ハリー・ポッターと灰の魔女 作:アストラマギカ
※独自解釈あり。苦手な方はご注意ください
※なお、作中でマグルの歴史・政治に言及する描写がありますが、本作品は現実の歴史・政治問題について何ら支持・不支持を表明するものではありません。
「イレイナ、準備はいいかしら?」
「モチのロンです」
謎な返事をしてくる娘に「どこでそういう言葉を覚えてくるのかしら」と首を傾げつつ、私――ヴィクトリカ・セレステリアは暖炉の前に立つ。
「今さらだけど、本当に行きたいの?」
「心配してくれるのは嬉しいですけど、そう言われると余計に行きたくなりますね」
反抗期みたいなことを言ってくるイレイナ。それでも昔の私に比べれば、このぐらい可愛いものだ。
(問題は相手の方なのよねぇ……)
行き先は、闇祓い局第13課が保有する秘密施設だ。表向きは存在しないはずの部署で、いわゆるダーティーな工作がここで行われている。
私もつい最近とある事情で少し関わったのだけれど、家族を巻き込まないためにイレイナにはずっとそのことを内緒にしていた。
とはいえ、いつまでも隠し通せるものでもなかったようだ。
ファッジ大臣から受け取ったというメモをイレイナが見せてくれた時、私は過去の行いについて本当に正しいことをしたのか分からなくなっていた。
だが、既に賽は投げられてしまったらしい。
イレイナの手を握ると同時に腹をくくる。そして、公には秘密にされているその場所の名前を叫んだ。
「―――」
暖炉の先にあったのは、重厚な石造りの部屋だった。
緑色の淡いランプの光が鬼火のようにぷかぷかと浮かび、磨き上げられた机や調度品の存在は、かえって小綺麗にせねばならなかった薄暗い過去を連想させる。
そんな魔法界の暗い歴史を長く見守ってきたであろう部屋には、既に先客がいた。
「9時15分ぴったりだ。さすが英国淑女は時間に正確とみえる」
豪奢なソファに座っていた男の声は、聞き覚えのあるものだった。コーヒーカップを皿に置いて、ゆっくりと顔だけで後ろを振り返る。
「久しいな、ヴィクトリカ」
まるで数年来の友人と再会したかのように、男――ゲラート・グリンデルバルドが匂い立つような気品のある笑顔を向けていた。
***
グリンデルバルドとアメリカのセレステリア本家の関係は、1930年代の世界魔法大戦にまで遡る。
アメリカ魔法界の金融業を支配していた当主のエイブラハム・ベンジャミン・セレステリアは、隠れ
グリンデルバルドの敗北直前にダンブルドア側へと帰参して無罪を勝ち取るも、時おりヌルメンガード城を訪れて面会しており、私も何度か祖父と一緒に面会していたことがある。
「時が経つのは早いものだ。かつてエイブラハムの手を握っていた小さな君が、今度はかわいらしいお嬢さんと手を繋いで私に会いに来るとは」
感情の読めないオッドアイが娘に向けられる。
「はじめまして。イレイナです」
「こちらこそ。ゲラート・グリンデルバルドだ」
さすがのイレイナも緊張気味なのか、いつもより挨拶がぎこちない。
なにせ、相手は世界中の人を言葉巧みに誑かして信奉者の軍隊を組織した、稀代の詐欺師なのだ。いくらイレイナが優秀な学生でも、海千山千の悪い大人が相手では分が悪い。
グリンデルバルドの瞳が私の方に向けられる。
「それで、今日は何を聞きに来たのだ?」
ヌルメンガードにいた頃の骸骨のような様相とはうってかわり、今の彼は飄々とした老紳士といった雰囲気を漂わせていた。
丁寧にセットされたビジネスカットの銀髪に、小綺麗に整えられた口髭。高い頬骨とこけた頬は年齢を感じさせるが、ウェリントンのメガネの奥で妖しく光る青と黒のオッドアイは往年の輝きを取り戻している。優雅なイタリア製の3ピーススーツは完璧に着こなされ、気品のある所作はそこらの貴族よりも貴族らしい。
