仮面ライダーの力を得たが、転生先は最速のウマ娘   作:エム3

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4話目です。
今回はシリアス&勘違い回です。

ある意味で、ファイズの恐ろしい片鱗が見える・・・かも?


彼女達との交友関係

走り終えた俺は、トレーナー達と合流し、スピカ合同トレーニングに参加している。最初はあれほど、ジト目を向けていたトウカイテイオーも、レース後には、何故か静かになっていて、練習が捗っているが・・・

 

 

(先程まで自信に満ち溢れていた彼女が急に静かになるのは違和感があるが・・・今、俺が何か言っても逆効果だろう・・・それに対応しなければいけないのは・・・彼女だけではないからな・・・)

 

俺はあの後もコースを軽く走っている。理由は単純。スピカのトレーナーに頼まれたからだ。ランニング程度の走りをしてほしいとのことだった。だが、その隣には、全力疾走中のスペがいる。(スペというのは、彼女自身にそう呼んでほしいと言われた)

 

「全力で走ってるのに、何でついてくるんですかぁ〜!![

 

「いや、ランニングついでに、スペの走りを見て欲しいって言われたからだが・・・。お前は、能力はピカイチだが、力み過ぎている。余計な力を抜け。そうすれば、早く走れる。ほら、頑張れ」

 

「は、はいー!!」

 

スペはギアを上げて、スピードを上げる。俺も少し、ギアを上げて、なるべく並走するように走る。チラッとトレーナー達に視線を向けると、他のメンバーは俺たちの様子を見ながら、後ろをついてきていた。

 

「今現在のファイズアクセルのスピードは、約5%と推測します。」

 

「あれで5%なのかよ?いや、まあ、あの速さが100%なら、妥当・・・なのか?」

 

「た、多分だけど、お、お兄様は今、3%ぐらいだと思うよ?ら、ライスと一緒に走ってる時よりゆっくりだし、その時で5%だって言ってたから」

 

「あれ、けど、ファイズがテイオーと走ってる時って、あれより少し速いくらいじゃなかった?って事は、あの時は・・・8%くらい?」

 

「あの速さで・・・・・・8%・・・」

 

「やはり、ファイズさんは最速ですね。」

 

(聞こえているんだが・・・・・・まあいいか)「ほら、スペ、少しスピードを上げるぞ。ついてこい。」ゴウッ!!

 

「えぇ〜!?ま、待ってくださいよぉ〜!!」ダッ!

 

俺は更にギアを上げて駆ける。スペも追いかけてくる。やはり、素質は一級品だな。ただレースについてが素人なだけだな。ちゃんと知識と作戦を頭に入れておけば・・・彼女は化けるかもしれないな。

 

 

そんな事を思いながらも、俺とスペは走り続けた後、トレーナーから休憩を指示された。と言っても、休憩時間は、走りの疲れを残さないために、軽く柔軟をしている。他のメンバーも同じ様にしている。すると・・・

 

「あの・・・・・・」

 

「なんだ?スペ。」

 

スペに声をかけられ、視線だけをスペに向けながら、柔軟をしている。

 

「テイオーさんの事・・・やっぱり怒ってますよね?」

 

「テイオーの事・・・?いや、別に怒ってはいないぞ。流石にイラっとはしたが・・・あんな事、勝ち続けている者なら、よくある事だろう。特に彼女は、最強無敵を目指している。余計に自信がついてしまったんだろう。仕方ない。気にする必要もないからな」

 

「・・・ファイズさんって、優しいんですね。少し意外です。」

 

「そうか・・・?普通だろう。それに、あんな事、トレセンに入学してきたときに散々言われたからな。男のウマ娘が勝てるのか?とか、ただ女達に囲まれる為にトレセンに入ったんだろうなとか言われたぞ。」

 

「そ、そんな事が・・・た、大変だったんですね・・・ファイズさん・・・」

 

「まあ、そう言われてたが、気にせずトレーニングをしてたが。日本全冠を成してから、全てが変わった。結果、ライスやタイシン、ブルボン、スズカにマックイーン、そしてトレーナーと出会って・・・今こうやってチームとして練習をしている。それに・・・」

 

「・・・?」

 

「スペとも出会えた。」

 

「・・・っ!//」

 

