メジロマックイーンとお兄様と愉快な元極道たち   作:ライステイオー

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朝起きてこの小説のUA数をふと見てみたら・・・なんと星10と星9入れてくれた人が・・・感謝感激です(真顔)このSSにやや自己満足的なところがあったので評価はそこまで気にしていなかったのですが、すごいうれしくなるものなんですね。もしよろしければ星10と星9を入れた方、この作品の感想も書かれてくだされば至極感激です。


天才ウマ娘

スイーツを作る約束をした後、部室を出てコースに入る。そのままマックイーンと俺は並んでスタート地点に立つ。親父さんが前に来て言う。

 

「距離は2400mと言いたいところだが、マックイーンは長距離が得意だというのでここは思い切って3200mに変更する。いいな実。」

 

「あぁいいよ。やろう。」

 

「スイーツスイーツスイーツスイーツスイーツ...」ブツブツ

 

メジロマックイーンのやる気は過去一だ!

 

親父さんが横に退避する。そして手を挙げてよーいという。ドンと同時に手を下げる。マックイーンと俺は同時にスタートする。

 

「3200mって長距離の中でも長いほうだよね。これじゃあ実さんスタミナ切れ起こして失速するんじゃ?」

 

トウカイテイオーはコース横でレースを見守る。現状マックイーンが先頭、そのすぐ後ろに実がいる。

 

「みんな最初はそういうんだよね。確かに普通の人間なら3200mフルで走り切るなんて無理だよ。けど「彼は普通の人間じゃない。だろう?シチー君。」」

 

シチーの言葉をさえぎって話しかけてきたのは研究服を身にまとったウマ娘、アグネスタキオンだった。タキオンは在学中はブラックウィドウ所属だったが卒業後も医務室を抜け出して頻繁にここに通っている。

 

「タキオン。あんたちゃんと仕事来てたの。」

 

「ひどいなぁ。私は毎日仕事には来ているんだよ。」

 

「来ていてもほとんど医務室にいないで実験室にこもりっぱなしじゃん。」

 

「いやぁ、彼の研究はとても興味深くてね。つい学校に来て研究室に引きこもってしまうんだ。それでこの前彼に頼んで彼から採取した赤血球のDNAと私の赤血球のDNAを比較してみたんだ。すると驚愕の事実が発覚したんだ。」

 

「まさかウマ娘のDNAと酷似した点があるっていうの?」

 

「そのまさかだ。いやそれ以上だ。彼は人間のDNAを持ちつつウマ娘のDNAも持っている。比率で言うと5対5かな。これがどういうことかわかるかい?」

 

タキオンが不気味な笑みを浮かべる。シチーは思いつかない。テイオーは最初から理解できなかったからか、頭の周りをヒヨコが飛んでいるような状態になっている。少し無言が続いた後にタキオンが開設する。

 

「ウマ娘は生まれつき人間より足が脆いという研究結果が出ている。それは遺伝的なものによるという証明もできている。しかし、彼の場合ウマ娘と人間のDNAをほぼ均等に含んでいる。つまり、彼は人間並みの足の強度を持ちながらウマ娘と同じくらい走れるつくりをしているんだ。」

 

シチーは少し黙った後に口を開く。

 

「ウマ娘のDNAを持っている、ってことは実のお母さんはウマ娘だったってこと?」

 

「まぁ、それもあるけど、彼がウマ娘と対等に走れる要因はこれに尽きるんじゃないかって思ってるんだ。」

 

「じゃあ遺伝子的に私たちウマ娘と近いということ?」

 

「そう。人間とウマ娘の中間の存在。それが彼だ。」

 

タキオンはレースを眺めながら答える。レースは中盤に入り、以前マックイーンの後ろを実が潜む。

 

「まぁあんたがそういうならその通りね。でも気になることがあるんだ。」

 

「なんだい?」

 

