アサルトリリィーPARASITEー   作:沼りぴょい

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明日からまた学校が始まっちゃうから投稿頻度落ちます………ほんっとすいません


二十五話

 三日目

 

「さぁー! 今日も張り切って参りましょー!」

 

 今日はやけに元気いっぱいな楓。海に向かって両手を上げている。

 

「急にどうした」

 

「腹でも壊したか?」

 

「一体何を企んでいる……」

 

「……クンクン、嬉しい匂い?」

 

 四日目

 

 生憎の曇り空。今日は海を中心に探してみたが、この日は見つからなかった。

 

 五日目

 

 今日はレアスキルの複合を試して見たが、途中でミリアムが力尽きたので中断。

 

 六日目

 

 土砂降りの雨。捜索する範囲も雨で狭まり、雨に濡れたままだと風邪を引く可能性があったので、早めに終わった。

 

 梨璃が出てくるまで、残り一日。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あぁ~、お湯が骨身に染みるぞい……」

 

「ここの所、冷えますものねぇ」

 

「あぁ……どうしよぉ……明日には梨璃さんの謹慎が解けちゃいますぅ!」

 

「結局、見つからないのかな」

 

「四つ葉のクローバー、だけに」

 

「梨璃が戻ってくるのに何が困るの?」

 

 その話を聞いていたアールヴヘイムの壱、亜羅椰が二水達に近づく。

 

「ねぇあなた達、最近浜辺で何してるのよ? 悠斗も最近アールヴヘイム(うち)に長居しないし」

 

「うぇ、それは……」

 

「探し物をしてるんだけど……」

 

「探し物?」

 

 遅れて樟美、月詩が合流し二水が4人に探し物について話す。その間、端では珍しく楓が汐里の背中を洗っていた。本当に珍しい光景だった。

 

「そっか、梨璃の髪飾りをね」

 

「私も手伝いたい」

 

「え、いいの?」

 

 思わぬ言葉に二水が驚く。

 

「早く見つけないと、いつ次のHUGEが現れるかも分からないでしょ? それに、悠斗と早くイチャつきたいし」

 

「亜羅椰の後半の言葉は無視して、また戦闘があったら、もう見つからないかも」

 

「えぇ、夢結様達にも話してみましょう」

 

 こうして、アールヴヘイムが加わった。

 

 だがしかし、これを聞いているのは当然壱達だけではない。

 

 次の日、砂浜に集まったリリィは沢山集まった。その光景に、夢結は目を丸くさせる。

 

「……ありがとう、恩に着るわ」

 

「ブッ!?」

 

「恩に着るっていつの人よ」

 

「……ごめんなさい、こんな時……どう言えばいいか分からなくて」

 

 本当に慣れていないのか、夢結の頬が少し赤く染まる。

 

「百合ケ丘にいるならば、皆大切な仲間よ。仲間が困っているなら手伝いたいと思うのは、自然なことでしょ?」

 

 天葉の言葉が夢結の胸に届く。

 

「ぶえっくしゅ!」

 

「ひっ!?」

 

「ん?」

 

 その時、朝から姿が見えなかった楓が何故か寒そうに腕を擦りながらやってきた。

 

「いないと思ったら、先に来てたんだ……」

 

「大丈夫です?」

 

「かえで、寒い?」

 

「いえ……お構いなく……」

 

 結梨が心配して楓に声をかけた。

 

 ここで、プチ戦争(主な範囲は天葉と依奈)が起こる。天葉が全員に手を繋ぐように言ったところ、誰が悠斗の手を握るかという戦争である。

 

 今回、いつも大体はどっちかの手を握っている結梨はフェイズトランセンデンス隊に組み込まれているため、珍しく両手がフリー。なので、誰が少ないふたつの手を握るかどうかの戦争がちっちゃく始まっていたが……。

 

「なるほど……んじゃ月詩」

 

「わ、私!?」

 

 突然のことに、悠斗の隣にさり気なーく陣取っていた月詩のアホ毛がピンッ! と伸びた。

 

「最近、あんまり構ってやれなかったからな。特に、月詩とはな」

 

 ニコっと月詩に微笑見ながら手を差し出した悠斗。月詩は、頬を少し赤く染めながら、嬉しそうに笑って手を取った。アホ毛が元気にハートマークを作っている。

 

「え、何あれ凄いラブコメ」

 

「月詩、凄い嬉しそうね」

 

 それを見ていた弥宙と辰姫が呟いた。

 

「それじゃもう片方は私が貰うわね」

 

「百由様?」

 

 そして、は左手にはさっそうと現れた百由が悠斗の手を握った。

 

「だってあれ、長くなりそうだし」

 

 と百由が指を指した先では、沢山のリリィがジャンケンを始めていた。勿論、終わった後左右にいる百由と月詩の顔を見て手と膝を着いたのは余談である。

 

