柚瑠「どうも、乙野柚瑠です。暑さは得意な人と苦手な人でだいぶ分かれるだろうからね」
政実「だね。夏の暑さもそうだけど、冬の寒さもそんなに得意じゃないから色々対策は必要になってくるよ」
柚瑠「たしかに。さてと、それじゃあそろそろ始めていこうか」
政実「うん」
政実・柚瑠「それでは、第5話をどうぞ」
汗が滝のように流れ、蝉の鳴き声が聞こえる中で常に水分が欲しくなる夏。そんな夏のある日、僕達は教室で先生の話を聞いていた。
「さて皆さん、明日から夏休みが始まります。 皆さんにとっては、これが初めての夏休みになり、やりたい事がいっぱいあって楽しみだと思います。
けれど宿題もありますし、冷房にばかり頼っているとすぐに体調を崩してしまいます。 なので、規則正しい生活をしながら、楽しい夏休みになるようにして下さい。 良いですか?」
『はーい』
僕達が声を揃えて返事をすると、先生は満足そうに頷く。そして、日直の子に相拶を促すと、日直の子は相拶の言葉を口にし、それを続けて口にした後、先生も答えてから出席簿を手にして教室を出ていった。
その後、教室のあちこちからクラスメート達の楽しそうな声が聞こえ始めると、後ろの席の一騎君が話しかけてきた。
「みんな、もう頭の中は夏休みの事でいっぱい みたいだな」
「そうみたいだね。でも、楽しみなのは僕も同じだよ。初めての夏休みだからこそワクワクもするし、みんなと出掛けたり勉強したりする時間も増えるからね
「そうだな。それに、これでよりお前との空手の特訓がもっと出来て、お前も愛する泉との時間を更に取れるからな」
「もう……いつもそれを言うじゃん」
ニヤリと笑う一騎君に対して僕が軽く頬を膨らませていると、一騎君の隣の席に座る晶夏ちゃんが一騎君の頭にチョップをした。
「おい。一騎、アタシは除け者か?」
「するわけないだろ。というか、俺がするような奴に見えるか?」
「いいや、まったく。何となく言ってみたくなっただけさ」
「そうだろうな。それで、お前達は夏休みの予定って決まっているのか?」
「アタシは帰省する以上はまだ何も」
「僕もまだそこまでは」
「私も同様よ」
「そうか。ウチもまだだから、色々相談しながら 決めていきたいな」
その言葉に僕と泉ちゃんが頷いていると、晶夏ちゃんは何かを思いついた様子で笑みを浮かべた。
「みんな、ちょっと良いかい?」
「良いけど……」
「晶夏、一体何を企んでいるの?」
「企むなんて人聞きが悪いじゃないか」
「いつもの自分の素行を考えなさい。それで、何を考えたのよ?」
「四月に出会ってからアタシ達がやってなかった事があったんだ。だから、この機会にやっておこうと思ってね」
「僕達がやってなかった事?」
その問いかけに晶夏ちゃんはニッと笑う。
「ああ、お泊まり会って奴をやってなかったんだ」
「お、お泊まり!?」
「ああ、言われてみればなそうだな」
「お、お泊まりって……」
「別に良いじゃないか、寝間着姿を柚瑠に見られるくらい。そして、アタシ達の初めてのお泊まり先は……柚瑠の家にしようと思う」
「ぼ、僕の家!?」
「そうさ。一騎の家も気になるけど、一番気になるのはアンタの家だし、泉のとこの両親も喜ぶだろうしね」
晶夏ちゃんと一騎君がそろってクスリと笑い、 泉ちゃんが少し恥ずかしそうに顔を赤くしながら僕を見る中、僕も突然の事に驚いていたけれど、 みんなとのお泊まり会というイベントに対してはワクワクしていた。
「みんなとのお泊まり会かぁ....どんな感じになるのかなぁ」
帰り道、三人と分かれた後に家に向かって歩いて いると、『友の書』の中からヌール君の声が聞こえてきた。
『そうだな……楽しそうではあるし、陸斗さん達も喜ぶと思うが、問題は俺達だな」
『そうだねー……折角の機会だし、私だって参加したいけど、理由も考えないといけないかなぁ』
「それに、みんなを人ならざるモノだって言うわけにもいかないし、三人が来てる間はみんなには 『友の書』の中の居住空間にいてもらう事になるけど、それはすごく申し訳ないな……」
本当の事を言えば、『友の書』のみんなとも会わせたいし、話している姿も見てみたい。だけど会わせるとなると、何故いるのかについて説明しないといけないし、僕が転生者である事だって話す必要もある。
だけど、話すだけの覚悟もまだ無い上にもしも話したとしてもそれが原因で三人から避けられるような事になったら、僕はきっと耐えられないだろう。
それを想像したらやっぱり怖い。仲良くなれたみんなから怖がられる事が僕にとっては何より怖いんだ。
「でも、いつかは話さないといけないし、その覚悟だけはちゃんと……って、あれ?」
