どうも、いつものごとく、私です。イクシオンです。いろいろ波瀾万丈な5チーム合同合宿もおわり、それぞれの各チームの面々が後のレースに向けて様々な調整をしていく中…。
「はっ…はっ…!」
「はぁい、お疲れ。残念だけどレコードにはまだ一歩届かないね。」
「はっ…!はっ…!そう、ですかっ…!」
わたしも現在調整中です。合宿も終わり、あと2週間もすれば秋華賞、その4日後には菊花賞が始まります。秋華賞にはオークスで凌ぎを削ったエアグルーヴさんやサイレンススズカさん。菊花賞ではトウカイテイオーさんがリベンジに燃えている他、ビワハヤヒデさんなども以前とは比べ物にならないくらい強くなっています。
「しかし、ちょっと驚いたよ。秋華賞、菊花賞でレコードに挑戦したいなんてね。」
「このくらいしないと…!勝てません、からっ…!」
「君の目を見れば誰だって本気だって事くらいは分かるよ。てな訳でもう一回いってみようか。」
「はいっ…!」
みんながみんな、レースに向けて自分を追い込んでいる…なら私もこのくらいしないと、みんなに勝てない…!
5分間のクールダウンを挟んだ後にもう一度、スタートラインに立つ。両手を組んで手首を回し、爪先を地面について足首を回し、解す。そしてほぐし終われば軽く跳躍した後にスタンディングスタートの構えを取れば、耳を澄ませてトレーナーさんのスターターピストルを待つ。
「っ!!」
ピストルから破裂音がなれば、そこから一気に駆け出して行く…このまま一気にトップスピードに…と乗ろうとした直前でトレーナーさんが手を数回叩いて私を静止させる。
「今ほんの少し出遅れたよね?スタートからもう一回。」
「…っ、はいっ!」
「君が勝ちたいと言ったんだ。僕も容赦はしないからね?」
「はいっ!!」
その後も、比較的短い間隔でスターターピストルの音が響いていた。少しでも速度が前より落ちていたり、速度があっても出遅れていればやり直し…それをずっと繰り返しました。そして…。
「シッ…!!」
済ませた耳にスターターピストルの音が刺さる、それを感じた瞬間にありったけの力を力を込めて地面を蹴る。身体を前に持って行く。勝ちたい、勝ちたい、勝ちたい…自分の為だけじゃないっ、みんなの為に、勝ちたいっ!!!スタート時のスピードを維持し続ける。直線でもコーナーでも一切速度は落とさずに…そのまま最終コーナーを抜ける。
「はっ!はっ!すぅっ…!!」
最後は最終直線…コーナーの立ち上がりから息を入れて僅かに回復した脚を全部回す…走れっ!もっと、もっとはやくっ!!そしてゴールラインをそのまま最高速度で突っ切れば。
「はぁっ…!はぁっ…!」
「んー…」
と、トレーナーさんはストップウォッチを見て、暫く唸った後に目だけ動かして私の方を見ればニヤリと笑って。
「惜しい、もうちょっとだったね。」
と、トレーナーさんはストップウォッチを見せてくれます。レコードまであと0.6秒…やはりレコードの壁は厚く、高いようです…。
「うん、じゃあ5分クールダウンした後にもう一回行こうか。これでラストね。」
と、再びスタート地点近くに向かう…クールタイムが終わればそのまままた、スターターピストルの音と共にスタートします。そして…私にとってのターニングポイント…秋華賞まで、トレーナーさんとこのトレーニングを続けました…そして、2週間後…私の一つ目のファクターでありターニングポイント…秋華賞当日がやって来ました。
♢♢♢♢♢♢♢♢
数日後、京都にて行われる秋華賞…もうすぐ出走のファンファーレが鳴り響きます。結局前日まで詰め込みに詰め込んだのですが、トレーニングではレコードを切れませんでした…正直悔しいですし、不安です…。一度でも越えられないまでも同じタイムかそれに近いものが出せれば自信に繋がったのですが…。そして私にとってのイレギュラーがこれです…。
『5番 フジキセキ 3番人気です。』
現在パドックにいるフジキセキさんです。トレーナーさん曰く「本人の希望で復帰戦の山場を被せた、頑張ってね♪」との事です…。もちろんリベンジに燃えるダイワスカーレットさんもウォッカさんもいますし、エアグルーヴさん、サイレンススズカさん、ライジングホッパーさん…強敵ばかりですし、皆さんの顔を見れば絶好調、好調なのは間違い無いです。
「…やるしか無いんだ…」
自分に言い聞かせるようにそう呟きます。そう、あの子たちの心の支えになる、そう決めたじゃ無いか。振り返るな、まだ道は遥か遠くに続いてるんだから。
『11番 エアグルーヴ 1番人気です。』
…そろそろ出番ですね、11番のエアグルーヴさんが呼ばれました。もうクヨクヨしていられません、自分の両方の頬を叩きます。
「よしっ」
こんなクヨクヨした顔は見せられません、まずは皆さんに勝とう。このレースに勝とう。いつまでも悩んでいてもどうしようもありません、後で全部悩もう。そう心に決めてマイナスになりそうなものは全て奥底に押し込みます。
「時間か…行こう…!」
そうしてパドックに小走りで向かって行きます。
『13番 イクシオン 4番人気です。』
そう呼ばれた瞬間に避雷針に思い切り雷を落とします。これが私の宣戦布告です、さぁ、レースを…私達を始めましょう。
改めて見返してレース描写が単調気味になってきたと思うこの頃、どう思いますか?
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このままでも、ええねや。
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勉強してこい、ボケナス
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ポチンキ()