いろんなウマ娘短編   作:球磨猫

16 / 18
チームデネブメンバー:トレーナー、タキオン、カフェ、デジタル、ウオッカ、ダスカ

今回はウオスカお休みです。

カフェさん来ましたね。自分はデジたん80連→カワカミ天井の流れで石と財布が死にました。\(^o^)/オワタ

書けば10連でも出るってばっちゃが言ってた!(なお物欲センサー)





チームデネブの推し語り:マンハッタンカフェ

とある日の昼下がりのこと。授業が終わったマンハッタンカフェはこの日、ちょっとした用事__切らしたコーヒー豆の補充がありチームの部室に向かうのが遅れていた。

 

チームの部室へと近づくと中から話し声が聞こえてくる。どうやら自分以外のメンバーは集まっているようだが……

 

「まったく…。トレーナー君には失望したよ。」

「タキオンに言われたかねぇな。お前こそ見損なったぞ。」

 

と、何やら不穏な空気が漂っていることが扉越しに聞えてきた。アグネスタキオンとトレーナーが一種即発の様だ。

 

(お二人がここまで声を荒げるのは珍しいですね。いったい何を喧嘩して)

「カフェ君は姉枠に決まっているだろう!」

「いーや、妹枠だ!」

 

(・・・・・はい?)

 

「あのクールな振る舞いと佇まいから見える頼りになるお姉さんという雰囲気!そしてさりげない気づかい、興味がないようにしながらも私の実験に付き合ってくれる優しさ!あれはどー考えても姉だね。」

(いや何を言ってるんですかタキオンさん???)

 

「いーや違うね。あのクールっぷりはクーデレだ。一見澄ました顔して振舞ってはいるがしかして本心は兄姉に甘えたい!だが自分ももう高等部であり、思春期の心が邪魔をする!だからクールキャラを演じるけど時折垣間見える本心=甘えたがり!このギャップの良さがわからんとは、君も堕ちたなタキオン!」

(トレーナーさんもタキオンさんも頭狂ったんです???実験の副作用ですか???)

 

 

本人がいないのを良いことに姉だ妹だと言い争う二人。

白熱しすぎているからか、扉一枚越しに当の本人がいるなんてことを考えていないのか。

カフェが入ろうとして隙間ができたのもあり、大声で叫んでいる内容が丸聞こえである。

周りに誰も見当たらないのが幸いか。

 

「まったく…君はどこまで私を失望させるつもりかい?」

「なに!?」

「君の言っていることは殆どが君の妄想であり、事実に基づいた根拠などないじゃないか!自分にとって都合のいいマンハッタンカフェ像を作り出しそれを押し付けるなんて言語道断だよトレーナーくぅん!」

「いやオメーの言う姉論も妄想なのは同じじゃねぇか。なんならそれ姉じゃなくておねロリだろうが。」

「シャラップ!私のはカフェを観察して得られたデータに基づいているのだよ!」

 

(えぇ……えぇ……。どうすればいいんですかこれ…。)

 

 

 

「想像してみたまえよトレーナー君。普段はクールで知的で大人しいお姉さんカフェ君だぞ! その振る舞いと雰囲気のせいであまり近寄れない妹! なまじ大人びているがために距離感を掴みにくい姉のカフェ君! しかし妹が事故にあいそうになったその時、なりふり構わず飛び出すカフェ君!

 

『ありがとう…お姉ちゃん。』

『○○! 無事ですか!? ケガは、痛いところはない!?』

『う、うん。ごめんなさいお姉ちゃん…。』

『良かった…本当に良かった…。』

 

みたいなギャップがいいんじゃないか!!!!

そのまま距離が縮まって家で二人きりの時『カフェお姉ちゃん』って甘えたり、それを見てため息を吐くけど実際は顔をほころばせながら甘やかしてくるカフェお姉ちゃんだぞ!!!!」

 

「ぬぐぅっ…。確かに普段あまり会話もないカフェお姉ちゃんにクリスマスとかバレンタインの日に『あの…これ、どうぞ。』とか言われながらプレゼントを貰いたい…っ。子供のころは単に姉からもらったからと大事にしていたプレゼントが大人になるにつれて指先に巻かれている絆創膏の意味に気づいて余計に大切に扱ったりしたい…!」

「ふふん、君も良くわかってるじゃないか。さぁ、こちら側に来るんだ!!」

「ぐぅおおおおお……」

 

(タキオンさん、私に甘えたいんですか?。……今度膝枕でもしてあげましょうか…?)

