闇の悪魔とキスをしよう   作:散髪どっこいしょ野郎

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闇の悪魔と愛し合おう

幸せだ。

 

これが、俺の生きてきた意味なんだろう。いやそうに違いない。今となっては確証を持てる。

 

ああ。(ぬく)い。

 

合わせた手、重ねた唇、絡みついた肢体。

 

どれもが熱く、また心地よく、俺に生と死を実感させる。

 

闇の悪魔。

 

彼女、もしくは彼が手を振るえば一秒後には俺の死体が無様にできあがっていることだろう。

 

しかし俺は生きている。

 

今もこうして闇の悪魔と口舌を絡め唾液を啜り──そう、こんなにも愛に溢れている。

 

これが俺の完結だった。

 

後はもう何も要らない。そう、思っていた。

 

 

呼べ

 

 

だから、後ろで何が起ころうが、誰が何をほざいていようがまったくもってどうでもよく。

 

 

「わたしのすべてをささげます。なのでどうか 私達をお帰しください」

 

「あ゛?」

 

 

その言葉は到底許せるものではなかった。

 

 

────────────────────。

 

 

ふざけるな。ふざけるな、ふざけるな────

 

俺が何をした?お前らと同じだ。俺もお前らも何もしてない。だから今こうして俺たちは愛し合っているわけであって、それでお前らに被害が及ぶようなことはなかっただろうが。

 

脳を衝く怒りに任せて振り返る、と、そこには何故かマキマさんがいた。

 

理解した。と同時に濃厚な殺意が煮え立つ。

 

相手が誰であろうが関係ない。

 

 

俺たちの邪魔をするなら死ね。

 

 

そうして駆け出そうとした俺を────

 

 

「ぁ、あ?」

 

 

闇の悪魔が引き止めていた。

 

 

「────────ん、んんんんっ!?」

 

 

そして、今度は彼女から口づけを。

 

ああ。

 

ああ。

 

俺もできることならずっとこうしていたいよ。でも今ここで奴をぶっ殺さないと俺達は離れ離れになってしまうんだ。

 

だから頼む。今だけでいいから行かせてくれ。

 

そんな願いとは裏腹に彼女は俺を掴んで離さない。タイムリミットまであと幾何もないだろう。

 

いやだ。まだ終わりたくない。もう少し、いや違う。これからもいつまでもずっと愛し合っていたいんだ。

 

お願いします神様どうか俺と彼女を引き離さないでくださいお願いしますお願いします────

 

 

「ん、ぁ、」

 

 

互いの唇を通して、俺に何かが注がれた。

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

 

「辞めます」

 

「そうか」

 

 

あれから。サンタクロースは眼帯の女性が連れ立っていた魔人により無力化、そしてその魔人一行もマキマさんによって殺害された。

 

あの時あの場にいた人や魔人は腕がくっついたりくっつかなくったり。早川アキは片腕が戻ったと聞いたがそれ以外は特に知らない。というか心底どうでもいい。

 

そして今。俺は珍しく本部──厳密に言えば建物を出た少し先であるが──にいた岸辺隊長に辞職の意を伝えていた。

 

とっくに辞表は提出してあるが一応岸辺隊長には世話になったので最低限の礼はしておくべきだろう。それにこの人がいなければ俺はデビルハンターになっていない。あの闇の悪魔とも……会えていなかった。

 

だがそれは幸か不幸か、今となっては分からない。もう彼女、彼とは二度と触れあえないのだから。

 

 

「お前みたいなタイプは」

 

「?」

 

 

ワンコールで終わりかと思われた会話が続いたことに少し驚いた。普段俺と岸辺隊長は話すことなど全くないからだ。

 

そんな俺の動揺を知ってか知らずか、彼は無遠慮に淡々と言葉を流していく。

 

 

「お前みたいなタイプはどこかで生き甲斐を見つけて満足する。なまじっかイカレてるだけあってデビルハンターとして使えなくはないがこれからって時に辞めていくんだ」

 

「……失礼します」

 

 

半分は正解だ。確かに、俺はあの時確かに生を実感していた。

 

それがなんだってんだ。

 

もう会えないんだ。彼女、彼とは。

 

デビルハンターを続ける気力なんて無い。唯一の生きる意味を知覚した瞬間に奪われてしまったんだから。永久に。

 

