じない!!受けよ我が魂の炎の一撃を!!グレンファイヤー!!?」
キリキリ「ぐっ!?」
巨大な紅蓮の塊がキリキリを襲う。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ダークナイザー「うぅ……うぅ……!!」
拓也のスタングレネードに潰された視界を漸く回復させた死人同然の男はゆっくりと一人立ち上がるとブラックワンが自分のトリガーをベースに闇の力で創られた黒トリガーが使える事に気付きその表情は、ボーダーの人間達が見たら激しく怯える程、殺気に満ち溢れ悪鬼……己の敵を全て殺すことしか考えていない悪鬼その物の表情をしていた。
ダークナイザー「ぐっ…」
アンチトリガー装置がボーダー達によって破壊された事実を悟り、悔しげな視線は頂上から地上へ落下する剣持達をすれ違い様に目撃する。
ディアヴォロス「っ!?」
ダークナイザー「大人しくカマキリの餌になっていれば良い物を………己………己……己!!……己っボオオオオオオオオオオダアアアアアアアアアアアア!!!?」
ダークナイザー「宇宙怪獣ベムラー!!凶暴怪獣アーストロン!!」
《フュージョンライズ!!ベムラー!アーストロン!!ウルトラマンベリアル!!》
ダークナイザー「地獄に堕ちろ!?ボーダー!!」
インセクトタワーから生身で飛び降り憎しみと怨みに生きる悪鬼は叫ぶ。そしてその姿は"黒トリガーの異形のトリオン換装体"に代わる。
《バーニング・ベムストラ!!?》
その姿は光に包まれてやがて巨大な青い光球となり市街地に着地、光球が消え中から深紅の三日月状の一本角を持つ青い鋭いトゲを背面に生やし直立した力強い恐竜の体格の異形の存在が東京の市街地に出現する。その怪獣の名前はバーニング・ベムストラ。
「「ギャオオ~~~ン!!」」
怪獣の雄叫びが市街地に響き渡る。
つがいの怪獣達の危機に40㍍サイズの大型プレイター3匹も東京に集結し『お化け屋敷』とプレイターの激しい総力戦を展開する。
アーサー《……。》
チャールズ《こっちにくるな~~》
アーサー隊長が操縦するガスファイター1号の後ろを空を飛ぶプレイター雄と大型プレイターが体液連射してファイターに集中している背後にマッハビーストは素早く回り込み対怪獣攻撃用ミサイルを連続発射し、プレイター雄と大型プレイターに明確なダメージを与え続ける。
サンダース《地上部隊の隊長達。こちらサンダース。昆虫怪獣の番と巣に中和剤入りミサイルは発射許可を求める。》
ムラマツ《こちらも巣の中の市民は全員無事救出完了した。発射タイミングはそちらに任せる。》
プレイターの番達と激しい戦闘を繰り広げる地上部隊とマッハビーストとアタックシューター達に緊急連絡が入る。
アイドル「新たな怪獣、出現を確認!?二足歩行恐竜タイプ!?」
ホシノ《こっちも確認した……まずいな……》
ベムストラは怒りの咆哮を上げて、その咆哮に周囲の人間達は耳を塞ぎ、新しい獲物にプレイター達は群がって行くも、
ダークナイザー(邪魔だっ!!)