「ん、どうかしたの?」
「あそこに……家の前に何だか白い物があるんだ。後、これは……神力かな?」
玄関先に見える神力を発している何かに近づいていくと、それは僕の気配に気づいたのかゆっくりと こちらに顔を向けた。
それは小さな小供のような大きさのモノであり、白い布を頭から被って鋭い目や人間の足だけのぞかせているような見た目をしていた。
「えっと……き、君は?」
「不思義な気配を発する人間の子よ。私の姿が 視えるのか?」
「うん、見えるけど……もしかしなくても人ならざるモノだよね?」
「その通りだ。我の名は……」
白い何かが静かな声で名乗ろうとしたその時だった。
「ア、アビヨッド様!」
そんな疲れきったような声が聞こえ、僕は顔を上げた。すると、黒い犬のような頭をした何かが走ってきているのが見え、それはアビヨッドと呼んだモノの近くで足を止めた。
首の辺りを金色などの装飾品で飾り、おへそからひざまでを腰布のような物で巻いた上半身裸の黒い子供のようなモノはとても疲れた様子で息を切らしていた。
「はあ、はあ……アビヨッド様、いきなりいなくなるのは止めて下さいよ……」
「む、イスウィドか。遅かったではないか」
「遅かった、ではないですよ。アビヨッド様がメジェド神としての力を使って姿を消してしまわれるから、今の今まで探していたのですよ!?」
「ふむ、そうだったか。ご苦労だったな」
「ご苦労だったって……アビヨッド様……」
イスウィドがため息をつき、アビヨッドが悪びれる様子を見せずにいたその時、僕はランドセルから『友の書』を取り出して、あるページを開いた。
そして、そのページの主に声をかけてから『力』を注ぎこむと、「友の書』からはヌール君が現われ、ヌール君は少し呆れたようにため息をついた。
「アビヨッド、イスウィド、まさかお前達とこのような場所で会うとはな……」
「それじゃあ、やっぱりこの二人は知り合いなんだね」
「ああ、アビミッドはメジェド神、イスウィドはアヌビス。 共にエジプトでは有名な神々だが、二人はその子供だ」
二人を見ながらヌール君は静かに言う。
メジェド神
古代エジプトにおいて『打ち倒す者』という意味を持った名前のエジプト神。
目などを覗かせた白い布を被った下から人間の足を出した姿が有名であるが、エジプト神の中でも謎に包まれた存在であり、死者の選別をしたりオシリスの家にいるとされたりしている不可視の存在。
アヌビス
エジプト神話に登場する冥界の神であり、オシリスとネフティスの間に生まれたとされている。
ミイラを布で包むものなどの異名を持っており、医療の神としても知られている。
メジェド神にアヌビス……同じエジプト神話の神様であるホルスが仲間にいて、同じようにまだ子供だとしても、やっぱり神様をめのまえにすると、緊張するな……。
アビヨッド君とイスウィド君の二人を見ながらそんな事を考えていると、ヌール君の姿を見たアピヨッド君が嬉しそうな声を上げた。
「おお、ヌール! 会いに来て早々に会えるとは思っていなかったぞ!」
「会えて嬉しいのは同じだが、イスウィドの事ももう少し考えてやれ」
「……ありがとう、ヌール。ところで、その少年は?」
「こいつは……いや、自分で自己紹介をするか?」 「うん、そうだね。初めまして、僕は乙野柚瑠。 ヌール君のように人ならざるモノと一緒に暮らして いる転生者だよ」
「乙野……ふむ、ヌールのお父上が言っていたのが お前だったか」
「え、ヌール君のお父さんが……?」
その疑問にイスウィド君が答えてくれる。
「そうだ。ヌールのお父上と私達は先日お会いしたのだが、その時に大層評価をしてらっしゃった のだ。人の身でありながら様々な力を宿し、神獣や妖達を見事にまとめあげる程の大した手腕を持っていると」
「そ、それ程でも……」
突然の言葉に僕は思わず照れてしまった。ありがたい事に褒めてもらえる機会には恵まれる事が多いけど、 褒められるという事にはまだあまり慣れる事が出来ず、 何回褒められても気恥ずかしくて、照れてしまうのだ。
中々慣れる事が出来なくていつも照れちゃうけど、 褒められるのはやっぱり嬉しいな。
そんな事を考えながら嬉しさを感じていると、僕の姿を見ていたアビヨッド君が不思議そうな声を上げる。
「……こう言ったらなんだが、本当にヌールのお父上が評価をする程の存在なのか? 強大な力の気配こそ感じるが、見た目はまだ年端もいかぬ幼子にしか見えぬぞ。同じまだ幼き神である我が言えた事ではないとは思うがな」
「申し訳ないが、私も同意見だ。見た目だけで判断するべきではないとわかっているが……」
