「しっかり! しっかりしなさい昊苺!」
「まずいゾ! 大型はいないけどスモール級のHUGEが沢山来る!」
第五部隊。茨城県最強と呼ばれるガーデン、『那須大串女学園』のメンバーが揃い、巣なしのアルトラを討伐するための決戦部隊としてアルトラ級のHUGEとの距離を縮めていたが、あまりの快進撃に勢い付きすぎてしまい、HUGEの陽動に引っかかってしまった那須大串女学園の面々。その中で、エースの千田昊苺が、ラージ級のHUGEの奇襲に対応出来ず、怪我を負ってしまった。
そのせいで第五部隊は作戦を遂行することが出来ずに撤退を余儀なくされてしまう。だがしかし、陽動に引っかかってしまったせいで、大量のHUGEが第五部隊の面々に襲いかかる。
大型のHUGEはいないが、スモール級のHUGEでもまともに喰らえば命を落とす。梅が確認する限り、ミドル級の特型までいるためかなり旗色は悪い。
更に、避難民もまだまだ沢山いる。このままだと避難民も死に、リリィ達も死ぬ。そのことを悟った川端蛍は、一つの決断を下した。
「皆、この橋でHUGEを食い止めましょう」
これが後に、橋上の死守戦と呼ばれるようになる。
「……本気ですか?」
「えぇ。どうせここらで食い止めないと、私達も避難民も共倒れよ。なら、せめて一箇所でまとまって戦う方がいいし、HUGEは私達を狙う。これなら避難民は命を失わないで済むわ」
その言葉に、第五部隊の面々は黙り込んだが、次の瞬間には快活な声が聞こえる。
「私はそれに賛成だゾ」
「吉村さん!?」
それは、百合ケ丘に所属する吉村・Thi・梅だった。
「確かに、蛍の言うことは一理ある。それにきっと、悠斗が今ここに向かってきているはずだしナ」
「悠斗さん……ですか」
「あぁ! 悠斗は仲間のピンチの時には必ず駆けつける。そんなやつだからナ!」
にこり、とこのような状況なのに満面の笑みを見せる梅。そのことに対して、全員が驚きの目を向ける。
「……あなたがそう言うなら、私も残ります」
「お」
梅の言葉に、煌椋が参戦の意志を示すと、全員が諦めたかのようにため息をついた。
「……分かったわ。あなた達三人を残す訳には行きませんから────第五部隊! 何としてでもここを守るわよ!」
深手を負った昊苺を除き、すぐさまフォーメーションを組む八人。ここから、地獄のような作戦が始まるのであった。
────急げ、急げ、急げ!!
「どけぇ!!」
目の前の進路を塞ごうとするラージ級のHUGEを真っ二つに切り落とす悠斗。全力で走りながら、第五部隊が頑張って戦っているであろう場所へ移動している。
項からの感覚で、HUGEがとある場所に集まっているのは分かっているため、そこに第五部隊がいるであろうと予測しているが、HUGEの反応は消えているためそこにいると悠斗は確信している。
走っている時に、依奈が率いている第三部隊とはかなり距離が離れている。まぁ、進路にいる敵は全て悠斗が斬り殺しているため、負担はないだろうが。
────橋、あそこか!
そしてようやく第五部隊がいる橋にたどり着いた悠斗。誰一人欠けていないことを祈りながらも到着したが、そこにいたリリィは既に全員満身創痍。
「! 危ない!」
「あ────」
そして、立っているのもやっとでCHARMを杖代わりにしながらもフラフラしている蛍に、HUGEが三体ほど襲いかかるので、その前に悠斗が蛍のことを横抱きにして抱えあげ跳躍。
「……あなたは」
「大丈夫? 川端さん」
そしてその瞬間、この場にいるHUGEが全員、悠斗に向かってゆらりと青白い眼を向ける。
そして、次の瞬間には全部のHUGEが悠斗に向かって攻撃を始めた。
「ま、そりゃそうだよな……お前らは、俺を無視できないもんな」
蛍を両手から片手で抱き抱えるようにすると、悠斗はすぐさまアロンダイトを振るう。ガシャンガシャン! と音を立てながら細かく、鋭く変化していくアロンダイト。
その数、なんと
「吹き荒れろ」
100本に別れた刀身が桜吹雪のようにHUGEを飲み込んでいく。マギで操られているHUGEにとって、いくら小さかろうが刃一つ一つが命を刈り取る悪魔の刃。
「凄い……」
「これが……」
リリィ達よ。その目に刻め。
「よぉ梅、捺輝。無事なようで何より」
「……はは、本当に助かったゾ」
「えぇ、本当に……」
これが、百合ケ丘最強のリリィである。
ついに出てきた結梨ちゃん!分岐ですが………?
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結梨ちゃん生存ルートに決まってんだろ!
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ゲンサク、ダイジ