転生前に見たが、買ってきたBlu-rayの一つ目には彼女が表紙に載っていた。主人公と呼ばれるポジションに彼女はいるのだ。そして物語には必ず彼女が大きく関わる。要するに、彼女と知り合いになれば、原作が何かはわからないが、物語に関わる可能性があると言う事だ。

そんな彼女と知人になっておけば、俺も物語に加われる。彼女に出会えた事は、俺にとっては嬉しい事なんだ。

 

「おーい!ファイズ!スペ!今からお昼食べるぞぉ~!食堂に集合だってよ!」

 

すると、ゴールドシップが、お昼だからと俺たち二人を呼ぶ。どうやら、スピカのメンバーと一緒に昼食を取るらしい。

 

「おい、スペ。行くぞ」

 

「は、はい!!//」

 

俺は、スペに声をかけた後、みんなの元へと歩く。スペも俺の後に続く。その時何故か、スペの頬が赤いような気がしたが、気にする必要などないだろう。

その後、俺達はトレセン学園内にある食堂に向かっている。ここにいる全てのウマ娘が友人達と食事を楽しむ場所。だが、ある一部のウマ娘の食事の量が異常であり、それがある意味で名物にもなっている場所である。だが、向かう途中、ある事に気づいた。

 

「・・・?トウカイテイオーはどこに行った?」

 

そう。トウカイテイオーがいなかったのだ。先程までは一緒にいたはずだ。だか、いつのまにか消えている。その事には全員が気づいていなかった。

 

「あ?さっきまで一緒にいたよな・・・トレピッピ、気づいてなかったのか?」

 

「気づいてるわけねーだろ・・・お前らと話してだろうが。けど、テイオーのやつ、どこ行きやがった?」

 

「そのうち来るでしょ。わたし、お腹すいちゃった。先にご飯食べましょ」

 

「んだな。腹空かせたら来るだろ。先行こうぜ」

 

「・・・・・・そうだろうか?探さなくていいのか?」

 

「まあ・・・別に平気だろ。テイオーならどうせルドルフの所にでも行ってるんじゃねぇか?」

 

沖野もそう言っている事だし、大丈夫であろう。そもそも俺には何も関係ない。俺はただ走っただけだ。慢心し、ただ自分から崩壊した奴には何も思いはしない。そして、俺達は、食堂への移動を再開した。そして、到着早々、俺たちにとっては見慣れた光景を見た。たった一つの机に山盛りのご飯。そのご飯が、ものすごい勢いで、あるウマ娘の胃袋へと入っていく。

ある地方から中央へとやってきて、瞬く間にレースでの活躍が話題に上がり、怪物とまで呼ばれたウマ娘。白髪のウマ娘。オグリキャップだ。

 

 

「・・・相変わらずの食欲だな。オグリ」

 

「・・・もぐもぐ・・・ふぁいふ、いっふぉにふぅふぁ?」

 

「すまない。今日はスピカのメンバーと食うことになっている。」

 

「・・・ふぉうふぁ・・・」

 

オグリは器用に口に物を入れながら、一緒に食べるかと誘ってきたが、今回はスピカのメンバーとの食事がある事を伝えると、耳がぺたりと倒れる。相当、残念だった様だ。今度、埋め合わせでもしておこう。

そして、俺達は、各自で料理を取った後、席につき、会話をそこそこしながら、食事を取っている。

 

今更だが、説明しておこう。ウマ娘が食事を取る量は尋常ではない。とは言うが、特別、別格なものもいる。オグリがいい例でもある。それよりは少ないが、スペもなかなか食っている。ライスも意外と食べる。初めて見た時はあの小さい体のどこに入るのか謎でしかなかった。

それ以外にも、人間と同じ量しか食べない奴もいる。ちなみに俺も人間と同じ量しか食べない・・・

 

 

 

 

 

いや、食べれないと言えばいいのか・・・まあ、その話は追々話すことになるかもしれない。知る事になるかもしれないが、今は明かされることはないだろう。

 

料理を黙々と口に運んでいると、目の前に箸で摘まれたコロッケが目の前に現れる。俺は目の前に座っているゴールドシップを見た。

 

 

 

「相変わらず、お前、少食だよな。そんなんで足りんのか?なんなら、このマックイーンのコロッケをやろう!」

 

