アサルトリリィーPARASITEー   作:沼りぴょい

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お久しぶりです。最近めちゃくちゃ忙しくて………

いや、忘れてたわけじゃないんですよ?ただ、依奈様がかわゆ過ぎて……


十話

 今日も訓練場にて、CHARM同士がぶつかる音が響く。 しかし、やはり梨璃は今日も夢結の攻撃を防ぐのが精一杯で、徐々に後ろへ下がっていく。そんな訓練を行っているうちに、観客も随分と増えた。

 

 

 

「訓練が始まってもう1週間です」

 

「こんなの、訓練じゃありませんわ」

 

 壁際にいた二水と楓が呟く。視線の先では、梨璃が苦しげに呻きながら防いでいるが、破られるのも時間の問題だろう。

 

(……私が梨璃を恐れている? まさか)

 

 そして、夢結の一際大振りな一撃が梨璃を襲い、吹っ飛んだ。

 

「ああっ!」

 

 地面を転がりながらも何とか着地を成功させた梨璃。最初はほけっとした梨璃だが、成功したことが分かると、分かりやすく顔を綻ばせた。

 

「……! やった! やりました! 夢結さ────」

 

 しかし、夢結はそんなことを気にせずに梨璃へ突貫する。それに気づいた梨璃はCHARMを握っている手をさらに強く持つ。

 

(マギを、集中!)

 

 梨璃のCHARM『グングニル』にはめ込まれている『マギクリスタルコア』に、梨璃のルーン文字が現れ、一時的な身体能力の強化。

 

「お!」

 

 その事に気づいた二階席にいる梅が声を上げる。次の瞬間には、夢結のブリューナクはしっかりと受け止められ、弾き飛ばされていた。

 

「夢結様がステップを崩したとな!」

 

「ようやくマギが入りましたわね!」

 

 その事に驚く一同。一方夢結は、そのまま梨璃を睨みつけたまま。ひらりと乱れた髪が夢結の額に落ちる。

 

「……、?」

 

 まだ何もアクションを起こさない夢結に対し、首を傾げた梨璃だが、夢結は持っているブリューナクを横にした。

 

「今日はこのくらいに────―」

 

 ゴーン! ゴーン! 

 

「────行くわよ」

 

「はい! ……どこへ?」

 

 条件反射で返事した梨璃だが、まだこの鐘の意味がわかっていなかったので、ついつい夢結に聞いた梨璃。

 

「今日の当番には、私達も入っているでしょ」

 

「……あ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方その頃、時は少し戻り壱盤隊────現アールヴヘイムの隊室には、どこか落ち着かない様子の悠斗は、ソファに座ったり、立ったり、ウロウロをしたりを繰り返している。その奇行ぶりに、亜羅椰、壱、樟美がその姿を目で追いながら首を傾げていた。

 

「なんだか落ち着かない様子ねぇ」

 

「兄さま、いつもよりだいぶ変」

 

「悠斗、そろそろ何があるのか教えてもいいんじゃないの? そろそろその奇行を見るのも飽きたんだけど」

 

 と、三者三様のセリフに悠斗は行動をピタリととめ、三人の向かい側にあるソファにゆっくりと腰を下ろした。

 

「……実は、梨璃が今日初めての実戦ということを聞いたんだけど」

 

「あぁ、要するに心配ってわけね」

 

「昔馴染みという理由だから過保護になのは分かるけど……」

 

「兄さま、浮気はダメっ」

 

「いや、浮気とかしてないけど?」

 

 樟美達から好意を向けられているということは知っている悠斗だが、そもそも付き合ってないから浮気にはならんだろと思いながらも、思考はやはり梨璃の方へ。

 

(…………怪我とかしないよな!? 白井様に絞られているということは知っているが、やっぱり心配だ……)

 

「……はぁ、そんなに気になるのなら行ってくればいいじゃない」

 

「いや、だが俺は当番に入ってないし……」

 

 壱のセリフにゆっくりと首を振る悠斗。

 

「あんまり敵に塩は送りたくないけど、後方見学なら大丈夫のはずよ。二水さんも見学するみたいだし」

 

「……そうか? それなら行けるか…………敵?」

 

「そう、ある意味敵よ敵」

 

 むすーっとした目で悠斗を見つめる壱。ほか二人も概ね似たような反応であり、その事に悠斗は少し困惑した。

 

 思っていることは、別の女にうつつを抜かしてないで私のことを見ろという乙女心満載なのだが。

 

 

 

 

 

 

 時は少し経ち、HUGE迎撃ポイントにて。集まったリリィ達の視線の先では、大型のHUGEが海を浮きながら接近中である。

 

「上陸までには、まだ少し余裕がありそうですわね」

 

「あれ? 楓さんも出動なの?」

 

 隣にいた楓に声をかけた梨璃。楓は、目線だけ梨璃に寄こした。

 

「今回は、まだレギオンに所属していないフリーランスのリリィが集められていますわね。この時期にはよくある光景ですわ」

 

「じゃあ二水ちゃんと悠斗くんも?」

 

「ちびっ子の方は後方で見学ですわ。実戦経験はありませんもの……悠斗さんは、どうしてでしょうね?」

 

「皆さん頑張ってくださーい!」

 

 遥か後ろの方では、戦闘の邪魔にならない場所で二水と悠斗が待機している。梨璃達にエールを送った二水は、後ろを向いた。

 

「それで、悠斗さんはどうしているんですか? しかも、CHARMまで持ってきて……」

 

「あー……その、梨璃が心配でな。昔馴染みだし、一度命を救った身としてはどうしても気になって……」

 

「なるほど……と、ところで! 取材とかしても大丈夫でしょうか!」

 

「……取材?」

 

 と、こんなやり取りが行われていた。

 

「初陣は梨璃さんだけですわね」

 

「は、はい! がんばりま────」

 

「あなたもここまでよ」

 

「……え?」

 

「……?」

 

 突然の夢結のセリフに梨璃と楓が夢結を見る。

 

「足でまといよ。ここで見ていなさい」

 

「…………、夢結さま」

 

 その言葉に、梨璃は眉を少しだけ八の字にして呟く。

 

「……来いと言ったり、待てと言ったり……」

 

「……」

 

 梨璃は、自分の左手を胸に置いた。




レギオンリーグ、始まりましたね。作者の所属しているレギオンは幸先よく圧勝でした。

依奈様、美しすぎるんよ……。
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