赤い鋭い爪を持つ逞しい腕を振るい全て群がるプレイター達を簡単に潰してしまう。
「「キシャイイイイイイイィィィィィィィィィィィィ!!」」
ベムストラの圧倒的な力の前に小型中型のプレイター達は瞬く間減り、それを見た番の雌のプレイターは子供達が殺された事に怒りを露にして重い巨体を動かして大地を揺らしてベムストラに戦いを挑む。
ベムストラの真横から全身を使った体当たりを放ち激突しプレイターに視線を向けるベムストラ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ディアヴォロス「……コイツ滅茶苦茶にしやがる!?」
トリオン兵でタワーの頂上から勢い良くグラスホッパーを連続に踏み入れて飛び降り気絶した佐鳥達を運びながら退避する二体と三人。仮面の怪人は自分達を追い掛けて飛び降りた黒いローブの少年が、青い球体から深紅の三日月状の一本角の青い怪獣に姿を変えた瞬間を目撃して巨体を見上げながら確認する。
ディアヴォロス(どのみち此処に長居は無用だ。)
佐鳥の事を考えてトリオン兵を引き連れながら走る。
突然前触れも無く出現した深紅の三日月状の一本角と青い二足歩行の恐竜タイプと緑色の巨大蟷螂が無人の市街地で激闘を繰り広げていた。その周囲にいたボーダーや『お化け屋敷』に仮面の怪人達はその激闘を余所に安全な所に移動する。
「「ギャオオ~~ン!!」」
「「キシャィィィィ!!」」
巨体による体当たりでベムストラを倒すも直ぐに起き上がり咆哮を上げ鋭い鎌状の前脚を連続に振るいその攻撃を次々と掠らせるも、ベムストラはプレイターの両の前脚を掴み動きを封じ込めヤクザ蹴りを無防備の腹部に叩き込む。
プレイターと力比べをしつつ押し込まれるベムストラ。
押し込まれたベムストラに向かってプレイターは怒涛の連続攻撃を背面の密集した青い鋭い毒付きのトゲに向かって鎌状の前脚を振るい、その連続攻撃にベムストラは怯む。
ダークナイザー「邪魔っ!?」
怯んだベムストラは隙を見て尻尾を振るい近付くプレイターを凪ぎ払い起き上がり距離を空けてプレイターを見据え殺気を爆発させ禍々しい雰囲気をベムストラに纏わせ凄まじい咆哮を上げながら、超怪力を発揮してプレイターに襲い掛かっていく。
ダークナイザー(こっちが大人しくしていれば付け上がる虫風情が!!貴様はもう用済みだ!!死ねぇ!!)
巣や子供を始め家族を守ろうした怪獣を自分達の勝手な都合で利用し、ナイザーの中で邪魔をしたければボーダーや人間と違い殺す予定はなく見逃すつもりだったのが、ボーダーに対する激しい憎悪に冷静な判断は出来ないナイザーは怪獣の如く暴れる。
ベムストラとプレイターの間合いは瞬く間に詰めていき
【ブチッ】
プレイターの巨大な鎌状の前脚が振り下ろされるよりも早くベムストラは右腕の一振りと共に雌のプレイターの首を捉え一撃の元に首が宙に舞い音を立てて市街地のアスファルトに落ちる。そして赤い鋭利な四本爪を垂直に振り下ろし雌のプレイターの胴体を左右切り裂き簡単に両断する。あっさり……余りにも簡単に90㍍の昆虫怪獣を仕留める。怪獣の青い体液が市街地を青く染めて怪獣を仕留めても市街地にいるであろうボーダーの連中を黄色い目の中の赤い瞳で血眼になって探そうとするも
ガバン(退け。ダーク。実験は終了した……無理な変身や巨大化は貴様の肉体を傷つけるぞ。)
ナイザーがブラックワンが創ったライザートリガーで怪獣に変身した為、アンチトリガー装置が破壊された事を悟るガバン。瞬間移動でザジ達の元へ戻ってジェリコとゴメル達は東京から離脱する。
ダークナイザー(俺はまだ戦えるぞ!?ボーダーに死の鉄槌を!?)
激しい怒りや憎悪で死人同然の肉体の激痛を忘れボーダーを探そうとするナイザー。話を聞かずに勝手な行動をしようとするナイザーに軽く驚きの表情をするガバン。
何時もなら大人しく自分達の意見をちゃんと聞いてくれるナイザーが本能の赴くままに怪獣同然に暴れるなんて…地球、そして三門市にボーダー……その何れかにダークナイザーを此処まで狂わせる物があるのか。
ガバン(キリキリ。ダークを催眠光線で眠らせろ。このままでは死ぬぞ。)
キリキリ(っ!?)
