アサルトリリィーPARASITEー   作:沼りぴょい

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ギリギリまで悩みました。夢結様と梨璃の誕生日プレゼントを一緒に買いに行くデートにしようか、それとも学園内に残って梨璃の面倒を見るかどうか。

悩みました。三時間くらい悩みました。

ですが、決めました。

やっっっっぱり!デート回にさせたいっっ!!


閑話 悠斗のレギオン事情

 桜の花びらも完璧に落ちきり、夏の気配が近づいてきた六月の上句。悠斗は、学園理事長代行の高松咬月(たかまつこうげつ)と、生徒会のブリュンヒルデである出江史房(いずえしのぶ)によって朝早く呼び出され、理事長室にいた。

 

「朝早くから呼んでしまってすいません、悠斗さん」

 

「いえ、別に大丈夫ですよ史房様。そもそも俺は睡眠を必要としてませんし」

 

 一度死んでからは欲という欲が殆ど消え去った悠斗。特に、三大欲求の無くなり方は異常であり、睡眠欲、食欲、性欲は無いに等しい。だから悠斗は睡眠をとる必要がないので、時間ならたんまりあるし、なんなら夜は暇すぎて百由の研究を手伝っている迄ある。

 

 悠斗の隣に座り、ポットから紅茶を淹れ悠斗に差し出した史房。それを美味しそうに飲んでくれる表情を見て、頬を緩ませた。

 

「さて、今回悠斗くんを呼び出した理由は、レギオンに関してじゃ」

 

「……レギオン? 失礼ですが理事長代行、私は既に壱盤隊────アールヴヘイムに所属をしている身ですが……」

 

「今回はあまりにも多く私の元に、『ウチのレギオンに!』という声があまりにも多かったので、私の方から理事長代行にお願いしてこの場を設けさせて貰いました」

 

「……勧誘ですか」

 

「えぇ。特に要望が強いのはレギンレイヴやローエングリン、シュバルツグレイル────というか、全レギオンからそういう声が出ました」

 

「全レギオン……あれ? ということは史房様のとこのレギオンも……」

 

 そう悠斗が言うと、史房が少し頬を赤くして目を逸らした。

 

「うおっほん、なぜこのような要望が多いかと言うと、悠斗くんが現在所属しているアールヴヘイムにいる遠藤くんの素行に不満を持っている人達からでな」

 

「……あぁ~」

 

 思わず納得してしまった悠斗。亜羅椰は本当に問題児なのだ。リリィ単体で見たら、とても優秀で頼りになるのに……。

 

「今回は相談という形になるのじゃが、悠斗くんさえ良ければ他に複数のレギオンに所属してみてはどうかね?」

 

「複数……ですか?」

 

 咬月から言われた内容は、到底信じられないものであった。普通なら、個人で二つのレギオンに所属するなんてことは出来ないし、ありえないのだが、あまりの要望の多さに遂に『例外』を持ち出した咬月であった。

 

「えっと、それは流石に難しいかと……アールヴヘイムの皆とも話し合わないといけませんし……」

 

「うむ。特に期間は設けてはいないから、ゆっくりと話し合ってから決めてくれ」

 

「……その、悠斗さん。もし良ければ私のところに来てくれると嬉しいです……」

 

 

 

 

 

「────と、言うことが今朝あったんだけど」

 

「「ダメー!!」」

 

 言い終わった途端に、樟美と月詩が悠斗に抱きついた。現在の居場所はアールヴヘイム隊室。そこには三年生を除くメンバー全員が集まっていた。

 

「ダメです兄さま! 移動するなんて嫌です!」

 

「ダメですから! 悠斗くんはずっとアールヴヘイムにいるんですから!」

 

「ちょ、苦しい二人とも…………」

 

 二人の腕を必死にペチペチ叩くが、逆に二人は強く抱きしめ始める。

 

「ちょっと2人とも。あんまり抱きしめると流石の悠斗も苦しいからね」

 

「止めはしないのねぇ?」

 

「だって、あの二人がやってなかったら私がやってたし」

 

 と、壱が口だけを出したが、壱に助ける気はあんまりない。

 

「というか、そもそも原因って亜羅椰にあるのよね? それなら、やっぱり亜羅椰を追い出した方が……」

 