「あはは……まあ、まだ頼りないところもあるし、そう言われても しかたないよね」
二人の言葉を聞いて僕が苦笑いを浮かべていると、ヌール君が静かに話し始めた。
「一般的に見ればそうだろう。だが、迷っていた俺を救ってくれた事や父さんを始めとした神々がその力を認めている事は間違いない。
だから、俺は柚瑠の力は認めているし、更にその 力を増やせるように協力すると同時に、俺自身も負けないように強くなりたいと思っている」
「ヌール君……うん、ありがとう。これからも一緒に 頑張ろうね」
「……ああ、もちろんだ。それで、どうしてここへ来たのだ? 会いに来たとは言っていたが………」
「うむ、そうだ。柚瑠に興味をもったのもあるが、ヌールが故郷を離れて修業に励んでいると聞いたのでな。どのような生活をしているのか気になったのだ」
「それで、私の父やアビヨッド様のお父上であるメジェド様の許可を得た上でこうして会いに来たのだが……この近くまで来た時にアビヨッド様が姿を消されたので探していたのだ」
「アビヨッドは自由が過ぎるところがあるからな さて、会いに来てくれた事だし、お前達の事はしっかりもてなそう。柚瑠、良いか?」
「うん、もちろん。それじゃあ早速家に入ろうか」
「家に……え、それじゃあまさか……?」
イスウィド君が驚きながら家を見上げる姿に僕はクスリと笑ってから家を手で指し示した。
「そうだよ。さあどうぞ、上がって」
「うむ、上がらせてもらおう」
「失礼するぞ、柚瑠殿」
「うん」
そして僕達が玄関を開けると、そこにはにこにこ笑う明志さんの姿があった。
「柚瑠さん、ヌールさん、おかえりなさい。おや、そちらは?」
「ただいま戻りました。明志さん。こちらの二人はヌール君の友達で、僕やヌール君の話を聞いて会いに来てくれたんです」
「ふふ、そうでしたか。初めまして、私は明志。ヌールさん達と同様にこのお家や柚瑠さんにお世話になっている者です」
「……そなた、我らと同じ神か?」
「正確に言うならば瑞獣です。神力を有していますけどね」
「なるほど……」
イスウィド君が納得顔で頷いていると、リビングから母さんが顔を出し、ニコリと笑ってくれた。
「おかえりなさい、柚瑠、ヌール君。二人ともお昼ご飯の準備を 手伝ってくれる?」
「うん。 明志さん、アビヨッド君とイスウィド君をお願いします」
「わかりました。ではお二人とも、どうぞこちらへ」
明志さんの言葉に二人が頷いて歩いていった後、僕達もランドセルを置くために僕の部屋へと向かった。
「いただきます」
声を揃えて言った後、僕達は昼食を食べ始めた。午前中だけなのに加えて、終業式くらいしか無かった日ではあったけれど、母さんが作ってくれたご飯の味はしっかりと体に染みていった。
「母さん、今日も美味しいよ。ありがとう」
「どういたしまして。それにしても陸斗君、ヌール君のお友達が来ているって聞いてすごく会いたそうにしてたね。
小さい頃は妖怪や神様についての興味はそれ程でもなかったけど、天斗さんから話を聞いたり柚瑠達と話すために調べたりしてる内に人ならざるモノ達に対して興味が湧くようになったって言ってたし」
「そういえば明志さん達から話を聞いてる時もあるね。そのせいか僕よりも詳しい時もあって、ちょっと得意そうにもされて悔しいけど……」
「陸斗君なりの柚瑠とのコミュニケーションのような物だから。そういえば、アビヨッド君達は柚瑠達に会いに来てくれたようだけど、この後はどうするの?」
母さんが聞くと、アビヨッド君は静かに目を閉じた。
「さて、どうするか。会って話すという事だけを考えていたからな」
「中々、行き当たりばったりじゃな……」
「君達さえよかったら仲間になるのはどうかな?ヌールもいるし、色々楽しいと思うよ?」
「うん、僕も賛成。でも、もし二人が仲間になってくれる事になっても、まずは二人のお父さん達にも話さないといけないよね」
「それは父さんの知り合いである天斗さんに相談 すれば良いが、それ以外にも話す事があるだろう?」
「うん、そうだね。あの母さん、実は……」
僕は提案されたお泊り会について話した。
「……って事なんだけど」
「うん。別に大丈夫だし、陸斗君も乗り気だと思う。いつごろやる事にしてるの?」
「それはまだ決まってない。とりあえず大丈夫そうなら、晶夏ちゃんに言う事になってるからそれからだよ」
「そっか。でも、そうなると明志さん達の件を考えないといけないね。 柚瑠はまだ泉ちゃん達には言えないって思ってるわけだし」
「うん。本音を言えば、僕は泉ちゃん達にも明志さん達を紹介したいし、一緒に話している姿も見たい。 泉ちゃん達も明志さん達も等しく僕にとって大切な存在だから」