キリキリはバーニング・ベムストラの前に瞬間移動して
紫色の催眠光線を至近距離に浴びせてベムストラは徐々に狂暴さを失い放心状態になり力無く近くのビルを壊しながら倒れていく。そしてその姿を蜃気楼のように霧散する。
黒野「消えた……」
仮面をテレポートで消して気絶した佐鳥と剣持の容態を確認していた黒野は、ベムストラの恐るべき力に脅威を覚えるも、一先ずベムストラの脅威は去った事を知り
路地裏の壁に背中を預ける。
【ピロピロリー♪】
ホシノ《此方ホシノ!?黒野隊員応答せよ。》
腕時計型通信機が鳴り黒野は応答する。
黒野「此方黒野。ボーダーの嵐山隊佐鳥隊員がアンチトリガー装置の破壊を確認しました。」
ホシノ《今何処にいる?》
黒野「巣から剣持達と脱出して市街地にいます。此方もタワー内に逃げ遅れた市民は全員避難した模様。」
嘘は言っていない。仮面の怪人の状態で落下する中レーダーの役割を持つ黄金の両腕のラダルブラキオラスで確認し東京タワーには誰もいない事を確認した。
「うぅ……うぅ……」
黒野「剣持!?」
「あれ?此処は?……ぐっ!」
黒野「落ち着け!?お前滅茶苦茶怪我してるんだ。」
「先輩?無事だったんですか?」
黒野「まぁな。此れでも俺も結構修羅場はくぐり抜けているんだよ。」
「どうして俺と佐鳥先輩が此処に……」
市街地の路地裏で気が付く剣持。
黒野「タワーから離れてる途中でお前達を見つけて俺が来た時には此処に二人とも居たんだ。」
チャールズ「良くわからないけどチャンスですよ隊長!?」
アーサー《各員。巣と残った個体に目掛けて薬剤を発射しろ!?》
「「了解!?」」
状況が混沌と化していた東京の市街地。突然の怪獣同士の戦いで番の雌が敗れて失意の雄に目掛けてサンダースが操縦するマッハビーストとアタックシューターやガスファイターから中和剤の白い薬剤が大量に発射され白い液体はインセクトタワーの内部にスポンジのように吸い込まれて巣を徘徊する幼虫や小型達の体内の農薬の毒素を中和して瞬く間に拡がり巣を泡まみれにする。
水を大量に吸ったパンのようにインセクトタワーは形を崩していき遂に自重の重さに耐えられずに熱で溶けた発泡スチロールの要領でドロドロと崩壊して行く。
「「キシャッイイイイイイイイイイイイ!!」」
その一部始終を目撃したプレイター雄は悲痛の叫び声を上げて白い中和剤を浴びながら、ゆっくりと立ち上がり羽根を動かし家族や巣を滅茶苦茶した連中を黄緑色の複眼で睨み付ける。
身体に付いた中和剤を払い飛ばし夕方のメトロポリス(大都会)の上空を飛翔する昆虫怪獣プレイター雄。
『お化け屋敷』と協力する自衛隊も専用のヘリを使い東京の市街地にいる小型中型に向けて次々と中和剤を浴びせて一掃する。次々と白い中和剤を浴びて悶え苦しみ殺虫剤を浴びて落ちる害虫のようにバタバタと倒れるプレイター達。その中には40㍍サイズの大型も混じっており
「「キシャィィィィ!!」」
空を高速で飛翔し移動する70㍍のプレイター雄の背後から三機の自衛隊の軍用ヘリが中和剤入りの機銃を発射するもプレイターは高層ビルや建物を避けつつ縦横無尽に飛行し自分に近付き過ぎた軍用ヘリを身体を捻らせ鎌状の前脚を下から振り上げて両断し1機墜落させ尚も自分を狙うヘリを高層ビルの後ろ素早く回り込み突然ビルの壁に向けて左前脚の鎌を突き刺し細長い中脚と後脚の先端の粘着毛も壁に刺してビルに動きを止まったが、止まった事をチャンスと見て2機の軍用ヘリが中和剤入りの機銃を発射するも
「「キシャィィィィィィ!!」
ビルにとまった状態で素早く右の鎌状の前脚を連続で振るいヘリを切断する。
別のヘリの音が聞こえてきてプレイターの視線はその方向に向ける。
更にゾークロンが今回の戦いの助っ人して二機の輸送機と共に巨大な特殊金属製の箱を東京の市街地に投下する。箱の内部が激しい音を鳴らして箱を内側から粉々に破壊しサイボーグと化したコンガーが姿を現す。
高らかに咆哮を上げてその衝撃で付近の建物が崩壊する。
地上部隊の面々も突然現れ怪獣を各部隊に連絡する。
ロイド「もう一匹現れました。」
チャールズ《キングコングだな。》
ロイド「美しい姿をしている。」
アーサー《どちらも仕留めるんだ。》
ガスファイターとアタックシューターがレーザー光線をコンガーに向かって発射して直撃するもプレイター達に比べてダメージが小さい模様だ。