俺はその場を後にした。岸辺隊長とも会うことはないだろう。

 

……最後のは恨み節だったのだろうか。

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

 

ビニール袋を乱雑に搔き回す音だけが無駄に広い部屋の中を煩殺していた。

 

コンビニのおにぎりやホットスナックなどを貪る。味わう余裕などない。急かされるように詰め込んで、噛み砕いて、嚥下した。

 

仕事を辞めたとはいえ俺の手元には十分すぎる程の金が残っていた。特に散財もせず悪魔を殺し続けていたのも理由の一つだろう。

 

だから俺は今こうしてそこそこ良い立地のそこそこ高いマンションの一室で怠惰に日々を食い荒らしているというわけだ。

 

 

「────」

 

 

食事を終えた後はただ何もせずに天井を眺める。やりたいことなどあるわけがない。

 

 

死のうかとも考えたが死ぬことで彼を忘れるのが嫌だった。

 

死ぬということは二度と思い出せないということだ。彼女と築いた短い宝物の時間が、脳の停止と共に風化し崩れ落ちて消えてしまう。

 

たとえ思い出に過ぎなかったとしても彼女を消したくない。だって、彼は俺がこの人生で遭遇した他者の中で最も好きだと思った子だから。

 

小学校~大学まで恋愛の真似事をしてきたこともあったが、そのどれもが彼女との記憶の前では塵にも等しい。

 

それ以外価値なんてなかった。あの景色、あの感触を追憶できるのならそれ以外の全てを忘れてしまったって構わなかった。と考えざるを得ないぐらいに闇の悪魔は俺の脳に深く焼き付いている。

 

 

 

そうして数日を過ごした後、異変は起こった。

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

 

「…………お、ぁ゛……………!」

 

 

夜中。急に目が覚めたと思ったら突如強烈な痛みと吐き気に襲われた。

 

 

「──、────!」

 

 

救急車を、と思って立ち上がろうとしてみてもあまりの吐き気と激痛により床へ転がり落ちる。さらにそれは収まるどころかどんどんと膨れ上がっていった。

 

止まらない苦痛の中、自分は死ぬのだろうかとどこかで冷静な思考が働く。

 

それでもいいのかもしれない。

 

寧ろくたばってしまえば何かの偶然で闇の悪魔を再び愛せるのかもしれない。少なくともこのまま生き続けるよりかはマシだ。

 

 

「っ、おっ、え」

 

 

そんなポジティブな自殺願望が脳内を埋め尽くした頃にようやく何かを吐き出せた。

 

 

「…………は?」

 

 

それは頭部だった。それは生首だった。

 

──それは、俺が愛して止まない彼女だった。

 

明らかに喉を通る質量(サイズ)ではないというのに彼は俺を見ている。いやもうそんなことはどうだってよかった。

 

彼はいる。彼女はいる。ここに。

 

 

「ヒッ」

 

 

そうだ。彼女はいるじゃないか。悠々と携えられた頭蓋を、彼女は、俺に、そうだ、俺に、彼は、

 

 

「ヒッ、ヒヒヒヒッ、」

 

 

彼女が俺を見ている。彼が俺を見ている。ああ、なんてことだ、いや違う。これは何も、おかしいことなんかじゃない。

 

そうだろう。

 

人が団欒を囲み幸せを感じるように。腕の中の赤子の笑顔に決意を抱くように。夜空に星を見るように。

 

当たり前じゃない当たり前を俺は生まれた意味と呼んでいるんだ。

 

ああそうさ、間違いなんかじゃない。

 

 

「くふ、ウフッ、あはははは……」

 

 

だから俺は夢中でそれを舐めて、触れて、吸って、食んで、撫でて、抱いて、□れて、□させて、□して、食べた。

 

 

「あはっ、あはははは……」

 

 

すっかり汚れてしまった彼をジュルジュルと啜り、ボリボリと砕き、俺は全てを理解していく。

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

 

夢を見ていた。

 

俺は俺の体の中を何もかも見通していて、内臓だの血管だのがことごとくハッキリと見えていた。

 

その中に、黒いトゲのようなモヤのような……名称し難い何かが滑り込んでいく。

 

俺はこれが夢の中であることを悟りながら現実である俺の肉体が激しく興奮していることを知った。無理もない。

 

闇の悪魔だ。彼女彼が俺を満たしていったんだ。笑みが抑えきれない。まったく俺はなんて幸せ者なんだろう。

 

地獄の記憶が蘇る。

 

彼の手の触感。忘れはしないだろう。骨張っていてゴツゴツとしていてとても白く──官能的なまでに白い手。

 

握る程欲求を掻き立てられた。

 

彼の視線。人どころか悪魔すらを超越したその威圧感が、またおれをかくのごとく昂ぶらせ、愛などという宿痾を背負わせたのだ。この責任はどうあっても取らせてやる。人が悪魔が知ったことか。

 

ああ、ああ!