だけど、やっぱり中々踏み出せない。それがとてももどかしいのだ。
そう考えながらため息をついていたその時だった。
「ならば、反応を見れば良いのではないか?」
アビヨッド君からそんな言葉が飛び出し、僕達の視線がアビヨッド君に集中する。
「反応を見る?」
「そうだ。見たところ、ここには人間と似たような姿をしているモノもいるようだ。ならば、そのモノ達との出会いの反応から人ならざるモノ達に対してどのような思いを抱くか見るという手もあるのではないか?」
「.…...たしかにヌール君は難しくてもえぬちゃんや景光さんは普通の人間寄りだからあまり驚かれないだろうし、明志さんも仮面が少し驚かれるだけかもしれない」
「それでワシらについては解決するだろうが、柚瑠自身の説明についても考えなくてはならんぞ?」
「はい、もちろんです。少し怖いところはありますけど、それでも逃げるわけには行きませんし、こうして『友の書』のみんなが人型が多い今がこそがその時だと思いますから」
「大切な存在だからこそ嫌われたくないという気持ちはわかりますから、機会を伺ってみるのも悪くはありません。ですが、その時が今だと判断したのならばその気持ちを尊重しますよ。
こう言ってはなんですが、皆さんに抽瑠さん自身の事が伝わった場合、様々な事を相談出来るようになりますし、人ならざるモノ関連で袖瑠さんが困る事があっても わけを話しやすくなりますね」
「ハイリスクハイリターン、というわけだな。イスウィド、お前の意見はどうだ?」
「部外者であるため、あまり踏み入った事は言えないが、私もその意見には賛成だ。後は柚瑠殿が御友人がたの事を信じるしかないのだろうな」
「うん……」
イスウィド君の言う通りだ。僕達が色々工夫をする事は出来るけど、僕自身がみんなに『友の書』の仲間の事をわかってもらわないといけないし、意志が弱かったり揺らいだりしたままで進めたって絶対に失敗するから、ここでちゃんと覚悟を決めないといけないのだ。
「……よし、頑張ってみよう」
決意を固めながら独り言ちた後、僕はそのための 力をつけるべく、母さん特製のお肉多めのソース焼きそばをしっかりとほおばった。
数日後、僕は家の前に立っていた。その理由はウチにお泊まりを しに来る三人を出迎えるためで、これが僕達の初のお泊まりなのもそうだけど、やっぱり僕や『友の書』のみんなの事を話そうと考えている事でとても緊張していた。
あの日、仕事から帰って来た父さんにも三人に僕や『友の書』に ついて話したいと言ってみると、驚かれたけれどそれでも僕が決めた事なら応援しすると言ってくれて、 母さんと一緒に色々サポートもすると言ってくれた。
その言葉はとても心強かったし、それを聞いて胸の奥がとてもポカポカとしていた。不安は当然のようにある。でも、やると決めたからにはやっぱり立ち止まってはいられない。怖いけど頑張るって決めたから。
拳を固く握りながら決意を改たにしていたその時、三人の波動が近づいてくるのを感じた。それにハッとしてから様子を見に行くと、こちらへ向かって歩いてくるそれぞれの荷物を持った三人の姿が見えた。
一騎君と晶夏ちゃんが楽しそうに笑う後ろを呆れ顔の泉ちゃんが歩いていたけれど、泉ちゃんからも嬉しさを表す波動が感じられ、その事に僕も嬉しさを感じていると、三人は僕の目の前で 足を止めた。
「柚瑠、おはよ」
「おはよう、柚瑠」
「抽瑠、おはよう。今日はお世話になるわね」
「うん、いらっしゃい。父さんも母さんもみんなが来るのを楽しみにしてたよ」
「いきなりの提案だったのに快く受け入れてもらったのは本当にありがたかったよ。あ、それと……これはお世話になるから持っていけってウチの両親が」
「ウチもだ」
「当然ウチも。ただ、ウチの両親の喜び具合が少々面倒臭かったのよね……まったく、ただ泊まりに行くだけだっていうのに」
泉ちゃんがため息をつく中、晶夏ちゃんはこりと笑いながら肩に手を置いた。
「誰かの家に泊まりに行くどころかアタシ以外に話そうとする相手を作らなかったんだから当然だと思うよ」
「話そうとするというか晶夏の方からいつも話しかけに来るでしょう? 今は柚瑠と一騎もいるけれど」
「ははっ、まあね。さて、そろそろ柚瑠の家族にもご相拶させて もうおうか」
「うん。あ、それと…………ちょっと驚く事があると思うから、それを予め言っておくね」
その言葉に三人が不思議そうな顔をする中、僕は 家のドアを開けた。すると、丁度よく景光さんとえぬちゃんの二人が廊下が話しており、泉ちゃん達は二人の姿を見て驚いた。
「え、えぬじゃないか!
