桜色の海   作:前田マキア

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第3話 孤独のカードキャプター / 第4話 白黒写真

第3話 孤独のカードキャプター

 

私は木之本桜、友枝小学校に通う6年生。朝起きると世界がモノクロに‼︎ 元に戻すために、ケロちゃんと鏡の中へ飛び込んだの……

 

 

とっても激しい風……。追い風? 向かい風?

 

そういえば、朝ごはん食べてないなぁ、食べてきた方が良かったかなぁ……。

 

起きてからケロちゃん以外誰にも会ってないし……。

 

先に小狼君や雪兎さんに相談した方が良かったんじゃ……。

 

智代ちゃんのコスチュームも着てないし、智代ちゃん、また撮影できなかったって、きっと落ち込むだろうなぁ……。

 

会いたいな、みんなに……。

 

小狼君…………。

 

 

 

「う、う、うぐ、はあ、うぐぁああああ‼︎」

え?

「どうしたの? ケロちゃん! 大丈夫⁉︎」

「さ、桜、も、もう無理や、限界……」

この魔力、尋常じゃない……! ケロちゃんにはとんでもない負担がかかってるんだ……。こうしちゃいられない!

「た、助けなきゃ……なんとか、なんとかして助けなきゃ……そ、そうだ! カードさんだ!」

慌ててカードさんたちを取り出した。

「ちょっと待っててね、ケロちゃん。えっと、えっと、そうだ! 風、ウインドだ! ウイ……‼︎」

右手に取り出したウインドのカードが、

「え?」

散り散りになって消えていく……。

「ちょ、ちょっと待って‼︎」

他のカードも、

「待って!」

次々と同じように消えていく……。

「待っててば! カードさん‼︎ どうして?」

「うぐぁっ‼︎」

あ! 血⁉︎ ケロちゃんが血を……。

「ケロちゃん! しっかりして! 聞こえる⁉︎ しっかりして‼︎」

暴れないように必死で堪えてるみたい……。

 

「あっ‼︎」

ケロちゃんからかすれた声が漏れた。同時にケロちゃんの大きな鼓動を一波感じた……。目は見開いて……、瞳孔は縮んで……、口は大きく開いて……、全身が硬直して……、誰かに刺されたような、発作が起こったような、そんな一瞬だった……。気づけば風穴から抜け出してて、辺りは空で広がってた、モノクロだったけど……。私はケロちゃんに跨ったまま、飛んでた。いや、落下してた。このままだと落ちちゃう、危ない。でも、一気に緊張したケロちゃんの身体から、力がどんどん抜けていくのがわかった。

「ケロちゃん? ねえ、ケロちゃん‼︎ 起きてよ、ねえ? 死んじゃやだよ‼︎」

 

みんな、助けてよ……

ひとりぼっちは嫌だよ……

 

小狼君……

 

 

第4話 白黒写真

 

イベントが始まって約三十分といったところか。コーナーとコーナーの合間、ステージ上に誰もいないとき、事件は起きた。唐突に辺りが「白黒」に一変した。一瞬イベントの演出かとも思った。だがしかし、そうではなかった。世界から色が消えたのだ。

「ましろん!」

振り返って呼びかける。すると、

「さ、桜、う、動けないわ、体が、動かないの……」

「ど、どうしたの?」

「ち、力を入れようとしても……、はい……らない……」

いったいどういうことだ。彼女は辺りを見渡した。すると、「白黒」というだけではなかった。その光景は、完全に静止していたのだ。誰も固まって動かない。みんな表情はそのままで、まるで白黒写真の中にでもいるようだった。時が止まってしまったのではないか、彼女はそう思った……。そのとき、

「にゃん」

突然、一匹の猫が、隣の席の鞄の中から飛び出してきて、彼女の膝に乗った。猫のさくらだ。

「にゃ〜ん」

何かを伝えたかったのか、こちらを見つめながら鳴き声をかけたかと思えば、別の席に飛び移り、

「あ、待って!」

一匹でどこかへ行ってしまった。そのとき、彼女は気づいた。猫も私もこうして動いているじゃないか。どうして自分と猫だけは動けるのか……。加えてましろは、「動けない」は「動けない」でも、周りの人たちのように、「動かない」ではない。それに、よく耳をすませば、風の音や鳥の鳴き声が聞こえてくるではないか。つまり、時が止まったんじゃないんだ……。少なくとも世界の時は……。




最近大学に通う電車の中で、本を読んでいます。国語の先生にいただいた「ソードアート・オンライン」第1巻を読み終えたので、新しい本を買わなくちゃです。で、さっそくAmazonで書いました。「化物語」を。そう、現代の文豪、西尾維新先生の作品です。〈物語〉シリーズはアニメで全部拝見いたしまたし、西尾維新大辞典にも行きました。でも肝心の原作小説を読んだことがないのです。きっと人生観が変わることでしょう。楽しみです。ちなみに自分が挙げている小説は、2018年に書いたものです。途中まで書いて、そのままにしていたものを少し手直しをして挙げている次第です。途中からどうなるのか、自分でも全く未知数ですが、この作品のラストをいつか見てみたいものです。
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