チャールズ《凄げぇ装甲だ。金属の素材は何だろう?》
ロイド「感心するな。攻撃しないと市街地が滅茶苦茶になるぞ。」
アーサーはサイボーグコンガーを見て
アーサー《こりゃあサイボーグか?》
一の谷《それについてアメリカ支部から情報がある。》
アーサー《博士。》
一の谷博士から連絡が入りレーザー光線でコンガーとプレイターに攻撃しながら一同は聞く。
一の谷《アメリカ支部がゴリアテ関連の調査で機能停止した状態で発見し支部に輸送中、突然消息を絶った。》
ロイド「そんな通信があったんですか。まるっきり初耳ですよ。」
一の谷《私達もまだ詳しい事はわかっていない。》
ロイド「何なんですか?あのキングコングは?」
一の谷《世界初の怪獣を素材にした試作兵器。》
黒野「ニューヨークで目撃された怪獣がどうして東京に……」
「先輩。先に佐鳥先輩を避難所に連れてって下さい。」
黒野「それは勿論だが、お前はどうする?」
「……軽く逃げ遅れた市民がいないか確認して
俺も後で必ず避難所に向かいますから……急いで。」
黒野は佐鳥の腕を肩に回して路地裏から大通りを走って行く。黒野達の姿が見えなくなったらコンガーの方を見る。
「あの怪獣って僕らが始めてニューヨークで戦った……」
路地裏からプレイター雄の様子を見ていた剣持は中和剤に耐性があるのか中々死なない事に生命の力強さを覚えるも、別のゾークロン細菌の気配を感じ新たに現れた怪獣に驚愕の表情で見上げる。何故ならその怪獣の身体の殆どが機械化させているも、見覚えがある……忘れる筈がない……剣持の初陣で地味に苦戦した大怪力怪獣の
「ゴリラだ!!」
(って!?つまらない感傷に浸る場合じゃない!!やるぞ夢想!?)
ベムも一匹でも厄介な強さがあるゾークロン細菌怪獣が東京に二匹も現れて被害が更に大きくなると考えて抑える為にレッドマンに変身を促す。腹部から銀のベルトが出現して力強く叫ぶ。
『変身!?』
掛け声を発する剣持夢想の身体が赤く発光する。
((痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いめっちゃ痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いあ~~クソ痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!))
ブラック・ミストと激闘で無傷ではない身体が想像を絶する悲鳴を上げるも、身体が変化するの細胞が一つ残らず活性化し全身に凄まじい激痛が夢想とベムを襲う。
(痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いマジ痛い痛い身体がバラバラになる!?ちょっとタンマ!?痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!)
【ピカピカーーン!!デーン!】
「「イヤッーー!!!!」」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
夕陽が照らす東京の市街地に赤い光の柱と共に出現する存在にサイボーグ怪獣と昆虫怪獣は目撃する。
「「………………。」」
静かに佇むレッドマンは顔を上げて怪獣達を見て走り出し勢いをつけて高く跳躍しサイボーグ怪獣と昆虫怪獣の間に空中回転して着地。挟み撃ちの二匹を交互に見据えて怪獣に挑む。
「「イヤッ!?」」
志岐、染井「……レッドマン。」
レッドマンの姿を見たサイボーグコンガーは興奮状態で自分の足元を激しい感情に任せて勢い良く何度も叩き吼えるサイボーグコンガー。コンガー事チンパンジーのシーザーは確実に人間とレッドマンに怒りを爆発させる。
その咆哮を聞きレッドマンも一瞬、威圧感を覚え怯む。
「「イヤッ~~」」
コンガーに怯むレッドマンの隙を見て昆虫怪獣プレイターは高層ビルから下に落ちて行き。戦闘が始まる。
鋭い鎌状の前脚をレッドマンに向け素早く振るいレッドマンは首を反らし回避するも息をつかさず前脚を振るい連続攻撃がレッドマンを襲う。
「「レッドナイフ!!」」
右手からレッドナイフを出現させるも手首を狙った前脚を警戒し咄嗟に左手に持ち構えて鎌状の前脚と鍔ぜり合いするレッドマン。
(くそっ!攻撃する暇が無い!?)