「えぬもそうだが……こちらのおじいさんは後頭部が少し特徴的だな……」
「柚瑠、どういう事なの?」
えぬちゃんに会えた喜びを顕にする晶夏ちゃんと 景光さんを興味深そうに見る一騎君、そして二人に対して警戒心を強くしている泉ちゃんの姿に景光さんは静かに笑った。
「三者三様のようじゃな。 泉といったか、ワシは奇怪な姿をしていると思うが、ワシも柚瑠の仲間じゃ。警戒せずとも危機を加えるような真似はせんよ
「もちろん、私も。それはわかってもらってると思うけどね」
「まあ……えぬは前に一緒遊んだ事もあるからわかるけどね。けど、どうしてえぬがここにいるんだい?実は柚瑠の親戚だったとか?」
「ううん、違うよ。みんな……ちょっとこれを見てくれるかな?」
下駄箱の上に置いていた『友の書』を見せると、 三人は『友の書』に視線を落とす。
「これは……柚瑠がいつも持っている本か」
「不思議な文字が書かれていて私達は読む事は出来ないけれどね」
「そう。そしてこのページと……後、このページを見てほしいんだ」
そう言いながら僕は景光さんとえぬちゃんのページを開く。その瞬間、三人は目を開きながら驚いた。
「こ、これって……!?」
「筆で描かれているが……間違いなくこのお爺さんとえぬだな」
「それに、この絵のえぬは雰囲気がなんだか違うような……」
「うん……みんなにはこれを外国の画集だって説明してたけど、本当は違うものなんだ」
「違うもの……」
「そう。これの本当の名前は『友の書』、妖怪や神獣といった人ならざるモノ達と絆を結んで登録をする事で、その力を借りたりこことは違う空間に転送出来たりするものなんだ」
遂に言ってしまったと思いながら僕は高鳴る心臓の鼓動を静かに感じていた。普通に考えたら僕の言葉はかなりおかしいし、人間と違うモノ達の話をされても何を言っているんだと思うのが当然だ。実際、三人も困惑したような顔をしていて、波動からも迷いの感情が感じ取れた。
やっぱり怖い。このままみんなから変な目で見られたり避けられたりしたら僕は……!
『友の書』を持つ手にじんわりと汗が滲み、緊張で口の中がカラカラになっていたその時だった。
「柚瑠、落ちつきなさい」
泉ちゃんの静かで優しい声が聞こえると同時に『友の書』の上に泉ちゃんの手が載せられる。
「い、泉ちゃん……」
「いきなりで困惑はしてるけれど、柚瑠がつまらない嘘をつくような人じゃないのはわかっているわ。だから、えぬとこちらのお爺さんが人間じゃない事は恐らく真実なんだと思う。 相手が貴方じゃなかったら一笑に付したり怒ったりしていたけれど」
「......そうだね。いきなりではあったけど、柚瑠の表情的に冗談ではなさそうだし、何だかワクワクしてきたよ」
「柚瑠の話によれば、えぬも人間とは違うモノのようだからな。 そう考えたら中々出来ない経験をさせてもらっているから逆に感謝したいくらいだ」
「みんな…….」
みんなからの言葉に安心感を感じ、緊張が解れた事から目からは涙が一雫溢れた。
「……ごめん、やっぱり不安だったから安心したら涙が出て……」
「そうだろうね。それで、二人はなんて名前のモノなの?」
「うん、えぬちゃんは鵺っていう正体が不明な妖怪で、景光さんは妖怪の総大将って人間達の中では広まっているぬらりひょんだよ」
「二人は妖怪なのね……二人はまだ人間に近い姿をしているけれど、そうじゃなかった流石に驚いていたわ」
「そこは流石に配慮したからね。私だって鵺としての姿にはなれるし、妖怪ではないけど人間寄りじゃない仲間もいるから、みんなで相談をしてまずは人間の姿になれたり近い姿だったりする私達と慣れてもらおうと 思ったんだ」
「今の姿から察したと思うが、柚瑠はお主らに対して並々ならぬ程の好意を持っており、ワシらや自分自身の事について話した結果、良好だった関係が壊れるのではないかと危具しておったのだ。だからこそ、お主らの反応に心から安心すると同時に嬉しかったのだろう」
景光さんの言葉に晶夏ちゃんは静かに頷く。
「 ああ、それはバッチリわかったよ。普段から柚瑠はとても素直で優しい奴だと思ってたけど、今回の件でより強くそう感じたね」
「そうだな。双方の事を考えながら頑張ってくれたのもちゃんとわかった。泉、お前はどうだ?」
「……聞く必要があるの? 妖怪との出会いには驚いたけれど、柚瑠が私達に対して気を遣ってくれたのはわかっているし、えぬ達の事も気遣っているのもわかった。だったら、拒む理由は無いわ」
「みんな…….… ありがとう」
「どういたしまして。けど、それならこのお泊まりでは洗いざらい話してもらうわ。他にも仲間はいるようだし柚瑠にも色々あるようだから」
「うん、もちろん。でも、その前に父さん達にもこの事を教えに行こう。父さん達もこの事は心配してくれていたから」
