興味のある人は実際にやってみて欲しいのだが、自然に抜けたものでも抜いたものでも良いので髪の毛を一本手に取ってみて欲しい。
それを爪で挟み、根元から先まで一気にしごくようにすると、途中で切れるなど痛んでいない限りは、上手く行けばまるでバネであるかのようにくるくると巻かないだろうか。
綺麗に巻かなくても縮れたようになると思う。
ただし私は髪質が直毛で、くせ毛の人の事は分からないので、もしかしたらくせ毛ではこんなに綺麗に巻かないのかもしれないが。
もし綺麗に巻いたり縮れたりするような髪質であるならば、それを水に浮かべて欲しい。
そのまま何もせずに見ていると、ひとりでに動き出さないだろうか。
そうして徐々に徐々に巻いたり縮れたりしたようなものが解け、元に戻らないだろうか。
私はこれが生き物か形状記憶合金であるかのようで面白く、時折観察して楽しむ事がある。
水は元に戻った時に全体が浸かるような量でなくても良く、一滴ぐらいでも一部が戻ったりする。
だがやはり、全体が浸かるぐらいの方が戻るのが早いようである。
ちなみに「水」である必要も無く、「液体」であるならば何でも良いようだ。
(やろうとは思わないが、何も無かったら自分の唾でも戻るという事)
これは寝癖を直す時なんかに使えるテクニックである。
つまり癖の付いた髪の毛は、あれこれやるより一度濡らした方が元に戻りやすい、という事になる。
調べると内部にある「水素結合」というものに関係してくるとの事。
髪の毛は全体が濡れるとその水素結合やらというものが切れてフリーの状態になり、乾くと再びそれが起きて形が決まるのだとか。
なので曲がったまま乾く(水素結合が起きる)とそのままの状態で固まるため、癖になったら一度濡らして水素結合を切ってから希望の形に整える必要があるらしい。
なるほど、これを利用して自由なスタイリングをするという訳か。
つまり化学的に言うと、髪の内部にある水素結合の調節が上手い人程お洒落な髪型に出来る、と。
今じゃもう無くなってしまったのだと思うのだが、昔学校に水銀式の温度計と共に「湿度計」なるものが壁に掛かっていたのを覚えている。
それは一部が「髪の毛で出来ている」という事を聞いていて、よく仕組みが分からないままにどうやらこの髪の毛の伸び縮みで湿度を計るらしい、という事を教わって計ったりしていた思い出がある。
という事は、あれは水素結合を利用したものだったのかもしれない。
つまり髪の毛の内部にある水分が今どれくらいあるか、で計る装置だったのかも。
ならば人間の髪の毛というものは、それ程正確に湿度が計れるという事だったのだろうか。
ゆっくりゆっくり戻るので、もし実験するなら忙しい時にはしないで下さい。苛々しますので(笑)