「ファッジを焚きつけたのは貴方ね」
単刀直入に切り出すと、グリンデルバルドは悪びれもせず肩をすくめた。
「ああ。必要なことだったからな」
くるりとソファを回転させて私たちの方に向き直るも、それだけだ。弁明しようともしない余裕が、苛立つほど似合っている。
「私は君に約束した――『イギリス魔法省に協力し、魔法界の平和と秩序を守る』と」
上物のスーツをまくると、鈍い銀色のペンダントがランプの光を反射する。ヌルメンガードから出獄させる時、『血の誓い』を立てさせたペンダントだ。
「……それが微動だにしてないってことは、少なくとも嘘はついてないようね」
「信じてくれて何よりだ」
「貴方を信じたわけじゃないわ」
このペンダントを作って『血の誓い』をかけたのはダンブルドアだ。グリンデルバルドの言葉は信用できないが、ダンブルドアの魔法は信用できる。
「で、どうしてファッジを焚きつけるのが魔法界の平和と秩序に繋がるわけ?」
「簡単な話だ。君の娘のやり方では、ヴォルデモートには勝てない」
はっきりと断言され、イレイナが息を呑む。
「たしかに戦いは数だ。ヴォルデモートと戦うための兵隊は多い方がいい。ダンブルドアと魔法省が手を組めば、見かけ上の兵力は膨れ上がるだろう」
第一次イギリス魔法内戦の時、不死鳥の騎士団は死喰い人との圧倒的な人数差に苦しめられた。内戦末期には20倍もの開きがあったという。
イレイナもそれを理解しているからこそ、ダンブルドアと魔法省の関係維持を重視してきた。騎士団と魔法警察が協力すれば、数的優位に立てる。
けれど、実際には協力とは程遠い。
騎士団メンバーでファッジに好意的な人間はパーシー・ウィーズリーぐらいだし、一方でシーラの話だと魔法警察飲み会ではダンブルドアへの愚痴ばかり聞くという。
せいぜい敵対してないだけマシ、といったところか。
「君の娘は優等生過ぎる。総花的で角が立たないが、それゆえ誰にも刺さらない」
「露骨に一方に肩入れするより、悪くない妥協案だったと思うけど……」
「あいにく英国以外の国では、それを二枚舌と呼ぶのだよ。誰にでも良い顔をしようとすれば、結局誰もが不満を抱く」
相変わらず意地の悪いことを言う。人の娘をなんだと思っているのか。英国人だろうか。
「そうは言っても無駄に争って消耗したり、オールオアナッシングよりは妥協した方が安パイだと思うんですが……」
イレイナが口を挟むと、グリンデルバルドは意地の悪い笑みを浮かべた。
「私もそう思うがね。イギリスとスペインはジブラルタルの小岩なんぞを巡って300年も争ってないで、さっさと仲良く半分こすればいいのにと」
「……」
「あら、面白い冗談ね」
長年ヌルメンガードに閉じ込められていたせいで、すっかりマグル事情に疎くなってしまったらしい。ジブラルタルがイギリス固有の領土であることぐらい、歴史的にも国際法的にも明らかだというのに。
なぜかイレイナは「えぇ...」みたいな顔をしていたけど、深呼吸してからグリンデルバルドの方に向き直った。
「ですが、どうにか妥協を成立させる方法ってないでしょうか」
「もちろんあるとも」
あっけらかんと答えるグリンデルバルド。
「簡単な話だ。妥協に反対する連中を全員、力づくで黙らせればいい」
ドストレートに暴力だった。やはり暴力は全てを解決するというのか。
「おかしな話ではあるまい? そもそも平和というのは、圧倒的な力が無ければ維持できないものだ」
「ずいぶんハッキリと言い切りますね」
「マグル共の歴史を思い出してみたまえ。平和と呼ばれた時代には、いつだって圧倒的な力を持つ大帝国が君臨していた」
古来より人類は戦争に明け暮れ、有象無象の小勢力が日々戦いに明け暮れていた。長い人間の歴史の中では戦争があるのが当たり前で、平和は次の戦争への準備期間といっても過言ではない。
