トレセン学園、それは日本の中央シリーズに出場するウマ娘の養成機関で同時にウマ娘を育てるトレーナーの腕を競う場所でもある。そんな場所に一人のある男が現れる。
「おーさすが日本一のトレセンやな。大阪でもこれほどのサイズはなかなかあらへんかったからな」
そう言った一人の男、新城颯大は今日からトレーナーとしてチームを編成し、ウマ娘達を勝利へ導くためトレセン学園にやって来た。正門を通ると、全身緑の服を着た女性に話しかけられた。
「新城さん、おはようございます」
「えっと、すいません。あなたは?」
「失礼、申し遅れました!駿川たづなです!改めて、よろしくお願いします、新城さん」
「こちらこそよろしくお願いします、駿川さん」
駿川さんは歩き出し自分もそれについて行く。向かっているのはグラウンドだろうか、ゼッケンをつけ準備運動しているウマ娘やウマ娘に群がるトレーナーの人だかりが出来ていた。
「まずは選抜レースを見て頂いてそこから気になる娘をスカウトしてください。次のレースの出走までは時間があるのでここで待機してもらっても興味のある娘に声をかけて貰っても大丈夫ですよ」
グラウンドに着くと駿川さんは仕事に戻るようでここでお別れをした。次のレースまで20分ぐらいあるので辺りを見渡して手軽なベンチに座る。いきなりウマ娘に声をかける自信はないので、まずは心の準備を整えるためここに来る前にコンビニでかった通常より少し大きいおにぎりを三個取り出して口に放り込もうとする。するとすぐ後ろの方から大きなお腹の鳴る音がする。音のした方を振り向くとゼッケンを着てお腹をさすっているのと身長の低い二人の芦毛のウマ娘が話していた。
「相変わらずお腹の音デカいなー、オグリは」
「すまないタマ、何か食べるものを持っていないか?」
「あいにく今はレース前やさかい、なんもないわ。どうしたオグリ?」
するとオグリと呼ばれた腹を空かしているウマ娘がこちらを、正確には俺の手元にあるおにぎり三つに視線を送ってくる。
「あそこに……あそこに……おにぎりが三つもある!」
「オグリ、あんなトレーナー今までウチの学校におったか?」
「おにぎり……おにぎり……おにぎりが三つも……」
「あかんわこれ。オグリ、今からちょっと交渉してきたるからまっとき!」
視線に若干、おびえながらもおにぎりの封を切って食べようとすると、身長の低い方のウマ娘に待ったをかけられる。
「そこの兄ちゃん!ちょっと食べるん待ってくれへんか!」
「どうした?さっきから聞いてたけどそこのお腹のすいている娘に俺のおにぎりを渡したらいいのか?」
「そういうことや、話が早くて助かるわ。オグリ!このトレーナーがオグリにおにぎりくれるって言ってくれてはんで!」
そう言われると腹を空かしている方のウマ娘は全速力でこちらに来て、俺のおにぎり三つを受け取り口を開け食べ始めた。
「そういや、あんた見たことないな。このシーズンやし、新しいトレーナーかなんかか?」
「そうだ。新城颯大、これが俺の名前だ。君の名前は?」
「ウチはタマモクロス。で、そこで最後のおにぎりを頬張ってるのはオグリキャップや」
「そうか、よろしくタマモクロス。ん?ちょっと待て、最後のおにぎり?もうあのデカめのおにぎり全部食ったんか?早すぎやろ!あれ結構デカかった気がするやけど!」
語尾が若干、関西弁になって驚きを隠せなかった。するとタマモクロスはそれにしっかり反応してきた。
「オグリは大食いやからな……ちょい待ち新城、あんた今、エラい流暢な関西弁で喋らんかったか!?あんた関西出身か!」
「!いや、まあそうだが……」
「なんで、あんた標準語で喋っとんねん!なに東京に魂、売っとんねん!」
「いや、関西弁って割と目立つし……」
「関西人が関西弁捨ててどうするんや!よっしゃ決めたで、あんたのその関西人として腐った性根を叩き直したる!」
「どういう意味だ?」
「あんた、どうせ新人トレーナーやろ!ちょうど次のレースにウチとオグリが出走するんや!そのレースでその腐った性根を叩き直したるわ!」
そう言い放って芦毛のウマ娘、タマモクロスはオグリキャップと共にレース場に去って行った。後にこの二人が「白い稲妻」と「芦毛の怪物」だと言うことを駿川さんから聞いた。
正直に言うとタマモクロスの関西弁が書きたかっただけです。稚拙な文章ですが悪しからず。