みんなが頷いた後、僕達はリビングへと入った。 そして、三人がえぬちゃん達を受け入れてくれた事を父さん達も喜んでくれた後、僕達はヌール君にも出てきてもらい、様々な事を話した。
『友の書』の事や僕達家族の事、そしてここにはいない柚希君の事や天斗さんの事なども事前に天斗さんから許可を貰った上で話をした。
普通であれば眉唾物な話であり、聞いてくれる事にはなったけれど、これまでの現実とは違うものばかりを教えられているにも関わらず、三人は相づちを打ったり気になった点を聞いたりしながらちゃんと理解してくれようとした。
そして話が終わると、三人は揃って息をつき、泉ちゃんはカップの紅茶を一口飲んだ。
「ふう……思っていたよりもヘビーではあったわね」
「あはは……やっぱりそうだよね」
「けど、話してもらえた事は嬉しいわ」
「そうだね。それだけ柚瑠がアタシ達の事を信頼してくれているって事だし、その信頼にはしっかり応えないとね」
「ああ。それに、そういう事情があるなら学校生活でも気にしないといけない事があるだろうからな。柚瑠、何かあれば遠慮なく言ってくれ。特に俺は空手の道場の時でも助けてやれるからな」
「うん、そうさせてもらうよ。みんな、本当にありがとう。こんなにも突拍子もない話なのに聞いてくれて」
みんなに対して申し訳なさを感じていると、泉ちゃんが大きくため息をついた。
「はあ……柚瑠、この程度の……と言ったらあまり良い気分はしないと思うけれど、今のお礼を言われる程の事はしていないわ」
「泉の言う通りだよ、柚瑠。こっちだって柚瑠に 助けてもらう事はあるだろうからお互い様さ」
「そういう事だな。だから、そのありがとうの気持ちは そういった時に返してくれ」
「うん、わかった」
一騎君の言葉に僕は頷きながら答える。そんな僕達の様子を父さん母さんが見守る中、ヌール君は一騎君の肩へ移動した
「お前はヌール……だったか」
「そうだ。なんだかお前とは気が合うような気が したから、肩に失礼させてもらった」
「……奇遇だな、俺もだ。お前も弟のようだし、弟同士仲良くしていこう」
「ああ」
一騎君とヌール君はお互いに笑い合い、人間と人ならざるモノが仲良く出来ているというその姿に僕は心から嬉しくなった。
良かった……本当はもっとこういう光景が見られるようにしたいけど、人間側にも人ならざるモノ側にもそういった交流を求めていない人もいる。だから無理にそういう事は求められない。
でも、一騎君のように人ならざるモノを受け入れ、仲良くしてくれる人が増えてくれたら良いなあ……。
二人の姿を見ながらそんな事を考えていたその時だった。
「転生者、かぁ……」
晶夏ちゃんからそんな言葉がもれる。そして泉ちゃんが心配そうに晶夏ちゃんを見る中、景光さんが視線を向ける。
「晶夏だったか。何か転生者について思う事があるのか?」
「いや、そういうわけじゃないさ。ただ、これを 機にアタシも打ち明けたい事があってね」
「晶夏……」
「もしかして、泉ちゃんは知ってるの?」
その問いかけに対して泉ちゃんは頷く。
「前に一度だけ打ち明けられた事があるの。だけど、本当に良いの? 柚瑠達は聞いてくれると思うけど……」
「大丈夫。ちょっと辛くなるけど、これは乗り越えるべき事だからね」
「わかった。けれど、本当に辛い時は言いなさいよ?」
「ああ、ありがとね」
微笑みながら言った後、晶夏ちゃんは話し始めた。
「さっき、柚瑠は前世の記憶がないって話してくれたけど……実はあるんだよね、アタシには前世の記憶って奴がさ」
「え……」
「あはは、まあいきなり言われても驚くだろうね。 前世……と言ってもほんの少し前なんだけどさ。アタシは前世でもチヒロって呼ばれてたんだよ。ただ、自分で言うのもなんだけど今とは違って色々やってきたいわゆる不良少女って奴で、家族との折り合いも悪くて、悪いお友達ってのもそこそこいた。今になって思えば馬鹿な事をしていたと思うよ」
「たしかに今の晶夏ちゃんからは想像出来ないかも……」
普段の晶夏ちゃんを思い出しながら呟くと、泉ちゃんも肯定するように頷く。
「今の晶夏は生真面目とまではいかなくとも勉強はしっかりとするし、家の手伝いを頼まれても嫌な顔をせずに引き受けるから。 私も初めて聞いた時はまったく想像出来なかった。おじさんとおばさんもそうだったそうだし」
「あ、家族には打ち明けてるんだね」
「それに気付いた時にうっかり聞かれちまったかね。驚かれはしたけど、嘘だと頭ごなしに否定される事は無かったよ。そういう事もあるんだろうって思ってくれたようだったから」
「その考えに晶夏はさぞかし助けられただろうな」
