純情ハートとウマ娘(凍結)   作:ゲーミング

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 このチームで『みんなのピース』とか歌ったらすごく楽しそうと思った今日この頃。
 一度で良いからグレンラガンとかラセンガンとか乗りたい。ガンダム?ああ、動かすの難しそうだからモビルファイターやりたいね。
 前置き終わり!本篇どーぞ!

 


第百十五話

 新人の朝は何時もバラバラである。けれどそれは少し前の話、タキオンに飲まされた薬によってすっかり早寝早起きが板に着いた新人は健康的な生活を送っていた。その一環で早朝からトレセン学園に足を運ぶのもまた習慣になりつつあった。

 そうしてトレセン学園の門を通り抜けてそのまま学内、には行かずにとトレセン学園敷地内にある一室へ進む。他のトレーナーたちは学内の一室がチーム部屋になっているのだが、生憎と部屋が空いてないとの事で仕方なく急増されたのが新人が渡されたチーム部屋だ。扉は壊れたが新人の給料から修理費が出、ゴルシが窓から入退室する様になった為に頻繁に割られてしまう硝子の修理費も新人の給料から出されている。

 そこら辺は甘くなかったトレセン学園。そうして先日もゴルシに窓を割られてしまったが、もういっその事窓硝子要らないんじゃ無いかと思い始めていた頃、チーム部屋の前に駿川たづなが立っていた。

 

 最近早寝早起きをしているが為に早出勤しているのが、それを予測して出待ちしているのは果たして予想したのか張り込んでいたのか。

 何方にせよたづなが居る事は新人にとって余り良い意味を持たないと直感が告げた。

 

「おはよーございますたづなさん」

 

「はい、おはようございますしんじ「お財布にはお金入ってません!!」ちょっと!?「窓ガラスの件はお給料出たら払いますから!」あの」

 

「だから今お財布に入ってる五千円は許してくださいぃ!」

 

 それはもう華麗なる一撃、土下座だった。恥も外聞捨てて財布の中に残った最後の五千円を守り通すと言う意思で行われる最大の謝罪。

 それを見てたづなは絶句した、一体何が彼にそうさせるのかと。何せ新人の給料が出るまで残り日数は2週間弱、それまで五千円生活を強いられているが為に必死になっていた。

 

「もしかしてもうお給料ないんですか……?」

 

「……もしかしなくてもありません。ジャンプしたら小銭の音はしないと思いますけど」

 

「新人さん……貴方はお給料を何に使ってるんですか?その、言い難いんですが……ちょっとだらしなくないですか?」

 

「ぐふっ……ち、違うもん……違うもん!」

 

 たづなの悪意無い一言に寄って大幅にダメージを受けるも何とか持ち直す。けれど新人のお金の使い道は大体ウマ娘関連であり、その中でもオグリの食費で消えていると言う事だけ残しておきたい。

 

「違いませんよ……まぁでも私がここに来たのはそう言った理由じゃ有りませんから。安心してください」

 

「……もしかして窓硝子の弁償代は無し?」

 

「いえそれは払って頂きますよ?」

 

「…………はい」

 

 上げて落とされた。新人の純情ハートはたづなの手の平の上でポンポン投げられているかの様だった。後にこの日偶然あった食事係り(イッセイ)トレーナーは語る。この日の新人の食欲は凄まじかったと。

 

「今日は届け物ですよ♪」

 

「……届け物?え、地方に左遷とか……?」

 

「なんでそうなっちゃうんですか!?違いますよ!」

 

「自分が悪目立ちしてる自覚はあるので……で、届け物って?」

 

「悪目立ちしてると思うなら少し落ち着いて欲しいですけど……まぁ新人さんに落ち着きなんて得られたら困りますね。オグリキャップさんへの届け物です。以後新人さんに管理を任せる物でも有るので色々気を付けて下さいね?」

 

「……え、なにそれ怖い」

 

「それじゃあ私は戻ります。確かに渡しましたからね?無くしたとか言われちゃうと困りますからね!」

 

「無くしませんけど!?こう見えて僕忘れ物とかした事ありませんけどぉ!?」

 

 完全記憶能力があるから、と言葉を続ける前にたづなは帰って行った。恐らく理事長秘書としての仕事があるのだろう。色々と言いたい事や思う事は有りつつも新人はたづなに手渡された小包を持ってチーム部屋へ入って行った。

 

「……この小包なんだろ。オグリのって言わてたけど……見たら……流石にまずいかな」

 

 もしかしたら実家のお母さんからの物かも知れないし、と小包を机の上に置き、いつも通りノートパソコンを立ち上げ本日行うトレーニングメニューを作っていった。

 ちょくちょく小包の中身への興味に苛まれながら。

 

 

◆❖◇◇❖◆

 

 

「私に届け物?」

 

「うん、たづなさんに今朝渡されたんだよね。早く開けて見てみようよ」

 

「ん、あぁ、そうだな」

 

「……トレーナーが見たいだけじゃないのーソレ?」

 

「へ?いや、あの、だって、贈り物だよ!?誰から来たのか、そのトレーナーとしてさ!やっぱ危険物な可能性もあるかも知れないじゃない!?早く見なきゃね!」

 

 たづなから伝えられたのはオグリへの贈り物であり、新人へのでは無かった。故に一人で開けて先に見ると言う事は出来ず、一人中身が気になりながらもオグリが来るのを待っていたが、もう待てない様子だった。

 余りにも堪え性がなかった。

 