「あいつ、喧嘩の時は常に足を使うんだ。なんで手を使わないか聞いてみたら使ったことはあるけど思った以上に力がなかったし、一般人以上に脆かったっていってた。それがどうしてもさっきの研究結果と気になるんだ。」

 

「ふむ、それは初耳だね。もしかしたら何らかの異常で足にのみ影響が出ているのかもしれない。今度もう一度彼に協力してもらおう。」

 

「あんたも飽きないね。と、そろそろレースも終盤か。」

 

レース終盤。まだマックイーンが優勢だ。第4コーナーすぎてマックイーンはスパートをかける。だが実はまだ食いつく。少々早めのスパートだったからか、マックイーンはゴール200m手前で少し速度が落ちる。そこを突いて実はスパートをかけ始めた。マックイーンは負けじと踏ん張るもスタミナを切らしている。結局4分の1馬身差で実の勝利だった。

 

・・・

「はぁ・・・はぁ・・・きぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっっっっっっっっっっつ!!!!」

 

ターフに倒れこんだおれは荒れに荒れた息を整えようとする。そこに親父が近づく。

 

「お前マックイーンがスタミナ切れするまでずっと引っ付いてたが、わかってたのか?こうなるの。」

 

「まぁな。マックイーンは極度の甘いもの好きだ。さっき食べれなかったうえに勝てばクレープ以上のモノが食べられる。心理的には勝ちたくて仕方なくなる状況だ。その状況で常に後ろに付かれてると誰しも焦りが生じる。おそらくマックイーンは多少は俺がついていけるとしても最終直線ではばててるだろうと思ってたんだろう。読みが外れてあせって早めにスパート賭けてしまったんだろうな。結局はマックイーンの根負けってとこだ。多分あそこで冷静に適切な距離でスパート賭けられてたら負けてた。」

 

「心理戦に一か八かかけたってわけか。お前にしては随分頭を使う走り方をするな。」

 

「しないわけじゃないけど、今回はあいつの欠点を知ってたからな。」

 

そういってマックイーンの方を見る。俺よりもまだスタミナは残っていたのだろう、膝に手をついて息を整えようとする。悔しいという気持ちよりスイーツを食べられない気持ちの方が強いのだろう。顔はがっかりしていた。

 

「確かに素質はこのチームの中でもぴか一だけど心理戦に持ち込まれた時の対処の仕方がまだ全然だな。」

 

親父さんはマックイーンを見ながらそういう。

 

「心理戦はシチーが一番熟知してる。あいつとレースをさせた方がいいかもしれんな。」

 

「あぁ、デビュー戦は多分余裕で勝つ。問題は天皇賞だろう。俺後ろで走ってて少し思ったんだが体が細すぎる。最後ばてたのはスタミナ切れだがおそらく減量もしてるだろう。無理がたたるのは時間の問題だな。」

 

俺がそういうと、親父さんは俺を見ながらあきれ口調で言う。

 

「お前の観察眼も相当なものだな。」

 

「とにかくあいつに必要なのは経験値だ。現状のスペックはG2までなら十分通じる。デビュー戦からしばらくはトレーニングは多少おざなりにしてもいいからスタミナと経験値重視で鍛える。さすがにレースばかり出るのも士気にかかわるだろうから・・・シチーに併せ頼むか。それでいいだろ?親父さん。」

 

「完璧だ。なんだてめぇ、しっかり考えられるじゃねぇか。これなら別チームに学んだ方が何かしら役に立てたってのによ。」

 

「別にいいさ。管理主義は好きじゃない。俺は俺のやり方で決める。たまたまそれが親父さんの考えと合致してるだけだ。」

 

「ははは、まぁ中学から俺の隣で見てきたんだ。俺のやり方はもうマスターしてるだろうが。」

 




初タキオン先輩です。タキオン先輩は仕事してなさそう(偏見)けど能力のあるサボり魔って悪くはないと思います()今後タキオン先輩の実調査はどうなるんでしょうか
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