「レアスキルを合成させるなら、接触式の方が、非接触式よりも効率はいいわ。とはいえ、こんなに大勢でやったことは無いけど」

 

 砂浜に一列に並ぶ百合ケ丘のリリィ達。手を繋ぐ形は、指と指を絡める恋人繋ぎである。

 

「今よ!」

 

「「「必殺! フェイズトランセンデンス!」」」

 

 ミリアム、結梨、亜羅椰のレアスキルがマギ供給源としてリリィを包んでいく。

 

 レジスタが、ヘリオスフィアが、鷹の目が、この世の理が、ルナティックトランサーが、テスタメントが、天の秤目が、円環の御手が、ファンタズムが、ブレイブが、カリスマが、ユーバーザインが、Zが、縮地が、ゼノンパラドキサが一つとなり、様々な可能性となっていく。

 

 そして見つける。海の中にある四つ葉のクローバーらしきアクセサリーを────

 

「!」

 

「「「「「「「「あったぁー!!!」」」」」」」」

 

「あそこです! 梅様!」

 

「な、なんたぁ!?」

 

 瞬間、ジョワユーズを持った楓が梅の肩に跨り肩車の状態となる。

 

「レアスキル縮地ですわ! ハイヨー!」

 

「お、おう!」

 

 言われるがままにレアスキル、縮地を発動し海の上を走り去っていく梅。

 

「……! あの二人! 帰りどうするつもりだ!」

 

 そして、帰りの手段が無いことに気づいた悠斗が慌てて月詩と百由の手を解くと、背中からマギの翼を出しそのまま海を這うように飛んで行った。

 

 梅が楓をぶん投げジョワユーズで海を裂いた。そして悠斗が梅を回収。

 

「……っと、悪いナ悠斗」

 

「ありましたわー!!」

 

「回収!」

 

 そして、楓が四つ葉のクローバーのアクセサリーを手にすると同時に楓を回収した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……まさか、あれ楓が作った偽物だったとはなー」

 

「え、あれ偽物だったの!?」

 

 その後、懲罰室から出てきた梨璃に一柳隊のみんなで出迎え、楓が拾ったアクセサリーを梨璃に渡そうとしたが、秒でバレた。

 

 ちなみに、他のみんなは久々の出会いを邪魔するのもねーとの事でその場で解散した。

 

「何でも、梨璃さんの髪飾りには葉の部分にヒビがあったらしい。本物は既に焼け焦げてたよ」

 

「でも、当人たちはそれで納得したんでしょ? ならばそれでいいじゃない」

 

「そうね。まぁあれが偽物ってことにはビックリしたけど、皆ハッピーならばそれでいいじゃない?」

 

 アールヴヘイムの隊室に戻り、事の顛末を話した悠斗だが、皆の顔に不満は浮かんでいなかった。

 

「……兄さま」

 

「樟美?」

 

 突然、ソファに座っていた樟美が悠斗に抱きつく。その顔には、これから沢山甘えます! と書かれていた。

 

「ここ最近、兄さまに甘えられなかったので、今日はこれから甘えます」

 

「樟美……、なんだ辰姫もか?」

 

「辰姫も、これでも悲しいと思ってるの。構ってくれないと許さないから」

 

 この二人を皮切りに一年組が悠斗にくっつき始め、それを二、三年生は微笑ましいものを見る目で見つめていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………」

 

 夕暮れ時、何となく命を散らしたリリィ達の墓がある丘へやってきた悠斗。先客に夢結達がいたようで、先程すれ違ったばかりである。

 

 現在の悠斗は、美鈴の墓の前で両目を閉じ、手を合わせていた。

 

 そしてその時、ありえない事が悠斗の触覚、そして聴覚を刺激した。

 

「君は確か、あの時の少年だね」

 

「…………!!!」

 

 頬に感じた人の手────どこか冷たい温もりに疑問を感じながら目を開けると、目の前に人がいた。

 

 その人は、墓の前でしゃがんでいる悠斗に合わせて腰を下ろしており、悠斗の頬に手を伸ばしており、どこか優しげな目で悠斗を見ていた。

 

「あ、なたは…………」

 

「かっこよく育ったね。二年前からだいぶ成長して、僕好みの顔だ」

 

 彼女は、銀色のショートカット。そして、怖いくらい美しい顔立ち。

 

 それは、どこからどう見ても────

 

「美、鈴……様……」

 

「こうして会うのははじめましてだね、悠斗。大きくなったね」

 

 ────川添美鈴。かつて、夢結のシュッツエンゲルであり、甲州撤退戦で悠斗と同じく命を散らしたはずのリリィだつた。




月詩ちゃんのあのアホ毛。めっちゃ可愛いよねって話。ハート型て

ついに出てきた結梨ちゃん!分岐ですが………?

  • 結梨ちゃん生存ルートに決まってんだろ!
  • ゲンサク、ダイジ
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