記録に残る初めての長期的平和は、ローマ帝国の全盛期だった。「パクス・ロマーナ」と呼ばれた五賢帝の時代、ローマ帝国は最大版図をほこり、200年の長きにわたってヨーロッパの覇者として君臨した。
後に内乱や天然痘の流行が重なり、ゲルマン人の侵入によってローマ帝国が崩壊すると、再びヨーロッパは暗黒時代と呼ばれる中世に突入する。
ヴァイキングの略奪にペストの流行、イスラム教徒に対する十字軍に魔女狩り、モンゴル帝国の襲来にオスマン帝国のウィーン包囲、新教と旧教の宗教戦争……。
再び状況が変化したのは、ルネサンス以降だ。
我らが大英帝国は欧州支配を目論むナポレオンの野望を討ち破り、産業革命によって史上初の「世界の工場」となった。「日の沈まぬ帝国」と呼ばれた最盛期には7つの海を支配し、世界に広がる植民地は地球上の土地と人口の4分の1を支配する。全盛期の大英帝国は巧みな外交によって第1次世界大戦まで列強間の全面戦争を防ぐことに成功し、「パックス・ブリタニカ」と呼ばれる平和の時代をもたらした。
しかし、第2次世界大戦後にはアメリカとソ連が台頭し、西側と東側が互いに睨み合う冷戦の時代が始まる。2つの超大国は常に緊張状態にあったが、直接戦火を交えることはなく、それぞれの陣営内部では盟主である米ソの存在によって平和が保たれていた。
そしてイレイナがホグワーツに入学した1991年にはソビエト連邦が崩壊し、アメリカ合衆国が唯一の超大国となる。「パクス・アメリカーナ」と呼ばれるアメリカの一極体制のもと、その影響力は世界の政治・経済・社会・文化の各面に及び、1993年には不俱戴天の敵同士であったイスラエルとパレスチナの間にオスロ合意を結ばせ、中東和平という偉業を達成した。
「そう言われると、そんな気もしてきますね」
「魔法族の歴史は個人主義が幸いしてか、マグルのように血で血を洗う全面戦争は起こっていない。とはいえ、小鬼の反乱のような争いの火種は常に至るところで燻っていた――つい最近までは」
含みのある顔で微笑み、グリンデルバルドは両手を三角の形に組む。
「そうだとも。ここ最近、魔法界は実に平和だった。それは
……まさか。
私たちの表情に浮かんだ答えを、グリンデルバルドはあっさりと口にした。
「そう、アルバス・ダンブルドアだ」
その圧倒的な存在が魔法界に平和をもたらしたのだ、とグリンデルバルドは指摘する。
「もしダンブルドアがいなければ、ヴォルデモート消失後には間違いなく“死喰い人狩り”が始まっていたはずだ。それまで連中がやってきたことを思えば、遺族にとっては当然の報復だろう」
報復の連鎖に待ったをかけたのは、イギリス魔法界が誇る英雄であるアルバス・ダンブルドアその人だった。
もちろんコーネリウス・ファッジら魔法省内の穏健派と、ルシウス・マルフォイのような日和見主義の死喰い人の利害が一致したことに加え、復興ビジネスで儲けようとする諸外国の支援といった思惑も無関係ではない。
しかし、それもダンブルドアの同意あっての話だ。もしダンブルドアが反対していれば、すべては皮算用となっていたはず――。
「まさに『ダンブルドアによる平和』というわけだ」
だが、気になる点もある。
イレイナが形のいい眉を寄せて聞いた。
「説得力のある話だとは思いますが……ダンブルドア校長が自ら、積極的に権力を求めたことは無かったはずです」
「本当にそうかね?」
グリンデルバルドは微笑みながら問いかける。
「たしかにホグワーツで教職に就いてからダンブルドアが権力を求めたことは無かった。だが、権力だけが世の中を思い通りにするための力ではない」
「ダンブルドア校長が求めたのは、別の力だったということでしょうか?」