 

会いたい、会って頬ずりしたい。手を握りたい。その指をくわえたい。アレごときではまったく全然足りないんだ。

 

キス────なんて濃厚で甘美な時間だっただろう。あの瞬間を思えば逃げる彼女に駆け寄ることなど造作もなかった。なんならその猶予期間ですら愛おしく感じた。

 

 

────幸せだったのに。なんで今俺は一人なんだ?

 

地獄に関して詳しいことは分からないがあそこに入り口も出口も無かった筈だ。

 

ノイズが走る。

 

邪魔だ。丁寧に彼との蜜月を再確認しているというのに、誰がわめいていやがるんだ。

 

 

『わたしのすべてをささげます』

 

 

男?違う女だ。コイツの所為で俺は地獄に残っていられなかったのか。

 

赤い髪に黒ネクタイ、豊満な胸。

 

──殺してやる。

 

マキマ?マキマ。そうかマキマか。誰であろうが構わない。俺たちの邪魔をするなら、誰だろうと死んでいけ。

 

 

純黒な殺意が俺を飲み込もうとするも、ふと我に返った。

 

 

そうだ。今は殺意なんてものをおっ抱えている場合じゃない。せっかく彼が俺に入ってくれているというのに他人についてあれこれ言っているんじゃない。

 

そうして俺は今一度深い夢の中に浸っていった。

 

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

 

あれから特に変わったことは無かった。

 

体や心に異変など無かったし、味覚や視覚などの神経系にも影響は及さず。

 

確かなのは、俺は一人じゃないということだ。

 

闇の悪魔が俺に肉片を与えてくれたのだ。たった二度のくちづけしか与えてやれなかった俺に。

 

その事実が何よりの宝物であり、俺にいくらでも活力をもたらしてくれた。

 

 

「~~♪」

 

 

今日の夕食はペペロンチーノに唐揚げ、加えてカレーパンとトンカツ。デザートにはドーナツだ。

 

栄養バランスなど知ったこっちゃないと言わんばかりのメニューだがあの日以降食欲が湧いて止まらなかった。

 

無味で面倒事でしかなかった日々の食事が憩いの時間となり、俺は様々な店へ出向き様々な料理を手がけるようになった。

 

今日はニンニクとオリーブオイルの香りを、溢れ出す肉汁の甘みを、油と生地とスパイスの調和を、柔らかく厚みのある歯ごたえを、しっとりふんわりとしていながらガツンと来る甘みを楽しんだ。

 

こんなにも世界が広く美しく感じるとは、デビルハンターをやっていた時は思いもしなかった。

 

ただ一つ、一つだけ未練があるとするならば。

 

もう一度……彼女に触れたい。

 

 

 

 

 

─────────────────────

 

 

 

 

 

悲しくはなかった。寂しくはなかった。

 

俺の中に彼女はいる。その事実が俺の呼吸を確かなものとしてここに在らしめていた。

 

そうしてまったく俺自身であるかのようにして俺は俺たちを共に抱えているのだ。

 

 

幸福。

 

 

抜け殻のようだった日々が嘘みたいだ。

 

毎日が喜びに溢れていて、足を踏み出す度息を吸う度に頬を緩ませる。

 

 

もう死んでも良いが生きていたい。

 

 

やっとそう思えた。お前を想うだけで涙が出てくる。ありがとう。

 

ありがとう、闇の悪魔。

 

 

さて。

 

 

「久しぶりだね」

 

「マキマさん……と、デンジ少年」

 

「せっかくのデートだったのによぉ……」

 

 

こいつらは何しにここへ来たんだ。

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

 

「サンタクロースの件、覚えているかな」

 

「はあ」

 

 

とりあえず立ち話もアレだということで()()()()上がってもらった。

 