(ベム後ろ!?)
【ーーーーッ!?】
更に背後から力強い機械の両腕を使ったサイボーグコンガーの突進がレッドマンを襲う。猛攻をしていたプレイターは猛攻を辞めて空を飛翔してコンガーの突進を回避する。全身を使った改造されたコンガーの突進をレッドマンは両腕で真正面から受け止めるも腹にコンガーの勢い良い蹴りを貰い更に金属製の肘鉄を背中に叩き落とされてアスファルトに片膝をつくレッドマン。
「「レッドパンチ!!」」
片膝をつく状態から右拳を赤く発光させてコンガーに向けて放つもコンガーは素早くビルを登り回避し、別のビルの壁を蹴り勢いを着けてレッドマンに機械の力が加わった怪力の拳を叩きつける。更に二つビルの屋上に手をつけて勢いあるドロップキックを追撃に放ちレッドマンを建物ごと蹴り飛ばす。
(このゴリラ、サイボーグ化したから前に比べて圧倒的に強くなってやがる!?)
半壊したビルに倒れ込むレッドマンを無視して飛ばされたレッドナイフをコンガーは拾いレッドマンに向かってナイフを振り上げる。その迫る一撃を横に転がり回避して次々と振り回すナイフを攻撃を回避する。
「「イヤッ!?」」
(レッドサンダーだ!?)
全身を赤く発光させ両手を交差し赤い5億Vの電撃光線をコンガーに向かって発射するレッドマン。
真っ直ぐに迫る光線をコンガーはナイフの刀身で受け止めて防御する。
防御し続けてレッドサンダーの勢いが弱くなりレッドマンは発射するのを辞めてコンガーは吼えると威嚇のドラミングを鳴らして前回の戦いを学習し、ビルを樹木の要領に次々と移りレッドマンを翻弄する。移りにながら咆哮の弾を多方向からレッドマンに向かって放ち身体の前方で両腕をクロスさせ防御するも怯むレッドマン。
ビルから飛び掛かるコンガーの奇襲を避けてレッドマンはコンガーにタックルを放ち一気に押し込もうにも逆に金属製の腹筋に押し返されて距離を取られる。
「「イヤッ!!」」
レッドマンは走り出しコンガーの首を掴み必死に押さえ付けるも、前に比べてパワーが上がったのか、振り払われて強力なラリアットを食らう。
更にレッドサンダーのエネルギーを受け止められたナイフが振り回そうとしていた為に。
(絶対にソイツを振り上げさせるな!!)
(分かってる!?)