思わず興味をそそられる。目の前にいる危険な老人とは別の意味で、ダンブルドアもまた謎の多い人物だ。どういう話が出てくるのか気にならないわけがない。
「私の活動拠点は主に欧州だった。
グリンデルバルドは芝居がかった動きでソファ横の大型地球儀を回転させ、骨ばった人差し指で地図をなぞった。
「だが、ダンブルドアは生まれ育った祖国イギリスから、大陸とは別の統治方法を学んだ」
「――
その名を立憲君主制という。あるいは古い階級社会と新しい国民国家による、妥協の産物とも。
「ひょっとして……」
そして、気づく。それこそが、長年抱いてきた疑問の答えなのだと。震える唇から漏れた言葉に、グリンデルバルドは意地悪く笑う。
「その通り。このイギリスに住む魔法使いなら、誰もがダンブルドアに対して一度はこう思うだろう」
――何故それだけの力を持ちながら、魔法大臣にならなかったのか。
答えは非常にシンプルだった。そもそも魔法大臣など、眼中になかったのだ。
「私に言わせれば、ダンブルドアが魔法大臣を目指す方がナンセンスだ。
馬鹿にするにも程がある、とグリンデルバルドは切って捨てた。
「あの男に相応しい椅子があるとすれば、それは『王』の座る玉座だけだ。その椅子は
魔法界に王はいない。だが、もっとも近い存在があるとすれば、まさしくホグワーツ校長を措いて他にないだろう。
イギリスの未来を担う魔法使いたちは皆、王の居城たるホグワーツ城から社会へと旅立つ。
「ヴィクトリカ、考えてみたまえ。もしファッジが退陣したとして、英国魔法界は混乱すると思うか?」
私は首を横に振った。
「そうはならないでしょうね。ダンブルドアがいる限り」
「では逆に、ダンブルドアが魔法大臣になっていたとしよう。今世紀で最も偉大なる魔法使いが魔法界の最高権力者を務める。過去最高の支持率を叩き出すに違いあるまい」
グリンデルバルドはそれが最悪の事態かのように言う。
「支持率が低いよりはマシだと思うけど」
「そうかね?」
グリンデルバルドの口の端が歪む。
「副校長を見たまえ。森番を見たまえ。少し前までのファッジを見たまえ――ダンブルドアが白を黒といえば、皆がそれに従う。そんな人間が権力の座に就けば、もはや誰も政権批判などできまい」
本人がそう望まずとも、ダンブルドア内閣はいずれ清廉潔白な独裁政権へと変質するだろう。グリンデルバルドはそう指摘する。
「だが、どんな人間も老いと死からは逃れられない。ダンブルドアが清廉であり続けても最期の日は訪れるし、本物の独裁者となってもそれはそれで革命が起こる。その日が訪れた時、イギリス魔法界はどうなる?」
答えるまでもない。未曾有の大混乱の幕が切って落とされる。
「マグルかぶれの連中やフランス人魔術師の多くは、事あるごとに
立憲君主制の本質とは、権威と権力の分離だ。権威は王室が担い、権力は選挙で選ばれた首相が行使する。時に権力が腐敗しようとも、権力から分離した王室の権威は無傷のままでいられる。
ダンブルドアとイギリス魔法界に対する、グリンデルバルドの評価は意外なほどに高い。かつては思想の違いから伝説的な決闘をするほど激突した相手だが、それだけに思い入れも大きいようだった。
「最高権力者たる魔法大臣は政治家である以上、清濁併せ呑むことが求められる。だが、悪い事というのはいずれ自分に跳ね返ってくるものでね」
どこか自嘲するような言葉と共に、グリンデルバルドが目を細める。
「されど、権威の象徴はきれいなままでいなければならない。王とは、神聖不可侵の存在であるべきなのだ。穢れなき無辜な存在であるがゆえに揺らぐことなく、民衆の象徴として社会の分断を修復せしめる。民衆の自業自得の責任を代わりに背負い、生贄として屠殺されるのは魔法大臣の仕事だ」