「だったらモルモットくんが一人で先に確認すべきじゃないのかい?君の担当全員此処に居るのに、そんな危険な物を開けるだなんて……」

 

「しかもコイツオグリへの贈り物の中身気になり過ぎてトレーニング計画表とか書かれてねぇぞ。職務怠慢も程々にしとけって」

 

「うるさいなぁ!?と言うかなんでナチュラルに人のパソコンのロック解除出来てんの!?」

 

「……どうやら服の様だ」

 

「服?どんな服なのオグリちゃん」

 

「服?服か……あー、何となく分かったよ。なるほどね」

 

 ゴルシに取られたノートパソコンを取り返そうと何度もジャンプするも、悲しい事に5cmの差は埋められず無駄な努力となったが荷物の中身が分かり、贈り物と言う言葉の意味を一人理解する新人。

 

「一人で納得したら意味無いと思うんだよボク。と言う訳でなんなの?トレーナー」

 

「オグリ来て見てよ。きっと似合ってる筈だから」

 

「んじゃアタシらは外行くかー」

 

「ねね、どんな服かマヤノ見た?」

 

「んーん、オグリちゃんが箱の中から出さずに何か分かったから見せて貰っては無いよ〜」

 

 そう言ってテイオーやゴルシ達は外に出て行く。チーム部屋の中に居るのはオグリだけ……では無く、新人も居た。

 

「……分かった、着替えよう」

 

「うん。じゃあ待ってるね」

 

「……あぁ、着替えようか」

 

「……うん?あぁ、大丈夫目は瞑っとくから」

 

「違うそうじゃない……トレーナー……私が、その、着替えるんだが」

 

「……?じゃあ目隠しする?」

 

 服を持ちながら、何度も呟くが新人はその意を汲み取れなかった。なんでこういう時だけ物分りが悪いのか。先に言っておくと、別に新人に他意は無いのだが届けられた服がどうなってるのかが気になり過ぎて様々な物を投げ捨ててしまっている状態とだけ彼の名誉の為にも書き残しておこう。

 

「いい加減にしろこのバカ野郎が!」

 

「トレーナーちゃんダメだよ!!」

 

「え、あ!?なんで!見たいのに!僕もどんな服か見たいのにッ!?」

 

「着替え終わったら見れんだろうがよぉ!?物理的に目が見えなくさせてやっからよぉ!」

 

「え。あ!?ねぇアイアンクローはダメだよ!?頭割れちゃうと思うから!」

 

「対してなんも入ってねぇだろ!?」

 

 ゴルシにアイアンクローされていると言うのに一言も痛いと言わないのは耐久力が高いからなのか。恐らく服への好奇心と期待感で脳内麻薬がドバドバなだけだが。

 

「本当にこのチームは賑やかだねぇ……」

 

「賑やかで済ませちゃ行けないと思うよ……特にトレーナーの奇行に関しては」

 

「モルモットくんの性別さえ変えられればこう言った問題も無くなるんだが」

 

「……ゴルシやマヤノに襲われるから辞めた方が良いと思う」

 

「それもそうだね。彼は今の性別の方が得だし」

 

「得!?得って言った今!?」

 

 

◆❖◇◇❖◆

 

 

「……どうだろうか」

 

 オグリに届いた物は服。そしてその服と言うのはウマ娘にとっては特別な意味を持つ物だった。そう、それは——。

 

「似合ってるよオグリ。その()()()

 

 GIに出走する際にのみ着用を許される特別な服。『勝負服』だった。

 

「わー!オグリちゃんの勝負服かーわいい♪」

 

「ちっちっち、まだ地味すぎるな。良し!腕にシルバー任せようぜ!」

 

「そうだね、それとオグリくんも自然発光する様になれば目立つ様にもなる。ゴルシくん、二人でオグリくんをプロデュースしようじゃないか」

 

「そう言うのはトレーナーだけにしときなよ!?」

 

「……え?なんで僕なら良いの!?え!?ちょ、なんでそんなジリジリ寄って来るの!?やめて、ヤダ!辞めて!?」

 

 その言葉を最後に新人はゴルシとタキオンの二人によってタキオンの実験室へと担ぎ込まれた。次に会う時新人はどうなっているのだろうか。

 

「良いなぁボクも早く勝負服着て走りたいなぁ」

 

「テイオーもきっと着れるさ。もしかしたら、私よりもずっと早くに」

 

「GIに出られる様に成れば着られる様になるもんね!マヤも今からワクワクだよー!」

 

「そうだな。私も二人が勝負服を着た姿を見るのが楽しみだ。それはそうと……トレーナーを助けに行こうか」

 

「まさか本当に二人共トレーナーの事連れてくとは思わなかったよ」

 

「いやいや、ゴルシちゃんもタキオンちゃんもGOサイン出たら連れてっちゃうって。オグリちゃんは勝負服脱いでから来なきゃダメだよ?」

 

「あぁ、直ぐに行くよ」

 

 各々が未来の自分に想いをはせる。そんな中タキオンの実験室からは新人の叫び声が聞こえて来たと言う。

 

「ヤダ!あんな謎に光るゲーミングPCみたいにはなりたくないぃいい!!」

 

 




 まず初めに、投稿遅れて申し訳ございませんでした。
 べ、べべべ別にポケモンユナイトにハマってた訳じゃ無いもん!ガブリアス楽しいね!
 昨日の夜22時に投稿しようと思ってたのに、途中で寝落ちてこのザマです。悲しい。
 勝負服の為にだけ書いたお話だから特に身は無いんだ。許してくれ。
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