破神の愛馬のお話   作:elf5242

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その1

物心ついてから、不意に昔を思い出した。そして違和感を覚えて頭や腰のあたりを触ってみたら耳と尻尾が生えていた。何故か知らないがそれが自然と受け入れられた。どうしてだかは分からない。昔のこと…いわゆる前世のことを覚えてはいるのだがそれも、まるで昔の書物のように虫食いのような状態であり、所々しか覚えていない。覚えている記憶の中を探ってみるがこんなのは無かった。暫くしてからまぁ、生まれてきてしまったものは仕方ない。今この生きてるこの現実を思い切り謳歌しよう、そう決めたのだった。そうして、数年後。

 

「おはよ〜…お姉ちゃん…」

 

「おはよう、姉貴」

 

「おはよーさん、ねーちゃん。」

 

「はい、おはよう。ご飯は出来てるよ。それぞれやる事やったら小学生組起こしてきて一緒に食べてね。」

 

「「「はーい(はいよー)」」」

 

起きてきた私より一つ下の中1三人組…ミオ、ゲン、リュウに声をかけた後は全員分の朝食をテーブルに並べる。ご飯と味噌汁、おかずの乗った大皿を置いた後は自分の分を取っておいた小皿を近くに寄せて自分もさっさと食べてしまう。。

 

「「「「おねーちゃん、おはよー!!!」」」」

 

どうやら中1組が言われた通り起こしてきてくれたらしく小学校の制服に身を包んだ子供達が元気良く小走りしながら向かってくる。ざっとみても八人以上の子供達。先程の中1三人組も含めてみんな私の可愛い妹、弟たちだ。といっても血が繋がってるわけじゃない。ここは児童養護施設"レイヴンズ・ネスト"。名前の由来は子供達を渡鴉に例えて立派になってもいつでも気軽に帰ってこれるように、出そうだ。みんな私よりも後に入って来た子達だ。私もここに捨てられた孤児で、先輩達にたくさん可愛がってもらった。先輩たちみんなが巣立って行った時にここを任されたのだ。両親の顔も名前も今どうなってるのかも知らない…と言うかどうでも良い。ここでしっかり弟、妹達を守っていくのが、お姉ちゃんである私の役割なのだから。

 

「はい、おはよう。みんなご飯食べたらちゃんと三人について行きながら学校行ってね?」

 

「「「「「「はーい!」」」」」」

 

「良いお返事。」

 

みんな事情があってそんな弟、妹達をみてれば微笑ましい。みんながニコニコしながら、時におかずなんかも取り合いになりながら朝ごはんを済ませていく。

 

「それじゃあ、みんな頑張ってね。行って来ます。」

 

「「「「いってらっしゃーい!お姉ちゃん!!」」」」

 

後のことを中1三人組に任せて、私は一足先に弟、妹達に向かって手を振ってから学校に向かう。帰って来れば弟妹達の勉強を見ながらここに引き取ってくれた施設長であるシスターに今日あったことを話して、眠りにつく。私が巣立つまでこれがずっと続くと思っていた。あの日までは。

 

 

 

 

 

♢♢♢♢♢♢♢

 

 

 

 

 

 

「なぁ?本当に進学はしないつもりか?」

 

「ええ…こうやって学校に通わせてもらっているだけでもありがたいので…それに、やはり金銭面での負担が大きくて…」

 

「そこは奨学金やら何やらあるだろう?もちろんそういう制度はある。せっかく推薦の最有力候補なんだ、もう少しじっくり考えたらどうだ?」

 

少し学校が早く終わった放課後…担任の先生との進路相談の最中だ。私の通っている中学は至って普通の普通校だ。もちろん普通の子に混じって私のように耳や尻尾がある子がちらほらといる。ただし耳や尻尾のある子は元の身体能力が高い為か、体育や身体測定なんかは別でカウントされる事が多い。その結果に応じてよく分からないが、中央のすごい学校からスカウトが来るらしい。

 

「…ごめんなさい…やっぱり施設に負担をかけるわけには…」

 

「はぁ〜…お前なぁ…もうちょっと自分に対して欲張っても良いんじゃないのか?」

 

