破神の愛馬のお話   作:elf5242

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忙しくてなかなか書けなかった…リハビリとして投稿…


小噺集

"油断大敵"

 

とある日。

 

「はっ、はっ、はっ、はっ…!」

 

生憎の雨ということで石畳の屋根のあるところで走る以外のトレーニング、ということで一人用の飛び縄を渡されたイクシオン。早速トレーニングに取り掛かる。縄跳びなんて小学校以来だが、意外と続いている。飛び縄は長く飛び続けることが重要である、が、自分でもびっくりするくらい続いているのでちょっと飛び方を変えてみる。

 

「シッ…!」

 

と、頭の中でカウントダウンを取り、ゼロになった瞬間に普通の飛び方から一回飛ぶごとに二回縄を回す、二重飛びに変える。細い縄が空気を切る音が一定タイミングで二回聞こえるようになり、

 

『(よしっ…このままさっきのと同じくらいやればっ…!)』

 

と、集中力を高める。そのうちピリッ、ピリッ…と身体から電気が放電し始める。そのうちに飛ぶ回数、飛ぶ時間を重ねるごとに段々と身体から出る電気の量が多くなっていき、音もピリっ、ピリっからバチっ、バチっ、という音に変わっていく。

 

「はっ…!はっ…!はっ…!」『(…あとっ…1分…!)』

 

と、ちょうど同じ時間に差し掛かろうとしたところで放電がジジジジッ、というものに変わり…ズルっ!と額からツノが飛び出る。もちろんいきなり出てきたツノを止めることも、ましてや勢いがついてる縄を急に止めることも出来ない、どうなるかはお察しである。

 

「〜〜っ!?!?い"ぃ"っだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁいぃぃぃぃっ!?!?」

 

当然ツノに結構な勢いの縄が直撃し、ツノを手で押さえながら悶える、そして若干涙目になりながら…。

 

「もうトレーニングで飛び縄やらない…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

♢♢♢♢♢♢♢♢

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

"モンク"

 

「むむー…難しいデース…」

 

「モンクを教えてください、と言ったのはエルコンドルパサーさんですよ。じゃあ、もう一度一の型から行きますよ。」

 

バシっ!バシっバシっバシっ!と、学園のなんかこう、ちょうど良い感じの広さの広場でジャージ姿でエルコンドルパサーと組手をするイクシオン。何やらトレーニングで煮詰まってるらしくちょうど良くいたグラスワンダーとトレーナーに相談したところ、同じ徒手空拳ということで選ばれたらしい。

 

「すぅ…"疾風の構え"」

 

と、目の前に吊るされているサンドバッグに向けて構えを取り…。

 

「一の型…"連撃"。」

 

左から始まるワンツー、左フック、右ストレート、これでワンセットの"連撃"。

 

「二の型…"正拳突き"」

 

右で放つ速く真っ直ぐな"正拳突き"。

 

「三の型…"崩拳"」

 

さらに正拳突きから間を置いて、速度は劣るが威力の勝る"崩拳"(ぽんけん)

 

「ふぅ…とりあえず基本はこれです。蹴り技はレースが近いので控えましょう。」

 

「わかりましタ!では次っ!私が行きマース!」

 

と、エンコンドルパサーもサンドバッグに打ち込んで行く。そんな二人を見ている影が二つ。

 

「二人とも良い調子のようだな。」

 

「ええ、エルコンドルパサーにも良い刺激になることでしょう。」

 

「あぁ、それにしても…あの体捌き、まさに文句の付け所が無いな。」

 

「…はぁ…」

 

エアグルーヴのやる気が下がった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

♢♢♢♢♢♢♢

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

"ホームシック?"