両足と右手でコンガーの片腕を無理やり押さえつけてナイフを奪い返し、別のレッドナイフを手元に出現させ
その別のレッドナイフをそのままコンガーに向かって投擲する。
「「ッ!?」」
【ーーーーッ!?】
押さえつけられていたコンガーは息を大きく吸い必殺の爆音衝撃波を至近距離のレッドマンに向かって放つ。
レッドマンの身体が市街地の宙に飛びビルを幾つも激突させ倒れる。
(意識が……)
吹き飛び倒れ意識が飛んだレッドマンにコンガーはビルの屋上から飛び掛かり金属製の片腕で気絶したレッドマンの首を押さえつけて空いた片腕でレッドマンをサンドバッグの要領でひたすら殴る。
殴られた衝撃と痛みで気絶から意識を覚醒させコンガーを不完全な背負い投げで投げ飛ばす。
受け身も取れず倒れるコンガーに追撃しようと走っていると、
【ーーーーッ!?】
夕陽の空を飛翔するプレイターが両の前脚を使った急降下突撃がレッドマンを襲う。咄嗟に防御するも後ろに下がりコンガーも起き上がりレッドマンに連続殴り掛かる。
「「イヤッ!?」」
交互に攻撃をする二匹のゾークロン細菌怪獣にレッドマンは苦戦を強いられていた。二匹は共通の獲物を我先に倒そうとする為協力はしない。
「「レッドキック!?」」
プレイターの顔に見事なハイキックを叩き込み怯ませてから裏拳を追撃に浴びせコンガーに再び両腕で押し込むもコンガーに両腕を払いのけられ横っ腹を殴られ吹き
飛ばされる。
既に半壊したビルに倒れ込み痛み苦しむもレッドマンは起き上がりコンガーは両手を組んでダブルスレッジハンマーを高く振り下ろす。
「「イヤッ!?」」
レッドマンはコンガーの両腕を掴みハンマーパンチの動きを止めてゆっくりとコンガーの両腕を持ち上げ、無防備の金属製の腹筋にレッドマンは横蹴りを放つも怯む様子は無い。再び横蹴り放つ。コンガーは怯んでいない。
(だから何だ!?こっちだって負けられないんだ!?)
夢想は……レッドマンは横蹴りを連続に放ち更に膝蹴りを連続に腹部に叩きつける。
「「イヤッ!?」」
(これなら……どうだ!!?)
コンガーの両腕を振り払い気合いを込めた正面跳びからドロップキックをコンガーの腹部に叩き込み明確なダメージが蓄積されて後ろに倒れるコンガーとレッドマン。プレイターが倒れたレッドマンに鎌状の前脚を振り下ろすが素早く横に転がり起き上がり、ファイティングポーズをするレッドマンはプレイターの前脚を避けてヤクザ蹴りを叩き込み、肘を高く上げて振り下ろし渾身の肘鉄をプレイターの頭頂部分に叩き込み膝蹴りでダメージをサンドイッチにする。そしてプレイターの胴体に両手の赤く発光させ連続諸手突きを叩き込み吹き飛ばす。
起き上がったコンガーの両腕のパンチを横転から連続バク転をして距離を取るレッドマン。
(ベム!?これ以上後退したら怪獣達を公共の地下避難所近くに誘導してしまうよ。)
どうやらレッドマン達は戦いに集中した余りに避難所近くまで来てしまったようだ。
(なら仕留めるだけだ!?)
レッドマンは勢い良く助走をつけて走り跳び膝蹴りをコンガーの顎に抉るように叩きつける。コンガーは後退し
生物の弱点の頭部に狙いを定めてレッドマンはコンガーの頭を何度も殴る。確実にダメージを与えられているが、コンガーは左手でレッドマンの右の二の腕を掴み右手には乗り捨てられた車を拾いレッドマンの頭に頭部を叩いた意趣返しで勢い良く叩きつける。
「「イヤッ!?」」
(ガッ!このメカゴリラが!?)
コンガーは何度もレッドマンの顔に向かって車を叩きつけて車がひしゃげて使い物にならなくなったら違う車を拾いレッドマンを殴打する。
殴打されながらレッドマンはコンガーが再び息を大きく吸い込もうとする。
(このゴリラ。爆音衝撃波を避難所に向けて放とうとしてやがる。)
(あれは何度も食らう訳にはいかない!!でも避ける訳にも駄目だ!?)
(まさに万事休すだな……どうする夢想?)
(決まっている!!)
レッドマンの全身を赤く発光し激しく電撃が迸る。
((コイツを倒す!!))