全てが1つに繋がったような気がした。
ヴォルデモートによって引き起こされた第1次内戦後、イギリス魔法界が迅速に立ち直ったのは偶然ではない。
闇陣営の悪行はすべてヴォルデモートただ一人に押し付けられ、光陣営の負の側面は全て“もっとも次期魔法大臣の座に近かった男”バーテミウス・クラウチ・シニアが背負わされた。
だからこそ、責任追及の余波がマルフォイ家やロングボトム家といった両陣営の支持者にまで広がることはなかった。
その歴史的和解を仲介できるだけの権威を持つ存在は、ホグワーツ校長アルバス・ダンブルドアだけだった。
「じゃあ、ダンブルドアがファッジと手を組みたがらないのって……」
ぞくり、と背中に冷たいものが触れた気がした。
「本気で説得する気があれば、ファッジと手を組むなど造作もない。だが、あの天才は敢えてそれをしていないのだよ――大いなる善のために」
女王陛下があらゆる英国民から敬意を払われているのは、いずれ退陣する首相に対して一線を引いていることが大きい。不人気な政策による国民の不満は全て首相が背負うからこそ、穢れなき英国民の象徴として権威を維持できる。
似た概念としては、東洋における「『君側の奸』を排除する」という大義名分や、ブルボン朝フランスの「公妾」が近いだろうか。
君主の権威が傷つかぬよう、失政や改革に伴う不満のはけ口を一手に引き受ける取り巻きたち。彼らを庇えば民衆の怒りは君主そのものに向かう。必要だが不人気な改革を行いつつ、同時に君主自身の身を守るためにこうした存在は好都合だった。
「結局のところ、どんな政策をとろうが割を食う人間はどうしても出てくる。首相の最後にして最大の仕事は、そうした不満を背負って失脚することだ」
いわば政権交代というのは、血を流さない生贄の儀式に近い。
時の政権のせいで酷い目にあった反対派と、当初の期待を裏切られた賛成派が、首相を追放すべく敵味方の枠を超えて団結する。
任期中の全ての穢れを背負って暴君は打倒され、人々は溜飲を下げて新しいリーダーを共に祝福するというプロセスを経て、過去を清算した共同体は再び安定を取り戻す。
「つまり貴方はこう言いたいわけ?――ファッジは“例のあの人”に対して無策だった全ての責任を押し付けられて失脚するべき、生贄なのだと」
「そうでなくては皆が困る。ネビル・チェンバレンを無能ということにして彼一人に責任を押し付けなければ、宥和政策の失敗は、彼を当選させた全イギリス国民の責任になってしまう。それでは都合が悪かろう?」
笑顔で民主制のえげつなさを皮肉るグリンデルバルド。
「今のイギリス魔法族がヴォルデモート復活を認めることは、当時のイギリス国民が二度目の世界大戦に突入する覚悟を決めるに等しい。苦労してやっと復興したばかりなのだから、認めたくないのは当たり前だ。だからファッジやチェンバレンが当選する」
「私たち全員の自業自得だと言いたいの?」
「民主主義を名乗る以上、政治の失敗を政治家だけのせいにするのは無責任だと思うがね」
あっさりと切り捨て、グリンデルバルドは言葉を続ける。
「この15年間、ダンブルドアは間違いなく英国魔法界の王だった。君臨すれども統治せず、との原則を守って政治への手出しは最小限にとどめていた。ゆえに英国魔法界はこの15年、実に平和だった」
――ダンブルドアの描いたシナリオ通りに。
ダンブルドア、権力は求めなかったけど権威まで求めなかったとは言ってない説。
個人的にダンブルドアの理想の立ち位置って、いわゆる王室や国父みたいな「君臨すれども統治せず」ポジションなんじゃないかなーと。本当に社会がヤバい時には口出すけど、普段はなるべく民主的プロセスで選ばれた指導者に託す的な。
今年はこれが最後の投稿になります。皆さま、良いお年を!