 

 

「まだだ、まだ終わらんよ!」

「ほう、まだ立ち上がるのかトレーナー君。」

(いやもう終わってくださいよ。続けなくていいですから。すっごい入りずらいんですけど。)

 

 

「いいかタキオン、想像してみろ。朝、毎日カフェのモーニングコールで目覚めれるんだ。そしてカフェの入れてくれたコーヒーを飲み、一緒に学校へ出かける。『仕方がない人ですね、兄さんは私がいないとダメなんですから』なんて呆れながらも内心顔を綻ばせているんだぞ。」

「ふん、そのシチュエーションは魅力的だが、それは姉が相手でも同じだろう?」

「違う!違うんだよタキオン!! 『姉』じゃあダメなんだ。妹じゃなきゃ。妹で、なんというか救われてなきゃあダメなんだ 甘えたがりで不器用で葛藤していて・・・。」

「そうだな…。例えばだ、さっき言ったように基本的には兄・姉より妹カフェの方が家庭的に立場が上だ。なんだかんだとカフェに世話をされているんだ。だがそのカフェも妹で、甘えたい年頃。ふとした時にその想いが溢れてしまう。

 

『いつもありがとうな、カフェ。』

『いえ…別に、好きでやっているので。』

『それでも、ありがとうな。いつも助かってるよ。』

そういって頭を軽くなでる兄。

その手が離れたときに、思わずカフェの口から『あっ…』と名残惜しいかのように声が零れてしまう。

『ん?どうした、カフェ。』

『いえ、別に…。』

『そっか。』

口では何でもないと言いつつも、まだ兄に甘えたい。だからそのまま去ろうとしている兄の服の裾をきゅっと摘まむんだ。強くなく、しかしてそのまま離れて行けないくらいの強さで。

引っ張られている感覚に気が付き、再びカフェの方を向く。

『どうした?何かあった?』

『いえ、なんでもありません』

そう言うもカフェの顔はどこかふくれっ面。頬には若干の赤みがかっている。

 

それに気が付いた兄は……」

 

「そのまま『もう少し撫でててもいいか?』『俺がそうしたいからな』って言って撫でたり、或いは『ん~?カフェどうした?』なんて気が付いたうえで分からないふりをしてカフェの口から『甘えたい』と言わせるもよし!」

「むむむ……」

「そして何より…タキオン! 妹、弟が甘える立場だからこそ成立するこのシチュエーションは姉という存在では成り立たない!甘えられるのは兄姉としての特権なのだぁぁ!!」

「ぐあぁぁぁぁ!!!」

 

(なぁにこれぇ…。妹という存在に夢見すぎじゃないですかね…)

 

「ぐ、ぐぅぅ…甘えるカフェ君…っ! し、しかし…私は、私はっ!」

「ふふふふふ、形勢逆転だなぁ!タキオンくぅん!」

 

 

 

「ぬぅぅ…。お互い、主張を譲る気はないようだね…。仕方がない。」

「そのようだな、ならば…」

「「アグネスデジタルぅ!君は(お前は)どっちだ!? カフェ君は姉か、妹か!」」

「アタシですか…。良いでしょう。」

 

(デジタルさん入るなら止めてくだ……無理でしたねあの人には。)

 

「いいですかトレーナーさん、タキオンさん。」

「………あぁ。デジタル、お前を信じてるぞ…」

「さぁ、君の手でトレーナー君を…」

 

「そもそも!」バァン!と机を叩く音が響く。

「「!?!?」」ビクゥツ

「推しの解釈とは、千差万別であるべきですっ!!」

「姉であるカフェさん!妹であるカフェさん!お二人の語るそれはとてもとても素晴らしいものですっ!何せ私の100あった残機は残り3つですからね!

ですが‼︎」

 

「推しへの解釈は押し付けるものにあらず!解釈一致を強要するなど言語道断ッ‼︎」

 

「し、しかしだな!」

「シャラァップトレーナーさん!真の推し語りとはっ!同志と共感しっ!推しへの愛を語り合う為のもの!推しへの賛歌は愛の賛歌!推し語りの素晴らしさは愛の素晴らしさ!