 

とある日の食堂にて。

 

「ジー…」

 

相席になったイクシオンとライスシャワー。

 

「ジー……」

 

「…あ、あの…どうかしましたか…?」

 

「…ねぇ?」

 

「は、はいっ!?」

 

「頭撫でてもいいですか?」

 

「ふぇっ!?あ、はいっ…どうぞ…」

 

と、いきなりの言葉に驚きながらも頭を差し出すライスシャワー、そこに多少の躊躇いを残しつつも手を置いて撫で始める。

 

「……」

 

「……ん…ほわぁ…」

 

「…はぁ…」

 

「…?」

 

「いえ…ただ、こうして撫でてると…なんだか…弟妹達を思い出しちゃったりして…」

 

イクシオンのやる気が下がった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

♢♢♢♢♢♢♢♢

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

"人参賭博再び"

 

「それで…またやるんですか?」

 

「おう。てな訳で付き合え。」

 

「はぁ、半荘一回だけですよ?」

 

と、またゴールドシップに誘拐されてしまったイクシオン、前回のリベンジと言わんばかりに申し込まれる勝負に半荘一回と条件の元で望む…内容勿論、麻雀です。

 

「それで、また人参賭博ですか…」

 

と、またしても人参賭博の現場に出会ってしまう…本当に懲りないんだなぁ、この人…なんて思いつつも席につく。今回はテイオーさんではなくウオッカさんが入るようで。そのまま配牌を見れば口角が軽く上がる。

 

「さて…それじゃあやりますか…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜東一局 〜 ドラ 四筒 "19巡目"

 

東 ゴルシ 鳴き無し

西 マック 白をポン

南 ウオッカ 123索をチー

北 シオン 北 南を暗槓でカン

 

「うしっ、これだなっ!」

 

「あ、それください。カン。」

 

「うげっ!?」

 

「(ドラ四…おりますわ…。)」

 

「…ツモ。三槓子、三暗刻、嶺上開花、ドラ4。倍満です。」

 

「だっはぁっ!?」

 

「なんてことですの…」

 

 

 

 

 

 

 

 

〜東二局〜 ドラ 白 "14巡目"

 

北 ゴルシ ドラである白をカン

東 マック 赤ドラを含む5索をカン

西 ウォッカ 赤ドラを含む五ピンをカン

南 シオン 鳴き無し

 

「カンっ!」

 

「…(全員がドラ入りでカン…危ないですし、カンはこれで三つ目…仕切り直させてもらいますか。)」

 

「このままいけると宜しいのですけど…」

 

「残念ですね。カン。これで四槓散了です。」

 

「うぉぃぃぃぃっ!?」

 

「まぁ、当たり前ですよね。」

 

「こうなる予感はしてましたわ…」

 

「ちっきしょー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜東三局〜 ドラ 7萬 7巡目

 

ゴルシ 南 鳴き無し

マック 北 鳴き無し

ウオッカ 東 123筒をチー

シオン 西 鳴き無し

 

「(そろそろ終わらせないと不味いですね…ここで全員飛ばせると良いんですけど…)

 

(皆さん結構良いペースで捨ててるんですよね、早そう…ん?…よし。)」

 

「(…不味いですわね…捨てるペースが上がってきましたわ…)」

 

「(あー…もうなんだよ…なにでまってるかわかんねぇよ…!)」

 

「(こえぇなぁ、でもここで流す手が無いんだよなぁ…現物捨てるか…)」

 

流れて14巡目

 

「立直」

 

「(立直…来ましたわね…!立直した時はチャンスですわ…立直は天才を凡夫に変える…!)」

 

「オープン」

 

「(オープンっ…!?おいおいおい!無茶すんなよ!)」

 

「(字一色大三元…!?ダブル役満確定の中待ち…!?ツモる自信がある…ということですの…!?)」

 

「(無理だろ…引けるわけねぇだろ…引けるわけ…)」

 

「…ツモ、字一色大三元。これで全員飛びましたね?」

 

「ま、マジかよ…」

 

「ま、また見せつけられましたわ…」

 

「それじゃあ、お疲れ様でした。…もしもし会長さん?またもや人参賭博の現場を…」

 

この後、三人は石抱きならぬ人参入り箱抱きの刑になった。

 

 

次はどっちのレースを見たい?

  • 天皇賞春 ライスとガチンコ
  • 有馬記念 少し飛んで会長とガチンコ
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