「ああ、それはもちろん。それで、前世のアタシは更に良くない方に行きかけたんだけど、高校三年生の時にアタシを救ってくれた奴がいた。そいつの名前は
そう言う晶夏ちゃんの顔はとても嬉しそうであり、 千晶さんが晶夏ちゃんにとってとても良い人だったんだろうというのがハッキリとわかった。
「千晶さんと出会えて前世の晶夏ちゃんは変われたんだね」
「……そうなるね。最初はアタシも面倒な奴とかウザい奴とか思ったけど、何度も何度も関わる内にアタシも少しずつ心を開いていったよ。
下心も無いのは何となくわかってたし、一度大きなトラブルに巻き込んでからはアタシも心を入れ換えた。そして千晶のダチにも手伝ってもらいながら色々勉強も教えてもらってたのもあってか段々学ぶのも好きになったし、教師になろうって思うようになって、遂に中学校の教師になれるところまでこぎ着けた。けど、そこで思わぬ出来事に出くわしちまった」
「何があったの?」
「交通事故に遭ったんだ」
それを聞いた父さんと母さんの表情が曇る。 二人も交通事故で命を落とし、柚希君と死別してしまっているから他人事には思えないんだろう。
「アタシは気をつけてたけど、後ろから追突されて、歩道に乗り上げた際にいた子供達を避けようとして電柱に衝突してそのまま。その時の恐怖は今でも夢に出てくるくらい記憶に残ってるよ」
「私が心配していたのがそこなのよ。その夢を見た翌日はいつも顔も強張っているし、この話をしたり事故の話を聞いたりした日にはその夢を見やすいようだから」
「それだけの出来事だったんだろうな……」
「私達も事故のニュースを聞くと、あの時の事を思い出しちゃうからね……」
「事故の記憶が怖いのもそうですけど、やっぱり応援してくれた千晶に申し訳ないなという思いが一番強いです。応援してくれたり喜んでくれたりしたのに最終的に悲しませちゃったなって」
「晶夏ちゃん……」
「だけど、悲しんでばかりもいられないのもわかってる。だから、アタシは前を向いて進むよ。悲しむばかりじゃ何も始まらないし、もう一度もらえたこのチャンスを無駄には出来ないからね。
今のアタシじゃ千晶には気付かれないけど、それでもまた会えた時には恥ずかしくないアタシになっていたいからさ」
晶夏ちゃんの表情にも波動にも迷いはなく、 その様子を見ていたアビヨッド君は満足げに頷いた。
「うむ、良い表情だ。抽瑠、お前の友垣達はとても気持ちの良い奴らなのだな」
「うん。アビヨッド君のおかげで僕もみんなに話せたし、晶夏ちゃんの事についてももっと知る事が出来たよ。本当にありがとう」
「礼には及ばん。だが、その代わりに願いを一つ聞いて もらいたい。良いだろうか?」
「うん、僕に出来る事なら大丈夫だよ」
「では……我とイスウィドをお前達の仲間に加えてはくれないか?」
突然の言葉に僕は驚いた。
「それは良いけど….…どうして?」
「この数日、この乙野家に世話になり、もっとお前達の生きる姿を見たいと思ったのだ。友である ヌールとも競い合いながら高め合う事が出来るという点も魅力的だ」
「そっか……イスウィド君はどう?」
「私も同感だ。それに加えてヌールが以前よりも成長している姿を見て、私も負けてはいられないという気持ちも湧いた。ならば、共に高め合うのが一番だと感じたのだ」
「……うん、わかった。それじゃあ、改めてこれからよろしくね、二人共」
「うむ。よろしく頼むぞ、袖瑠」
「柚瑠殿、よろしく頼む」
二人と握手を交わしながら僕は新しい仲間が増えた事に嬉しさを感じていた。
また神様が仲間になった事自体は中々のプレッシャーだ。でも、僕だって成長していかないといけないんだ。だから、『友の書』のみんなや泉ちゃん達と一緒に高め合っていこう。お互いに交流する 事で見えてくる物もあるはずだから。
そう考えた後、僕は登録や『友の書』の事について 改めて説明した。アビヨッド君達も興味深そうにしていたけれど、 泉ちゃん達も驚きながら「友の書』を見ていた。
「柚瑠からそういった物だと聞いていたが……」
「この本が魔導書で別の空間に通じる扉にもなっているなんて本当に不思義なもんだね」
「…………」
「泉、どうかした?」
「……なんだか不思議な気持ちになっていただけよ。 柚瑠、気にしないで登録をしてちょうだい」
「うん、わかった。それじゃあまずは……アビヨッド君、良いかな?」
「うむ」
アビヨッド君が答えた後、僕達は空白のページに手を置いて、目を閉じながら空白のページに『力』を注ぎこむイメージを頭の中に浮かべた。その瞬間、体の奥底から魔力が腕を通って手の平に空いた穴から流れていくイメージが浮かび、それと同時に強い脱力感も感じた。
くっ……ヌール君の時もそうだったけど、やっぱり 辛いな。でも、このくらいで弱音を吐いてはいられない……!