自分が持つ推しへの愛を語り、他者と共有し、他者と共感しあうこと、それが推し語りっ!」

「そして解釈には不一致が付き物ですが、それは仕方のないことなのです。デジたんにだって認めたくないような解釈、概念は存在します!」

「そうだろうデジタル君⁉︎ だから私は__」

「ですがっ! それで良いのです。自分の推しは自分の推しであって、お前の推しは俺の推しでは無いのです。

いいですかお二人とも。他人の持つ推しへの解釈は、受け『入れ』るのではなく受け『留める』のです。」

「受け入れるのではなく受け留める…」

「はい。そのまま何でもかんでも取り込むのではなく、一度手前で留める。そして、それが自分にとって解釈一致であれば受け入れんのです。もしそれが認めたくないような物であれば、それはそのままそこに留めたまま、『うんうん、それも推し活だね。』とそっと置いておくのです。推しを争いの種にしてはいけませんからね。」

 

それに、私はトレーナーさんの姉カフェさんもタキオンさんの妹カフェさんも好きですよ? どっちもありありのありです! そう締め括るデジタル。

 

「すまん、タキオン。俺はちと熱くなり過ぎて大切な事を忘れてたらしい。」

「トレーナー君、それは私も同じさ。すまなかった。」

 

互いに歩み寄り、握手を交わす二人。その間には、今までよりも強固な絆があった。

 

「それはそれとして、デジタルはどうなんだ?カフェの姉妹議論。」

「あぁ、結局聞いていないからねぇ。」

「あぁ、アタシはどれでもいけますからねぇ…。ただ敢えてこの場で挙げるとするなら…」

 

「幼馴染、ですかね。」.

 

「幼いときは近所に住む可愛い妹ポジ!しかし成長していくに連れて段々と大人びていき、いつしか立場は逆転、姉のように!少しずつすれ違っていく距離感と想い!昔の私のように君に甘えたい、昔の君のように君を守りたい!複雑に心の中で絡み合う感情と、いつまでも、いつも変わらず接してくれるあなた!やがて膨らんだ想いは爆発しむっはーー!!!」

 

「成る程幼馴染か。それなら確かに、姉にも妹にもなり得る。さすがデジたん師匠だな。」

「我々が観測するまでそのどちらかになるかはわからない、さしずめシュレディンガーの幼馴染カフェ君と言うべきかな?」

「せっかくだタキオン。このままお互いに語り合おうぜ。俺のハートに火が付いちまったよ。」

「あぁ、構わないとも!実験開始だ!」

 

(……なんかこう、いい話にされている様な気がしますね。中身は全く違いますが…)

(というか私、どのタイミングで入れば良いのでしょうか…。今日はもう帰ってもいいですかね…? どんな顔をしてトレーニングすれば良いのか…)

 

「しかし少し冷えるね。隙間風がどこかから__」

「んー? どうしたタキオン?」

「……………」

 

目が合った。隙間から部屋の中が見えていたカフェと、隙間を見つけたタキオン。ばっちりしっかり目が合った。

 

「えっと…失礼します…?」

「…………やぁやぁやぁカフェ君! 随分と買い物を楽しめたみたいだね!うん!それは何よりだ!さぁトレーニングを始めようじゃないかトレーナーくん!」

「あ、あぁ!そうだな!よーし今日も張り切っていくぞー!チームデネブーファイッオー‼︎」

「……………」

 

(ど、どうだ…?)

(上手く誤魔化せたか…?)

 

「えぇ、わかりました。トレーニングしましょうか、タキオンさん、トレーナーさん。」

((よしっ!))

 

「あぁいえ、トレーナーさんではなく…」

 

「兄さん、と呼んだ方が好きなんですっけ?」

「アァァァァ!!!」

「ト、トレーナーくぅぅぅん⁉︎⁉︎」

「それとタキオンさん。」

「な、なんだいカフェ君…」

「お姉ちゃんと呼んでもいいですよ?」

「ぴぎゃぁぁぁぁぁ‼︎‼︎」

 

 

 

「しばらくネタには困りませんね…」

 

 

 

 




アグネスタキオン:親が放任主義なので実は甘えたがり。放置されたりすると拗ねる。

カフェ:ぶっちゃけ満更でもない。ただ流石に目の前で推し語りされてたのは引いてる。

トレーナー:変身はしない。口癖は「俺の担当はかーなーり強い!」 改札のカードタッチに独特な癖がある。 よく叫ぶ。 変身はしない。

デジタル:語るときだけメンタルが強くなったパーフェクトデジたんになる。あとはいつものデジたん師匠。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。