文を書くって難しいですね・・・
休日
ファミレスで相見える2人
そう!ワシと笹原!
傍から見ればデートなのだが・・・・・・
笹原「・・・先輩・・・・・・これが例の人形です」
・・・はい、デートではありません
曰く付きの人形を引き取る日でございます
・・・というか、思ってたのと違うな
どちらかと言ったら、何と言うか・・・
「・・・思ったより可愛らしいな」
やべ!
声に出ちった!
笹原「見た目は可愛らしい球体関節の人形何ですが・・・」
「こやつが、動いちゃうと」
笹原「・・・はい」
もっと怖いのイメージしてただけに・・・良かったわ・・・
笹原「・・・一応確認しますけど、ホントのホントに良いんですね?」
「今更お断りとかしないよ。大丈夫だって」
問題無いな
初手で何か実害が出たら笑っちゃったが、まあそんな気も無さそうだし
それに何より
思ったより可愛らしいし
笹原「もし何かあったら連絡してください!コレ、私のアドレスです」
棚から牡丹餅だな!
まさかの笹原のアドレスGET
・・・まあそんな浮ついた気は起こらんけどな
「ん!サンキュ!」
100%何か起こるけど、大丈夫よ
それより先ずは腹ごしらえよ!
「今日は奢ってやる。好きなやつ食え」
笹原「え!マジッスか!?」
先輩たるもの、当然じゃ
「構わん構わん」
笹原「それじゃ、遠慮なく・・・・・・すみませーん!」
ランチをとりあえず楽しむとするか
せっかくだし、俺もガッツリ食っとくか!
店員「お会計、1万4520円になります」
・・・・・・・・・嘘だろ?
ファミレスで2人で食って1万越えとかどうなってんだ
予想外だったのは笹原の食いっぷりだ
あの細っこい体の何処に入るんだってくらい食ってたからな・・・
笹原「・・・先輩・・・・・・やっぱ私払いましょうか?」
健気な娘やな
だが馬鹿たれこの!
先輩が1度払うと言ったら払うんや!
「ばーか。財布仕舞え」
笹原「・・・でも」
「別にそこまで窮屈してないよ」
必死の強がりです
しかし後輩の手前
強がらせて下さい
笹原「先輩、今日は有難うございました!」
「かまへんよ」
車で笹原の自宅に送りつつ、声を掛ける
そういえば、俺の車に笹原を乗せるのは初めてだな
・・・というか、女の子を乗せるのは・・・あの時以来か
・・・・・・
笹原「先輩の車、一度乗ってみたかったんですよね!」
あらそうなのね
「そうか?まあ別に何の変哲もない車だけどな」
とか言いつつ、自慢のマイカーです
6年ローンです・・・・・・エヘ!
笹原「あ!そこのコンビニを左です」
「あいよ」
何だかんだで笹原の自宅に着いた
笹原「先輩・・・またご飯行きましょうね?」
「あぁ、良いぞ」
・・・あんだけ食われると正直困るがな・・・・・・
笹原「それじゃ先輩!有難うございました!」
笹原を見送った
・・・・・・・・・さて
「いつまで黙ってるんだ?」
声を掛けてみる
・・・・・・・・・反応無し
飽くまで人形という訳か・・・・・・
「お前にも先に言っておくが、お前の同業者が居るから宜しくな」
ガタッ
袋の中で音がした
反応あり
せめて喋って
「家に着いたら、色々教えてくれな」
声をかけるが無反応
ま、仕方ないよな
そんな車内の中、家に帰る
ガチャ
「ただいまー」
玄関を開け、声を掛ける
・・・
・・・
・・・
え!無視!?
リビングのドアを開けると、腕を組んで仁王立ちする市子の姿があった
市子「・・・」
何や
何でそんな仏頂面や
「・・・ただいま、帰りました・・・・・・」
おかしいな
何故俺がよそよそしくせにゃならんのだ!
まあともあれ、先ずはご対面と行こうか
袋の中から例のヤツを出す
「・・・この方が例のお方だ」
西洋人形を取り出す俺
まぁ見た感じは至って普通のお人形さんなんだよなぁ
市子「・・・」
「・・・・・・」
何だこの不思議な感じ
せめてお互い何か喋って
市子「・・・」
「・・・・・・」
何やねんこの緊張感
俺が司会進行した方がええんか?
