死神の黙示録   作:瑠威

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  『      』は直感する──
  ──答えは既に頭の中
  


第14話

  

  時々、考えてしまう。

  いつまで皆は私の周りに居てくれるのだろうかと。

 

  聖母のように優しい母はきっと、何も言わず何も聞かず優しく()()()で待ってくれているのだろう。

  酷く人間味のある父は慌てながらも、多分()()()で待ってくれているに違いない。父に関しては、私はどうも好きではないけれど、父がいないと母は寂しそうな顔をするから仕方ないと思っている。

  彼はきっと…怒っているだろうなと思う。急に姿を消した私にいの一番に気づいたのはきっと彼だろう。そこからは蜘蛛の巣のように伝わって、今頃使えるもの全てを使って血眼になって探しているに違いない。後輩のあの子は彼に八つ当たりされていないだろうか。少し、心配だ。

 

  私は少しばかり特殊で、特殊だったからこそ彼は私に興味を示してくれた。

  父の娘だったこともあるだろうけど、でもきっと、特殊な方に興味がいってた。

 

  ああ、ダメだ。

  日本に来てから、随分とナイーブで情緒不安定だ。私はリング争奪戦には出ないけれど、このままだとヴァリアーの誰かに支障が出るかもしれない。

 

  …いや、ヴァリアーはそこまでアットホームって感じでもないし、所詮他人だと割り切っているダメな大人達だ。私がどうであろうと、興味は持たないだろう。

 

  深夜の並盛中学校。特別大きい学校でもないし、綺麗な学校でもない。庭の手入れとかはきちんとしてあるけど、程よい年季の入った、至って普通の学校だ。

  ──まあ、マフィアたちが集まってなかったらの話だけど。

 

 

「みんな!」

「よお!」

「オス」

「10代目!」

 

 

  間抜け面を晒して、守護者たちの場所に走って行っているのは10代目候補の1人、沢田(さわだ)綱吉(つなよし)。ボンゴレプリーモの直系で、今回のこの()()()()()()()()()()()()()である。

 

 

「それにしても…し、静かだね…。ほ、本当に並中で良かったのかな…」

「やつら、まだ来てねーのかな」

 

 

  下でキョロキョロと私たちを探す彼らは本当に馬鹿だと思う。けれど…急に裏社会に浸からせられて、それでも頑張っている彼らがとても眩しく見た。

 

  ああ、羨ましい。

  今もこうやって笑い合い、未来も笑いあっている彼らが羨ましい。ずるいなと思う。

 

 

「厳選なる協議の結果、今宵のリング争奪戦の対戦カードが決まりました」

「第一戦は、晴の守護者同士の対決です」

 

 

  隣でルッスーリアは嬉しそうに笑った。

  ルッスーリア、君は今日負けてしまうんだよ。重症を負っちゃうんだよ。

 

  行かないで、ルッスーリア。

  死なないけど、貴方が怪我をするのは嫌だ。

 

 

「どうしたの? リリーちゃん。裾なんか掴んじゃって。 …心配ならご無用よぉー! アタシは勝つから!!」

「……」

 

 

  どうやら無意識にルッスーリアの裾を掴んでしまったらしい。びっくりして、私はパッと手を離した。

  どうしたのぉ?と心配してくれるルッスーリアに何でもない、と返し早く行きなよと背中を押した。

 

  チラチラとこちらの方を見てくるので、しっしと手を返しておいた。

 

 

  これは必要な戦いだ。

  ヴァリアーにとっても、彼らにとっても、ボンゴレにとっても。

 

  ──これは必要な戦いだから。

  ──未来は決まっている。

  ──私は、手出しをしてはいけないのだ。

 

 

  晴戦が、始まった。

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