「いまはあの子達といるだけで幸せですから…」

 

思い切りため息をつく先生とそれに対して申し訳なさからくる苦笑いで対応する。実際この学校にも中央の学校にも悪いが今は弟妹達と過ごせるだけで幸せなのだ。むしろこの日々が続いてほしいとも思っている。

 

「まぁ、また一回その施設の人と話してみろ。絶対に推薦を受けて中央に行った方がお前の将来の為になる。」

 

「…はい、わかりました…失礼します。」

 

そう言って職員室を出て、帰路へと着き少しだけ深いため息を吐く。先月からだがなんだか先生は私を中央の学校へ入れる事へ熱心になっているような気がする。特にここ最近は本当にしつこいくらい。例えるなら道に落ちて程よく乾いて粘着力の上がったガムのようにしつこい…自分で言っておいてなんだが、酷い例え方をした…ちょっとだけ先生に心の中で謝っておこう。

 

「あほくさ…走ろ。」

 

そう言ってしっかりとカバンを握りしめれば、施設に着くくらいに程よく疲れるくらいの速度で走る。まぁ、それでも原付くらいは軽く追い越せるくらいの速度は出てしまうのだが。それでも走ってる時だけは何故か、嫌な事を忘れられるような気がした。悪い考え、ネガティブな感情、マイナスな気持ち…全部が振り払われて風の中に溶けていく気がした。

 

「ただいま」

 

「おかえりー!おねーちゃんかえってきたーー!!」

 

「「「「「おかえりー!!!!」」」」」

 

施設のドアを開けると、すぐさま1人の小学生組の男の子が飛び込んでくれば"それにつづけー!"と言わんばかりに他の子達も突撃してくる。多分私の身体能力が無かったら大変なことになっていただろう。だってこの子達遠慮なく突撃して来るんだもん。某大学のラグビー部じゃ無いのかと突っ込みたくなる。

 

「おねーちゃん、しっぽふさふさー♪」

 

「こーら、やめなさい。」

 

そして困ったことにこの子達、肩車をしてあげれば耳を。そしてこうして突撃してくると尻尾を遠慮なく触ってくる。こちらもあまりこの子達には強く言えないのでやんわりと注意しているのだがやはり自分達には無いものが付いているのは珍しいのか、注意してもやめてくれないことがしばしば。しかしやめて来れないなら来れないでこちらも策は用意してある。

 

「やめないなら、今日のご飯はにんじんとピーマン尽くしにするよ。」

 

というとみんな「ごめんなさーい!」といって蜘蛛の子を散らしたように部屋に逃げていく。そして数分した後に何人かの子がちらちらとこちらを見てくる。

 

「おねぇちゃん…怒ってない…?」

 

「ごめんね…おねーちゃん…」

 

「全く…怒ってないからおいで?」

 

靴を脱いで部屋に向かい、座って膝の上をぽんぽんとやればまたみんなが集まってくる。その後はみんなから今日学校であった事を教えてくれる。こんな事が出来た、こんな子と遊んだ、先生に褒められたなどなど。それに一言一言丁寧に返していく。この気質もシスター譲りだ。小さい頃はシスターにこうしてもらったから。だから、私も保育士などの資格を取り、ゆくゆくはここでシスターの手伝いをするつもりだ。少しでも寂しい思いのする子供達が減るように。

 

「皆さん、ただいま。」

 

そんな声が玄関から響いて来れば、施設長であるシスターが帰って来た。弟妹達の反応速度は早く声が聞こえるや否やバタバタと慌ただしく玄関へと向かっていく。子供達に遅れて私も玄関へと顔を出す。

 

「お帰りなさい、シスター。」

 

「ただいま帰りました、皆さんは良い子にしてましたか?詩音。」

 

そうシスターに聞かれれば弟妹達は不安そうな目で私を見てくる。そんな視線を浴びた私は一通りみんなを見た後ににっこりと微笑んでシスターに。

 

「ええ、とっても。」

 

と、返す。そうすればシスターも「そうですか、ではご褒美をあげなければいけませんね。」と、笑顔で返す。ご褒美と言われ周りの子も嬉しそうにはしゃぎ出す。

 