「人のご飯を勝手に取らないでください!それは私のです!」

 

ゴールドシップが何故か、メジロマックイーンが食しているコロッケを奪い取り、俺に渡そうとする。それを奪い返し阻止するメジロマックイーン。なんの漫才だろうか。

 

「・・・賑やかだな。あの2人は」

 

「・・・まあ、あの2人は仲良いからな。しょうがねぇよ。」

 

その2人を見て、俺とウォッカは呆れている・・・いや、ウォッカ、お前とスカーレットも似た様な感じでは・・・?そう思ったが、言葉には出さないでおこう。

 

「ギャアアアア!!箸ぃぃぃぃーーーッ!!!」

 

すると、突然、ゴールドシップが何故か目を押さえながら、悶絶している。よく見ると、ゴールドシップとメジロマックイーンが取り合っていたコロッケが二つに割れていた。どうやら、2人がコロッケを箸で引っ張りあっていると、コロッケが二つに割れて、その際、ゴールドシップの目に箸が突き刺さったらしい。

 

・・・ピタゴラスイッチか?

 

「・・・何をしているんだ・・・お前達は・・・」

 

「ご、ゴールドシップさん。大丈夫かな?お兄様?」

 

「・・・まあ、ゴールドシップの事だ。大丈夫だろう。あいつは、いつものことだ」

 

「変に心配する必要ないぜ?ライスシャワー。ファイズの言う通り、ゴルシのあれはいつものことだしな。いっつも、メジロマックイーンを揶揄って、自分に返ってきてんだよ。自業自得ってやつだな。」

 

沖野も慣れてる様にそうは言うが、見慣れていない奴は相当慌てると思うが・・・

 

そんなハプニングが起こった昼食も終わり、その後は更に全員で並走したが、その時もトウカイテイオーはいなかった。練習後、流石に心配だったので、スピカとシリウスメンバー全員でトウカイテイオーを探す。

 

「・・・あと探していないのは、生徒会室ぐらいか・・・」

 

俺は唯一探していない場所の生徒会室を訪れる。2回ノックをした後。

 

「入っていいぞ」

 

相手からの返答があった後、俺はノブを回して、扉を開ける。中にいたのは、3人のウマ娘がいた。

 

トレセン学園の生徒会長。数多のレースを制覇し、皇帝と呼ばれている、シンボリルドルフ。

 

生徒会副会長。女帝と呼ばれたウマ娘、エアグルーヴ。

 

生徒会書記。一匹狼な気質があり、レース前に闘志を燃やす。彼女もまた怪物と呼ばれているウマ娘。ナリタブライアンがいる。

 

「君がここに来るのは珍しいな。ファイズ。」

 

「少し用事がある。エアグルーヴもブライアンも、邪魔をしてしまったか?」

 

「いや、こちらも問題はない。今は休憩中だからな。」

 

「問題ない。少し飽きてきた所だ。走りたい。ファイズ。今度一緒に走るぞ」

 

「練習を一緒にやると言う意味なら別に構わないぞ」

 

「その言葉、忘れるなよ。次はお前の前に出る。それと・・・お前の料理、また食わせろ。」

 

「気が向いたらな。」

 

不敵に笑いながら、ナリタブライアンとの約束をして、俺は3人に本題の話をする。

 

「それより、ルドルフ。ここに、トウカイテイオーが来なかったか?」

 

「テイオーが?いや、ここには来ていない・・・そうだな?2人とも」

 

「はい。会長。今の時間まで、生徒会を訪れた人物はファイズ以外にはいません。」

 

「私も見てない。あの騒がしい奴が来ればすぐわかる」

 

どうやらここにも訪れていないらしい。となると完全に当てが外れた事になる。

 

「テイオーに何か用事でもあったのかい?」

 

「・・・つい先程、俺はトウカイテイオーに挑まれ、俺はレースをした」

 

「・・・っ・・・それでどうだった?テイオーとの走りは」

 

「他の奴に比べたら遅くはない。だが、速い訳でもない。期待はしたが、外れだった。それが感想だな」

 

「・・・そうか。」

 