茶を二杯と、以前デンジ少年がステーキを食べたがっていたことを思い出してなんとなく肉を焼いてやったところ彼は喜んでがっつきだしていた。

 

つまり今、肉に食らいつくデンジ少年の横で俺とマキマさんは話している、というわけだ。

 

 

「あの時何をしてたのかな」

 

「キスしてました」

 

「……」

 

 

マキマさんの特徴的な瞳が僅かに見開かれる。彼女のそんな表情は公安にいた頃はおろか飲み会の時にだって見たことはなかった。そんなに頓珍漢な行動だったろうか。

 

というかそもそも例の事件後俺は何をしていたかしつこく問い詰められていた。四課のリーダーを務めている以上その情報も当然彼女の耳に入っている筈だのに、今更何を聞きたいと言うのか。

 

 

「『あの時何をしたのか教えなさい』」

 

「キスしてました」

 

 

一問答の後、静寂が二人を繋ぐ。

 

肉を咀嚼する音だけが規則正しく流れる中で、俺は彼女がこれから紡ぐであろう不定形(ことば)に全神経を集中させていた。

 

 

「これは命令です。『私に服従しなさい』」

 

「□」

 

 

次の瞬間、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

───────────────────

 

 

 

 

 

人数は屋外含めておおよそ八人。やれないわけじゃない。やれなきゃ死ぬだけだ。

 

 

「コン」

 

 

部屋の外、というよりマンションの外に七階から勢い良く投げ出された俺を狐の悪魔が喰らわんと飛びかかる。

 

空中にいる俺は当然避けられるわけなく飲み込まれ、

 

 

「コレ……!あ、絶対嫌。食いたくない。食いたくないから帰る」

 

 

はせず。よっぽど味が気に入らなかったのか噛もうとすらしないで吐き出された。

 

一応危機は脱したとはいえこのままでは地面に激突して死ぬ。

 

────はたして本当にそうだろうか?

 

 

「…………オお」

 

 

ある種の感激すら覚える。戦闘中だというのに絶頂してしまいそうなぐらいに大きな多幸感。

 

俺の体は闇の悪魔の力によって変形を行われ、突き出した複数の腕が器用に衝撃を和らげダメージを防いでいたのだ。

 

不思議な感覚だった。急に器官が増えたというのに全く負担を感じない。今までと変わりなく自由に動かせ、さらには脳のリソースも増えた。これなら戦いながらでも夕飯の献立を考えられる。

 

 

『敵』の中に顔馴染みはあまりいなかった。せいぜいデンジ少年とマキマさんくらいだ。どうでもいいか。

 

早くも得物を手に躍りかかってきた公安員三名を縊り殺す。この腕なら握るだけで人体を破壊できるようだ。

 

 

「ばん」

 

 

衝撃。の次に、空白。

 

なるほど、この三人は陽動だったか。

 

キレイに空いた俺の肉体。数瞬動けなくなってしまった。狙撃とは、良い趣味をしているな()()()()()

 

そして本命は──

 

 

「デンジくん、お願い」

 

「ワン!!」

 

 

()()()()()か。

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

 

色々と不可解な点がある。

 

彼女の力ならもっと強力な魔人を持ってこられただろう。何故チェンソーにこだわる?

 

…………………………………………………………………。

 

………………………………………………。

 

……………………………。

 

 

そうか、そういうことか。

 

であるなら困ったな。

 

今の俺ではこいつらに勝てない。

 

時刻は真っ昼間。仮にチェンソーマンがいなかったとしても支配の悪魔は無理だ。

 

ならば何故闇の悪魔は俺とキスをした?

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

 

状況は芳しくない。

 

五人程片付けたが残りのマキマ、デンジ、おまけの一人が倒せない。

 

今のところ掴んで殴ることしかできない俺では遠距離持ちのマキマと分が悪すぎる。ただでさえ多数対一だというのにこのままでは闇の悪魔の治癒能力を持ってしても生き残るのは難しい。

 

掴んで殴る……か。

 

俺も、彼女みたいにできるのか?

 

 

「ア!」

 

「……」

 

「──────」

 

 

おお、本当にできた。

 

元々あった二本の手でしっかり合掌することで首をへし折ることが可能となった。片鱗とはいえ超越者の力。闇の悪魔様々だ。愛してるよ。

 

ようやっと一人殺したとはいえ肝心のマキマとチェンソーが殺しきれな────増えた……ゾンビ。

 

 

□□

 

 

「ッ!?」

 

 

目の前の奴らが頭から掻き消えた。それも当然だ。今俺は、確かに聞いた。

 

闇の悪魔が俺を呼んでいる──!