「帰ったぞー、姉貴ー」

 

「ただいまねーちゃん、ってシスターも帰ってたんだ。おかえり。」

 

そうこうしているうちに買い出しに行っていたゲン、リュウの男の子コンビが帰ってくる。手にはお米と沢山の卵とケチャップ。

 

「ふふっ、では今日は決まりですね。」

 

「手伝うよ、シスター…リュウ。」

 

「僕もいくよ、ねーちゃん。」

 

「ほれ、ガキどもはおれについてこーい。眠い目ぇ擦って宿題やりたくねーだろ。」

 

「「「「えー!!!」」」」

 

「ゲンにーちゃん、教え方怖いからやだ!」

 

「あんだとこの野郎!!!?」

 

夕方も騒がしく過ぎて行く。用事があるといって数日前から施設を開けていたシスターも帰って来て、みんなで食卓を囲んだ。シスターと、リュウと作ったオムライスをみんなに振る舞って。シスターが買って来たケーキをみんなで分けて。その後は私と三人組中心に弟妹達に勉強を教えて、そして三人組も夜になって床についたころ。

 

「詩音、進路相談はどうでした?」

 

「うん、やっぱり先生はどうしても中央に入れたいみたい…最近は一段としつこさが増して来てるような気がする。」

 

「そうですか…でも、いつでも行って良いんですよ?あなたがやりたい事をやれば良いんです。」

 

「うん…でも、私はここにいるだけで幸せだから…。みんなとシスターがいれば何も要らないよ。」

 

「ふふっ…あなたはいつもお姉ちゃんとして頑張ってくれてますね。私も感謝していますよ。」

 

「先輩達と約束したからね、みんなをよろしくって。」

 

そんな他愛も無い話をシスターと1時間ほど話した後に私もシスターも眠りについた。こんな日々がいつまでも続けば…そしていつかはシスターとここで…そしてシスターの跡を継いでここを守るんだ…眠気に微睡みながらそう考えていた。けどその夢も幸せも全て壊れた…意外な人物の手によって。

 

 

 

 

 

♢♢♢♢♢♢♢♢

 

 

 

 

 

その日もいつも通りだった。変わったところといえばシスターがいたのでみんながいつもよりも早く起きて、シスターと話しながらシスターのご飯を食べていつものように元気よく三人組に連れ添われて学校に行ったくらいだ。そしてみんなに遅れて私も学校へと向かおうとする。

 

「それじゃあ、シスター。行ってきます。」

 

「はい、いってらっしゃい。今日はずっとここにいます。久々にみんなをお迎えしたいですからね。」

 

いつもと変わらない優しそうな笑みを浮かべて軽くガッツポーズを決めて私を見送ってくれるシスター。そのままシスターに微笑み返してから学校へと向かっていく。そのままいつも通りの学校を過ごし、帰路につく。今日は担任が体調不良らしく休みだったらしい。まぁ、お大事にと言ったところだ。そして帰路のついでに買い出しで悩んでいる直後…携帯が鳴る。スマホなんて高いものは買えないのでガラケーだ。特に遊ぶこともないので通話やメールが出来れば十分だ。

 

『無事か!姉貴っ!!?』

 

「ゲン…?落ち着きなさい…どうしたの?何かあったの?」

 

ゲンの切羽詰まったような声にゲンを宥めるように言いながら。しかしゲンの様子は落ち着かない。

 

『落ち着いてられるか…!うちが…』

 

「うち…?家がどうかしたの?」

 

『うちが燃えてるんだよ!!』

 

その言葉を聞いた瞬間に私は今までにない全力で駆け抜けた。スーパーの商品かごは店員さんに渡し、学校の鞄すらも忘れて全力で駆け抜ける。今までこんなスピード出したこともないが、関係無い。たしかに近づけば近づくほど焦げ臭い匂いがしてくる。信じたくない気持ちとは裏腹に現実は臭いという形で嘘じゃないぞ、とあざわらあように突きつけてくる。

 

「ミオっ!!リュウ!!ゲンっ!!みんな!!」

 

「「「「「おねーちゃん!!!」」」」」

 