足でしっかりと床を踏みしめながら踏ん張り続け、 そして終わったと感じた後に目を開けると、 そこにはピラミッドの前で力強く立つアビヨッド君の姿とメジェド神について詳細に書かれた文章が筆のような何かでかかれていた。
「それじゃあ次はイスウィド君だね」
「ああ、だが……なんだか疲れているようだが大丈夫なのか?」
「うん、大丈夫」
「……わかった」
少し心配そうにイスウィド君が答えた後、僕達は 空白のページに手を置き、それぞれの『力』を注きこみ始めた。 そして同じように強い脱力感を感じながらも魔力を注ぎこんでいたその時、僕の体がグラリと揺れた。
うっ……流石に無茶しすぎたか……。
グラリと体が揺れて倒れこみそうになる中、ヌール君達の声が聞こえたと思ったその時だった。
「柚瑠!」
その声が聞こえると同時に背中が支えられ、両腕も力強く掴まれた。
「え……?」
見ると、両腕を一騎君と晶夏ちゃんがニッと笑いながら掴んでおり、後ろからは泉ちゃんの声が聞こえてきた。
「柚瑠、しっかりしなさい!」
「泉ちゃん……?」
「まったく、無理するんじゃないっての!」
「とりあえず俺達が支えるから登録を終わらせてしまえ」
三人に心配をかけてしまった事は申し訳なかったけど、 それと同時に嬉しさを感じていた。それが力になると、再び足で力強く踏んばる事が出来、そのまま『力』を注ぎこんだ。
そして終わったと感じて目を開けてみると、そこには 天秤を持ちながら星空の下に立つイスウィド君の姿とアヌビスについて詳細に書かれた文章が 浮かび上がっていた。
「はあ、はあ……お、終わった……」
「お疲れ様だったな、柚瑠。けど、本当に無茶は するなよ?」
「そうだよ、柚瑠。今回は三人が支えてくれたけど そうじゃない時だってあるし、無茶をした事で柚瑠が倒れたらみんな心配するからね」
「うん、そうだね。三人もありがとう、そしてごめんね」
「謝るくらいなら初めから無茶はしないで。わかった?」
「うん、わかった。さてと……そろそろ二人を出し──」
「だから、無茶をしないでって!」
「あ、ごめん」
珍しく泉ちゃんが大声を出し、僕がアビヨッド君達のページから手を離すと、一騎君と晶夏ちゃんは揃って苦笑いを浮かべる。
「早く出してやりたい気持ちはわかるが、まずはお前も休んだらどうだ?」
「そうだよ、柚瑠。だいぶ疲れてるようだし、流石のアンタも倒れちまうからね。それに、泉だってあそこまで本当に心配するんだからさ」
晶夏ちゃんがニヤつきながら言うと、泉ちゃんは少し顔を赤くしながらそっぽを向いた。
「……心配くらいするでしょ。柚瑠は友達なんだから」
「泉ちゃん……」
「まあ、たしかにそうだね。さて……柚瑠の回復待ちがてらもう少し色々話を聞かせてもらおうかね」
「そうだな。そして回復してアビヨッド達も出て来られたらアイツらも混ぜよう。中々風変わりだが、 アイツももう俺達の大切な友達だからな」
一騎君の言葉に泉ちゃん達が領く中、 父さん達や明志さん達も安心したようで笑みを浮かべた。
アビヨッド君の発案がきっかけでみんなに打ち明けたけれど、結果としてそれは正解だったし、人間の友達と人ならざるモノの 友達の絆を繋ぐ事にも繋がった。
もっとも、いつだってそうはならないだろうけど、 これからも出来るならそうしてきたい。それが 僕がやりたい事だから。
みんなが交流する光景を見て幸せな気持ちになりながら、僕は静かに思った。
政実「第5話、いかがでしたでしょうか」
柚瑠「晶夏ちゃんに前世の記憶があったのもそうだけど、泉ちゃんの反応も少し気になる回だったね」
政実「そうだね。そしてまだ話せていない向こうと打ち明けたこちらを読み比べながらお互いにどうなっていくかを見てもらえたら嬉しいところかな」
柚瑠「だね。そして最後に、今作品についての感想や意見、評価などもお待ちしていますので、書いて頂けると嬉しいです。よろしくお願いします」
政実「さて……それじゃあそろそろ締めていこうか」
柚瑠「うん」
政実・柚瑠「それではまた次回」