「その後、トウカイテイオーが姿を消した。途中から練習にも参加していない。そして、メンバー全員でトウカイテイオーを探している。だから俺はここに来た。トウカイテイオーならルドルフに会いに行くかもなという助言でな」

 

・・・結局、いなかったわけだが。

 

 

「そうだったのか・・・テイオーは今、一敗塗地・・・大敗を味わったと言うことだな。」

 

「だが、生徒会室にいないなら、完全に当てがなくなったな。俺はトレーナーの元に戻る。邪魔をしたな」

 

俺は生徒会室を後にする。あと探していない場所は・・・・・・

 

 

 

 

ルドルフSide

 

「・・・テイオーですら、彼には敵わなかったか」

 

「会長、やはり、今いる生徒達では彼には敵うものはいないかと」

 

「・・・私も、今はあいつには勝てない。あいつを満足させる事はできない。」

 

 

私は彼に負けてから、学園の中で彼と相対する事ができる人物を探している。その中で、勝てる可能性があったのはテイオーだけだった。私を超える可能性があるテイオーなら彼に勝てると・・・そう思っていたが。テイオーを語っていたときの彼の目。

 

 

 

冷たく、失望した様なあの目。あんな目をした彼を見るのは初めてだった。

 

「・・・彼があんな目をするとは思わなかった。跼天蹐地。ここまで恐ろしいとは・・・」

 

「・・・あいつがあんな目をした事は、今回が初めての事じゃない。」

 

ブライアンが若干震えた声で言った。私とエアグルーヴが彼女に視線を見ると、彼女の足が震えているのが目に入る。頂点立地。勇ましい彼女の姿には到底思えなかった。

 

「・・・?ブライアン、何か知っているのか?」

 

「一度だけ・・・あいつのあの目を見た事がある。会長やエアグルーヴは・・・ハルウララを知ってるか?」

 

「ハルウララ・・・知っているさ。確か、以前、理事長が首にしたトレーナーの担当ウマ娘だったな。なんでもレースで結果を出せないウマ娘達をセクハラとパワハラで指導していたトレーナーのウマ娘の1人・・・だな」

 

「そのトレーナー・・・実はある人物にトレーナーという仕事を続けられない状態にされているんだ。」

 

「何だと・・・?」

 

「半身不随になっているらしい。そして私は、そのトレーナーがその原因となる怪我をする光景を見た。私は・・・その時、逃げ出したんだ。底が知れない・・・あの恐怖から」

 

「・・・何を見たんだ?」

 

私は恐怖が半分、興味が半分の気持ちで彼女に問い返した。彼女から返ってきた答えは。

 

 

 

 

「ファイズが・・・トレーナーの首に蹴りを入れていた」

 

その言葉に私達は驚愕してしまう。あの心優しい彼が、そんな暴行に走る可能性がないからだ。そんなわけがない。

 

「馬鹿な・・・!あいつに限ってそんな非道を・・・!」

 

「私だって信じられなかったさ。だが・・そのトレーナーを見下して、ファイズが言ってた。

 

 

 

 

 

 

 

【お前は彼女達を道具だと思っているのか?自分の成果が出ない事を、道具である彼女達のせいだと?ふざけるのも大概にしろよ?

道具に感情はいるか?心はいるか?彼女達には彼女達にしかない可能性がある。

それを引き出せていないのはトレーニングメニューを考えている貴様に原因がある。お前はこの学園にいる必要はない。お前の非道はすでに理事長や生徒会長に報告済みだ。お前が担当していたウマ娘達は、他のトレーナーが担当する事になるだろう。よかったな・・・そうだな。先程、お前がハルウララに言っていた言葉をそのまま返す。

 

 

 

 

 

 

お前の様な奴は消えた方がいいぞ?いや、消えろ。この学園から。】

 

 

 

「あいつのあの目は・・・軽蔑と侮蔑、そして・・・失望の目だ。」

 

 

ナリタブライアンのその言葉で私は理解してしまった。

 

彼は・・・逃げ出したテイオーに・・・失望しているのだと。

 

 

(テイオーがあそこにいないとなると・・・図書室にいるはずもない。そうなると・・・どこかで落ち込んでいるのか?)

 

 

なお、彼はそんな事は微塵も思っていない模様。




ご愛読ありがとうございます。
次回をお楽しみに。
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