三人組とその三人を中心に寄り添うようにして怯えている弟妹達、その姿を見かければ息切れしながらもみんなを抱きしめる。そして振り返れば、私たちの過ごした思い出の家が赤く輝く炎に包まれていた。私と三人組で弟妹達をなんとか宥めようとするものの、みんなすっかり目の前の光景に怯えきってしまっている。

 

未だに目の前の現実を信じられずに、そのまま燃えて朽ちていく家を見つめつつ、みんなを宥めて周囲を見渡す。そしてある事に気付いた、気付いてしまった。

 

「ミオ…リュウ…ゲン…シスターは…?」

 

「「「っ!?」」」

 

「まさか…!?」

 

まさか、家の中に…!と思うのが早いか私は燃えている家の中に駆け込んでいこうとした、しかし防火服を来た男達に止められてしまう。

 

「離して!!!!シスターが!!!!」

 

「もう無理だ!!火が周りすぎている!!行ったらお嬢さんも助からないぞ!!」

 

「嫌だっ!!離して…!シスター…!シスターぁぁぁっ!!?」

 

身体能力に優れる私でも大人複数人に勝てる訳はなく、シスターの名前を呼びながら、燃えていく私たちの家へと手を伸ばし続けた。赤く輝く炎は消防の健闘も虚しく夜明け近くまで燃え続け、私たちの家を簡単に黒く焼き尽くした。そして、焼け跡の中から焼死体が見つかったと後日警察に聞かされた。

 

「ぐすっ…おねーちゃん…おうち…」

 

「おねぇちゃん…シスターどこ…?」

 

「お姉ちゃん…どうしよ、私…なにも…!」

 

私や三人組に縋り付いて泣いてる弟妹達を抱きしめながら私も堪える。ミオも泣いてしまっているが今のわたしには小さい子一緒に抱きしめてあげるのが精一杯だ。私も精神的にキツい、リュウも同じ筈だ。ゲンはやりきれないのか席を外している、きっとゲンなりに苦しんでいるのだろう。

 

「大丈夫、ミオ…ゲンたちとよくみんなを守って来れたね…ありがとう…」

 

「冷静だったのはゲンだよ…わたし、パニックになって…慌てるばかりで…!!!」

 

「大丈夫…大丈夫…だから…!」

 

「お姉ちゃん…ごめん、なさい…お姉ちゃん…!」

 

ミオを慰めつつ今私達は近くの宿泊施設に身を寄せた。ゲンも合流してきてみんなを宥めて来れた。弟妹達が泣き止み寝てしまったのを確認した後に、三人組と私とで聞かされた話をする。

 

「お姉ちゃん…私達、どうなるの…?」

 

「分からない…たぶん、みんなバラバラになっちゃうかもしれない…。」

 

「そんなっ…!?嫌だよ!私…!」

 

「んなこたぁ、言ってもしょうがねぇだろ…俺らがどうこうできる問題じゃねぇよ、今回ばっかしは。」

 

「ゲン…あんた!!」

 

「じゃあてめぇに解決策があるってのかよ!!シスターも死んで!家も燃えちまって!!俺ら中学生に何ができるってんだよ!!」

 

ゲンがミオの胸ぐらを掴む。ゲンもミオもお互いを睨み殺しそうな顔で睨んでいる。2人の気持ちもわかるが一旦ここは仲裁する。

 

「ゲン、ミオ…こんな時にやめなさい!」

 

「けっ…」

 

「ごめん…」

 

そこから三人組と、これからのことや出火の原因を話した。警察の話によると引火性燃料を使った放火、遺体はシスターで間違い無いとのこと。ただしシスターは出火前に死んでいた可能性があるらしい。そして私達は予想通りこれからバラバラになってしまう。

 

「なんで…なんで私達がこんな目に…!」

 

「ミオ…」

 

「嫌だよ!みんなと、まだ、一緒に…!」

 

「しょうがねぇだろ…俺らがもっと大人になればまた会えるだろ…」

 

「その間に、あの子達が私たちを忘れたらどうするの!?わたし、そんなの耐えられないよ!」

 

「ミオ、落ち着いて…もう、僕らがどうこうできる範囲を超えてるんだ…」

 