「そ、それは勘弁してください天葉様ぁ!」

 

 あんまりな天葉の言葉に亜羅椰が泣きつく。冗談よと言って笑ってはいたが、目は笑っていなかったような……。

 

「まぁでも、亜羅椰の件うんぬんかんぬんは無視して、悠斗って結局は三年生の先輩方と同じスーパーサブの立ち位置で、あんまりアールヴヘイムの一員って感じはしないものね。それだったらウチに欲しいってレギオンがいるのも納得だわ。まさか全部とは思わなかったけど」

 

 と、悠斗の隣に座っていたが樟美と月詩が抱きついてきたため避けた依奈が頬に指を当てながら言った。

 

「でも、だからって悠斗を他に渡す必要は無いですよね?」

 

「そうね弥宙。私────というか、ここにいる全員悠斗をわざわざ手放すなんてことは思わないでしょ」

 

「……あの、別にここを抜ける訳じゃなくて、複数のレギオンに入るってだけなんで、手放すとかそういうのではないと思うんですよ依奈様」

 

 やっとこさ二人の抱擁に気道の確保に成功した悠斗が依奈に言った。

 

「…………でも、結局は悠斗くんがどう思っているかじゃない?」

 

 と、ここで喋ったのは藍色髪のツインテールをかなり下の方でまとめている二年生、渡邉茜(わたなべあかね)が言った。その言葉に全員の視線が悠斗に向かった。

 

「……その、俺個人としては受けてもいいと思ってるんですけど……でも、やっぱり俺はアールヴヘイムの皆も大切だし……」

 

 悠斗は、例外なくこの百合ケ丘にいるリリィのことを大切な存在だと胸を張って言えるが、その中でも飛び抜けて大切な存在がアールヴヘイムや少しの少数人数友達なのだ。

 

 まぁ直訳するとアールヴヘイムに居たいということなので、その事をしっかりと理解した全員は少しだけ頬を赤く染めた。

 

「……だから俺は、隊長である天葉様の判断に委ねます」

 

「え、私? 私がそんな重要な役目を決めるの?」

 

 咄嗟に名前を出された天葉は困惑する。いきなり言われても……と思いながらも真剣に考え始めた。

 

「……うん、そうね……だったら条件をだします」

 

 

 

 

 

 

「思ったよりも早かったの」

 

「そうですね、俺を信頼してくれての事ですので、個人としてはとても嬉しいです」

 

 結論から言うと、天葉はとある条件を守ってくれるのから、一つだけのレギオンになら所属することをOKとした。

 

 一つ、必ずアールヴヘイムの隊室には毎日顔を出し、二時間はいること。

 

 二つ、そのレギオンであったことを簡単に報告すること。

 

 三つ、浮気禁止。

 

 三つ目に至ってはそもそも付き合ってないし……(ry)という茶番もあったが、この条件なら、皆が首を振ったのだ。

 

 そもそも、アールヴヘイムは外征旗艦を担当しているので、ゲヘナに情報を漏らさないために、徹底している悠斗は、アールヴヘイムの主な任をすることが出来ない…………というのもあったかもしれない。

 

「それでは、このことを公表しても大丈夫かのう? 待っているレギオンが複数あるのでな」

 

「えぇ、構いませんよ……まぁ、既に一つ決めてるんですけどね」

 

「ほぉ? それをどこか聞いてもいいかな?」

 

「公表しないのならば、特別に」

 

 後日、悠斗が特例としてもう1つのレギオンに所属できるという張り紙が貼られ、暫くは学園中が騒がしく、悠斗を勧誘しようとするレギオンが沢山いたとかいなかったとか…………。




茜様の口調は完璧に想像です。そして、もっと一柳隊の皆さんと絡めさせたかったのでこの会を入れました。そしたらラストバレット編も行けますし………。

現在、同時進行でifストーリー『御台場迎撃戦』も執筆中です。ほとんどが頭の中の妄想となりますが、色々と情報を収集して頑張りたいと思います。

………御台場迎撃戦について詳しく乗ってるのなんかないかなぁ……。どうやって夢結様たちが乗り越えたか普通に気になるんだよなぁ……
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