「シャルティア~~。入るよぉ……おお?」
アウラはシャルティアの私室に入るなり、部屋を間違えたかと
「あい、アウラでござんしたか。まっことおおなんぎだんしえ。」
「どうしたのシャルティア!?悪いものでも食べた!?」
アウラはシャルティアに問い詰めるよう大声を張り上げる。元々黙っていれば
「チビ助!失礼な事をいうでありん……ごほん。アインズ様が仰っておりんした。〝正しく間違えるには正解を知らねばならない〟と。故にわらわ……じゃない、わっちは本当の廓言葉を習い、〝正解を知ったうえで間違える〟重要性を学んでござんす。」
シャルティアがアウラにとっての神、ぶくぶく茶釜様の弟君であるぺロロンチーノ様より〝そうあれかし〟と賜った言葉使いについては知っている。ただそれは〝間違った廓言葉〟という知識だけのものであり、〝じゃあ正しい廓言葉ってなに?〟と問われれば、アウラには解らない。いや……
「その気持ちは大事だけどさ~。本当に合ってるのそれ?」
正しい廓言葉など、この地に残られた唯一の至高の御方たるアインズ様以外解らないのではないだろうか。
「わっちもそう思いんしいぇ、アインズ様にお助けおがみ〝特別に〟至高の御方々の遺したもう数多の芸事にまつわる宝物の知識を賜ってござんす。」
何だかやけに芝居掛った一挙手一投足をみるに、アウラは誰から〝正しい廓言葉〟を習ったのか察する。確かに古今東西の芸事に関し、至高の41人たる神々を除けばナザリックで右に出る者はいないだろうが……
「なんかパンドラと喋ってるみたいでムズムズする~~。」
アウラはシャルティアに呆れた細目を向けながら率直な感想を述べた。その効果は激烈で、いままでの
「な、なんかその言い方は卑怯でありんす!……じゃなく、卑怯にささんしょ!さてはわらわに嫉妬しているでありんすね!お座敷でわらわが舞を披露し共に小唄を歌い、夜見世の番でわらわはついに初夜を迎え……やがてはアインズ様より
「ストップストップ!もう化けの皮剥がれてるし!」
「あーーー!だってこの喋り方疲れるでありんす!10秒以上やってたら頭がパンクしそうになるでありんす!チビ助!何かいい方法を一緒に考えるでありんすよ!」
「……もう勝手にしなんし。」
【蛇足】
セパ「という話を考えてまして、廓言葉について教えてくれません?」
執筆友人の歴女(オバロ未読)「廓言葉というとどれですか?」
セパ「どれ……?」
執筆友人の歴女「廓言葉の語源とされる京の女房詞、江戸前期の里詞、江戸の中期から後期に吉原でつかわれていた俗にいうありんす語とありますが。」
セパ「えっと……ありんす語……かな?」
執筆友人の歴女「まずその登場人物が吉原でどんな地位にいたかで変わりますね、【かむろ】と呼ばれる見習い遊女でしたら地方からの訛り詞をとるため統一された語尾を使う目的で (中略) 花魁は簡単に【ありんす】って使わないんですよね。当時のギャル語みたいなものなので、高級クラブのホステスが「それマ?」とか言ってたら変でしょ?それと同じで (だいぶ略) ……ということなんですが、簡単でしたけれど参考になりました? 」
セパ「ハイ、アリガトウゴザイマス。」