「そんなのわかってる!わかってるよ!!」

 

狂ったようにミオが叫びだす。ゲンもリュウもミオを宥めようと必死だ。家とシスター…大事なものをいっぺんに亡くした私たちにもう出来ることは無かった。

そして、レイヴンズ・ネストの子供達はみんなバラバラの児童養護施設に引き取られていった。遠いところでは九州、北海道…近くても電車で行かないとどうにもならないくらいに。そして戻ってきたところで誰一人として暖かく迎えてくれる人はいないのだ。それでも人生は回る。世界は回る。

 

「詩音…?」

 

「え…?タカにいちゃん…?」

 

「よっ…って、軽い挨拶で済ませられる精神状態じゃあ無いわな…」

 

軽い感じのラフなスーツの青年、タカにいちゃんが戻ってきていた。一番可愛がってもらったお兄ちゃんでもある。最初こそタカにいちゃんらしい軽い挨拶だったがすぐさま苦笑いに変わって。

 

「こことシスターのこと、残念だったな…」

 

「…ううん、私こそごめん…タカにいちゃん達から託されたのに…私、守れなかった…!みんな、バラバラに…!」

 

思い出が次々と溢れてきて、涙が溢れそうになる。騒がしく迎えて来れた弟妹達、頼りになった三人組…そして一番信頼していたシスター…みんな手元から離れていってしまった。

 

「私…私はお姉ちゃんなのに…!みんなのお姉ちゃんなのに…!」

 

「詩音…」

 

悲痛な面持ちで私を見つめるタカにいちゃんが私に近づき、そして一冊のパンフレットを来れた。

 

「…なら、お前が強いお姉ちゃんを皆に見せてやればいい。」

 

「これ…」

 

タカにいちゃんが見せて来れたのは私みたいに耳と尻尾を持つ女の子達専門の学校。トレセン学園のパンフレットだ。

 

「シスターから聞かされてたんだ、お前がスカウトを受けるとしたらここだろう、ってな。」

 

「シスター…」

 

「お前の頑張り次第だが、一番影響力のあるのはお前だ。テレビでお前の姿を見ればあいつらも元気になるかもな。」

 

タカにいちゃんがタバコを一本蒸すとそのまま携帯灰皿で揉み消して。そしてそのまま大きな手で私の頭を撫でてくれる。

 

「今のガキどもは俺を知らん奴ばっかりだ。だから俺にはお前の金銭的援助しかできねぇ。まぁ、お前がやる気なら…の話だがな。」

 

「タカ、にいちゃん…」

 

「金なら気にするな、こう見えても俺社長だぞ?」

 

にぃっ、と笑ってタカにいちゃんは私を慰めてくれている。そうだ、みんな寂しがっているかも知れない。特に小学生組なんかは塞ぎ込んでしまっているかも知れない。あんなことがあって、それで友達とも家族とも離れ離れになってしまったのだから。

 

「分かった…タカにいちゃん…私、やるよ…!」

 

「おう…詩音、穴を掘るなら天を突け。墓穴掘っても掘り抜けて突き抜けたなら…お前の勝ちだ。」

 

「あっはは…意味分かんないよ、タカにいちゃん…」

 

「いまはわからくて良いんだよ、後々わかってくれりゃな。」

 

そう言ってタカにいちゃんは笑ってくれた、笑わせてくれた。その後は忙しい毎日だった、転入届に転居届、転校の手続きや友達、お世話になった先生との別れ。何故だか担任の先生は気味の悪い笑顔で満足気だったが。そして私は今…東京都府中市にいた。ここ、トレセン学園に通うために。

 

「待っててね、みんな。すぐにみんなに強いお姉ちゃんを見せてあげるから。必ず家族みんなでまた暮らせる場所をお姉ちゃんが作ってあげるから…!」

 

「詩音…are you ready?」

 

「…出来てるよ…!!」

 

さぁ、いこう。やりたい事とやるべき事を成すために。

ウイニングライブで何が聞きたい?

  • 召喚獣らしくff繋がりの曲()
  • 作者の趣味()
  • キャラ作成時のモチーフ曲()
  • 名前が電気っぽいやつ()
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