市子「・・・いつまでそうしてるつもりよ」
市子が不意に声を掛ける
その言葉と同時に、西洋人形がカタッと音を出した
市子「平気よ、それっぽく演じなくたって」
西洋人形「・・・ちょ・・・え?・・・・・・」
声を漏らす西洋人形
そりゃそうだよ
いくら同業者が居るとはいえ、普通に喋っちゃうのはびっくりするよな
西洋人形「ちょっと・・・何で普通に喋ってるんですか!」
そんな貴方も普通に喋っておりますよ
市子「何よ、喋っちゃいけないわけ?」
西洋人形「だって・・・・・・」
視線を俺に送る西洋人形さん
あ、僕ですか?
へーきよ
慣れてますから
「言っただろ?同業者が居るって。だから慣れてるんだよ」
市子「アンタもちょっとは羽根伸ばしなさいよ。窮屈だったでしょ?」
西洋人形「・・・でも・・・・・・」
そうそう
ここではそんな気遣いは無用ですよ
ただ家主は俺や
せめて市子さんのその台詞は俺に言わせて欲しかった
「大丈夫だよ」
そう声をかける
もう今更びっくりなどしませんよ
「だから車で声かけたのに、無視しやがってコラ」
西洋人形「当たり前ですよ!コレで私が話したら・・・」
口篭る西洋人形
西洋人形「・・・・・・捨てられちゃうかもしれないじゃないですか」
阿呆め
そんなことする訳なかろう
「ばーか」
西洋人形「!」
「お前が動くって知ってて俺はお前を引き取ったんだぞ?」
西洋人形「・・・」
「喋るくらいで捨てる理由になるわけないだろ」
西洋人形「・・・・・・」
泣きそうな顔になってるな
ワシそんなに酷い事言ったか?
ゴメンね!?
でも事実だもん!!
市子「コイツはそういう男なのよ」
「コイツゆーな」
市子「じゃあコレで」
もっと酷いやんけ!
「・・・お前は俺をなんだと思ってんだ」
市子「変態」
何だか市子さんの俺へのイメージ悪過ぎて焦るわ
と言うか変態ってどういう事っすか!!
「だったら市子だってすぐ髪伸びるじゃねぇか!」
市子「それが何よ!」
「エロい奴は髪伸びるの早いらしいぞ」
市子「!!」
医学的根拠は無いらしいけどな
「・・・・・・大和エロしこ」
市子「今なんつったコラァァ!!」
ガラスケースをバンバン叩く市子
割れる割れる!!
やめろコラァ!!
西洋人形「・・・ップ」
笑う西洋人形
市子「何笑ってんだコラ!!」
怒りの矛先が西洋人形に向く
完全にとばっちりじゃねぇか
西洋人形「わ、笑ってません!」
「はいはい、喧嘩はそこまで」
一先ず仲裁する俺
市子「殆どアンタのせいでしょうが!」
ドゴッとガラスケースを殴る
そう言えばガラスケースまだ外してなかったな
「あんまりガラスケースを殴るんじゃありません」
そう言いながらガラスケースを外す
西洋人形「!!??」
西洋人形がビックリした様子だった
何やねん
もう驚くポイント無いだろうよ
「どうした?」
西洋人形「あなた!何ともないのですか!?」
ほえ?
たかがケースを外したくらいで何じゃ?
「何ともって、別に」
西洋人形「嘘・・・・・・」
市子「何の話?」
市子さんも分からん様子
市子大先生が分からんかったらワシ何てちんぷんかんぷんですよ
西洋人形「え!?日本人形さんも分からないんですか!?」
市子「分かんないわよ」
西洋人形「・・・なら良いですけど・・・・・・」
良いわけあるかい!
説明しなさいよ!
「気になるだろ」
そこで切られちゃうと理由を聞きたくなっちゃうわ
西洋人形「うーん・・・・・・寧ろあなたが大丈夫なら良いんです」
説明になってなくて草
市子「何よ!気になるじゃないの!」
そーだそーだ!
言ったれ市子さん!
