灰まみれの蒼い公文書保存庫   作:イエローケーキ兵器設計局

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日時:二日目(昼)
場所:ゲヘナ学園第一医務101号室
会話相手:ゲヘナ学園風紀委員"火宮チナツ"


二日目(3)

ハルカが医務室に運び込まれてから数時間……

 

『未だに意識無し……』

「……私にもよくわからない。ただ一つ言えるのは意識レベル以外は平常だということだけ。」

『そうか……』

 

────────────────────

 

『あの……ニューマコーニオシス……中尉?』

「ニューマで良いよ。言ってなかったのは申し訳ない。」

『……ニューマ中尉、どこに移動するんですか?』

「中尉……うん?ああ、自分達の基地に戻るつもり……だったけれど、君、City(ここ)の人間ではないね?」

『え?あ、はい……先生の指揮のもとキルハウスへの突撃訓練をしていた時気がついたらここに……』

「……それは災難だったね。どんな先生だったの?」

『ニューマ先生は凄かったです……銃に軽量で堅牢なシールドを取り付けてしまうし……』

「「……ニューマ先生?」」

 二人が同時に反応して、

「ま、まあ……人違いだろうね。」

 中尉が言いました。……声は同じなのですが……

 

────────────────────

 

 エンジニア部から連絡があったので向かったところ、意外な地点で難儀しているようであった。

『武装の種類が決まらない?』

「そうなんだよ。」

『兵器であれ、兵士であれ、武器は必要だからな。何を持たせるか悩むよな。』

「今の所、120mm戦車砲等は検討しているのだけれど……」

『対空砲、戦車は特に欲しいところだね。治安維持にも。』

「ウタハ先輩!第一ポッド内で異常が!」

「なんだって?」

『案内してくれ。何か手伝えるかもしれない。』

 

─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─

 

『……格納容器から腕が突き出ているのは正常かい?それともさっき言っていた異常かい?』

「……異常だね。」

『上に突き出た腕がピクピク動いているのも……?』

「異常だね……。」

 

 黒い手袋を着けた手が格納容器のガラスを突き破った腕の先端で指の曲げ伸ばしをしている。自分の存在を確認するように。

 

 暫く監視していると腕がゆっくりと格納容器に戻っていった。

 

『これは驚かされたな……』

「これが普通……なのかい?」

『いや……初耳だ……私の一部でも放り込んでおくか?』

「……それで大人しくなるのか?」

『可能性はある。』

「なら……やってみましょうか。」「……どうするつもりで?」

『スゥ……ホイッ』

 左手の小指を躊躇いなく切断。暫くすると勝手に生えてくるのがありがたい。(先生は人間ではない)

 切断した小指を容器の穴に放り込む。周りはかなりドン引きしているが気にしたら負けである。

 放り込んだ瞬間までは問題は無かった。格納容器を破壊されたりしたけれど。

『……この光は…逃げろ!早く!』

 どういう訳か冷たい青い光が部室を満たし、嫌な予感が私の頭をよぎる。

「…あいたたた……いったい、ここはどこだろう?」

「起きた……?」

 バリンと青い光を放つ格納容器を壊した腕は、

 更に覗き穴のガラスを破り、

 無理やり外板を曲げてロックを解除した。

 むくりと人影が身を起こす。

「あれ……?ハルカ……ちゃん?」

『貴女は……AMTRS(アマテラス)仕様の99HSP(99式155mm自走砲)?』

 会話が噛み合わない。

「あー……お二人さんとも……少し落ち着いてくれ、そして事態を説明してくれ。私達、部外者には少し展開が早すぎる。」

 ウタハが頭を真っ白になってそうに告げる。

 

 ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─

 

「えーと……つまり、今、先生の前に座っているのが先生の……奥さんで、えーと……」

「本来はF2G-3 スーパーコルセアです……と申し上げたいのですが…どういう訳か(先生)が休憩中にやっていたゲームのキャラクターになっていまして……よいしょっと……おお……装備を仕舞えますね。そして、本来のARMSも展開できる…やった!できた!」

『あー……3人がついていけてないよ……』

 確かにさっきまで装着していた砲塔などの装備は体内にフッと消えて、代わりにスーパーコルセア本来の逆ガル翼式ARMSは展開できているけれど……服装、顔、未だに99HSPのしかもAMTRS仕様だよ……

 

「そもそもなんで先生の奥さんがここに?」

「ややこしい話になるけれど、夫と私はある意味繋がっているの。あの人が自分の一部をもとにDOLLS……人造人間を複製しようとすると本体とは別で私が来てしまう。不完全なテレポート技術と表現するとわかりやすいかしら?」

「……なるほど?」

 3人共わかったようなわかってないような感情をキョトンとすることで表現している。

 

「で、なんで夫がハルカちゃんのようになっているのかしら?」

『そ、それには深い理由(わけ)が……』

「先生の個人データを登録する時に以前のお姿ではうまく行かなかったのです。エラーが多発しまして……」

「なるほど……それならしょうがないわね。」

 コトリ、ヒビキが緊張した表情をしていたがなんとか危機は脱せたようで安心しているようだった。

「ねえ、あなた。記憶喪失はまだ続いているようね。」

『うーむ……ハルカに関してはぼんやりとどこか出会ったような気はするどまりなんだよな……』

 

 

 

 




99HSPはりっくじあーすから出演(?)して頂きました。今後も時々現れます。先生の妻なので。(作者の嫁はF4Uであり、74HSP…ドマゾ自走砲です。)

AMTRS仕様……一言で言うなれば敵と味方のハイブリッド仕様機。機械と生物が一体化する。人類側の何処かの研究所が開発した……らしい?
 かなり高性能に仕上がるが、周囲を見下す、攻撃性が強すぎる等性格に難があったり、燃費が悪化したりする。
 本来、99HSPのAMTRS仕様機は百合狂いだったのだが……どうやらこの99HSPは夫以外に興味は無いらしい。

 別にシャーレが血生臭くなったりする予定はない。

99HSP AMTRS仕様はこんな容姿をしています。
https://twitter.com/YCDO_PRO/status/1404079511507853312?s=19
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