・〝この書き出しから物語を書こう!〟と保存して全然思いつかず時間が経った代物をまとめてみよう の第二弾です。前回より小噺・ジョーク要素は少なくなっています。
・以上を踏まえたうえでお読みください。
【もしアインズ様がドラッカーの『マネジメント』を読んだら。】
アインズは自らの寝室で〝本日のアインズ様当番〟メイドが見守る中読書を行っていた。数あるハウツー本の中で〝これならNPCの前で読んでも良さそうだ。〟と思え持ってきたものなのだが……
・なぜ組織が必要なのか?
(皆声を揃えて俺のためというだろうな。)
・
(これも皆声をそろえて俺のためって言うだろうな。)
・
(世界征服……いやいや、何でこうなった。)
・
(俺にとっては思い出の結晶。じゃあ
「……リュミエール。お前にとってナザリックの価値とは何だ?」
アインズの問いにリュミエールの目が大きく見開き、わなわなと震えだす。
「あ、アインズ様。申し訳ございません。あまりにも畏れ多い質問であり、わたくし如きがお答えするなど不敬にあたるかと愚考いたします!!」
「いや、すまん!恐怖を抱かせる目的はなかった。今の話は忘れてくれ。」
「畏まりました。」
リュミエールはそう言うも、未だ悪寒が抜けない様子でカタカタと震えている。
(他は……難しい用語ばかりでサッパリ解らないな。イノベーションって何だ?やはり【出来る上司の5原則】とかそういうのがいいな。次に寝室で読む本はどうしようか。)
アインズは考えるのを止め、朝方まで読書のふりを続けていた。
●
「なるほど……。そういうことでありんすか。」
シャルティアは臣下の礼をとったまま、吸血鬼特有の牙のような純白の歯を光らせる。
「……シャルティア~~。何してんの?」
「あわわわわ!ち、チビ助!何故ここに!?」
「いや、回覧板持ってきただけだけど……。今の何?デミウルゴスの真似?」
「解っていて聞くのは無礼でありんす!アインズ様の深淵なる御考えに届いた際の練習でありんす!」
「あのさ~~。やってて虚しくならないのそれ?」
「うっさい!形から入る事も重要だとアインズ様も仰っていたでありんしょう!?」
「……そういう意味じゃないと思うけれどね。でも少しでもアインズ様の深淵なる御考えに届く方法なら前にデミウルゴスが教えてくれたよ。」
「マジでありんすか!?」
「かなり覚悟が必要だけれど、わたしは頑張ってるな。もちろんマーレも。」
「その方法を教えなんし!」
「どんなことでもする?」
「もちろん!アインズ様の深淵なる御考えに届くならば!」
「勉強しなさい。」
アウラはそう言って回覧板でシャルティアの頭を軽く叩いた。