西洋人形「・・・要するに、日本人形さんから出てる・・・何と言うか・・・その・・・」
説明下手過ぎて草
市子「もう!バシッと説明しなさい!」
西洋人形「ご・・・ごめんなさい!」
漫才しかお前ら
良いコンビになりそうで安心よ
西洋人形「日本人形さんから出てる負のオーラって言うんでしょうか・・・それがガラスケースを外した途端強くなったもので・・・」
「負のオーラ?」
明らかにヤバそう
絶対何かしらの害あるやん
一酸化炭素とか出てそう
でも今まで別になんともなかったけどな・・・
西洋人形「・・・でも、ご主人が大丈夫なら問題は無いかと・・・」
ご主人って・・・
なんかむず痒いな
「ご主人はやめてくれ、なんか恥ずかしい」
西洋人形「す、すみません!なんとお呼びすれば?」
んーそうだなぁ・・・
この際だしかっこいい呼び方でーーーー
市子「ショウでいいわよ」
お前が答えるんかーい
「・・・じゃそれでいいよ」
西洋人形「・・・分かりました、ではショウさんで」
「・・・で、話戻すけど、害がなければ問題無いんだな?」
西洋人形「はい・・・ただ、外出される際はガラスケースはつけた方が良いかと・・・」
市子「えーーー!!」
俺の感は正しかった・・・
いや何故か付けた方がいいと思ってたんだよ
俺の感って結構当たるんよ
西洋人形「でも、どうしてショウさんには何も実害が出ないのでしょうか・・・」
市子「私がコイツを呪う気無いからじゃないの?」
西洋人形「それでもこの量は・・・少しでも霊感の強い人が居たら気づくレベルですし・・・」
何やら市子さんは、俺が思ってる以上に凄い方だったのかも・・・
と言うか俺から言わせてもらえば、どっちもどっちなんだがな
西洋人形(もしかしたら・・・ショウさんの方がかなり特異な体質なのかも・・・)
西洋人形先生が俺見て何か考え込んでる
・・・つーか西洋人形先生って、なんか言いずらいな
名前なんなんだろ
「そう言えば、お前の名前は?」
西洋人形「私ですか?」
市子「そうね。名前くらい無いとコレから面倒だし」
そうは言いますが市子さん
俺の事本名で呼んでくれないではないですか・・・
まあ良いけどさ・・・
西洋人形「・・・その昔に私を・・・造ってくれた人につけて頂いた名前ですが・・・」
ほうほう
どのくらい昔かは気になるが・・・
西洋人形「ヴィオラって言います」
ヴィオラか
由来は分からんが良い名前じゃないか
「ヴィオラか。そんじゃ改めて宜しくな」
ヴィオラ「・・・はい!よろしくお願いします!」
市子「私は市子ね!敬い奉りなさいな!」
何でこいつは先輩風吹かしてんだ
この部屋において、上下関係なんて関係ありません!
「・・・こいつのこういう所は無視してくれ」
市子「ぶっ飛ばすわよ!?」
口悪!!
そんなに言うかね!?
ヴィオラ「・・・ふふ」
ヴィオラが自然と笑みを零す
きっと・・・これが私が求めていた場所なのかもしれない・・・
ヴィオラ「・・・あ・・・そっか・・・」
言葉を漏らすヴィオラ
「ん?どうした?」
ヴィオラ「・・・いえ、何でもありませんよ?」
「・・・?」
私の言葉を拾ってくれたのは・・・あなただったのですね・・・
私の願いを・・・聞いてくれたのは・・・
私を・・・救ってくれたのは・・・
・・・・・・
私は、以前のご主人を恨んだりはしていません
彼女のお陰で、私は彼と出会うことが出来たのだから・・・
人形とは、人から人に受け継がれていくもの
だからこそこれも・・・人形が故の宿命・・・
だから、私には彼女を恨む理由なんてない
悲しくないか、と言われれば悲しい・・・
けれど・・・・・・その宿命だからこそ、彼と出会えたのだ
だから・・・せめてこの幸せだけは大切にしたい・・・
彼の元で・・・・・・・・・
あなたが私を見た時・・・可愛いと言ってくれた・・・
・・・嬉しかった
もし・・・私が人形で無かったら・・・彼と・・・
・・・・・・
・・・これ以上はいけない・・・・・・
私は人形なんだ・・・・・・
人形が持っていい感情じゃない・・・
・・・この感情は・・・あなたから貰った呪いなのでしょうか・・・・・・
・・・だとしたら・・・私は幸せ者です
こんなに優しい呪いが・・・あったのですね・・・・・・
ヴィオラは完全にモデルが居ます
市子は飽くまでイメージ像ですが、ヴィオラはモデルが居ますね
いつか語れたらと思います