 

ヤバイどうしよ、ものすごく嬉しい。彼が俺を呼んでくれているなんて。

 

□□?□□。□□!

 

彼女の呼び声を何度も何度も反芻する。

 

呼ばれているなら行かねばならない。

 

今すぐにでもこいつらを殺して──殺して何になる?

 

最重要事項は彼と再び会うことだ。

 

その為には何を、

 

──────ああ。

 

そうか。分かった。全部分かった。

 

今行くよ、愛しい人。

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

 

「オラア!!」

 

 

なあ、マキマさん。アンタの進む先には、俺と闇の悪魔が愛し合える世界があるのか?

 

 

「100年使用」

 

 

なあ、マキマさん。ちょっと必死すぎやしないか?そんな能力フル稼働して、挙げ句にはデンジ少年まで持ち出して。

 

 

「ぱん」

 

 

体にいくつもいくつも穴が空いていく。取り出された武器が俺を切り刻んでいく。

 

なのに。

 

 

「アァ!」

 

 

あの時と比べて少し元気の無くなったように見えるデンジ少年によって引き裂かれていく。激動するチェンソーに挽かれて、轢かれて。

 

なのに。

 

 

「フフッ」

 

 

どうしてだろうな。今のアンタ、なんだか俺を羨んでいるように見えるぞ。

 

 

俺の力は(現在)この複腕と首を折る合掌のみ。

 

アンタらを倒す決定打にはなり得ない。

 

 

だけど。

 

 

マキマさん。アンタがどうしたって手に入らない大切なものを、俺は手に入れたんだ。

 

 

「地獄の悪魔よ」

 

 

照準は目の前の二人ではなく引っ越してまだ間もなかったマンション。

 

戦闘が始まってまだそう経過していない。そこそこ良い立地ということで住民もかなりいた。

 

 

()()()()()()()()()()()()()()

 

 

合掌。

 

これから消える命への弔意と、この出会いへの感謝を込めて。

 

 

「俺を地獄へ落とせ」

 

 

────そういえば納豆の賞味期限今日までだったな。

 

広げられた巨大な手のひらを見ながら、そんなことをふと考えた。

 

 

 

 

 

 

─────────────────────

 

 

 

 

 

「ああ」

 

 

そこにいた。俺が全てを捨ててでも会いたかった存在。俺に生まれた意味を感じさせてくれた存在が。

 

歩み寄る。彼女はもう逃げなかった。

 

 

「闇の、悪魔」

 

 

もう二度と何があっても離しはしないだろう。大好きだ。愛している。

 

差し出された彼女の手に。

祈るように、手を合わせる。

 

俺たちを祝福するかのように鈴の音が鳴った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宇宙飛行士で出迎えをしてあげる

 

出会い頭にみんなの腕をもぐ(命はとらないけど殺されそうで怖いから) 

 

妙にスタイルがいい

 

襲いかかってきたのには手痛く反撃を行う(特にチェンソーの悪魔持ちデンジやメチャクチャ強いであろう暴力の魔人仮面オフバージョンには厳しかったことから臆病さは顕著に表れている。なんなら地獄にいるのであればチェンソーマンの怖さは闇の悪魔といえどよくよく思い知っているだろうしデンジの行動はともかくとして仮に殺されて食べられでもすれば消え去ってしまうのだから手酷くなるのは当たり前だが自分がやられないようにボッコボコにする=生への渇望があるということで)

 

セリフ?がヤサオ(ヤとサとオが重なった言語みたいな何かだから発音とか全く違うのだろうが優男が好きってことかもしれないと考えるとすっごいかわいい)

 

トーリカの師匠には(代償付きだけど)求められたら断らずに肉片を与える(自分の眷属?同胞?になってくれた!!うれしい!!)

 

何故かマキマさんに対してやけに攻撃が激しい(マキマさんは支配で誰でも惚れさせたり従わせたり出来るからうらやましい)

 

つまり、闇の悪魔は臆病で寂しがりのヒロインってことなんだよ!!!!!!!!!!!!!

 






ろくでもねぇ考察だな。死ねよ。
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