目を燃えるように輝きコンガーと向き合う。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「「イヤッ!?」」
運転手が居ないガソリン満タンタンクローリーをコンガーが掴みレッドマンに向けて叩き付けようとするコンガーの右腕をレッドマンは掴み均衡状態になる。
(っ!?あれは)
均衡状態の状況の中で夢想はビルの屋上に置かれているある物を見つけ
「「レッドナイフ!!」」
(奴の身体が機械なら…よーし。)
均衡状態の中で右手にナイフを出現させ両者必殺技の準備を完了させる。
両者同時に蹴りを放ち両者無理やり距離を取りコンガーはタンクローリーを投擲し早撃ちの要領でレッドマンもレッドナイフを投擲する。
投擲されたタンクローリーにナイフが命中し車体を貫通すると同時に火花による引火爆発を起こし互いにその姿の一瞬隠す。コンガーは口を大きく開き、レッドマンは均衡状態の中で見つけた"発電機"を素早く掴みコンガーに向かって咆哮を出すより早く投擲する。
発電機がコンガーの身体に命中すると放電によるスパークが発生し機械の部分を激しくショートさせ生身の部分焦がし必殺技の発動を停止に成功。
「「レッドサンダー!!」」
レッドマンの両手を交差して放たれる赤い電撃光線がコンガーに命中し身体を粉々に爆発させる。
(よし!!もう一匹は!?)
コンガーの残骸から視線を外し怪獣を探すレッドマンに向かってプレイターは上空からの急降下の体当たりでレッドマンをビルに叩きつける。叩きつけられるも追撃の鎌の一閃を慌ててレッドマンは横に転がり避け鋭い前脚の一閃でビルが斜めに切断される。
素早く立ち上がり怪獣に向き合うレッドマン。
「「ヤァ!?」」
接近し取っ組みつつ押し込んで低姿勢から凪ぎ払うように足払いを放ちプレイターを転倒させて
「「レッドパっ!?」」
プレイターは転倒する途中で前脚を振るいレッドマンの顎を殴る。ビルに倒れ込むレッドマン。
ビルに倒れ込むレッドマンの喉元にプレイターは両の前脚を振り上げて走り出し
キム「レッドマン!?避けろ!?」
倒れ込んだレッドマンの喉元にプレイターの前脚が迫り首を斬り落とそうとする振り上げる。すかさず両腕を赤く輝かせ放つ諸手突きでプレイターの両の前脚をギリギリで受け止めて均衡状態のレッドマンとプレイターがお互いに向かい合う。
「「イヤッ!!」」
(新必殺技を見せてやる!!)
レッドマンはプレイターの両の前脚を一気に払いのけて
「「レッドレーザー!」」
額の黄色いランプからレーザー光線が発射されてプレイターに命中し、コンガーに投擲したナイフを掴み。
「「レッドサンダーナイフ!!」」
刀身に赤い電撃を与えたナイフを持ちプレイターに向かって素早く走り出し夕陽をバックにプレイターと交差する。
互いに背中合わせになるとプレイターの両の前脚が切断されてプレイターは静かに倒れ込みその複眼は自分の愛する家族や巣をじっと見て涙を流す。
「「…………。」」
それを静かにレッドマンは悲しそうに見て姿を消すのだった。
怪獣災害が終わり東京の避難所にて一人ベンチに座る剣持。その後ろに二人の人。
「……。」
志岐、染井「…お疲れ。」
「うん。」
〔推奨挿入歌ミラーマンの唄〕
不気味な咆哮音が響き高層住宅やビルが一瞬にして倒壊、五島市に突然現れた鋼鉄竜!地球を揺るがす危機と神秘に、僕、剣持夢想と俺、鏡拓也が挑む!変身だ、剣持先輩!人類の幸福と平和は僕たちが守るんだ!
恐ろしい程の重さと頑丈な鋼鉄竜にレッドマンと新ミラーマンが立ち向かうのであった。
次回『ミラーマンはじめました!』……いや、冷やし中華じゃないんだから!!
じゃあ、『不死鳥の男!』……何かちょっと固いから、敢えてくっつけちゃいます。
次回『不死鳥の男 ミラーマンはじめました!』良い子の皆、俺のデビュー戦をしっかり見てくれよ。
……大丈夫かな…。
あっ!?この怪獣重い!!かなり重い!!呆れる程重いんだけど!?先輩ちょっと助けてっ!?
…………うん。……やっぱり僕が頑張ろう。